JPH07210852A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH07210852A
JPH07210852A JP50594A JP50594A JPH07210852A JP H07210852 A JPH07210852 A JP H07210852A JP 50594 A JP50594 A JP 50594A JP 50594 A JP50594 A JP 50594A JP H07210852 A JPH07210852 A JP H07210852A
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JP
Japan
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magnetic layer
magnetic
layer
recording medium
powder
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Pending
Application number
JP50594A
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English (en)
Inventor
Hitoshi Noguchi
仁 野口
Nobuo Yamazaki
信夫 山崎
Shinji Saito
真二 斉藤
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH07210852A publication Critical patent/JPH07210852A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】短波長から長波長までの広域にわたる記録信号
において高い電磁変換特性を有し、特に、デジタル記録
におけるエラーレートが低く、オーバーライト特性が優
れる磁気記録媒体を提供すること。 【構成】 非磁性粉末と結合剤樹脂を主体とする非磁性
層と、その上に強磁性粉末と結合剤樹脂を主体とする磁
性層からなる磁気記録媒体にあって、磁性層の厚さは
1.5μm以下と薄くして、強磁性粉末としては六方晶
フェライト磁性体を使用し、且つ該磁性層の磁化容易軸
方向が磁性層面上から長手方向に立てた垂直面内の20
°〜70°の範囲内にあって、磁性層面内の長手方向の
角型比が該磁化容易軸方向の角型比(反磁界補正なし)
の0.3〜0.95の範囲内となるようにして、更に磁
性層面に対して垂直方向の角型比(反磁界補正なし)が
磁化容易軸方向の角型比(反磁界補正なし)の0.2〜
0.9である磁気記録媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高密度記録用の磁気媒
体に関するものであり、特に非磁性層の上に六方晶フェ
ライトを強磁性粉末とする薄層の磁性層を設けた磁気記
録媒体の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ビデオテ−プ、オ−ディオテー
プ、磁気ディスク等の磁気記録媒体には、強磁性酸化
鉄、Co変性強磁性酸化鉄、CrO2、強磁性合金粉末
等を結合剤中に分散した磁性層を非磁性支持体に塗設し
たものが広く用いられている。しかし、これらの磁性体
は、通常針状で長手方向に磁化されるため、今日要求さ
れている短波長記録では、自己減磁・記録減磁の影響が
大きくなってしまい十分な出力が得られないという問題
があった。
【0003】特開昭58−6526号公報、特開昭62
−236140号公報には六方晶フェライト磁性体を用
いた磁気記録媒体が提案されている。しかし、これらの
発明では、短波長領域において十分な出力が得られなか
った。また、六方晶フェライト磁性体を面内垂直方向に
配向させることで、さらに自己減磁・記録減磁を小さく
することが特開平1−211321号公報、特開平2−
249124号公報に開示されている。しかし六方晶フ
ェライトは飽和磁化が小さいため、特に垂直配向させた
場合に長波長出力が低いという問題もあった。さらに、
孤立波形を記録再生した場合、再生ピーク値が原点から
ずれて現れるので補正回路を通して波形処理を行わなけ
ればならないという問題もあった。
【0004】短波長領域から長波長領域まで広域にわた
って再生出力を向上させる別の方法として、特開昭48
−88910号公報、特開平3−35420号公報に
は、磁化容易軸方向を面内長手方向から傾けたいわゆる
斜め配向することが開示されている。しかし、これらの
発明で使用している磁性体は特に規定がないかもしくは
針状粒子であり、自己減磁・記録減磁を十分低減でき
ず、短波長領域の出力が不十分であった。また、針状粒
子を用いた場合は、塗布後のカレンダ処理により極表面
の磁性体が面内長手方向に倒れてしまい、斜め配向のメ
リットを十分に活かすことができず、そのため高密度記
録という点で限界があった。
【0005】そこで、特開平4−360020号公報で
は上層磁性層にバリウムフェライト磁性体を、下層磁性
層には針状磁性体を使用し、磁化容易軸を面内長手方向
から傾けた斜め配向磁気記録媒体が提案されている。こ
れにより、長波長領域から短波長領域までの出力が向上
し磁化の垂直成分が起因していると思われる孤立波形の
歪みが改善された。しかし、今後重要となるデジタル記
録を考えると以下の点で不十分であった。
【0006】それは、 磁性層の厚さが2μm以上と厚く孤立反転波形の半値
巾が広くなり、高密度化に伴い波形間干渉が大きくなっ
て、ブロックエラーレートが大きくなってしまうこと、 磁性層の厚さが厚いため、重ね書き特性(オーバーラ
イト適性)が劣ること、 下層が磁性層であるので、磁性粉末の分散は非磁性粉
末に比して分散が困難であり、最上層の磁性層面を十分
に平滑なものにできないこと、等であった。
【0007】上記及びの課題を解決するため磁性層
を薄くすることも行われているが、磁性層を約2μm以
下に薄くすると磁性層の表面に非磁性支持体の影響が表
れ易くなり、電磁変換特性が悪化した。このため、非磁
性支持体の表面に非磁性の厚い下塗層を設けてから磁性
層を上層として設けることが、特開昭57−19853
6号公報、特開昭63−191315号公報に提案され
ているが、磁性層を薄く塗ると塗布欠陥が生じ易いとい
う難点があった。これを解決する方法として、特開昭6
3−191315号公報、特開昭63−187418号
公報に開示されているように、同時重層塗布方式を用い
て下層に非磁性の層を設ける方法がある。この方法によ
れば上層磁性層の厚さを薄くしても磁性層表面を平滑に
することができるが、しかし、ディジタル記録方式等の
ように今日要求される程の高密殿の記録媒体としては、
特性はまだまだ不十分なものであった。特開平5ー29
0356号公報には、短波長域から長波長域に渡り高出
力が得られる媒体として、磁化容易軸が斜め方向にある
六方晶系フェライトを強磁性粉末とする磁性層と非磁性
下層からなる磁気記録媒体が提案されている。しかし、
磁化容易軸を斜め方向にするための手段としてそこに開
示された方法は、一対の配向磁石もしくは垂直配向用磁
石を使用する方法であるが、そのような配向方法では、
長手配向成分もしくは垂直配向成分の比率が多くなって
しまい、磁化容易軸方向の分布が高出力を得るためには
不十分であった。そのため高密度のディジタル記録にお
いて重要となる短波長出力、重ね書き特性の面で充分な
ものではなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、短波長から
長波長までの広域にわたる記録信号において高い電磁変
換特性を有し、特に、デジタル記録におけるエラーレー
トが低く、オーバーライト特性が優れる磁気記録媒体を
提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の従
来技術の問題点を精査し、電磁変換特性が良好な層構成
や含まれる磁性体の物理特性や磁性層の物理特性につい
て鋭意検討した結果、非磁性支持体上に非磁性層として
