JPH07179938A - 高張力鋼の衝撃特性を改善する方法及び改善された衝撃特性を有する高張力鋼製品 - Google Patents

高張力鋼の衝撃特性を改善する方法及び改善された衝撃特性を有する高張力鋼製品

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JPH07179938A
JPH07179938A JP6222117A JP22211794A JPH07179938A JP H07179938 A JPH07179938 A JP H07179938A JP 6222117 A JP6222117 A JP 6222117A JP 22211794 A JP22211794 A JP 22211794A JP H07179938 A JPH07179938 A JP H07179938A
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Michael J Leap
マイケル・ジェイ・リープ
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 細粒化添加物を含む高張力鋼の衝撃特性を改
善する方法並びにそのような方法によって製造される鋼
製品を提供する。 【構成】 本方法は、好ましくは鋼の中に存在する難溶
解性の窒化物又は炭窒化物の化学種の固溶体温度(T≧
1200°C)よりも高い温度で加熱及び熱間変形さ
せ、その後、水クエンチング、オイルクエンチング又は
強制的な空気冷却等によって加速冷却する前処理工程を
含む。その後、材料は、サブ・クリティカル焼きなまし
処理(約700°C)を受け、約850°Cと950°
Cとの間の低温乃至中温でオーステナイト化され、次
に、急冷及び焼き戻しされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は一般に高張力鋼に関し、
より詳細には、アルミキルド鋼並びにミクロ合金化鋼の
衝撃靭性をアルミニウム添加物を使用したりあるいは使
用することなく増大させるための方法に関する。更に詳
細に言えば、本発明は、粒子脆化を防止する細粒化添加
物を含むクラスの高張力鋼を処理する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】二次相粒子が高張力鋼の靭性に与える有
害な効果は、過去30年にわたって当業界において大き
な注目を受けて来た。そのような注目は主として、鋼の
処理によって保有される非金属の介在物、窒化アルミニ
ウムの析出物、及び、大きな合金炭化物によって誘起さ
れる粒子の脆化に向けられて来た。最近では、細粒化さ
れた0.1%−0.4%の炭素鋼を製造する際にミクロ
合金化技術が採用されるようになってきており、そのよ
うな炭素鋼は焼き入れされ、その後、焼き戻しマルテン
サイトの脆化が始まる範囲よりも低い温度で焼き戻しさ
れる。しかしながら、この技術の適用性は、0.2%よ
りも高い炭素含有率における炭窒化物の溶解度が制限さ
れるので、幾分制約される。文献を検討すると、析出物
の溶解度が制限されることにより促進される粒子脆化
が、上記クラスの高張力鋼の靭性の進展に大きな効果を
与えることを示唆している。そのような脆化は、高温に
おけるオーステナイト化によって軽減することができる
が、脆性を軽減する析出物の含有率の減少は、オーステ
ナイトの粒子成長に対する必要且つ十分な条件をももた
らし、従って、ミクロ合金化技術の元々の目的を損なわ
せる。二次相粒子が焼き戻しマルテンサイトのミクロ組
織の靭性を低下させることを考えて、ミクロ合金炭窒化
物によって生ずる脆化の範囲を確認する研究、あるい
は、粒子脆化の効果を極力少なくするための熱処理の開
発は殆ど行われていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、粒子脆化の
問題を解決するために、細粒化添加物を含む高張力鋼の
中の粒子の脆化を防止すなわち排除しながら、細かいオ
ーステナイト結晶粒度をもたらす熱的/熱機械的プロセ
スを提供する。
【0004】本発明の方法は、既存の生産ラインに若干
の変更を加えるだけで、焼きなました機械加工棒鋼を生
産するための圧延処理設備に容易に採用される。また、
本発明のプロセスは、急冷し且つ焼き戻した管を処理す
るために適しており、熱処理した鍛造品の製造に最も良
く使用することができる。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、細粒化元素を
含むキルド鋼、特に、アルミニウムと共に、Ti、N
b、及びVの如き種々のミクロ合金化元素を単独又は組
み合わせで使用するクラスの鋼の衝撃靭性並びに粗粒化
抵抗性を増大させる方法を提供する。
【0006】簡単に言えば、本発明は、Al、Ti、N
b及びVの如き細粒化添加物を単独又はその組み合わせ
で含む高張力合金鋼の衝撃特性を改善するための方法に
関する。この方法は、好ましくは鋼の中に存在する溶解
度が最も低い窒化物又は炭窒化物の化学種の固溶体温度
よりも高い温度(T≧1200°C)で再加熱及び熱間
変形し、その後、水クエンチング、オイルクエンチン
グ、又は、強制的な空気冷却の如き急速冷却を行う前処
理工程を含む。その後、材料はサブ・クリティカル焼き
なまし処理(約700°C)を受ける。次に、約850
