JPH07197087A - 米からの洗浄助剤 - Google Patents

米からの洗浄助剤

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JPH07197087A
JPH07197087A JP5349404A JP34940493A JPH07197087A JP H07197087 A JPH07197087 A JP H07197087A JP 5349404 A JP5349404 A JP 5349404A JP 34940493 A JP34940493 A JP 34940493A JP H07197087 A JPH07197087 A JP H07197087A
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rice
product
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water
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JP5349404A
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Inventor
Takashi Tokuyama
孝 徳山
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Soken Co Ltd
Original Assignee
Soken Co Ltd
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C11ANIMAL OR VEGETABLE OILS, FATS, FATTY SUBSTANCES OR WAXES; FATTY ACIDS THEREFROM; DETERGENTS; CANDLES
    • C11DDETERGENT COMPOSITIONS; USE OF SINGLE SUBSTANCES AS DETERGENTS; SOAP OR SOAP-MAKING; RESIN SOAPS; RECOVERY OF GLYCEROL
    • C11D3/00Other compounding ingredients of detergent compositions covered in group C11D1/00
    • C11D3/16Organic compounds
    • C11D3/38Products with no well-defined composition, e.g. natural products
    • C11D3/382Vegetable products, e.g. soya meal, wood flour, sawdust

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  • Detergent Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 洗浄剤の排出総量を下げて環境汚染を防ぐこ
とのできる素材であり、また、肌を守る天然の保湿剤と
しての効果を兼ねそなえ、しかも、商品にした場合に褐
変等がなく、安定している天然の洗浄助剤を提供する。 【構成】 米または発芽させた米の粉砕物、米また
は発芽させた米の抽出物、米または発芽させた米の加
水物を酵素分解または麹を作用させたもの、米または
発芽させた米を抽出するに当たり、その抽出前、抽出と
同時または抽出後に酵素分解または麹を作用させたも
の、米または発芽させた米の抽出物あるいは酵素分解
または麹を作用させたものに、アルコール発酵あるいは
有機酸発酵を行なったもの、以上それぞれをそのまま、
あるいはこれを含有してなる洗浄助剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、米または発芽させた米
を用いることにより、界面活性剤等の濃度が低くても洗
浄力、気泡力を飛躍的に増大させ、界面活性剤の排出総
量からみて環境保全にも優れ、さらに、皮膚に対して顕
著な保湿効果、つるつる効果等を併せ持つ洗浄助剤に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、汚れを落とす目的として、使用分
野、汚れの種類に応じ、さまざまな洗浄剤が市場にあら
われている。石けん系のもの、石油、ヤシ油、パーム油
等起源の界面活性剤がそれである。しかし、これらは、
いずれも肌荒れを起こすことが一番の問題であり、ま
た、自然界にないものであるから環境問題も起こしてい
る。一方、米は主食以外に、清酒、焼酎、みりん、酢、
麹などとして用途開発され、古くから生活に欠かせない
ものとなっている。しかし、新規な用途での用途開発は
ほとんどなされていない。これは、米を単なる主食であ
ると見るか、またはせいぜい澱粉源としてしかみていな
かったということによるものであると思われる。また、
食以外の用途としては糠袋が知られているが、糠袋にし
ても皮膚によいとされ、慣例的にそのまま使用されてい
たのみであり、有効成分という概念もなければ、有効成
分を利用するという考え方も全くなかったのである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、洗浄剤全般につ
いて、肌荒れと環境汚染が非常に大きな問題になってい
るが、何ら有力な解決方法は見出されていない。環境問
題では、川、海等の水質汚染が大きな問題になってい
る。天然物は環境によいとされているが、この天然の洗
剤としてしられている木炭、米糠等は、油ものに対する
洗浄力が全くないため現在使われていない。
【0004】一方、合成洗剤は、洗浄力はあるが手荒れ
および環境汚染の観点から大きな問題になっている。そ
のため石けん運動が各地で行われているが、この石けん
にしても合成洗剤(標準使用量は一般的に1.5ml/
リットル)と比較して同じ量を使用した場合、環境にい
いのであって、現実には、標準使用量が一般的に6〜
7.5ml/リットルと多量に使わないと洗浄力がない
ため、最近、使用感以外にも排出総量からみて環境上問
題があるとされている。また、合成洗剤においても手荒
れを防ぐため、界面活性剤濃度を一般的な27〜29%
から20%前後に落とすなどしているが、一般的な標準
使用量ではどうしても洗浄力が落ち、標準使用量も2.
