JPH07205633A - 車両用空気調和装置 - Google Patents

車両用空気調和装置

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JPH07205633A
JPH07205633A JP533094A JP533094A JPH07205633A JP H07205633 A JPH07205633 A JP H07205633A JP 533094 A JP533094 A JP 533094A JP 533094 A JP533094 A JP 533094A JP H07205633 A JPH07205633 A JP H07205633A
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JP
Japan
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air
heat exchanger
duct
vehicle
layer
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JP533094A
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English (en)
Inventor
Katsuya Tanaka
勝也 田中
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 車室内に空気を吹き出す空調ダクト内に、空
気を除湿する熱交換器を設けなくても、車室内を除湿暖
房する。 【構成】 車室外には、冷房時にコンデンサ、暖房時と
除湿暖房時にエバポレータとなる室外熱交換器3が配置
されている。室外熱交換器3には、除湿暖房時に、室外
熱交換器3を通過した外気を空調ダクト7内に導く外気
導入ダクト5が接続されている。空調ダクト7内には、
冷房時にエバポレータ、暖房時と除湿暖房時にコンデン
サとなる室内熱交換器20が配置されている。空調ダク
ト7内は、フェイス、デフに空気を吹き出す第1層23
と、フットに空気を導く第2層24とに分かれ、第1層
23の上流は除湿暖房時に閉じられ、第1層23内には
外気導入ダクト5から室外熱交換器3を通過した除湿さ
れた外気が導入される。このため、空調ダクト7内に除
湿用の熱交換器を設けなくても、デフ、フェイスから除
湿された外気が吹き出され、車室内が除湿暖房できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の窓ガラスの曇り
を防ぐことのできる車両用空気調和装置に関する。特に
暖房の熱量の発生に動力が必要な電気自動車用エアコ
ン、またはエンジン冷却水を利用した温水ヒータのう
ち、エンジンの熱効率が高く温水の温度が低いディーゼ
ル車やリーンバーンエンジン車用エアコンに用いて好適
なものである。
【0002】
【従来の技術】窓ガラスの曇りを防止する除湿機能を備
えた空気調和装置として、車室内に空気を吹き出す空調
ダクトの上流に、除湿時にエバポレータとして作動する
室内上流熱交換器を設け、空調ダクトの下流に除湿時に
コンデンサとして作動する室内下流熱交換器を設けた技
術が知られている。この空気調和装置は、除湿時に室外
空気(外気)を空調ダクト内に吸引し、室内上流熱交換
器によって空調ダクト内を流れる空気を冷却、除湿し、
その後、室内下流熱交換器によって除湿空気を加熱し
て、足元吹出口とデフロスタ吹出口へ吹き出し、車室内
の湿度を低下させて窓ガラスの曇りを防ぐものである。
【0003】なお、この空気調和装置は、外気と熱交換
するべく室外に配置され、暖房運転時にエバポレータと
して作動する室外熱交換器を備え、暖房運転時は、室内
上流熱交換器および室内下流熱交換器の両方、あるいは
何れか一方をコンデンサとして作動させて室内を暖房す
るように設けられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】内燃機関車両において
は燃費向上および近年の地球環境保全に対する意識の高
