JPH07161978A - 埋め込みチャネル型mosトランジスタおよびその製造方法 - Google Patents

埋め込みチャネル型mosトランジスタおよびその製造方法

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JPH07161978A
JPH07161978A JP30636193A JP30636193A JPH07161978A JP H07161978 A JPH07161978 A JP H07161978A JP 30636193 A JP30636193 A JP 30636193A JP 30636193 A JP30636193 A JP 30636193A JP H07161978 A JPH07161978 A JP H07161978A
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buried channel
semiconductor substrate
region
gate electrode
insulating film
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Michio Mano
三千雄 眞野
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 埋め込みチャネル領域の拡散深さを浅くする
こと。または、ソース・ドレイン領域のゲート電極側端
部を、ソース・ドレイン領域と反対の導電型のポケット
領域で有効に覆い、短チャネル効果の抑制を図ることが
できる埋め込みチャネル型MOSトランジスタおよびそ
の製造方法を提供すること。 【構成】 絶縁膜24中に不純物濃度のピークがくるよ
うに、不純物のイオン注入を行い、その後、絶縁膜24
の表面を高温短時間アニール処理することで、半導体基
板20の表面に、絶縁膜24から不純物を拡散させ、埋
め込みチャネル用拡散層26を形成する。または、ゲー
ト電極の下方に位置する半導体基板の表面に、埋め込み
チャネル領域が形成された凸部を形成し、斜めイオン注
入法により、埋め込みチャネル領域と反対の導電型の不
純物を、ゲート電極の両側部下方に入り込むように導入
し、ポケット領域を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、埋め込みチャネル型M
OSトランジスタおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】通常のシリコンゲート技術では、ゲート
電極材料として、リンを多量に含むN型のポリシリコン
が用いられる。また、最近良く使われている高融点金属
シリサイドとポリシリコンとの積層膜であるポリサイド
ゲートにしても、ゲート絶縁膜と直接接するのは、N型
ポリシリコンである。
【0003】このようなゲート電極材料が、Nチャネル
MOSトランジスタのゲート電極に使われる場合には、
P型基板とN型ポリシリコンとの間の仕事関数差が大き
いため、しきい値電圧が低くなる。そのため、Nチャネ
ルMOSトランジスタでは、通常、チャネル領域に基板
と同じ導電型の不純物をイオン注入し、しきい値電圧を
高めている。
【0004】しかし、N型ポリシリコンがPチャネルM
OSトランジスタのゲートとして用いられた場合には、
N型基板とN型ポリシリコンとの間の仕事関数差が小さ
くなるため、しきい値電圧は、負の方向に大きくなる。
そのため、しきい値電圧の絶対値をNチャネルMOSト
ランジスタのそれとほぼ同じ値に設定しようとすると、
チャネル領域に基板と逆の導電型の不純物をイオン注入
し、しきい値電圧の絶対値を小さくする必要がある。
【0005】その結果、N型ポリシリコンをゲート電極
としたPチャネルMOSトランジスタでは、チャネル領
域に非常に浅いPN接合が形成され、埋め込みチャネル
型のデバイスとなる。一般的な埋め込みチャネル型Pチ
