JP2008289515A - ミシン、ミシン操作者登録用制御プログラム及び記録媒体 - Google Patents

ミシン、ミシン操作者登録用制御プログラム及び記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】 ミシン操作の技量(熟練度)が異なる複数の操作者が1台のミシンを共用する場合でも、操作者の各々の技量に相応しい設定内容でミシンの制御対象部を夫々制御でき、ミシンの使い勝手を格段に良くすることである。
【解決手段】 ミシンMのアーム部3にイメージセンサ12を設け、このイメージセンサ12で操作者である「お母さんYM」の正面顔を撮影して作成した認識画像データと、設定モードである「中級」と、この「中級」の設定情報(「項目番号1」〜「項目番号20」)とを対応付けて操作者情報メモリ19bに予め記憶しておく。お母さんYMは縫製作業を開始するに際して、先ずイメージセンサ12により正面顔を撮影することにより、操作者情報メモリ19bに予め記憶された操作者情報に基づいて、操作者が「お母さんYM」であることが判明し、この「お母さんYM」に予め設定しておいた設定情報に基づいて複数の制御対象部が制御される。
【選択図】 図4

Description

本発明は、縫製作業に携わる操作者の技量(習熟度)に応じて、複数の設定モードの何れかで予め設定した設定情報に基づいてミシンの複数の制御対象部を制御できるようにしたものである。
従来、本縫いミシン等の電子制御式ジグザグミシンにおいては、針棒を揺動させて縫針を針振りさせる針振り機能、縫製速度を変更可能な速度変更機能、縫製開始時の縫製速度をゆっくりにするスロースタート機能、液晶ディスプレイに表示するメッセージ等の表示文字の文字サイズを変更可能な文字サイズ変更機能等、縫製作業に携わる操作者の使い勝手を考慮して、種々の機能が標準で装備されている。
例えば、特許文献1に記載のパターン縫いミシンは、縫製処理する模様を選択する模様選択処理制御において、操作者により機能キーが操作される毎に機能キーの操作回数Iがカウントされ、機能キーの操作回数Iに応じて習熟レベル「1〜3」が判定され、その習熟レベルに応じて予め設定されているアイドルマーク「M1〜M3」と、縫製レベル「1〜3」に応じた数の模様が表示される一方、編集処理制御においても同様に、機能キーの操作回数Iに応じて習熟レベル「1〜3」が判定され、その習熟レベルに応じて予め設定されているアイドルマーク「M1〜M3」と、編集レベル「1〜3」に応じた数の機能キーを表示するようにしてある。
特開平10−286384号公報(第5〜7頁、図7,図8)
特許文献1に記載のパターン縫いミシンにおいては、このミシンを購入してから操作した機能キーの操作回数Iに基づいて、操作者の習熟度を検知(判定)するようにしているので、例えば、縫製作業が未熟なミシン初心者の娘さんがミシンを購入し、そのミシンをお母さんやおばあさんを含めた家族全員で使用するような場合、購入当初においては機能キーの操作回数Iが少ないため、縫製作業に熟練しているお母さんやおばあさんがこのミシンを使用する場合でも、縫製作業が未熟な娘さんと同様に、少ない縫製模様しか縫製できず、しかも簡単な機能キーしか使用できないという不合理が生じる。
逆に、ミシンを購入してから年月が経ち、機能キーの操作回数Iが大きくなり、習熟度が高いと判定されるような場合に、後から、縫製作業が未熟な妹さんがこのミシンを用いて縫製作業を行なうような場合には、最初から難易度の高い模様を選択したり、使い方が分からない高度な機能キーが表示されるため、ミシンによる縫製作業が嫌いになったり、或いはミシン操作に違和感を感じる等の問題がある。
本発明の目的は、ミシン操作の技量(熟練度)が異なる複数の操作者が1台のミシンを共用する場合でも、操作者の各々の技量に相応しい設定内容でミシンの制御対象部を夫々制御でき、ミシンの使い勝手を格段に良くすることである。
請求項1に係るミシンは、ミシンの複数の制御対象部を制御する縫製制御手段を備え、更に、ミシンを操作する操作者の顔を撮影可能な撮影手段と、ミシンの複数の機能に関わる複数項目を介して予め設定された複数の設定モードにおける設定情報を記憶した設定情報記憶手段と、撮影手段で撮影された操作者の顔の画像データを、その操作者に登録された設定モードの設定情報と対応付けて記憶する操作者情報記憶手段と、縫製作業を開始するときに撮影手段で撮影された操作者の顔の画像データについて一致する画像データが操作者情報記憶手段に有るか否か照合する照合手段と、照合手段から肯定的な照合結果を受けたとき、操作者情報記憶手段から設定情報を読み出し、その設定情報に基づいてミシンを制御するように縫製制御手段に指令する指令制御手段とを備えたものである。
縫製作業を開始する前準備として、操作者は撮影手段により自分の顔を撮影し、複数の設定モードの何れかを登録すると、操作者の顔の画像データとその登録した設定モードにおける設定情報とが対応付けて操作者情報記憶手段に記憶される。そこで、ミシンを用いて縫製作業を開始するに際して、操作者は撮影手段で自分の顔を撮影する。この場合、操作者の顔の画像データが操作者情報記憶手段に既に登録されている場合には、この操作者に予め設定されている設定情報が読み出され、この設定情報に基づいてミシンの複数の制御対象部が制御される。
例えば、操作者が「お母さん」や「おばあさん」であって縫製作業に長けている場合には、設定モードとして「上級」或いは「最上級」を設定する。操作者が「娘さん」であって縫製作業の経験が無い場合には、「初級」或いは「初心者」を設定する。ここで、各設定モードの設定情報に含まれるミシンの複数の機能に関わる複数項目として、「縫製速度」、縫製可能な「模様数」、ディスプレイに表示する「表示文字の大きさ」、「縫い始めの縫製速度」・・等であってもよい。
