JPH0724166A - 誤操作入力防止装置を備えた刺繍模様入力装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】手動によるイメージスキャナの操作速度が所定
速度よりも速い場合に、警告を行う誤操作入力防止装置
を備えた刺繍模様入力装置を提供する。 【構成】操作速度検出手段３によりイメージスキャナ２
の操作速度が検出され、移動速度設定値記憶手段１２に
記憶された設定速度よりも速いか否か速度比較手段１３
において比較される。操作速度が設定速度よりも速い場
合には、警告手段４により警告が発せられる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、刺繍縫いミシンの誤
操作入力防止装置を備えた刺繍模様入力装置に関し、刺
繍模様をイメージスキャナ等の画像入力装置を用いて入
力し、これを縫い目データに変換する刺繍模様入力装置
に関する。

【０００２】

【従来の技術】刺繍縫いミシンの刺繍模様データを作成
するに際し、原画をイメージスキャナ等により取り込ん
で、これを刺繍縫いデータに変換する刺繍模様入力装置
が知られている。この装置はイメージスキャナを使用す
るため、装置が大掛かりになるが、近年手動操作のハン
ドスキャナを用いることにより小型化した装置が本願出
願人等により提案されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし上記した手動操
作の画像入力手段を用いる場合、手動による操作速度が
不安定になり、特に操作速度が速すぎる場合には得られ
る画像データが不完全なものになる欠点があった。本発
明は上記した従来技術の問題点を解決することを目的と
する。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の刺繍模様入力装置は、手動操作による画像入
力手段を使用して所望の画像を取り込み、該画像データ
を刺繍縫いデータに変換する刺繍模様入力装置であっ
て、前記画像入力手段による画像データを記憶する手段
と、予め定められた前記画像入力手段の移動速度設定値
を記憶する手段と、前記画像入力手段の操作速度を検出
する手段と、該検出する手段により検出された操作速度
と、前記予め定められた移動速度設定値とを比較する手
段と、該比較する手段による比較の結果、前記操作速度
が前記移動速度設定値以上である場合に警告する手段と
を備えたことを特徴とするものである。

【０００５】

【作用】手動操作による画像入力手段による画像データ
は記憶する手段に記憶される。また予め定められた前記
画像入力手段の移動速度設定値は設定値を記憶する手段
に記憶される。前記画像入力手段の操作速度は検出する
手段により検出され、該操作速度と前記予め定めた移動
速度設定値とが比較する手段により比較される。この比
較の結果、前記操作速度が前記移動速度設定値以上であ
る場合には、警告する手段により警告が発せられる。

【０００６】

【実施例】以下本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。図１は本発明の誤操作入力防止装置を備えた刺繍模
様入力装置の一実施例の外観を示す斜視図であり、この
刺繍模様入力装置Ｘは画像入力手段としてハンディタイ
プのイメージスキャナ２を備えている。このイメージス
キャナ２は入力装置本体Ａに接続され、これにより読み
取られた画像データは図２に示す中央演算処理装置１に
入力されるように構成されている。

【０００７】入力装置本体Ａにはガイド２４が備えられ
ており、このガイド２４上に設定された原画載置部２５
上に模様の原画を載置してイメージスキャナ２を該原画
上を走行させることにより原画の画像を読み取るように
なっている。このようなガイド２４を用いないでフリー
に原画上を走行させて画像を読み取らせることも可能で
ある。

【０００８】入力装置本体Ａには図４に示すように読取
キー５０、完了キー５１、記憶キー５２等の複数のファ
ンクションキーからなる操作部５が設けられており、操
作者がこれらのキーを操作して、イメージスキャナ２を
原画上を走行させることにより画像を読み取らせるよう
になっている。即ち操作者が読取キー５０を操作し、イ
メージスキャナ２のスキャナボタン２０を押しながらイ
メージスキャナ２を原画載置部２５上の原画上を走行さ
せることにより、該原画の画像がイメージスキャナ２に
読み取られ、次いで操作者が完了キー５１を操作するこ
とにより該画像データは図２に示す中央演算処理装置１
に入力されて、画像データ記憶手段１１に記憶されるよ
うに構成されている。

