JPH0716534A - 複層塗膜形成方法 - Google Patents

複層塗膜形成方法

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JPH0716534A
JPH0716534A JP18681393A JP18681393A JPH0716534A JP H0716534 A JPH0716534 A JP H0716534A JP 18681393 A JP18681393 A JP 18681393A JP 18681393 A JP18681393 A JP 18681393A JP H0716534 A JPH0716534 A JP H0716534A
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color
pigment
hue
interference
coating
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JP18681393A
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Eizo Niimi
英造 新美
Koichi Takahashi
孝一 高橋
Michinosuke Nakada
理之介 中田
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Nippon Paint Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来の干渉マイカ顔料では発現が困難とされ
ていたシェード部での深み感のある色相が現出し、色域
の広い塗膜形成が可能な複層塗膜形成方法。 【構成】 有彩色または黒色の着色顔料を担持した干渉
マイカ顔料を含む上塗り塗料を、マンセル表示系におけ
る色相Hが、マンセル色相環100に対し前記干渉マイ
カ顔料に担持された着色顔料の色相を0とし、左まわり
+50、右まわり−50で表示した際に0±10の色相
範囲にあるカラー中塗り塗膜上に塗布することを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車およびその部品
類、自転車、家電製品などを対象とする工業塗装に有用
な複層塗膜形成方法に係り、詳しくは干渉性があってカ
ラーフロップ感が強く、かつ底色の白ぼけがない深み感
のある3コートパール状塗膜の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、塗膜にパール調光沢感の光輝性を
付与するための塗料成分としてマイカ顔料が汎用されて
おり、塗膜の形成は該マイカ顔料を含む塗料を着色した
カラー中塗り塗膜上に塗布し、さらにクリヤーコートを
形成する3コート系の複層塗膜形成法によっておこなわ
れている。近年では、マイカ特有の低い隠蔽性や干渉性
を改善する目的で、鱗片状マイカの表面に二酸化チタン
の薄膜をコーティングした干渉マイカ顔料が用いられて
いる。
【0003】干渉マイカ顔料を含む塗料系の塗装技術と
しては、例えばマンセルカラーチャートでN−4〜N−
8のカラーベース上に6〜13%(樹脂固形分比)の主
として二酸化チタンからなる金属酸化物で被覆した雲母
を含む透明な干渉コートを塗装し、さらにトップクリヤ
ーコートを塗装する被覆方法(特開昭61−37423 号公
報) 、着色下地塗膜上にチタナイズドマイカ顔料を含有
する低隠蔽塗料を上塗りする場合、チタナイズドマイカ
顔料としてその顔料干渉色が着色下地塗膜の色相と同系
統のものを用いる塗装仕上げ方法(特開昭59−160571号
公報)等が提案されている。また、干渉マイカ顔料の干
渉色とその補色周辺の色相を除いた特定色相範囲のカラ
ー中塗上に、前記干渉マイカ顔料を含有するベースコー
トを塗装する意匠製に優れた積層塗装物(特開昭59−21
5857号公報)が本出願人によって提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、干渉マ
イカ顔料を用いる従来の塗装技術においては、干渉マイ