及び950°Cの間の低温乃至中温でオーステナイト化
することにより材料を焼き入れし、その後急冷及び焼き
戻しを行う。最終的な急冷は、オイル又は適宜な媒体の
中で行うことができる。
【0007】再加熱及び/又は高温における熱間変形に
より、溶解プロセスは、最初の熱間圧延によって得られ
た粗い析出物の含有量を減少し、また、上記再加熱温度
からの急速冷却は、γからαへの変態の前に生ずること
のできる析出物の量を制限する。その後のサブ・クリテ
ィカル焼きなまし操作が、フェライト中のAlN並びに
炭化物に富むミクロ合金炭窒化物の析出に必要な条件を
もたらす。最後に、低温乃至中温でのオーステナイト化
が、細かい析出物の分散並びに細かいオーステナイトミ
クロ組織の成長を促進する。
【0008】
【実施例】上述のように、粒子脆化は、例えば、Al、
Ti、Nb及びVから成る群から選択された1又はそれ
以上の細粒化元素を含むキルド合金鋼の如き高張力鋼の
衝撃靭性を決定する基本的な要因である。
【0009】材料及び処理 本発明の方法に従って処理された9つの実験的な合金鋼
の組成が、表1及び表1aに示されている。4223鋼
(合金9)の真空誘導融解(VIM)されたヒートを除
いて、鋼は、0.23%のC、1.5%のMn、2.0
%のCrの公称基本組成、並びに、種々の細粒化添加
物、すなわち、Ti−Nb−Al、Ti−Al、Nb−
Al及びAlを有している。表1及び1aには示してい
ないが、細粒化添加物として、Vを単独で、あるいは、
Nb又はAl若しくはNb−Alと組み合わせて用いる
ことができる。選択された1又はそれ以上の特定の細粒
化元素はある広い範囲内で、すなわち、0.005−
0.05重量%のAl、0.005−0.04重量%の
Ti、0.005−0.08重量%のNb、並びに、
0.005−0.15重量%のVとして存在することが
できる。大部分の鋼は、商業的なアーク炉(EAF)製
鋼実務の窒素レベル特性(80−120ppm N)ま
で溶解されたが、幾つかのTi−Nb−Al鋼は、より
低いレベル(22−62ppm)の窒素を含むように溶
解された。また、鋼は総て、比較的低い含有率(0.0
03−0.007%)の硫黄を含むように融解された。
【0010】製造ヒートから直接得られた2つのTi−
Nb−Al鋼(合金4及び5)を除いて、実験的な鋼
は、融解して100ポンドVIMヒートとした。インゴ
ット(直径約13.97cm(約5.5インチ)×約3
0.48cm(約12インチ))が、1230°C及び
1260°Cの間の温度まで再加熱され、15.24c
m(6インチ)の高さまでアプセット鍛造され、また、
13.97cm(5.5インチ)の幅及び6.99cm
(2.75)インチの厚みまでクロス鍛造(され、更
に、室温まで空冷される。インゴットはその後、6.3
5cm(2.50インチ)まで圧延され、また、123
0°Cで2−3時間灼熱され、更に、6回のパスで1.
60cm(0.63インチ)の厚みのプレートまで熱間
圧延される。一回のパス当たりの減少率は17%乃至2
3%の範囲であり、最後のパスは、1000°C付近の
温度で行われた。
【0011】
【表1】 熱処理 試験片の素材は、熱間圧延されたプレートの中間面(m
id−plane)から長手方向に押し出された。最初
に、試験片の素材は、900°Cと1100°Cとの間
の温度で1時間にわたってオーステナイト化され、次
に、室温まで水で急冷され、更に、190°Cで1時間
にわたって焼き戻しされた。一連の大きなサイズの試験
片の素材も、1100乃至1300°Cの範囲内の温度
で1時間にわたって溶体化処理され、次に、室温まで水
急冷又は空冷された。上記前処理操作の後に、試験片の
半分が700°Cで1時間にわたって焼きなましされ
た。その後、試験片の素材は総て900°Cと1100
°Cとの間の温度で1時間にわたってオーステナイト化
され、次に、室温まで水急冷され、更に、190°Cで
1時間にわたって焼き戻しされた。
【0012】機械的な検査 900−1100°Cの範囲で焼き入れし190°Cで
焼き戻しした後に、熱間圧延された鋼の硬度並びに長手
方向の引っ張り特性を評価した。総ての引っ張り試験
は、ASTM E−8に従って行われた。衝撃試験は、
熱間圧延及び前処理を行った後に焼き入れした材料に対
して行った。V切欠きシャルピ試験片の検査(LT方
向)は、ASTM E−23に従って室温で行われた。
【0013】熱間圧延及び焼き入れされた鋼 鋼の引っ張り特性は、表2にオーステナイト化温度に関
して示されている。表2においては、合金1−3及び合
金6−9に関して記載された値は、それぞれ2回及び3
回のテストの平均値を示している。総ての試験片は、表
示した温度でオーステナイト化された後に水急冷され、
190°Cで1時間にわたって焼き戻しされた。表2に
記載された伸び率は3.56cm(1.4インチ)に対
して測定された。引張強度、引張伸び、及び、断面減少
率の値は、Fe−23%C−1.5%Mn−2.0%C
rの鋼においては概ね等しいが、個々の鋼に関する降伏
強度の値には幾分の変動性(〜20ksi)が認められ
る。合金1−3と合金6−9とを比較すると、4323
鋼(合金9)は、若干低い値の強度及び引張延性を示し
ている。これらのデータはまた、オーステナイト化温度
の増加は一般に、大部分の鋼の強度、硬度及び引張延性