主として無機質非磁性粉末を結合剤中に分散させた非磁
性層を設け、その上の薄層磁性層の強磁性粉末を六方晶
フェライト磁性体として、その磁気的な配向度や粒子の
配列に注目して検討した結果以下のような層構成及び特
性を有した磁性層とすることで上記本願発明の目的を達
成できることを見出した。
【0010】即ち、非磁性支持体上に非磁性粉末と結合
剤樹脂を主体とする非磁性層と、その上に強磁性粉末と
結合剤樹脂を主体とする磁性層を設けた磁気記録媒体に
おいて、該磁性層の厚さは1.5μm以下であって、該
強磁性粉末には六方晶フェライト磁性体が含まれ、且つ
該磁性層の磁化容易軸方向が磁性層面上から長手方向に
立てた垂直面内の20°〜70°の範囲内にあって、磁
性層面内の長手方向の角型比が該磁化容易軸方向の角型
比(反磁界補正なし)の0.3〜0.95の範囲内にあ
り、更に磁性層面に対して垂直方向の角型比(反磁界補
正なし)が磁化容易軸方向の角型比(反磁界補正なし)
の0.2〜0.9であることを特徴とする磁気記録媒体
とすることにより上記本願発明の目的を達成することが
できる。
【0011】本発明においては、強磁性粉末に六方晶フ
ェライトを使用し、1.5μm以下と薄層にした磁性層
にあっては磁性層の面内だけではなく長手方向にあって
磁性層面の垂直直面での磁化容易軸方向及びその方向に
おける角型比を磁性層面ない及び磁性層の垂直方向項の
角型比と対比して規定することが今後の高密度記録にあ
って重要であることを突き止めた点に特徴がある。
【0012】本発明の磁気記録媒体が優れた電磁変換特
性を示す理由は次のように考えられる。磁気記録媒体に
信号をリングヘッドで記録する場合、ヘッド磁界分布の
影響で磁性層下部は長手方向、磁性層上部は垂直方向に
記録され易い。従って、磁性層内部の磁化は長手磁化成
分と垂直磁化成分が共に再生出力に寄与することにな
る。しかし、リングヘッドでは長手磁化成分の再生出力
に対する効果がより大きいため、特開平3−28021
5号公報に記載されているように、長手方向の残留磁束
密度が垂直方向の残留磁束密度より高いと再生出力が向
上することが予測される。しかし、記録信号が短波長に
なると出力が大幅に低下してくる。これは以下の3つの
原因が考えられる。
【0013】即ち、 リーディング側で書き込んだ信号をトレーディング側
の反転磁界で打ち消してしまうこと、 磁化の垂直成分の影響が大きくなること、 反磁界の影響で記録された磁化が不安定となること
(いわゆる自己減磁)、である。
【0014】については磁化容易軸を20°〜70°
の範囲内で傾けるとトレーディング側の磁界方向は媒体
の磁化困難軸方向となり、リーディング側で書き込まれ
た信号が消され難くなる。
【0015】上記及びについては磁化の垂直成分を
増やすことが有効であるが、磁化容易軸を70°より大
きくすると、当然ながら長手成分が減少し長波長領域の
出力が低下する。また、垂直成分が多くなりすぎると孤
立反転波形の対称性が悪くなりピークシフトが大きく、
デジタル記録では補正回路を導入しないとブロックエラ
ーレートが増加する。
【0016】以上のことを考慮すると、磁気記録媒体の
磁化容易軸を面内長手方向から20〜70°、好ましく
は30°〜50°に傾斜させ、長手方向の角型比との比
率を0.3〜0.95、好ましくは0.6〜0.9に設
定し、垂直方向の角型比との比率が0.2〜0.9、好
ましくは0.4〜0.7に設定することで、最適な磁化
垂直成分、長手成分、斜め成分を得ることができる。な
お、各方向の角型比は反磁界補正をしていない値であ
る。
【0017】尚、本願発明で長手方向とは、略磁気ヘッ
ドの走行方向のことであり磁気テープの場合はテープの
長手方向、磁気記録ディスクでは円周方向のことであ
る。回転ヘッドを有するVTR用の磁気記録媒体では、
磁気ヘッドの走行方向は厳密には、磁気テープの長手方
向とある角度をなすが本発明では磁気テープの長手方向
とほぼ一致するものと考えた。
【0018】しかし、先に述べた特開平4−36002
0号公報のように(上下層全体の)磁性層厚が2μm以
上では、自己減磁が大きく、斜め配向による効果を十分
に引き出すことができなかった。また、孤立反転波形の
半値巾も広くなり、符号間干渉が大きく高密度記録時の
エラーレートが増加した。さらには、オーバーライト特
性も不十分となった。このため、磁性層を1.5μm以
下とすることで、予期せぬ大幅な短波長出力の向上が観
測された。また、孤立波形の半値巾もせまくエラーレー
トは減少し、オーバーライト特性も改善された。
【0019】単層で薄層化した場合は、カレンダ成型性
が低下し磁性面の表面粗さが大きくなって、スペーシン
グロスが増加して再生出力が低下した。従って、本発明
では上層磁性層の厚さを1.5μm以下、好ましくは
0.8〜0.1μmであって、1.5μm以上の厚さに
なると孤立反転波形の半値幅が広がって、符号間干渉が
大きくなりエラーレートが増大する。また、オーバーラ
イト特性も劣化するので好ましくない。上層磁性層の厚
さが余り薄くなると厚さが不均一になるので厚さの下限
値としては約0.1μmである。
【0020】本発明のような重層構成の磁気記録媒体を
塗布する装置、方法の例として以下のような構成を使用
することができる。 1.磁性層用塗布液の塗布で一般的に用いられるグラビ
ア塗布、ロール塗布、ブレード塗布、エクストルージョ
ン塗布装置等により、まず下層を塗布し、下層がウェッ
ト状態にのうちに特公平1−46186号公報や特開昭
60−238179号公報,特開平2−265672号
公報に開示されている支持体加圧型エクストルージョン
塗布装置により上層を塗布する。 2.特開昭63−88080号公報、特開平2−179
71号公報,特開平2−265672号公報に開示され
ているような塗布液通液スリットを二つ内蔵する一つの
塗布ヘッドにより上下層をほぼ同時に塗布する。 3.特開平2−174965号公報に開示されているバ
ックアップロール付きエクストルージョン塗布装置によ
り上下層をほぼ同時に塗布する。
【0021】なお、磁性粒子の凝集による磁気記録媒体
の電磁変換特性等の低下を防止するため、特開昭62−
95174号公報や特開平1−236968号公報に開
示されているような方法により塗布ヘッド内部の塗布液
に剪断を付与することが望ましい。さらに、塗布液の粘
度については、特願平1−312659号公報に開示さ
れている数値範囲を満足する必要がある。
【0022】上記の塗布方式の中でも本発明にあって、
特に、2もしくは3の下層の塗布液がまだ湿潤状態にあ
る内に上層の塗布液をその上に塗布するいわゆるウェッ
ト・オン・ウェット方式が好ましい。ウェット・オン・
ウェット方式により非磁性支持体上に非磁性層及び磁性
層を設けることにより、磁性層と非磁性相関の剥離が生
じ難くなり、塗布欠陥も発生しにくいと言う利点があ
る。
【0023】本発明の磁気記録媒体の磁化容易軸の方向
並びに角型比の範囲を上記のものにするには、特に、六
方晶フェライトの磁化配向方法が重要であり、例えば、
下記のような配向方法で達成できる。
【0024】即ち、以下のからの工程を順に行う方
法である。 塗布後、乾燥ゾーン内に入る前に3000G以上、
好ましくは5000G以上の同極対抗コバルト磁石で長
手配向し、 次いで、 1000G以上、好ましくは2000G以上の垂直
磁石を乾燥ゾーンAに設置し、乾燥ゾーンAに突入前の
塗布液の溶剤含有率を塗布液に対して50wt%以上、
望ましくは70wt%以上となるようにし、乾燥ゾーン
A通過後の溶剤含有量を20〜50wt%、望ましくは
30〜40wt%となるようにしてから、 乾燥ゾーンA(垂直磁化用磁石を設置し、昇温しつ
つ乾燥風を送り込み乾燥を行うゾーン)に隣接する乾燥
ゾーンB(ソレノイド磁石を設置し、昇温しつつ乾燥風
を送り込み乾燥を行うゾーン)に1000G以上、望ま
しくは2000G以上のソレノイド磁石を設置し、乾燥
ゾーンB通過後の溶剤含有量を10wt%以下、望まし
くは5wt%以下となるようにする方法である。
【0025】各ゾーンにおける溶剤含有量は塗布液の溶
剤組成、厚さ構成、乾燥ゾーンの温度、風量、磁石の磁
界強さで制御することができる。また、ソレノイド出口