5ml/リットルと多くなってしまうので、環境上は同
じことである。すなわち、界面活性剤濃度を低くおさえ
ても少量の使用量で充分な洗浄力を与える洗浄助剤が待
ち望まれている。また、手荒れを防ぐために、界面活性
剤濃度を低くしたり、天然果汁とか、アロエ、グリセリ
ン、ジプロピレングリコール等を保湿剤として入れてい
るものもあるが、洗浄剤の洗浄力がきついため、根本的
な解決には至っていない。
【0005】これらのことは、洗顔フォーム、ボディー
ソープ等バス、トイレタリー商品についても同様のこと
がいえる。今までは油類、アミノ酸群、多糖類等を主体
に保湿性を出してきた。しかし、この分野でも最近、安
全性が問題になり、天然の油類をはじめ、ヒアルロン
酸、胎盤エキス等の天然の保湿剤を配合しているものも
出ているが、保湿性ばかりを重視して、洗浄力が乏しい
ものである。本発明者は、すでに米からの洗浄剤(特開
平4−146981)を開発した。しかし、より安価
に、より簡単に、上記先発明のものと同等あるいはそれ
以上の効果を併せ持つ洗浄助剤の開発が待ち望まれてい
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、動植物合
和すの観点から、主食である米を中心に種々の植物成分
の研究を進めてきた。その過程で、米には今まで予測で
きなかった数多くの可能性および効果があることが判明
してきた。そこで、主食として用いられ、安全性が最も
高いことが実証されている米をテーマとして取り上げ、
米の総合利用研究を行ってきた。そのうちの一つのテー
マとして、米からの洗浄助剤について鋭意研究を重ねて
きたのであるが、その過程で、米および発芽させた米に
は界面活性剤の標準使用量よりも少量の使用量で、洗浄
力、気泡力に非常に優れ、皮膚に対して顕著な保湿、つ
るつる効果を有する成分が含有されていることを見出
し、本発明を完成するに至った。
【0007】本発明において、米および発芽させた米に
含有されている上記効果を有する成分は、未だ解明する
に至っていないが、米および発芽させた米を、下記のよ
うに処理したものを洗剤に含有させたところ、洗浄助剤
的効果を示すことが判明した。 米または発芽させた米の粉砕物をそのまま、あるい
はこれを含有してなるもの。 米または発芽させた米の抽出物をそのまま、あるい
はこれを含有してなるもの。 米または発芽させた米の加水物を酵素分解または麹
を作用させたものをそのまま、あるいはこれを含有して
なるもの。 米または発芽させた米を抽出するに当り、その抽出
前、抽出と同時または抽出後に酵素分解または麹を作用
させたものをそのまま、あるいはこれを含有してなるも
の。 米または発芽させた米の抽出物あるいは酵素分解ま
たは麹を作用させたものに、アルコール発酵あるいは有
機酸発酵を行なったものをそのまま、あるいはこれを含
有してなるもの。
【0008】本発明で使用される米とは、ジャポニカ、
インディカ米を問わず、うるち米、および餅米等の玄米
および白米を指し、品種、種類は問わない。さらに、精
白時に出てくる92%以上の赤糠、あるいは92%以下
の白糠を使用してもよく、安価で経済的である。また、
発芽させた米が使用される。なお、有効成分は、熱およ
び光に対して安定であるため、上記の原料は、浸漬、蒸
煮、焙煎(砂焙り、網焙り、熱風焙煎等全てを指す)、
蒸煮焙煎、凍結乾燥等の表面変性、UV照射等の光変
性、パットライス等の加圧焙煎、揚げる等の原料処理を
してもよく、また、効果も変わらなかった。
【0009】米および発芽させた米は、そのまま用いて
も有効であるが、実用上の面から粉砕して用いるのが好
ましい。米および発芽させた米を粉砕して粉体化するに
は、粉砕機または精米機を用い、一般的な方法で行えば