【０００９】そして、操作者が記憶キー５２を操作する
ことにより、中央演算処理装置１は縫い目データ変換プ
ログラム記憶手段１０からのプログラム命令に従って、
画像データ記憶手段１１に記憶された画像データをミシ
ンの刺繍模様の縫い目データに変換して縫い目データ記
憶手段６に入力するようになっている。

【００１０】縫い目データ記憶手段６はこの実施例では
ＲＡＭカードになっており、図１に示すように入力装置
本体ＡのＲＡＭカードスロット３０に装脱着可能になっ
ている。縫い目データを記憶した縫い目データ記憶手段
６を入力装置本体Ａから取り外して、これを図５に示す
刺繍ミシン本体ＹのＲＡＭカード読取部３５に装着すれ
ば、該縫い目データ記憶手段６に記憶された刺繍模様の
縫い目に従って刺繍ミシン本体Ｙが作動し、前記原画と
同一の模様が刺繍縫い目として実現できるように構成さ
れている。

【００１１】図３に示すようにイメージスキャナ２の裏
面側には画像読取部２２が設けられ、この画像読取部２
２から画像を読み込むようになっている。また走行ロー
ラ２３が設けられており、操作者の手動操作によりこの
走行ローラ２３が回転してイメージスキャナ２を軽い力
で走行させることが出来るようになっている。走行ロー
ラ２３の近傍にはその回転を検出する回転センサ２７が
設けられており、この回転データは図２の操作速度検出
手段３に送られて、ここでイメージスキャナ２の走行速
度、即ちイメージスキャナ２の操作速度が該回転データ
に基づいて計算され、該操作速度データが中央演算処理
装置１に送られるようになっている。

【００１２】イメージスキャナ２の操作速度の検出方法
は走行ローラ２３の回転検出以外に種々の方法が可能で
ある。例えば図４に示すように原画載置部２５の側部に
目盛２６を設けて、操作の開始時点でタイマを始動して
該目盛２６の各メモリの検出に基づいて操作速度を得る
方法等が可能であり、他の種々の方法も採用することが
できる。なお、２０は画像読み取りを行うためのスキャ
ナボタン、２１は読み取りの濃淡を調整するスキャナダ
イヤル、３１は種々の表示及び後述する警告手段４によ
る警告の表示を行う液晶表示板、３２は縫い目データ記
憶手段６のＲＡＭカード取出しボタン、３３は電源スイ
ッチである。

【００１３】図２において、中央演算処理装置１には移
動速度設定値記憶手段１２が接続されており、ここにイ
メージスキャナ２の移動速度（操作速度）の上限の所定
の設定速度が記憶されている。これは、イメージスキャ
ナ２の内部に用いられているＣＣＤ等の撮像素子の特性
やこれらに基づくイメージスキャナ２の総合的な特性に
より、正確に原画の画像を読み取ることのできる最高の
移動速度に応じて決定すれば良い。

【００１４】中央演算処理装置１には更に速度比較手段
１３が接続され、ここで前記操作速度検出手段３で検出
したイメージスキャナ２の操作速度と移動速度設定値記
憶手段１２に記憶された移動速度の設定速度とを比較
し、イメージスキャナ２の操作速度が設定速度を越えて
いるか否か判断し、その比較結果を中央演算処理装置１
に送るように構成されている。中央演算処理装置１はイ
メージスキャナ２の操作速度が設定速度を越えている場
合には、警告手段４に信号を送り、これにより警告手段
４はイメージスキャナ２の操作速度が設定速度よりも速
いことを警告するようになっている。警告手段４として
は、ブザーや他の音声手段或いは視覚的な表示手段等種
々の態様のものを用いることが可能であり、この実施例
では電子音のブザー（図示せず）を用いて音声的に警告
を発すると共に、入力装置本体Ａに設けられている液晶
表示板３１を警告手段４として用いて視覚的に警告を発
するように構成されている。

【００１５】イメージスキャナ２の操作速度が設定速度
よりも速い場合には、中央演算処理装置１は更に画像デ
ータ記憶手段１１に記憶された画像データを消去するよ
うになっている。これにより、適切に取り込まれなかっ
た不完全な画像データを取り除くことが可能になる。

