JPH07243195A - 紙塗工用共重合体ラテックス - Google Patents

紙塗工用共重合体ラテックス

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JPH07243195A
JPH07243195A JP5526294A JP5526294A JPH07243195A JP H07243195 A JPH07243195 A JP H07243195A JP 5526294 A JP5526294 A JP 5526294A JP 5526294 A JP5526294 A JP 5526294A JP H07243195 A JPH07243195 A JP H07243195A
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JP
Japan
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copolymer latex
copolymer
paper coating
monomer
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JP5526294A
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Osamu Ishikawa
理 石川
Takanori Yamashita
隆徳 山下
Shinichiro Iwanaga
伸一郎 岩永
Shigeru Niigae
滋 新ヶ江
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Japan Synthetic Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐ブリスター性−ドライピック強度のバラン
スに優れ、かつ印刷光沢など他の塗工紙物性も良好な紙
塗工用共重合体ラテックスを得る。 【構成】 (a)脂肪族共役ジエン系単量体20〜50重
量%、(b)エチレン系不飽和カルボン酸単量体0.5〜
10重量%、(c)これらと共重合可能な他の単量体40
〜79.5重量%(ただし、(a)+(b)+(c)=100重
量%)からなる単量体を乳化重合して得られる共重合体
であって、得られた共重合体のトルエン不溶分が20重
量%未満であり、かつ、テトラヒドロフラン可溶分の重
量平均分子量が80、000以上であることを特徴とす
る紙塗工用共重合体ラテックス。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、紙塗工用共重合体ラテ
ックスに関し、さらに詳しくは耐ブリスター性−ドライ
ピック強度のバランスに優れ、かつ印刷光沢など他の塗
工紙物性も良好な紙塗工用共重合体ラテックスに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、顔料と水性バインダーとを主
体とした紙塗工用組成物を紙に塗工し、印刷適性に優れ
た塗工紙が製造されており、共重合体ラテックスはその
優れた接着強度から、紙塗工用組成物の主バインダーと
して使用されている。近年、印刷の高級化、高速化にと
もない、塗工紙に要求される性能も厳しくなってきてお
り、接着強度、耐水性、剛度、インキ転移性、印刷光沢
や耐ブリスター性などの改良が要求されるようになっ
た。特にオフセット輪転印刷での高速印刷化には、高温
高速乾燥が必要であり、そのためいわゆる、「火ぶくれ
(ブリスター)」が発生しやすくなる。このブリスター
が発生すると印刷物の商品価値が著しく損なわれること
になり、塗工紙の品質の中でも特に耐ブリスター性の向
上が強く求められている。さらに近年は塗工紙製造のコ
スト低減の目的から、バインダー量を低減する要求が高
まっており、このためより少量の添加量でも十分な表面
強度を示すバインダーが求められている。このため、今
まで以上に強度−耐ブリスター性のバランス向上が求め
られてきた。ところが、従来技術ではこのドライ強度と
耐ブリスター性は背反的な性質にあり、両方の性質を同
時に改良することは困難であった。例えば、耐ブリスタ
ー性を向上させる方法として、共重合体ラテックスのト
ルエン不溶分を低くする方法が従来より行われてきた。
しかしながら、この場合、ドライ強度が極端に低下し、
かつ印刷光沢が低下する。また逆に、ドライ強度を上げ
ようとして、トルエン不溶分を高くすると、極端に耐ブ
リスター性が低下する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記の技術
的課題を背景になされたものであり、従来、背反関係に