よい。米を発芽させる場合、胚芽のついた米を水に浸漬
あるいは水を噴霧して発芽させる。発芽させる時の温度
は5〜70℃である。ただし、発芽さえすれば、温度お
よび時間は問わない。また、発芽中に水が腐敗する危険
性がある場合は、腐敗しないように水を取り替えるか、
何らかの防腐を行うのが好ましい。ここで、発芽とは、
発芽する直前から発芽したものまで全てを指す。この発
芽させた米をよく洗浄して用いる。この時、乾燥して用
いてもよい。
【0010】米または発芽させた米を抽出、あるいは酵
素分解または麹を作用させる場合、原料の米を粉砕して
顆粒あるいは粉体化すると、表面積が大きくなるため効
率がよくなる。粉砕しなくてもよいが、この場合には、
米組織の分解および抽出に長時間を要する。米または発
芽させた米を水抽出する場合、抽出温度は、高温が効率
的であるが、低温でも十分に抽出を行うことができる。
ただし、40℃以下の低温の場合は、PHを酸性あるい
はアルカリ性にするか、防腐剤あるいはアルコールを加
えて、米が腐敗しないように処理することが望ましい。
抽出時間は、有効成分さえ抽出できれば、長くても短く
てもよく、抽出温度により定めればよい。また、抽出
は、加圧下または常圧下で行っても、減圧下で行っても
よい。
【0011】水抽出の場合、最も問題になるのは糊化現
象である。糊状になれば、抽出効率が悪くなるばかりで
なく、実作業においては困難を極める。これを防ぐため
には、アミラーゼを加えて反応させるか、塩酸などで酸
性にして澱粉を切ってやればよく、この方法を用いるこ
とにより、十分に解決でき、実用上も全く問題はない。
抽出物中の有効成分は、酸、アルカリに安定であるため
か、酸分解抽出、あるいはアルカリ分解抽出を行うのも
有効である。この場合、必要により中和、脱塩を行う。
【0012】有機溶媒で抽出する場合も、米はなるべく
微粉砕または粉体化して抽出することが望ましい。有機
溶媒はアルコール、アセトン、n−ヘキサン、メタノー
ル等の一般的な有機溶媒でよいが、人体に対して有害な
ものは抽出後、溶媒を完全に除去する必要があるので安
全なものがよい。また、米あるいは発芽させた米を酵素
分解、または麹を作用させてもよい。ここで言う酵素分
解とは、澱粉分解酵素、蛋白分解酵素、脂肪分解酵素、
繊維分解酵素、リグニン分解酵素、ペクチン分解酵素等
米に働く酵素を1種または2種以上作用させることをい
う。また、麹とは麹菌の種類および米の品種、種類は問
わない。
【0013】さらに、前記の抽出を行うに当り、抽出の
前、抽出と同時、または抽出の後に、上記の酵素分解お
よび麹を作用させてもよい。本発明においては、さらに
上記の処理を行なうと同時または処理後、アルコール発
酵あるいは乳酸発酵、酢酸発酵等の有機酸発酵を行う
と、次のような点でも有効である。アルコール発酵を行
なえば、塗布時にベタツキがないばかりでなく、濃縮が
しやすく、有効成分の濃縮が容易になる。なお、必要に
より酵母による通気発酵、アルコール沈澱、合成吸着剤
等により除糖してもよい。また、92%以上の赤糠部分
を調べてみたところ、効果はあるが、弱いことが判明し
た。
【0014】以上のようにして得られた本発明品は、残
渣を分離することなくそのまま、あるいは圧搾、濾過し
て用いる。このようにして得られた米または発芽させた
米の前記処理物を各種洗浄剤に添加混合すればよい。す
なわち、添加混合という簡単な方法でよいので、化粧石
けん、洗たく石けん、シャンプー、ボディーソープ、洗
顔フォーム、台所用洗剤、家庭用洗剤、ハンドウォッシ
ャー等幅広い用途で利用可能となる。混合する場合、台
所洗剤のような液体の場合には、ベースとなる界面活性
剤に本発明品をそのまま混合し、よく攪拌する。添加す