ャネルMOSトランジスタの要部断面を図4に示す。図
4に示すように、このPチャネルMOSトランジスタで
は、N型半導体基板2またはNウェルの表面に、ゲート
絶縁層4が形成してあり、このゲート絶縁層4の上にゲ
ート電極6が形成してある。ゲート電極6は、N型不純
物を含むポリシリコン層で構成してある。
【0006】ゲート電極6の両側部には、LDD用サイ
ドウォール8が形成してある。また、ゲート電極6の両
側に位置する半導体基板2の表面には、P型低濃度不純
物拡散層10,10を有するLDD構造のP++型ソース
・ドレイン領域12,14が自己整合的に形成してあ
る。また、ゲート電極6の下部に位置する半導体基板2
の表面には、P- 型埋め込みチャネル領域16が形成し
てある。
【0007】このような埋め込みチャネル型PMOSト
ランジスタでは、通常の表面チャネル型PMOSトラン
ジスタに比較し、キャリア(ホール)の移動度が大きく
なるという利点を有する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このような埋め込みチ
ャネル型PMOSトランジスタでは、短チャネル効果が
生じ易いという課題を有している。短チャネル効果を抑
制するためには、埋め込みチャネル領域16の拡散深さ
をできるだけ小さくすることが重要である。
【0009】ところが、埋め込みチャネル領域16は、
ボロンBまたはフッ化ボロンBF2を用いたイオン注入
により形成されることから、イオン注入後の酸化や熱拡
散により、埋め込みチャネル領域の拡散深さXj は、約
120〜150nmに達する。この場合、チャネル領域
を移動する伝導キャリア(ホール)は、基板表面から3
0nm〜50nm程度の深さを流れる。短チャネル効果
の抑制のためには、さらに浅い領域で、伝導キャリアを
移動させる必要がある。
【0010】PMOSトランジスタの短チャネル効果の
抑制のための第1の手法として、PMOSトランジスタ
のゲート電極を、P+ ポリシリコンまたはそれを含むポ
リサイドで構成することにより、表面チャネル型PMO
Sトランジスタにすることが考えられる。ところが、こ
の手法では、ホールが基板表面を移動することによるモ
ビリティの低下(駆動能力の低下)が生じる。また、N
MOSトランジスタ部では、N+ のポリシリコン膜を用
い、PMOSトランジスタ部では、P+ のポリシリコン
膜を用いるので、製造プロセスが非常に複雑になり、実
現が困難であるという課題を有する。
【0011】また、第2の手法として、埋め込みチャネ
ル型PMOSトランジスタにおいて、埋め込みチャネル
領域16の拡散深さXj を、極力浅くすることが考えら
れる。そのための一方法として、ボロン含有ガラス膜
(BSG膜)からの固相拡散を利用する方法が学会レベ
ルで報告されている。
【0012】ところが、この方法では、CMOS LS
I形成のための互換性に乏しいという課題を有する。ま
た、図5に示すように、埋め込みチャネル型PMOSト
ランジスタにおいて、短チャネル効果の抑制のために、
P型ソース・ドレイン領域12,14のゲート電極側端
部に、N型ポケット領域18を形成する方法が採用され
ることがある。このN型ポケット領域18を形成するこ
とで、ドレイン領域14のジャンクション付近のN領域
の不純物濃度を上げ、空乏層の伸びを抑え、なおかつ、
ソース領域12付近のN領域の不純物濃度を上げること
により、図6に示すように、しきい値電圧Vthを制御す
るポテンシャルバリアの低化を抑えることができる。
【0013】このポケット領域18は、ソース・ドレイ
ン領域12,14のゲート電極側端部のみでなく、LD
D用低濃度不純物拡散領域10,10の側部外周を覆う
ことが、短チャネル効果抑制の観点から好ましい。とこ
ろが、埋め込みチャネル領域16の拡散深さは、前述し
たように、約120nmであり、LDD用低濃度拡散層
10の拡散深さと同程度であり、ポケット領域18は、