を少し減少させることを示している。
【0014】熱間圧延され且つ焼き入れされた鋼の室温
の衝撃靭性が、図1及び図2にオーステナイト化温度の
関数として示されている。低窒素(≦62ppm)Ti
−Nb−Al鋼は、オーステナイト化温度とは独立して
高いレベルの衝撃靭性を示す(図1)が、商業的なアー
ク炉製鋼実務の代表例であるより高い含有率の窒素を含
む合金は、低温乃至中温におけるオーステナイト化の後
に、比較的低いレベルの衝撃靭性を示し、衝撃靭性とオ
ーステナイト化温度との間の傾向は、V切欠きシャルピ
試験片における変形及び破損に関して一般に受け入れら
れているメカニズムとは一致しない。オーステナイト化
温度と共に変化する衝撃靭性の変動は、VIM及び製造
用鋼に比肩し得るが、Ti−Al(合金6)、Nb−A
l(合金7)及びAl(合金8)の鋼は、950°C
(合金6)及び1000°C(合金7及び合金8)より
も高い温度で靭性が増大する前に、オーステナイト化温
度の増加に伴って衝撃靭性が減少する(図2)。合金5
に関するデータには衝撃靭性の「谷」も認められ(図
1)るが、900−950°Cの範囲のオーステナイト
化温度にわたる靭性の減少の大きさは比較的小さい。
【0015】本発明の方法は、例えば1300°Cの高
温の前処理を与え、次に、急速冷却及び例えば700°
Cでのサブ・クリティカル焼きなましを行い、これによ
り、最終的なオーステナイト化の間のミクロ組織の粗粒
化抵抗性を最適化すると共に、その結果生ずる焼き戻し
されたマルテンサイトのミクロ組織の衝撃靭性を最適化
する。
【0016】
【表2】 Ti−Nb−Al鋼に対する方法の適用 高温で前処理されたTi−Nb−Al鋼(合金4及び合
金5)に関する室温の衝撃靭性が、オーステナイト化温
度の関数として、表3及び表4並びに図3及び図4に示
されている。1300°Cの前処理温度は、高温鍛造に
関連する再加熱条件をシミュレートしながら、析出物の
重要な部分の固溶体を許容するために選択された。これ
らのデータは、前処理操作からの冷却速度(水急冷”W
Q”対空冷”AC”)の増大、並びに、サブ・クリティ
カル焼きなまし処理の付与が共に、鋼の衝撃靭性を改善
することを示唆している。また、高窒素鋼(合金5)に
関するデータにおいては特に、焼きなまし処理をプロセ
スから省略した場合には、前処理された材料の衝撃靭性
は、熱間圧延された鋼と同様にオーステナイト化温度に
一般的に依存する、すなわち、衝撃エネルギはオーステ
ナイト化温度に伴って増大する。反対に、処理工程にサ
ブ・クリティカル焼きなまし処理を採用すると、900
−950°C程度の低温乃至中温における焼き入れの後
の材料の衝撃靭性が最適になる。
【0017】前処理された鋼に関する衝撃靭性は、試験
片に与えた一連の特殊な処理に関係無く、1050°C
のオーステナイト化温度において収束し、前処理された
鋼の靭性の大きさは、1050−1100°Cの範囲に
おけるオーステナイト化の後の熱間圧延された鋼に関す
る値と同様である。このタイプの挙動は、熱間圧延され
た鋼及び前処理された鋼の中のミクロ合金炭窒化物が、
高温のオーステナイト化の間に、同様な析出物のサイズ
及び密度の分散に進展することを示唆している。105
0°C程度の温度においては、比較的迅速に平衡に向か
い、また、析出物が粗粒化する可能性が極めて高いこと
を考慮すると、粗い炭窒化物の小さな密度の進展によ
り、ある鋼組成に関して、その前の処理経過に関係無
く、衝撃靭性が一定の値に向かって収束すると予測する
ことは合理的ではない。また、別の熱処理に関する衝撃
靭性の収束が、鋼の粗いオーステナイト結晶粒組織の形
成に関連して生ずることにも注意する必要がある。
【0018】
【表3】
【表4】 Ti−Al鋼に対する方法の適用 Ti−Al鋼(合金6)に関する室温の衝撃靭性が、オ
ーステナイト化温度の関数として表5並びに図5乃至図
7に示されている。総ての試験片を所定の操作の後に水
急冷した。この場合にも、高温の前処理操作の付与に伴
って、鋼の衝撃靭性が増大し、最終的なオーステナイト
化の前のサブ・クリティカル焼きなましの導入により、
その靭性が改善された。熱間圧延され且つ前処理された
鋼に関する衝撃靭性は、オーステナイト化温度に対して
同様の依存性を示すが、高温(1200−1300°
C)の前処理操作、並びに、例えば700°Cのサブ・
クリティカル焼きなましの付与により、低温乃至中温の
最終的なオーステナイト化の後に、高いレベルの衝撃靭
性が生じた(図6及び図7)。1100°Cで前処理さ
れ且つ700°Cで焼きなましされた試験片の場合に
は、オーステナイト化温度を900°Cから1100°
Cまで増大させても、焼き入れされた鋼の衝撃靭性の増
大は僅かであり(図5参照)、このことは、不十分な量
のTi(C,N)が1100°Cの固溶体に導入され、
これにより、焼きなまし及び焼き入れの後の粒子脆化の
効果を十分に減少させることを示唆している。最後に、
各々の前処理温度に関する衝撃靭性の値は、それ以前の
処理経過に関係無く、高いオーステナイト化温度(≧1
050°C)において収束する。
【0019】合金6のTi−Al鋼の組成は、1100
°Cの前処理の後に、異常粒子成長に対して比較的小さ
な抵抗を示すが、プロセスにサブ・クリティカル焼きな
ましを採用することにより、鋼の粗粒化抵抗性を大幅に
改善する。すなわち、1時間のオーステナイト化処理に
