JPH0725936B2 - 変性澱粉を含有する、ポリマーをベースとするブレンド組成物 - Google Patents

変性澱粉を含有する、ポリマーをベースとするブレンド組成物

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JPH0725936B2
JPH0725936B2 JP2155534A JP15553490A JPH0725936B2 JP H0725936 B2 JPH0725936 B2 JP H0725936B2 JP 2155534 A JP2155534 A JP 2155534A JP 15553490 A JP15553490 A JP 15553490A JP H0725936 B2 JPH0725936 B2 JP H0725936B2
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ワーナー・ランバート・カンパニー
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、熱及び圧力によって、寸法安定性と改善され
た物理特性を有する製品に成形可能なポリマー組成物な
らびに、これらの組成物を製造するために有用なプレミ
ックスに関する。これらの組成物及びプレミックスは、
本明細書で説明するように、構造変性(変性)された澱
粉及び他のポリマーからなる。
植物性製品において見られ、一定量の水を含有する天然
の澱粉が、加温下、密閉空間中で、したがって加圧下で
加熱処理されると、溶融体を形成しうることは知られて
いる。この方法は、射出成形機又は押出し機において好
都合に実施することができる。澱粉はホッパーを介して
回転中の往復スクリュー上に供給される。原料物質はス
クリュー沿いに先端に向って移動する。この工程の間、
バレルの外面上の外部加熱器とスクリューの剪断作用に
よって原料物質の温度が上昇する。供給部から出発して
圧縮部へと流れるにつれ、粒状の原料は徐々に溶融され
る。そして、溶融体の均質化が起こる計量部を通過しな
がらスクリューの端部へと搬送される。先端部の溶融物
質を射出成形、押出し又は、熱可塑性溶融体を処理する
他の公知技術によってさらに処理して成形品を得ること
ができる。
ここに引用する欧州特許公開第118 240号(特開昭59−1
96335号)に記載されているこの処理法は、実質的に変
性された澱粉を与える。上記の特許文献に記載されてい
るように、こうなる理由は、澱粉が、吸熱転移を受ける
ように、その成分のガラス転移温度及び融解温度より高
く加熱されるからである。したがって、顆粒状澱粉の分
子構造の融解・無秩序化が生じ、その結果、実質的に変
性された澱粉が得られる。「変性(構造変性)澱粉」と
いう表現は、そのような熱可塑性溶融体の生成によって
得られる澱粉を定義する。さらに、変性澱粉、その製造
方法及びその使用をより詳細に記載する欧州特許公開第
298,920号(特開平1−29404号)、同公開第304,401号
(特開平1−97615号)及び同公開第326,517号(特開昭
1−217002号)をも引用する。これらの出願もまたここ
に引用例として含める。
本発明で使用される変性澱粉は、上述の欧州特許公開第
326,517号(特開平1−217002号)に記載されているよ
うに、示差走査熱分析(DSC)によって表される一定の
吸熱転移分析が、酸化的熱分解直前の一定の比較的鋭い
ピークが消失したことを示すほどに、充分に高い温度で
充分に長い時間加熱されたものであることが好ましい。
変性澱粉は、多数の用途に有用な材料である。重要な特
性はその生分解性である。しかし湿り空気中では、変性
澱粉は空気中の水分を吸収してその水分含量が増加す
る。その結果、変性澱粉から製造される成形品は、その
ような条件下では、その寸法安定性を失うおそれがあ
る。一方、低湿度下では、そのような製品は乾燥し、脆
くなることがある。
熱可塑性澱粉は、特有の一連の性質を有し、これらの性
質は非常に有用ではあるが、より軟質かつ弾性の、ある
いは、より硬質かつ靱性のポリマーが望まれる場合、そ
の有用性が制限されることがある。
上述のような熱可塑性澱粉は、押出しして多数の有用な
形状に成形することができる。しかし、加工時のパラメ
ーター、例えば含水量、温度及び圧力は慨して決定的で
あり、再現可能な品質の製品を得るためには、これらを
狭い範囲に制御しなければならない。このことは、多数
の用途についてもう一つの欠点である。
これらの潜在的制限を克服するには、広い湿度範囲にわ
たって寸法安定性を増大させ;靱性(破断エネルギーと
して測定)を増大させ;弾性(伸びとして測定)を増大
させ;ポリマー剛性(ヤング率として測定)を低下さ
せ;硬度を増大させることが有用である。
加工許容範囲を拡大することにより、形状及び組成の多
様性が増大され、狭い範囲での制御の必要性が軽減され
る。したがって、溶融強度の制御を改善すること、例え
ば押出し、射出成形、インフレート法又は繊維成形につ
いての加工許容範囲を拡大し、他の基板への表面粘着力
及び接着力を制御することも同様に有用であろう。
従来の熱可塑性材料は、通常、水及び揮発性物質を用い
ずに加工される、疎水性で実質的に水不溶性のポリマー
である。それとは逆に、澱粉は水の存在下で溶融体を形
成するが、高温、すなわち240℃付近で分解する。した
がって、そのような澱粉溶融体は、澱粉が上述のように
水の存在下で溶融体を形成することだけでなく、その化
学構造及び親水性の理由からも、熱可塑性成分として、
疎水性で実質的に水不溶性のポリマー物とともには使用
することはできないと予測されていた。
澱粉は、上記のように密閉容器中にて適切な湿度及び温