付近での磁界の湾曲をなくすため反発磁石を設置すると
幅方向の磁化成分が少なくなるので望ましい。
【0026】以上の方法は、六方晶フェライトの磁化容
易軸の方向及び磁性層の角型比の方向に関して、主に磁
性層面内及び垂直方向で、せいぜい斜め方向でコントロ
ールしようとしていた従来の方法からは、決して見出す
ことができないものであり、本発明のように今後の高密
度記録に適した磁気記録媒体とするためにその方向を定
量的に規定して始めて見出されたものである。
【0027】本発明の磁気記録媒体の磁性層の強磁性粉
末に含まれる六方晶フェライト磁性体としては、バリウ
ムフェライト、ストロンチウムフェライト、鉛フェライ
ト、カルシウムフェライトの各置換体、Co置換体等、
六方晶Co粉末が使用できる。具体的にはマグネトプラ
ンバイト型のバリウムフェライト及びストロンチウムフ
ェライト、更に一部スピネル相を含有したマグネトプラ
ンバイト型のバリウムフェライト及びストロンチウムフ
ェライト等が挙げられ、その他所定の原子以外にAl、
Si、S,Sc、Ti、V,Cr、Cu,Y,Mo,R
h,Pd,Ag、Sn、Sb、Te、Ba、Ta、W、
Re、Au、Hg、Pb、Bi、La、Ce、Pr、N
d、P,Co,Mn,Zn、Ni、Sr、B、Ge、N
bなどの原子を含んでもかまわない。一般にはCo−T
i,Co−Ti−Zr、Co−Ti−Zn,Ni−Ti
−Zn,Ir−Zn等の元素を添加したものを使用する
ことができるが、特に好ましいものはバリウムフェライ
ト、ストロンチウムフェライトの各Co置換体である。
最上層の長手方向のSFDは0.3以下にすると抗磁力
の分布が小さくなり好ましい。抗磁力を制御するために
は、粒子径、粒子厚を均一にする、六方晶フェライトの
スピネル相の厚さを一定にする、スピネル相の置換元素
の量を一定にする、スピネル相の置換サイトの場所を一
定にする、などの方法がある。本発明に用いられる六方
晶フェライトは通常六角板状の粒子であり、その粒子径
は六角板状の粒子の板の幅を意味し電子顕微鏡を使用し
て測定する。 本発明では粒子径(板径)は0.01〜
0.2μm、特に望ましくは0.03〜0.1μmの範
囲に規定するものである。また、該微粒子の平均厚さ
(板厚)は0.001〜0.2μであるが特に0.00
3〜0.05μmが望ましい。更に板状比(粒子径/板
厚)は1〜15であり、望ましくは3〜7である。ま
た、これら六方晶フェライト微粉末のBET法による比
表面積(SBET)は25〜100m2/g、40〜70m
2/gが望ましい。25m2/g以下ではノイズが高くな
り、100m2/g以上では磁性層の表面性が得にくく
望ましくない。磁性体の抗磁力は1000Oe以上、40
00Oe以下が望ましく、更に望ましくは1200Oe以上
3000Oe以下である。1000Oe以下では短波長出力
が低下し、4000Oe以上ではヘッドによる記録がしに
くく望ましくない。σsは50emu/g以上、望ましくは6
0emu/g以上である。タップ密度は0.5g/cc以上
が望ましく0.8g/cc以上がさらに望ましい。
【0028】本発明の磁気記録媒体における非磁性層の
厚さに特に制限はないが通常非磁性層の厚さは0.2〜
5μm、望ましくは1〜3μmである。非磁性層に用い
られる非磁性粉末は、例えば金属酸化物、金属炭酸塩、
金属硫酸塩、金属窒化物、金属炭化物、金属硫化物、等
の無機質化合物から選択することができる。無機化合物
としては例えばα化率90%以上のα−アルミナ、β−
アルミナ、γ−アルミナ、炭化ケイ素、酸化クロム、酸
化セリウム、α−酸化鉄、コランダム、窒化珪素、チタ
ンカ−バイト、酸化チタン、二酸化珪素、酸化スス゛、酸
化マク゛ネシウム、酸化タンク゛ステン、酸化シ゛ルコニウム、窒化ホウ素、
酸化亜鉛、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリ
ウム、二硫化モリフ゛テ゛ンなどが単独または組合せで使用さ
れる。
【0029】中でも望ましいのは、二酸化チタン、酸化
亜鉛、酸化鉄、硫酸バリウム、α酸化鉄等が挙げられ、
分散が容易で平滑な面が形成でき、未分散物によるドロ
ップ・アウトの恐れが少ないという観点から、二酸化チ
タン、αー酸化鉄が更に望ましい。
【0030】非磁性粉末の粒子サイズは0.005〜2
μmが望ましいが、必要に応じて粒子サイズの異なる非
磁性粉末を組み合わせたり、単独の非磁性粉末でも粒径
分布を広くして同様の効果をもたせることもできる。取
分け望ましいのは0.01〜0.2μmである。タップ
密度は0.05〜2g/cc、望ましくは0.2〜1.
5g/cc。含水率は0.1〜5%望ましくは0.2〜3%
である。pHは2〜11であるが、6〜9の間が特に望
ましい。比表面積は1〜100m2/g、望ましくは5
〜50m2/g、更に望ましくは7〜40m2/gであ
る。結晶子サイズは0.01μm〜2μmが望ましい。
DBP吸油量は5〜100ml/100g、望ましくは10〜
80ml/100g、更に望ましくは20〜60ml/100gであ
る。比重は1〜12、望ましくは3〜6である。形状は
針状、球状、多面体状、板状のいずれでも良い。強熱減
量は20%以下であることが望ましい。本発明に用いら
れる上記無機粉体のモース硬度は4以上のものが望まし
い。これらの粉体表面のラフネスファクターは0.8〜
1.5が望ましく、更に望ましいのは0.9〜1.2で
ある。SA吸着量は1〜20μmol/m2、更に望ま
しくは2〜15μmol/m2である。非磁性粉末の25℃
での水への湿潤熱は200erg/cm2〜600er
g/cm2がの範囲にあることが望ましい。また、この
湿潤熱の範囲にある溶媒を使用することができる。10
0〜400℃での表面の水分子の量は1〜10個/10
0Aが適当である。水中での等電点のpHは3〜6の間
にあることが望ましい。これらの粉体の表面はAl
23、SiO2、TiO2、ZrO2,SnO2、Sb
23,ZnOで表面処理することが望ましい。特に分散
性に望ましいのはAl23、SiO2、TiO2、ZrO
2、であるが、更に望ましいのはAl23、SiO2、Z
rO2である。これらは組み合わせて使用しても良い
し、単独で用いることもできる。また、目的に応じて共
沈させた表面処理層を用いても良いし、先ずアルミナで
処理した後にその表層をシリカで処理する構造、その逆
の構造を取ることもできる。また、表面処理層は目的に
応じて多孔質層にしても構わないが、均質で密である方
が一般には望ましい。
【0031】本発明に用いられる非磁性粉末の具体的な
例としては、昭和電工製UA5600、UA5605、
ナノタイト、住友化学製AKP−20,AKP−30,
AKP−50,HIT−55,HIT−100,ZA−
G1、日本化学工業社製、G5,G7,S−1,戸田工
業社製、TF−100,TF−120,TF−140,
R516,DPN250、石原産業製TTO−51B、
TTO−55A,TTO−55B、TTO−55C、T
TO−55S、TTO−55D、FT−1000、FT
−2000、FTL−100、FTL−200、M−
1,S−1,SN−100,R−820、R−830,
R−930,R−550,CR−50,CR−80,R
−680,TY−50,チタン工業製ECT−52、S
TT−4D、STT−30D、STT−30、STT−
65C、三菱マテリアル製T−1、日本触媒NS−O、
NS−3Y,NS−8Y、テイカ製MT−100S、M
T−100T、MT−150W、MT−500B、MT
−600B、MT−100F。堺化学製FINEX−2
5,BF−1,BF−10,BF−20,BF−1L,
BF−10P、同和鉱業製DEFIC−Y,DEFIC
−R。チタン工業製Y−LOP及びそれを焼成したもの
である。
【0032】非磁性粉末として特に望ましい二酸化チタ
ンについて製法を詳しく記す。これらの酸化チタンの製
法は主に硫酸法と塩素法がある。硫酸法はイルミナイト
の源鉱石を硫酸で蒸解し、Ti,Feなどを硫酸塩とし
て抽出する。硫酸鉄を晶析分離して除き、残りの硫酸チ
タニル溶液を濾過精製後、熱加水分解を行なって、含水
酸化チタンを沈澱させる。これを濾過洗浄後、夾雑不純