まりにより、空気調和装置にかかるエネルギー消費を低
く抑える要求が高い。また、電気自動車では、1充電当
たりの走向距離を延ばす要求からも、空気調和装置にか
かる電力消費を低く抑える要求がいっそう高い。
【0005】しかるに、上記の技術では、冷凍サイクル
の冷媒圧縮機は、室内上流熱交換器、室内下流熱交換
器、および室外熱交換器の3つの熱交換器を流れる冷媒
を駆動する必要があるため、冷媒圧縮機の負荷が大き
く、冷媒圧縮機にかかるエネルギーが大きくなる不具合
がある。また、空調ダクトを流れる空気は、室内上流熱
交換器および室内下流熱交換器を通過するため、空調ダ
クト内の通風抵抗が大きくなり、送風機の消費電力が大
きくなる不具合も有していた。
【0006】さらに、冷凍サイクルは、室内上流熱交換
器、室内下流熱交換器、室外熱交換器の3つの熱交換器
を備えるため、空気調和装置にかかるコストが高くなる
とともに、空気調和装置にかかる重量が大きくなる。ま
た、冷媒配管の取回しが複雑化する不具合も有してい
た。
【0007】
【発明の目的】本発明は、上記の事情に鑑みてなされた
もので、その目的は、車室内に空気を吹き出す空調ダク
ト内に、空気を除湿する熱交換器を設けなくても、外気
を除湿して車室内に吹き出すことのできる車両用空気調
和装置の提供にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
〔請求項1〕請求項1の車両用空気調和装置は、車室外
の空気と熱交換する室外熱交換器がエバポレータとして
作動可能な冷凍サイクルと、前記室外熱交換器がエバポ
レータとして作動する際に、前記室外熱交換器を通過し
た空気を車室内に導くことが可能な外気導入ダクトとを
備える技術的手段を採用する。
【0009】〔請求項2〕請求項1にかかる車両用空気
調和装置は、車室内に向けて空気を吹き出される空調ダ
クトと、このダクト内に配置され、車室内に吹き出され
る空気を加熱するコンデンサとして作動可能な前記冷凍
サイクルの室内熱交換器とを備える。そして、前記外気
導入ダクトは、前記空調ダクトに接続され、エバポレー
タとして作動する前記室外熱交換器を通過した空気が、
前記外気導入ダクトおよび前記空調ダクトを介して車室
内に吹き出し可能に設けられた技術的手段を採用する。
【0010】〔請求項3〕請求項2にかかる車両用空気
調和装置の前記空調ダクトは、乗員の上半身へ向けて空
気を吹き出させるフェイス吹出口、フロントガラスへ向
けて空気を吹き出させるデフロスタ吹出口、および乗員
の足元へ向けて空気を吹き出させるフット吹出口を備え
るとともに、前記室内熱交換器を通過して前記フェイス
吹出口および前記デフロスタ吹出口に導かれる第1層
と、前記室内熱交換器を通過して前記フット吹出口に導
かれる第2層とに分かれて設けられる。そして、前記外
気導入ダクトは、前記室内熱交換器よりも上流の前記第
1層に接続され、エバポレータとして作動する前記室外
熱交換器を通過した空気が、前記フェイス吹出口あるい
は前記デフロスタ吹出口から吹き出し可能に設けられた
技術的手段を採用する。
【0011】〔請求項4〕請求項3にかかる車両用空気
調和装置の前記第1層は、前記外気導入ダクトとの接続
箇所よりも上流に、前記第1層を開閉する第1層開閉ド
アを備える。そして、前記室内熱交換器がコンデンサと
して作動する暖房運転時あるいは除湿暖房運転時に、前
記第1層開閉ドアを閉じて、エバポレータとして作動す
る前記室外熱交換器を通過した空気を前記フェイス吹出
口あるいは前記デフロスタ吹出口から吹き出し、前記第
2層を通過し、前記室内熱交換器を通過して加熱された
空気が前記フット吹出口から吹き出される技術的手段を
採用する。
【0012】
【発明の作用】室外熱交換器をエバポレータとして作動
させる。すると、室外熱交換器を通過する外気は、冷却
され、除湿される。そして、除湿された外気は、外気導
入ダクトを介して車室内に導かれ、車室内の湿度を抑え
て窓ガラスの曇りを防ぐ。特に、外気導入ダクトから導
かれた除湿された外気を、窓ガラスに導くことにより、
効率的に窓ガラスの曇りを抑えることができる。
