JPH0716582B2 - ガス状酸性ハロゲン化合物の除去方法 - Google Patents

ガス状酸性ハロゲン化合物の除去方法

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JPH0716582B2
JPH0716582B2 JP60259942A JP25994285A JPH0716582B2 JP H0716582 B2 JPH0716582 B2 JP H0716582B2 JP 60259942 A JP60259942 A JP 60259942A JP 25994285 A JP25994285 A JP 25994285A JP H0716582 B2 JPH0716582 B2 JP H0716582B2
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acidic halogen
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は周囲の大気中に直接放出した場合、人体に危険
をもたらす、弗化水素および塩化水素のごときガス状酸
性ハロゲン化合物の除去方法に関する。
これらの有害なハロゲン化合物の中で、幾つかのガス状
弗素化合物、特に、ガス状弗化物およびガス状塩化物
は、塩素および弗素のごとき元素状ハロゲンを含包する
種々のハロゲン化合物の製造の際に副生するばかりでな
しに、多くの工業的な方法で形成される廃ガス中にも生
ずる。例えば、半導体の工業的製造において利用される
プラズマ−エツチング法および反応性イオンエツチング
法(通常、R.I.E.法と略記される)から生ずる廃ガス
は、ガス状エツチング剤として使用される四弗化炭素
(CF4)およびフルオロ−ハイドロカーボン(CxFyHz)
のごときフルオロカーボン(CxFy)の分解により形成さ
れる種々のガス状酸性弗素化合物、特に弗化水素のごと
き酸性弗化物を含有していることが知られている。更
に、種々のガラス製品または金属製品を塩酸または弗化
水素酸水溶液で洗浄した場合に、塩化水素または弗化水
素のごときガス状酸性ハロゲン化合物を含有する廃ガス
が生ずることが知られている。これらの有害なガス状酸
性ハロゲン化合物を除去することが通常要求されてい
る。
これらのガス状酸性ハロゲン化合物を空気中に放出する
前に無害化するために、ガス状酸性ハロゲン化合物を除
去するための方法として、通常、このガスをシヤワース
クラバーに通送し、そこでガスを洗浄液体としての莫大
な量の、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムのごと
きアルカリの水溶液で洗浄する方法が使用されている。
この方法はハロゲン化合物を製造するための工業的方法
で生ずるごとき廃ガスを大きな規模で処理するためだけ
でなく、エツチング法で場合により生ずる廃ガスを小さ
い規模で処理するのにも推奨されている。特に、半導体
工業においては、例えば、“半導体工業におけるガス利
用技術と作業環境の安全衛生管理技術資料集成”(昭和
57年11月(株)フジ・テクノシステム発行)第5頁によ
よれば、プヤズマ−エッチング法またはR.I.E.法から生
ずる弗化水素含有廃ガス(i)多量の窒素ガスで稀釈す
るか、または廃ガスからハロゲン化合物を除去するため
に、(ii)シヤワースクラバーを通過させるか、また
は、(iii)中和剤を含有するパブラーを通過させてか
ら空気中に放出することが必要であると記載されてい
る。
プラズマ−エツチング法またはR.I.E.法から生ずる廃ガ
スを処理するための上記3種の方法(i),(ii)およ
び(iii)の中で、廃ガス窒素で稀釈する方法(i)
