JPH07169143A - 記録済み信号保護装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁気テープの必要な記録済み信号のみを保護
し、他の部分には自由に記録できると共に、保護されて
いる記録済み信号が再生された後は、その部分のへ信号
の記録を行うことができるビデオテープレコーダーに好
適な記録済み信号保護装置を提供する。 【構成】 磁気テープ６に書換禁止信号を書き込むため
のリニアトラック記録部３およびリニアトラック記録制
御部５と、磁気テープ６への信号記録時および信号の再
生時に書換禁止信号を読み取るためのリニアトラック再
生部１および書換禁止信号検出部２と、信号記録時に書
換禁止信号に基づいて信号の記録を禁止する主信号記録
／再生制御部１２と、信号の再生時に書換禁止信号を消
去する書換禁止信号消去部４と、を有する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、磁気記録媒体に記録さ
れた信号の保護装置に係り、特に、ビデオテープレコー
ダーに用いて好適な、記録済み信号保護装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】いわゆるビデオテープレコーダーは、画
像を写し出すための映像信号、同期信号および色信号な
どからなるビデオ信号、音声を記録再生する音声信号、
および磁気テープの走行速度の制御や記録されている信
号の頭出しなどを行うための制御信号などを磁気記録媒
体である磁気テープに記録し、記録された信号を再生す
るものでる。

【０００３】現在一般的に使用されいる多くのビデオテ
ープレコーダーは、画像を写す出すためのビデオ信号は
磁気テープの走行方向に対して斜めに形成されたトラッ
ク上にヘリカルスキャンニング法によって記録され、音
声信号や制御信号は磁気テープの走行方向に形成されて
いるリニアトラック上に記録されている。

【０００４】この様なビデオテープレコーダーにおいて
は、従来、一旦記録された信号が誤って消去されたり、
上書きされることにより記録済みの信号が消えてしまう
ことを防止するために、磁気テープを複数の領域に分割
して、分割された領域にまたがるような連続記録ができ
ないようにしたり、また、磁気テープ全体に書き込み禁
止のための保護機構を設けたりして、記録済みの信号を
保護している。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような従来のビデオテープレコーダーの記録済み信号の
保護にあっては、磁気テープ内を分割した場合には、こ
の分割された領域をまたがる記録ができなくなるのみ
で、分割された領域内に納まるような信号の場合にはそ
のまま記録されてしまい、その部分の記録済み信号が消
されてしまうといった問題があり、また、初めに信号を
記録する場合には、この分割された領域に納まるような
長さの信号しか記録できないといった不具合がある。

【０００６】また、磁気テープ全体に保護機構を設けた
場合には、その中の一部に不要な記録済み信号がある場
合に、その不要な部分を利用するためには全体の保護を
解除しなければならないために、必要な信号を誤って消
してしまうといった問題があった。

【０００７】そこで、本発明の目的は、磁気記録媒体の
必要な記録済み信号のみを保護し、他の部分には、自由
に記録できると共に、保護されている記録済み信号が再
生された後は、その部分のへ信号の記録を行うことがで
きる記録済み信号保護装置を提供することである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、磁気記録媒体に記録された記録済み信号を
保護するための記録済み信号保護装置であって、前記磁
気記録媒体に書換禁止信号を書き込むための書換禁止信
号書込手段と、前記磁気記録媒体への信号記録時および
前記磁気記録媒体に記録された信号の再生時に前記書換
禁止信号を読み取るための書換禁止信号読取手段と、前
記磁気記録媒体への信号記録時に前記書換禁止信号に基
づいて記録済信号の消去及び記録信号の書込みを抑止す
る記録信号書換禁止手段と、前記磁気記録媒体に記録さ
れた前記信号の再生時に、前記書換禁止信号を消去する
書換禁止信号消去手段と、を有することを特徴とする記
録済み信号保護装置である。