る量は、利用用途、目的に応じて、最終製品に対して1
〜30%である。洗顔フォームのようなクリーム状のも
のの場合には、けん化時または混合時に1〜30%添加
する。また、洗たく用洗剤のように粉末化した方がよい
場合には、スプレードライして粉末、粒状化し、よく混
合する。いずれにしても、より効果を出そうと思えば添
加量を多くすればよい。
【0015】次に、具体的な実験データに基づいて説明
する。まず、界面活性剤の濃度を29%と20%に調整
したものをベースにおき、これと本発明品を混合し、界
面活性剤濃度を20%に調整したものについて、洗浄力
試験としてリーナツ試験法、皿洗い試験法、気泡力試験
としてロスマイルス法による試験を行い、その結果を表
1に示した。試験方法としてリーナツ試験法、ロスマイ
ルス法は、JIS規格に準じて行った。また、皿洗い試
験法の方法としては、市販ラード、スポンジ(110m
m×75mm×30mm)、皿(φ25cm)、試料
(各洗剤1g+水道水1g)2gを準備し、まず、皿の
表面に1枚につき市販ラード2.5gをつけ全体に指で
のばし、25℃前後で保存した。乾燥したスポンジに試
料1gを塗布し、軽くもんで泡立たせ、そのスポンジで
皿の外側、内側を1周ずつ洗い、これを1枚の皿で5回
繰り返し、泡が立たなくなるまでに何枚洗えるかを5回
試験し、その平均値を調べた。
【0016】
【表1】 注1 ベースはポリオキシエチレンラウリルエーテル硫
酸ナトリウム:ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン:
ラウリルジメチルアミンオキシド:ヤシ油脂肪酸ジエタ
ノールアミド=21:7:2:3の混合物である。 注2 界面活性剤濃度は最終製品にした時の濃度であ
る。
【0017】界面活性剤ベースのみの数値で比較してみ
ると分かるように、界面活性剤濃度を29%から20%
に下げると、洗浄力、気泡力ともに著しく落ちるが、本
発明品を添加混合することにより、全て界面活性剤濃度
を20%に下げても、界面活性剤濃度29%ベースのみ
よりも優れた洗浄力があり、気泡力が出てくる。このよ
うに、本発明品は、JIS規格の試験法においても、洗
浄剤ベースとして著しく効果があることが分かった。ま
た、これらを行った熟練者によると、本発明品は、界面
活性剤ベースのみに比べてはっきりと洗浄力に差がある
ばかりでなく、洗浄後、肌に対して今までの洗浄剤には
なかったしっとり感が出ているとした。また、実際の家
庭の汚れに近い皿洗い試験において、さらにこのような
顕著な差が証明されたということは、実使用面において
きわめて有効であることが分かったのである。
【0018】さらに、台所洗剤において大きな問題であ
る手荒れ防止について、本発明品を配合した台所洗剤は
手にやさしいという以上に、しっとりとさえするという
ことが指摘された。そこで、この保湿効果を例証するた
めに、本発明品を配合した台所洗剤をパネラー各10名
に1ヶ月使用してもらい、使用前と1ヶ月使用後の角層
水分量および経表皮水分喪失量(以下、TWLと略す)
を測定し、その結果を表2に記載した。なお、角層水分
量は高周波伝導度測定装置で、また、経表皮水分喪失は
エバポリメーターを用いて測定した。測定条件は温度2
0℃、湿度40%の環境を設定し、パネラーは測定の3
0分前から、前記の環境下で安静にさせておいた後、測
定した。
【0019】
【表2】
【0020】表2から分かるように、全ての本発明品を
配合した台所洗剤を使用したパネラーは、1ヶ月後の角
層水分量が増え、しかも、TWLも増えている。それに
ひきかえ、ベースのみのパネラーは、角層水分量は減
り、TWLは上昇していた。この傾向は、界面活性剤濃