は、廃ガスから有害な弗素化合物を除去する方法ではな
いので、検討することは無意味である。他の2つの方
法、すなわち、シヤワースクラバー法(ii)およびバブ
ラー法(iii)は、必然的に大量の水を使用するため、
大型の装置を必要とする。特に、シヤワースクラバー法
はスクラバーのポンプを作動させるための電力にかなり
の費用を必要とし、また、特に、有害なガス状弗素化合
物を環境汚染の防止のために許容され得るとみなされる
特定の濃度(例えば、弗化水素は最大許容濃度の3ppmま
で除去すべきであると法律で規定されている)以下の水
準まで除去するための廃ガスの多段処理を必要とする場
合には、装置の大きさを更に増大させることが必要であ
る。これらの欠点はシヤワースクラバー法においては常
に生じ得る。ハロゲン化合物の商業的製造を行うメーカ
ーにとつては、廃ガスを無害にするための処理を行うた
めに大型の装置を設置することは、廃ガス処理に必要な
大型装置は弗素化合物のごときハロゲン化合物を大規模
に製造するための極めて大型の装置の僅か一部に過ぎな
いので、許容し得ることである。しかしながら、ハロゲ
ン化合物を使用するに過ぎないユーザーによつて使用さ
れるべき廃ガス処理用装置はコンパクトなもの、すなわ
ち、可能な限り小型であるが可能な限り効率の大きいも
のでなければならない。
本発明者らは前記従来法の欠点を除去するため、種々検
討した。従つて本発明の目的は、コンパクトな小型の装
置を使用した場合においてもガス状酸性ハロゲン化合
物、特に、塩化水素または弗化水素のごときガス状酸性
塩素または弗素化合物を効果的に除去し得る新規な方法
を提供することにある。
本発明者らは、種々研究した結果、ガス状酸性ハロゲン
化合物を化学的に中和することのできる反応性基または
薬剤を含有する固体吸着剤材料はガス状酸性ハロゲン化
合物を該化合物を含有する廃ガスから除去するのに効果
があることを知見した。
従って、本発明によれば、ガス状酸性ハロゲン化合物
と、該酸性ハロゲン化合物を化学的に中和することので
きる反応性基又は薬剤を含有する固体吸着剤の少なくと
も1種とを接触させることにより、ガス状酸性ハロゲン
化合物を上記固体吸着剤に吸着させかつ固体吸着剤中の
前記反応性基又は薬剤と反応させ、それによって、上記
ガス状酸性ハロゲン化合物を無害な非ガス状ハロゲン化
合物に転化させることからなるガス状酸性ハロゲン化合
物の除去方法において、前記酸性ハロゲン化合物を化学
的に中和することのできる薬剤を含有する固体吸着剤と
して、濃厚なアルカリ金属水酸化物水溶液を含浸させつ
いで低水分含有量になるまで圧縮したアスベスト塊を使
用すること及び処理すべきガスを2個又はそれ以上の別
個の床又はカラムであって、その各々が前記中和性基又
は中和性薬剤を含有する、異なる固体吸着剤からなる床
又はカラム中を通過させることを特徴とする、ガス状酸
性ハロゲン化合物の除去方法が提供される。
本発明の方法で使用し得る固体吸着剤の例としてはアス
ベストおよびシリカゲルが挙げられる。
個体吸着剤はスチレン−ジビニルベンゼン共重合体のご
とき非イオン有機重合体から製造した多孔質合成樹脂で
あり得る。固体吸着剤中に含有させる、酸性ハロゲン化
合物を化学的に中和することのできる薬剤として、アル
カリ金属水酸酸化物、例えば水酸化ナトリウム、水酸化
カリウムのごとき強アルカリの水溶液および炭酸水素ア
ルカリ金属塩例えば炭酸水素ナトリウムのごとき弱アル
カリの水溶液が挙げられる。酸性ハロゲン化合物を化学
的に中和することのできる薬剤を含有する固体吸着剤の
適当な例としては、アスベストのごとき固体吸着剤の塊
にアルカリ金属水酸化物、特に水酸化ナトリウムの水溶
液を含浸させついで含浸吸着剤塊を圧縮して過剰のアル