【0013】
【発明の効果】本発明の車両用空気調和装置は、上記の
作用で示したように、室外熱交換器を外気を除湿する熱
交換器として利用しているので、他に室内に吹き出す空
気を除湿するための熱交換器を設ける必要がない。
【0014】このため、例えば従来技術で示したよう
に、車室内に空気を吹き出す空調ダクト内に、空気を除
湿する熱交換器を設けなくても、窓ガラスの曇りを抑え
ることができる。
【0015】また、除湿暖房運転するために、従来技術
で示したように、室内上流熱交換器、室内下流熱交換
器、および室外熱交換器の3つの熱交換器を流れる冷媒
を駆動する必要がなく、エバポレータとして作動する室
外熱交換器と、コンデンサとして作動する熱交換器(例
えば室内熱交換器)との、2つの熱交換器を流れる冷媒
を駆動するのみで良く、従来に比較して冷媒圧縮機にか
かる負荷が小さくなる。この結果、冷媒圧縮機にかかる
エネルギー消費を小さく抑えることができる。
【0016】室外熱交換器を通過した空気によって除湿
を行うため、例えば空調ダクト内には、除湿を行うため
の熱交換器を配置する必要がなく、空調ダクトの通風抵
抗を小さくすることができる。このため、空調ダクト内
に空気流を生じさせる送風機の消費電力を小さく抑える
ことができる。
【0017】さらに、冷凍サイクルは、エバポレータと
して作動する室外熱交換器と、コンデンサとして作動す
る熱交換器(例えば室内熱交換器)との2つの熱交換器
で済むため、空気調和装置にかかるコストを低く抑える
ことができるとともに、空気調和装置にかかる重量も小
さくなる。また、冷媒配管の取回しも簡素化できる効果
も奏する。
【0018】
【実施例】次に、本発明の車両用空気調和装置を、図に
示す一実施例に基づき説明する。 〔実施例の構成〕図1ないし図3は請求項1ないし請求
項4を採用した実施例を示すもので、図1は空気調和装
置のダクトの概略構成図、図2はヒートポンプ式冷凍サ
イクルの冷媒回路図である。 (室外熱交換器の説明)本実施例の車両用空気調和装置
1は、例えば電気自動車に搭載されるもので、車両が走
行した際に走行風を受ける位置に、ヒートポンプ式冷凍
サイクル2の室外熱交換器3が配置されている。
【0019】この室外熱交換器3は、車室外に配置され
て、室外ファン4によって強制的に熱交換される外気
と、内部を流れる冷媒との熱交換を行うもので、冷房運
転時にコンデンサとして作動し、暖房運転時、除湿暖房
運転時にエバポレータとして作動する。
【0020】この室外熱交換器3は、室外熱交換器3が
エバポレータとして作動する除湿暖房運転時に、室外熱
交換器3を通過した空気を車室内に導く外気導入ダクト
5が接続されている。この外気導入ダクト5は、室外フ
ァン4の発生した空気流によって、室外熱交換器3を通
過した空気を車室内に導くもので、図1に示すように、
2つの室外ファン4のうちの一方の室外ファン4のファ
ンシュラウド6に、室外熱交換器3を通過した空気を車
室内へ導く外気導入ダクト5が設けられている(請求項
1にかかる構成)。なお、上述のように、室外熱交換器
3は、走行風を受ける位置に配置されるため、例え室外
ファン4が作動しなくても、車両の走行風によって室外
熱交換器3を通過した空気が、外気導入ダクト5を介し
て車室内に導かれる。そして、外気導入ダクト5は、車
室内に向けて空調風を吹き出す空調ダクト7に接続され
ている(請求項2にかかる構成)。
【0021】(空調ダクト7の説明)空調ダクト7は、
室内へ向けて空気を送る空気通路をなすダクトで、この
空調ダクト7の一端には、空調ダクト7内において室内
へ向かう空気流を生じさせる電動モータ駆動の送風機8
が接続されている。そして、この送風機8は、車室内空
気(内気)を吸引する内気導入口9のみを備える。
【0022】空調ダクト7の他端には、空調ダクト7内
を通過した空気を室内の各部へ向けて吹き出す吹出口が
形成されている。この吹出口は、室内前部の中央より、
乗員の上半身へ向けて主に冷風を吹き出すセンタフェイ
ス吹出口10と、室内前部の両脇より、乗員の上半身あ
るいはサイドガラスへ向けて主に冷風を吹き出すサイド