それ故、縫製作業の開始時に、操作者が「娘さん」の場合には、「縫製速度」と「文字の大きさ」と「縫い始めの縫製速度」等が初心者用の設定内容となるように設定される一方、操作者が「お母さん」や「おばあさん」の場合には、「縫製速度」と「文字の大きさ」と「縫い始めの縫製速度」等が上級用、或いは最上級用の設定内容となるように設定される。
請求項2に係るミシンは、請求項1において、前記操作者の複数とおりの顔の作為表情を撮影手段で撮影し、それら作為表情にミシンへの複数の動作指令を夫々設定する動作指令設定手段と、動作指令設定手段で設定された複数の作為表情の画像データを、それらに対応する動作指令と対応付けて記憶する作為表情記憶手段を更に備え、縫製作業中に撮影手段で撮影された操作者の作為表情の画像データについて作為表情記憶手段を検索し、該当する作為表情を検出した場合には、作為表情に対応する動作指令を縫製制御手段へ出力するものである。
請求項3に係るミシンは、請求項1又は2において、前記操作者情報記憶手段に操作者毎に設定された設定モードにおける設定情報の設定内容を、操作者の技量に応じて、ミシンの機能に関わる項目毎に変更可能な変更手段を設けたものである。
請求項4に係るミシンは、請求項1〜3の何れかにおいて、前記撮影手段は、CCDイメージセンサ又はCMOSイメージセンサから構成されたものである。
請求項5に係るミシン操作者登録用制御プログラムは、ミシンを操作する操作者の顔を撮影可能な撮影手段と、ミシンの複数の機能に関わる複数項目を介して予め設定された複数の設定モードにおける設定情報を記憶した設定情報記憶手段と、撮影手段で撮影された操作者の顔の画像データをその操作者に登録された設定モードのモード名とを対応付けて記憶する操作者情報記憶手段とを備えたミシンにおける複数の制御対象部を制御する縫製制御手段のコンピュータを、縫製作業を開始するときに撮影手段で撮影された操作者の顔の画像データについて一致する画像データが操作者情報記憶手段に有るか否か照合する照合手段と、照合手段から肯定的な照合結果を受けたとき、操作者情報記憶手段から受けたモード名の設定モードに関する設定情報を設定情報記憶手段から読み出し、その設定情報に基づいてミシンを制御するように縫製制御手段に指令する指令制御手段と、として機能させるものである。
そこで、このミシン操作者登録用制御プログラムを縫製制御手段のコンピュータに実行させることにより、請求項1と同様に作用する。
請求項6に係る記録媒体は、請求項5のミシン操作者登録用制御プログラムを、前記コンピュータにより読取り可能に記録したものである。この場合、この記録媒体に記録されたミシン操作者登録用制御プログラムを、コンピュータにより読取って実行することにより、請求項1と同様に作用する。
請求項1の発明によれば、ミシンの複数の制御対象部を制御する縫製制御手段を備えたミシンにおいて、撮影手段と、設定情報記憶手段と、操作者情報記憶手段と、照合手段と、指令制御手段とを備えたので、縫製作業を開始する前準備として、操作者の顔の画像データと登録した設定モードにおける設定情報とを対応付けて操作者情報記憶手段に記憶さえしておけば、縫製作業の開始時に、操作者に予め設定しておいた設定情報に基づいてミシンの複数の制御対象部を制御することができる。従って、操作者の技量に応じてミシンが制御されるので、ミシンの使い勝手を良くすることができる。
請求項2の発明によれば、動作指令設定手段と、作為表情記憶手段を更に備え、縫製作業中に前記撮影手段で撮影された操作者の作為表情の画像データについて作為表情記憶手段を検索し、該当する作為表情を検出した場合には、作為表情に対応する動作指令を縫製制御手段へ出力するので、縫製作業中に手が塞がっていても、操作者は縫製を開始する前準備で撮影した作為表情を必要に応じて適宜実行することで、ミシンの複数の縫製制御部に対して動作するように指令することができる。
例えば、作為表情「片目を閉じる」の画像データに動作指令「縫製を開始」、作為表情「口を開ける」の画像データに動作指令「縫製を停止」、作為表情「うつむく」の画像データに動作指令「糸切り」、・・・を夫々対応付けておけば、操作者が「片目を閉じる」ことでミシンモータが駆動されて縫製を開始することができ、縫製中に操作者が「口を開ける」ことでミシンモータの駆動が停止されて縫製を停止することができる。また、操作者が「うつむく」ことで「糸切り」が実行され、上糸及び下糸を切断することができる。その他請求項1と同様の効果を奏する。
請求項3の発明によれば、前記操作者情報記憶手段に操作者毎に設定された設定モードにおける設定情報の設定内容を、操作者の技量に応じて、ミシンの機能に関わる項目毎に変更可能な変更手段を設けたので、設定モードに設定されている設定情報について、任意の項目に関する設定内容を適宜変更することができ、操作者に最適な設定情報を個人的に設定することが可能になる。その他請求項1又は2と同様の効果を奏する。
請求項4の発明によれば、前記撮影手段は、CCDイメージセンサ又はCMOSイメージセンサから構成されたので、これらの小型のイメージセンサにより、安価な構成で高画質の画像データを容易に取込むことができる上、この小型のイメージセンサを、例えばアーム部の上面部に、他の機構部品に干渉することなく容易に設置することができる。その他請求項1〜3の何れかと同様の効果を奏する。
請求項5の発明によれば、ミシンを操作する操作者の顔を撮影可能な撮影手段と、ミシンの複数の機能に関わる複数項目を介して予め設定された複数の設定モードにおける設定情報を記憶した設定情報記憶手段と、撮影手段で撮影された操作者の顔の画像データをその操作者に登録された設定モードのモード名とを対応付けて記憶する操作者情報記憶手段とを備えたミシンにおける複数の制御対象部を制御する縫製制御手段のコンピュータを、縫製作業を開始するときに撮影手段で撮影された操作者の顔の画像データについて一致する画像データが操作者情報記憶手段に有るか否か照合する照合手段と、照合手段から肯定的な照合結果を受けたとき、操作者情報記憶手段から受けたモード名の設定モードに関する設定情報を設定情報記憶手段から読み出し、その設定情報に基づいてミシンを制御するように縫製制御手段に指令する指令制御手段と、として機能させるので、このミシン操作者登録用制御プログラムを縫製制御手段のコンピュータに実行させることにより、請求項1と同様の効果を奏することができる。