度条件で加熱されて変性澱粉の溶融体を形成するとき、
その加工に際し、疎水性で実質的に水不溶性の熱可塑性
ポリマーによって形成される溶融体と実質的に相溶性と
なり、これらの二種の溶融物質は、特にその溶融体が凝
固した後、それらの性質の面白い組合せを示すことが見
いだされた。
一つの非常に重要な特徴は、そのような疎水性かつ熱可
塑性の物質とブレンドされたそのような変性澱粉が有す
る驚くほど改善された寸法安定性である。そのようなポ
リマー組成物は、ここに引用する係属中の欧州特許公開
第327,505号(特開平2−14228号)に記載されている。
そのような組成物から製造される製品は、変性澱粉のみ
から製造された製品を上回る寸法安定性を有するが、上
記出願に記載の組成物の物理特性は、いくつかの最終用
途について望まれるほど良好ではない。特に、変性澱粉
組成物から製造された製品は、望まれる機能を果たすの
に充分な強度及び寸法安定性を保持するとともに、廃棄
された後もなお生分解性であるということが重要であ
る。
本明細書に記載のような具体的な疎水性かつ熱可塑性物
質とブレンドされたそのような変性澱粉から製造された
製品は、上述の制限を克服することに関して、それらの
物理特性のすべて又は一部ならびにそれらの溶融体の挙
動における驚くべき改善を示すということが見い出いだ
された。そのうえ、ここに記載のブレンドの多くは、ブ
レンドなしの変性澱粉と比較すると、湿り空気中での大
幅に改善されている寸法安定性を示すとともに、水との
接触時の驚くほど高い分解性を保持し、その結果、これ
が高い生分解性に通じるということが思いがけなく見い
だされた。
そのような特性を得るため、 a)変性澱粉; b)第3級アミノ基及び/又はそれらの塩、又は第4級
アミンモニウム基及び/又はそれらの塩を含有するビニ
ルモノマーの重合又は共重合によって製造された少なく
とも1種のポリマー;及び c)95〜260℃の範囲内の加工温度で溶融体を形成する
実質的に水不溶性の熱可塑性ポリマーであって、 (i)ポリオレフィン、ポリ(酢酸ビニル)、ポリスチ
レン、ポリアクリロニトリル、ポリアクリレート、ポリ
メタクリレート、ポリアセタール、ポリアミド、熱可塑
性ポリエステル、熱可塑性ポリウレタン、ポリカーボネ
ート、ポリいアルキレンテレフタレート)、ポリアリー
ルエーテル、熱可塑性ポリイミド、 (ii)アルキレン/ビニルエステル・コポリマー、アル
キレン/ビニルアルコール・コポリマー、アルキレン/
アクリル酸又はメタクリル酸・コポリマー、アルキレン
/アクリレート又はメタクリレート・コポリマー、ABS
・コポリマー、スチレン/アクリロニトリル・コポリマ
ー、アクリル酸エステル/アクリロニトリル・コポリマ
ー、アクリルアミド/アクリロニトリル・コポリマー、
アミドエーテル又はアミドエステルのブロックコポリマ
ー、ウレタンエーテル又はウレタンエステルのブロック
コポリマーからなる群、及びこれらの混合物からなる
群、から選択される熱可塑性ポリマー; の3成分系を含む組成物である。
本発明は、上記のポリマー組成物を含むが、その形態は
それらの各成分の粉末状混合物の形態、溶融体の形態又
は凝固物の形態であってもよい。
成分b)は、本明細書に記載のように、澱粉と実質的に
相溶性であり、かつ、澱粉及び成分b)の組合せに対し
ての成分c)の相溶性を促進するように選択される。
本発明は、該ポリマー組成物を溶融又は固形の形態で製
造する方法、該ポリマー組成物から成形品を製造する方
法及び該組成物から製造されるさらなる成形品に関す
る。
本発明のポリマー組成物は、変性澱粉、成分b)ならび
に成分c)及び何らかの添加剤を混合させることによっ
て製造される。この混合物を密閉空間中にて高温に加熱
して均質な溶融体を得て、その溶融体から成形品を形成
することができる。
本発明のポリマー組成物を製造する代替方法は、変性さ
れるべき状態にある澱粉を、密閉空間中で、澱粉を変性
させて溶融体を形成させるに充分な時間をかけて加温、
加圧下に加熱し;成分b)ならびに他のポリマーc)、
場合により添加剤を、そのような澱粉変性の前、途中あ
るいは後で添加し;均質な溶融体が得られるまでこの混
合物の加熱を継続すことからなる。成分b)ならびに成
分c)及び他の添加剤を澱粉と合せ、この合せたものを
溶融体にすることが好ましい。澱粉は、この混合物中
に、完全に又は部分的に変性されるか、あるいは、変性
が溶融体形成の間に起きる。
本発明はさらに、制御された含水量、温度及び圧力の条
件下、該ポリマー組成物を加工して熱可塑性溶融体とす
る方法であって、いかなる公知の方法、例えば射出成
形、吹込(ブロー)成形、押出し成形、同時押出し成
形、圧縮成形、真空成形、熱成形又は発泡である加工方
法に関する。ここではこれらの方法すべてをまとめて
「成形」と言う。
成分b)及びc)は、ヒドロキシ、アルコキシ、カルボ
キシ、カルボキシアルキル、アルキルカルボキシ、ハ
ロ、ピロリジノのような、ポリマー鎖に結合していても
よい公知の極性基をはじめとする「官能基」を含むこと
ができる。これらの基は、存在するアミノ基と反応せ
ず、澱粉を分解することがないものから選択すべきであ
る。
本明細書で使用される用語「澱粉」は、実質的に化学的
改質を受けていない澱粉、例えばアミロース及び/又は
アミロペクチンを主成分とする、天然植物起源の炭水化
物を含む。これらは種々の植物、例えばじゃがいも、
米、タピオカ、とうもろこし、えんどう豆ならびに穀物
類、例えばライ麦、オート麦及び小麦から抽出すること
ができる。これらの源から得られる澱粉の混合物も考慮
される。さらに、物理的に改質された澱粉、酸価(pH)
が変更されている、例えば酸価を約3〜約6にまで下げ
