JP2011025101A - 光輝性複層塗膜の形成方法 - Google Patents

光輝性複層塗膜の形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】見る角度によって黄色に近い緑色から青色に近い緑色へと緑色の同系色内で連続して色相が変化し、ハイライト部では金色のように光り輝き、シェード部では青色のようにも見える独特の意匠を有する光輝性複層塗膜の形成方法の提供。
【解決手段】下地塗膜層を形成した基材上に光輝性ベース塗膜層を形成しその上にクリヤー塗膜層を形成する、光輝性複層塗膜の形成方法であって、光輝性複層塗膜が、マンセル表色系において、マンセル色相環(20色相)の10Yから10Bの緑色系の色相、1〜5の明度(V)および1〜6の彩度(C)を有し、光輝性ベース塗膜層を形成する塗料組成物が、平均粒径5〜40μmの二酸化チタン被覆シリカフレーク顔料(a)と着色顔料(b)とを含み、前記顔料(a)の濃度が0.1〜20質量%であり、前記顔料(b)の濃度が0.1〜20質量%であり、前記顔料(a)が黄色、緑色および青色を連続して奏する。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車車体などの塗装に適用することのできる独特の優れた意匠を有する光輝性複層塗膜の形成方法に関する。
自動車車体などの基材の表面には、種々の役割を持つ複数の塗膜を順次形成して、基材を保護すると同時に美しい外観および優れた意匠を付与している。複層塗膜の形成方法としては、導電性に優れた基材上に電着塗膜などの下塗り塗膜を形成し、その上に、中塗り塗膜、上塗り塗膜を順次形成する方法が一般的である。特に、塗膜の外観および意匠を大きく左右するのは、ベース塗膜とクリヤー塗膜とからなる上塗り塗膜である。特に、自動車において、ベース塗膜とクリヤー塗膜とからなる上塗り塗膜の外観および意匠は、極めて重要である。また、最近では、消費者は、ソリッドカラーよりも、キラキラした光輝感のある塗色を好む傾向がある。キラキラした光輝感は、自動車などの複雑な形状の意匠そのものを強調する効果があり、特に、外側からよく見えて光のよく当たるフェンダー部やドア部のプレスラインを強く強調する効果がある。このような効果は、光輝性塗膜に含まれる光輝性顔料によるものであり、自動車のこのような複雑な形状の部分では、光の反射角度が複雑に変化するので、キラキラした光輝感を有する光輝性塗膜の役割は非常に重要となる。また、最近では、消費者の嗜好も高まり、キラキラした光輝感に加えて、見る角度によって色が変化するなどのさらなる意匠が塗膜に求められる。
例えば、特開2000−86943号公報(特許文献1)は、光輝性顔料として、金属酸化物被覆シリカフレーク顔料を配合することを特徴とする、2色性を発現する2色性塗料組成物を開示する。
また、特開2002−192067号公報(特許文献2)では、カラーベース塗膜層、金属酸化物被覆シリカフレーク顔料を含有する光輝性塗膜層、トップクリヤー塗膜層を含む光輝性複層塗膜の形成方法を開示する。この光輝性複層塗膜は、塗装物の正面(ハイライト部)から見たときと、斜め(シェード部)から見たときとで異なる発色を呈する2色性の光輝感を有する。
さらに、特開2001−31911号公報(特許文献3)は、金属酸化物被覆シリカフレーク顔料を含む多色性塗料組成物を開示する。この塗料に含まれる金属酸化物被覆シリカフレーク顔料は、見る角度によって複数の発色を呈する多色性が得られると同時に、塗膜の熱安定性の向上を達成している。
しかし、これらの多色性塗膜は、見る角度に応じて色は変化するが、同系色内でゆるやかに連続して色相が変化するものではない。
また、最近では、よりカラフルな光輝性塗膜が好まれる傾向にあり、特に、ヨーロッパやアメリカなどの国では、金色、黄色、緑色、青色などでしかもキラキラとした光輝感の強い塗色の人気が高い。
特開2000− 86943号公報 特開2002−192067号公報 特開2001− 31911号公報
本発明は、緑色の色相を有する従来にない独特な意匠を有する光輝性複層塗膜の形成方法の提供を目的とし、特に、見る角度によって、黄色に近い緑色から、青色に近い緑色へと緑色の同系色内で連続して色相が変化し、しかも、塗装物の正面から見た場合、すなわちハイライト部では金色のように光り輝き、塗装物の斜めから見た場合、すなわちシェード部では青色のようにも見える、従来にない独特の意匠を有する光輝性複層塗膜の形成方法の提供を目的とする。また、本発明は、ハイライト部だけでなく、シェード部分においてもキラキラとした光輝感を高めることを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討の結果、塗料に、特定の粒径を有する二酸化チタン被覆シリカフレーク顔料(a)と、着色顔料(b)とをそれぞれ特定の配合量で配合することによって、色相が、黄色に近い緑色から、青色に近い緑色へと、広範な緑色の同系色内で連続的に変化し、しかも、場合によっては、塗装物のハイライト部分では金色のように光り輝き、シェード部では青色のようにも見える、従来にない広範な緑色の独特な意匠を有する光輝性複層塗膜が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。従って、本発明は以下の光輝性複層塗膜の形成方法を提供する。
下地塗膜層を形成した基材上に、光輝性ベース塗膜層を形成し、さらにその上にクリヤー塗膜層を形成する、光輝性複層塗膜の形成方法であって、
光輝性複層塗膜が、マンセル表色系において、マンセル色相環(20色相)の10Yから10Bの緑色系の色相、ならびに、1〜5の明度(V)および1〜6の彩度(C)を有し、
光輝性ベース塗膜層を形成する光輝性ベース塗料組成物が、平均粒径5〜40μmの二酸化チタン被覆シリカフレーク顔料(a)と、着色顔料(b)とを含み、
前記顔料(a)の濃度(PWC)が0.1〜20質量%であり、
前記顔料(b)の濃度(PWC)が0.1〜20質量%であり、
前記顔料(a)が黄色、緑色および青色を連続して奏する、
光輝性複層塗膜の形成方法。
本発明の光輝性複層塗膜の形成方法において、前記顔料(a)および(b)の質量比((a)/(b))が、9/1〜1/9であることが好ましい。
本発明の光輝性複層塗膜の形成方法において、前記光輝性複層塗膜が、マンセル色相環(20色相)の5Gから10BGの緑色系の色相を有することが好ましい。
本発明の光輝性複層塗膜の形成方法において、前記光輝性複層塗膜が、広い干渉幅を有することが好ましい。
また、本発明は、上記の光輝性複層塗膜の形成方法によって形成される、光輝性ベース塗膜層と、クリヤー塗膜層とを含む光輝性複層塗膜にも関する。
本発明によると、色相が黄色に近い緑色から、青色に近い緑色へと、広範な緑色の同系色内でゆるやかに連続して変化し、しかも、正面から見た場合には金色のようにも見え、斜めから見た場合には青色のようにも見える、従来にない広範な緑色系の独特な意匠を有する光輝性複層塗膜を提供することができる。本発明によって形成される光輝性複層塗膜が有するこのような従来にない独特の広範な緑色系の色相を図1に示すマンセル表色系のマンセル色相環(20色相)で表すと、10Y(黄色に近い緑色)から10B(青色に近い緑色)に連続して広範に変化するものであり、10Yと10Bとの中間に位置する色相、5GY、10GY、5G、10G、5BG、10BGおよび5Bのそれぞれの色相を目視ではっきりと観察することができる。従来でも2色系や多色系の光輝性塗膜が存在していたが、これらは同系色内で色相がゆるやかに変化するものではなく、全く異なる色相へと色相がダイナミックに変化するものであった。従って、本発明によって得られる緑色系内でゆるやかに連続して変化する色相は、従来にない意匠であり、非常に驚くべきものである。
さらに、驚くべきことに、本発明によって形成される光輝性複層塗膜は、上述のように、見る角度によってマンセル色相環(20色相)の10Y(黄色に近い緑色)から10B(青色に近い緑色)に連続して色相が変化するが、図2で示すように、塗装物(1)の入射光(5)が当たるハイライト部(2)を正面から見た場合、光輝性塗膜に含まれ得る他の光輝性顔料およびクリヤー塗膜層との相乗効果によって、金色のようにも見える。従って、本発明で形成される光輝性複層塗膜を自動車車体などの形状の複雑な被塗物に適用した場合、フェンダーやプレスラインなどの被塗物の意匠そのものを際立たせる効果が得られる。また、図2で示す塗装物(1)のシェード部(3)では、光の加減およびハイライト部(2)とのコントラストによって、青色のように見える場合もあり、被塗物自体の意匠をさらに強調することができる。