請求項6の発明によれば、請求項5のミシン操作者登録用制御プログラムを、前記コンピュータにより読取り可能に記録したので、この記録媒体に記録されたミシン操作者登録用制御プログラムを読み出して、コンピュータにより実行することにより、請求項1と同様の効果を奏することができる。
本実施例における電子制御式ジグザグミシンは、アーム部の上部にイメージセンサを設置し、縫製作業を開始する前に、このイメージセンサで撮影した操作者の画像データと、操作者に最適な設定モードの設定情報とを予め対応付けて記憶しておく。縫製開始時に、イメージセンサで読み込んだ操作者の画像データに対応する設定情報を読込み、操作者毎に予め設定された設定情報に基づいてミシンの複数の制御対象部を制御するようにしてある。
電子制御式ジグザグミシン(以下、単にミシンと言う)Mについて簡単に説明する。
図1に示すように、このミシンMは、一般的な家庭用の電子制御ミシンと同様で、ベッド部1と、ベッド部1の右端部から立設された脚柱部2と、脚柱部2の上端からミシンベッド部1に対向するように左方へ延びるアーム部3と、そのアーム部3の左部に設けられた頭部4とを有する。
アーム部3には、ミシンモータ24(図2参照)で回転駆動されるミシン主軸(図示略)と、このミシン主軸を操作者が手動で回転操作可能なハンドプーリ(図示略)と、下端に縫針5を装着した針棒(図示略)を上下動させる針棒駆動機構(図示略)と、針棒揺動用モータ25(図2参照)により針棒を布送り方向と直交する左右方向に揺動させる針振り機構(図示略)と、天秤(図示略)を針棒の上下動に調時して上下動させる天秤駆動機構(図示略)と、押え棒昇降用モータ26(図2参照)により押え棒(図示略)を上昇位置と下降位置とに亙って昇降駆動する押え棒昇降機構(図示略)等が設けられている。
アーム部3の前面側には、縫製作業の起動と停止を指令する起動停止スイッチ7等の各種の動作スイッチ、押え棒の下端部に装着される布押え足が上昇位置のときに起動停止スイッチ7を操作する等の誤操作によるエラー発生時や、縫製動作途中に発生した異常状態(例えば、糸切れ)の検知による警告を報知するためのブザー9(図2参照)等が設けられている。ベッド部1には、送り歯(図示略)を上下動及び前後動させる布送り機構(図示略)に加えて、下糸ボビン(図示略)を収容し回転駆動される回転釜(図示略)と、糸切り用モータ27(図2参照)により可動刃(図示略)を駆動し、可動刃と固定刃(図示略)とが協働して上糸と下糸を切断する糸切り機構(図示略)等が設けられている。
脚柱部2の前面には縦長のカラーの液晶ディスプレイ10が設けられ、この液晶ディスプレイ10には、縫製模様の模様選択に際して、複数種類の実用模様や飾り模様や文字模様に加えて、各種の機能名や模様名や種々のメッセージ等が表示される。更に、後述するイメージセンサ12で撮影される画像も適宜表示される。尚、この液晶ディスプレイ10の前面には透明電極からなるタッチパネル11(図2参照)が設けられ、そのタッチパネル11に適宜設けられたタッチキー(図示略)を操作することにより、縫製する際の模様選択操作や実行させるべき機能の指令操作が可能になっているが、ここではその詳細な説明を省略する。
ところで、図1に示すように、アーム部3の前面上部には、小型のイメージセンサ12(これが撮影手段に相当する)が前方向きに設けられている。このイメージセンサ12は、CCD型の撮像素子で構成されている。そこで、図1に示すように、例えば、操作者である「お母さんYM」が縫製作業を行なうためにミシンMの前面に接近すると、このお母さんYMの正面向きの顔全体がイメージセンサ12により撮影できるようになっている。
次に、電子制御式ジグザグミシンMの制御系について説明する。
図2に示すように、縫製制御装置(これが縫製制御手段)15は、CPU16とROM17とRAM18とフラッシュメモリ19(電気的に書換え可能な不揮発性メモリ)と入力インターフェース21及び出力インターフェース22を含むコンピュータで構成され、これらはデータバス等のコモンバス20で相互に接続されている。
入力インターフェース21には、起動停止スイッチ7と、複数のタッチキーを備えたタッチパネル11と、ミシン主軸の回転位置を検出する回転位置検出センサ23と、イメージセンサ12等が電気的に接続されている。出力インターフェース22には、ミシンモータ24を駆動する駆動回路29と、針棒揺動用モータ25を駆動する駆動回路30と、押え棒昇降用モータ26を駆動する駆動回路31と、糸切り用モータ27を駆動する駆動回路32と、ブザー9を駆動する駆動回路33と、カラーの液晶ディスプレイ(LCD)10を駆動する液晶ディスプレイコントローラ(LCDC)28等が接続されている。
ROM17には、各種のモータ24〜27を駆動させる駆動制御プログラム、後述するミシン操作者登録用制御の制御プログラムと、動作指令実行制御の制御プログラム等が予め記憶されている。RAM18には、縫製模様の縫製データを記憶する縫製データメモリ、液晶ディスプレイ10に表示させる表示データを記憶する表示バッファ、その他各種のメモリやバッファ等が必要に応じて設けられている。
フラッシュメモリ19には、図3に示す設定情報メモリ19a(設定情報記憶手段)と、図4に示す操作者情報メモリ19bと、図5に示す作為表情メモリ19cとが夫々設けられている。それ故、ミシンMの電源が遮断されても、これらメモリ19a〜19cに記憶された何れのデータも常に記憶保持されている。但し、操作者情報メモリ19bにおける設定データの設定内容については、必要に応じて変更が可能である。