カ顔料自体の基材の白さが下地色相を白濁させ、深みの
ある色相感を付与することができない問題点がある。こ
の現象は、マイカ顔料の基材となる天然白雲母に含まれ
る微量の鉄分、泥土等の不純物により生じる淡黄色、微
黄褐色なども関与し、カラー中塗層の色相に白ぼけた感
じを与える傾向を示す。
【0005】上記の色相変調は、次のような理由に基づ
くものである。すなわち、マイカ顔料は鱗片状を呈して
いる関係で、塗膜内では下地(カラー中塗層)面にほぼ
平行に配向している。このため、ハイライト部ではマイ
カ顔料の表面からくる反射が強く現れ、干渉色とマイカ
顔料基材の複合色がカラー中塗下地よりも強く視認され
る。これに対し、シェード部では表面反射が低下するの
で、干渉色は消えてマイカ顔料基材の色が下地(カラー
中塗層)の色と複合されて視認される。このため、ハイ
ライトでは干渉色の色相が生じるが、シェードでは干渉
色の代わりに基材の色が支配的となって白ぼけた感じが
カラー中塗上に残る。
【0006】かかる白ぼけの影響は、とくに濃色のカラ
ー中塗の場合にマイカ顔料基材の色感がダウンフロップ
(底色)で生じ易いため、従来技術では比較的明度と彩
度が限定された淡彩色域のカラー中塗面に干渉マイカ顔
料を含む塗料が塗装されており、この関係で深み感のあ
る色相を発現することができなかった。また、前記した
特開昭59−160571号公報記載の発明のように、
干渉マイカ顔料と干渉色が同じ色相のカラー中塗を組み
合わせた場合には色ムラは生じ難いものの、干渉色が中
塗色と同じであるため鈍い干渉色しか現出させることが
できず、光輝感が弱くなる。
【0007】本発明者らは、上記のような従来技術によ
る問題点を解消すべく鋭意研究を重ねた結果、干渉マイ
カ顔料に着色顔料を担持させると、その着色顔料が干渉
マイカ顔料の白さを消し、同系統の色相のカラー中塗上
では白ぼけ感がなく、シェード部での深み感が増すこ
と、干渉マイカの干渉色と異なる顔料を担持させると干
渉色の効果が大いに発揮され、また担持させた顔料がカ
ラー中塗と同系統のためムラが出にくいこと、等の事実
を確認した。
【0008】本発明は前記の知見に基づいて開発された
もので、その目的は、従来の干渉マイカ顔料では発現が
困難とされていた、底色の白ぼけがなく、シェード部で
の深み感を与え、かつ幅広い色域の塗膜形成が可能な複
層塗膜形成方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明による複層塗膜形成方法は、有彩色または黒
色の着色顔料を担持した干渉マイカ顔料を含む上塗り塗
料を、マンセル表示系における色相Hが、マンセル色相
環100に対し前記干渉マイカ顔料に担持された着色顔
料の色相を0とし、左まわり+50、右まわり−50で
表示した際に0±10の色相範囲にあるカラー中塗り塗
膜上に塗布することを構成上の特徴とする。
【0010】本発明において下地となるカラー中塗り塗
膜は、表面に塗布する着色顔料を担持した干渉マイカ顔
料を含む上塗り塗料の着色顔料と同系統の色相、すなわ
ち色相Hがマンセル色相環100に対して干渉マイカ顔
料の色相を0とし、左まわり+50、右まわり−50で
表示した際に0±10の範囲の色相であることが要件と
なる。この色相差が0±10の範囲を越えると、カラー
中塗の色相と担持した顔料との混色作用によりムラが出
やすくなったり、濁りが生じるようになる。好ましく
は、0±5の範囲である。
【0011】カラー中塗に使用される顔料は、塗料用に
常用される有機系、無機系の各種着色顔料および体質顔
料が使用可能である。着色顔料としては、例えば有機系
のアゾレーキ系顔料、不溶性アゾ系顔料、縮合アゾ系顔
料、フタロシアニン系顔料、インジゴ系顔料、ペリノン
系顔料、ペリレン系顔料、フタロン系顔料、ジオキサジ
ン系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリノン系顔
料、金属錯体顔料等、無機系の黄鉛、黄色酸化鉄、ベン
ガラ、カーボンブラック、二酸化チタンなどが用いられ
る。また、塗膜形成用のビヒクルとなる樹脂としては、
アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、シ
リコン樹脂、フッ素樹脂などの基本樹脂にアミノ樹脂や
ブロックイソシアネート等の架橋剤を混合した系が挙げ
られる。このほか、常温乾燥により硬化することができ
る2液型ポリウレタン樹脂やシリコーン樹脂なども用い
られる。形成する中塗り塗膜の乾燥膜厚は、25〜50
μm 、好ましくは30〜40μm の範囲である。
【0012】上記のカラー中塗り塗膜上には、着色顔料
を担持した干渉マイカ顔料を含有する上塗り塗料が塗装
される。干渉マイカ顔料としては、粒径1〜44μm 、
好ましくは2〜40μm の雲母微粉末に二酸化チタンが
薄層でコーティングされた干渉色を発するものが用いら
れる。なお、耐水性などを高めるために他の金属酸化物
などでコーティング処理したものであってもよい。干渉
マイカ顔料の表面に担持される着色顔料は、上述したカ
ラー中塗り塗料と同様の有機系、無機系の有彩色または
黒色の顔料類である。
【0013】干渉マイカ顔料に着色顔料を担持させるに
は、雲母粒子を母粒子とし、着色顔料を子粒子として母
粒子上に子粒子を静電的に吸着させ、機械的な衝撃力を
与えながら吸着させた顔料粒子を雲母粒子の表面に固定
化する方法を採ることが好ましいる。この際に用いる装
置としては、高速回転するローター、ステーターおよび
循環回路で構成されたハイブリダイザーが最も好適で、
装置内に投入された被処理物は分散されながら衝撃力と
共に粒子の相互作用による圧縮、摩擦、剪断力などの機
械的作用を繰り返し受け、短時間(1〜10分)内に均
一な処理を完了させることができる。
【0014】着色顔料の担持量は、干渉マイカ顔料10
0重量部当たり1〜10重量部、好ましくは2〜5重量
部の範囲である。この担持量が1重量部未満であると着
色効果が減退し、10重量部を越えると光輝感が減退す
るうえ、吸着不良の顔料が脱離して色安定性が損なわれ
る。
【0015】着色顔料を担持した干渉マイカ顔料は、ビ
ヒクル成分に混合して上塗り塗料を作製する。ビヒクル
となる樹脂としては、アクリル樹脂、ポリエステル樹
脂、アルキッド樹脂、フッ素樹脂などにアミノ樹脂やブ
ロックイソシアネートなどの架橋剤と混合して使用され
るが、これら樹脂は1種に限らず2種以上を組み合わせ
て使用することもできる。このほか、常温乾燥により硬
化することができる2液型ポリウレタン樹脂やシリコー
ン樹脂なども用いられる。ビヒクル樹脂に対する顔料を
担持した干渉マイカ顔料の添加量は、樹脂固形分100
重量部当たり1〜25重量部、好ましくは2〜13重量
部である。この添加量が1重量部を下廻ると干渉色およ
び光輝感が低下し、25重量部を越えるとマイカ感が強
すぎて下地色との混色作用が低下し、平滑性を損ねる。
なお、この上塗り塗料に透明性、干渉性を妨げない範囲
で着色顔料0.5〜3重量部を添加し、カラー化を強め
て色の深みを高めることもできる。
【0016】上記の上塗り塗料には、微小樹脂粒からな
る架橋重合体微粒子を加えてもよく、この添加は粘性を
制御し、塗膜の外観を改善するために有効に機能する。
該架橋重合体微粒子は、例えばエチレン性不飽和単量体
を架橋性の共重合単量体と水性媒体中でサスペンジョン
重合または乳化重合させ、得られた微小樹脂粒子分散液
を溶媒置換、共沸、遠心分離乾燥などにより水を除去す
る方法、脂肪酸炭化水素などの低SP有機溶媒またはエ
ステル、ケトン、アルコールなどの高SP有機溶媒のよ
うにモノマーは溶解するが重合体は溶解しない非水性有
機溶媒中で、エチレン性不飽和単量体と架橋性共重合体
とを共重合させ、得られた微小樹脂粒子(共重合体)を
分散させる方法(NAD法または沈殿析出法と称され
る)などにより製造される。このほか、特開昭58−1
29066号公報に記載のある両イオン性基を有する水
溶性樹脂を使用する方法を採用してもよい。
【0017】添加する架橋重合体微粒子は、平均粒径が
0.01〜10μm の範囲にあることが好ましく、例え
ば日本ペイント(株)製のAZS797、AZS597
などが好適に使用される。配合量は、樹脂固形分に対し
て好ましくは0.1〜20重量%、より好ましくは0.