また、本発明で形成される光輝性複層塗膜は、図2に示すように、被塗物(1)のハイライト部(2)だけでなく、驚くべきことに、シュード部(3)やその中間部(4)においても、キラキラとした光輝感を発現することができ、優れた意匠を塗膜に提供することができる。
マンセル表色系のマンセル色相環(20色相)を示す。 塗装物(1)のハイライト部(2)、シェード部(3)および中間部(4)および入射光(5)を示す。 角度に応じた色相変化の測定方法を示す。 実施例1で形成された光輝性複層塗膜のa*値およびb*値およびその検出限界を示す。 比較例1で形成された光輝性複層塗膜のa*値およびb*値およびその検出限界を示す。
本発明は、光輝性複層塗膜の形成方法に関し、黄色に近い緑色から青色に近い緑色へと色相が緑色系の同系色内で連続的に変化し、しかも正面から見た場合には金色のようにも見える、従来にない緑色系の独特な意匠を有する光輝性複層塗膜を提供する。
本発明では、塗膜の色をマンセル表色系で示す。マンセル表色系は、「三属性による色の表示方法」(JIS Z 8721)として、当業者によく知られているものであり、色の三属性である、色相(H)、明度(V)および彩度(C)によって、色を分類する。
マンセル表色系において、色相(H)は、図1に示すマンセル色相環の記号(R、Y、G、BおよびP)と番号(5および10など)との組み合わせで示すことができる。マンセル色相環において、「R」はレッドを示し、「Y」はイエローを示し、「G」はグリーンを示し、「B」はブルーを示し、「P」はパープルを示す。また、これらの中間の色相である、「YR」はイエローレッドを示し、「GY」はグリーンイエローを示し、「BG」はブルーグリーンを示し、「PB」はパープルブルーを示し、「RP」はレッドパープルを示す。マンセル表色系において、マンセル色相環の「10色相」とは、図1に示す通り、番号「10」を付した色相の総称である。また、マンセル色相環の「20色相」とは、図1に示す通り、マンセル色相環の「10色相」の中間に位置する色相に番号「5」を付して「20色相」としたものである。さらに、マンセル表色系では、マンセル色相環の「20色相」の中間に位置する色相に番号「2.5」または「7.5」を付して「40色相」とする場合もある。なお、マンセル色相環では、図1に示す通り、「2.5Y」で示される色相がいわゆる「黄色」であり、「2.5PB」で示される色相がいわゆる「青色」であることに留意する必要がある。
マンセル表色系において、明度(V)は、0〜10の値で示され、色の明るさを示す指標であり、値が小さいほど色が暗いことを示し、値が大きいほど明るいことを示す。本発明によって形成される光輝性複層塗膜の明度(V)は1〜5、好ましくは2〜4である。
マンセル表色系において、彩度(C)は、0〜14の値で示され、色の鮮やかさを示す指標であり、値が小さいほど色が地味であることを示し、値が大きいほど色が鮮やかであることを示す。本発明によって形成される光輝性複層塗膜の彩度(C)は1〜6、好ましくは2〜4である。
本発明において、塗膜の色、すなわち、マンセル表色系の色相(H)、明度(V)および彩度(C)は、例えば、スガ試験機株式会社製の「SM カラーコンピューター SM−T」によって測定することができる。あるいは、1943年に米国光学会(Optical Society of America)の測色委員会で尺度が示された色票集の色見本と、得られた塗板とを目視により対比評価することによって、決定することができる。
本発明によって形成される光輝性複層塗膜の色相(H)は、マンセル表色系のマンセル色相環(20色相)によると、10Y(黄色に近い緑色)から10B(青に近い緑)まで広範にわたる緑色の色相系内でゆるやかに連続して変化する。
例えば、自動車車体などの複雑な形状の被塗物は、塗装面が湾曲、または場合によっては折れ曲がっていることが多く、一般に、ルーフ部分であっても、全くの平面であることはほとんどない。特に、自動車車体の意匠を決定づける、エンジンフードを含むフロント部分、フェンダー部分、ドア部分、リヤ部分は、特に複雑な形状をしている。また、最近では、プレスラインが複雑に絡み合って全体の意匠を形成することも多い。図2に模式的に示す通り、塗装物(1)に光(5)がよく当たる部分をハイライト部(2)、光がよく当たらない部分をシェード部(3)、ハイライト部(2)とシェード部(3)との間を中間部(4)と定義すると、本発明によって形成される光輝性複層塗膜は、ハイライト部(2)ではマンセル色相環(20色相)の10Yの色相(黄色に近い緑色)を示し、シェード部(3)では、マンセル色相環(20色相)の10Bの色相(青色に近い緑色)を示す。中間部(4)では、ハイライト部(2)からシェード部(3)にかけて、色相が、10Yから、5GY、10GY、5G、10G、5BG、10BGおよび5Bを順番に経由して、10Bに向かってゆるやかに連続して変化する。従って、本発明では、緑色系の同系色内で色相がゆるやかに連続して変化し、その中間の色もはっきりと目視で観察することができる。当該分野では、色相変化をもたらす塗料の代表として、マジョーラ(MAZIORA(登録商標)、日本ペイント株式会社製)がよく知られているが、この塗料は、パープル(P)とグリーン(G)、ブルー(B)とイエロー(Y)のように、マンセル色相環の反対側に位置する色相へとダイナミックに瞬時に色相が変化するものであり、同系色内において、ゆっくりとゆるやかに色相が変化するものではない。従って、本発明の方法によって形成される光輝性複層塗膜は、従来の多色性塗料とは全く異なる意匠を提供することができる。
上述の通り、本発明は、マンセル色相環(20色相)の10Y(黄色に近い緑色)から10B(青色に近い緑色)の緑色系の色相を連続して奏し、しかも広い干渉幅を有する従来にない独特の意匠を塗膜に提供することができるが、これらの特徴は、光輝性複層塗膜に含まれる光輝性ベース塗膜層を形成する光輝性ベース塗料組成物が、特定の粒径を有する二酸化チタン被覆シリカフレーク顔料(a)と、着色顔料(b)とを含み、それぞれを特定の割合で配合することによって、達成することができるものである。以下、本発明の光輝性複層塗膜の形成方法および各塗膜層を形成する塗料組成物を詳細に説明する。
本発明は、基材上に、光輝性ベース塗料組成物を塗布して光輝性ベース塗膜層を形成し、さらにその上にクリヤー塗料組成物を塗布してクリヤー塗膜層を形成することによって、上塗り塗膜として、光輝性ベース塗膜層とクリヤー塗膜層とを含む光輝性複層塗膜を形成することができる。本発明の方法によって得られる光輝性複層塗膜は、マンセル表色系において、図1に示すマンセル色相環(20色相)の10Yから10Bの緑色系の色相、好ましくは5Gから10BGの緑色系の色相、ならびに、1〜5の明度(V)および1〜6の彩度(C)を有し、角度に応じて緑色系の同系色内で色相が連続して変化し、しかもハイライト部だけでなくシェード部においてもキラキラとした光輝感を有する、従来にない独特の意匠を有する。
光輝性ベース塗料組成物
本発明において、光輝性ベース塗膜層(本明細書中、単に「光輝性塗膜層」と記載する場合もある)を形成することのできる光輝性ベース塗料組成物(本明細書中、単に「光輝性塗料組成物」と記載する場合もある)は、ビヒクルと、光輝性顔料として特定の二酸化チタン被覆シリカフレーク顔料(a)[本明細書中、以下、「顔料(a)」と略記する場合もある]と、着色顔料(b)[本明細書中、以下、「顔料(b)」と略記する場合もある]とを含む。
本発明では、顔料(a)と顔料(b)とを特定の割合で含む光輝性ベース塗料組成物から光輝性ベース塗膜層を形成し、さらにその上にクリヤー塗膜層を形成することによって、角度に応じて色相が同系色内で連続して変化する光輝性複層塗膜を形成することができる。