図3に示す設定情報メモリ19aには、ミシンMの複数の機能に関わる「項目番号1」〜「項目番号20」を介して予め設定された3つの設定モード(初級、中級、上級)における設定情報が図示のように夫々予め記憶してある。但し、これら3つの設定モード(初級、中級、上級)の各設定情報の各項目番号毎の設定内容は、必要に応じて適宜変更することが可能である。
ここで、「複数項目1」は縫製中における「縫製速度」であり、「項目番号2」は縫製可能な「表示模様数」であり、「項目番号3」は液晶ディスプレイ10に表示する「表示文字の大きさ」であり、「項目番号4」は機能の使い方や各機構の使い方を説明する際に表示する「表示言葉」であり、「項目番号5」は縫製開始時における「縫製開始速度」であり、「項目番号6」はミシンMの使い方や縫製中における種々のエラー発生時に鳴らす「エラー音」であり、・・・・「項目番号20」は液晶ディスプレイ10の「表示明るさ」である。
ところで、例えば、操作者が「お母さんYM」で、設定モードとして「中級」が登録された場合、操作者情報メモリ19bには、図4に示すように、操作者「お母さんYM」の認識画像データが、設定モード「中級」と、この設定モード「中級」について設定情報メモリ19aから読み込んだ「中級」用の設定情報を対応付けて記憶される。
図5に示す作為表情メモリ19cには、操作者の複数とおりの顔の作為表情を撮影し画像処理した認識画像データと、それらに対応する動作指令とが対応付けて記憶される。図14に示すように、操作者が例えば「お母さんYM」であって、「口を開けた」ときの作為表情の認識画像データと、動作指令「縫製を停止する」とが対応付けて記憶される。
次に、縫製制御装置15で実行されるミシン操作者登録用制御について、図6〜図8のフローチャートに基づいて説明する。但し、図中の符号Si(i=11、12、13・・・)は各ステップである。
電源投入後に、操作者により液晶ディスプレイ10にタッチキーとして設けられた「操作者登録キー」が操作されるとこの制御が実行される。この制御が開始されると、先ず、操作者情報登録処理のための操作者情報登録制御(図7参照)が実行される(S11)。この制御が開始されると、先ず、操作者はイメージセンサ12で自分の正面顔を撮影できるように移動する。このとき、液晶ディスプレイ10に「顔を撮影して下さい」というメッセージが表示されるので(S15)、操作者は顔をイメージセンサ12に向けた状態で、液晶ディスプレイ10に表示される自分の顔の画像を確認しながら、タッチパネル11の「撮影キー」を操作すると(S16:Yes)、操作者の正面顔が撮影され、認識画像処理が実行される(S17)。
この認識画像処理においては、周知のように、イメージセンサ12から受けた画像データに基づいて、操作者認識に必要な操作者の「正面顔」の画像データに対して、不必要な「顔」以外の背景等を区別して認識可能な「しきい値」により2値化処理され、ノイズ除去処理等が施されてから、「正面顔」を表す輪郭線抽出処理が行なわれ、最終的に、操作者の「正面顔」を認識できる認識画像データが作成される。
次に、S17で求められた「正面顔」の認識画像データと同じか又はこれと非常に近似する認識画像データが操作者情報メモリ19bに既に登録されているか否か照合する照合処理が実行される(S18)。この照合処理の結果、登録済みでない場合には(S19:No)、液晶ディスプレイ10に「設定モードを設定して下さい」というメッセージが表示される(S20)。そこで、操作者は液晶ディスプレイ10に表示された複数の設定モード「初級、中級、上級」のうちから所望の設定モードを択一的に選択して設定する設定処理を行なう(S21)。
このとき、択一的に設定された設定モードに対応する設定情報が液晶ディスプレイ10に表形式で表示される(S22)。このように表示された設定内容について、操作者は目で視て確認することができる。次に、「設定内容を変更しますか?」というメッセージが液晶ディスプレイ10に表示される(S24)。そこで、変更したい場合には、変更キーが操作されるので(S26:Yes)、液晶ディスプレイ10に表示された設定内容に関して、項目毎に設定内容を変更する変更処理が実行され(S27)、この制御を終了してミシン操作者登録用制御のS12にリターンする。
一方、変更しない場合であって、OKキーが操作された場合には(S25:Yes)、直ぐにこの制御を終了する。ところで、照合処理の結果、操作者として既に登録済みの場合には(S19:Yes)、「登録済みです」というメッセージが液晶ディスプレイ10に表示される(S23)。このときにも、「設定内容を変更しますか?」というメッセージが液晶ディスプレイ10に表示されるので(S24)、変更するときには変更キーが操作され(S26:Yes)、設定情報変更処理が実行される(S27)。変更しないときにはOKキーが操作され(S25:Yes)、この制御を終了してリターンする。
次に、ミシン操作者登録用制御において、動作指令設定処理(図8参照)が実行される(S12)。この制御が開始されると、先ず、液晶ディスプレイ10に「口を開けて下さい」というメッセージが液晶ディスプレイ10に表示されるので(S31)、操作者は自分の顔をイメージセンサ12に向け、口を大きく開けた状態で液晶ディスプレイ10に表示される自分の顔の画像を確認しながら、撮影キーを操作する(S32:Yes)。これにより、操作者の口を開けた作為表情が撮影され、画像データに基づいて認識画像処理された認識画像データに、動作指令「縫製を停止する」を対応付けて、作為表情メモリ19cに記憶される(S33)。