5〜10重量%とする。
【0018】本発明に用いるマイカベースの上塗り塗料
は上記の各成分を主体に構成されるが、従来の塗料組成
物に常用されている各種の添加剤を任意に配合すること
ができる。添加剤としては、例えばドデシルベンゼンス
ルホン酸等の硬化触媒、ベンゾトリアゾール系の紫外線
吸収剤、ベンゾフェノール系の酸化防止剤、シリコーン
や有機高分子等の表面調整剤、タレ止め剤、増粘剤など
が挙げられる。これらの成分は、通常、塗膜形成用樹脂
100重量部に対し5重量部以下の配合量で塗料や塗膜
の性能を改善することができる。
【0019】なお、上塗り塗料は有機溶媒型が一般的で
あるが、これに限られるものではなく非水分散液型、水
溶液型、分散液型など各種の形態として塗料構成するこ
とができる。塗装に際しては、有機溶剤、水等の溶媒で
塗装適性粘度に希釈して用いるが、塗装時の固形分は1
0〜50重量%が好ましい。
【0020】本発明の複層塗膜形成方法は、被塗基材面
に特定された色相範囲のカラー中塗り塗料を塗布し、形
成された中塗り塗膜上にマイカベースの上塗り塗料をベ
ースコートするプロセスからなる。更に、必要に応じて
クリヤー塗料をトップコートすることができるが、この
場合にはベースコートおよびトップコートを同時に硬化
させる。クリヤー塗料としては一般に常用される透明性
樹脂が使用されるが、必要に応じ透明性を損ねない範囲
で着色顔料や各種添加成分を配合してもよい。ベースコ
ートとトップコートは2コート1ベーク方式により同時
に硬化させて複合塗膜を形成する。形成するトップコー
トの好ましい乾燥膜厚は、30〜60μm である。
【0021】塗布対象となる被塗基材は、鉄、アルミニ
ウム、銅もしくはこれらの合金を含む金属類を始めとし
て、ガラス、セメント、コンクリートなどの無機材料、
ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、ポリアミド、ポリアクリル、ポリエステル、
エチレン−ポリビニルアルコール共重合体、塩化ビニル
樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリカーボネート、ポリウ
レタン等の樹脂成形品および各種FRPなどのプラスチ
ック材料、木材、繊維材料が該当する。なお、これら被
塗基材に予め適宜なアンダーコートやプレコート処理を
施すことは任意である。
【0022】塗装は被塗基材に直接おこなうこともでき
るが、例えば自動車の塗装等においては、通常、表面化
成処理後に電着塗料などによる下塗り塗装し、塗膜が硬
化した後に塗装する。塗装操作は霧化式塗装機を用い、
エアスプレー塗装、静電塗装などによっておこなわれ
る。
【0023】
【作用】カラー中塗り塗料による単独塗膜では、ハイラ
イトおよびシェードでの色相角度の変化が小さく、見る
角度に伴う色変化(カラーフロップ)がない。しかし、
カラー中塗上に二酸化チタンをコーティングした干渉マ
イカ顔料を含む上塗り塗装を施した塗膜は、見る角度の
変化に応じて干渉色が現れ、カラーフロップが生じる。
本発明による有彩色または黒色の着色顔料を担持した干
渉マイカ顔料は、従来の干渉マイカと異なり担持された
顔料が干渉マイカの色変化の効果をさらに向上させる作
用を営む。
【0024】特にシェイド部において明度(L* )が下
がり、マイカ顔料基材の色(微量の鉄分、泥土による淡
黄色、微黄褐色)やコーティングされた二酸化チタンに
よる白色の影響のために生じる白ぼけ感を抑制し、彩度
(C* )を高めて深み感のある塗膜を形成する。同時
に、ハイライトでも顔料を担持させていない干渉マイカ
に比べ彩度の高い深みのある塗膜を形成する。これに比
べ着色顔料を担持していない干渉マイカ顔料では、シェ
イド部で明度が高く、彩度も低くなって濁った塗膜とな
り、深み感に欠ける塗膜となる。
【0025】しかし、着色顔料を担持した干渉マイカ顔
料を含む上塗り塗料であっても、含有する着色顔料と中
塗り塗膜との色相が異なる場合には、相互の色相差から
くる濁りが起きて、シェイド部でもハイライト部でも彩
度(C* )が上がらず、カラーフロップ感はあっても深
み感に欠け、濁った塗膜となってしまう。なお、干渉マ
イカ顔料に着色顔料を添加した場合には、若干は明度、
彩度は良くなるが、白ぼけ感、彩度の上がった深み感は
解消されていない。
【0026】本発明によれば、下地を構成する中塗り塗
膜がマンセル表示系における色相Hが、マンセル色相環