図2に示す塗装物(1)は、自動車のドアのような湾曲(紙面の手前側に向かって凸)した基材上に、本発明によって光輝性複層塗膜を形成したものである。この光輝性複層塗膜は、ハイライト部(2)においては、図1のマンセル色相環(20色相)の「10Y」で表される黄色に近い緑色を呈し、場合によっては、光輝性顔料に含まれ得る他の光輝性顔料およびクリヤー塗膜層による視覚効果によって、金色のようにも見える。また、シェード部(3)においては、図1に示すマンセル色相環(20色相)の「10B」で表される青色に近い緑色を呈し、光の加減およびハイライト部(2)とのコントラストによって、青色のように見える場合もある。ここで、塗面のハイライト部とは、入射光(5)に対して、光の入射角と反射角がほぼ同じとなるような光がよく当たる位置を意味し、シェード部とは、光の入射角と反射角とが大きく異なり、光がよく当たらない(いわゆる影の)位置を意味する。ハイライト部(2)とシェード部(3)との中間部(4)においては、ハイライト部(2)からシェード部(3)にかけて、色相が、図1に示すマンセル色相環(20色相)の「10Y」(黄色に近い緑色)から「10B」(青色に近い緑色)へとゆるやかに連続して変化する。従って、中間部(4)では、図1のマンセル色相環(20色相)の「5GY」、「10GY」、「5G」、「10G」、「5BG」、「10BG」および「5B」の緑色系の色相をそれぞれ目視ではっきりと確認することができる。このことにより、塗装物(1)では、ハイライト部(2)、中間部(4)およびシェード部(3)にかけて、見る角度に応じて、緑色系の同系色内で少なくとも3色に変化する色相を目視ではっきりと確認することができる。なお、塗装物(1)は、湾曲しているので、ハイライト部(2)、中間部(4)およびシェード部(3)のそれぞれの境界は実際の塗膜では明確に区別されているわけではなく、ハイライト部(2)、中間部(4)およびシェード部(3)にかけて、色相が緑色の同系色内で徐々に変化していく独特の意匠を与える。
この少なくとも3色性の意匠を発現するための第1の条件としては、顔料(a)の色相が、少なくとも黄色、緑色および青色を連続して奏することが挙げられる。また、本発明では、顔料(a)および顔料(b)の全てを混合して得られる色相が、緑色系内であることが望ましい。なお、本発明では、緑色系の同系色内で色相が変化する光輝性複層塗膜に関するが、青色系、赤色系、黄色系などの他の色相でも同系色内で色相を変化させることが可能である。その場合には、マンセル色相環(20色相)で少なくとも5つ連続する色相を有する光輝性顔料を選択し、顔料(a)および(b)を混合した色相がそのちょうど中間となるように顔料(a)および(b)を選択することで、同系色内での色相変化を達成することができる。
さらに第2の条件として、顔料(a)および顔料(b)の濃度(Pigment Weight Concentration(PWC))が、光輝性ベース塗料組成物において、それぞれ、0.1〜20質量%であることが挙げられる。
顔料
顔料(a):二酸化チタン被覆シリカフレーク顔料
本発明において、キラキラした光輝感を塗膜に付与することのできる光輝性顔料として光輝性ベース塗料組成物に配合する顔料(a)は、二酸化チタン被覆シリカフレーク顔料である。
本発明で使用することのできる顔料(a)は、天然または合成のシリカフレーク(二酸化ケイ素:SiO)に、二酸化チタン(TiO)を含む金属酸化物層[以下、二酸化チタン層と称する場合もある]を望ましくは均一に被覆することによって製造することができる。
シリカフレーク基材の厚みは、300〜1000nm、好ましくは300〜700nmである。シリカフレーク基材の厚みが上記範囲を逸脱すると、本発明で規定する発色性が低下する恐れがある。
二酸化チタン層は、シリカフレーク顔料の被覆層の質量基準で、15〜20質量%の二酸化チタンを含み、さらに、その他の金属酸化物として、2.0〜4.0質量%の二酸化スズおよび1.0〜3.0質量%の二酸化ジルコニウムを含んでいてもよい。二酸化チタン層がこれらの成分を上記の範囲内で含むことによって、本発明で規定する発色性を達成することができる。
二酸化チタン層の厚みは、50〜300nmである。二酸化チタン層の厚みが上記範囲を逸脱すると、本発明で規定する発色性を達成することができない恐れがある。
顔料(a)の平均粒径(D50)は、5〜40μm、好ましくは10〜35μmである。平均粒径が上記範囲を逸脱すると、本発明で規定する発色性を発現することができない恐れがある。
なお、顔料(a)の平均粒径は、レーザー回折法によって粒度分布を測定し、メジアン値(D50)で示したものである。
顔料(a)は、角度依存性を有する顔料なので上記の構造を有することによってカラートラベル性、すなわち、光の入射角と反射角(すなわち観察角もしくは受光角)との組み合わせによって、少なくとも黄色、緑色および青色を連続して奏し、見る角度によってはゴールド色またはシルバー色をも呈することができるものである。
また、顔料(a)は、シリカフレークをベースとするので、非常に透明性が高く、他の着色顔料と併用した場合であっても、色相に悪影響を及ぼすことがないので、非常に有益である。
顔料(a)は、市販品であってもよく、例えば、MERCK社製のカラーストリーム T20−04 WNT ラピス サンライト(colorstream(登録商標)T20−04 WNT Lapis Sunlight)などが挙げられる。なかでも、黄色、金色、銀色、緑色、青色のカラートラベル性を有する、MERCK社製のカラーストリーム T20−04 WNT ラピス サンライトが特に好ましい。
なお、本発明では2以上の顔料(a)を組み合わせて使用してもよい。
顔料(a)の濃度(PWC)は、光輝性ベース塗料組成物において、0.1〜20質量%、好ましくは0.1〜10質量%であり、0.1質量%未満の場合、発色性が低下するなどの問題の恐れがあり、20質量%を超える場合、仕上がり外観が低下するなどの問題の恐れがある。
本発明において、顔料(a)の濃度(PWC)は、光輝性ベース塗料組成物の全固形分の質量に対して、顔料(a)の質量を百分率(質量%)で表したものである。なお、光輝性ベース塗料組成物の全固形分には、顔料(a)および顔料(b)、光輝性ベース塗料組成物のビヒクルとなる樹脂成分(固形分)、任意のその他の成分(固形分)が全て含まれる。
顔料(b):着色顔料
顔料(b)は、上記顔料(a)と組み合わせて緑色系の色相を奏することができる有機系および/または無機系の着色顔料であれば、特に制限はない。また、顔料(b)は、2種以上の顔料を適宜組み合わせて使用してもよい。
有機系の着色顔料としては、例えば、アゾ系顔料(例えば、アゾキレート系顔料、不溶性アゾ系顔料、縮合アゾ系顔料)、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、ベンズイミダゾロン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、イソインドリノン系顔料、スレン系顔料、ペリノン系顔料、ペリレン系顔料、インジゴ系顔料、ジオキサン系顔料、キノフタロン系顔料、ジオキサジン系顔料、金属錯体有機顔料などが挙げられ、以上を組み合わせて使用してもよい。
無機系の着色顔料としては、例えば、カーボンブラック、酸化チタン、黄鉛、亜鉛華、カドミウムレッド、モリブデンレッド、クロムエロー、酸化クロム、プルシアンブルー、コバルトブルー、黄色酸化鉄、ベンガラなどが挙げられ、2以上を組み合わせて使用してもよい。
同系色内での色相変化を期待する場合、顔料(b)は、顔料(a)が奏する色相(マンセル色相環(20色相)上の色相中)のちょうど真ん中あたりの緑色系の色相を有することが望ましい。あるいは、顔料(a)および顔料(b)の全てを混合して得られる色相が、緑色系内であることが望ましい。例えば、緑色系内で見る角度に依存した色相変化を期待する場合、顔料(a)および顔料(b)の全てを混合して得られる色相は、マンセル色相環(20色相)の10Y〜10Bからなる群から選択されることが望ましく、なかでも5G〜5BGからなる群から選択されることがさらに望ましい。
顔料(b)の濃度(PWC)は、0.1〜20質量%、好ましくは0.1〜5質量%である。0.1質量%未満の場合、緑系の発色が低下するなどの問題の恐れがあり、20質量%を超える場合、顔料(a)の発色性が低下するなどの問題の恐れがある。
本発明において、顔料(b)の濃度(PWC)は、光輝性ベース塗料組成物の全固形分の質量に対して、顔料(b)の質量を百分率(質量%)で表したものである。なお、光輝性ベース塗料組成物の全固形分には、顔料(a)および顔料(b)、光輝性ベース塗料組成物のビヒクルとなる樹脂成分(固形分)、任意のその他の成分(固形分)が含まれる。
本発明において、顔料(a)および顔料(b)の質量比((a)/(b))は、9/1〜1/9、好ましくは8/2〜5/5である。質量比((a)/(b))が9/1を超えると、緑系の発色が低下するなどの問題の恐れがあり、1/9未満であると、顔料(a)の発色性が低下するなどの問題の恐れがある。