るために酸が添加されている澱粉をも含む。さらに含ま
れるものは、燐酸塩基と結合している、Ca+2イオンもし
くはMg+2イオンなどの二価イオンが部分的又は完全に除
去されている澱粉、あるいは、澱粉中に存在するイオン
が同一の又は異なる一価もしくは多価のイオンによって
部分的又は完全に置換されている澱粉、例えばじゃがい
もの澱粉である。さらに、上記で引用の特開平1−9761
5号に記載のように、予備押出しされた澱粉をも含む。
上述のように、例えば組成物の重量を基準として約5〜
約40重量%の範囲の含水量を有する澱粉は、密閉空間中
で高温に加熱されると、酸化的熱分解に特有な吸熱変化
の直前に、一定の狭い吸熱遷移を受けることが公知であ
る。この一定の吸熱遷移は、示差走査熱分析(DSC)に
よって測定することができ、酸化的熱分解に特有な吸熱
の直前の一定の比較的鋭いピークによってDSC図上で表
される。このピークは、上述の一定の吸熱遷移が完了す
るとただちに消失する。用語「澱粉」はまた、該一定の
吸熱遷移をすでに経ている、処理済みの澱粉をも含む。
そのような澱粉は、特開平1−217002号に記載されてい
る。
現在では、澱粉の分解は、本明細書で開示した範囲の水
の存在を必要とするが、本発明の組成物は、他の方法に
よって、例えば水を使用することなく製造された変性澱
粉の使用をも考慮している。
そのような澱粉/水組成物の含水量は、澱粉/水成分を
基準として約5〜約40重量%、とりわけ約5〜約30重量
%であることが好ましい。しかし、最終的に大気に暴露
される際の平衡状態に近い含水量を有するこの材料を加
工するためには、澱粉/水成分を基準としての計算で約
10〜約22重量%、好ましくは約14〜約18重量%の含水量
を加工において使用すべきであり、これが好ましい。
成分b)のポリマーは、第3級アミノ基及び/又はそれ
らの塩、第4級アミノ基、例えばポリ(2−ビニルピリ
ジン)、ポリ(4−ビニルピリジン)、ポリビニルカル
バゾール、1−ビニルイミダゾール及び/又はそれらの
塩ならびに/あるいはこれらの第4級化された誘導体を
含むモノマーの重合によって得られる合成ポリマーさら
には、そのようなアミン類と他のモノマー、例えばアク
リロニトリル、ブチルメタクリレート、スチレン及び他
の公知のモノマーとの共重合によって得られるような他
のポリマーであることが好ましい。このような共重合体
及びそれらの誘導体は公知であるが、塩、例えばHCl又
はH2SO4との塩の場合には注意を払って、望ましくない
第二の、あるいは代替の反応を回避しなければならな
い。これらの制限は当業者には公知である。
「アミン塩」とは、無機酸又は有機酸で形成された塩、
例えば無機酸又は有機酸、例えばHCl、H2SO4及び酢酸と
の塩を含む。「第4級化された誘導体」つまり「第4級
アンモニウム基」とは、第3級アミンが、例えば塩化メ
チルなどのアルキルハライド第4級化された誘導体を意
味する。
成分b)のポリマー中のそうして得られた反復単位は、
下記の式によって例示することができる: 式中、R=NR1R2又は−N R1R2R3A [ただし、R1及び
R2は共にピリジン残基、カルバジル残基又はイミダゾリ
ル残基を表し、R3はH又はアルキル(C1〜C21)であ
り、A は陰イオンである] 成分b)のポリマーは、反復単位の数が、個々の各種の
コポリマーについて異なり、例えば「Encyclopaedia of
Polymer Science and Technology」第14巻(Interscie
nce Publication社、1971年)に記載されているように
それ自体公知である、一般式を有することができる。こ
れらのコポリマーは、上述のモノマー単位を含む下記の
一般式によって表すことができる。括弧内の単位は、各
コポリマー中の個々のモノマー単位を表す。これらの単
位は、ランダム共重合又はブロック共重合をはじめとす
るいかなる公知の方法で組合せてもよい。コポリマーの
分子量は公知の範囲内にすることができる。
成分b)の好ましいポリマーは、2−ビニルピリジン、
4−ビニルピリジン及びビニルカルバゾールから誘導さ
れるものである。
成分b)の好ましいコポリマーは、4−ビニルピリジン
(I、R=ピリジン残基)、アクリロニトル(II)、ブ
チルメタクリレート(III)、スチレン(IV)から誘導
されるとして記載することができるものである。そのよ
うなコポリマーのタイプは、好ましい(II)〜(IV)の
化合物に相当する。
上述したように、成分a)及びb)からなるポリマー組
成物は、一種又はそれ以上の実質的に水不溶性の疎水性
ポリマー(成分c))及びさらなる添加剤を任意に含有
する。
成分c)は、実質的に水不溶性のポリマー又はそのよう
な実質的に水不溶性のポリマーの混合物である。成分
c)は、本発明の組成物から製造される製品の物理特性
を改善する効果を示すだけの量で存在することが好まし
い(本明細書では、この量を成分c)の「有効量」と言
う場合がある)。
本明細書で使用される「実質的に水不溶性の熱可塑性ポ
リマー」は、室温でポリマー100グラムあたり10%未
満、好ましくは5%未満、さらに好ましくは2%未満の
率で水を吸収するポリマーである。
実質的に水不溶性の熱可塑性物質の例には、ポリオレフ
ィン、例えばポリエチレン(PE)、ポリイソブチレン、
ポリプロピレン;ビニルポリマー、例えばポリ(酢酸ビ
ニル);ポリスチレン;ポリアクリロニトリル(PA
N);実質的に水に不溶なポリアクリレート又はポリメ
タリレート;ポリアセタール;熱可塑性重縮合物、例え
ばポリアミド(PA)、ポリエステル、ポリウレタン、ポ
リカーボネート、ポリ(アルキレンテレフタレート);