次に、液晶ディスプレイ10に「片目を閉じて下さい」というメッセージが表示されるので(S34)、操作者は自分の顔をイメージセンサ12に向け、片目を閉じた状態で液晶ディスプレイ10に表示される自分の顔の画像を確認しながら、撮影キーを操作する(S35:Yes)。これにより、操作者の片目を閉じた作為表情が撮影され、画像データに基づいて認識画像処理された認識画像データに、動作指令「縫製を開始する」を対応付けて、作為表情メモリ19cに記憶される(S36)。
次に、液晶ディスプレイ10に「舌を出して下さい」というメッセージが表示されるので(S37)、操作者は自分の顔をイメージセンサ12に向け、舌を出した状態で液晶ディスプレイ10に表示される自分の顔の画像を確認しながら、撮影キーを操作する(S38:Yes)。これにより、操作者の舌を出した作為表情が撮影され、この画像データが前述したように認識画像処理され、認識画像データに動作指令「返し縫いする」を対応付けて、作為表情メモリ19cに記憶される(S39)。
以下同様にして、図5に示す残りの作為表情について「顔を近づけて下さい」、「顔を遠ざけて下さい」、「首を左又は右にかしげて下さい」、「首を左又は右に振って下さい」・・・・というメッセージが液晶ディスプレイ10に順次表示されるその都度、撮影キーの操作で操作者の作為表情が撮影され、作成された認識画像データが対応する動作指令「縫製速度を遅くする」、「縫製速度を速くする」、「針の上下位置を切り替える」、「押え足の上下位置を切り替える」を夫々対応付けて作為表情メモリ19cに記憶される。
そして、最終的に、液晶ディスプレイ10に「うつむいて下さい」というメッセージが表示されるので(S45)、操作者は自分の顔をイメージセンサ12に向け、うつむいた状態で液晶ディスプレイ10に表示される自分の顔の画像を確認しながら、撮影キーを操作する(S46:Yes)。これにより、操作者のうつむいた作為表情が撮影され、画像データに基づいて認識画像処理された認識画像データに、動作指令「糸切りする」を対応付けて、作為表情メモリ19cに記憶され(S47)、この制御を終了し、ミシン操作者登録用制御も終了する。
次に、縫製処理を開始するに際して、操作者によりタッチキーである「動作指令実行キー」が操作されると、図9に示す動作指令実行制御が実行される。この制御が開始されると、先ず、液晶ディスプレイ10に「顔を撮影して下さい」というメッセージが表示される(S51)。そこで、操作者は自分の顔をイメージセンサ12に向けた状態で液晶ディスプレイ10に表示される自分の顔の画像を確認しながら、撮影キーを操作すると(S52:Yes)、S17と同様に、操作者の「正面顔」を撮影して得られた画像データに基づいて、操作者を認識できる認識画像データが作成される(S53)。
次に、S53で求められた「正面顔」の認識画像データと同じか又はこれと非常に近似する認識画像データが操作者情報メモリ19bに既に存在するか否か照合する照合処理が実行される(S54)。この照合処理の結果、操作者が登録済みの場合、つまり肯定的な照合結果の場合には(S55:Yes)、操作者情報メモリ19bからこの操作者に対応させて予め登録されている設定情報の全てが読み出され、この設定情報に複数項目で設定されている設定内容となるように、縫製対象部を制御するように指令される(S56)。このとき、複数の縫製対象部は、操作者に応じて複数項目について予め設定しておいた設定モードの設定内容どおりに設定されるので、直ぐに縫製作業を開始することができる。
次に、S53と同様に、再度、操作者の正面顔を撮影して認識画素処理により認識画像データが作成される(S57)。そこで、この認識画像データについて作為表情メモリ19cが検索され、このときの操作者の「顔」の作為表情が、「項目番号1」である「口を開ける」様子か否か、「項目番号2」である「片目を閉じる」様子か否か、「項目番号3」の「舌を出す」様子か否か、・・・・最後に、「項目番号10」の「うつむく」様子か否の何れであるかが順々に検索される。
しかし、検索結果において、撮影された操作者の顔の作為表情が予め登録された作為表情の何れにも該当しない場合であり(S58:No、S59:No、S60:No、・・・S67:No)、縫製作業が終了していない場合には(S68:No)、S57〜S68が繰返して実行される。ところで、これら一連の検索処理の結果、「項目番号1」の「口を開ける」作為表情と一致した場合には(S58:Yes)、「縫製を停止する」の動作指令が出力される(S70)。
また、検索処理の結果、「項目番号2」の「片目を閉じる」作為表情と一致した場合には(S59:Yes)、「縫製を開始する」の動作指令が出力される(S71)。また、検索処理の結果、「項目番号3」の「舌を出す」作為表情と一致した場合には(S60:Yes)、「返し縫い」の動作指令が出力される(S72)。その後、図示しないが、図5に示すように、「項目番号4」〜「項目番号9」の作為表情の何れかと一致した場合には、対応する動作指令が夫々出力される。そして、検索処理の結果、「項目番号10」の「うつむく」作為表情と一致した場合には(S67:Yes)、「糸切り」の動作指令が出力される(S79)。
そして、縫製処理が終了すると(S68:Yes)、この制御を終了する。しかし、S54における照合処理の結果、撮影した操作者が認識画像データが操作者情報メモリ19bに登録されていない場合、つまり否定的な照合結果の場合には(S55:No)、液晶ディスプレイ10に「登録されていません」というメッセージが表示され(S69)、この制御を直ぐに終了する。
ここで、動作指令実行制御のS54を実行する縫製制御装置15が照合手段に相当する。また、動作指令実行制御のS56を実行する縫製制御装置15が指令制御手段に相当する。また、図8に示す動作指令設定制御を実行する縫製制御装置15が動作指令設定手段に相当する。また、ミシン操作者登録用制御のS27を実行する縫製制御装置15が変更手段に相当する。
次に、このように構成された、電子制御式ジグザグミシンMの作用及び効果について説明する。