本発明では、顔料(a)および(b)だけでなく、必要に応じて、さらに、顔料(a)以外のその他の光輝性顔料、体質顔料などの顔料を光輝性ベース塗料組成物に適宜配合してもよい。
顔料(a)以外のその他の光輝性顔料としては、例えば、金属アルミニウムフレーク、金属チタンフレーク、ステンレスフレーク、ガラスフレークなどが挙げられ、2以上を組み合わせて使用してもよい。
体質顔料としては、例えば、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、クレー、タルク等が挙げられ、2以上を組み合わせて使用してもよい。
光輝性ベース塗料組成物において、全顔料濃度(PWC)は、0.1〜50質量%、好ましくは0.1〜30質量%であり、上記範囲を逸脱すると、本発明で規定の発色性を達成することができない恐れがある。
ビヒクル
本発明で使用することのできる光輝性ベース塗料組成物に含まれるビヒクルは、上述の顔料を分散するものであって、塗膜形成性樹脂と、必要に応じて、架橋剤(および/または硬化剤)とから構成される。
ビヒクルを構成する塗膜形成性樹脂としては、例えば、(A)アクリル樹脂、(B)ポリエステル樹脂、(C)アルキド樹脂、(D)フッ素樹脂、(E)エポキシ樹脂、(F)ポリウレタン樹脂、(G)ポリエーテル樹脂等が挙げられ、特に、アクリル樹脂およびポリエステル樹脂が好ましく用いられる。これらは、2種以上を組み合わせて使用することができる。また、上記塗膜形成性樹脂には、硬化性を有するタイプとラッカータイプとがあるが、通常は硬化性を有するタイプのものが使用される。硬化性を有するタイプの場合には、アミノ樹脂や(ブロック)ポリイソシアネート化合物、アミン系、ポリアミド系、多価カルボン酸等の架橋剤と混合して使用に供され、加熱または常温で硬化反応を進行させることができる。また、硬化性を有しないタイプの塗膜形成性樹脂を、硬化性を有するタイプと併用することも可能である。
(A)アクリル樹脂
アクリル樹脂としては、アクリル系モノマーの共重合体、あるいは、アクリル系モノマーと他のエチレン性不飽和モノマーとの共重合体を挙げることができる。上記共重合に使用し得るアクリル系モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸またはメタクリル酸のメチル、エチル、プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、2−エチルヘキシル、ラウリル、フェニル、ベンジル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル等のエステル化物、アクリル酸またはメタクリル酸2−ヒドロキシエチルのカプロラクトンの開環付加物、アクリルアミド、メタクリルアミドおよびN−メチロールアクリルアミドなどがある。これらと共重合可能な他のエチレン性不飽和モノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン(またはダイマー)、イタコン酸、マレイン酸、酢酸ビニルなどがある。また、当業者に公知の方法、例えば、特開2007−39615号公報に開示の方法に従って、アクリル樹脂を水性エマルション化して水性塗料とすることが好ましい。
(B)ポリエステル樹脂
ポリエステル樹脂としては、飽和ポリエステル樹脂や不飽和ポリエステル樹脂等が挙げられ、例えば、多塩基酸と多価アルコールを加熱縮合して得られた縮合物が挙げられる。多塩基酸としては、例えば、飽和多塩基酸、不飽和多塩基酸等が挙げられ、飽和多塩基酸としては、例えば、無水フタル酸、テレフタル酸、コハク酸等が挙げられ、不飽和多塩基酸としては、例えば、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸等が挙げられる。多価アルコールとしては、例えば、二価アルコール、三価アルコール等が挙げられ、二価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール等が挙げられ、三価アルコールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン等が挙げられる。
(C)アルキド樹脂
アルキド樹脂としては、上記多塩基酸と多価アルコールにさらに油脂・油脂脂肪酸(大豆油、アマニ油、ヤシ油、ステアリン酸等)、天然樹脂(ロジン、コハク等)等の変性剤を反応させて変性させて得られたアルキッド樹脂を用いることができる。
(D)フッ素樹脂
フッ素樹脂としては、フッ化ビニリデン樹脂、四フッ化エチレン樹脂のいずれかまたはこれらの混合体、フルオロオレフィンとヒドロキシ基含有の重合性化合物およびその他の共重合可能なビニル系化合物からなる単量体を共重合させて得られる各種フッ素系共重合体からなる樹脂を挙げることができる。
(E)エポキシ樹脂
エポキシ樹脂としては、ビスフェノールとエピクロルヒドリンの反応によって得られる樹脂等を挙げることができる。ビスフェノールとしては、例えば、ビスフェノールA、F等が挙げられる。上記ビスフェノール型エポキシ樹脂としては、例えば、エピコート828、エピコート1001、エピコート1004、エピコート1007、エピコート1009(いずれも、シェルケミカル社製)等が挙げられ、またこれらを適当な鎖延長剤を用いて鎖延長したものも用いることができる。
(F)ポリウレタン樹脂
ポリウレタン樹脂としては、アクリル、ポリエステル、ポリエーテル、ポリカーボネート等の各種ポリオール成分とポリイソシアネート化合物とによって得られるウレタン結合を有する樹脂を挙げることができる。上記ポリイソシアネート化合物としては、2,4−トリレンジイソシアネート(2,4−TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート(2,6−TDI)、およびその混合物(TDI)、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート(4,4’−MDI)、ジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート(2,4’−MDI)、およびその混合物(MDI)、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート(NDI)、3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート(TODI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、ジシクロへキシルメタン・ジイソシアネート(水素化HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、へキサメチレンジイソシアネート(HDI)、水素化キシリレンジイソシアネート(HXDI)等を挙げることができる。
(G)ポリエーテル樹脂
ポリエーテル樹脂としては、エーテル結合を有する重合体または共重合体であり、ポリオキシエチレン系ポリエーテル、ポリオキシプロピレン系ポリエーテル、ポリオキシブチレン系ポリエーテルもしくはビスフェノールAあるいはビスフェノールFなどの芳香族ポリヒドロキシ化合物から誘導されるポリエーテル等の1分子当たりに少なくとも2個の水酸基を有するポリエーテル樹脂を、または上記ポリエーテル樹脂とコハク酸、アジピン酸、セバシン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸等の多価カルボン酸類、あるいは、これらの酸無水物等の反応性誘導体とを反応させて得られるカルボキシル基含有ポリエーテル樹脂を挙げることができる。
上記ビヒクルが架橋剤を含む場合、塗膜形成性樹脂と架橋剤の割合としては、固形分換算で塗膜形成性樹脂が90〜50質量%、架橋剤が10〜50質量%であり、好ましくは塗膜形成性樹脂が85〜60質量%であり、架橋剤が15〜40質量%である。架橋剤が10質量%未満では(塗膜形成性樹脂が90質量%を超えると)、塗膜中の架橋が十分でない場合がある。一方、架橋剤が50質量%を超えると(塗膜形成性樹脂が50質量%未満では)、塗料組成物の貯蔵安定性が低下するとともに硬化速度が大きくなるため、塗膜外観が悪くなる場合がある。