ポリアリールエーテル及び熱可塑性ポリイミド;があ
る。
さらに含まれるものは、公知の実質的に水不溶性の熱可
塑性コポリマー、例えばアルキレン/ビニルエステル・
コポリマー、好ましくはエチレン/酢酸ビニル・コポリ
マー(EVA);エチレン/ビニルアルコール・コポリマ
ー(EVAL);アルキレン/アクリレートもしくはメタク
リレート・コポリマー、好ましくはエチレン/アクリル
酸・コポリマー(EAA);エチレン/エチルアクリレー
ト・コポリマー(EEA);エチレン/メチルアクリレー
ト・コポリマー(EMA);ABSコポリマー;スチレン/ア
クロニトリル・コポリマー(SAN);アクリル酸エステ
ル/アクロニトリル・コポリマー;アクリルアミド/ア
クリロニトリル・コポリマー;アミドエーテル、アミド
エステルのブロックコポリマー;ウレタンエーテル、ウ
レタンエステルのブロックコポリマー;及びそれらの混
合物がある。
これらの中で好ましいものは、通常95℃〜260℃、好ま
しくは95℃〜220℃、さらに好ましくは95℃〜190℃の範
囲にセットされた加工温度で溶融体を形成するものであ
る。
さらに、これらの中で好ましいものには、極性基、例え
ばエーテル基、アミド基又はウレタン基を含むポリマー
がある。そのようなポリマーには、エチレン、プロピレ
ン又はイソブチレンとビニル化合物とのコポリマー、例
えばエチレン/ビニルアルコール・コポリマー(EVA
L)、スチレン/アクリロニトリル・コポリマー(SA
N);アミドエーテル、アミドエステルのブロックコポ
リマー;ウレタンエーテル、ウレタンエステルのブロッ
クコポリマー;及びそれらの混合物がある。
このような実質的に水不溶性の熱可塑性ポリマーは、本
明細書に記載されるようないかなる所望の量で添加して
もよい。
そのようなポリマーは、いかなる公知の形態で使用して
もよい。それらの分子量もまた、当技術においては公知
である。比較的低分子量のそのようなポリマー(オリゴ
マー)を使用することも可能である。どれほどの分子量
を選択するかは最適化の問題であり、当業者には公知で
ある。
本発明に従う組成物においては、三種の成分a)、b)
及びc)は加えると計表示100%となり、以下提示され
る成分の数値(%表示)は、この計100%を表す。
変性澱粉と、成分b)及びc)の計との比率は、1:99〜
99:1であることができる。しかしながら、変性澱粉が最
終物質の特性に顕著な影響を及ぼすことが好ましい。し
たがって、変性澱粉は、全組成物の少なくとも20重量
%、より好ましくは50重量%、もっとも好ましくは70重
量%〜99重量%の範囲である。すなわち、成分b)及び
c)の計は、全組成物の約80重量%以下、より好ましく
は50重量%以下、もっとも好ましくは30重量%〜1重量
%の量で存在する。
成分b)は比較的極性の強い物質である。この物質は、
本組成物中で成分c)と合さって機能する場合、極性が
弱い成分c)とよりも、極性が強い成分c)とのほうが
より容易に混合することができる。したがって、より極
性の強い成分c)を用いると、より極性の弱い成分c)
を用いる場合よりも少量の成分b)しか必要とされない
であろう。熟練した当業者であれば、成分b)とc)と
の適切な比率を選択して、実質的に均質な溶融組成物を
得ることができるであろう。
成分b)及びc)の計1〜15重量%と、変性澱粉99〜85
重量%との混合物は、得られる物質の特性において有意
な改善をすでに示している。一定の用途については、該
成分b)及びc)の計と、変性澱粉との比率として1〜
10:99:〜90重量%が好ましい。変性澱粉が水を含有する
ならば、この変性澱粉の割合は、変性澱粉/水成分の
量、すなわち水の重量を含んでいることになる。
澱粉を以下に記する添加剤と混合し、連続法に有用であ
る易流動性の粉末を得て、成分b)及び成分c)又は他
の任意に添加される成分と混合する前に変性及び粒状化
してもよい。添加される他の成分は、粒状化された変性
澱粉と等しい粒径に粒状化されることが好ましい。
しかし、天然澱粉あるいは予備押出し及び/又は変性さ
れた、粒状もしくは粉末状澱粉を、粉末状もしくは粒状
の添加剤及び/又はポリマー物質とともに、いかなる所
望の混合形態又は順序で加工することも可能である。
したがって、成分a)、b)及びc)ならびに添加剤
は、従来のミキサー中で混合させることが好ましい。そ
して、この混合物を押出し機に通し、さらなる加工に有
用である成形品の一形態としての粒状物又はペレットを
製造する。しかし、粒状化を避け、得られる溶融体を下
流側の装置を用いることにより直接加工して、インフレ
ートフィルムを含むフィルム、シート、形材、管、細
管、発泡体又は他の成形品を製造することが可能であ
る。シートは熱成形に用いることができる。
充填剤、潤滑剤及び/又は可塑剤は変性前に澱粉に添加
することが好ましく、一方、着色剤ならびに成分b)、
c)及びその他の添加剤は、変性の前、途中又は後で添
加することができる。
実質的に変性された澱粉/水成分、すなわち粒質物は、
澱粉/水成分の約10〜22重量%、好ましくは12〜19重量
%、とりわけ14〜18重量%の含水量を有することが好ま
しい。
上述の含水量は、総組成物中の澱粉/水成分の重量に対
する水の割合を表し、添加された実質的に水不溶性の熱
可塑性ポリマーの重量をも含むであろう総組成物自体の
重量に対する水の割合を表すものではない。
澱粉を変性させ、そして/あるいは、本発明に従う新規
なポリマー組成物の溶融体を形成させるためには、この
組成物を、押出し機のスクリュー・バレル中、変性及び
溶融体形成をもたらすに充分な時間をかけて適当に加熱
する。温度は、使用される澱粉の種により、好ましくは
105℃〜240℃、より好ましくは130℃〜190℃の範囲であ