LDD用低濃度拡散層10,10の側部を覆うことがで
きない。これは、埋め込みチャネル領域を形成するため
の不純物が、ボロンであり、通常のLSIの熱プロセス
では、非常に浅いジャンクションを形成することが困難
なことに起因している。
【0014】なお、ソース・ドレイン領域12,14の
拡散深さは、約200nm程度である。本発明は、この
ような実状に鑑みてなされ、埋め込みチャネル領域の拡
散深さを浅くし、短チャネル効果を効果的に抑制するこ
とができ、しかも製造が容易で、CMOS LSIの製
造にも応用できる埋め込みチャネル型MOSトランジス
タの製造方法を提供することを第1の目的とする。
【0015】また、本発明は、ソース・ドレイン領域の
ゲート電極側端部を、ソース・ドレイン領域と反対の導
電型のポケット領域で有効に覆い、短チャネル効果の抑
制を図った埋め込みチャネル型MOSトランジスタおよ
びその製造方法を提供することを第2の目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、本発明に係る第1の埋め込みチャネル型MO
Sトランジスタの製造方法は、半導体基板の表面に絶縁
膜を形成する工程と、この絶縁膜中に不純物濃度のピー
クがくるように、不純物のイオン注入を行う工程と、そ
の後、上記絶縁膜の表面を高温短時間アニール処理する
ことで、半導体基板の表面に、絶縁膜から不純物を拡散
させ、半導体基板の表面に、埋め込みチャネル用拡散層
を形成する工程と、ゲート絶縁膜、ゲート電極およびソ
ース・ドレイン領域を形成する工程とを有する。
【0017】上記絶縁膜中にイオン注入する不純物は、
P型不純物であり、ソース・ドレイン領域がP型不純物
拡散層であることが好ましい。上記高温短時間アニール
は、エキシマレーザを用いて行われることが好ましい。
【0018】上記高温短時間アニールは、赤外線ランプ
を用いて行うこともできる。上記第2の目的を達成する
ために、本発明に係る埋め込みチャネル型MOSトラン
ジスタは、半導体基板の表面に形成されたゲート絶縁膜
と、このゲート絶縁膜の上に形成されたゲート電極と、
ゲート電極の両側に位置する半導体基板の表面に形成さ
れたソース・ドレイン領域と、ゲート電極の下方に位置
する半導体基板の表面に形成され、ソース・ドレイン領
域の導電型と同じ導電型の埋め込みチャネル領域と、上
記埋め込みチャネル領域のジャンクション付近の深さか
ら、ソース・ドレイン領域のジャンクション深さ程度の
深さで、ソース・ドレイン領域のゲート電極側部を覆う
ように形成され、ソース・ドレイン領域と反対の導電型
のポケット領域とを有し、上記埋め込みチャネル領域
が、半導体基板の表面に突出して形成された凸部内に形
成してある。
【0019】上記ソース・ドレイン領域がP型不純物拡
散層であり、ポケット領域がN型不純物拡散層であるこ
とが好ましい。上記ソース・ドレイン領域のゲート電極
側端部には、ソース・ドレイン領域と同じ導電型で、低
濃度のLDD用不純物拡散領域が形成してあることが好
ましい。
【0020】上記第2の目的を達成するために、本発明
に係る埋め込みチャネル型MOSトランジスタの製造方
法は、半導体基板の表面に、埋め込みチャネル用拡散層
を形成する工程と、埋め込みチャネル用拡散層の表面
に、ゲート絶縁層を形成する工程と、ゲート絶縁層の上
にゲート電極となる導電層を形成する工程と、上記導電
層を、ゲート電極のパターンでエッチング加工し、ゲー
ト電極を形成し、同時に、半導体基板の表面をエッチン
グ加工し、ゲート電極の下方に位置する半導体基板の表
面に、埋め込みチャネル領域が形成された凸部を形成す
る工程と、イオン注入角度が7度以上である斜めイオン
注入法により、上記埋め込みチャネル領域と反対の導電
型の不純物を、ゲート電極の両側部下方に入り込むよう
に導入し、ポケット領域を形成する工程と、上記埋め込
みチャネル領域と同じ導電型の不純物をゲート電極の両
側部に位置する半導体基板の表面にイオン注入し、ソー