対して、粗粒化温度が、900°C乃至950°Cまで
増大する。焼きなまし処理をプロセスに採用するか否か
に関係無く、1200°Cまでの前処理温度の増加に伴
って、900°Cにおけるオーステナイト化の後に、細
粒化されたミクロ組織が進展するが、950°Cにおけ
る最終的なオーステナイト化の間に、細粒化されたミク
ロ組織を維持するために、前処理の後にサブ・クリティ
カル焼きなましが必要とされる。最後に、1300°C
の前処理を付与すると、その後焼きなまし処理を行うか
否かに関係無く、950°Cにおけるオーステナイト化
の間に、細粒化されたミクロ組織の進展及び維持が促進
される。
【0020】Ti−Al鋼(合金6)の焼きなまし及び
焼き入れされた試験片の衝撃靭性に対する前処理温度の
効果が、図8に示されている。1100°Cから130
0°Cまでの前処理温度の増加に直接伴って、900−
950°Cの温度範囲における焼きなまし及びオーステ
ナイト化の後に、衝撃靭性が約42ft−lbから約5
2ft−lbまで増大し、そのような熱処理によって生
じたオーステナイトのミクロ組織は、均一に細粒化され
る。950°Cよりも高い温度におけるオーステナイト
化の後の衝撃靭性の全体的な低下が、オーステナイトの
混粒組織の形成によって生ずる
【表5】 Nb−Al鋼に対する方法の適用 Nb−Al鋼(合金7)の室温の衝撃靭性が、オーステ
ナイト化温度の関数として、表6及び図9乃至図11に
示されている。総ての試験片は、前処理操作の後に水急
冷された。一般に、熱間圧延及び前処理された材料のオ
ーステナイト化温度に伴う靭性の変化は、Ti−Nb−
Al鋼(合金1−4)及びTi−Al鋼(合金6)につ
いて観察された傾向と同様である。すなわち、前処理さ
れた試験片の衝撃靭性は、熱間圧延及び焼き入れされた
材料が示す傾向に従うが、高温の前処理操作及びサブ・
クリティカル焼きなまし操作を与えることにより、90
0−1000°Cの温度範囲におけるオーステナイト化
の後に、高いレベルの衝撃靭性がもたらされる。
【0021】Nb−Al鋼(合金7)は、1100°C
の前処理の後に、Ti−Al鋼(合金6)よりも高い粗
粒化抵抗性を示す。また、サブ・クリティカル焼きなま
しを付与すると、比較的低温での前処理の後に、Nb−
Al鋼の粗粒化抵抗性が改善されることも明らかであ
る。Nb−Al鋼は、1200°Cよりも高い温度での
前処理の後に、概ね細粒化されるが、異常な外観を有す
る大きな粒子が生ずることがかなり多い。そのような大
きな粒子は、高温の前処理操作の間に形成されたオース
テナイトの粒界/析出物構造の残部に形成されるように
思われ、また、そのような領域が観察されることは、小
さな粒子の高い密度の核形成及び成長によって、上記残
部の境界付近にミクロ組織の進化が生じ、その後、変態
したミクロ組織の粗粒化及び衝突が、残部境界の両側で
細長い粒子の低い密度になることを示唆している。前処
理の間にNb(C,N)の溶解によって生ずる溶質のド
ラッグ効果(drag effects)は、残部の境
界、すなわち、析出物によるピン止めによって良好に形
成された点が存在しない湾曲した外側境界、付近の粒子
の一般的な外観に影響を与えることができる。しかしな
がら、高温(1200−1300°C)の前処理並びに
サブ・クリティカル焼きなましの付与により、900−
1000°Cの範囲の温度における最終的なオーステナ
イト化の間に、均一に細粒化されたミクロ組織の進展が
促進される。
【0022】Nb−Al鋼(合金7)の焼きなましされ
且つ焼き入れされた試験片の衝撃靭性に対する前処理温
度の効果が、図12に総括されている。前処理温度及び
オーステナイト化温度の両方に対する衝撃靭性の依存性
は、Ti−Al鋼及びNb−Al鋼によって示される依
存性と同様であるが、前処理温度の200°Cの増加に
よって生ずる靭性の増加は、900−1000°Cの温
度範囲におけるオーステナイト化の後のNb−Al鋼に
おけるよりも幾分大きい。この場合にも、Nb−Al鋼
の高いレベルの衝撃靭性は一般に、前処理され且つ焼き
なましされた材料の最終的なオーステナイト化の間の細
粒化したミクロ組織の進展に関連し、1000°Cより
も高い温度におけるオーステナイト化の後の衝撃靭性の
低下は、複合粒子構造の形成に関連する。
【0023】
【表6】 Al鋼への方法の適用 Al鋼(合金8及び合金9)の室温の衝撃靭性が、オー
ステナイト化温度の関数として、表7及び8並びに図1
3及び図14に示されている。総ての試験片は、前処理
操作の後に水急冷された。この場合にも、高温の前処理
並びにサブ・クリティカル焼きなましの付与に関連し
て、低温から中温でのオーステナイト化の後に高いレベ
ルの衝撃靭性がもたらされ、唯一の細粒化元素としての
Alを含むこのクラスの鋼に関しては、900−110
0°Cの温度におけるオーステナイト化の後に、高いレ
ベルの衝撃靭性がもたらされる。また、最終的なオース
テナイト化の前に700°Cでのサブ・クリティカル焼
きなましを省略すると、合金9のオーステナイト化温度
に対する衝撃靭性の強い依存性(図14)で実証される
ように、粒子脆化の効果に対する材料の感受性が増大す
る。
【0024】熱間圧延及び焼き入れされた図13及び図
14に示す上記2つの鋼を比較すると、合金9の衝撃靭
性は、合金8に比較して、オーステナイト化温度に対し