度が高いほど現れた。一般的に、界面活性剤は皮膚のバ
リヤー機構を破壊するといわれている。そのためTWL
が上昇し、角層水分量は逆に減少するのである。すなわ
ち、本発明品と配合することにより、角層水分量および
TWLどちらとも上昇するということは、バリヤー機構
は破壊せず、しかも、真皮からの水分供給も旺んなこと
を意味し、今までの洗浄剤では考えられなかったことで
あり、今まで洗浄力をとるか、少しでも手にやさしいと
いう点をとるかであったものが、天然のものでこれらを
両立させるものが見出されたことは、画期的な発見であ
るといえる。石けんについても洗浄力、しっとり感の試
験を行ったところ、合成洗剤と同様の結果であった。そ
ればかりでなく、石けんについては、使用感としてぬめ
り感が大きな問題であったが、そのぬめり感もほとんど
取り除くことができた。
【0021】また本発明品を洗たく洗剤に配合してみた
ところ、少量の使用量で汚れがよく落ち、洗浄後に手を
つけても柔らかく、しっとりすることが判明した。さら
に、最近使用量が激増しているバス、トイレタリー商品
のうち本発明品を配合した洗顔フォームを10名のパネ
ラーに使用させたところ、洗顔フォームベースのみと比
較して、全員がはっきりとしたしっとりさがあるとし
た。すなわち、本発明品は、洗顔フォーム等の一般的に
化粧品として使用されているものにおいても、はっきり
とした保湿性が出てくるわけで、そのことからも本発明
品の優れた保湿性が実証されたわけである。さらに、全
員が本発明品の洗顔フォームで洗うと、しっとりするだ
けでなく、つるつるすると答えた。
【0022】そこで、本発明品を配合した洗顔フォーム
のつるつる効果を例証した。すなわち、本発明品を含有
した洗顔フォームと、本発明品を含有していない洗顔フ
ォームで洗浄した人工皮革について、動摩擦計により、
摩擦係数を測定した。測定方法は、洗顔フォーム0.7
gを100mlの蒸留水に溶かしたものに人工皮革を浸
漬し、5分間放置後、十分に水洗し、25℃で25分間
乾燥後、動摩擦計で摩擦係数を測定した。平均摩擦係数
の比率は、水を100%とした場合の比較%とし、結果
を表3に示した。
【0023】
【表3】
【0024】表3から明らかなように、洗顔フォームに
本発明品を混合することにより洗顔後、肌をつるつるさ
せる効果をも併せ持つ優れた洗顔フォームが得られるこ
とが判明した。以上の結果から、本発明により単に洗浄
剤ベースに本発明品を添加混合するだけで、簡単に界面
活性剤濃度が低くても洗浄力、気泡力に優れ、しかも、
皮膚に対してしっとりさ、つるつるさをもたらすきわめ
て優れた洗浄剤が得られることが実証されたのである。
また、本発明により、界面活性剤濃度が低くても、洗浄
力、気泡力に優れる洗浄剤が得られたことから、界面活
性剤の排出総量を下げることが可能となり、環境汚染の
防止という点からも非常に重要な貢献をすることとな
る。また、前記のようにして得られた本発明品は、その
まま、あるいは乾燥したものを実際の用途に応じ、常法
に従って台所洗剤、洗剤、石けん等のトイレタリー、ク
レンジング、洗顔フォーム、化粧石けん、ボディーシャ
ンプー、シャンプーの化粧品のように剤型にする。すな
わち、様々な分野に利用可能な洗浄助剤が得られる。
【0025】
【実施例】
(実施例1)胚芽のついたままの米1kgを25℃の水
につけ、3日間浸漬させ、米を発芽させた。この発芽米
をよく洗浄した後、50℃で24時間乾燥し、その後、
細かく微粉砕し、本発明品990gを得た。 (実施例2)玄米を粉砕機にかけ、玄米の粉砕物500
gを得た。この粉砕物に水1500mlを添加、塩酸で
PHを落とし10日間放置した。その後、絞り機で絞