カリ水溶液を吸着剤から流出させ、ある量のアルカリ水
溶液を吸着剤塊中に吸収および(または)吸着させるこ
とにより調製したものが挙げられる。
酸性ハロゲン化合物を化学的に中和することのできる反
応性基を含有する固体吸着剤は、第4級アンモニウム基
のごとき塩基性反応性基を含有する多孔質合成樹脂であ
り得る。例えば、かかる多孔質合成樹脂はポリスチレン
から製造した塩基性アニオン交換樹脂または官能性アニ
オン交換基として塩基性反応性基を多数含有する他の縮
合重合体であり得る。
吸着剤はガスとの接触面積を大きくできるように、顆粒
または粒子の形で使用することが好ましい。
説明を単純化するために、本発明に従つて使用される、
酸性ハロゲン化合物を化学的に中和することのできる反
応性基または薬剤を含有する固体吸着剤を以下において
は“反応性吸着剤”と称する。
本発明の方法において反応性吸着剤により除去し得るガ
ス状酸性ハロゲン化合物は、水に溶解させた時に酸性溶
液を生ずる化合物である。この化合物は種々のハロゲン
化化合物であり、例えばつぎのものを挙げることができ
る:すなわち、塩素化合物、特に塩化水素(HCl)のご
とき塩化物および塩素ガスならびに弗素化合物、特に弗
化物、例えばガス状弗化水素(HF);元素状弗素ガス
(F2);塩化珪素または弗化珪素、例えばSiCl4およびS
iF4のごときハロゲン化珪素;塩素酸化物または弗素酸
化物、例えばCl2OおよびF2Oのごときハロゲン酸化物;
塩化・酸化炭素および弗化・酸化炭素、例えばCF2O,CO
F,CCl2Oなどのごときハロゲン化・酸化炭素。
本発明の方法は、ガス状ハロゲン化合物またはこれを含
有する廃ガスを反応性吸着剤の単一の床またはカラムを
一回通過させるだけでは有害なハロゲン化合物を所望の
水準まで除去するのに短か過ぎる場合、あるいは、処理
すべき廃ガス中のガス状酸性ハロゲン化合物の当初の含
有量が高過ぎる場合のごとく、大きな費用を要する場合
に特に適用され、前記した通り、ガス状酸性ハロゲン化
合物または廃ガスを、2種またはそれ以上の異る反応性
吸着剤からなる、2個またはそれ以上の別個の床または
カラムに連続的に通送する。かくして、反応性吸着剤の
多段床またはカラムを使用することにより、廃ガスから
ガス状酸性ハロゲン化物を除去する程度を著しく増大さ
せ得る。
本発明の方法においては、処理すべきガスを水酸化ナト
リウムのごとき強アルカリの水溶液を含浸させた固体吸
着剤からなる第1の反応性吸着剤からなる第1の床また
はカラムを通過させ、ついで塩基性アニオン交換樹脂又
はシリカゲルからなる第2の反応性吸着剤からなる第2
の床またはカラムを通過させることが好ましい。より効
果的に行うためには、本発明の方法は処理すべきガス
を、炭酸ナトリウムまたは炭酸水素ナトリウムのごとき
弱アルカリの水溶液を含浸させた固体吸着剤からなる反
応性吸着剤よりなる第1の床またはカラムを通過させつ
いで塩基性アニオン交換樹脂又はシリカゲルからなる第
2の床またはカラムを通過させることにより、あるい
は、処理すべきガスを強アルカリの水溶液を含浸させた
固体吸着剤からなる反応性吸着剤よりなる第1の床また
はカラムを通過させ、ついで弱アルカリの水溶液を含浸
させた、第1の固体吸着剤と同一のまたは異る固体吸着
剤材料からなる反応性吸着剤よりなる第2の床またはカ
ラムを通過させ、最後に、塩基性アニオン交換樹脂から
なる第3の床またはカラムを通過させることにより行い
得る。
本発明の方法においては、除去すべきガス状酸性ハロゲ
ン化合物を最初、固体吸着剤材料に吸着させついで上記
化合物を吸着剤塊の内部で無害な非ガス状ハロゲン化合
物に転化し、それによつて、ガス状酸性ハロゲン化合物
を極めて効率的に除去する。例えば、本発明の方法をガ