その他の成分
本発明で使用することのできる光輝性ベース塗料組成物には、上記成分の他に、脂肪族アミドの潤滑分散体であるポリアミドワックスや酸化ポリエチレンを主体としたコロイド状分散体であるポリエチレンワックス等の沈降防止剤、硬化触媒、紫外線吸収剤、酸化防止剤、レベリング剤、シリコンや有機高分子等の表面調整剤、タレ止め剤、増粘剤、消泡剤、滑剤、架橋性重合体粒子(ミクロゲル)等を適宜添加することができる。これらの添加剤は、通常、上記ビヒクル100質量部(固形分基準)に対して、15質量部以下の割合で配合することにより、塗料や塗膜の性能を改善することができる。
本発明の光輝性ベース塗料組成物は、上記構成成分を、通常、溶剤に溶解または分散した態様で提供される。溶剤としては、ビヒクルを溶解または分散するものであればよく、有機溶剤および/または水を使用することができる。有機溶剤としては、塗料分野において通常用いられるものを挙げることができる。例えば、トルエン、キシレン等の炭化水素類、アセトン、メチルエテルケトン等のケトン類、酢酸エチル、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブ等のエステル類、アルコール類等を例示できる。環境面の観点から、有機溶剤の使用が規制されている場合には、水を用いることが好ましい。この場合、適量の親水性有機溶剤を配合してもよい。
本発明において使用することのできる光輝性ベース塗料組成物は、特に好ましい態様では、上記の顔料(a)および顔料(b)、ならびに、ビヒクルとして、アクリル樹脂エマルションを含む塗膜形成性樹脂、アクリル樹脂と疎水性メラミン樹脂とを反応させた反応生成物を水分散することによって得られる粒径20〜140nmの疎水性メラミン樹脂水分散体を含む硬化剤、および架橋剤を含有するものであってもよく、これによって、優れた発色性を有する塗膜を得ることができる。また、自動車塗装における複層塗膜形成方法において、上記の光輝性ベース塗料組成物を水性塗料として用いた場合、優れたリコート密着性、チッピング性、耐水付着性を有する塗膜を得ることができる。従って、上記の光輝性ベース塗料組成物は、水性光輝性ベース塗料組成物として好適に用いることができる。
塗膜形成方法
本発明の光輝性複層塗膜の形成方法は、基材上に、上記の光輝性ベース塗料組成物を塗布して光輝性ベース塗膜層を形成し、さらにその上に、クリヤー塗料組成物を塗布してクリヤー塗膜層を形成し、基材上に、光輝性ベース塗膜層とクリヤー塗膜層とを含む光輝性複層塗膜を形成するものである。また、本発明では、上記の光輝性ベース塗料組成物を自動車(自動車車体、部品等)用の水性光輝性塗料として好適に使用することができる。
基材としては、特に限定されるものでなく、鉄、アルミニウム、マグネシウム、銅、スズ、亜鉛またはこれらの合金等の金属類およびその成形品;ガラス、セメント、コンクリート等の無機材料;ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ABS樹脂等の樹脂類や各種のFRP等のプラスチック材料およびその成形品または発泡体;木材、繊維材料(紙、布等)等の天然または合成材料等が挙げられる。基材は、本発明によって得られる少なくとも3色性の意匠を効果的に発現するため、例えば、乗用車、トラック、オートバイ、バス等の自動車車体および部品(自動車のボディ、ドアなど)のように、曲面を有しているものであることが好ましい。また、プラスチック成形品としては、具体的には、スポイラー、バンパー、ミラーカバー、グリル、ドアノブ等の自動車部品等を挙げることができる。さらに、これらのプラスチック成形品は、イオン交換水または中性洗剤で洗浄されたものが好ましい。また、さらに、静電塗装を可能にするためのプライマー塗装が施されていてもよい。
本発明の光輝性複層塗膜の形成方法においては、基材が自動車車体およびその部品などの場合には、導電性の基材を予め脱脂処理や化成処理(リン酸塩、クロム酸塩等による化成処理)した後、基材に電着塗装、中塗り塗装などの下地塗装を施しておくことが好ましい。
電着塗装は、鋼板などの導電性の基材に電着塗膜を形成して防錆性を付与することを目的として行われるものであり、このような電着塗膜を形成することのできる電着塗料組成物としては、特に限定はなく、当業者によく知られているカチオン型電着塗料組成物およびアニオン型電着塗料組成物をいずれも使用することができ、防錆性の観点からカチオン型電着塗料組成物が好ましく、なかでも、エポキシ系のカチオン型電着塗料組成物が特に好ましい。
本発明において、基材が自動車車体または鋼板である場合、電着塗膜形成前に、脱脂、水洗、化成皮膜形成、水洗、純水洗、乾燥までの前処理を従来公知の方法で行うことが好ましい。電着塗膜形成方法は、従来公知の方法の中から、適当な方法を任意に選択すればよく、電着塗膜形成条件、焼き付け硬化条件、電着塗膜の厚さ等に関しても、基材や使用する電着塗料組成物の種類等に応じて、適宜決定すればよい。
中塗り塗装は、基材または電着塗膜の上に中塗り塗膜層を形成して、下地隠蔽性、耐チッピング性、上塗り塗膜層との密着性などの性能の向上を目的として行われる。また、中塗り塗膜層は、最終の光輝性複層塗膜を平滑にし、外観の良好な塗膜とするための下地としても機能し、さらに、電着塗膜層と上塗り塗膜層との間のバインダーとなり、かつ、塗膜表面を通じて到達する紫外線や水による塗膜の劣化に対する耐候性が要求される。中塗り塗膜層を形成することのできる中塗り塗料組成物としては、特に制限はなく、当業者によく知られている溶剤型塗料のほか、水性塗料、粉体塗料またはハイソリッド型塗料等も適用でき、具体的には、エポキシエステル/メラミン系樹脂、アルキッド/メラミン系樹脂またはオイルフリーポリエステル/メラミン系樹脂塗料、アクリル樹脂および/またはポリエステル樹脂とアミノ樹脂および/またはイソシアネート硬化剤とを組み合わせた中塗り塗料等、従来公知の中塗り塗料の中から適宜選択して用いることができる。
中塗り塗膜層の形成方法に関しては、従来公知の方法の中から適当な方法を任意に選択すればよい。また、本発明では、カーボンブラックと二酸化チタンとを主要顔料としたグレー系中塗り塗料組成物や、上塗り塗膜層との明度および色相を合わせたセットグレーや各種の着色顔料を組み合わせた、いわゆるカラー中塗り塗料組成物を用いることができる。これらのカラー中塗り塗料組成物は、中塗り塗膜層と上塗り塗膜層との複合色を発現させ、意匠性をさらに高めることができる。また、これらの中塗り塗料組成物に、アルミニウム粉、マイカ粉等の扁平顔料を添加してもよい。さらに、中塗り塗料組成物には、塗料に通常添加することのできる添加剤、例えば、表面調整剤、酸化防止剤、消泡剤等を配合してもよい。中塗り塗膜層の乾燥膜厚は、20〜100μmが好ましく、より好ましくは30〜50μmである。
本発明の光輝性複層塗膜の形成方法では、好ましくは、基材上に、光輝性ベース塗料組成物を塗布して光輝性ベース塗膜層を形成し、光輝性ベース塗膜層の上にクリヤー塗料組成物を塗布してクリヤー塗膜層を形成する。
基材が、電着塗装、中塗り塗装などの下地塗装を施した下地塗膜層を有する基材である場合には、下地塗膜層の上に、必要に応じて、ウェットオンウェット(W/W)法、またはウェットオンドライ(W/D)法によって、光輝性ベース塗料組成物を塗布して、光輝性ベース塗膜層を形成することができる。次いで、光輝性ベース塗膜層の上に、ウェットオンウェット(W/W)法、またはウェットオンドライ(W/D)法によって、クリヤー塗料組成物を塗布して、クリヤー塗膜層を形成することができる。W/W法とは、塗料組成物を塗布した後、必要に応じて、塗布した塗膜を風乾等により乾燥、または、100℃未満の温度で半硬化させて、未硬化状態または半硬化状態の塗膜の上に、さらに塗料組成物を塗布する方法であり、これに対して、W/D法とは、塗料組成物を塗布した後、焼き付け、硬化した塗膜の上に、さらに塗料組成物を塗布する方法である。
光輝性ベース塗料組成物を塗布する方法としては、特に限定はないが、例えば、スプレー法、ロールコーター法等が好ましく、外観向上の観点から、エアー静電スプレー塗装による多ステージ塗装、好ましくは2ステージで塗装するか、あるいは、エアー静電スプレー塗装と、メタリックベルと言われる回転霧化式の静電塗装機とを組み合わせた塗装方法が好ましい。また、複数回塗装することも可能である。