あったドライ強度と耐ブリスター性のバランスを大幅に
向上させ、かつ印刷光沢、ウェット強度など他の塗工紙
物性にも優れた紙塗工用共重合体ラテックスを提供する
ことを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、(a)脂肪族共
役ジエン系単量体20〜50重量%、(b)エチレン系不
飽和カルボン酸単量体0.5〜10重量%、(c)これら
と共重合可能な他の単量体40〜79.5重量%(ただ
し、(a)+(b)+(c)=100重量%)からなる単量体組
成物を乳化重合して得られる共重合体であって、かつ得
られた共重合体のトルエン不溶分が20重量%未満であ
り、かつ、テトラヒドロフラン可溶分の重量平均分子量
が80、000以上であることを特徴とする紙塗工用共
重合体ラテックスを提供するものである。
【0005】本発明の共重合体に使用される(a)脂肪族
共役ジエン系単量体としては、1,3−ブタジエン、イ
ソプレン、2−クロロ−1,3−ブタジエン、クロロプ
レンなどが挙げられるが、特に好ましくは1,3−ブタ
ジエンである。 これらの(a)脂肪族共役ジエン系単量
体は、1種単独で、あるいは2種以上を併用することが
できる。かかる(a)脂肪族共役ジエン系単量体は、得ら
れる共重合体ラテックスに適度な柔軟性と伸びを与える
ために必須の成分であり、その割合は20〜50重量
%、好ましくは25〜45重量%である。20重量%未
満では前記のような膜の柔軟性と伸びに劣り、一方50
重量%を越えると耐水強度に劣るものとなる。
【0006】また、(b)エチレン系不飽和カルボン酸単
量体としては、例えばイタコン酸、アクリル酸、メタク
リル酸、フマル酸、マレイン酸などが挙げられる。(b)
エチレン系不飽和カルボン酸単量体は、1種単独で、あ
るいは2種以上を併用することもできる。かかる(b)エ
チレン系不飽和カルボン酸単量体の使用量は0.5〜1
0重量%、好ましくは1から7重量%であり、0.5重
量%未満では重合時のラテックスの安定性が悪く、凝固
物が生成し易く、また得られるラテックスの機械的、化
学的安定性に劣る。一方10重量%を越えると得られる
ラテックスの粘度が高くなり過ぎ、その取扱いが難しく
なり、作業性が低下し、実用性に欠けるものとなる。
【0007】さらに、(c)共重合可能な他の単量体とし
ては、芳香族ビニル化合物、アルキル(メタ)アクリレ
ート、シアン化ビニル化合物、酢酸ビニル、(アルキル
メタ)アクリルアミド系化合物などが挙げられる。この
うち、芳香族ビニル化合物としては、例えばスチレン、
α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルトル
エン、クロルスチレンなどが挙げられ、特にスチレンが
好ましい。また、アルキル(メタ)アクリレートとして
は、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アク
リレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メ
タ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリ
レート、オクチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メ
タ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ス
テアリル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)ア
クリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、イソボルニ
ル(メタ)アクリレート、2−シアノエチル(メタ)ア
クリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどが
挙げられ、このうち特にメチルメタアクリレートが好ま
しい。さらに、ビニルシアン化合物としては、アクリロ
ニトリル、メタクリロニトリルなどが挙げられ、このう
ち特にアクリロニトリルが好ましい。さらに(アルキル
メタ)アクリルアミド系化合物としては、アクリルアミ
ド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミ
ド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチ
ルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドなどが挙げら
れる。これら(c)他の単量体は、1種単独でも、あるい