ス・ドレイン領域を形成する工程とを有する。
【0021】上記埋め込みチャネル用拡散層は、半導体
基板の表面に絶縁膜を形成し、この絶縁膜中に不純物濃
度のピークがくるように、不純物のイオン注入を行い、
その後、上記絶縁膜の表面を高温短時間アニール処理す
ることで、半導体基板の表面に、絶縁膜から不純物を拡
散させることにより形成されることが好ましい。
【0022】上記ソース・ドレイン領域が、P型不純物
拡散層で構成されることが好ましい。
【0023】
【作用】本発明に係る第1の埋め込みチャネル型MOS
トランジスタの製造方法では、半導体基板の表面に、拡
散深さXj が50nm以下程度の浅いカウンタードーピ
ング層を形成することができる。このカウンタードーピ
ング層を、埋め込みチャネル用拡散層として用いること
で、短チャネル効果を抑制したMOSトランジスタ、特
にPMOSトランジスタを形成することができる。ま
た、この方法では、BSGなどの固相拡散源を用いてい
ないので、不純物濃度の制御が非常に容易であり、CM
OS LSIの製造プロセスへの応用も容易である。
【0024】本発明に係る埋め込みチャネル型MOSト
ランジスタの構造では、埋め込みチャネル領域が半導体
基板の表面の凸部内に形成されるので、埋め込みチャネ
ル領域の拡散深さが比較的深い場合でも、ソース・ドレ
イン領域のゲート電極側端部を、それと反対の導電型の
ポケット領域で良好に覆うことができ、短チャネル効果
を良好に抑制することができる。また、ソース・ドレイ
ン領域がLDD構造であっても、LDD用低濃度不純物
拡散領域のゲート電極側端部を、それと反対の導電型の
ポケット領域で良好に覆うことができ、この場合にも、
短チャネル効果を良好に抑制することができる。
【0025】本発明の第2の埋め込みチャネル型MOS
トランジスタの製造方法では、上記構造の埋め込みチャ
ネル型MOSトランジスタを、きわめて容易に製造する
ことができる。
【0026】
【実施例】以下、本発明に係る埋め込みチャネル型MO
Sトランジスタおよびその製造方法を、図面に示す実施
例に基づき、詳細に説明する。図1(A)〜(E)は本
発明の一実施例に係る埋め込みチャネル型MOSトラン
ジスタの製造工程を示す要部断面図、図2は絶縁膜の表
面から深さ方向への不純物濃度分布を示すグラフ、図3
は本発明の他の実施例に係る埋め込みチャネル型MOS
トランジスタの製造工程を示す要部断面図である。
【0027】第1実施例 図1(A)に示すように、本発明の一実施例に係る埋め
込みチャネル型MOSトランジスタの製造方法では、ま
ず、N型半導体基板20またはP型半導体基板の上に形
成されたNウェルの表面に、選択酸化法により素子分離
領域(LOCOS)22を素子分離パターンで形成す
る。半導体基板としては、シリコンウェーハなどを用い
る。
【0028】その後、素子分離領域22で囲まれた半導
体基板20の表面に、膜厚15〜30、好ましくは20
nm程度の絶縁膜24を成膜する。この絶縁膜24は、
たとえば熱酸化法により形成された酸化シリコンで構成
される。次に、図1(B)および図2の実線Aに示すよ
うに、絶縁膜24中に不純物濃度のピークがくるよう
に、不純物のイオン注入を行う。不純物としては、たと
えばボロンBまたはフッ化ボロンBF2 を用いる。イオ
ン注入条件としては、絶縁膜24中に不純物濃度のピー
クがきて、その後の熱処理工程で、後述する所定の条件
の埋め込みチャネル用拡散層26を形成できる条件であ
れば、特に限定されないが、たとえばBF2 を用いた場
合には、20Kevの注入エネルギー、1×1013cm
-2のドーズ量の条件である。このような条件では、イオ
ン注入時の射影飛程Rp が絶縁膜24中にあり、ほとん
どのドーパント不純物は、半導体基板側には導入されな
い。
【0029】次に、エキシマレーザあるいは赤外線ラン
プを用いたRTA(Rapid ThermalAnnealing)などの