物を洗浄除去し、粒径調節剤などを添加した後、80〜
1000℃で焼成すれば粗酸化チタンとなる。ルチル型
とアナターゼ型は加水分解の時に添加される核剤の種類
によりわけられる。この粗酸化チタンを粉砕、整粒、表
面処理などを施して作成する。塩素法は原鉱石は天然ル
チルや合成ルチルが用いられる。鉱石は高温還元状態で
塩素化され、TiはTiCl4にFeはFeCl2とな
り、冷却により固体となった酸化鉄は液体のTiCl4
と分離される。得られた粗TiCl4は精留により精製
した後核生成剤を添加し、1000℃以上の温度で酸素
と瞬間的に反応させ、粗酸化チタンを得る。この酸化分
解工程で生成した粗酸化チタンに顔料的性質を与えるた
めの仕上げ方法は硫酸法と同じである。表面処理は上記
酸化チタン素材を乾式粉砕後、水と分散剤を加え、湿式
粉砕、遠心分離により粗粒分級が行なわれる。その後、
微粒スラリーは表面処理槽に移され、ここで金属水酸化
物の表面被覆が行なわれる。まず、所定量のAl,S
i,Ti,Zr,Sb,Sn,Znなどの塩類水溶液を
加え、これを中和する酸、またはアルカリを加えて、生
成する含水酸化物で酸化チタン粒子表面を被覆する。副
生する水溶性塩類はデカンテーション、濾過、洗浄によ
り除去し、最終的にスラリーpHを調節して濾過し、純
水により洗浄する。洗浄済みケーキはスプレードライヤ
ーまたはバンドドライヤーで乾燥される。最後にこの乾
燥物はジェットミルで粉砕され、製品になる。また、水
系ばかりでなく酸化チタン粉体にAlCl3,SiCl4
の蒸気を通じその後水蒸気を流入してAl,Si表面処
理を施すことも可能である。その他の顔料の製法につい
ては”Characterization of Po
wder Surfaces”Academic Pr
essを参考にすることができる。
【0033】また、非磁性層中にカ−ボンブラックを混
合させて公知の効果である表面電気抵抗(Rs)を下げ
ることができる。このためにはゴム用ファ−ネス、ゴム
用サ−マル、カラ−用ブラック、アセチレンブラック、
等を用いることができる。比表面積は100〜500m
2/g、望ましくは150〜400m2/g、DBP吸油
量は20〜400ml/100g、望ましくは30〜2
00ml/100gである。粒子径は5〜80mμ、望
ましく10〜50mμ、さらに望ましくは10〜40m
μである。pHは2〜10、含水率は0.1〜10%、
タップ密度は0.1〜1g/CC、が望ましい。本発明に
用いられるカ−ボンブラックの具体的な例としてはキャ
ボット社製、BLACKPEARLS 2000、13
00、1000、900、800,880,700、V
ULCAN XC−72、三菱化成工業社製、#305
0B,3150B,3250B、#3750B、#39
50B、#950、#650B,#970B、#850
B、MA−600、コンロンビアカ−ボン社製、CON
DUCTEX SC、RAVEN 8800,800
0,7000,5750,5250,3500,210
0,2000,1800,1500,1255,125
0、アクゾー社製ケッチェンブラックECなどがあげら
れる。カ−ボンブラックを分散剤などで表面処理した
り、樹脂でグラフト化して使用しても、表面の一部をグ
ラファイト化したものを使用してもかまわない。また、
カ−ボンブラックを塗料に添加する前にあらかじめ結合
剤で分散してもかまわない。これらのカーホ゛ンフ゛ラックは上記
無機質粉末に対して50重量%を越えない範囲、非磁性
層総重量の40%を越えない範囲で使用できる。これら
のカ−ボンブラックは単独、または組合せで使用するこ
とができる。本発明で使用できるカ−ボンブラックは例
えば「カ−ボンブラック便覧」カ−ボンブラック協会
編」を参考にすることができる。
【0034】非磁性層の非磁性粉末として有機質粉末を
使用することができる。有機質粉末としては、例えば、
アクリルスチレン系樹脂粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉
末、メラミン系樹脂粉末、フタロシアニン系顔料が挙げ
られるが、ポリオレフィン系樹脂粉末、ポリエステル系
樹脂粉末、ポリアミド系樹脂粉末、ポリイミド系樹脂粉
末、ポリフッ化エチレン樹脂が使用される。その製法は
特開昭62−18564号公報、特開昭60−2558
27号公報に記載されているようなものが使用できる。
【0035】なお、従来の磁気記録媒体において下塗層
を設けることが行われているが、これは支持体と磁性層
等の接着力を向上させるために設けられるものであっ
て、厚さも0.5μm以下で本発明における非磁性層と
は機能や構成を異にするものである。本発明においても
非磁性層と非磁性支持体との接着性を向上させるために
下塗層を設けることが望ましい。
【0036】本発明における非磁性層とは非磁性粉体を
主成分としたものであり、本発明の効果が発揮される範
囲において、少量の磁性体が含まれる場合も本発明の非
磁性層の範疇に属するものである。少量の磁性体とは非
磁性粉体に対して20重量%以下である。20重量%を
超えると本発明の効果は失われる。
【0037】本発明の磁気記録媒体における磁性層及び
非磁性層における結合剤樹脂は、本質的には相違しな
い。結合剤樹脂としては従来公知の熱可塑系樹脂、熱硬
化系樹脂、反応型樹脂やこれらの混合物が使用される。
熱可塑系樹脂としては、ガラス転移温度が−100〜1
50℃、数平均分子量が1000〜200000、望ま
しくは10000〜100000、重合度が約50〜1
000程度のものである。このような例としては、塩化
ビニル、酢酸ビニル、ビニルアルコ−ル、マレイン酸、
アクルリ酸、アクリル酸エステル、塩化ビニリデン、ア
クリロニトリル、メタクリル酸、メタクリル酸エステ
ル、スチレン、ブタジエン、エチレン、ビニルブチラ−
ル、ビニルアセタ−ル、ビニルエ−テル、等を構成単位
として含む重合体または共重合体、ポリウレタン樹脂、
各種ゴム系樹脂がある。また、熱硬化性樹脂または反応
型樹脂としてはフェノ−ル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウ
レタン硬化型樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキド
樹脂、アクリル系反応樹脂、ホルムアルデヒド樹脂、シ
リコ−ン樹脂、エポキシ−ポリアミド樹脂、ポリエステ
ル樹脂とイソシアネ−トプレポリマ−の混合物、ポリエ
ステルポリオ−ルとポリイソシアネ−トの混合物、ポリ
ウレタンとポリイソシアネートの混合物等があげられ
る。これらの樹脂については朝倉書店発行の「プラスチ
ックハンドブック」に詳細に記載されている。また、公
知の電子線硬化型樹脂を各層に使用することも可能であ
る。これらの例とその製造方法については特開昭62−
256219号公報に詳細に記載されている。以上の樹
脂は単独または組合せて使用できるが、望ましいものと
して塩化ビニル樹脂、塩化ビニル酢酸ビニル樹脂、塩化
ビニル酢酸ビニルビニルアルコ−ル樹脂、塩化ビニル酢
酸ビニル無水マレイン酸共重合体、中から選ばれる少な
くとも1種とポリウレタン樹脂の組合せ、またはこれら
にポリイソシアネ−トを組み合わせたものがあげられ
る。
【0038】ポリウレタン樹脂の構造はポリエステルポ
リウレタン、ポリエ−テルポリウレタン、ポリエ−テル
ポリエステルポリウレタン、ポリカ−ボネ−トポリウレ
タン、ポリエステルポリカ−ボネ−トポリウレタン、ポ
リカプロラクトンポリウレタンなど公知のものが使用で
きる。ここに示したすべての結合剤について、より優れ
た分散性と耐久性を得るためには必要に応じ、COO
M,SO3M、OSO3M、P=O(OM)2、 O−P
=O(OM)2、(以上につきMは水素原子、またはア
ルカリ金属塩基)、OH、NR2、N+3(Rは炭化水
素基)エポキシ基、SH、CN、などから選ばれる少な
くともひとつ以上の極性基を共重合または付加反応で導
入したものををもちいることが望ましい。このような極
性基の量は10-1〜10-8モル/gであり、望ましくは1
-2〜10-6モル/gである。
【0039】本発明に用いられるこれらの結合剤樹脂の
具体的例は、ユニオンカ−バイト社製VAGH、VYH