り、得た清澄液を中和して、本発明品1200mlと残
渣760gを得た。 (実施例3)実施例1で得られた本発明品500gを用
いて、実施例3と同様の操作を行い、別の本発明品11
90mlを得た。
【0026】(実施例4)玄米を粉砕機にかけ、玄米の
粉砕物500gを得た。この粉砕物に液化酵素10gと
水1500mlを添加した。その後、徐々に温度を上げ
ていき、5分間煮沸抽出した後、冷却した。その後、絞
り機で絞り、本発明品1420mlと残渣560gを得
た。 (実施例5)実施例1で得られた本発明品500gを用
いて、実施例4と同様の操作を行い、別の本発明品14
00mlを得た。 (実施例6)玄米を粉砕機にかけ、玄米の粉砕物500
gを得た。この粉砕物に2N−NaOH1500mlを
添加して5日間放置した。その後、絞り機で絞り、清澄
液1350mlと残渣650gを得た。この清澄液を1
0N−HClで中和して、本発明品1480mlを得
た。
【0027】(実施例7)実施例1で得られた本発明品
500gを用いて、実施例6と同様の操作を行い、別の
本発明品1490mlを得た。 (実施例8)玄米を粉砕機にかけ、玄米の粉砕物500
gを得た。この粉砕物に95%エタノール1500ml
を添加して、5日間放置した。その後、絞り機で絞り、
清澄液1300mlと残渣650gを得た。この清澄液
に水2000mlを添加し、ロータリーエバプレーター
で濃縮し、本発明品1500mlを得た。 (実施例9)実施例1で得られた本発明品500gを用
いて、実施例8と同様の操作を行い、別の本発明品15
00mlを得た。
【0028】(実施例10)玄米を粉砕機にかけ、玄米
の粉砕物500gを得た。この粉砕物に麹300g、水
1500mlを加え、55℃で20時間放置した。その
後、絞り機で絞り、本発明品1230mlと残渣100
0gを得た。 (実施例11)実施例1で得られた本発明品500gを
用いて、実施例10と同様の操作を行い、別の本発明品
1210mlを得た。 (実施例12)玄米を粉砕機にかけ、玄米の粉砕物50
0gを得た。この粉砕物に蛋白分解酵素2gと水150
0mlを加え、50℃で20時間放置した。その後、絞
り機で絞り、本発明品1310mlと残渣670gを得
た。
【0029】(実施例13)実施例1で得られた本発明
品500gを用いて、実施例12と同様の操作を行い、
別の本発明品1380mlを得た。 (実施例14)玄米を粉砕機にかけ、玄米の粉砕物50
0gを得た。この粉砕物に脂肪分解酵素2gと水150
0mlを加え、50℃で20時間放置した。その後、絞
り機で絞り、本発明品1290mlと残渣680gを得
た。 (実施例15)実施例1で得られた本発明品500gを
用いて、実施例14と同様の操作を行い、別の本発明品
1360mlを得た。
【0030】(実施例16)玄米を粉砕機にかけ、玄米
の粉砕物500gを得た。この粉砕物に繊維分解酵素2
gと水1500mlを加え、50℃で20時間放置し
た。その後、絞り機で絞り、本発明品1330mlと残
渣650gを得た。 (実施例17)実施例1で得られた本発明品500gを
用いて、実施例16と同様の操作を行い、別の本発明品
1370mlを得た。 (実施例18)玄米を粉砕機にかけ、玄米の粉砕物50
0gを得た。この粉砕物に澱粉分解酵素2gと水150
0mlを加え、55℃で20時間放置した。その後、絞
り機で絞り、本発明品1380mlと残渣600gを得
た。
【0031】(実施例19)実施例1で得られた本発明
品500gを用いて、実施例18と同様の操作を行い、
別の本発明品1400mlを得た。 (実施例20)玄米を粉砕機にかけ、玄米の粉砕物50
0gを得た。この粉砕物にペクチン分解酵素2gと水1