先ず、「お母さんYM」が操作者の場合について説明する。お母さんYMはミシン操作については、比較的縫製操作に長けているので、イメージセンサ12に向かって、何ら作為表情しない普通の正面顔を撮影してから、設定モードとして「中級」を設定する。それ故、操作者情報メモリ19bには、図4に示すように、操作者である「お母さんYM」の正面顔の認識画像データが、設定モード「中級」と、この設定モード「中級」について設定情報メモリ19aから読み込んだ「中級」用の設定情報を対応付けて記憶される。
ところで、お母さんYMは、比較的縫製操作に長けているので、操作者の設定時に設定モードとして「中級」に設定したが、「設定内容を変更しますか?」の問いかけがあったときに、図12に示すように、「項目番号2」の「表示模様数」について、「50模様数」では少ないので、上級と同様の「100模様数」に設定変更してある。
次に、「娘さんYL」が操作者の場合について説明する。娘さんYLはミシン操作については初心者であるので、イメージセンサ12に向かって、何ら作為表情しない普通の正面顔を撮影してから、設定モードとして「初級」を設定する。それ故、操作者情報メモリ19bには、図10に示すように、操作者である「娘さんYL」の正面顔の認識画像データが、設定モード「初級」と、この設定モード「初級」について設定情報メモリ19aから読み込んだ「初級」用の設定情報を対応付けて記憶される。
更に、「おばあさんGM」が操作者の場合について説明する。おばあさんGMはミシン操作については非常に長けているので、イメージセンサ12に向かって、何ら作為表情しない普通の正面顔を撮影してから、設定モードとして「上級」を設定する。それ故、操作者情報メモリ19bには、図11に示すように、操作者である「おばあさんGM」の正面顔の認識画像データが、設定モード「上級」と、この設定モード「上級」について設定情報メモリ19aから読み込んだ「上級」用の設定情報を対応付けて記憶される。
ところで、おばあさんGMは、縫製操作に非常に長けているので、操作者の設定時に、設定モードとして「上級」に設定したが、図13に示すように、「表示文字の大きさ」について、「小文字」では見にくいので「大文字」に設定変更し、「表示明るさ」について、液晶ディスプレイ10の表示画面が見やすいように「明るく」に設定変更してある。
そして、次に、操作者毎に動作指令を設定する場合について説明する。但し、この動作指令の設定は、操作者が「お母さんYM」であっても、「娘さんYL」であっても、また「おばあさんGM」であっても設定の仕方は同様であるので、ここでは「お母さんYM」を代表して説明することにする。
操作者である「お母さんYM」は、イメージセンサ12に向かって顔を撮影する際に、「項目番号1」により指示される「口を開けて下さい」というメッセージの指示どおりに、自分の口を大きく開けた作為表情にしてから撮影キーを操作する。それ故、作為表情メモリ19cには、図14に示すように、お母さんYMが口を開けた作為表情の認識画像データが、それに対応する動作指令「縫製を停止する」と対応付けて記憶される。
次に、「お母さんYM」は、イメージセンサ12に向かって顔を撮影する際に、「項目番号2」により指示される「片目を閉じて下さい」というメッセージの指示どおりに、自分の片目、例えば「左目」を閉じた作為表情にしてから撮影キーを操作する。それ故、作為表情メモリ19cには、図15に示すように、お母さんYMが片目(左目)を閉じた作為表情の認識画像データが、それに対応する動作指令「縫製を開始する」と対応付けて記憶される。
以下、同様にして、「お母さんYM」は、イメージセンサ12に向かって顔を撮影する際に、「項目番号3」〜「項目番号9」の各々について指示される作為表情「舌を出す」、「顔を近づける」、「顔を遠ざける」、・・・を順々に撮影するので、作為表情メモリ19cには、これらの作為表情の認識画像データが、「項目番号3」〜「項目番号9」の動作指令に夫々対応して追加的に記憶される。
そして、最終的に、「お母さんYM」は、イメージセンサ12に向かって顔を撮影する際に、「項目番号10」により指示される「うつむく」というメッセージの指示どおりに、うつむいた作為表情をしてから撮影キーを操作する。それ故、作為表情メモリ19cには、図16に示すように、お母さんYMがうつむいた作為表情の認識画像データが、それに対応する動作指令「糸切りをする」と対応付けて記憶される。
次に、「お母さんYM」と「娘さんYL」と「おばあさんGM」の何れかが操作者としてミシンMを使用する場合、縫製する加工布をベッド部1上に載置して縫製準備ができたときに、操作者は、先ず、自分の正面顔をイメージセンサ12で撮影する。操作者が「お母さんYM」の場合、お母さんYMの正面顔は既に撮影して操作者情報メモリ19bに登録済みであるので、この操作者情報メモリ19bにお母さんYMの顔の認識画像データに対応させて記憶されている設定モードの設定情報の全てが読み出され、設定内容の全てに基づいて制御対象部が制御される。
即ち、操作者が「お母さんYM」の場合には、図12に示すように、「項目番号1」〜「項目番号20」の各々について予め設定されている状態に制御される。それ故、縫製中の「縫製速度」は「800回転/分」であり、「表示模様数」の最大は「100模様数」であり、「表示文字の大きさ」は「標準文字」であり、「表示言葉」は「平易な言葉」であり、「縫製開始速度」は「通常スタート」であり、「エラー音」は「警告のみ鳴らす」であり、・・・・「表示明るさ」は「通常」となるように制御される。
そして、縫製準備ができたときに、「お母さんYM」がイメージセンサ12に顔を撮影可能な位置で動作指令実行キーを操作する。そして、お母さんYMが、先ず、「片目(左目)を閉じる」作為表情(図15参照)をすると、動作指令として「縫製を開始する」が出力されるので、ミシンモータ24が駆動制御され、通常の速度で縫製が開始される。