高温短時間アニール処理を行い、絶縁膜24中のドーパ
ント不純物を、図2の二点鎖線bに示すように、半導体
基板20の表面に再分布させる。絶縁膜24と半導体基
板20との界面では偏析が生じるが、キャリアの移動部
分の深さ位置で十分な不純物濃度を有するので、実用上
問題はない。
【0030】エキシマレーザを用いる場合には、照射エ
ネルギーは800〜900、好ましくは850mJ/c
2 程度がよい。また、RTAを用いる場合には、90
0〜1000℃、好ましくは950℃程度で、数秒間ア
ニール処理する。このような高温短時間アニール処理に
より、図1(C)に示すように、絶縁膜24の下部に位
置する半導体基板20の表面には、カウンタードープ層
である埋め込みチャネル用拡散層26が形成される。こ
の埋め込みチャネル用拡散層26には、ボロンBが不純
物濃度5×1018〜1×1019cm-3でドープされ、そ
の拡散深さXj が50nm以下になる。
【0031】次に、絶縁膜24をエッチング除去し、埋
め込みチャネル用拡散層26の上に、図1(D)に示す
ように、ゲート絶縁膜28を成膜する。ゲート絶縁膜2
8は、たとえば数nm程度の酸化シリコン膜で構成さ
れ、埋め込みチャネル拡散層26を再拡散させないよう
に、800℃以下程度で数気圧の水蒸気雰囲気で酸化を
行う高圧酸化法や、1100℃の温度で数秒間の酸化を
行うRTO(Rapid Thermal Oxidation)などの手段
を用いる。
【0032】次に、ゲート絶縁膜28の上に、ゲート電
極30となる導電層を堆積し、その導電層をパターン加
工することで、ゲート電極30を形成する。ゲート電極
30を構成する導電層は、たとえばN+ の不純物を含む
ポリシリコン層、あるいはそのポリシリコン層を含むポ
リサイド層で構成される。
【0033】その後、図1(E)に示すように、LDD
用低濃度不純物拡散領域32を形成するためのイオン注
入を行い、サイドウォール34を形成した後、ソース・
ドレイン領域36を形成するためのイオン注入を行う。
その結果、埋め込みチャネル拡散層26は、ゲート電極
30の下部にのみ、埋め込みチャネル領域26aとして
残る。
【0034】LDD用低濃度不純物拡散領域32は、P
- の不純物拡散領域であり、ソース・ドレイン領域14
はP+ の不純物拡散領域であり、埋め込みチャネル領域
26aは、P--の不純物拡散領域である。その後、一般
的な熱処理工程および配線工程を経て、PMOSトラン
ジスタが完成する。
【0035】本実施例に係る埋め込みチャネル型MOS
トランジスタの製造方法では、半導体基板の表面に、拡
散深さXj が50nm以下程度の浅いカウンタードーピ
ング層を形成することができる。このカウンタードーピ
ング層を、埋め込みチャネル領域26aとして用いるこ
とで、短チャネル効果を抑制したPMOSトランジスタ
を形成することができる。また、この方法では、BSG
などの固相拡散源を用いていないので、不純物濃度の制
御が非常に容易であり、CMOS LSIの製造プロセ
スへの応用も容易である。
【0036】第2実施例 次に、本発明の他の実施例に係る埋め込みチャネル型M
OSトランジスタの製造方法およびその製造方法で得ら
れる新規な埋め込みチャネル型MOSトランジスタにつ
いて説明する。
【0037】本実施例では、図3(A)に示すように、
まず、N型半導体基板40またはP型半導体基板の上に
形成されたNウェルの表面に、選択酸化法により素子分
離領域(LOCOS)を素子分離パターンで形成する。
半導体基板としては、シリコンウェーハなどを用いる。
【0038】その後、素子分離領域で囲まれた半導体基
板40の表面から、イオン注入を行い、半導体基板40
の表面に、埋め込みチャネル拡散層42を形成する。イ
オン注入に際しては、不純物として、P型不純物である
BまたはBF2 を用いる。この埋め込みチャネル拡散層
42の拡散深さXj は120〜150nm程度である。
【0039】次に、このチャネル拡散層42の表面に、