500mlを加え、50℃で20時間放置した。その
後、絞り機で絞り、本発明品1320mlと残渣660
gを得た。 (実施例21)実施例1で得られた本発明品500gを
用いて、実施例20と同様の操作を行い、別の本発明品
1300mlを得た。
【0032】(実施例22)玄米を粉砕機にかけ、玄米
の粉砕物500gを得た。この粉砕物に蛋白分解酵素2
g、脂肪分解酵素2g、繊維分解酵素2g、澱粉分解酵
素2g、ペクチン分解酵素2gと水1500mlを加
え、50℃で20時間放置した。その後、絞り機で絞
り、本発明品1420mlと残渣560gを得た。 (実施例23)実施例1で得られた本発明品500gを
用いて、実施例22と同様の操作を行い、別の本発明品
1440mlを得た。 (実施例24)実施例22と同様の操作をして、米の酵
素分解物2000gを得た。その後、徐々に温度を上げ
ていき、5分間煮沸抽出した後、冷却した。その後、絞
り機で絞り、本発明品1400mlと残渣550gを得
た。
【0033】(実施例25)実施例1で得られた本発明
品500gを用いて、実施例24と同様の操作を行い、
別の本発明品1420mlを得た。 (実施例26)玄米を粉砕機にかけ、玄米の粉砕物50
0gを得た。この粉砕物に麹300gと40%エタノー
ル1500mlを加え、55℃で48時間放置した。そ
の後、絞り機で絞り、清澄液1300mlと残渣850
gを得た。その後、清澄液に1000mlの水を加水
し、ロータリーエバプレーターで濃縮し、本発明品13
00mlを得た。 (実施例27)実施例1で得られた本発明品500gを
用いて、実施例26と同様の操作を行い、別の本発明品
1300mlを得た。
【0034】(実施例28)実施例4と同様にして、米
の抽出物2000gを得た。この抽出物に蛋白分解酵素
2g、脂肪分解酵素2g、繊維分解酵素2g、澱粉分解
酵素2g、ペクチン分解酵素2gを添加し、50℃で2
4時間放置した。その後、絞り機で絞り、本発明品14
00mlと残渣580gを得た。 (実施例29)実施例1で得られた本発明品500gを
用いて、実施例28と同様の操作を行い、別の本発明品
1390mlを得た。 (実施例30)実施例24と同様にして、米の酵素分解
抽出物2000gを得た。この酵素分解抽出物に酵母を
添加し、16日間アルコール発酵した。その後、絞り機
で絞り、本発明品1880mlと残渣80gを得た。
【0035】(実施例31)実施例1で得られた本発明
品500gを用いて、実施例30と同様の操作を行い、
別の本発明品1800mlを得た。 (実施例32)実施例24と同様にして、米の酵素分解
抽出物2000gを得た。この酵素分解抽出物を煮沸殺
菌した後、37℃まで冷却し、前もって乳酸菌を培養し
たスターター200mlを添加後、よく攪拌密封し、3
7℃で2日間乳酸発酵を行った。その後、絞り機で絞
り、本発明品1380mlと残渣590gを得た。 (実施例33)実施例1で得られた本発明品500gを
用いて、実施例32と同様の操作を行い、別の本発明品
1400mlを得た。
【0036】(実施例34)実施例24で得られた本発
明品1000mlに95%エタノール80mlを添加
し、20日間酢酸発酵を行った。その後、濾過をし、本
発明品990mlを得た。 (実施例35)実施例1で得られた本発明品500gを
用いて、実施例34と同様の操作を行い、別の本発明品
1000mlを得た。 (実施例36)台所洗剤 ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム:
ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン:ラウリルジメチ