は2種以上を併用することが出来る。これらの(c)他の
単量体は、共重合体に適度な硬さ、接着性を付与するた
めのものであり、その使用量は、40〜79.5重量
%、好ましくは45〜75重量%である。 (c)他の単
量体の使用量が40重量%未満では、共重合体が柔らか
くなり過ぎ、一方79.5重量%を超えると逆に硬くな
り過ぎ、接着強度が劣る。
【0008】また、本発明の共重合体ラテックスのトル
エン不溶分は、20重量%未満が必要であり、トルエン
不溶分が20重量%以上であると十分な耐ブリスター性
が得られない。ここでの共重合体ラテックスのトルエン
不溶分は、以下のようにして測定したものである。共重
合体ラテックスをpH8.0に調製した後、イソプロパ
ノールで凝固し、この凝固物を洗浄乾燥した後、所定量
(約0.03g)の試料を所定量(100ml)のトル
エンに20時間浸漬する。その後、120メッシュの金
網で濾過し、得られる残存固形分の仕込の全固形分に対
する重量%を求める。
【0009】本発明における、共重合体ラテックスのテ
トラヒドロフラン(以下、「THF」という)可溶分の
分子量は80、000以上、好ましくは80、000〜
1、000、000、特に好ましくは100、000〜
500、000、さらに好ましくは150、000〜4
00、000であることが必要である、80、000未
満であると接着強度が低下する。ここでの共重合体ラテ
ックスのTHF可溶分の分子量は、以下のようにして測
定したものである。固形分48重量%に調製した共重合
体ラテックス約0.3gにカチオン交換樹脂を加え、陽
イオンを除去した後、THF50mlを加え、2時間放
置した。次にPTFE製メンブレインフィルター(AD
VANTEC社製)で濾過し、濾液をGPC(ゲルパー
ミエーションクロマトグラフィー)測定装置にて、ポリ
スチレン換算の分子量として求めたものである。本発明
の共重合体ラテックスの粒子径は、50〜350nmが
好ましく、さらに好ましくは60〜250nmである。
【0010】本発明で使用される単量体を乳化重合する
に際しては、公知の方法で水性媒体中で乳化剤、重合開
始剤、分子量調節剤などを用いて製造することができ
る。ここで、乳化剤としては、アニオン性界面活性剤、
ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤などが単独で、
あるいは2種以上を併用して使用できる。アニオン性界
面活性剤としては、例えば高級アルコールの硫酸エステ
ル、アルキルベンゼンスルホン酸塩、脂肪族スルホン酸
塩、ポリエチレングリコールアルキルエーテルの硫酸エ
ステルなどが挙げられる。ノニオン界面活性剤として
は、通常のポリエチレングリコールのアルキルエステル
型、アルキルエーテル型、アルキルフェニルエーテル型
などが用いられる。両性界面活性剤としては、アニオン
部分としてカルボン酸塩、硫酸エステル塩、スルホン酸
塩、燐酸エステル塩を、カチオン部分としてはアミン
塩、第4級アンモニュウム塩を持つものが挙げられ、具
体的にはラウリルベタイン、ステアリルベタインなどの
ベタイン類、ラウリル−β−アラニン、ステアリル−β
−アラニン、ラウリルジ(アミノエチル)グリシン、オ
クチルジ(アミノエチル)グリシン、などのアミノ酸タ
イプのものなどが用いられる。
【0011】重合開始剤としては、過硫酸ナトリウム、
過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの水溶性重合
開始剤、過酸化ベンゾイル、ラウリルパーオキサイド、
2,2’−アゾビスイソブチルニトリルなどの油溶性重
合開始剤、還元剤との組み合わせによるレドックス系重
合開始剤などが、それぞれ単独であるいは組み合わせで
使用できる。分子量調節剤、キレート化剤、無機電解質
なども公知のものが使用できる。分子量調節剤として
は、四塩化炭素、クロロホルム、四臭化炭素などのハロ
ゲン化炭化水素類、n−ヘキシルメルカプタン、n−オ
クチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−
ドデシルメルカプタン、チオグリコール酸などのメルカ
プタン類、ジメチルキサントゲンジサルファイド、ジイ
ソプロピルキサントゲンジサルフィドなどのキサントゲ
ン類、α−メチルスチレンダイマーなど通常の乳化重合
で使用可能なものを全て使用できる。
【0012】重合方法としては、例えば単量体混合物を
全量一括で仕込み重合する方法、単量体混合物の一部を
重合した後、その残りを連続的にあるいは断続的に添加
する方法、あるいは単量体混合物を重合の始めから連続
的に添加する方法、あるいはシード粒子を用いる方法な
どを採ることができる。重合温度は、通常20〜70