H、VMCH、VAGF、VAGD,VROH,VYE
S,VYNC,VMCC,XYHL,XYSG,PKH
H,PKHJ,PKHC,PKFE,日信化学工業社
製、MPR−TA、MPR−TA5,MPR−TAL,
MPR−TSN,MPR−TMF,MPR−TS、MP
R−TM、MPR−TAO、電気化学社製1000W、
DX80,DX81,DX82,DX83、100F
D、日本ゼオン社製MR−105、MR110、MR1
00、400X−110A、日本ポリウレタン社製ニッ
ポランN2301、N2302、N2304、大日本イ
ンキ社製パンデックスT−5105、T−R3080、
T−5201、バ−ノックD−400、D−210−8
0、クリスボン6109,7209,東洋紡社製バイロ
ンUR8200,UR8300、UR−8600、UR
−5500、UR−4300、RV530,RV28
0、大日精化社製、ダイフェラミン4020,502
0,5100,5300,9020,9022,702
0,三菱化成社製、MX5004,三洋化成社製サンプ
レンSP−150,TIM−3003、TIM−300
5、旭化成社製サランF310,F210等である。
【0040】非磁性層もしくは磁性層に用いられる結合
剤樹脂は非磁性粉末または強磁性粉末に対し、5〜50
重量%の範囲、望ましくは10〜30重量%の範囲で用
いられる。塩化ビニル系樹脂を用いる場合は5〜30重
量%、ポリウレタン樹脂合を用いる場合は2〜20重量
%、ポリイソシアネ−トは2〜20重量%の範囲でこれ
らを組み合わせて用いるのが望ましい。本発明におい
て、ポリウレタンを用いる場合はガラス転移温度が−5
0〜100℃、破断伸びが100〜2000%、破断応
力は0.05〜10Kg/cm2、降伏点は0.05〜
10Kg/cm2が望ましい。
【0041】本発明の磁気記録媒体においては、磁性層
及び非磁性層の結合剤樹脂の量、結合剤樹脂中に占める
塩化ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイソシアネ
−ト、あるいはそれ以外の樹脂の量、磁性層を形成する
各樹脂の分子量、極性基量、あるいは先に述べた樹脂の
物理特性などを必要に応じ非磁性層、磁性層とで変える
ことはもちろん可能であり、公知の技術を適用できる。
例えば、各層で結合剤樹脂の量を変更する場合、磁性層
表面の擦傷を減らすためには磁性層の結合剤樹脂を増量
することが有効であり、磁気ヘッドに対するヘッドタッ
チを良好にする為には、非磁性層の結合剤樹脂量を多く
して柔軟性を持たせることにより達成される。
【0042】本発明にもちいるポリイソシアネ−トとし
ては、トリレンジイソシアネ−ト、4−4’−ジフェニ
ルメタンジイソシアネ−ト、ヘキサメチレンジイソシア
ネ−ト、キシリレンジイソシアネ−ト、ナフチレン−
1,5−ジイソシアネ−ト、o−トルイジンジイソシア
ネ−ト、イソホロンジイソシアネ−ト、トリフェニルメ
タントリイソシアネ−ト等のイソシアネ−ト類、また、
これらのイソシアネ−ト類とポリアルコールとの生成
物、また、イソシアネート類の縮合によって生成したポ
リイソシアネ−ト等を使用することができる。これらの
イソシアネート類の市販されている商品名としては、日
本ポリウレタン社製、コロネートL、コロネ−トHL,
コロネ−ト2030、コロネ−ト2031、ミリオネ−
トMRミリオネ−トMTL、武田薬品社製、タケネ−ト
D−102,タケネ−トD−110N、タケネ−トD−
200、タケネ−トD−202、住友バイエル社製、デ
スモジュ−ルL,デスモジュ−ルIL、デスモジュ−ル
Nデスモジュ−ルHL,等がありこれらを単独または硬
化反応性の差を利用して二つもしくはそれ以上の組合せ
で各層とも用いることができる。
【0043】本発明の磁気記録媒体の磁性層及び非磁性
層中には、その他、例えば、潤滑剤、研磨剤、帯電防止
剤、防黴剤、分散剤等の各種の機能を有した素材を含有
させることができる。磁性層及び非磁性層の結合剤樹
脂、潤滑剤、分散剤、添加剤、溶剤、分散方法その他は
従来より公知のものが適用できる。特に、結合剤樹脂の
量、種類、添加剤、分散剤の添加量、種類に関しては磁
性層に関する公知技術が適用できる。
【0044】本発明に用いられる研磨剤としては、α化
率90%以上のα−アルミナ、β−アルミナ、炭化ケイ
素、酸化クロム、酸化セリウム、α−酸化鉄、コランダ
ム、人造ダイアモンド、窒化珪素、炭化珪素チタンカ−
バイト、酸化チタン、二酸化珪素、窒化ホウ素、など主
としてモ−ス6以上の公知の材料が単独または組合せで
使用される。また、これらの研磨剤同士の複合体(研磨
剤を他の研磨剤で表面処理したもの)を使用してもよ
い。これらの研磨剤には主成分以外の化合物または元素
が含まれる場合もあるが主成分が90%以上であれば効
果にかわりはない。これら研磨剤の粒子サイズは0.0
1〜2μmが望ましいが、必要に応じて粒子サイズの異
なる研磨剤を組み合わせたり、単独の研磨剤でも粒径分
布を広くして同様の効果をもたせることもできる。タッ
プ密度は0.3〜2g/cc、含水率は0.1〜5%、
pHは2〜11、比表面積は1〜30m2/g、が望ま
しい。本発明に用いられる研磨剤の形状は針状、球状、
サイコロ状、のいずれでも良いが、形状の一部に角を有
するものが研磨性が高く望ましい。本発明に用いられる
研磨剤の具体的な例としては、住友化学社製、AKP−
20、AKP−30、AKP−50、HIT−50、HI
T-100、日本化学工業社製、G5、G7、S−1、戸田
工業社製、TF−100、TF−140などがあげられ
る。本発明に用いられる研磨剤は磁性層、非磁性層で種
類量および組合せを変え、目的に応じて使い分けること
はもちろん可能である。これらの研磨剤はあらかじめ結
合剤で分散処理したのち磁性塗料中に添加してもかまわ
ない。本発明の磁気記録媒体の磁性層表面および磁性層
端面に存在する研磨剤は5個/100μm2以上が望ま
しい。
【0045】磁性層及び非磁性層中には上記のように、
潤滑効果、帯電防止効果、分散効果、可塑効果などをも
つ素材を含有させることができる。例えば、二硫化モリ
ブデン、二硫化タングステングラファイト、窒化ホウ
素、フッ化黒鉛、シリコ−ンオイル、極性基をもつシリ
コ−ン、脂肪酸変性シリコ−ン、フッ素含有シリコ−
ン、フッ素含有アルコ−ル、フッ素含有エステル、ポリ
オレフィン、ポリグリコ−ル、アルキル燐酸エステルお
よびそのアルカリ金属塩、、アルキル硫酸エステルおよ
びそのアルカリ金属塩、ポリフェニルエ−テル、フッ素
含有アルキル硫酸エステルおよびそのアルカリ金属塩、
炭素数10〜24の一塩基性脂肪酸(不飽和結合を含ん
でも、また分岐していてもかまわない)、および、これ
らの金属塩(Li、Na、K、Cuなど)または、炭素
数12〜22の一価、二価、三価、四価、五価、六価ア
ルコ−ル、(不飽和結合を含んでも、また分岐していて
もかまわない)、炭素数12〜22のアルコキシアルコ
−ル、炭素数10〜24の一塩基性脂肪酸(不飽和結合
を含んでも、また分岐していてもかまわない)と炭素数
2〜12の一価、二価、三価、四価、五価、六価アルコ
−ルのいずれか一つ(不飽和結合を含んでも、また分岐
していてもかまわない)とからなるモノ脂肪酸エステル
またはジ脂肪酸エステルまたはトリ脂肪酸エステル、ア
ルキレンオキシド重合物のモノアルキルエ−テルの脂肪
酸エステル、炭素数8〜22の脂肪酸アミド、炭素数8
〜22の脂肪族アミン、などが使用できる。これらの具
体例としてはラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン
酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ステアリン酸ブチル、オ
レイン酸、リノ−ル酸、リノレン酸、エライジン酸、ス
テアリン酸オクチル、ステアリン酸アミル、ステアリン
酸イソオクチル、ミリスチン酸オクチル、ステアリン酸
ブトキシエチル、アンヒドロソルビタンモノステアレ−
ト、アンヒドロソルビタンジステアレ−ト 、アンヒド
ロソルビタントリステアレ−ト、オレイルアルコ−ル、
ラウリルアルコ−ル、があげられる。また、アルキレン