ルアミンオキシド:ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド=
21:7:2:3に混合した界面活性剤を16.5部用
意し、これに実施例14で得られた本発明品15部と水
18.5部を加えて50部とし、よく攪拌し、本発明品
50部を得た。
【0037】(実施例37)洗顔フォーム 精製水25部に水酸化カリウム6部を加えて加温して
おき、また、ミリスチン酸30部、ステアリン酸7
部、親油型モノステアリン酸グリセリン7部を加熱融解
しておき、まず、にグリセリン10部を添加して直ち
に70℃に調整した後、これにをよくかきまぜながら
徐々に加え、石けんを作った。これを十分かきまぜなが
ら40〜50℃まで冷却し、これに実施例24で得られ
た本発明品15部を加え、さらに、35℃まで冷却し、
本発明品95部を得た。 (実施例38)洗剤 実施例30で得られた本発明品10リットルにデキスト
リン6kgを添加し、スプレードライして粉末エキス
6.5kgを得た。この粉末エキス7部を、よく攪拌し
た牛脂脂肪酸ナトリウム40部とヤシ油脂肪酸ナトリウ
ム20部と炭酸ナトリウム40部の中に入れてさらによ
く攪拌し、粉末洗たく洗剤としての本発明品100部を
得た。
【0038】
【発明の効果】前記の分析データーおよび官能評価から
も明らかなように、洗浄剤ベースに米または発芽させた
米の処理物を配合することにより、界面活性剤濃度が低
くても、少量の使用量で充分な洗浄力のある洗浄剤が得
られることが判明した。これは、現在大きな問題となっ
ている環境汚染の問題に対し、界面活性剤の排出総量を
減少させるという面から多大の貢献をするものである。
さらに、米または発芽させた米の処理物を洗浄剤ベース
に添加することにより、洗浄剤の宿命のようであった肌
荒れに対し、これを防止するばかりでなく、顕著なしっ
とり効果、つるつる効果を与え、しかも、安定性もある
ものが得られることが判明した。
【0039】以上のように、本発明は、今まで洗浄剤で
問題になっていた環境汚染の問題と、洗浄力を落とさず
に肌を守るという矛盾する両主要問題を、米または発芽
させた米の処理物という安全で、しかも、安価なもので
同時に解決することができたのである。また、米の有効
成分を利用するという考え方は今までなかったことであ
り、米の有効利用、新しい利用用途の拡大という点から
みても画期的な発明である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C11D 7/44 11/00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 米または発芽させた米の粉砕物をそのま
    ま、あるいはこれを含有してなる米からの洗浄助剤。
  2. 【請求項2】 米または発芽させた米の抽出物をそのま
    ま、あるいはこれを含有してなる米からの洗浄助剤。
  3. 【請求項3】 米または発芽させた米の加水物を酵素分
    解または麹を作用させたものをそのまま、あるいはこれ
    を含有してなる米からの洗浄助剤。
  4. 【請求項4】 米または発芽させた米を抽出するに当
    り、その抽出前、抽出と同時または抽出後に酵素分解ま
    たは麹を作用させたものをそのまま、あるいはこれを含
    有してなる米からの洗浄助剤。
  5. 【請求項5】 米または発芽させた米の抽出物あるいは
    酵素分解または麹を作用させたものに、アルコール発酵
    あるいは有機酸発酵を行なったものをそのまま、あるい
    はこれを含有してなる米からの洗浄助剤。
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