フェイス吹出口11と、フロントガラスへ向けて主に温
風を吹き出すデフロスタ吹出口12と、乗員の足元へ向
けて主に温風を吹き出すフット吹出口13とからなる。
そして、空調ダクト7内には、サイドフェイス吹出口1
1を除く他の吹出口へ通じる空気通路に、各吹出口への
空気流を制御するセンタフェイスドア14、デフロスタ
ドア15、およびフットドア16が設けられている。
【0023】空調ダクト7内には、空調ダクト7内を流
れる空気を冷却または加熱する室内熱交換器20が配置
されている。この室内熱交換器20は、ヒートポンプ式
冷凍サイクル2の構成部品で、冷房運転時にエバポレー
タとして作動し、暖房運転時にコンデンサとして作動す
る。そして、空調ダクト7内には、室内熱交換器20を
迂回させるバイパス通路21を備える。このバイパス通
路21には、バイパス通路21の開閉を行い、バイパス
通路21の開度を変化させるクールドア22が設けられ
ている。
【0024】また、空調ダクト7内の室内熱交換器20
の上流および下流には、室内熱交換器20を通過した空
気あるいはバイパス通路21を通過した空気をセンタフ
ェイス吹出口10、サイドフェイス吹出口11、デフロ
スタ吹出口12へ導く第1層23と、室内熱交換器20
を通過した空気をフット吹出口13へ導く第2層24と
に分けるための仕切壁25が設けられている。そして、
第1層23の室内熱交換器20およびバイパス通路21
の上流に、外気導入ダクト5が接続され、室外熱交換器
3を通過した外気が第1層23を通ってセンタフェイス
吹出口10、サイドフェイス吹出口11、デフロスタ吹
出口12へ吹き出されるように設けられている(請求項
3にかかる構成)。
【0025】なお、外気導入ダクト5には、外気導入ダ
クト5内に導かれた外気が車室外へ排出する排出ポート
26が形成されている。そして、外気導入ダクト5の下
流部分には、排出ポート26あるいは外気導入ダクト5
の下流を塞ぐ外気切替ドア27が設けられている。この
外気切替ドア27は、外気を空調ダクト7内(車室内)
に導かないモード時(本実施例では、冷房運転時と暖房
運転時であるが、暖房運転時に外気を車室内に一部導
き、防曇するように設けても良い)に、排出ポート26
を開いて外気導入ダクト5の下流を閉じ、空調ダクト7
内に外気が導入されるのを阻止するように設けられてい
る。なお、外気切替ドア27の開度を変化させて、除湿
の要求割合(例えば乗員の数や、使用者の設定値など)
に応じて、車室内に導かれる外気量を調節するように設
けても良い。
【0026】一方、第1層23は、外気導入ダクト5と
の接続箇所よりも上流に、第1層23を開閉する第1層
開閉ドア28を備える。この第1層開閉ドア28は、暖
房除湿運転時に第1層23の上流を塞ぎ、第1層23を
通ってセンタフェイス吹出口10、サイドフェイス吹出
口11、デフロスタ吹出口12へ吹き出される空気が、
室外熱交換器3を通過した空気のみにするものである
(請求項4にかかる構成)。なお、第1層開閉ドア28
の開度を変化させて、除湿の要求割合(例えば乗員の数
や、使用者の設定値など)に応じて、第1層23を通過
する内気と、外気導入ダクト5から導入された外気との
割合を調節するように設けても良い。
【0027】なお、室内熱交換器20は、仕切壁25を
貫通した状態で空調ダクト7内に配置される。また、仕
切壁25の下流には、フェイスモード時およびデフロス
タモード時に、第1層23と第2層24とを連通させる
ための連通口29が設けられている。この連通口29に
は、この連通口29の開閉を行う連通ドア30が設けら
れ、フェイスモードあるいはデフロスタモードが選択さ
れた際に、連通ドア30が連通口29を開くように設け
られている。
【0028】室外熱交換器3および室内熱交換器20
は、上述のように、ヒートポンプ式冷凍サイクル2の構
成部品で、本実施例に採用される冷凍サイクル2の一例
を、図2の冷媒回路図に示す。本実施例の冷凍サイクル
2は、アキュムレータサイクルで、室外熱交換器3およ
び室内熱交換器20の他に、冷媒圧縮機31、冷房用減
圧装置32、暖房用減圧装置33、アキュムレータ3