【００１６】図６により、動作を説明する。操作者が入
力装置本体Ａの読取キー５０を押し、イメージスキャナ
２のスキャナボタン２０を押しながらイメージスキャナ
２を原画上を走行させると、イメージスキャナ２は原画
を順次読み込んで、その画像データを中央演算処理装置
１に送る（ステップ６０）。中央演算処理装置１はイメ
ージスキャナ２から送られた画像データを順次画像デー
タ記憶手段１１に記憶させる（ステップ６１）。そし
て、操作速度検出手段３から送られてきた操作速度と移
動速度設定値記憶手段１２に予め記憶された移動速度の
設定値とを速度比較手段１３において比較し、（ステッ
プ６２）、その結果イメージスキャナ２の操作速度が設
定速度より遅い場合には、適正な速度と判定して、操作
者が完了キー５１を操作して読み取りが終了するまで、
読み取り動作を続行する（ステップ６３）。そして、操
作者が記憶キー５２を操作したら、中央演算処理装置１
は縫い目データ変換プログラム記憶手段１０のプログラ
ムに従って、画像データ記憶手段１１に格納したデータ
を縫い目データに変換して、この縫い目データを縫い目
データ記憶手段６に格納する（ステップ６４）。

【００１７】ステップ６２でイメージスキャナ２の操作
速度が設定速度よりも速い場合には、中央演算処理装置
１は警告手段４に信号を送り、ここで操作速度が速すぎ
る旨の警告を発する（ステップ６５）。同時に中央演算
処理装置１は画像データ記憶手段１１に記憶済みの画像
データを消去する（ステップ６６）。そして、読取キー
５０が操作されたか或いは他の再読み込みキー（図示せ
ず）が操作されたか否かチェックして（ステップ６
７）、再読み込みの指令があった場合にはステップ６０
に戻り原画の読み取りを実行する。再読み込みの指令が
ない場合には動作を終了する。

【００１８】以上説明した実施例の装置の使用方法を説
明する。最初に電源スイッチ３３をオンした後、ＲＡＭ
カードスロット３０に縫い目データ記憶手段６を装入し
ておく。そして、ガイド２４の原画載置部２５（或いは
他の適所）に原画を置き、図４に示すようにガイド２４
の上端にイメージスキャナ２を置き読取キー５０を操作
した上で、スキャナボタン２０を押しながらイメージス
キャナ２を下端まで移動させる。これにより画像読取部
２２が原画載置部２５の上を上端から下端まで走査して
原画載置部２５上の原画の画像を読み取る。イメージス
キャナ２の移動中に、イメージスキャナ２の操作速度が
所定の速度よりも速すぎる場合には、その旨の警告が音
声により発せられると共に液晶表示板３１に表示される
から、操作者は誤操作であることを速やかに認識でき、
読み取りのやり直しなどの対応を直ちにとることができ
る。また、同時に画像データ記憶手段１１に該誤操作に
基づいて記憶された画像データを自動的に消去できるか
ら、操作者が消去する手間が不要であり、また誤操作に
基づく不完全な画像データが残存する恐れがない。また
操作速度が速いことを警告することにより、操作者は適
正な操作速度を知ることができ、操作の習熟を促進でき
る。操作速度が速すぎる旨の警告がなければ、適正な画
像読み込みが行われているから、完了キー５１を押し
て、次いで記憶キー５２を押すことにより画像データは
縫い目データに変換されて縫い目データ記憶手段６に格
納される。操作者はＲＡＭカード取出しボタン３２を押
して、縫い目データ記憶手段６を入力装置本体Ａから取
り出し、刺繍ミシン本体ＹのＲＡＭカード読取部３５に
縫い目データ記憶手段６を装着して刺繍ミシン本体Ｙを
操作することにより原画に対応した刺繍模様縫いを行う
ことができる。