ス状酸性ハロゲン化合物を含有する廃ガスの処理に適用
した場合には、ハロゲン化化合物は最初に固体反応性吸
着剤中に吸着され、吸着剤塊を通過することができず、
その結果、ガス状酸性ハロゲン化合物が直接空気中に放
出されることが防止される。反応性吸着剤により吸着さ
れたガス状酸性ハロゲン化合物は、ついで、反応性吸着
剤塊内で該吸着剤中に存在する中和剤または反応性基に
より徐々に化学的に中和され、その結果、莫大な量の水
を使用するシヤワースクラバーのごとき大型の装置を使
用することなしに、有害なガス状酸性ハロゲン化合物を
小容量の反応性吸着剤により高い効率で除去し得る。
本発明の方法で使用されるべき反応性吸着剤の量は、除
去すべきガス状ハロゲン化合物の当初の量に応じて、有
害なハロゲン化合物を効果的にかつ経済的に除去するの
に丁度な程度に適当に選択し得る。使用すべき反応性吸
着剤の適当な種類と量または容量は簡単な予備試験によ
り容易に決定し得る。指示として示せば、中和剤として
強アルカリ、例えば水酸化ナトリウムの水溶液を含有す
るアスベストからなる反応性吸着剤は、1000ppmまたは
それ以上のガス状酸性ハロゲン化合物例えばガス状弗化
物を含有する廃ガスを処理して、この廃ガスから上記ハ
ロゲン化合物をその含有量が約100ppmになるまで除去す
るのに適しており、また、中和剤として弱アルカリ水溶
液を含有するアスベストからなる反応性吸着剤は、100p
pm前後のガス状酸性ハロゲン化合物、例えばガス状弗化
物を含有する廃ガスを処理して、この廃ガスから上記ハ
ロゲン化物をその含有量が約20〜30ppmになるまで除去
するのに適しており、更に、塩基性アニオン交換樹脂か
らなる反応性吸着剤は、100ppmまたはそれ以下のガス状
酸性ハロゲン化合物、例えばガス状弗化物を含有する廃
ガスを処理して、この廃ガスから上記ハロゲン化合物
を、環境汚染を防止するのに特容され得ると通常認めら
れているある水準まで除去するのに適していることが経
験的に認められている。塩基性アニオン交換樹脂を使用
する場合には、処理すべきガスはアニオン交換樹脂から
なる反応性吸着剤と反応させる前に、アニオン交換樹脂
より安価な反応性吸着剤と接触させ、その結果、アニオ
ン交換樹脂の必要量を減少させるかまたはアニオン交換
樹脂の消耗を遅延させることが経済的でありかつ好都合
である。アニオン交換樹脂の使用量を節約するために
は、例えば、中和剤として弱アルカリ水溶液を含有する
反応性吸着剤を塩基性アニオン交換樹脂からなる反応性
吸着剤と併用することが有利である。
本発明の方法は、主な利点として、ガス状酸性ハロゲン
化合物を比較的少量の固体反応性吸着剤を使用して高い
効率で除去し得ること;固体反応性吸着剤は取扱いが容
易であることおよび一旦使用した固体反応性吸着剤は、
その使用量が比較的少ないので廃棄することができ、も
し所望ならば、再利用するために簡単な方法で再生し得
ること等の利点を有する。これに対して、シヤワースク
ラバーまたはバブラーを使用する従来の方法は莫大な量
の洗浄水溶液および(または)水を必ず必要とし、従つ
て、この莫大な量の液体の使用に起因する種々の欠点、
すなわち、多量の液体を取扱うために大型の装置と容器
を必要とすることおよび多量の使用済みの液体を廃棄す
る際あるいは再生する際あるいは河川に放流または廃棄
する前に完全にあるいは部分的に再生する際に種々の困
難に遭遇すること等の欠点を有する。
例えば廃ガスからガス状弗化水素を除去するために、洗
浄溶液としてアルカリ水溶液を使用するシヤワースクラ
バーを使用した場合には、スクラバー中に設置されるス
クリーン板の枚数を通常のものより非常に多くすれば弗
化水素を最大許容濃度の3ppmまで除去することができ
る。しかしながら、スクラバー中のスクリーン板の枚数