てかなり強い依存性を示す。そのような2つの鋼におい
ては、アルミニウムが唯一の細粒化元素であるので、そ
のような靭性データは、各鋼に対する[Al]対[N]
の比率によるものであると考えることには合理性があ
る。すなわち、オーステナイト化温度に対して比較的弱
い依存性を示す合金8は、1.9の化学等量比に近い有
効な[Al]/[N]比を有し、一方、合金9における
[Al]対[N]の極端な超化学等量比、すなわち[A
l(eff)]/[N]=5.4が、衝撃靭性とオース
テナイト化温度との間の強い変動に関係する(図1
4)。[Aleff]の値は、[Al(eff)]=
[Al(t)]−2.53[O(t)]の式から評価さ
れ、この式においては、[Al(t)]及び[O
(t)]はそれぞれ、鋼の中の全アルミニウム含有量及
び全酸素含有量である。超化学等量比[Al]/[N]
比を有する熱間圧延された鋼における析出物の粗粒化の
高い可能性が、粒子脆化の直接的な効果並びにオーステ
ナイト化の間の異常な粗粒化の間接的な効果による焼き
入れされた鋼の衝撃靭性の低下として証明されると予測
することは非合理的なことではないであろう。
【0025】
【表7】
【表8】 本発明の熱的/熱機械的な方法の実際の適用 本発明の熱的/熱機械的なプロセスは、Al、Ti、N
b及びVの如き細粒化添加物を単独又はその組み合わせ
で含むキルド合金鋼の棒、管、及び、鍛造製品の製造に
特に有用である。そのような製品の製造に本プロセスを
採用する種々の態様が、図15に概略的に図示されてい
る。熱間圧延された機械加工用棒鋼及び管の製造は、高
温の再加熱、熱間圧延又は穴空け及び加速冷却によって
行うことができる。そのような製品は、機械加工及び焼
き入れの前にサブ・クリティカル焼きなましを採用する
顧客に供給することができ、あるいは、そのような材料
は、低硬度で比較的機械加工性のある材料を必要とする
顧客のために、熱間加工の後にサブ・クリティカル焼き
なましすることができる。本プロセスは更に、熱処理さ
れた管、並びに、特定の部品を製造するために荒ら仕上
げ機械加工されたあるいは最終仕上げ機械加工された部
品の製造に採用することができる。熱間圧延された棒鋼
及び管を製造する際には、プロセスの高温前処理部分
は、通常の熱間加工操作を厳密に再現する。すなわち、
高温の前処理は、最終製品における粒子脆化の効果を防
止するために、最終的な再加熱及び熱間加工の操作の一
体の部分として採用される。
【0026】本プロセスは、棒及び管の製造とは対照的
に、鍛造部品の製造の際に熱間圧延される鋼に高温前処
理が施される鍛造製品の製造に最も大きな適用可能性を
有する。高温再加熱及び鍛造は一般に、鍛造性及びダイ
スの寿命を維持するという意味において、最も実行可能
な処理方法をもたらすが、高温前処理の最終的な目的
は、鋼の中の炭窒化物の粗い析出物の体積割合を減少さ
せることを強調しなければならない。オーステナイト中
のミクロ合金炭窒化物及び/又はAlNの析出範囲を制
限するために、鍛造の後に、材料を急速に加速冷却して
γからαへの変態点よりも低くする。その次に加速冷却
が行われる高温鍛造は、バナジウム変更された中炭素鋼
にもっとも広く適用されており、また、この技術を利用
するために、多くの商業的な鍛造機が、強制的な空気冷
却能力を有するコンベアラインを備えている。現在、幾
つかの鍛造機は、急冷部品を鍛造プレスから水又はオイ
ルの中へ導く能力を有しているが、この製造方法は、簡
単な形状を有する比較的小さい部品に殆ど限定される。
ミクロ合金化されたバナジウム鋼から鍛造部品を製造す
るのに有効であると証明されている上記一般的な技術
は、現在のプロセスの初期部分を含み、本プロセスは、
通常の温度(850−950°C)におけるサブ・クリ
ティカル焼きなまし及び焼き入れと組み合わせて、良好
な靭性を有する細粒化された高張力鋼を提供する。
【0027】焼きなまし及び焼き入れ操作の付与は幾つ
かの態様で行うことができる。焼きなまし及び焼き入れ
は、要素が最終的な焼き入れ工程の前に機械加工を必要
とする場合には、別個の操作として行うことができ(図
16a参照)、また、多チャンバ又は多領域を有する炉
が本プロセスの最後の2つの工程で使用される場合に
は、各要素は、等温的に焼きなまし及びオーステナイト
化することができる(図16b)。代替例においては、
炉温は、αからγへの変態点を経てゆっくりと増加させ
ることができる(図16c)。後者のタイプの処理は、
焼きなまし温度の要素を装填することにより単一ゾーン
の炉の中で行うことができ、これにより、炉の負荷を焼
きなまし温度にし、その温度をαからγへの変態点を経
てゆっくりと上昇させる。最終的なオーステナイト化の
前に上昇される焼きなまし温度は、加熱速度がある臨界
値よりも低く維持される限り、ニオブ及びアルミニウム
を含む高窒素高窒素における等温的な焼きなまし処理と
同等な粗粒化抵抗性を与えることが分かった。実際に、
αからγへの変態点を経る低速の加熱は、フェライトの
中で十分な量のAlN並びに炭素に富んだ炭窒化物が析
出することを許容する。
【0028】オーステナイトの細かい結晶粒度を形成す
ると共に細粒化された高張力鋼の靭性に及ぼす粒子脆化
の効果を極力少なくすることに加えて、本発明のプロセ
スは、幾つかの別の効果を有する。第一に、高温におけ
る再加熱及び変形は、材料を均質化する助けをし、この