4、および冷媒の流れ方向を切り替える流路切替手段3
5を備える。
【0029】冷媒圧縮機31は、冷媒の吸入、圧縮、吐
出を行うもので、図示しない電動モータにより駆動され
る。この冷媒圧縮機31は、電動モータと一体的に密封
ケース内に配置される。冷媒圧縮機31を駆動する電動
モータは、図示しないインバータによる制御によって回
転速度が可変して、冷媒圧縮機31の冷媒吐出容量が変
化する。そして、インバータにより冷媒圧縮機31の回
転速度を変化させることによる冷媒圧縮機31の容量変
化により、吹出温度の制御を行っている。
【0030】冷房用減圧装置32は、冷房運転時に室内
熱交換器20へ流入する冷媒を減圧膨張する膨張弁であ
る。暖房用減圧装置33は、暖房運転時および除湿暖房
運転時に室外熱交換器3へ流入する冷媒を減圧膨張する
膨張弁で、例えば、除湿暖房運転時に室内熱交換器20
のスーパークール量を調節するように設けられる。
【0031】冷媒の流路切替手段35は、冷房運転、暖
房運転、および除湿暖房運転で冷媒の流れ方向を切り替
えるもので、図2に示すように、冷媒圧縮機31の吐出
方向を室内熱交換器20か、室外熱交換器3かに切り替
える四方弁36、バイパス冷媒配管37、複数の電磁開
閉弁38、および複数の逆止弁39から構成される。
【0032】そして、流路切替手段35は、冷房運転
時、暖房運転時および除湿暖房運転時に応じて、次のよ
うに冷媒の流れを切り替える。冷房運転時は、冷媒圧縮
機31の吐出した冷媒を、四方弁36→室外熱交換器3
→冷房用減圧装置32→室内熱交換器20→四方弁36
→アキュムレータ34→冷媒圧縮機31の順に流す(図
中矢印C参照)。暖房運転時は、冷媒圧縮機31の吐出
した冷媒を、四方弁36→室内熱交換器20→暖房用減
圧装置33→室外熱交換器3→四方弁36→アキュムレ
ータ34→冷媒圧縮機31の順に流す(図中矢印H参
照)。除湿暖房運転時は、暖房運転時と同様、冷媒圧縮
機31の吐出した冷媒を、四方弁36→室内熱交換器2
0→暖房用減圧装置33→室外熱交換器3→四方弁36
→アキュムレータ34→冷媒圧縮機31の順に流す(図
中矢印D参照)。
【0033】上述の室外ファン4、送風機8、電動モー
タのインバータ、四方弁36、各電磁開閉弁38、外気
切替ドア27を駆動するアクチュエータ(図示しな
い)、第1層開閉ドア28を駆動するアクチュエータ
(図示しない)などの電気部品は、制御装置40によっ
て通電制御される。
【0034】制御装置40は、乗員によって操作される
操作パネル41(図3参照)の操作信号等に従って、各
電気部品の通電制御を行うもので、操作パネル41は室
内の操作性の良い位置に設置される。操作パネル41
は、各吹出モードの設定を行う吹出モード切替スイッチ
42、空調ダクト7より室内へ吹き出される風量を設定
する風量設定スイッチ43、冷凍サイクル2の起動、停
止を指示する冷暖房スイッチ44、除湿指示を与える除
湿スイッチ45、車室内への吹出温度を調節する温度調
節レバー46を備える。
【0035】なお、吹出モード切替スイッチ42は、乗
員の上半身へ向けて空調ダクト7内の空気を吐出させる
フェイスモードスイッチ47、乗員の上半身へ比較的冷
たい空気、乗員の足元へ比較的温かい空気を吐出させる
バイレベルモードスイッチ48、主に乗員の足元へ比較
的温かい空気を吐出させるフットモードスイッチ49、
主にフロントガラスへ比較的温かい空気を吐出させるデ
フモードスイッチ50からなる。また、冷暖房スイッチ
44は、冷凍サイクル2の冷媒圧縮機31のオン、オフ
を行うもので、この冷暖房スイッチ44とフェイスモー
ドスイッチ47の両方がONされると冷凍サイクル2は冷
房運転を行い、またバイレベルモードスイッチ48、フ
ットモードスイッチ49およびデフモードスイッチ50
のいずれか1つと冷暖房スイッチ44の両者がONされる
と冷凍サイクル2が暖房運転を行うように設けられてい
る。
【0036】また、温度調節レバー46は、設定位置に
応じて冷媒圧縮機31の回転速度が設定されるもので、
例えば冷房運転時に温度調節レバー46をクール側へ移
動させるに従い、冷媒圧縮機31の回転が速くなり、エ