オキサイド系、グリセリン系、グリシド−ル系、アルキ
ルフェノ−ルエチレンオキサイド付加体、等のノニオン
界面活性剤、環状アミン、エステルアミド、第四級アン
モニウム塩類、ヒダントイン誘導体、複素環類、ホスホ
ニウムまたはスルホニウム類、等のカチオン系界面活性
剤、カルボン酸、スルフォン酸、燐酸、硫酸エステル
基、燐酸エステル基、などの酸性基を含むアニオン界面
活性剤、アミノ酸類、アミノスルホン酸類、アミノアル
コ−ルの硫酸または燐酸エステル類、アルキルベダイン
型、等の両性界面活性剤等も使用できる。これらの界面
活性剤については、「界面活性剤便覧」(産業図書株式
会社発行)に詳細に記載されている。これらの潤滑剤、
帯電防止剤等は必ずしも100%純粋ではなく、主成分
以外に異性体、未反応物、副反応物、分解物、酸化物
等の不純分がふくまれてもかまわない。これらの不純分
は30重量%以下が望ましく、さらに望ましくは10重
量%以下である。
【0046】本発明で使用されるこれらの潤滑剤、界面
活性剤は非磁性層、磁性層でその種類、量を必要に応じ
使い分けることができる。例えば、非磁性層、磁性層で
融点のことなる脂肪酸を用い表面への滲み出しを制御す
る、沸点や極性の異なるエステル類を用い表面への滲み
出しを制御する、界面活性剤量を調節することで塗布の
安定性を向上させる、潤滑剤の添加量を中間層で多くし
て潤滑効果を向上させるなど考えられ、無論ここに示し
た例のみに限られるものではない。
【0047】本発明で用いられる添加剤のすべてまたは
その一部は、磁性および非磁性塗料製造のどの工程で添
加してもかまわない、例えば、混練工程前に磁性体と混
合する場合、磁性体と結合剤と溶剤による混練工程で添
加する場合、分散工程で添加する場合、分散後に添加す
る場合、塗布直前に添加する場合などがある。また、目
的に応じて磁性層を塗布した後、同時または逐次塗布
で、添加剤の一部または全部を塗布することにより目的
が達成される場合がある。また、目的によっては磁性層
面をカレンダ−処理した後、またはスリット終了後、磁
性層表面に潤滑剤を塗布することもできる。
【0048】本発明で使用されるこれら潤滑剤の商品例
としては、日本油脂社製、NAA−102,NAA−4
15,NAA−312,NAA−160,NAA−18
0,NAA−174,NAA−175,NAA−22
2,NAA−34,NAA−35,NAA−171,N
AA−122、NAA−142、NAA−160、NA
A−173K,ヒマシ硬化脂肪酸、NAA−42,NA
A−44、カチオンSA、カチオンMA、カチオンA
B,カチオンBB,ナイミ−ンL−201,ナイミ−ン
L−202,ナイミ−ンS−202,ノニオンE−20
8,ノニオンP−208,ノニオンS−207,ノニオ
ンK−204,ノニオンNS−202,ノニオンNS−
210,ノニオンHS−206,ノニオンL−2,ノニ
オンS−2,ノニオンS−4,ノニオンO−2、ノニオ
ンLP−20R,ノニオンPP−40R,ノニオンSP
−60R、ノニオンOP−80R、ノニオンOP−85
R,ノニオンLT−221,ノニオンST−221,ノ
ニオンOT−221,モノグリMB,ノニオンDS−6
0,アノンBF,アノンLG,ブチルステアレ−ト、ブ
チルラウレ−ト、エルカ酸、関東化学社製、オレイン
酸、竹本油脂社製、FAL−205、FAL−123、
新日本理化社製、エヌジェルブLO、エヌジョルブIP
M,サンソサイザ−E4030,、信越化学社製、TA
−3、KF−96、KF−96L、KF96H、KF4
10,KF420、KF965,KF54,KF50,
KF56,KF907,KF851,X−22−81
9,X−22−822,KF905,KF700,KF
393,KF−857,KF−860,KF−865,
X−22−980,KF−101,KF−102,KF
−103,X−22−3710,X−22−3715,
KF−910,KF−3935,ライオンア−マ−社
製、ア−マイドP、ア−マイドC,ア−モスリップC
P、ライオン油脂社製、デユオミンTDO、日清製油社
製、BA−41G、三洋化成社製、プロファン2012
E、ニュ−ポ−ルPE61、イオネットMS−400,
イオネットMO−200 イオネットDL−200,イ
オネットDS−300、イオネットDS−1000イオ
ネットDO−200等が挙げられる。
【0049】本発明で用いられる有機溶媒は任意の比率
でアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケ
トン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホ
ロン、テトラヒドロフラン、等のケトン類、メタノ−
ル、エタノ−ル、プロパノ−ル、ブタノ−ル、イソブチ
ルアルコ−ル、イソプロピルアルコール、メチルシクロ
ヘキサノール、などのアルコ−ル類、酢酸メチル、酢酸
ブチル、酢酸イソブチル、酢酸イソプロピル、乳酸エチ
ル、酢酸グリコ−ル等のエステル類、グリコ−ルジメチ
ルエーテル、グリコールモノエチルエーテル、ジオキサ
ン、などのグリコールエーテル系、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、クレゾール、クロルベンゼン、などの芳
香族炭化水素類、メチレンクロライド、エチレンクロラ
イド、四塩化炭素、クロロホルム、エチレンクロルヒド
リン、ジクロルベンゼン、等の塩素化炭化水素類、N,
N−ジメチルホルムアミド、ヘキサン等のものが使用で
きる。これら有機溶媒は必ずしも100%純粋ではな
く、主成分以外に異性体、未反応物、副反応物、分解
物、酸化物、水分等の不純分がふくまれてもかまわな
い。これらの不純分は30重量%以下が望ましく、さら
に望ましくは10重量%以下である。本発明で用いる有
機溶媒は、磁性層と非磁性層とで乾燥速度が大きく異な
ると磁性層の表面粗さを大きくするので、できることな
ら両層で同一のものを使用することが望ましい。その添
加量は変えても構わない。非磁性層に表面張力の高い溶
媒(シクロヘキサノン、ジオキサンなど)を用い塗布の
安定性をあげることができる。具体的には上層溶剤組成
の算術平均値が下層溶剤組成の算術平均値を下回らない
ことが肝要である。分散性を向上させるためにはある程
度極性が強い方が望ましく、溶剤組成の内、誘電率が1
5以上の溶剤が50重量%以上含まれることが望まし
い。また、溶解パラメ−タは8〜11であることが望ま
しい。
【0050】本発明の磁気記録媒体の厚さ構成は非磁性
可撓性支持体が1〜100μm、望ましくは4〜20μ
mである。磁性層と非磁性層とを合わせた厚さは、通
常、非磁性可撓性支持体の厚さの1/100〜2倍の範
囲である。また、前述したように非磁性支持体性と非磁
性層また磁性層の間に密着性向上のための下塗り層を設
けてもかまわない。その際の下塗層の厚さは0.01〜
2μm、望ましくは0.02〜0.5μmである。
【0051】非磁性支持体の磁性層側と反対側にバック
コ−ト層を設けることもできる。この厚さは0.1〜2
μm、望ましくは0.3〜1.0μmである。これらの
下塗層、バックコ−ト層は公知のものが使用できる。本
発明に用いられる非磁性支持体はポリエチレンテレフタ
レ−ト、ポリエチレンナフタレート、等のポリエステル
類、ポリオレフィン類、セルロ−ストリアセテ−ト、ポ
リカ−ボネ−ト、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミド
イミド、ポリスルフォン、アラミド、芳香族ポリアミ
ド、ポロベンゾオキサゾ−ルなどの公知のフィルムが使
用できるが、特に10μm以下の薄い支持体を用いる場
合は、ポリエチレンナフタレ−ト、ポリアミドなどの高
強度支持体を用いることが望ましい。
【0052】また、必要に応じ、磁性面とベ−ス面の表
面粗さを変えるため特開平3−224127号公報に示
されるような積層タイプの支持体を用いることもでき
る。これらの支持体にはあらかじめコロナ放電処理、プ
ラズマ処理、易接着処理、熱処理、除塵処理等をおこな
っても良い。本発明の目的を達成するには、非磁性可撓
性支持体として中心線平均表面粗さがカットオフ値0.
