JPH07221747A - Ｔｄｍａデジタル無線受信装置のスロット同期装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ＴＤＭＡデジタル無線受信機において、スロ
ット同期の維持特性が良好な、スロット同期装置を提供
する。 【構成】 ユニークワード検出範囲を任意に設定できる
ユニークワード検出許可装置１と、受信装置３からのビ
ットデータ中のユニークワードを検出するユニークワー
ド検出装置２と、ユニークワード検出状態からユニーク
ワード検出許可範囲の幅を制御するユニークワード検出
範囲制御装置４からなり、ユニークワード無検出の連続
状態に応じてユニークワード検出範囲を可変することを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ＴＤＭＡデジタル無線
受信装置のスロット同期装置に関するものであり、特に
そのスロット同期の同期維持特性が良好なスロット同期
検出維持装置部分の改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、時分割多元接続方式（以下ＴＤ
ＭＡと言う）で通信する際には、同一のキャリア周波数
を時間軸上で複数のスロットに分割して使用する。その
とき各スロットを区別するために各スロットデータ中に
は特定ビットパターンがそのビットパターン固有の位置
へ挿入される。即ち、受信装置では検波後に得られるビ
ット列中からその特定ビットパターンを検出することに
よって処理すべきスロットの範囲を知ることが可能であ
る。（この特定ビットパターンを以下ユニークワード
（ＵＷ）と記述する。） 図２は前記ユニークワードを利用してスロット同期の検
出維持を行う従来のＴＤＭＡデジタル無線受信装置のス
ロット同期装置におけるスロット同期検出維持装置部分
の構成を示す。この図１において、１１は、ユニークワ
ードの検出範囲を検出予想範囲に限定するために各スロ
ット毎に一定幅でユニークワード検出の許可信号を出力
するユニークワード検出許可装置、２１はユニークワー
ド検出許可装置１１からの許可信号のある間、受信装置
３１からのビットデータからユニークワードを検出する
ためのユニークワード検出装置、４１は受信データを処
理するデータ処理装置である。このスロット同期検出維
持装置において、受信装置３１の受信開始に先駆け、ま
ず受信装置３１からユニークワード検出許可装置１１へ
リセット信号が送られる。その結果ユニークワード検出
許可装置１１はリセットされ、その後最初のユニークワ
ード検出信号が入力されるまで、ユニークワード検出装
置２１に対しユニークワード許可信号を出力し続ける。
受信装置３１は受信を開始すると受信ビットデータ列
を、ユニークワード検出装置２１に入力する。このユニ
ークワード検出装置２１は、ユニークワード検出許可信
号に基づき、受信装置３１からのビットデータ列中にユ
ニークワードを検出するとユニークワードの検出情報を
出力する。このユニークワード検出情報は受信データ処
理装置４１へと伝達されると同時に、ユニークワード検
出許可装置１１にも入力される。ユニークワード検出許
可装置１１は、伝送状態の劣化や干渉スロットの存在等
により正常なユニークワードの位置以外にユニークワー
ドを誤検出してスロット同期が外れるのを防ぐために、
この最初のユニークワード検出信号の入力以降、リセッ
ト信号を受けるまでＴＤＭＡのフレーム構造より決まる
スロットの受信タイミング毎に一定幅でユニークワード
検出許可信号を出力する。ユニークワード検出装置２１
はその許可信号に基づいてユニークワード検出を行ない
ユニークワード検出信号をデータ処理装置４１に出力す
る。データ処理装置４１は、このユニークワード検出信
号から受信装置３１からのビットデータ中のスロット位
置を知り、入力されたビットデータ列に対し所定の処理
を行なう。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記従来のＴＤＭＡデ
ジタル無線受信装置のスロット同期装置におけるスロッ
ト同期検出維持装置では、ユニークワード検出範囲の幅
は一定であり、その幅が狭い場合には、ユニークワード
誤検出によるスロット同期外れの予防は出来るが、ユニ
ークワード無検出の連続時には、データの送信側とそれ
を受信する側の間の動作クロックの速度偏差によるずれ
が蓄積し、誤検出によるスロット同期ずれ防止のために
設定した受信側のユニークワード検出範囲外に、ユニー
クワードの位置が外れ、即ちスロット同期が外れる可能
性が高くなるという問題が生じる。また、ユニークワー
ド検出幅が広い場合には、ユニークワード無検出の連続
後のスロット同期維持の可能性は、検出許可範囲の広さ
の分だけ狭い場合に比べ高くなるが、ユニークワードの
誤検出によるスロット同期外れの可能性はその検出範囲
の広さの分だけ高くなるという問題が生じ、その両立が
難しいという欠点が在る。 本発明は、上記問題点を解
決することを目的としてなしたものであり、スロット同
期の同期維持特性が良好なＴＤＭＡデジタル無線受信装
置のスロット同期装置を提供するものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、ＴＤＭＡデジ
タル無線受信装置のスロット同期装置において、ユニー
クワード検出範囲を任意に設定できるユニークワード検
出許可手段と、受信装置からのビットデータ中のユニー
クワードを検出するユニークワード検出手段と、ユニー
クワード検出状態からユニークワード検出許可範囲の幅
を制御するユニークワード検出範囲制御手段とを設け、
ユニークワードの無検出の頻度によって、ユニークワー
ドの検出許可範囲を可変することを特徴とするものであ
る。