バポレータとして作動する室内熱交換器20を通過する
空気の冷却能力を連続的に高くさせるものである。逆に
暖房運転時に温度調節レバー46をホット側へ移動させ
るに従い冷媒圧縮機31の回転が速くなり、コンデンサ
として作動する室内熱交換器20を通過する空気の加熱
能力を連続的に高くさせるものである。なお、除湿暖房
運転時に温度調節レバー46をホット側へ移動させるに
従い冷媒圧縮機31の回転が速くなり、コンデンサとし
て作動する室内熱交換器20を通過する空気の加熱能力
を連続的に高くさせ、除湿時の暖房能力を調節する。
【0037】〔実施例の作動〕次に、上記実施例の作動
を説明する。 (冷房運転)乗員により操作パネル41のフェイスモー
ドスイッチ47と冷暖房スイッチ44がONされ、風量設
定スイッチ43がONされ、温度調節レバー46がクール
側に設定されると、冷凍サイクル2は冷房運転を行うと
ともに、外気切替ドア27が外気導入ダクト5を閉じ、
第1層開閉ドア28が第1層23の上流を開いた状態
で、送風機8が作動する。すると、室外熱交換器3がコ
ンデンサとして作動し、室内熱交換器20がエバポレー
タとして作動する。このモードでは、クールドア22は
閉じられ、送風機8が空調ダクト7内に送り込んだ内気
が全て室内熱交換器20を通り、冷却されて、主にセン
タフェイス吹出口10、サイドフェイス吹出口11よ
り、車室内へ吹き出される。なお、このモードでは、外
気切替ドア27によって排出ポート26が開かれ、外気
導入ダクト5の下流が閉じられるため、コンデンサとし
て作動する室外熱交換器3を通過した温かい外気は、空
調ダクト7内には導かれない。
【0038】(暖房運転)乗員により操作パネル41の
バイレベルモードスイッチ48、フットモードスイッチ
49およびデフモードスイッチ50のいずれか1つと冷
暖房スイッチ44の両者がONされ、風量設定スイッチ4
3がONされ、温度調節レバー46がホット側に設定され
ると、冷凍サイクル2は暖房運転を行うとともに、外気
切替ドア27が外気導入ダクト5を閉じ、第1層開閉ド
ア28が第1層23の上流を開いた状態で、送風機8が
作動する。すると、室外熱交換器3がエバポレータとし
て作動し、室内熱交換器20がコンデンサとして作動す
る。このモードでも、バイレベルモード以外はクールド
ア22は閉じられ、送風機8が空調ダクト7内に送り込
んだ内気が全て室内熱交換器20を通り加熱され、主に
フット吹出口13およびデフロスタ吹出口12から温風
が吹き出される。
【0039】なお、バイレベルモードでは、クールドア
22を開くことによって、第1層23を流れる空気の加
熱度合を小さくすることができる。この時、外気導入ダ
クト5の開度を大きくすることにより、上下の温度差を
大きく調節できる。また、この暖房運転時に、外気導入
ダクト5の開度を開いて、エバポレータとして作動する
室外熱交換器3を通過した除湿された空気の一部を、空
調ダクト7内に導き、窓ガラスの曇りを抑えて暖房運転
を行うように設けても良い。
【0040】(除湿暖房運転)上記暖房運転中に、除湿
スイッチ45がONされた状態では、外気切替ドア27に
よって排出ポート26が閉じられ、外気導入ダクト5が
開かれるため、エバポレータとして作動する室外熱交換
器3を通過した除湿された外気は、空調ダクト7の第1
層23内に導かれる。この時、第1層開閉ドア28によ
って第1層23の上流が閉じられ、第1層23への内気
の導入が阻止される。この結果、第1層23には、エバ
ポレータとして作動する室外熱交換器3を通過した除湿
された外気のみが導かれる。そして、第1層23を通過
する除湿された外気は、コンデンサとして作動する室内
熱交換器20によって再加熱され、湿度の大変低い温か
い外気となってサイドフェイス吹出口11やデフロスタ
吹出口12から吹き出され、フロントガラスおよびサイ
ドガラスの曇りを防ぐ。
【0041】〔実施例の効果〕本実施例の空気調和装置
1は、暖房運転時にエバポレータとして作動する室外熱
交換器3を、外気を除湿する熱交換器として利用してい
るので、空調ダクト7内に、暖房運転時に空気を除湿す