08μmで0.03μm以下、、望ましくは0.01μ
m以下、さらに望ましくは0.005μm以下のものを
使用する必要がある。これらの非磁性支持体は単に中心
線平均表面粗さ(Ra)が小さいだけではなく、1μm
以上の粗大突起がないことが望ましい。
【0053】表面の粗さ形状は必要に応じて支持体に添
加されるフィラ−の大きさと量により自由にコントロ−
ルされるものである。これらのフィラ−としては一例と
してはCa,Si、Tiなどの酸化物や炭酸塩の他、ア
クリル系などの有機微粉末があげられる。支持体の最大
高さSRmaxは1μm以下、十点平均粗さSRzは0.5
μm以下、中心面山高さはSRpは0.5μm以下、中
心面谷深さSRvは0.5μm以下、中心面面積率SS
rは10%以上、90%以下、平均波長Sλaは5μm
以上、300μm以下が望ましい。これら非磁性支持体
の表面突起はフィラ−により0.01〜1μmの大きさ
のものを0.1mm2あたり0個から2000個の範囲
でコントロ−ルすることができる。
【0054】本発明に用いられる非磁性支持体の媒体走
行方向のF−5値は望ましくは5〜50Kg/mm2
テ−プ幅方向のF−5値は望ましくは3〜30Kg/m
2であり、テ−プ長い手方向のF−5値がテ−プ幅方
向のF−5値より高いのが一般的であるが、特に幅方向
の強度を高くする必要があるときはその限りでない。ま
た、支持体のテ−プ走行方向および幅方向の100℃3
0分での熱収縮率は望ましくは3%以下、さらに望まし
くは1.5%以下、80℃30分での熱収縮率は望まし
くは1%以下、さらに望ましくは0.5%以下である。
破断強度は両方向とも5〜100Kg/mm2、弾性率
は100〜2000Kg/mm2、が望ましい。
【0055】本発明の磁気記録媒体の磁性層用塗布液及
び非磁性層用塗布液を製造する工程は、少なくとも混練
工程、分散工程、およびこれらの工程の前後に必要に応
じて設けた混合工程からなる。個々の工程はそれぞれ2
段階以上にわかれていてもかまわない。本発明に使用す
る磁性体、非磁性粉体、結合剤、カ−ボンブラック、研
磨剤、帯電防止剤、潤滑剤、溶剤などすべての原料はど
の工程の最初または途中で添加してもかまわない。ま
た、個々の原料を2つ以上の工程で分割して添加しても
かまわない。例えば、ポリウレタンを混練工程、分散工
程、分散後の粘度調整のための混合工程で分割して投入
してもよい。本発明の目的を達成するためには、従来の
公知の製造技術を一部の工程として用いることができる
ことはもちろんであるが、混練工程では連続ニ−ダや加
圧ニ−ダなど強い混練力をもつものを使用することが好
ましい。連続ニ−ダまたは加圧ニ−ダを用いる場合は磁
性体または非磁性粉体と結合剤のすべてまたはその一部
(ただし全結合剤の30%以上が好ましい)および磁性
体100重量部に対し15〜500重量部の範囲で混練
処理される。これらの混練処理の詳細については特願昭
62−264722号公報、特願昭62−236872
号公報に記載されている。また、非磁性層液を調整する
場合には高比重の分散メディアを用いることが望まし
く、ジルコニアビーズが好適である。
【0056】カレンダ処理ロ−ルとしてエポキシ、ポリ
イミド、ポリアミド、ポリイミドアミド等の耐熱性のあ
るプラスチックロ−ルを使用する。また、金属ロ−ル同
志で処理することも出来る。処理温度は、望ましくは7
0℃以上、さらに望ましくは80℃以上である。線圧力
は望ましくは200Kg/cm、さらに望ましくは30
0Kg/cm以上である。
【0057】本発明の磁気記録媒体の磁性層面およびそ
の反対面のSUS420Jに対する摩擦係数は温度−1
0℃から40℃、湿度0%から95%の範囲において
0.5以下、望ましくは0.3以下、表面固有抵抗は望
ましくは磁性面、裏面とも10 4〜1012オ−ム/s
q、帯電位は−500Vから+500V以内が好まし
い。磁性層の0.5%伸びでの弾性率は走行方向、幅方
向とも望ましくは100〜2000Kg/mm2、破断
強度は望ましくは1〜30Kg/cm2、磁気記録媒体
の弾性率は走行方向、長い方向とも望ましくは100〜
1500Kg/mm2、残留のびは望ましくは0.5%
以下、100℃以下のあらゆる温度での熱収縮率は望ま
しくは1%以下、さらに望ましくは0.5%以下、最も
望ましくは0.1%以下である。磁性層のガラス転移温
度(110Hzで測定した動的粘弾性測定の損失弾性率
の極大点)は50℃以上120℃以下が望ましく、下層
非磁性層のそれは0℃〜100℃が望ましい。損失弾性
率は1×108〜8×109dyne/cm2の範囲にあ
ることが望ましく、損失正接は0.2以下であることが
望ましい。損失正接が大きすぎると粘着故障が出安い。
磁性層中に含まれる残留溶媒は望ましくは100mg/
2以下、さらに望ましくは10mg/m2以下であり、
第二磁性層に含まれる残留溶媒が第一磁性層に含まれる
残留溶媒より少ないほうが望ましい。磁性層が有する空
隙率は非磁性下層、磁性層とも望ましくは30容量%以
下、さらに望ましくは20容量%以下である。空隙率は
高出力を果たすためには小さい方が望ましいが、目的に
よってはある値を確保した方が良い場合がある。例え
ば、繰り返し用途が重視されるデータ記録用磁気記録媒
体では空隙率が大きい方が走行耐久性は望ましいことが
多い。
【0058】磁性層の中心線表面粗さRaは0.008
μm以下、望ましくは0.004μm以下であるが、A
FMによる評価で求めたRMS表面粗さRRMSは2nm
〜15nmの範囲にあることが望ましい。磁性層の最大
高さSRmaxは0.5μm以下、十点平均粗さSRzは
0.3μm以下、中心面山高さSRpは0.3μm以
下、中心面谷深さSRvは0.3μm以下、中心面面積
率SSrは20%以上、80%以下、平均波長Sλaは
5μm以上、300μm以下が望ましい。磁性層の表面
突起は0.01μmから1μmの大きさのものを0個か
ら2000個の範囲である。これらは支持体のフィラ−
による表面性のコントロ−ルやカレンダ処理のロ−ル表
面形状などで容易にコントロ−ルすることができる。
【0059】本発明の磁気記録媒体は非磁性層と磁性層
を有するが、目的に応じ非磁性層と磁性層でこれらの物
理特性を変えることができるのは容易に推定されること
である。例えば、磁性層の弾性率を高くし走行耐久性を
向上させると同時に非磁性層の弾性率を磁性層より低く
して磁気記録媒体のヘッドへの当りを良くするなどであ
る。
【0060】以下本発明の新規な効果を以下の実施例に
より更に具体的に説明する。
【0061】
【実施例】
<磁性層用塗布液 A> 六方晶バリウムフェライト … 100重量部 (Hc:1500Oe、BET法による比表面積:40m2/g、平均粒径(板径) :0.05μm、平均板厚:0.01μm、σs:60emu/g、表面処理剤 Al23:5重量%、SiO2 2重量%) 塩化ビニル系共重合体 … 8重量部 (−SO3Na含有量:1×10-4eq/g、重合度:300) ポリエステルポリウレタン樹脂 … 8重量部 (ネオペンチルグリコール/カプロラクトンポリオール/MDI:0.9/2. 6/1、−SO3Na基:1×10-4eq/g含有) α−アルミナ(粒子サイズ:0.3μm) … 7重量部 カ−ボンブラック(粒子サイズ:0.015μm) … 1重量部 ブチルステアレート … 1重量部 ステアリン酸 … 3重量部 MIBK … 91重量部 シクロヘキサノン … 91重量部 トルエン … 91重量部
【0062】<磁性層用塗布液 B>磁性体の六方晶バ
リウムフェライトのHcを900Oeに変更した以外は前
記磁性層用塗布液Aと同一にした。
【0063】<磁性層用塗布液 C> Co−γーFe23 … 100重量部 (Hc: 800Oe、BET法による比表面積:45m2/g) 塩化ビニル系共重合体 … 10重量部 (−SO3Na含有量:1×10-4eq/g、重合度:300) ポリエステルポリウレタン樹脂 … 5重量部 (ネオペンチルグリコール/カプロラクトンポリオール/MDI:0.9/2. 6/1、−SO3Na基:1×10-4eq/g含有) α−アルミナ(粒子サイズ:0.3μm) … 5重量部 カ−ボンブラック(粒子サイズ:0.015μm) … 1重量部 ブチルステアレート … 1重量部 ステアリン酸 … 3重量部 MIBK … 91重量部 シクロヘキサノン … 91重量部 トルエン … 91重量部
【0064】<磁性層用塗布液 D>磁性層用塗布液C
の強磁性粉末Co−γーFe23に替えて、強磁性金属
粉末(Hc:1500Oe、比表面積: 55m2/g)を
使用した以外は磁性層用塗布液Cと同一にした。