【０００５】

【作用】上記ＴＤＭＡデジタル無線受信装置のスロット
同期装置においては、ユニークワード検出手段が受信装
置からのビットデータ中のユニークワードを検出し、制
御手段がこのユニークワード検出状態に基づいてユニー
クワード検出許可手段を制御してユニークワード検出許
可範囲の幅を可変する。さらに、ユニークワード検出許
可手段を制御する際、ユニークワードの無検出の頻度に
よってユニークワード検出許可範囲の幅を可変する。従
って、ユニークワード誤検出によるスロット同期外れへ
の耐性を維持したまま、ユニークワード無検出が連続し
た場合に、送信側と受信側の間のクロック速度の偏差に
よるずれが蓄積して、受信側のユニークワード誤検出に
よるスロット同期外れ防止のために設定したユニークワ
ード検出許可範囲の外にユニークワードが外れ、ユニー
クワードが検出できずにスロット同期がはずれてしまう
という可能性が低減する。

【０００６】

【実施例】図１は本発明にかかるＴＤＭＡデジタル無線
受信装置のスロット同期装置におけるスロット同期検出
維持装置部分を示す。図１において、１はユニークワー
ド検出を任意に当該スロットの巡回周期で任意幅で制限
するための、ユニークワード検出許可装置、２はユニー
クワード検出許可装置１からの許可信号のある間、受信
装置３からのビットデータからユニークワードを検出す
るためのユニークワード検出装置、４は受信装置３から
のユニークワード検出情報を元にユニークワード検出許
可装置１に検出許可範囲の設定を行なうユニークワード
検出範囲制御装置である。５は受信データを処理するデ
ータ処理装置である。

【０００７】上記装置において、受信装置３の受信開始
に先駆け、まず受信装置３からユニークワード検出許可
装置１へリセット信号が送られる。その結果ユニークワ
ード検出許可装置１はリセットされ、その後最初のユニ
ークワード検出信号が入力されるまで、ユニークワード
検出装置２に対しユニークワード許可信号を出力し続け
る。受信装置３は受信を開始すると受信ビットデータ列
を、ユニークワード検出装置２に入力する。ユニークワ
ード検出装置２は、ユニークワード検出許可信号受信中
に受信装置３からのビットデータ列中にユニークワード
を検出すると、ユニークワード検出許可装置１、および
制御装置４にユニークワード検出信号を出力する。制御
装置４はユニークワード検出信号が正常に連続して入力
されているならばユニークワード許可装置１に対して、
ユニークワード検出許可範囲がデータ通信の維持に必要
最小限の幅となるように設定する。これを受けてユニー
クワード検出許可装置１は、制御装置４により設定され
た幅で、ＴＤＭＡのフレーム構造により決まるスロット
の受信タイミング毎にユニークワード検出許可信号をユ
ニークワード検出装置２に出力し、ユニークワード検出
装置２はそのユニークワード検出許可信号が入力されて
いる期間中のみユニークワードを入力されたビットデー
タ中から検出し、ユニークワード検出信号をデータ処理
装置５に出力する。データ処理装置５は、このユニーク
ワード検出信号から受信装置３から入力されるビットデ
ータ中のスロット位置を知り、そのビットデータ列に対
し所定の処理を行なう。