ゲート絶縁層44を形成する。ゲート絶縁層44は、た
とえば熱酸化により形成される酸化シリコン層で構成さ
れる。次に、ゲート絶縁層44の上に、ゲート電極とな
る導電層46を成膜する。導電層46は、たとえばN+
の不純物を含むポリシリコン層、あるいはそのポリシリ
コン層を含むポリサイド層で構成される。
【0040】次に、図3(B)で示すように、導電層4
6の表面に、ゲート電極パターンに沿ってレジスト膜4
8を形成し、そのレジスト膜48をマスクとして、導電
層46を、RIEなどでエッチング加工し、ゲート電極
46aを形成し、さらに半導体基板40の表面を、50
〜100nm程度エッチング加工し、ゲート電極46a
の下部に、凸部45を形成する。凸部45内以外の埋め
込みチャネル拡散層42は、基板のエッチング加工時に
除去され、凸部45内に残った埋め込みチャネル拡散層
42は、埋め込みチャネル領域42aとなる。
【0041】次に、図3(C)に示すように、ゲート電
極46aに対して自己整合的にイオン注入を行い、LD
D用低濃度不純物拡散層50を形成する。そのイオン注
入時の不純物としては、BまたはBF2 を用いる。その
前後に、リンPhosを用いて、7度以上のイオン注入角度
で、斜めイオン注入を行い、ゲート電極46aの両側部
下方に入り込むようにリンを導入し、N型のポケット用
拡散層48を形成する。
【0042】その後、酸化シリコンなどの絶縁層を堆積
し、それをエッチバックすることで、ゲート電極46a
および凸部45の側部にサイドウォール52を形成し、
その上から、ソース・ドレイン領域54,54形成のた
めのP型不純物のイオン注入を行う。ソース・ドレイン
領域54,54が形成されると、図3(C)に示す拡散
層48,50のほとんどの部分が、キャンセルされ、こ
れらの一部は、ソース・ドレイン領域54,54のゲー
ト電極側端部にのみ残され、P- のLDD用低濃度不純
物拡散領域50aおよびN型のポケット領域48aが形
成される。
【0043】凸部45内に形成された埋め込みチャネル
領域42aは、LDD用低濃度不純物拡散領域50aを
通して、ソース・ドレイン領域54に接続される。その
後、一般的な熱処理工程および配線工程を経て、PMO
Sトランジスタが完成する。
【0044】本実施例に係る埋め込みチャネル型MOS
トランジスタの構造では、埋め込みチャネル領域42a
が半導体基板の表面の凸部45内に形成されるので、埋
め込みチャネル領域42aの拡散深さが比較的深い場合
でも、ソース・ドレイン領域54およびLDD用不純物
拡散領域50aのゲート電極側端部を、それと反対の導
電型のポケット領域48aで良好に覆うことができ、短
チャネル効果を良好に抑制することができる。
【0045】また、本実施例の埋め込みチャネル型MO
Sトランジスタの製造方法では、上記構造の埋め込みチ
ャネル型MOSトランジスタを、きわめて容易に製造す
ることができる。なお、本発明は、上述した実施例に限
定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変す
ることができる。
【0046】たとえば、上述した実施例では、本発明の
構造および方法を、PMOSに対して適用したが、本発
明の構造および方法は、不純物の導電型を反対にするこ
とで、N型MOSトランジスタに対しても同様にして適
用することができる。ただし、PMOSに対する効果の
方が大きい。
【0047】また、上記実施例では、いわゆるLDD構
造のソース・ドレイン領域を有するMOSトランジスタ
について本発明を適用したが、いわゆるシングルドレイ
ン構造のソース・ドレイン領域を有するMOSトランジ
スタに対しても同様にして適用することができる。
【0048】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明に係る
第1の埋め込みチャネル型MOSトランジスタの製造方