【0065】<非磁性層用塗布液 1> 非磁性粉末TiO2 … 80重量部 (結晶型:ルチル型、平均一次粒子径:0.035μm、BET法による比表 面積:40m2/g、pH:7、TiO2含有量:90%以上、DBP吸油量:2 7〜38g/100g、表面処理剤Al23:8重量%) カーボンブラック … 20重量部 (平均一次粒子径 :16mμ、DBP吸油量:80ml/100g、pH: 8.0、BET法による比表面積: 250m2/g、揮発分:1.5重量%) 塩化ビニル系共重合体 … 12重量部 (−SO3Na含有量:1×10-4eq/g、重合度:300) ポリエステルポリウレタン樹脂 … 5重量部 (ネオペンチルグリコール/カプロラクトンポリオール/MDI:0.9/2. 6/1、−SO3Na基:1×10-4eq/g含有) ブチルステアレート … 1重量部 ステアリン酸 … 1重量部 メチルエチルケトン … 100重量部 シクロヘキサノン … 50重量部 トルエン … 50重量部
【0066】<非磁性層用塗布液 2>非磁性粉末とし
て下記のα−酸化鉄を使用した以外は非磁性層用塗布液
2と同じ。(平均一次粒子径:0.1μm、針状比:
8、BET法による比表面積:55m2/g、pH:
6)
【0067】<磁性層用塗布液 3> 強磁性金属微粉末(Fe/Zn/Ni:92/4/4) … 100重量部 (Hc:1500Oe、BET法による比表面積:61m2/g、結晶子サイズ: 195オングストロ−ム、表面処理剤Al23:5重量%、SiO2:2重量% 、粒子サイズ(長軸径):0.12μm、針状比:10、σs:130emu/g ) 塩化ビニル系共重合体 … 9重量部 (−SO3Na含有量:1×10-4eq/g、重合度:300) ポリエステルポリウレタン樹脂 … 7重量部 (ネオペンチルグリコール/カプロラクトンポリオール/MDI:0.9/2. 6/1、ーSO3Na基:1×10-4eq/g含有) α−アルミナ(粒子サイズ:0.3μm) … 7重量部 カ−ボンブラック(粒子サイズ:0.10μm) … 1重量部 ブチルステアレート … 1重量部 ステアリン酸 … 3重量部 MIBK … 96重量部 シクロヘキサノン … 48重量部 トルエン … 96重量部
【0068】<磁性層用塗布液 4>強磁性粉末とし
て、下記特性のCo被着型酸化鉄を使用した以外は磁性
層用塗布液3と同じにした。(Hc: 850 Oe(エル
ステット゛)、BET法による比表面積:45m2/g、結晶
子サイズ:250オングストロ−ム、粒子サイズ(長軸
径):0.25μm、針状比:7、σs:80emu/
g)上記の塗布液のそれぞれについて、各成分を連続ニ
−ダで混練したのち、サンドミルを用いて分散させた。
得られた分散液にポリイソシアネ−トを非磁性層の塗布
液には1重量部、磁性層の塗布液には3重量部を加え、
さらにそれぞれにメチルエチルケトン、シクロヘキサノ
ン混合溶媒40重量部を加え,1μmの平均孔径を有す
るフィルタ-を用いて濾過し、それぞれの塗布液を調整
した。
【0069】<磁気記録媒体の作成>表1に記載された
構成で非磁性層用塗布液1、2、磁性層用塗布液3もし
くは4を乾燥後の厚さが2.0μmになるように、さら
にその直後に磁性層用塗布液AもしくはBをその上に乾
燥後の厚さを変更して、厚さ7μmで中心線表面粗さが
0.002μmのポリエチレンナフタレ−ト支持体上に
塗布速度200m/分でウェット・オン・ウェット方式
による塗布を行った。乾燥ゾーン突入前に、5000G
の磁力をもつ同極対抗コバルト磁石により長手配向後、
2000Gの垂直磁石が設置されている乾燥するゾーン
A、引き続き2000Gのソレノイド磁石が設置されて
いる乾燥するゾーンBを通過させた。その後金属ロ−ル
のみから構成される7段のカレンダで温度90℃にて処
理を行い、8mm及び3/4インチの幅にスリットし、
8mmビデオテ−プ及びD2システム用ビデオテープを
製造した。A、Bゾーンの乾燥温度、風量を変更させて
表2にあるような配向方向、配向度の異なる磁気記録媒
体のサンプルを作成した。
【0070】
【表1】
【0071】
【表2】
【0072】<評価方法> (角型比)振動試料型磁束計(東英工業製)を用い、H
m5kOeで各サンプルの磁性層面内長手方向から磁性層
面内垂直方向に10度毎に角型比を測定した。なお、反
磁界補正は行わなかった。また、角型比の一番大きい方
向を磁化容易軸とした。
【0073】(2MHz、7MHz出力)富士写真フィ
ルム(株)製FUJIX8 8mmビデオデッキを用い
て2MHz信号、7MHz信号を記録し、この信号を再
生したときの2MHzおよび7MHz信号再生出力をオ
シロスコ−プで測定した。レファレンスは富士写真フィ
ルム(株)製8ミリテープSAGP6−120である。
【0074】(ブロックエラーレート)SONY製デジ
タルVTR(通称D2) DVR−28の背面パネルに
あるRS−232C端子からパーソナルコンピュータ
NEC製 98NOTE NVで読み込んだ。測定条件
はVTRフロントパネルの操作により、SLOWモード
で2秒毎に4チャンネル毎の値を測定し、この値を1チ
ャンネル当たりに平均化した。この平均化した2秒毎の
エラーレートを90ポイント連続して収得し、2秒当た
りに平均化した値を実施例、比較例に示した。
【0075】(オーバーライト消去率)サンプルを消磁
機で十分に消磁後、10MHzの単一波を最適記録電流
値で記録再生して10MHz単一波の値をスペクトラム
アナライザで読みとり、オーバーライト前の値とした。
次にテープ上の同じ場所に32MHzの単一波を最適記
録電流でオーバーライトし、その部分の10MHzの単
一波成分をスペクトラムアナライザで読みとり、オーバ
ーライト前の値からオーバーライト後の値を引き算し
て、その値をオーバーライト消去率とした。
【0076】評価結果を表3に示す。
【0077】
【表3】
【0078】サンプルNo.27及びサンプルNo.28で
は、針状の強磁性粉末を使用しているために、短波長記
録に寄与する磁性層表面の磁化容易軸方向がカレンダー
ロールで加圧処理することにより長手方向に向いたため
か、斜め配向の効果が余りないためか短波長の出力の向
上がみられなかった。サンプルNo.29〜31では、媒
体の長手方向の角型比と磁化容易軸方向の角型比の比率
が本発明の範囲外となって適切な配向分布とならなかっ
た。このため、サンプルNo.29及びNo.30では長手方
向に配向した特色が強く出て、低域出力の低下、孤立反
転波形の歪によるエラーレートの増加、重ね書き消去の
劣化が見られた。
【0079】
【発明の効果】非磁性支持体上に非磁性層とその上に薄
層磁性層を有する磁気記録媒体において、強磁性粉末に
六方晶フェライトを使用して、磁化容易軸の方向を磁性
層面の垂直面内の20°〜70°の範囲内に、また磁性
層面内、磁化容易軸方向及び磁性層と垂直な方向の各角
型比の比率を特定の範囲にすることにより広い記録波長
領域で高出力で特にディジタル記録方式に最適な高密度
記録に好適な磁気記録媒体を得ることができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性支持体上に非磁性粉末と結合剤樹
    脂を主体とする非磁性層と、その上に強磁性粉末と結合
    剤樹脂を主体とする磁性層を設けた磁気記録媒体におい
    て、該磁性層の厚さは1.5μm以下であって、該強磁
    性粉末は六方晶フェライト磁性体であり、且つ該磁性層
    の磁化容易軸方向が磁性層面上から長手方向に立てた垂
    直面内の20°〜70°の範囲内にあって、磁性層面内
    の長手方向の角型比が該磁化容易軸方向の角型比(反磁
    界補正なし)の0.3〜0.95の範囲内にあり、更に
    磁性層面に対して垂直方向の角型比(反磁界補正なし)
    が磁化容易軸方向の角型比(反磁界補正なし)の0.2
    〜0.9であることを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記非磁性層に含まれる前記非磁性粉末
    が二酸化チタン、硫酸バリウム、酸化亜鉛、α酸化鉄の
    中の少なくとも1種であることを特徴とする請求項第1
    項に記載の磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記非磁性層および前記磁性層は、ウェ
    ットオンウェット塗布方式で設けられた請求項第1項も
    しくは請求項第2項記載の磁気記録媒体。
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