るための熱交換器を設ける必要がない。このため、従来
技術で示したように、空調ダクト7内に、空気を除湿す
るための熱交換器と、除湿された空気を再加熱するため
の熱交換器とを設けなくても、窓ガラスの曇りを抑える
ことができる。
【0042】また、除湿暖房運転するために、空気を除
湿するための熱交換器と、除湿された空気を再加熱する
ための熱交換器と、室外熱交換器3との3つの熱交換器
を流れる冷媒を冷媒圧縮機31が駆動する必要がなく、
エバポレータとして作動する室外熱交換器3と、コンデ
ンサとして作動する熱交換器(例えば室内熱交換器2
0)との2つの熱交換器を流れる冷媒を冷媒圧縮機31
は駆動するのみで良く、従来に比較して冷媒圧縮機31
にかかる負荷を小さくできる。この結果、冷媒圧縮機3
1にかかるエネルギー消費を小さく抑えることができ
る。
【0043】さらに、除湿暖房運転するために、空調ダ
クト7内に、空気を除湿するための熱交換器と、除湿さ
れた空気を再加熱するための熱交換器との2つの熱交換
器を設けなくても、空調ダクト7内には、1つの室内熱
交換器20を設けるのみで除湿暖房ができるため、空調
ダクト7の通風抵抗が小さくなる。このため、空調ダク
ト7内に空気流を生じさせる送風機8の消費電力を小さ
く抑えることができる。
【0044】冷凍サイクル2は、エバポレータとして作
動する室外熱交換器3と、コンデンサとして作動する室
内熱交換器20との2つの熱交換器で済むため、空気調
和装置1にかかるコストを低く抑えることができる。ま
た、空気調和装置1にかかる重量が小さくなるととも
に、熱交換器が2つで済むことにより、冷媒配管の取回
しも簡素化できる。
【0045】また、従来では、除湿暖房運転時は、上流
で除湿のために冷却された空気を、下流で再加熱してい
たために、足元に吹き出される空気の温度を高く維持す
ることが困難であったが、本実施例では内気を再加熱し
て足元に吹き出すため、足元に吹き出される空気の温度
を高く維持することができる。このため、従来技術に比
較して、除湿暖房運転時の吹出温度の制御が容易にでき
る。
【0046】サイドフェイス吹出口11は、暖房除湿運
転時には、除湿された外気が吹き出されるため、サイド
ガラスの曇りが抑えられ、ドアミラーの視認性に優れ
る。また、サイドフェイス吹出口11同様、センタフェ
イス吹出口10も第1層23に通じているため、センタ
フェイス吹出口10およびサイドフェイス吹出口11か
ら、乗員の上半身に新鮮な外気を吹き出すことが可能
で、乗員にフレッシュ感を与え、乗員の快適性を向上さ
せることができる。
【0047】冷房運転時、室内の比較的温度の低い内気
を吸引して冷却するため、冷房負荷を小さく抑えること
ができる。また、暖房運転時も、室内の比較的温度の高
い内気を吸引して加熱するため、暖房負荷を小さく抑え
ることができる。さらに、除湿暖房運転時は、足元に吹
き出される温風は、温かい内気を吸引して加熱するた
め、除湿暖房にかかる暖房負荷を低く抑えることができ
る。この結果、本実施例の車両用空気調和装置1は、余
剰熱をほとんど発生しない電気自動車に適している。
【0048】〔変形例〕本実施例では空気調和装置を電
気自動車に搭載した例を示したが、内燃機関、特にディ
ーゼルエンジンやリーンバーンエンジンによって駆動さ
れる自動車に搭載しても良い。空調ダクトの送風機は、
内気のみを吸引するように設けたが、例えば第1層のみ
に、あるいは第2層にも外気が導入できるように、内外
気切替手段を設けても良い。
【0049】空調ダクトを第1層と第2層に分けた例を
示したが、2つの層に分けない空調ダクトに外気導入ダ
クトを接続しても良い。外気導入ダクトを空調ダクトの
途中に接続した例を示したが、送風機の空気導入口に、
外気導入ダクトを通過した空気が導入されるように設け
ても良い。外気導入ダクトを空調ダクトに接続した例を
示したが、空調ダクトとは独立して車室内(好ましくは
窓ガラス)に吹き出すように設けても良い。
【0050】室外熱交換器がエバポレータとして作動す
る際に、コンデンサとして作動する熱交換器の例として
空調ダクト内にその熱交換器を配置した例を示したが、