℃、好ましくは20〜50℃、重合時間は、通常10〜
30時間である。
【0013】本発明における共重合体ラテックスが用い
られる紙塗工用組成物は、無機あるいは有機顔料に、上
記共重合体ラテックス、さらに必要に応じて他のバイン
ダー、種々の助剤を配合して使用される。上記共重合体
ラテックスの配合量は、顔料100重量部に対して共重
合体ラテックス1〜30重量部(固形分として)、好ま
しくは3〜25重量部である。共重合体ラテックスが1
重量部未満であると、接着強度が著しく低下し、一方3
0重量部を越えるとインク乾燥性が低下する。前記無機
顔料としては、カオリンクレー、タルク、硫酸バリウ
ム、酸化チタン、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウ
ム、酸化亜鉛、サチンホワイト等が、また有機顔料とし
ては、ポリスチレンラテックスなどが使用される。これ
らは目的に応じて、単独でも、あるいは2種以上組み合
わせても使用する事ができる。
【0014】また、前記その他バインダーとして、カゼ
イン、カゼイン変性物、澱粉、澱粉変性物、ポリビニル
アルコール、カルボキシメチルセルロースなどの水溶性
物質、あるいはポリ酢酸ビニルラテックス、アクリル系
ラテックスなどを必要に応じて組み合わせて使用でき
る。また、紙塗工組成物において、一般に使用されてい
る種々の配合剤、例えば、耐水性改良剤、顔料分散剤、
粘度調節剤、着色顔料、粘度調節剤、蛍光染料およびp
H調節剤を任意に配合することができる。
【0015】本発明の共重合体ラテックスは、オフセッ
ト輪転印刷機用に好適に使用されるが、その他、オフセ
ット枚葉印刷機、凸版印刷、グラビア印刷などの各種印
刷用、および、紙のコーティング剤、カーペットバッキ
ング剤の接着剤、その他各種の接着剤、さらに塗料とし
ても使用することができる。
【0016】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明はその主旨を超えない限り、以下の実施例
に制約されるものではない。なお、実施例において割合
を示す部および%はそれぞれ重量部及び重量%を意味す
るものである。 (共重合体ラテックスの製造) 実施例1 攪拌機を備え、温度調節の可能なオートクレーブ中に水
150部、ラウリル硫酸ナトリウム0.5部、ブタジエ
ン5部、スチレン12部、メタクリル酸メチル5部、ア
クリル酸2部、イタコン酸1部、α−メチルスチレンダ
イマー0.5部、t−ドデシルメルカプタン0.2部、
過硫酸カリウム1.5部、重亜硫酸ナトリウム0.5部
からなる成分を仕込み、55℃で3時間反応させた、続
いて第2段目の成分として、ブタジエン24部、スチレ
ン26部、メタクリル酸メチル25部、α−メチルスチ
レンダイマー1.5部、t−ドデシルメルカプタン0.
5部を65℃で7時間にわたって連続的に添加して重合
を継続させ、更に連続添加終了後6時間にわたって65
℃で反応させた。最終的な重合添加率は98%であっ
た。
【0017】実施例2〜5 表1および表2に示す単量体およびその他の成分を使用
した以外は、実施例1と同様にして、表1および表2に
示した共重合体ラテックスを重合した。得られた共重合
体ラテックスの平均粒子径は、コールター社製のサブミ
クロンアナライザー(モデルN4)で、常法により求め
た。共重合体ラテックスのトルエン不溶分は以下のよう
にして測定した。共重合体ラテックスをpH8.0に調
製した後、イソプロパノールで凝固し、この凝固物を洗
浄乾燥した後、所定量(約0.03g)の試料を所定量
(100ml)のトルエンに20時間浸漬する。その
後、120メッシュの金網で濾過し、得られる残存固形
分の仕込の全固形分に対する重量%を求める。ここでの
強重合体ラテックスのTHF可溶分の分子量は、以下の
ようにして測定した。固形分48%に調製した共重合体
ラテックス約0.3gにカチオン交換樹脂を加え、陽イ
オンを除去した後、THF50mlを加え、2時間放置
した。次にメンブレインフィルターで濾過し、濾液をG
PC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)測定
装置にて、ポリスチレン換算の分子量として求めた。
【0018】得られた共重合体ラテックスのトルエン不
溶分、平均分子量は表3に示した。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】紙塗工用組成物の調製 上記方法で作成した共重合体ラテックスを用いて、下記
の処方により紙塗工用組成物を調製した。配合 カオリンクレー 70.0部 炭酸カルシウム 30.0部 分散剤 0.2部 水酸化ナトリウム 0.1部 澱粉 4.0部 ラテックス(固形分として) 10.0部 水 全固形分が60%と