を増大させると、スクラバーから流出する処理されたガ
スにより搬送されるアルカリ水溶液の微細な水滴の量が
増大し、その結果、スクラバーから流出する処理された
ガスを、アルカリ水溶液の微細な水滴を除去するために
トラツピングクーラーにより再び処理することが必要と
なり、これを行わないときはアルカリによる環境汚染と
いう第2の問題が生ずる。スクラバー中のスクリーン板
の枚数の増加とトラッピングクーラーの使用により、装
置が大型になり、設置費用が増大するという不利益が生
ずる。
多数のシヤワースクラバーを直列にして使用した場合に
も、廃ガスからガス状弗化水素を最大許容濃度の3ppmま
で除去し得る。しかしながら、この場合にも、一個のシ
ヤワースクラバー中のスクリーン板の数を増加させる前
記の方法について述べたものと同一の不利益が生ずる。
これに対して、本発明において使用される固体反応性吸
着剤は小型であるが、ガス状酸性ハロゲン化合物を含有
する廃ガスから上記化合物を除去するのに大きな効果を
示し、従つて、小型の容器に充填された反応性吸着剤で
も、除去されるべきガス状ハロゲン化合物を含有する廃
ガスの精製処理を行うのに十分である。
以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこれらの実施
例により限定されるものではない。
実施例1 本実施例は本発明の方法を使用して、ガス状エツチング
剤として四弗化炭素(CF4)を使用するR.I.E.法から副
生する。かつ、空気とつぎの成分:すなわち8.3容量%
の水素(H2,無害)、35.6容量%の四弗化炭素(CF4,無
害)、1.6容量%のC2F6(無害)、2.5容量%のC3H8(無
害)、5880ppmの二酸化炭素(CO2,無害)、230ppmの一
酸化炭素(CO)および4500ppmの弗化水素(HF,有害)と
の混合物であり、更に痕跡量の四弗化珪素(SiF4,有
害)、CF2O,COF(有害)および四弗化炭素の分解により
生成した、同定することのできない他のハロゲン化物を
含有する廃ガスを処理した例を示す。
この実施例で達成されたガス状酸性弗化物の除去の程度
は、ある種の分析器により測定した弗化水素の除去によ
り評価した。一酸化炭素(CO)はその毒性という点では
人体に有害であるが、本発明の方法で除去することを目
的とするガスではない。
円筒状パイプ(内径52mm,長さ150mm)に、アスベスト塊
に90%水酸化ナトリウム水溶液を含浸させた後、低水分
含有量になるまで圧縮しついで分割して顆粒とすること
により製造した、いわゆる“ソーダアスベスト”からな
る反応性吸着剤80gを充填した。前記の組成を有する廃
ガスを、上記“ソーダアスベスト”を含有する充填パイ
プに周囲温度で40ml/分の流率で通送した。パイプから
流出する処理ガスは、検出管で測定して100ppmの弗化水
素を含有しており、弗化水素が4500ppmから100ppmにま
で除去されたことを示した。ガス状弗化水素は一旦、吸
着剤に吸着されついで固体吸着剤材料であるアスベスト
中に存在する水酸化ナトリウム水溶液との反応により中
和されたものと考えられる。
前記したいわゆる“ソーダアスベスト”は直径2〜3mm
の顆粒の形で商業的に入手される製品である。
実施例2 モノアゾ型塩基性染料、メタニルイエロー 0.1gを水100mlに溶解させた溶液に350gのシリカゲルを
添加し、得られた混合物を周囲温度で1時間放置しつい
で190℃で90分間乾燥させることにより調製した反応性
吸着剤50gを充填した円筒状吸着パイプ(直径52mm,長さ
150mm)に前記実施例1で得られた、100ppmの弗化水素
を含有する処理ガスを通送した。上記吸着パイプから流