る。この変性及び溶融体形成については、組成物を密閉
空間中で加熱することが好ましい。密閉空間は、典型的
な密閉容器又は、射出成形装置又は押出し装置のスクリ
ュー・バレルにおいて生じるような非溶融質の原料物質
の封止作用によって定められる容器であってもよい。こ
の意味では、射出成形機又は押出し機のスクリュー・バ
レルは、密閉容器であると理解されるべきである。密閉
容器中で生じる圧力は、使用される温度での水の蒸気圧
に相当するが、当然ながら、スクリュー・バレル中で通
常に起こるように、追加の圧力を加える、そして/ある
いは、発生させてもよい。好ましい加圧及び/又は発生
圧は、押出しにおいて生じる圧力の範囲内であり、それ
自体、例えば5〜150×105N/m2、好ましくは5〜75×10
5N/m2、とりわけ5〜50×105N/m2であることが公知であ
る。こうして得られた組成物がすでに変性澱粉であるな
らば、これを、選択した混合及び加工の手法に従ってさ
らなる成分と混合させられる状態に粒状化し、変性澱粉
/ポリマー出発原料からなる粒状混合物を得て、これを
スクリュー・バレルに供給することができる。
しかし、スクリュー・バレル中で得られる溶融体は、必
要な成分すべてをすでに含んでいるならば、例えば射出
成形によって適切な型へと直接成形する、すなわち最終
製品へと直接さらなる加工を施すことができる。
スクリュー内で上述のようにして得られる粒状混合物
を、一般に約80℃〜240℃、好ましくは約120℃〜220
℃、とりわけ約130℃〜190℃の範囲の温度に加熱する。
好ましくは、そのような混合物を、吸熱遷移分析(DS
C)が、澱粉の酸化的熱分解に特有な吸熱の直前の一定
の比較的鋭いピークが消失したということを示すまで、
充分に高い温度で充分に長い時間をかけて加熱する。
溶融体が形成される際の最小圧力は、該温度で生じる水
蒸気圧に相当する。この方法を上記で説明のような密閉
空間中で、すなわち押出し又は成形工程において生じ、
0〜150×105N/m2、好ましくは0〜75×105N/m2、とり
わけ0〜50×105N/m2であることがそれ自体公知である
圧力の範囲で実施する。
押出しによって成形品を形成する場合、圧力は上述のと
おりであることが好ましい。本発明に従う溶融体を例え
ば射出成形するならば、射出成形に通常使用される射出
圧力は、例えば300×105N/m2〜3000×105N/m2、好まし
くは700×105N/m2〜2200×105N/m2の範囲である。
したがって、本発明は、 1)−主としてアミロース及び/又はアミロペクチンか
らなり、5〜40重量%の水を含有する澱粉; −前記成分b)として定義されている少なくとも一種の
ポリマー;及び −前記成分c)として定義されている熱可塑性ポリマ
ー; を含有する混合物であって、成分b)が総組成物量の1
〜50重量%であり、成分b)と成分c)の合計が総組成
物量の1〜80重量%である混合物を、射出成形装置又は
押出し装置のスクリュー・バレル内で、105〜240℃の温
度でかつ150×105N/m2までの圧力で加熱して溶融体を形
成し、該溶融体を澱粉の変性及び溶融体が均一化するの
に十分な時間加熱する工程; 2)溶融体を製品に成形する工程;及び、 3)この成形品を冷却して寸法安定性を有する製品とす
る工程 からなる方法により製造された熱可塑性変性澱粉の成形
品を提供する。
多様な親水性ポリマーを添加剤として用いることができ
る。これらは、水可溶性ポリマー及び水膨潤性ポリマー
を含む。そのようなものとして、動物性ゼラチン、植物
性ゼラチン、各種蛋白、例えばひまわり蛋白、大豆蛋
白、綿実蛋白、落花生蛋白、あぶらな蛋白、アクリル化
蛋白;水可溶性多糖、アルキルセルロース、ヒドロキシ
アルキルセルロース及びヒドロキシアルキルアルキルセ
ルロース、例えばメチルセルロース、ヒドロキシメチル
セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシ
プロピルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシ
ブチルメチルセルロース、セルロースエステル及びヒド
ロキシアルキルセルロースエステル、例えばセルロース
アセチルフタレート(CAP)、ヒドロキシプロピルメチ
ルセルロース(HPMCP);澱粉から製造される同様な公
知のポリマー;水可溶性又は水膨潤性の合成ポリマー、
例えばポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリビ
ニルアルコール、セラック及び他の同様なポリマーが含
まれる。
好ましいものは合成ポリマーであり、もっとも好ましい
ものは、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリ
ビニルアルコールなどの合成ポリマーである。
そのような親水性ポリマーは、澱粉/水成分を基準とし
て50重量%まで、好ましくは30重量%まで、もっとも好
ましくは5重量%〜20重量%で、任意に添加することが
できる。何らかの親水性のポリマーを添加する場合に
は、組成物中の水の量を決定する際に、澱粉とともにそ
の質量を考慮すべきである。
他の有用な添加剤には、例えば補助剤、充填剤、潤滑
剤、離型剤、可塑剤、発泡剤、安定剤、着色剤、顔料、
増量剤、改質剤、流動加速剤及びこれらの混合物があ
る。
充填剤の例には、全成分の総重量を基準として約0.02〜
50重量%、好ましくは0.20〜20重量%の範囲の濃度であ
る無機充填剤、例えばマグシウム、アルミニウム、ケイ
素、チタンなどの酸化物がある。
潤滑剤の例としては、全組成物の重量を基準といて約0.