光輝性ベース塗料組成物による塗装時の塗膜の膜厚は、所望の用途により変化するが、一般的には乾燥膜厚で1コートにつき5〜30μmが好ましく、5〜20μmであることが好ましい。上記乾燥膜厚が5μm未満である場合、下地を隠蔽することができず膜切れが発生し、30μmを超える場合、鮮映性が低下したり、塗装時にムラあるいはタレ等の不具合が起こったりするおそれがある。良好な外観の複層塗膜を得るために、クリヤー塗料組成物を塗布する前に、形成した光輝性ベース塗膜を40〜100℃で2〜10分間加熱しておくことが好ましい。この予備加熱を行うと、この上にクリヤー塗料組成物を塗布しても、光輝性顔料の配向が乱れないので好ましい。
本発明では、このようにして形成した光輝性ベース塗膜層の上に、少なくとも1層のクリヤー塗膜層を形成することができる。クリヤー塗膜層は、光輝性ベース塗膜層に含まれる光輝性顔料に起因する凹凸、チカチカ等を平滑にし、保護し、さらに美観を与えるものである。
本発明の光輝性複層塗膜の形成方法で使用することのできるクリヤー塗料組成物としては、特に限定はなく、上塗り塗装用として一般に使用されているものを用いることができ、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエーテル樹脂およびこれらの変性樹脂等から選ばれた少なくとも1種の熱硬化性樹脂と前述の架橋剤および/または硬化剤とを混合したものを用いることができる。
クリヤー塗料組成物は、必要に応じて、その透明性を損なわない範囲で、あるいは、下地の意匠性を妨げない程度であれば、着色顔料、体質顔料、改質剤、紫外線吸収剤、レベリング剤、分散剤、消泡剤等の添加剤を配合することが可能である。また、特公平8−19315号公報に記載されたカルボキシル基含有ポリマーとエポキシ基含有ポリマーとを含有するクリヤー塗料が、酸性雨対策およびW/W法で上記光輝性ベース塗膜層を形成した際に、光輝性顔料および着色顔料の配向を乱さないという観点から、好ましく用いられる。また、クリヤー塗料組成物は、溶剤型、水性型、粉体型等の種々の形態をとることができる。溶剤型塗料または水性塗料としては、一液型塗料を用いてもよいし、二液型ウレタン樹脂塗料等のような二液型塗料を用いてもよい。
溶剤型クリヤー塗料組成物の好ましい例としては、透明性あるいは耐酸エッチング性等の点から、アクリル樹脂および/またはポリエステル樹脂と、アミノ樹脂および/またはイソシアネートとの組み合わせ、あるいはカルボン酸/エポキシ硬化系を有するアクリル樹脂および/またはポリエステル樹脂等を挙げることができる。
また、水性型クリヤー塗料組成物の例としては、上記溶剤型クリヤー塗料組成物の例として挙げたものに含有される塗膜形成性樹脂を、塩基で中和して水性化した樹脂を含有するものを挙げることができる。この中和は重合の前または後に、ジメチルエタノールアミンおよびトリエチルアミンのような3級アミンを添加することにより行うことができる。
さらに、上記クリヤー塗料組成物には、塗装作業性を確保するために、粘性制御剤が添加されていることが好ましい。粘性制御剤は、一般にチクソトロピー性を示すものを使用できる。このようなものとして、例えば、従来から公知のものを使用することができる。また、必要により、硬化触媒、表面調整剤等を含むことができる。
なお、上記複層塗膜形成方法において用いられるクリヤー塗料組成物としては、有機溶剤の含有量による環境に与える影響の観点から、20℃におけるフォードカップNo.4で20〜50秒の粘度となるように希釈した時のクリヤー塗料組成物の固形分が50質量%以上である溶剤型クリヤー塗料組成物または水性型クリヤー塗料組成物、あるいは、粉体型クリヤー塗料組成物であることが好ましい。
本発明において、クリヤー塗料組成物の塗布は、硬化した光輝性ベース塗膜層の上に行ってもよいが、未硬化状態または半硬化状態の光輝性ベース塗膜層の上に、W/W法でクリヤー塗料組成物を塗布することが好ましい。上記の光輝性ベース塗膜層に対して、上述のクリヤー塗料組成物を塗布する方法としては、特に限定はないが、例えば、スプレー法、ロールコーター法等が好ましく、具体的には、マイクロマイクロベル、マイクロベルと呼ばれる回転霧化式の静電塗装機による塗装方法を挙げることができる。また、複数回塗装することも可能である。クリヤー塗料組成物を複数回塗装する場合には、最終のクリヤー塗料組成物を塗布した後で同時に焼き付け硬化すればよく、先に形成したクリヤー塗膜を完全に硬化させる必要はない。
一方、粉体型クリヤー塗料組成物としては、熱可塑性および熱硬化性粉体塗料のような通常の粉体塗料を用いることができる。良好な物性の塗膜が得られるため、熱硬化性粉体塗料組成物が好ましい。熱硬化性粉体塗料組成物の具体的なものとしては、エポキシ系、アクリル系およびポリエステル系の粉体クリヤー塗料組成物等が挙げられるが、耐候性が良好なアクリル系粉体クリヤー塗料組成物が特に好ましい。
このように、光輝性ベース塗膜層(未硬化、半硬化、完全硬化のいずれでもよい)の上に形成されたクリヤー塗膜層は、必要に応じて、電着塗膜、中塗り塗膜などの下地塗膜層(未硬化、半硬化、完全硬化のいずれでもよい)とともに、所定温度および所定時間で焼き付け硬化され、光輝性複層塗膜を形成することができる。
上記クリヤー塗料組成物を塗装することによって形成されるクリヤー塗膜層の乾燥膜厚は、一般に10〜80μmが好ましく、20〜60μmであることがより好ましい。上記乾燥膜厚が10μm未満である場合、下地の凹凸を隠蔽することができず、80μmを超えると塗装時にワキあるいはタレ等の不具合が起こるおそれがある。
このようにして形成されたクリヤー塗膜は、予め形成されている光輝性ベース塗膜とともに同時に加熱することによって硬化塗膜が形成される。上記加熱硬化温度は、硬化性および得られる複層塗膜の物性の観点から、80〜180℃に設定されていることが好ましく、120〜160℃に設定されていることが更に好ましい。加熱硬化時間は上記温度に応じて任意に設定することができるが、加熱硬化温度120℃〜160℃で時間が10〜30分であることが適当である。
このようにして形成される光輝性複層塗膜の膜厚は、一般的には30〜300μmであり、50〜250μmであることが好ましい。上記膜厚が30μm未満である場合、膜自体の強度が低下し、300μmを超える場合、冷熱サイクル等の膜物性が低下するおそれがある。このようにして得られる複層塗膜もまた本発明の1つである。
本発明の光輝性複層塗膜形成方法によって形成される光輝性複層塗膜は、その表面に極めて高い光輝感および発色性、リコート密着性、耐チッピング性、耐水付着性を兼ね備える。
本発明では、好ましくは上述の下地塗膜層を形成した基材上に、上述の光輝性ベース塗料組成物、好ましくは水性光輝性ベース塗料組成物を塗布して、未硬化の光輝性ベース塗膜層を形成する工程(1)、上記未硬化の光輝性ベース塗膜層の上にクリヤー塗料組成物を塗布して、未硬化のクリヤー塗膜層を形成する工程(2)、および、上記の未硬化の光輝性ベース塗膜層および未硬化のクリヤー塗膜層とを同時に焼き付け硬化させる工程(3)を含む光輝性複層塗膜の形成方法が、コスト、作業性の観点から、特に好ましい。
本発明の方法によって基材上に形成される光輝性複層塗膜は、光輝性ベース塗膜層と、少なくとも1層のクリヤー塗膜層とを含むものであり、必要に応じて、電着塗膜層および中塗り塗膜層からなる群から選択される下地塗膜層をさらに含んでいてもよい。光輝性(ベース)塗膜層は、マンセル表色系において、マンセル色相環(20色相)の10Yから10Bの色相、ならびに、1〜5の明度(V)および1〜6の彩度(C)を有する。
本発明の方法によって基材上に形成される光輝性複層塗膜は、特に、光輝性ベース塗料組成物から形成される光輝性ベース塗膜層に特徴があり、この光輝性ベース塗膜層によって、従来にない独特な意匠、すなわち、マンセル表色系において、図1に示すマンセル色相環(20色相)の10Yから10Bの広範な緑色系の色相、ならびに、1〜5の明度(V)および1〜6の彩度(C)を提供し、しかも、見る角度に応じて、緑色系の同系色内で少なくとも3色の色相変化を起こすことができる。また、図2に示すハイライト部(2)では、黄色に近い緑色(10Y)を呈し、さらに、光輝性塗膜に含まれ得る他の光輝性顔料およびクリヤー塗膜層との相乗効果によって、金色のようにキラキラと眩しく光り輝くことができる。あるいは、図2に示すシェード部(3)では、青色に近い緑色(10B)を示し、光の加減およびハイライト部(2)とのコントラストによっては、青色のようにも見える。