出する、更に処理されたガスは、検出管で測定して、22
ppmの弗化水素を含有していた。
前記方法で調製した反応性吸着剤中に存在する塩基性染
料は中和剤として作用することができそして酸と反応し
たとき、色相がオレンジ色から紫色に変化する。従つ
て、この反応性吸着剤は処理すべきガスを前記吸着パイ
プに導入したとき、ガスを導入するための入口に近い、
カラムの上流帯域で紫色に変色し始める。反応性吸着剤
のカラムの全ての部分が紫色に変色した場合、これは反
応性吸着剤が消費されたことを示し、従つて、反応性吸
着剤を新しいものに交換すべき時期が来たことを示す。
実施例3 実施例1で使用したものと同一の“ソーダアスベスト"8
0g、実施例3で調製したものと同一の変色性反応性吸着
剤50gおよび30gの塩基性イオン交換樹脂“デユオライ
ト”(“Duolite")A101を、この順で、単一の円筒状パ
イプ(直径52mm,長さ150mm)に注意深く充填して、異つ
た反応性吸着剤材料を混合することなしに、パイプ内に
異つた帯域または層を形成させた。
実施例1で使用したものと同一の廃ガスを、上記で作成
した吸着パイプに、ソーダアスヘスト帯域が形成されて
いるパイプの一方の端部から40ml/分の流率で通送し
た。“デュオライト”帯域が形成されているパイプの他
方の端部から流出する処理ガスは1ppmの弗化水素を含有
しており、弗化水素がその当初の濃度である4500ppmか
ら、弗化水素についての最大許容濃度である3ppmより少
ない1ppmの許容水準まで除去されたことを示した。かく
得られた処理ガスは明らかに無害であり、そのまま、空
気中に放出し得た。
実施例4 試料ガスとして空気と1.98容量%の弗化水素(HF)との
混合物を使用したこと以外、実施例3と同一の方法を繰
返した。吸着パイプから流出する処理ガス中においては
弗化水素の濃度は1ppmに低下していた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01D 53/34 ZAB

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガス状酸性ハロゲン化合物と、該酸性ハロ
    ゲン化合物を化学的に中和することのできる反応性基又
    は薬剤を含有する固体吸着剤の少なくとも1種とを接触
    させることにより、ガス状酸性ハロゲン化合物を上記固
    体吸着剤に吸着させかつ固体吸着剤中の前記反応性基又
    は薬剤と反応させ、それによって、上記ガス状酸性ハロ
    ゲン化合物を無害な非ガス状ハロゲン化合物に転化させ
    ることからなるガス状酸性ハロゲン化合物の除去方法に
    おいて、前記酸性ハロゲン化合物を化学的に中和するこ
    とのできる薬剤を含有する固体吸着剤として、濃厚なア
    ルカリ金属水酸化物水溶液を含浸させついで低水分含有
    量になるまで圧縮したアスベスト塊を使用すること及び
    処理すべきガスを2個又はそれ以上の別個の床又はカラ
    ムであって、その各々が前記中和性基又は中和性薬剤を
    含有する、異なる固体吸着剤からなる床又はカラム中を
    通過させることを特徴とする、ガス状酸性ハロゲン化合
    物の除去方法。
  2. 【請求項2】第2の床又はカラムは塩基性アニオン交換
    樹脂又はシリカゲルからなる、特許請求の範囲第1項に
    記載の方法。
JP60259942A 1984-11-21 1985-11-21 ガス状酸性ハロゲン化合物の除去方法 Expired - Lifetime JPH0716582B2 (ja)

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