1〜5重量%、好ましくは0.1〜3重量%の濃度で含める
ことができるアルミニウム、カルシウム、マグネシウム
及び錫のステアリン酸塩ならびにタルク、シリコーンな
どがある。
可塑剤の例には、全成分の重量を基準として0.5〜15重
量%、好ましくは0.5〜5重量%の濃度で添加される、
低分子のポリ(酸化アルキレン)、例えばポリ(エチレ
ングリコール)ポリ(プロピレングリコール)、ポリ
(エチレン−プロピレングリコール);低分子量の有機
可塑剤、例えばグリセロール、ペンタエリトリット、グ
リセロールモノアセテート、グリセロールジアセテート
もしくはグリセロールトリアセテート;プロピレングリ
コール、ソルビトール、ジエチルスルホコハク酸ナトリ
ウムなどがある。着色剤の例には、公知のアゾ染料、有
機もしくは無機の顔料又は天然着色剤がある。無機顔料
が好ましく、例えば鉄又はチタンの酸化物があり、それ
自体公知であるこれらの酸化物は、全成分の重量を基準
として0.001〜10重量%、好ましくは0.5〜3重量%の濃
度で添加される。
澱粉物質の流動特性を改善するための化合物、例えば水
素化された形態であることが好ましい動物性又は植物性
の脂肪、とりわけ室温で固形であるものを、さらに添加
してもよい。これらの脂肪は50℃以上の融点を有するこ
とが好ましい。好ましいものは、C12−、C14−、C16
及びC18−脂肪酸のトリグリセリドである。
これらの脂肪は、増量剤又は可塑剤を加えることなく、
単独で添加することができる。
これらの脂肪は、単独で、あるいは、モノグリセリド及
び/又はグリセリドあるいはホスファチド、とりわけレ
シチンとともに好都合に添加することができる。モノグ
リセリド及びジグリセリドは、上述の種の脂肪、すなわ
ちC12−、C14−、C16−及びC18−脂肪酸から誘導するこ
とが好ましい。
使用される脂肪、つまりモノグリセリド、ジグリセリド
及び/又はレシチンの総量は、澱粉及び添加される親水
性ポリマーの総重量の5重量%まで、好ましくは約0.5
〜2重量%である。
この物質は、酸化防止剤などの安定剤、例えばチオビス
フェノール、アルキリデンビスフェノール、第2級芳香
族アミン;光安定剤、例えば紫外線吸収剤、紫外線消光
剤;ヒドロペルオキシド分解剤;遊離基掃除剤;微生物
に対する安定剤をさらに含んでいてもよい。
本発明の組成物は、密閉空間中で、すなわち含水量及び
圧力が制御された条件で加熱されると、熱可塑性溶融体
を形成する。そのような溶融体を、例えば射出成形、吹
込成形、押出し成形及び同時押出し成形(棒、管及びフ
ィルム押出し)、圧縮成形、発泡のための従来の装置を
用いることにより、従来の熱可塑性物質と同様に加工し
て公知の製品を製造することができる。製品には、ビ
ン、シート、フィルム、包装材料、管、棒、積層フィル
ム、袋、バッグ、医薬用カプセル、顆粒、粉末又は発泡
体である。
例えば、これらの組成物を用い、周知の方法によって低
密度包装材料(例:発泡体)を製造することができる。
所望により、従来の発泡剤を用いてもよいし、あるい
は、一定の組成物については水自体が発泡剤として作用
することができる。組成及び加工条件を変化させること
によって、連続気泡の発泡体及び独立気泡の発泡体を望
みどおりに製造することができる。本組成物から製造さ
れたこれらの発泡体は、本発明に従う成分b)及びc)
を含有していない澱粉から製造された発泡体と比較して
改善された特性(例:寸法安定性、耐湿性など)を示す
であろう。
これらの組成物は、活性物質の担体物質として使用して
もよく、活性成分、例えば医薬品及び/又は農薬として
活性な化合物、例えば殺虫剤と混合し、これらの成分を
後で放出して適用するために使用してもよい。得られる
押出し物質を粒状化又は加工して微粉末にすることがで
きる。
下記の各実施例は、本発明をより詳細に説明及び例示す
るためのものであるが、各請求項によって定められるそ
の範囲を限定すべきものではない。
参考例1 (a)水分15.1%を含むじゃがいも澱粉9,000gを高速ミ
キサーに入れ、ポリ−4−ビニルピリジン850g、Boeson
VPとしてBoehringer Ingelheim社から販売の水素化脂
肪(潤滑・離型剤)76.5g及びMetarin PとしてLucas Me
yer社から販売の溶融体流動加速剤(レシチン)38.2gを
攪拌しながら添加した。最終混合物の含水率は13.6%で
あった。
(b)(a)の下で製造された混合物10,000gを、ホッ
パーを介して、Werner&Pfleiderer社製の連動回転ダブ
ルスクリュー型押出し機(Continua37型)に供給した。
バレル中の4区分の温度分布は、20℃−180℃−180℃−
80℃であった。
混合物の生産率を8kg/hr(スクリュー速度は200rpm)と
して押出しを実施した。水を給水口から2kgs/hrの流量
で添加した。したがって、押出しの間のこの物質の含水
率は28.1%であった。押出し機の最後の区分で、80mbar