なるように適当量添加 この塗工紙用組成物を塗被原紙上に、塗工量が片面1
5.0±0.5g/m2となるように、電動式ブレード
コーター(熊谷理器社製)で塗工し、150℃の電気式
熱風乾燥機にて15秒間乾燥した。得られた塗工紙を温
度23℃、湿度50%の恒温恒湿槽に1昼夜放置し、そ
の後、線圧100kg/cm,ロール温度50℃の条件
でスーパーカレンダー処理を4回行った。得られた塗工
紙の性能評価は以下の方法により行った。
【0022】1)ドライピック強度 RI印刷機で印刷したときのピッキングの程度を肉眼で
判定し、5段階法で評価した。ピッキング現象の少ない
ものほど高得点とした。数値は測定回数6回の平均値で
示した。 2)ウェットピック強度 RI印刷機を用いて、塗工紙表面を吸水ロールで湿して
から、RI印刷機で印刷したときのピッキングの程度を
肉眼で判定し、5段階法で評価した。ピッキング現象の
少ないものほど高得点とした。数値は測定回数6回の平
均値で示した。 3)印刷光沢 RI印刷機を用いてオフセット用インキをベタ塗りし、
村上式光沢計を使用して60度の角度で測定した。 4)耐ブリスター性 両面印刷塗工紙を調湿(約6%)した後、加熱したオイ
ルバスに投入し、ブリスターが発生するときの最低温度
で示した。上記の評価方法で評価した結果を表3に示し
た。
【0023】
【表3】
【0024】実施例1〜5は本発明の範囲の共重合体ラ
テックスを用いたオフセット印刷用紙塗工組成物であ
り、本発明の目的のもの、すなわち耐ブリスター性に優
れ、かつ接着強度、印刷光沢に優れたものが得られた。 比較例1および2 実施例1と同様にして表1および2に示した第1段目の
成分および第2段目の成分を添加して重合を行った。最
終的な重合転化率は98〜99%であった。得られた共
重合体ラテックスのトルエン不溶分、平均分子量、およ
び塗工紙物性は表3に示した。比較例1および2はいず
れも分子量が実施例に比べて小さい。トルエン不溶分が
高く、同時に分子量が大きい共重合体は合成できなかっ
た。比較例1はトルエン不溶分も低いため、耐ブリスタ
ー性は良好であるが、強度、印刷光沢が極めて悪い。比
較例2は両者の中間的なトルエン不溶分および分子量の
例であるが、塗工紙物性的にも中間的な物性をを示して
おり、実施例に比べてバランス的に劣っている。
【0025】
【発明の効果】本発明の共重合体ラテックスを使用した
オフセット印刷用紙塗工組成物は、従来のオフセット印
刷用紙塗工組成物では達成できなかった、非常に優れた
耐ブリスター性、接着強度、印刷光沢を有しており、極
めて工業的価値が高い。すなわち、従来技術に比較し
て、耐ブリスター性を同一とした場合には、共重合体ラ
テックスの使用量として1〜2部少なくしても強度、印
光を同一に維持でき、逆に、強度を同一とした場合に
は、耐ブリスター性を20〜30℃向上することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新ヶ江 滋 東京都中央区築地二丁目11番24号 日本合 成ゴム株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)脂肪族共役ジエン系単量体20〜5
    0重量%、(b)エチレン系不飽和カルボン酸単量体0.
    5〜10重量%、(c)これらと共重合可能な他の単量体
    40〜79.5重量%(ただし、(a)+(b)+(c)=10
    0重量%)からなる単量体を乳化重合して得られる共重
    合体であって、得られた共重合体のトルエン不溶分が2
    0重量%未満であり、かつ、テトラヒドロフラン可溶分
    の重量平均分子量が80、000以上であることを特徴
    とする紙塗工用共重合体ラテックス。
JP5526294A 1994-03-01 1994-03-01 紙塗工用共重合体ラテックス Pending JPH07243195A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002241443A (ja) * 2001-02-19 2002-08-28 Asahi Kasei Corp 共重合体ラテックスおよび紙塗工用組成物

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002241443A (ja) * 2001-02-19 2002-08-28 Asahi Kasei Corp 共重合体ラテックスおよび紙塗工用組成物

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