本発明によって形成される光輝性複層塗膜のこれらの従来にない意匠は、特に、自動車車体などの複雑な形状でしかも太陽光にさらされる被塗物に適用した場合、その形状を際立たせるのに非常に効果的である。また、本発明によって形成される光輝性複層塗膜は、広い干渉幅を有するので、光が強く当たらない屋内などにおいても、十分にキラキラと光り輝くことができる。
また、本発明の塗装方法は、自動車車体だけでなく、二輪車、三輪車などのあらゆる乗り物の車体およびその部品、容器、電化製品など、塗装を必要とするあらゆる物品および製品に適用することができる。
以下に製造例、実施例および比較例を挙げて本発明をさらに詳しく説明する。各例中の「部」は「重量部」を表し、「%」は「重量%」を表す。
製造例1:光輝性ベース塗料組成物(1)の調製
アクリル樹脂エマルション(Em−1)の調製
反応容器にイオン交換水135.4部、アクアロンHS−10(ポリオキシエチレンアルキルプロペニルフェニルエーテル硫酸エステル、第一工業製薬社製)1.1部を加え、窒素気流中で混合撹拌しながら80℃に昇温した。次いで、アクリル酸メチル35.73部、メタクリル酸ブチル8.57部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル5.7部、スチレン20部、アクアロンHS−10が0.5部、アデカリアソープNE−20(α−[1−[(アリルオキシ)メチル]−2−ノニルフェノキシ]エチル)−ω−ヒドロキシオキシエチレン、旭電化社製、80%水溶液)0.5部およびイオン交換水49.7部からなる第1段目のエチレン性不飽和モノマー混合物と、過硫酸アンモニウム0.21部およびイオン交換水8.6部からなる開始剤溶液とを、2時間にわたり並行して反応容器に滴下した。滴下終了後、1時間同温度で熟成を行った。
さらに、この反応容器に、メタクリル酸ブチル25.3部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル2.4部、メタクリル酸2.3部、アクアロンHS−10が0.1部およびイオン交換水24.7部からなる第2段目のエチレン性不飽和モノマー混合物と、過硫酸アンモニウム0.08部およびイオン交換水7.4部からなる開始剤溶液とを、80℃で0.5時間にわたり並行して滴下した。滴下終了後、2時間同温度で熟成を行った。
次いで、40℃まで冷却し、400メッシュフィルターで濾過した後、イオン交換水2.14部およびジメチルアミノエタノール0.24部を加えてpH6.5に調整し、平均粒子径80nm、不揮発分30%、固形分酸価15、水酸基価35のアクリル樹脂エマルション(Em−1)を得た。
水溶性アクリル樹脂の調製
反応容器にジプロピレングリコールメチルエーテル23.89部およびプロピレングリコールメチルエーテル16.11部を加え、窒素気流中で混合撹拌しながら105℃に昇温した。次いで、メタクリル酸メチル13.1部、アクリル酸エチル68.4部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル11.6部、メタクリル酸6.9部と、ジプロピレングリコールメチルエーテル10.0部およびt−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート1部からなる開始剤溶液とを3時間にわたり並行して反応容器に滴下した。滴下終了後、0.5時間同温度で熟成を行った。
次に、ジプロピレングリコールメチルエーテル5.0部およびt−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート0.3部からなる開始剤溶液を0.5時間にわたり反応容器に滴下した。滴下終了後、2時間同温度で熟成を行った。
さらに、脱溶剤装置を用いて、減圧下(70torr)110℃で溶剤を16.11部留去した後、イオン交換水204部およびジメチルエタノールアミン7.1部を加えて水溶性アクリル樹脂を得た。得られたアクリル樹脂溶液の不揮発分は30.0%、固形分酸価40mgKOH/g、水酸基価50mgKOH/gであった。
疎水性メラミン樹脂水分散体(MFD−1)の調製
反応容器にMFDG(メチルプロピレンジグリコール、日本乳化剤社製)50部を添加し、窒素気流中で撹拌しながら130℃に昇温した。次いで、アクリル酸14.77部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル32.48部、アクリル酸ブチル47.75部、MSD−100(α−メチルスチレンダイマー、三井化学社製)5部からなるエチレン性不飽和モノマー混合物と、カヤエステルO(tert−ブチルパーオクタノエート、化薬アクゾ社製)13部およびMFDG10部からなる開始剤溶液とを3時間にわたり並行して反応容器に滴下した。滴下終了後に0.5時間置いて、更にカヤエステルOが0.5部およびMFDGが5部からなる開始剤溶液を0.5時間にわたり滴下した。滴下終了後1時間同温度で熟成を行った。次いで、50℃まで冷却し、不揮発分60%、固形分酸価110mgKOH/g、水酸基価140mgKOH/g、数平均分子量(Mn)=3000のアクリル樹脂(Ac1)を得た。
得られたアクリル樹脂(Ac1)の178.5部を、ユーバン20SB(完全ブチル化メラミン樹脂、日本サイテック社製、不揮発分75%、Sp=9.6)800部と混合し、80℃で4時間撹拌した。その後、ジメチルエタノールアミンを18.3部加えて均一に分散し、40℃まで冷却した後、イオン交換水1003.2部を1時間で滴下することにより疎水性メラミン樹脂水分散体(MFD−1)を得た。この水分散体中の樹脂粒子の粒径は80nmであった。
水性光輝性ベース塗料組成物の調製
塗膜形成性樹脂として上記のアクリル樹脂エマルション(Em−1)を153.3部、10質量%ジメチルエタノールアミン水溶液5部、上記の水溶性アクリル樹脂を16.7部、プライムポールPX−1000(三洋化成工業社製2官能ポリエーテルポリオール、数平均分子量1000、水酸基価278、水トレランス無限大)10部、上記の疎水性メラミン樹脂水分散体(MFD−1)を100部、顔料(a)として、カラーストリーム T20−04 WNT ラピス サンライト(colorstream(登録商標)T20−04 WNT Lapis Sunlight)(MERCK社製、二酸化チタン被覆シリカフレーク顔料、平均粒子径:20μm)を6.63部、顔料(b)として、グリーンGNX−L(クラリアント社製、フタロシアニン系の緑色有機着色顔料、色相:9.71G(マンセル色相環))を0.24部、シヤニンブルー5206H(大日精化工業社製、フタロシアニン系の青色有機着色顔料、色相:4.07PB(マンセル色相環))を2.23部およびラーベン(Raven)5000U3(コロンビアカーボン社製、カーボンブラック系の黒色着色顔料、色相:2.04Y(マンセル色相環))を1.21部を配合した。さらに、アルペースト97−0510(東洋アルミニウム社製のアルミニウム製光輝性顔料)を1.26部添加し、エチレングリコールモノヘキシルエーテル30部を混合撹拌し、10質量%ジメチルアミノエタノール水溶液を加えてpH=8.5に調整し、均一に分散し、水性光輝性ベース塗料組成物を得た。得られた水性光輝性ベース塗料組成物の塗料粘度が20℃、No.4フォードカップで60秒となるようにイオン交換水を加えて希釈し、塗装に用いる光輝性ベース塗料組成物(1)を得た。
製造例2:光輝性ベース塗料組成物(2)の調製
製造例1に従って、顔料(a)の代わりに、マイカ系干渉光輝性顔料として、MERCK社製のシラリックT60−25WNTコズミックターコイズ(平均粒子径:18μm)を6.63部を使用して、比較用の光輝性ベース塗料組成物(2)を調製した。
実施例1
ダル鋼板(長さ300mm、幅100mmおよび厚さ0.8mm)をリン酸亜鉛処理剤(「サーフダインSD2000」、日本ペイント社製)を使用して化成処理した後、カチオン電着塗料(「パワーニクス PN310」、日本ペイント社製)を乾燥膜厚が25μmとなるように電着塗装した。次いで、160℃で30分間焼き付けた後、中塗り塗料として、ポリエステル/メラミン系グレー中塗り塗料(「オルガP−30」、日本ペイント社製)を酢酸エチル/ソルベッソ100/ブチルジグリコールアセテート=1/1/1(重量比)を用いて、フォードカップNo.4による粘度が30秒となるように調整し、回転式静電塗装機を用いて中塗り塗装を行い、140℃で30分間の条件で焼き付け乾燥し、平均乾燥膜厚30μmの中塗り塗膜層を形成した。