【０００９】また、本発明の記録済み信号保護装置は、
前記書換禁止信号に基づいて前記磁気記録媒体を早送り
するための早送り手段を有する。

【００１０】

【作用】上述のように構成された本発明は、前記書換禁
止信号に基づいて磁気記録媒体に信号を記録すると共
に、その磁気記録媒体の少なくとも一部に書換禁止信号
書込手段により書換禁止信号が記録される。そして、こ
の磁気記録媒体の書換禁止信号が記録されている部分へ
再び信号を記録しようとした際には、書換禁止信号読取
手段によって書換禁止信号が読み取られることで、この
部分の信号が保護されていることが判別するので、誤っ
て信号の記録を行うことなくがなくなる。

【００１１】また、記録済み信号の再生時にも前記書換
禁止信号読取手段が書換禁止信号を読み取ることで、こ
の書換禁止信号が記録された部分が少なくとも一度再生
されたことが判別でき、この再生時に検出した書換禁止
信号を書換禁止信号消去手段により消去することによっ
て、書換禁止信号が記録された部分が一度再生された後
は、その部分への信号の記録が可能となる。

【００１２】さらに、早送り手段を設けることにより、
信号を記録しようした際に書換禁止信号を検出した場合
には、早送り手段によって、磁気記録媒体を早送りし
て、書換禁止信号のない部分へ信号の記録を行うことが
できる。

【００１３】

【実施例】以下、添付した図面を参照して、本発明によ
る一実施例を説明する。

【００１４】図１は、本発明による記録済み信号保護装
置を適用したビデオテープレコーダーにおける記録済み
信号の保護機能を説明するためのブロック図である。

【００１５】このビデオテープレコーダーは、磁気記録
媒体としての磁気テープ６（以下単にテープと記す）、
ビデオテープレコーダーとしてのビデオ信号や音声信号
などを記録するための主信号記録／再生部１１、これら
ビデオ信号および音声信号の記録／再生を制御する主信
号記録／再生制御部１２、テープ６を早送りするための
早送り駆動部１３、早送りを制御するための早送り制御
部１４および図示しないテープ６の走行を制御するため
の装置や電源、ビデオ信号や音声信号を処理するための
装置などが適宜配設されており、さらに、本発明による
記録済み信号保護装置として、リニアトラックの信号を
取り出すヘッドであるリニアトラック再生部１、リニア
トラックより取り出された信号から書換禁止信号を検出
する書換禁止信号検出部２、リニアトラックへ信号を書
き込むヘッドであるリニアトラック記録部３、リニアト
ラックの書換禁止信号を消去するヘッドである書換信号
消去部４およびリニアトラックへの書換禁止信号の記録
と消去とを制御するリニアトラック記録制御部５が設け
られている。

【００１６】以下、本実施例の上記ビデオテープレコー
ダーにおける記録済み信号保護装置の各部の機能、動作
について、初期記録時、信号保護状態での記録時、およ
び再生時に分けて説明する。

【００１７】まず、初期記録時にあっては、テープ６が
記録のために走行され、リニアトラック再生部１および
書換禁止信号検出部２が書換禁止信号読取手段として機
能して、リニアトラック再生部１において、テープ６の
リニアトラックが再生されて、書換禁止信号検出部２に
より書換禁止信号が検出されていないことが確認され、
主信号記録／再生制御部１２から主信号記録／再生部１
１に記録指令がなされビデオ信号および音声信号などが
テープ６上のそれぞれのトラックに記録される。それと
同時に、リニアトラック記録部３およびリニアトラック
記録制御部５が書換禁止信号書込手段として機能し、リ
ニアトラック記録制御部５がリニアトラック記録部３へ
書換禁止信号記録指令を出し、テープ６上のリニアトラ
ックに書換禁止信号が記録される。

【００１８】ここで、リニアトラックとは、テープ６上
にフォーマットされたトラックの一つであり、テープ走
行方向に連続して記録がなされるトラックである。そし
て、書換禁止信号は、図２（ａ）に示すように、このリ
ニアトラックに記録される。