タイプの処理は、ミル/プレスの能力並びにプラントの
レイアウトがどのようなタイプの制御された処理、例え
ば、再結晶化圧延/鍛造及び制御された圧延の付与の可
能性を制限する古い製鋼所及び鍛造工場において、特に
魅力的な処理方法を提供する。第二に、フェライト中の
AlN並びにミクロ合金の炭窒化物の析出を強制する手
段としてプロセスに含まれるサブ・クリティカル焼きな
ましの付与は、材料の機械加工性及び冷間成形性を促進
する明らかな利点を有する。最後に、上記クラスの鋼の
衝撃靭性を改善するために一般に使用される高温焼き入
れ処理とは対照的に、通常の温度における最終的なオー
ステナイト化の後の粒子脆化の効果を極力少なくするか
あるいは緩和する本プロセスの能力は、急冷すなわちク
エンチングの間の歪並びに有害な残留応力の発生を極力
少なくする助けをする。
【0029】上述の試験は、本発明の熱的/熱機械的な
プロセスが、オーステナイト化の間に均一に細粒化され
たミクロ組織をもたらすと同時に、結果的に生ずるミク
ロ組織の靭性に与える粒子脆化の有害な効果を極力少な
くすることを示している。本プロセスは、(1)鋼の中
で最も溶解しにくい窒化物又は炭窒化物の化学種固溶体
の温度である例えば1300°Cの温度で再加熱及び熱
間変形を行う工程と、(2)核形成及びオーステナイト
中の析出物の成長を抑制するために、熱間変形の後に適
宜な媒体の中で急冷するのが好ましい加速冷却工程と、
(3)フェライトの中に細かい炭窒化物及びAlN窒化
物の濃密な分散の形成を促進する例えば700°Cにお
けるサブ・クリティカル焼きなまし工程と、(4)慣用
的な温度、例えば850−950°Cにおけるオーステ
ナイト化(焼き入れ)工程と、(5)工程(3)のサブ
・クリティカル焼きなまし温度よりも低い温度における
焼き戻し工程との5つの基本的な操作を含む。
【0030】
【発明の効果】本発明のプロセスすなわち方法は、A
l、Ti、Nb及びVの如き細粒化元素を含む高張力鋼
に適用可能であるが、本方法は、アルミニウムを含む、
あるいは、Ti、Nb及びVから成る群から選択された
どのような組み合わせの2つまでのミクロ合金化元素と
組み合わせられるアルミニウムを含む鋼に適用した時
に、最適な組み合わせの粗粒化抵抗性及び衝撃靭性をも
たらす。従って、本発明のプロセスは、約0.2%より
も高い炭素含有率における炭窒化物の溶解度が制限され
る結果、複数の細粒化元素を含む高張力鋼に特に適用可
能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】熱間圧延及び焼き入れされた合金1−5に関す
る室温の靭性をオーステナイト化温度の関数として示す
グラフである。
【図2】合金6−8に関する図1と同様のグラフであ
る。
【図3】空気又は水冷却し、また、サブ・クリティカル
(700°C)焼きなまし処理を行うかあるいは行わな
い状態で1300°Cの前処理を受けた標本すなわち試
験片に対する最終オーステナイト化温度の関数として合
金4の室温の衝撃靭性を示す。
【図4】合金5に関する図3と同様のグラフである。
【図5】900−1100°Cの範囲における熱間圧延
及び焼き入れの後の合金6の室温の衝撃靭性、並びに、
1100°Cで前処理され且つ700°Cでサブ・クリ
ティカル的に焼きなましされた合金6の衝撃靭性を示
す。
【図6】合金6が1200°Cの前処理温度を受けた場
合の図5と同様のグラフである。
【図7】合金6が1300°Cの前処理を受けた場合の
図5及び図6と同様のグラフである。
【図8】最終オーステナイト化の前に総ての試験片が7
00°Cのサブ・クリティカル焼きなましを受けた場合
の合金6の室温の衝撃靭性を前処理温度及び最終オース
テナイト化温度の関数として示す。
【図9】1100°Cで前処理された合金7の衝撃特性
を示す図5と同様のグラフである。
【図10】合金7が1200°Cの前処理温度を受けた
場合の図9と同様のグラフである。
【図11】合金7が1300°Cの前処理温度を受けた
場合の図9及び図10と同様のグラフである。
【図12】総ての試験片がサブ・クリティカル焼きなま
しを受けた場合の合金7の衝撃特性を1100°C、1
200°C及び1300°Cの前処理温度の関数として
示す図8と同様のグラフである。
【図13】熱間圧延及び焼き入れされた試験片を120
0°Cで前処理され且つサブ・クリティカル焼きなまし
された試験片と比較するために、合金8の室温の衝撃靭
性を最終的なオーステナイト化温度の関数として示す。
【図14】別の組みの試験片が、最終的なオーステナイ
ト化の前にサブ・クリティカル焼きなましを全く行わず
に1200°Cで前処理された場合の合金9に関する図
13と同様のグラフである。
【図15】本発明の好ましい熱処理方法を概略的に示す
と共に、該熱処理方法によって形成することのできる種
々のタイプの製品を示す。
【図16】本発明のサブ・クリティカル焼きなまし及び
最終的なオーステナイト化工程を実施する幾つかの好ま
しい方法を概略的に示す。

Claims (36)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1つあるいはそれ以上の細粒
    化元素を含むタイプの高張力鋼の衝撃特性を改善するた
    めの方法において、 (a)鋼の中に存在する最小溶解性の窒化物又は炭窒化