さらに、中塗り塗膜層の上に、製造例1で調製した光輝性ベース塗料組成物(1)を平均乾燥膜厚が15μmになるようにスプレー塗装した。塗装は静電塗装機(「Auto REA」、ABBインダストリー社製)を用い、霧化圧2.0kg/cmで行った。塗装中のブースの雰囲気は温度25℃、湿度75%に保持した。塗装後3分間セッティングし、80℃で5分間プレヒートした後、その上にウェットオンウェットで、アクリル/メラミン樹脂系クリヤー塗料組成物(酸エポキシ硬化型アクリル樹脂系クリヤー塗料組成物(「マックフローO−1810」、日本ペイント社製)を乾燥膜厚が35μmになるようにスプレー塗装し、室温で7分間セッティングし、140℃の温度で30分間焼き付けて、光輝性複層塗膜を形成した(2コート1ベーク(2C1B))。
比較例1
製造例1で調製した光輝性ベース塗料組成物(1)の代わりに、製造例2で調製した比較用の光輝性ベース塗料組成物(2)を使用して、実施例1に従って、光輝性複層塗膜を形成した。
実施例および比較例で形成した光輝性複層塗膜のマンセル表色系(JIS Z 8721)における色相(H)、明度(V)および彩度(C)を以下の表に示す。なお、塗膜のマンセル表色系における色相(H)、明度(V)および彩度(C)は、1943年に米国光学会(Optical Society of America)の測色委員会で尺度が示された色票集の色見本と、得られた塗板とを目視により対比評価することによって、決定した。
Figure 2011025101
本発明の実施例1では、「10Y〜10B」の広範囲にわたる色相の変化が観察されたが、比較例1では「5BG」の色相、すなわち、顔料(b)に基づく色相しか観察することができなかった。
また、光輝性複層塗膜の角度に応じた色相変化および干渉幅を以下のように評価した。
実施例または比較例で形成した光輝性複層塗膜の角度に応じて変化する色相を村上色彩研究所製の測色計「ゴニオメーターGCMS−4(商品名)」を用いて測定した。図3に示す通り、塗膜に30°、45°および60°の入射角で光を照射し、それぞれの入射光に対して、−80°〜+80°の範囲の受光角(5°刻み、合計99点)でL*a*b*表色系の色度a*およびb*の値を測定した。色度a*値は、プラス方向にa*の値(+a*)が大きくなるに従って赤色が強くなることを示し、マイナス方向にa*の値(−a*)が大きくなるに従って緑色が強くなることを示す。色度b*値は、プラス方向にb*の値(+b*)が大きくなるに従って黄色が強くなることを示し、マイナス方向にb*の値(−b*)が大きくなるに従って青色が強くなることを示す。結果を以下の表に示す。
Figure 2011025101

Figure 2011025101

Figure 2011025101
a*の値を横軸にとり、b*の値を縦軸にとり、各測定条件で測定した値をプロットした(図4および図5)。
図4は、実施例1で形成された光輝性複層塗膜に関して、a*値およびb*値をプロットしたグラフである。検出限界は、(a*,b*)=(0,0)を基準とした場合、測定番号21の(a*,b*)=(−31.97,3.54)および測定番号99の(a*,b*)=(−13.02,−22.29)であり、図4において検出限界を実線で示す。
図4に示す実施例1の光輝性複層塗膜では、a*の値が、横軸に沿って、マイナス方向に分布し、これは塗膜が緑色であることを示す。また、図4に示す実施例1の光輝性複層塗膜では、b*の値がプラス方向に分布する場合もあり、これは塗膜が黄味を帯びて、黄色に近い緑色を呈することを示す[検出限界である、測定番号21の(a*,b*)=(−31.97,3.54)を参照のこと](マンセル色相環(20色相)の10Y)。さらに、図4に示す実施例1の光輝性複層塗膜では、b*の値がマイナス方向に分布する場合もあり、これは塗膜が青味を帯びて、青色に近い緑色を呈することを示す[検出限界である、測定番号99の(a*,b*)=(−13.02,−22.29)を参照のこと](マンセル色相環(20色相)の10B)。
図5は、比較例1で形成された光輝性複層塗膜に関して、a*値およびb*値をプロットしたグラフである。検出限界は、(a*,b*)=(0,0)を基準とした場合、測定番号21の(a*,b*)=(−30.73,−4.3)および測定番号94の(a*,b*)=(−16.91,−18.4)であり、図5において検出限界を実線で示す。
図5に示す比較例1の光輝性複層塗膜では、a*の値が、横軸に沿って、マイナス方向に分布し、これは塗膜が緑色(すなわち、5GB)であることを示す。しかし、図5に示す比較例1の光輝性複層塗膜では、b*の値がプラス方向に分布する場合はなく、黄味を帯びる場合は全くない。また、b*の値がマイナス方向に分布する場合もあるが、検出限界[測定番号94の(a*,b*)=(−16.91,−18.4)]であっても、青味を強く帯びる場合はない。従って、比較例1の光輝性複層塗膜では、緑色の色相(すなわち、5GB)を呈するが、角度に応じて、色相が緑色系内で大きく変化するものではない。
また、このことは、図4に示す測定番号21の(a*,b*)=(−31.97,3.54)と原点(0,0)とを結んだ直線と、測定番号99の(a*,b*)=(−13.02,−22.29)と原点(0,0)とを結んだ直線との間の角度は、図5に示す測定番号21の(a*,b*)=(−30.73,−4.3)と原点(0,0)とを結んだ直線と、測定番号94の(a*,b*)=(−16.91,−18.4)と原点(0,0)とを結んだ直線との間の角度よりも大きいことから、明らかである。
さらに、本発明では、光の入射角が60°の場合においても、受光角が+80°であっても、−80°であっても、キラキラとした光輝感が損なわれることはなく、広い干渉幅を提供することができた。
本発明の方法では、特定の粒径を有する二酸化チタン被覆シリカフレーク顔料(a)と、着色顔料(b)とをそれぞれ特定の配合量で塗料に配合することによって、色相が黄色に近い緑色から青色に近い緑色へと緑色系の同系色内で連続的に変化し、しかも、被塗物のハイライト部では光輝性塗膜に含まれ得る他の光輝性顔料およびクリヤー塗膜層との相乗効果によって金色のようにも見え、シェード部ではハイライト部とのコントラストおよび光の加減によっては青色のようにも見える、従来にない独特な意匠を有する光輝性複層塗膜が得られる。また、本発明の方法によると、キラキラとした光輝感が、広い角度にわたって観察することができる。
従って、本発明の方法は、自動車車体などの複雑な形状で、しかも、その意匠が製品として非常に重要である被塗物、特に、自動車車体に適用した場合に特に有益である。また、本発明の方法は、自動車車体に限らず、あらゆる塗装分野に適用することができる。
1 塗装物
2 ハイライト部
3 シェード部
4 中間部
5 入射光

Claims (5)

  1. 下地塗膜層を形成した基材上に、光輝性ベース塗膜層を形成し、さらにその上にクリヤー塗膜層を形成する、光輝性複層塗膜の形成方法であって、
    光輝性複層塗膜が、マンセル表色系において、マンセル色相環(20色相)の10Yから10Bの緑色系の色相、ならびに、1〜5の明度(V)および1〜6の彩度(C)を有し、
    光輝性ベース塗膜層を形成する光輝性ベース塗料組成物が、平均粒径5〜40μmの二酸化チタン被覆シリカフレーク顔料(a)と、着色顔料(b)とを含み、
    前記顔料(a)の濃度(PWC)が0.1〜20質量%であり、
    前記顔料(b)の濃度(PWC)が0.1〜20質量%であり、
    前記顔料(a)が黄色、緑色および青色を連続して奏する、
    光輝性複層塗膜の形成方法。
  2. 前記顔料(a)および(b)の質量比((a)/(b))が、9/1〜1/9である、請求項1記載の方法。
  3. 前記光輝性複層塗膜が、マンセル色相環(20色相)の5Gから10BGの緑色系の色相を有する、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記光輝性複層塗膜が、広い干渉幅を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法によって形成される、光輝性ベース塗膜層と、クリヤー塗膜層とを含む光輝性複層塗膜。
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