【００１９】次に、信号保護状態での記録時、すなわち
上記のように初期記録のときに書換禁止信号がリニアト
ラックに記録され、一度も再生されないで記録を行おう
とした場合の動作について説明する。この状態にあって
は、テープ６が記録のために走行され、前記同様、リニ
アトラック再生部１および書換禁止信号検出部２が書換
禁止信号読取手段として機能して、リニアトラック再生
部１において、そのテープ６のリニアトラックが再生さ
れる。そして、書換禁止信号検出部２により書換禁止信
号が検出される。これにより、書換禁止信号検出部２か
ら主信号記録／再生制御部１２に記録禁止要求が送られ
て、主信号記録／再生制御部１２から主信号記録／再生
部１１へ記録禁止指令がなされ、ビデオ信号および音声
信号などの主信号の記録が禁止される。

【００２０】さらに、早送り駆動部１３および早送り制
御部１４が早送り手段として機能し、この書換禁止信号
が検出されたことにより、書込禁止信号が検出されてい
る部分を、書換禁止信号のない部分、すなわち、保護す
る必要のない部分まで早送りして、前記初期記録時と同
様に、書換禁止信号が検出されないことを確認し、信号
の記録を行う。この様子を図２（ａ）に示す。

【００２１】次に、再生時にあっては、テープ６が再生
のために走行され、リニアトラック再生部１および書換
禁止信号検出部２が書換禁止信号読取手段として機能し
て、リニアトラック再生部１において、テープ６のリニ
アトラックが再生されて、書換禁止信号が記録されてい
る部分が再生されて、書換禁止信号検出部２により書換
禁止信号が検出される。そして、書換禁止信号消去部４
およびリニアトラック記録制御部５が書換禁止信号消去
手段として機能して、再生時において書換禁止信号が検
出された場合には、リニアトラック記録制御部５に書換
禁止信号を検出したことが伝えられ、書換禁止信号消去
指令が書換禁止信号消去部４へ送られて、図２（ｂ）に
示すように、リニアトラックの書換禁止信号が消去され
る。このとき、主信号記録／再生部１１によりビデオ信
号および音声信号などがテープ６上のそれぞれのトラッ
クから再生されている。

【００２２】これにより、テープ６内の書換禁止信号が
記録された部分が一度再生されたことによって、その部
分の書換禁止信号が消去されるので、以後、この部分へ
の記録が自由に行えるようになる。

【００２３】したがって、本発明の記録済み信号保護装
置を上記実施例のごとくビデオテープレコーダーに適応
することによって、例えば、一般家庭で用いられている
ように、テレビ番組などを録画した際に、一度も再生し
ていない場合にはその部分の信号は保護されており、誤
って消されることがなくなり、一方、一度見てしまえば
再度その部分に録画をして使うことができる。

【００２４】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の記録済み
信号保護装置は、ビデオテープレコーダーなどに好適に
用いられ、一度も再生されていない信号は書換禁止信号
によって、その部分の消去や上書きが行えずに保護され
て、一方、一度再生された後は、書換禁止信号消去され
るので、その部分に、再び記録を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による記録済み信号保護装置を適用した
ビデオテープレコーダーのブロック図である。

【図２】リニアトラックを説明するための図面である。

【符号の説明】 １ リニアトラック再生部 ２ 書換禁止信号検出部 ３ リニアトラック記録部 ４ 書換禁止信号消去部 ５ リニアトラック記録制御部 ６ テープ １１ 主信号記録／再生部 １２ 主信号記録／再生制御部 １３ 早送り駆動部 １４ 早送り制御部

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 磁気記録媒体に記録された記録済み信号
   を保護するための記録済み信号保護装置であって、 前記磁気記録媒体に書換禁止信号を書き込むための書換
   禁止信号書込手段と、 前記磁気記録媒体への信号記録時および前記磁気記録媒
   体に記録された信号の再生時に前記書換禁止信号を読み
   取るための書換禁止信号読取手段と、 前記磁気記録媒体への信号記録時に前記書換禁止信号に
   基づいて記録済信号の消去及び記録信号の書込みを抑止
   する記録信号書換禁止手段と、 前記磁気記録媒体に記録された前記信号の再生時に、前
   記書換禁止信号を消去する書換禁止信号消去手段と、を
   有することを特徴とする記録済み信号保護装置。
2. 【請求項２】 前記書換禁止信号に基づいて前記磁気記
   録媒体を早送りするための早送り手段を有することを特
   徴とする請求項１に記載の記録済み信号保護装置。