JPH07251674A - 車両の制動表示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 制動時、車両の減速度合を後続車のドライバ
ーに認識させる。 【構成】 制動時、常に点灯する通常の制動灯２の他
に、第２の制動灯３を車体後尾に設け、制動中の車速が
制動開始時の車速の所定割合まで低下したとき、制動装
置１３により第２の制動灯３を点灯させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、車体の後尾に、制動装
置の作動に連動して点灯する制動灯を備えた車両の制動
表示装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】かゝる制動表示装置は、制動時常に制動
灯に点灯させることにより、自車の制動中であることを
後続車のドライバーに認識させるものとして一般に広く
実施されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来の制動表示装置で
は、自車が制動中であることを制動灯の点灯により後続
車のドライバーに知らしめることはできるものゝ、自車
の減速度合、制動の強弱を認識させることはできない。
若し、後続車のドライバーがそれらを認識することがで
きれば、そのドライバーは制動及び操向操作をより的確
に行い得るであろう。

【０００４】本発明は、かゝる点に鑑みてなされたもの
で、制動時、自車の減速度合、制動の強弱を後続車のド
ライバーに認識させ得る前記制動表示装置を提供するこ
とを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、車体の後尾に第２の制動灯を付設し、こ
の第２の制動灯に、制動中の車速が制動開始時の車速の
所定割合まで低下したとき該制動灯を点灯させる制御装
置を接続したことを第１の特徴とする。

【０００６】また本発明は、車体の後尾に第２の制動灯
を付設し、この第２の制動灯に、制動装置の作動中、制
動油圧が所定値以上になったとき、該制動灯を点灯させ
る制御装置を接続したことを第２の特徴とする。

【０００７】さらに本発明は、車体の後尾に第２の制動
灯を付設し、この第２の制動灯に、制動中、車体の減速
度が所定値以上になったとき該制動灯を点灯させる制御
装置を接続したことを第３の特徴とする。

【０００８】

【実施例】以下、図面により本発明の実施例について説
明する。

【０００９】先ず、図１及び図２に示す第１実施例から
説明する。図１に示すように、自動車の車体１後尾に
は、法令で定められた通常の左右一対の制動灯２，２が
下部に、また第２の制動灯３が上部に付設される。

【００１０】図２に示すように、通常の制動灯２，２及
び第２の制動灯３は互いに並列してバッテリ４に接続さ
れると共に、全部の制動灯２，２，３に共通の通電回路
に第１スイッチ５が設けられ、また第２の制動灯３専用
の通電回路に第２スイッチ６が設けられる。

【００１１】自動車の制動装置７は、従来公知のよう
に、ブレーキペダル８と、このブレーキペダル８の踏込
みによって作動して油圧室９ａを昇圧させるブレーキマ
スタシリンダ９と、その油圧室９ａの発生油圧を受けて
作動する車輪ブレーキ（図示せず）からなっており、ブ
レーキペダル８の背後に、その踏込動作を検知する、即
ち制動装置７の作動を検知するブレーキセンサ１０が設
置される。

【００１２】而して、前記第１スイッチ５は、このブレ
ーキセンサ１０がブレーキペダル８の踏込みを検知して
発する信号により閉じられるようになっている。

【００１３】第２スイッチ６は電子制御ユニット１１に
より制御されるもので、この電子制御ユニット１１は、
前記ブレーキセンサ１０と、車速を検出する車速センサ
１２からの信号を受け、車速がブレーキ開始時の車速の
所定割合、例えば５割まで低下したとき、第２スイッチ
６を閉じる信号を発するようになっている。

【００１４】以上において、第２スイッチ６、電子制御
ユニット１１、ブレーキセンサ１０及び車速センサ１２
は第２の制動灯３のための制御装置１３を構成する。

【００１５】次に、この実施例の作用について説明す
る。自動車の走行中、そのドライバーがブレーキペダル
８を踏込めば、ブレーキマスタシリンダ９が作動してそ
の出力油圧が各車輪ブレーキに伝達してそれを作動させ
る。このとき、ブレーキセンサ１０が先ずブレーキペダ
ル８の踏込みを検知して第１スイッチ５に閉じ信号を送
るので、第１スイッチ５は直ちに閉じて通常の制動灯
２，２を点灯させる。

【００１６】またブレーキセンサ１０の信号は電子制御
ユニット１１にも送られ、該ユニット１１は、そのとき
の車速、即ち制動開始時の車速を車速センサ１２の出力
信号から読取り、それに所定割合を乗じた速度を基準車
速として設定する。例えば制動開始車速を１００km／ｈ
とし、所定割合を５割とすれば、基準車速は５０km／ｈ
となる。

【００１７】そして、電子制御ユニット１１は、制動に
伴い減少する車速を車速センサ１２の信号から読み続
け、それが前記基準車速以下、即ち５０km／ｈ以下にな
ると、第２スイッチ６に閉じ信号を送ってこれを閉じさ
せるので、第２の制動灯３が点灯する。

【００１８】したがって、先ず通常の制動灯２の点灯に
より自車が制動状態に入ったことを後続車のドライバー
に知らしめ、そして第２の制動灯６の点灯により自車の
減速が可成り進んでいることを後続車のドライバーに認
識させることができる。

【００１９】制動を解除すべくブレーキペダル８から踏
力を解放すれば、ブレーキペダル８が戻しばねの弾発力
で休止位置に戻るので、この状態をブレーキセンサ１０
が検知すると第１スイッチ５は開き、全ての制動灯２，
２，３は消灯する。