の減圧を加えて水の一部を水蒸気として除去した。ノズ
ルから押出される押出し物を回転カッターを用いて粒状
物へと裁断した。
この粒状物の含水率は、室温での平衡後の測定で、16.8
%であった。
(c)(b)の下で得られたような予備ブレンドされた
混合物の粒状物を、ホッパーを介して射出成形機Arburg
320−210−750に供給し、引張り試験用の試料を製造し
た。バレルの温度分布は、90℃−175℃−175℃−175℃
であった。
射出重量は8g、滞留時間は450秒、射出圧力は1,870バー
ル、背圧は80バール、そしてスクリュー速度は180rpmで
あった。
このようにして製造された引張り試験用試料を、任意の
標準条件として、耐候試験キャビネット中、50%R.H.で
5日間かけて状態調整した。
この試験用試料は標準DIN形状(DIN第53455号)を有し
ていた。
(d)そして、状態調整された引張り試験用試料をZwic
k引張り試験装置上でその応力/ひずみ挙動について試
験した。
毎分10mmの伸び率を用いて試料を室温で測定した。結果
を表Iに示し、成分b)を含めずに同様な方法で加工し
た同一の澱粉から得られた引張り試験用試料についての
結果と比較した。
表1 ブレンドなし澱粉 参考例
1 破断ひずみ(%) 21 3
1.2 破断エネルギー(KJ/m3) 8,800 11,93
4 参考例2 ポリ−4−ビニルピリジンである成分b)を1,700gに増
量した以外、参考例1を繰り返した。得られた射出成形
ポリマーは、表1に示す数値に類似したブレンドなしの
澱粉ポリマーよりも靱性かつ湿り空気に対して抵抗性で
あった。
実施例3 Prebax MA−4011としてAtochem社から販売のポリアミド
ブロックポリエーテル(成分c))425g及びPellethane
2103−80−AEとしてDow Chemical社から販売の熱可塑
性弾性体ポリウレタンブロックポリエーテル(成分
c))425gをさらに添加した以外、参考例1を繰り返し
た。得られた射出成形ポリマーは、表1に湿す数値に類
似したブレンドなしの澱粉ポリマーよりも靱性かつ湿り
空気に対して抵抗性であった。
実施例4 下記ポリマーを成分c)として添加した以外、参考例1
を繰り返した: a)ビニルアルコール73モル%及びエチレン27モル%か
らなるエチレン/ビニルアルコール・コポリマー(EP−
L−101、成分c))1,000g b)エチレン80モル%及び酢酸ビニル20モル%を含む、
EscoreneULとしてExxon社から販売のエチレン/酢酸ビ
ニル・コポリマー800g 得られた射出成形ポリマーは、表1に示す数値に類似し
たブレンドなしの澱粉ポリマーよりも靱性かつ湿り空気
に対して抵抗性であった。
参考例5 粒状物の含水率を22%とした以外、参考例1のステップ
(a)及び(b)を繰り返した。
(c)(b)の下で得られたような予備ブレンドされた
混合物の粒状物を、ポリスチレン10,000gと混合し、ホ
ッパーを介して射出成形機Arburg 329−210−750に供給
し、そこから溶融体を外気に射出した。バレルの温度分
布は、90℃−175℃−175℃−175℃であった。
包装の際の荒充填に有用である発泡押出し物が得られ
た。
上述のステップ(c)に記載のような方法を用いること
で、参考例1、2、3及び4の物質をも、さらなるポリ
マーを添加することなく、この実施例での記載と同様に
発泡させることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ディビッド・ジョン・レンツ アメリカ合衆国、ニュージャージー 07869、ランドルフ、ティンバー・レイン 23 (56)参考文献 特開 昭63−230701(JP,A) 特開 昭10−644(JP,A)

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】a)澱粉と水成分を基準にして5〜40重量
    %の含水率を有する澱粉を、密閉空間内で、剪断条件下
    で、その成分のガラス転移温度及び融点より上の105℃
    から240℃の温度で、用いた温度における少なくとも水
    の蒸気圧に相当する圧力から150×105N/m2までの圧力で
    加熱して溶融体を生成し、そして該溶融体を澱粉顆粒の
    分子構造の融解及び該溶融体が均一化するのに充分な時
    間加熱することにより製造した変性澱粉; b)第3級アミノ基及び/又はそれらの塩、又は第4級
    アンモニウム基及び/又はそれらの塩を含有するビニル
    モノマーの重合又はそれらと他のモノマーとの共重合に
    よって製造された少なくとも1種のポリマー;及び c)95℃〜260℃の範囲内の加工温度で溶融体を形成す
    る実質的に水不溶性の熱可塑性ポリマーであって、 (i)ポリオレフィン、ポリ(酢酸ビニル)、ポリスチ
    レン、ポリアクリロニトリル、ポリアクリレート、ポリ