その後、お母さんYMは、縫製終了に際して「舌を出す」作為表情をすると、動作指令として「返し縫いする」が出力されるので、返し縫いが実行される。そして、「口を開ける」作為表情(図14参照)をすると、ミシンモータ24の駆動が停止されて縫製が停止される。その後、お母さんYMが、「うつむく」作為表情(図16参照)をすると、糸切り用モータ27が駆動されて糸切りが実行され、上糸及び下糸が切断されて縫製作業が完了する。
次に、娘さんYLが操作者としてミシンMを使用する場合について説明する。この場合、娘さんYLは、ベッド部1上に縫製する加工布を載置して縫製準備ができたときに、自分の正面顔をイメージセンサ12で撮影する。この娘さんYLについても、娘さんYLの正面顔は既に撮影して操作者情報メモリ19bに登録済みであるので、この操作者情報メモリ19bに娘さんYLの顔の認識画像データに対応させて記憶されている設定モードの設定情報の全てが読み出され、設定内容の全てに基づいて制御対象部が制御される。
即ち、操作者が「娘さんYL」の場合には、図10に示すように、「項目番号1」〜「項目番号20」の各々について予め設定されている状態に制御される。それ故、縫製中の「縫製速度」は「600回転/分」であり、「表示模様数」の最大は「30模様数」であり、「表示文字の大きさ」は「大文字」であり、「表示言葉」は「ひらがな主体」であり、「縫製開始速度」は「低速スタート」であり、「エラー音」は「全て鳴らす」であり、・・・・「表示明るさ」は「明るく」なるように制御される。
そして、縫製準備ができたときに、「娘さんYL」がイメージセンサ12に顔を撮影可能な位置で動作指令実行キーを操作する。これ以降における動作指令の動作内容については、お母さんYMについて説明したのと同様に実行されるので、この娘さんYLに関する詳細な動作説明を省略する。
次に、おばあさんGMが操作者としてミシンMを使用する場合について説明する。この場合、おばあさんGMは、ベッド部1上に縫製する加工布を載置して縫製準備ができたときに、自分の正面顔をイメージセンサ12で撮影する。このおばあさんGMについても、おばあさんGMの正面顔は既に撮影して操作者情報メモリ19bに登録済みであるので、この操作者情報メモリ19bにおばあさんGMの顔の認識画像データに対応させて記憶されている設定モードの設定情報の全てが読み出され、設定内容の全てに基づいて制御対象部が制御される。
即ち、操作者が「おばあさんGM」の場合には、図13に示すように、「項目番号1」〜「項目番号20」の各々について予め設定されている状態に制御される。それ故、縫製中の「縫製速度」は「1000回転/分」であり、「表示模様数」は最大「100模様数」であり、「表示文字の大きさ」は「大文字」であり、「表示言葉」は「専門的な言葉」であり、「縫製開始速度」は「高速スタート」であり、「エラー音」は「鳴らさない」であり、・・・・「表示明るさ」は「明るく」なるように制御される。
そして、縫製準備ができたときに、「おばあさんGM」がイメージセンサ12に顔を撮影可能な位置で動作指令実行キーを操作する。これ以降における動作指令の動作内容については、お母さんYMについて説明したのと同様に実行されるので、このおばあさんGMに関する詳細な動作説明を省略する。
このように、縫製作業を開始する前準備として、アーム部3に設けたイメージセンサ12で操作者の正面顔を撮影して作成された認識画像データと、登録した設定モードにおける設定情報とを対応付けて操作者情報メモリ19bに記憶しておくので、縫製作業の開始時に、操作者が誰であるかを照合するだけで、その操作者の技量に応じて予め設定しておいた設定情報に基づいて、ミシンMの複数の制御対象部を制御することができる。
また、操作者の複数とおりの顔の作為表情をイメージセンサ12で撮影し、それら作為表情にミシンMへの複数の動作指令を夫々設定するようにし、このように設定された複数の作為表情の認識画像データを、それらに対応する動作指令と対応付けて作為表情メモリ19cに記憶するようにし、縫製作業中にイメージセンサ12で撮影された操作者の作為表情の認識画像データについて作為表情メモリ19cを検索し、該当する作為表情を検出した場合には、作為表情に対応する動作指令を出力するので、縫製作業中に手が塞がっていても、操作者は縫製を開始する前準備で撮影した作為表情を必要に応じて適宜実行することで、ミシンMに対する種々の縫製制御に対する動作を行なうことができる。
更に、操作者情報メモリ19bに操作者毎に設定された設定モードにおける設定情報の設定内容を、操作者の技量に応じて、ミシンMの機能に関わる項目毎に変更できるようにしたので、設定モードに設定されている設定情報について、任意の項目に関する設定内容を適宜変更することができ、操作者に最適な設定情報を個人的に設定することが可能になる。
また、ミシン操作者登録用制御の制御プログラムや動作指令実行制御の制御プログラムを記録する記録媒体は、ROM17に限定されるものではなく、フレキシブルディスク、CD−ROM、DVD−ROM、メモリーカード等の各種の不揮発性メモリであってもよく、これらの不揮発性メモリにミシン操作者登録用制御の制御プログラムや動作指令実行制御の制御プログラムを読出し可能に記録するようにしてもよい。
次に、前記実施例の変更形態について説明する。
1)作為表情メモリ19cにおいて、各作為表情の認識画像データに、動作指令を対応付けるとともに、動作指令の音声情報も対応して記憶するようにしてもよい。この場合、縫製作業中に、操作者の作為表情が検出されたときに、これに対応する動作指令を実行する際に、音声でも動作指令した旨を操作者が確認することができる。
2)アーム部3に設けたイメージセンサ12は、CCD型以外に、安価なCMOS型のイメージセンサ等、種々の撮像素子であってもよい。また、イメージセンサ12は、モノクロセンサであってもよいし、カラーセンサであってもよい。
3)イメージセンサ12を設ける位置は、頭部4の前面上部の位置であってもよいし、液晶ディスプレイ10の上部の位置であってもよい。