【００１９】なお、上記実施例では操作速度検出手段
３、画像データ記憶手段１１、移動速度設定値記憶手段
１２、速度比較手段１３等を中央演算処理装置１と独立
して構成しているが、これに限定されるものではなく、
中央演算処理装置１と一体的に構成することも可能であ
る。

【００２０】また上記実施例では刺繍模様入力装置Ｘが
刺繍ミシン本体Ｙとは別体に構成されているものについ
て説明したが、ガイド２４、原画載置部２５を除く入力
装置本体Ａを刺繍ミシン本体Ｙに組み込み、イメージス
キャナ２を刺繍ミシン本体Ｙに接続するように構成する
ことも可能である。この場合縫い目データ記憶手段６を
上記実施例と同様に挿脱可能なカード型に構成すること
も可能であるし、また刺繍ミシン本体Ｙに内蔵されたメ
モリとして構成することも可能である。

【００２１】

【発明の効果】以上説明したように本発明の誤操作入力
防止装置を備えた刺繍模様入力装置は、手動操作による
画像入力手段を使用して所望の画像を取り込み、該画像
データを刺繍縫いデータに変換する刺繍模様入力装置で
あって、前記画像入力手段による画像データを記憶する
手段と、予め定められた前記画像入力手段の移動速度設
定値を記憶する手段と、前記画像入力手段の操作速度を
検出する手段と、該検出する手段により検出された操作
速度と、前記予め定められた移動速度設定値とを比較す
る手段と、該比較する手段による比較の結果、前記操作
速度が前記移動速度設定値以上である場合に警告する手
段と、を備えているため、ハンディタイプのイメージス
キャナ等の手動操作の画像入力装置を用いた画像入力に
おいて、不完全な刺繍模様データの形成を未然に防止す
ることが可能になる。そして、これにより特別な構成の
入力装置を用いることなく、家庭レベルで手軽に入力す
る装置を提供することができる。また、警告することで
入力時の適正な操作速度を知ることができる等の効果が
ある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の外観を示す斜視図。

【図２】本発明の一実施例の構成を示す機能ブロック
図。

【図３】本発明の一実施例におけるイメージスキャナ２
の裏面を示す斜視図。

【図４】本発明の一実施例における原画載置部２５を示
す部分拡大図。

【図５】本発明の一実施例における縫い目データ記憶手
段６が装着されるミシンの外観図。

【図６】本発明の一実施例の動作を示すフローチャート
図。

【符号の説明】

１：中央演算処理装置、２：イメージスキャナ、３：操
作速度検出手段、４：警告手段、５：操作部、６：縫い
目データ記憶手段、１０：縫い目データ変換プログラム
記憶手段、１１：画像データ記憶手段、１２：移動速度
設定値記憶手段、１３：速度比較手段、２０：スキャナ
ボタン、２１：スキャナダイヤル、２２：画像読取部、
２３：走行ローラ、２４：ガイド、２５：原画載置部、
２６：目盛、２７：回転センサ、３０：ＲＡＭカードス
ロット、３１：液晶表示板、３２：ＲＡＭカード取出し
ボタン、３３：電源スイッチ、３５：ＲＡＭカード読取
部、５０：読取キー、５１：完了キー、５２：記憶キ
ー。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 手動操作による画像入力手段を使用して
   所望の画像を取り込み、 該画像データを刺繍縫いデータに変換する刺繍模様入力
   装置であって、 前記画像入力手段による画像データを記憶する手段と、 予め定められた前記画像入力手段の移動速度設定値を記
   憶する手段と、 前記画像入力手段の操作速度を検出する手段と、 該検出する手段により検出された操作速度と、前記予め
   定められた移動速度設定値とを比較する手段と、 該比較する手段による比較の結果、前記操作速度が前記
   移動速度設定値以上である場合に警告する手段と、を備
   えたことを特徴とする誤操作入力防止装置を備えた刺繍
   模様入力装置。
2. 【請求項２】 前記比較する手段による比較の結果、前
   記操作速度が前記移動速度設定値以上である場合に、前
   記画像データを記憶する手段に記憶された画像データを
   消去する手段を、更に備えたことを特徴とする請求項１
   に記載の誤操作入力防止装置を備えた刺繍模様入力装
   置。