【０００８】制御装置４は、ユニークワード検出装置２
がＴＤＭＡのフレーム構造により決まるスロットの受信
タイミング毎の検出許可範囲内でユニークワードを検出
できずに、ユニークワード検出許可信号を入力してこな
い状態が連続した場合、ユニークワード検出許可装置１
に対して設定するユニークワード検出範囲の幅を、ユニ
ークワード無検出の連続状態に応じて拡張して設定す
る。これによりユニークワード検出許可装置１はユニー
クワード検出装置２に対して出力するユニークワード検
出許可信号の出力幅を正常検出時より広くして出力す
る。これによりユニークワード検出装置２はユニークワ
ードの連続検出時よりも広い範囲でユニークワードを検
出できるので、送信側と受信側のクロックの速度偏差に
よるずれが蓄積しても受信したユニークワードがユニー
クワード検出許可範囲外に外れにくくなり、ユニークワ
ードを検出できずにスロット同期が外れる可能性を、減
少させることが可能になる。

【０００９】上述のように、上記実施例では、ユニーク
ワード検出許可信号を入力してこない状態が連続した場
合通信中のユニークワード無検出の発生頻度に応じてユ
ニークワード検出範囲を可変にするので、ユニークワー
ドの正常連続検出時にはユニークワード検出許可範囲を
可能な限り狭くすることで、ユニークワード誤検出によ
るスロット同期外れを防止でき、ユニークワード無検出
が連続した場合は、無検出の連続の頻度に応じてユニー
クワード検出許可範囲を広げて、無検出後のスロット同
期確立を迅速に行なう事ができるという利点がある。

【００１０】また、上述のように、上記実施例のスロッ
ト同期装置は、ユニークワード無検出の連続後のユニー
クワード検出を容易に行なえ、かつユニークワードの誤
検出の少ない、スロット同期の検出／維持が行なえるの
で、ＴＤＭＡでデジタル通信を行なう無線装置類全般の
受信側のスロット同期の検出／維持装置に用いる事がで
きる。

【００１１】

【発明の効果】本発明に係るＴＤＭＡデジタル無線受信
装置のスロット同期装置は、ユニークワード検出範囲を
任意に設定できるユニークワード検出許可手段と、受信
装置からのビットデータ中のユニークワードを検出する
ユニークワード検出手段と、ユニークワード検出状態か
らユニークワード検出許可範囲の幅を制御するユニーク
ワード検出範囲制御手段とを備え、ユニークワードの無
検出の頻度によってユニークワード検出許可範囲の幅を
可変するものであるから、ユニークワード無検出の連続
後のユニークワード検出を容易に行なえ、ユニークワー
ドの誤検出の少ない、スロット同期の検出／維持が行な
える。また、ユニークワード無検出が連続した場合は、
無検出の連続の頻度に応じてユニークワード検出許可範
囲を広げるので、無検出後のスロット同期確立を迅速に
行なう事ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るＴＤＭＡデジタル無線受信装置の
スロット同期装置におけるスロット同期検出維持装置部
分の構成図である。

【図２】従来のＴＤＭＡデジタル無線受信装置のスロッ
ト同期装置におけるスロット同期検出維持装置部分の構
成図である。

【符号の説明】

１ ユニークワード検出許可装置 ２ ユニークワード検出装置 ３ 受信装置 ４ ユニークワード検出範囲制御装置 ５ データ処理装置

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ユニークワード検出範囲を任意に設定で
   きるユニークワード検出許可手段と、受信装置からのビ
   ットデータ中のユニークワードを検出するユニークワー
   ド検出手段と、ユニークワード検出状態から前記ユニー
   クワード検出許可手段を制御してユニークワード検出許
   可範囲の幅を可変するユニークワード検出範囲制御手段
   とからなり、ユニークワード無検出の頻度によって、ユ
   ニークワードの検出許可範囲を可変することを特徴とす
   るＴＤＭＡデジタル無線受信装置のスロット同期装置。
2. 【請求項２】 ユニークワード無検出が連続した場合に
   はその頻度に応じてユニークワード検出許可範囲を広げ
   ることを特徴とする請求項１記載のＴＤＭＡデジタル無
   線受信装置のスロット同期装置。