    メタクリレート、ポリアセタール、ポリアミド、熱可塑
    性ポリエステル、熱可塑性ポリウレタン、ポリカーボネ
    ート、ポリ(アルキレンテレフタレート)、ポリアリー
    ルエーテル、熱可塑性ポリイミド、 (ii)アルキレン/ビニルエステル・コポリマー、アル
    キレン/ビニルアルコール・コポリマー、アルキレン/
    アクリル酸又はメタクリル酸・コポリマー、アルキレン
    /アクリレート又はメタクリレート・コポリマー、ABS
    ・コポリマー、スチレン/アクリロニトリル・コポリマ
    ー、アクリル酸エステル/アクリロニトリル・コポリマ
    ー、アクリルアミド/アクリロニトリル・コポリマー、
    アミドエーテル又はアミドエステルのブロックコポリマ
    ー、ウレタンエーテル又はウレタンエステルのブロック
    コポリマー、及びこれらの混合物からなる群から選択さ
    れる熱可塑性ポリマー; を含む組成物であって、成分b)が総組成物量の1〜50
    重量%の量であり、成分b)と成分c)の合計が総組成
    物量の1〜80重量%である組成物。
  2. 【請求項2】成分b)がポリ(2−ビニルピリジン)、
    ポリ(4−ビニルピリジン)、ポリ(ビニルカルバゾー
    ル))及びポリ(1−ビニルイミダゾール)よりなる群
    から選ばれる、請求項1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】成分b)が、2−ビニルピリジン、4−ビ
    ニルピリジン又はビニルカルバゾールと、アクリロニト
    リル、ブチルメタクリレート又はスチレンとのコポリマ
    ーである請求項1に記載の組成物。
  4. 【請求項4】成分c)が、(i)ポリエチレン、ポリプ
    ロピレン、ポリイソブチレン、ポリスチレン、ポリアミ
    ド、熱可塑性ポリエステル、熱可塑性ポリウレタン、ポ
    リカーボネート、(ii)エチレン/酢酸ビニル・コポリ
    マー、エチレン/ビニルアルコール・コポリマー、エチ
    レン/アクリル酸・コポリマー、エチレン/メチルアク
    リレート・コポリマー、エチレン/エチルアクリレート
    ・コポリマー、スチレン/アクリロニトリル・コポリマ
    ー、及びこれらの混合物から選択される。請求項1〜3
    のいずれか1項記載の組成物。
  5. 【請求項5】成分b)が、総組成物量の1〜30重量%で
    ある、請求項1から4のいずれか1項記載の組成物。
  6. 【請求項6】成分b)と成分c)との合計が、総組成物
    量の1〜50重量%以下である、請求項1〜5のいずれか
    1項記載の組成物。
  7. 【請求項7】成分c)のポリマーが、室温でポリマー10
    0グラムあたり10%未満の率で水を吸収する、請求項1
    〜6のいずれか1項記載の組成物。
  8. 【請求項8】水の含有量が、澱粉と水成分を基準にして
    10〜22重量%である、請求項1〜7のいずれか1項記載
    の組成物。
  9. 【請求項9】溶融体の形態の、請求項1〜8のいずれか
    1項記載の組成物。
  10. 【請求項10】凝固物の形態の、請求項1〜8のいずれ
    か1項記載の組成物。
  11. 【請求項11】1)−主としてアミロース及び/又はア
    ミロペクチンからなり、5〜40重量%の水を含有する澱
    粉; −請求項1に成分b)として定義されている少なくとも
    一種のポリマー;及び −請求項1に成分c)として定義されている熱可塑性ポ
    リマー; を含む混合物であって、成分b)が総組成物量の1〜50
    重量%の量であり、成分b)と成分c)の合計が総組成
    物量の1〜80重量%の量である混合物を、射出成形装置
    又は押出し装置のスクリュー・バレル内で、105〜240℃
    の温度でかつ150×105N/m2までの圧力で加熱して溶融体
    を形成し、該溶融体を澱粉の変性及び溶融体が均一とな
    るのに十分な時間加熱する工程; 2)溶融体を製品に成形する工程;及び、 3)この成形品を冷却して寸法安定性を有する製品とす
    る工程 からなる製造方法により製造された熱可塑性変性澱粉の
    成形品。
  12. 【請求項12】成形工程が、発泡、フィルム形成、圧縮
    成形、射出成形、吹込成形、押出成形、同時押出成形、
    真空発泡、熱成形又はこれらの組み合わせである請求項
    11記載の成形品。
  13. 【請求項13】粒状、微粒状又はペレット状の形態であ
    る、請求項11記載の成形品。
  14. 【請求項14】容器、ビン、管、棒、包装材料、シー
    ト、発泡体、フィルム、袋、バック又は硬カプセルであ
    る、請求項11記載の成形品。
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