100に対し上塗り塗料の干渉マイカ顔料に担持された
着色顔料の色相を0とし、左まわり+50、右まわり−
50で表示した際に0±10の色相範囲にあるため、上
部に塗装する上塗り塗料と同系統の色相となる。この作
用により、下地に濁りを生じることなく、常に鮮やかな
深み感のある色感を現出する。したがって、シェイドに
おいても従来のような白ぼけを示す明度アップがなく、
彩度が高まって深み感を増す色感が創出される。
【0027】
【実施例】以下、本発明の実施例を比較例と対比して具
体的に説明する。各例で適用した着色顔料を担持した干
渉マイカ顔料、添加した着色顔料および塗膜形成樹脂等
は下記のとおりである。なお、表1〜6における前記成
分の表示は下記の記号で示した。また、配合量は固形分
の重量部で示した。
【0028】着色顔料を担持した干渉マイカ顔料; (A/a) 二酸化チタンをコーティングした干渉マイカ顔料
(A) “イリオジン235WII”〔メルクジャパン社製〕
に着色顔料(a) “ヘリオゲングリーンL−8730”
〔BASF社製、マンセル:9G〕を担持、干渉色グリ
ーン (A/b) 二酸化チタンをコーティングした干渉マイカ顔料
(A) “イリオジン235WII”〔メルクジャパン社製〕
に着色顔料(b) “シコトランスイェローL−1916”
〔BASF社製、マンセル:10YR〕を担持、干渉色
グリーン (B/c) 二酸化チタンをコーティングした干渉マイカ顔料
(B) “イリオジン215WII”〔メルクジャパン社製〕
に着色顔料(c) “クロモフタールレッドA2B”〔チバ
ガイギー社製、マンセル:5R〕を担持、干渉色レッド (B/d) 二酸化チタンをコーティングした干渉マイカ顔料
(B) “イリオジン215WII”〔メルクジャパン社製〕
に着色顔料(d) “シャニンブルーG314”〔山陽色素
(株)製、マンセル:5PB〕を担持、干渉色レッド (C/d) 二酸化チタンをコーティングした干渉マイカ顔料
(C) “イリオジン205WII”〔メルクジャパン社製〕
に着色顔料(d) “シャニンブルーG314”〔山陽色素
(株) 製、マンセル:5PB〕、干渉色ゴールド 担持した着色顔料の色相は、後述の塗膜形成樹脂(アク
リル樹脂34.0/メラミン樹脂8.5 )と担持着色顔料5の
割合で粒度10μm に分散塗料化し、乾燥膜厚40μm
となるように塗膜を形成したものを、カラーコンピュー
ター〔スガ試験機製〕で測定し、マンセル色相を表に示
した。
【0029】添加した着色顔料; (c) “クロモフタールレッドA2B”〔チバガイギー社
製〕 (d) “シャニンブルーG314”〔山陽色素(株)製〕 (e) “リオノールグリーン6YKP”〔東洋インキ
(株)製〕
【0030】塗膜形成樹脂;アクリル樹脂は、スチレン
/メチルメタアクリレート/エチルアクリレート・ヒド
ロキシエチルメタアクリレート/メタアクリル酸の共重
合体、数平均分子量20000、水酸基価45、酸価1
5、固形分50%。メラミン樹脂は商品名“ユーバン2
0SE”〔三井東圧化学(株)製、固形分60%〕を用
いた。
【0031】実施例1〜8、比較例1〜9 上記の各成分を表1〜6に示す組成比率で配合形成した
上塗り塗料を用い、以下の塗装工程で中塗り塗膜上に塗
装した。リン酸亜鉛で化成処理した厚さ0.8mmのダル
鋼板基材に、カチオン電着塗料〔日本ペイント(株)
製、“パワートップU−50”〕を乾燥塗膜が25μm
になるように塗装したのち、160℃で30分間焼付け
た。この電着塗膜面に中塗塗料〔日本ペイント(株)
製、“オルガS−90シーラー”グリーン、レッド、ブ
ルー〕を乾燥塗膜が40μm になるようにエアスプレー
塗装し、140℃で30分間焼付けして試験板を作製し
た。形成した中塗り塗膜は、マンセル色票に合わせてグ
リーンはマンセル表示で4.0G 5/9、レッドはマ
ンセル表示で7.5R 4/14、ブルーはマンセル表
示で8.5B 5/10にそれぞれ色相を調色した。
【0032】この試験板の表面に上塗り塗料を、フォー
ドカップ#4で20℃、12〜15秒となるように溶剤
(トルエン/キシレン/酢酸エチル/酢酸ブチル=70/1
5/10/5)で粘度調整し、乾燥塗膜が16〜20μm にな
るように塗装した。塗装は静電塗装機〔ランズバーグゲ
マ社製、Auto REA〕を用い霧化圧2.8kg/cm2
でおこない、塗装中のブースの雰囲気は温度25℃、湿
度75%に保持した。塗装後3分間セッティングを施し
たのち、アクリル樹脂系クリヤー塗料〔日本ペイント