    物の化学種の固溶体温度付近の又は該固溶体温度を超え
    る高い温度における加熱及び熱間変形によって前記鋼を
    前処理する工程と、 (b)前記前処理された鋼を急速に冷却する工程と、 (c)サブ・クリティカル焼きなましする工程と、 (d)低温乃至中温の温度で鋼をオーステナイト化する
    工程と、 (e)適宜な媒体中で急冷する工程と、 (f)工程(c)のサブ・クリティカル焼きなまし温度
    よりも低い温度で焼き戻しする工程とを備えることを特
    徴とする方法。
  2. 【請求項2】 請求項1の方法において、前記前処理工
    程が、約1200°Cの温度で行われることを特徴とす
    る方法。
  3. 【請求項3】 請求項1の方法において、前記前処理工
    程が、約1300°Cの温度で行われることを特徴とす
    る方法。
  4. 【請求項4】 請求項1の方法において、前記前処理工
    程の直ぐ後に続く急速冷却工程が、室温までの水クエン
    チング、オイルクエンチング、及び、強制空気冷却から
    成る群から選択されることを特徴とする方法。
  5. 【請求項5】 請求項1の方法において、前記オーステ
    ナイト化工程が、約850°C乃至950°Cの間の温
    度での加熱によって行われることを特徴とする方法。
  6. 【請求項6】 請求項1の方法において、前記焼き戻し
    工程が、約250°Cの温度で行われることを特徴とす
    る方法。
  7. 【請求項7】 請求項1の方法において、前記高張力鋼
    が、約1.5重量%のMn、約2.0重量%のCr、約
    0.10−0.40重量%のCを含み、前記細粒化元素
    が、Al、Ti、Nb及びVから成る群から選択される
    ことを特徴とする方法。
  8. 【請求項8】 請求項7の方法において、前記細粒化元
    素がAlであることを特徴とする方法。
  9. 【請求項9】 請求項7の方法において、前記細粒化元
    素がTiであることを特徴とする方法。
  10. 【請求項10】 請求項7の方法において、前記細粒化
    元素がNbであることを特徴とする方法。
  11. 【請求項11】 請求項7の方法において、前記細粒化
    元素がVであることを特徴とする方法。
  12. 【請求項12】 請求項7の方法において、前記鋼が、
    細粒化元素としてのAl及びTiを含むことを特徴とす
    る方法。
  13. 【請求項13】 請求項7の方法において、前記鋼が、
    細粒化元素としてのAl及びNbを含むことを特徴とす
    る方法。
  14. 【請求項14】 請求項7の方法において、前記鋼が、
    細粒化元素としてのAl及びVを含むことを特徴とする
    方法。
  15. 【請求項15】 請求項7の方法において、前記鋼が、
    細粒化元素としてのNb及びVを含むことを特徴とする
    方法。
  16. 【請求項16】 請求項7の方法において、前記鋼が、
    細粒化元素としてのTi及びNbを含むことを特徴とす
    る方法。
  17. 【請求項17】 請求項7の方法において、前記鋼が、
    細粒化元素としてのTi及びVを含むことを特徴とする
    方法。
  18. 【請求項18】 請求項7の方法において、前記鋼が、
    細粒化元素としてのAl及びTiを含むことを特徴とす
    る方法。
  19. 【請求項19】 請求項7の方法において、前記鋼が、
    細粒化元素としてのAl、Nb及びVを含むことを特徴
    とする方法。
  20. 【請求項20】 請求項7の方法において、前記鋼が、
    細粒化元素としてのAl、Ti及びVを含むことを特徴
    とする方法。
  21. 【請求項21】 請求項1の方法において、前記高張力
    鋼が、タイプ4323のアルミキルド鋼であることを特
    徴とする方法。
  22. 【請求項22】 約1.5重量%のMn、約2.0重量
    %のCr、約0.10−0.40重量%のC、並びに、
    Al、Ti、Nb及びVから成る群から選択された1又
    はそれ以上の元素を含むタイプの高張力鋼の衝撃特性を
    改善するための方法において、 (a)約1200°Cを超える温度で加熱及び熱間変形
    させることにより鋼を前処理する工程と、 (b)前記前処理された鋼を急速に室温付近まで冷却す
    る工程と、 (c)約700°Cの温度でサブ・クリティカル焼きな
    ましを行う工程と、 (d)約850°Cと950°Cとの間の温度でオース
    テナイト化する工程と、 (e)適宜な媒体中で急冷する工程と、 (f)焼き戻しする工程とを含むことを特徴とする方
    法。
  23. 【請求項23】 前記サブ・クリティカル焼きなましす
    る工程及びオーステナイト化する工程が、単一ゾーンの
    炉の中で行われる請求項22の方法において、 (a)約700°Cの炉温にある前記炉の中に前記鋼を
    装填する工程と、 (b)前記鋼を700°Cの温度まで加熱する工程と、 (c)前記炉温を前記鋼のαからγへの変態点を経てゆ
    っくりと上昇させて約850°Cと950°Cとの間の
    焼き入れ温度にする工程とを含むことを特徴とする方
    法。
  24. 【請求項24】 請求項22の方法に従って製造される