例えば断熱庫内を高い温度に保つ温蔵庫の熱源に冷凍サ
イクルのコンデンサを用いる車両に適用しても良い。つ
まり、車室内にコンデンサとして作動する熱交換器がな
くても、エバポレータとして作動する室外熱交換器を搭
載する車両では、エバポレータとして作動する室外熱交
換器を通過する外気を車室内に導くように設けても良
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】空気調和装置のダクトの概略構成図である。
【図2】冷凍サイクルの冷媒回路図である。
【図3】操作パネルの正面図である。
【符号の説明】
1 車両用空気調和装置 2 冷凍サイクル 3 室外熱交換器 5 外気導入ダクト 7 空調ダクト 10 センタフェイス吹出口 11 サイドフェイス吹出口 12 デフロスタ吹出口 13 フット吹出口 20 室内熱交換器 23 第1層 24 第2層 28 第1層開閉ドア

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車室外の空気と熱交換する室外熱交換器が
    エバポレータとして作動可能な冷凍サイクルと、 前記室外熱交換器がエバポレータとして作動する際に、
    前記室外熱交換器を通過した空気を車室内に導くことが
    可能な外気導入ダクトとを備えた車両用空気調和装置。
  2. 【請求項2】請求項1の車両用空気調和装置は、 車室内に向けて空気を吹き出される空調ダクトと、 このダクト内に配置され、車室内に吹き出される空気を
    加熱するコンデンサとして作動可能な前記冷凍サイクル
    の室内熱交換器とを備え、 前記外気導入ダクトは、前記空調ダクトに接続され、エ
    バポレータとして作動する前記室外熱交換器を通過した
    空気が、前記外気導入ダクトおよび前記空調ダクトを介
    して車室内に吹き出し可能に設けられたことを特徴とす
    る車両用空気調和装置。
  3. 【請求項3】請求項2の前記空調ダクトは、 乗員の上半身へ向けて空気を吹き出させるフェイス吹出
    口、フロントガラスへ向けて空気を吹き出させるデフロ
    スタ吹出口、および乗員の足元へ向けて空気を吹き出さ
    せるフット吹出口を備えるとともに、 前記室内熱交換器を通過して前記フェイス吹出口および
    前記デフロスタ吹出口に導かれる第1層と、前記室内熱
    交換器を通過して前記フット吹出口に導かれる第2層と
    に分かれて設けられ、 前記外気導入ダクトは、前記室内熱交換器よりも上流の
    前記第1層に接続され、エバポレータとして作動する前
    記室外熱交換器を通過した空気が、前記フェイス吹出口
    あるいは前記デフロスタ吹出口から吹き出し可能に設け
    られたことを特徴とする車両用空気調和装置。
  4. 【請求項4】請求項3の前記第1層は、前記外気導入ダ
    クトとの接続箇所よりも上流に、前記第1層を開閉する
    第1層開閉ドアを備え、 前記室内熱交換器がコンデンサとして作動する暖房運転
    時あるいは除湿暖房運転時に、前記第1層開閉ドアを閉
    じて、エバポレータとして作動する前記室外熱交換器を
    通過した空気を前記フェイス吹出口あるいは前記デフロ
    スタ吹出口から吹き出し、前記第2層を通過し、前記室
    内熱交換器を通過して加熱された空気が前記フット吹出
    口から吹き出されることを特徴とする車両用空気調和装
    置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011037082A1 (ja) * 2009-09-24 2011-03-31 カルソニックカンセイ株式会社 車両用空調装置

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WO2011037082A1 (ja) * 2009-09-24 2011-03-31 カルソニックカンセイ株式会社 車両用空調装置

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