【００２０】図３及び図４は本発明の第２実施例を示す
もので、第２制動灯３を１列に並ぶ複数のランプ３ａ，
３ｂ，３ｃで構成し、それらランプを相互に並列してバ
ッテリ４に接続し、制動中、車速が制動開始車速の例え
ば７割、５割、３割と低下するにつれて複数の第２スイ
ッチ６ａ，６ｂ，６ｃを順次閉じ、ランプ３ａ，３ｂ，
３ｃを順次点灯させるようにしたものである。その他の
構成は前実施例と同様であるので、前実施例と対応する
部分にはそれと同一の符号を付す。

【００２１】この実施例によれば、制動による自車の速
度変化を後続車のドライバーにより正確に認識させるこ
とができる。

【００２２】図５は本発明の第３実施例を示すもので、
ブレーキマスタシリンダ９に、その油圧室９ａの油圧が
通常時のそれより高い所定値以上に上昇したことを検知
する圧力センサ１４を設け、この圧力センサ１４からの
信号で第２スイッチ６を閉じるようにしたものである。
而して、第２スイッチ６及び圧力センサ１４は第２の制
動灯３のための制御装置２３を構成する。その他の構成
は前記第１実施例と同様であり、図中、第１実施例と対
応する部分にはそれと同一の符号を付す。

【００２３】この実施例によれば、ブレーキペダル８に
加えた踏力が通常以上強くなると、通常の制動灯２に続
いて第２の制動灯３が点灯し、強力な制動状態に入った
ことを後続車のドライバーに認識させることができる。

【００２４】図６は本発明の第４実施例を示すもので、
車体１の適所に所定値以上の減速度を検知する減速度セ
ンサ１５を設置し、それからの信号により第２スイッチ
６を閉じるようにしたものである。而して、第２スイッ
チ６及び減速度センサ１４は第２の制動灯３のための制
御装置３３を構成する。その他の構成は上記第３実施例
と同様であり、図中、第３実施例と対応する部分には、
それと同一の符号を付す。

【００２５】この実施例によれば、急制動に伴い車両に
所定値以上の大なる減速度が生じると、通常の制動灯２
に続いて第２の制動灯３が点灯するので、自車の急制動
状態を後続車のドライバーに認識させることができる。

【００２６】尚、本発明は上記のような自動車の外に、
自動二，三輪車にも適用し得ることは勿論である。

【００２７】

【発明の効果】以上のように本発明の第１の特徴によれ
ば、車体の後尾に第２の制動灯を付設し、この第２の制
動灯に、制動中の車速が制動開始時の車速の所定割合ま
で低下したとき該制動灯を点灯させる制御装置を接続し
たので、制動中、第２の制動灯の点灯により、自車の減
速度合を後続車のドライバーに認識させることができ
る。

【００２８】また本発明の第２の特徴によれば、車体の
後尾に第２の制動灯を付設し、この第２の制動灯に、制
動装置の作動中、制動油圧が所定値以上になったとき、
該制動灯を点灯させる制御装置を接続したので、制動
中、第２の制動灯の点灯により、自車の強制動状態を後
続車のドライバーに認識させることができる。

【００２９】また本発明の第３の特徴によれば、車体の
後尾に第２の制動灯を付設し、この第２の制動灯に、制
動中、車体の減速度が所定値以上になったとき該制動灯
を点灯させる制御装置を接続したので、制動中、第２の
制動灯の点灯により、自車の急制動状態を後続車のドラ
イバーに認識させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例に係る制動表示装置を備え
た自動車の後面図

【図２】図１の制動表示装置の電気回路図

【図３】本発明の第２実施例に係る制動表示装置を備え
た自動車の後面図

【図４】図２の制動表示装置の電気回路図

【図５】本発明の第３実施例に係る制動表示装置の電気
回路図

【図６】本発明の第４実施例に係る制動表示装置の電気
回路図

【符号の説明】

１ 車体 ２ 通常の制動灯 ３ 第２の制動灯 ７ 制動装置 １３，２３，３３ 制御装置

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 車体（１）の後尾に、制動装置（７）の
   作動に連動して点灯する制動灯（２）を備えた車両の制
   動表示装置において、 車体（１）の後尾に第２の制動灯（３）を付設し、この
   第２の制動灯（３）に、制動中の車速が制動開始時の車
   速の所定割合まで低下したとき該制動灯（３）を点灯さ
   せる制御装置（１３）を接続したことを特徴とする、車
   両の制動表示装置。
2. 【請求項２】 車体（１）の後尾に、制動装置（７）の
   作動に連動して点灯する制動灯（２）を備えた車両の制
   動表示装置において、 車体（１）の後尾に第２の制動灯（３）を付設し、この
   第２の制動灯（３）に、制動装置（７）の作動中、制動
   油圧が所定値以上になったとき、該制動灯（３）を点灯
   させる制御装置（２３）を接続したことを特徴とする、
   車両の制動表示装置。
3. 【請求項３】 車体（１）の後尾に、制動装置（７）の
   作動に連動して点灯する制動灯（２）を備えた車両の制
   動表示装置において、 車体（１）の後尾に第２の制動灯（３）を付設し、この
   第２の制動灯（３）に、制動中、車体（１）の減速度が
   所定値以上になったとき該制動灯（３）を点灯させる制
   御装置（３３）を接続したことを特徴とする、車両の制
   動表示装置。