(株)製、“スーパーラック0−100”〕を乾燥膜厚
が約35μm になるよう塗装した。ついで、約10分間
室温でセッティングしたのち、140℃で30分間焼付
けた。
【0033】形成した塗膜につき、下記の基準でCIE
(L* , a* , b* )表示系における色相の光学測定お
よび目視観察による深み感、白ぼけ感、濁り、カラーフ
ロップ感を判定評価し、その結果を表1〜6に併載し
た。
【0034】CIE(L* , a* , b* )表示系におけ
る色相の測定;変角測色計〔スガ試験機製、VC−1
型〕を用い、図1に示すように塗膜形成した測定試料に
対し垂線から45°の角度で光源を照明し、その照明角
度の正反射方向から光源側に30°(ハイライト方向の
受光点H)および120°(シェード方向の受光点S)
の角度で同時に受光した。これを図2に示すような明度
−彩度のL* a * b * 表色系により測色し、明度
(L* )、彩度(C* ) の値と色相角度(H°)を測定
した。C* は{(a* )2+(b* )21/2 で、色相角(H
°)は tan-1(b* /a * ) により計算した。
【0035】目視判定評価の基準;目視観察による判定
評価の基準は、下記によった。 深み感 :◎非常に強い ○強い △弱い ×なし 白ぼけ感:○なし △弱い ×強い 濁 り :○なし △弱い ×強い ××非常に強い カラーフロップ感:◎非常に強い ○強い △弱い ×
なし
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
【表3】
【0039】
【表4】
【0040】
【表5】
【0041】
【表6】
【0042】表1〜6の結果を考察して明らかなよう
に、実施例により形成された複層塗膜は、本発明の要件
を満たさない比較例に比べ相対的傾向としてシェード部
では明度(L* ) が低く、彩度(C* ) が高く、またハ
イライト部では明度(L* ) が同等で彩度(C* ) が高
い傾向を示し、この結果として優れた色相の深み感、白
ぼけ感、濁りおよびカラーフロップ感が付与されてい
る。
【0043】
【発明の効果】以上のとおり、本発明に係る複層塗膜形
成方法に従えば、着色顔料を担持した干渉マイカ顔料を
含む上塗り塗料を同系統の特定色相範囲にあるカラー中
塗り塗膜上に塗布することにより、白ぼけや濁りがな
く、かつ従来の干渉マイカ顔料では発現が困難とされて
いた深み感およびカラーフロップ感に優れた色相域の広
い塗膜を形成することが可能となる。したがって、高級
塗色が要求される自動車車体の外面塗装をはじめ、各種
の被塗基材に対し高品質の複層塗膜を形成する目的に極
めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例における色調測定の説明図である。
【図2】実施例における色相測定に用いた表色系図であ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有彩色または黒色の着色顔料を担持した
    干渉マイカ顔料を含む上塗り塗料を、マンセル表示系に
    おける色相Hが、マンセル色相環100に対し前記干渉
    マイカ顔料に担持された着色顔料の色相を0とし、左ま
    わり+50、右まわり−50で表示した際に0±10の
    色相範囲にあるカラー中塗り塗膜上に塗布することを特
    徴とする複層塗膜形成方法。
JP18681393A 1993-06-30 1993-06-30 複層塗膜形成方法 Pending JPH0716534A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6710103B2 (en) 2001-09-27 2004-03-23 Basf Corporation Curable, powder-based coating composition including a color effect-providing pigment
JP2005205262A (ja) * 2004-01-20 2005-08-04 Kansai Paint Co Ltd 複層塗膜形成方法及び塗装物品
JP2006289247A (ja) * 2005-04-08 2006-10-26 Nippon Paint Co Ltd 光輝性複層塗膜形成方法および塗装物

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