    ことを特徴とする鋼製品。
  25. 【請求項25】 約1.5重量%のMn、約2.0重量
    %のCr、約0.10−0.40重量%のC、並びに、
    細粒化元素としてのTi、Nb及びAlを含むタイプの
    高張力鋼の衝撃特性を改善するための方法において、 (a)約1200°Cを超える温度で加熱及び熱間変形
    させることにより鋼を前処理する工程と、 (b)前記前処理された鋼を急速に室温付近まで冷却す
    る工程と、 (c)約700°Cの温度でサブ・クリティカル焼きな
    ましを行う工程と、 (d)約850°Cと950°Cとの間の温度でオース
    テナイト化する工程と、 (e)適宜な媒体中で急冷する工程と、 (f)焼き戻しする工程とを含むことを特徴とする方
    法。
  26. 【請求項26】 約1.5重量%のMn、約2.0重量
    %のCr、約0.10−0.40重量%のC、並びに、
    細粒化元素としてのTi及びAlを含むタイプの高張力
    鋼の衝撃特性を改善するための方法において、 (a)約1200°Cを超える温度で加熱及び熱間変形
    させることにより鋼を前処理する工程と、 (b)前記前処理された鋼を急速に室温付近まで冷却す
    る工程と、 (c)約700°Cの温度でサブ・クリティカル焼きな
    ましを行う工程と、 (d)約850°Cと950°Cとの間の温度でオース
    テナイト化する工程と、 (e)適宜な媒体中で急冷する工程と、 (f)焼き戻しする工程とを含むことを特徴とする方
    法。
  27. 【請求項27】 約1.5重量%のMn、約2.0重量
    %のCr、約0.10−0.40重量%のC、並びに、
    細粒化元素としてのNb及びAlを含むタイプの高張力
    鋼の衝撃特性を改善するための方法において、 (a)約1200°Cを超える温度で加熱及び熱間変形
    させることにより鋼を前処理する工程と、 (b)前記前処理された鋼を急速に室温付近まで冷却す
    る工程と、 (c)約700°Cの温度でサブ・クリティカル焼きな
    ましを行う工程と、 (d)約850°Cと950°Cとの間の温度でオース
    テナイト化する工程と、 (e)適宜な媒体中で急冷する工程と、 (f)焼き戻しする工程とを含むことを特徴とする方
    法。
  28. 【請求項28】 約1.5重量%のMn、約2.0重量
    %のCr、約0.10−0.40重量%のC、並びに、
    細粒化元素としてのAlを含むタイプの高張力鋼の衝撃
    特性を改善するための方法において、 (a)約1200°Cの温度で加熱及び熱間変形させる
    ことにより鋼を前処理する工程と、 (b)前記前処理された鋼を急速に室温付近まで冷却す
    る工程と、 (c)約700°Cの温度でサブ・クリティカル焼きな
    ましを行う工程と、 (d)約850°Cと950°Cとの間の温度でオース
    テナイト化する工程と、 (e)適宜な媒体中で急冷する工程と、 (f)焼き戻しする工程とを含むことを特徴とする方
    法。
  29. 【請求項29】 4323等級のアルミキルド鋼の衝撃
    特性を改善するための方法において、 (a)約1200°Cの温度で加熱及び熱間変形させる
    ことにより鋼を前処理する工程と、 (b)前記前処理された鋼を急速に室温付近まで冷却す
    る工程と、 (c)約700°Cの温度でサブ・クリティカル焼きな
    ましを行う工程と、 (d)約850°Cと950°Cとの間の温度でオース
    テナイト化する工程と、 (e)適宜な媒体中で急冷する工程と、 (f)焼き戻しする工程とを含むことを特徴とする方
    法。
  30. 【請求項30】 請求項29の方法に従って製造される
    ことを特徴とする製品。
  31. 【請求項31】 改善された衝撃特性を有する高張力鋼
    製品において、Al、Ti、Nb及びVから成る群から
    選択された1又はそれ以上の細粒化元素を含み、当該製
    品が最初に前処理を受けており、該前処理が、約120
    0°Cよりも高い温度で加熱及び熱間加工する工程と、
    次に加速冷却する工程と、その後約700°Cでサブ・
    クリティカル焼きなましする工程と、次に、約850°
    Cと950°Cとの間の温度でオーステナイト化処理す
    る工程と、適宜な媒体中で急冷する工程と、次に、焼き
    戻しする工程とを含むことを特徴とする高張力鋼製品。
  32. 【請求項32】 請求項31の鋼製品において、棒の形
    態を有することを特徴とする鋼製品。
  33. 【請求項33】 請求項31の鋼製品において、管の形
    態を有することを特徴とする鋼製品。
  34. 【請求項34】 請求項31の鋼製品において、荒ら仕
    上げ機械加工された部品の形態を有することを特徴とす
    る鋼製品。
  35. 【請求項35】 請求項31の鋼製品において、最終仕
    上げ機械加工された部品の形態を有することを特徴とす
    る鋼製品。
  36. 【請求項36】 請求項31の鋼製品において、鍛造製
    品の形態を有することを特徴とする鋼製品。
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