4)設定モードは、「初級」、「中級」、「上級」の3つに限らず、もっと多くの複数の設定モード、例えば「レベル1」、「レベル2」、「レベル3」、「レベル4」,「レベル5」・・・「レベルn」であってもよい。
5)設定情報メモリ19aに記憶した設定情報に有する設定項目は一例を示したに過ぎず、針板を上方から照らす照明ランプの点灯/消灯、音声ガイド機能を有する場合にはこの音声ガイド機能の実行/停止等、そのミシンMに装備されたあらゆる操作対象部を制御するようにしてもよい。
6)本実施例では、ミシンMのアーム部3に設けられたイメージセンサ12で操作者の顔を撮影したが、別途、デジタルカメラ等で撮影した操作者の顔の画像をミシンMに取り込むようにしてもよい。
7)本発明は以上説明した実施の形態に限定されるものではなく、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、前記実施形態に種々の変更を付加して実施することができ、本発明はそれらの変更形態をも包含するものである。
本発明の実施例に係る電子制御式ジグザグミシンの斜視図である。 電子制御式ジグザグミシンの制御系のブロック図である。 設定情報メモリのデータ構成を説明する図表である。 操作者情報メモリのお母さんYMに関するデータ構成を説明する図表である。 作為表情メモリのデータ構成を説明する図表である。 ミシン操作者登録用制御のフローチャートである。 操作者情報登録制御のフローチャートである。 動作指令設定制御のフローチャートである。 動作指令実行制御のフローチャートである。 操作者情報メモリの娘さんYLに関するデータ構成を説明する図表である。 操作者情報メモリのおばあさんGMに関するデータ構成を説明する図表である。 部分的に設定変更された図4相当図である。 部分的に設定変更された図11相当図である。 「お母さんYM」の「口を開けた」データ構成を説明する図5の一部である。 「お母さんYM」の「片目を閉じた」データ構成を説明する図5の一部である。 「お母さんYM」の「うつむいた」データ構成を説明する図5の一部である。
符号の説明
M 電子制御式ジグザグミシン
9 ブザー
10 液晶ディスプレイ
11 タッチパネル
12 イメージセンサ
15 縫製制御装置
19 フラッシュメモリ
19a 設定情報メモリ
19b 操作者情報メモリ
19c 作為表情メモリ
24 ミシンモータ
26 押え棒昇降用モータ
27 糸切り用モータ

Claims (6)

  1. ミシンの複数の制御対象部を制御する縫製制御手段を備えたミシンにおいて、
    前記ミシンを操作する操作者の顔を撮影可能な撮影手段と、
    前記ミシンの複数の機能に関わる複数項目を介して予め設定された複数の設定モードにおける設定情報を記憶した設定情報記憶手段と、
    前記撮影手段で撮影された操作者の顔の画像データを、その操作者に登録された前記設定モードの設定情報と対応付けて記憶する操作者情報記憶手段と、
    縫製作業を開始するときに前記撮影手段で撮影された操作者の顔の画像データについて一致する画像データが前記操作者情報記憶手段に有るか否か照合する照合手段と、
    前記照合手段から肯定的な照合結果を受けたとき、前記操作者情報記憶手段から設定情報を読み出し、その設定情報に基づいてミシンを制御するように前記縫製制御手段に指令する指令制御手段と、
    を備えたことを特徴とするミシン。
  2. 前記操作者の複数とおりの顔の作為表情を前記撮影手段で撮影し、それら作為表情に前記ミシンへの複数の動作指令を夫々設定する動作指令設定手段と、
    前記動作指令設定手段で設定された複数の作為表情の画像データを、それらに対応する動作指令と対応付けて記憶する作為表情記憶手段を更に備え、
    縫製作業中に前記撮影手段で撮影された操作者の作為表情の画像データについて前記作為表情記憶手段を検索し、該当する作為表情を検出した場合には、作為表情に対応する動作指令を前記縫製制御手段へ出力することを特徴とする請求項1に記載のミシン。
  3. 前記操作者情報記憶手段に操作者毎に設定された設定モードにおける設定情報の設定内容を、操作者の技量に応じて、ミシンの機能に関わる項目毎に変更可能な変更手段を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載のミシン。
  4. 前記撮影手段は、CCDイメージセンサ又はCMOSイメージセンサからなることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のミシン。
  5. 前記ミシンを操作する操作者の顔を撮影可能な撮影手段と、前記ミシンの複数の機能に関わる複数項目を介して予め設定された複数の設定モードにおける設定情報を記憶した設定情報記憶手段と、前記撮影手段で撮影された操作者の顔の画像データをその操作者に登録された前記設定モードのモード名とを対応付けて記憶する操作者情報記憶手段とを備えたミシンにおける複数の制御対象部を制御する縫製制御手段のコンピュータを、
    縫製作業を開始するときに前記撮影手段で撮影された操作者の顔の画像データについて一致する画像データが前記操作者情報記憶手段に有るか否か照合する照合手段と、
    前記照合手段から肯定的な照合結果を受けたとき、前記操作者情報記憶手段から受けたモード名の設定モードに関する設定情報を前記設定情報記憶手段から読み出し、その設定情報に基づいてミシンを制御するように前記縫製制御手段に指令する指令制御手段と、
    として機能させるミシン操作者登録用制御プログラム。
  6. 請求項5のミシン操作者登録用制御プログラムを、前記コンピュータにより読取り可能に記録したことを特徴とする記録媒体。
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