法では、半導体基板の表面に、拡散深さXj が50nm
以下程度の浅いカウンタードーピング層を形成すること
ができる。このカウンタードーピング層を、埋め込みチ
ャネル用拡散層として用いることで、短チャネル効果を
抑制したMOSトランジスタ、特にPMOSトランジス
タを形成することができる。また、この方法では、BS
Gなどの固相拡散源を用いていないので、不純物濃度の
制御が非常に容易であり、CMOS LSIの製造プロ
セスへの応用も容易である。
【0049】本発明に係る埋め込みチャネル型MOSト
ランジスタの構造では、埋め込みチャネル領域が半導体
基板の表面の凸部内に形成されるので、埋め込みチャネ
ル領域の拡散深さが比較的深い場合でも、ソース・ドレ
イン領域のゲート電極側端部を、それと反対の導電型の
ポケット領域で良好に覆うことができ、短チャネル効果
を良好に抑制することができる。また、ソース・ドレイ
ン領域がLDD構造であっても、LDD用低濃度不純物
拡散領域のゲート電極側端部を、それと反対の導電型の
ポケット領域で良好に覆うことができ、この場合にも、
短チャネル効果を良好に抑制することができる。
【0050】本発明の第2の埋め込みチャネル型MOS
トランジスタの製造方法では、上記構造の埋め込みチャ
ネル型MOSトランジスタを、きわめて容易に製造する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(A)〜(E)は本発明の一実施例に係る
埋め込みチャネル型MOSトランジスタの製造工程を示
す要部断面図である。
【図2】図2は絶縁膜の表面から深さ方向への不純物濃
度分布を示すグラフである。
【図3】図3(A)〜(D)は本発明の他の実施例に係
る埋め込みチャネル型MOSトランジスタの製造工程を
示す要部断面図である。
【図4】図4は従来例に係る埋め込みチャネル型MOS
トランジスタの要部断面図である。
【図5】図5はその他の従来例に係る埋め込みチャネル
型MOSトランジスタの要部断面図である。
【図6】図6は図5に示すMOSトランジスタのポテン
シャルバリア特性を示す図である。
【符号の説明】
20,40… 半導体基板 22… LOCOS 24… 絶縁膜 26… 埋め込みチャネル用拡散層 26a… 埋め込みチャネル領域 28,44… ゲート絶縁膜 30,46a… ゲート電極 32,50a… LDD用低濃度不純物拡散領域 36,54… ソース・ドレイン領域 48a… ポケット領域

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板の表面に絶縁膜を形成する工
    程と、 この絶縁膜中に不純物濃度のピークがくるように、不純
    物のイオン注入を行う工程と、 その後、上記絶縁膜の表面を高温短時間アニール処理す
    ることで、半導体基板の表面に、絶縁膜から不純物を拡
    散させ、半導体基板の表面に、埋め込みチャネル用拡散
    層を形成する工程と、 ゲート絶縁膜、ゲート電極およびソース・ドレイン領域
    を形成する工程とを有する埋め込みチャネル型MOSト
    ランジスタの製造方法。
  2. 【請求項2】 上記絶縁膜中にイオン注入する不純物
    は、P型不純物であり、ソース・ドレイン領域がP型不
    純物拡散層である請求項1に記載の埋め込みチャネル型
    MOSトランジスタの製造方法。
  3. 【請求項3】 上記高温短時間アニールは、エキシマレ
    ーザを用いて行われる請求項1または2に記載の埋め込
    みチャネル型MOSトランジスタの製造方法。
  4. 【請求項4】 上記高温短時間アニールは、赤外線ラン
    プを用いて行われる請求項1または2に記載の埋め込み
    チャネル型MOSトランジスタの製造方法。
  5. 【請求項5】 半導体基板の表面に形成されたゲート絶
    縁膜と、 このゲート絶縁膜の上に形成されたゲート電極と、 ゲート電極の両側に位置する半導体基板の表面に形成さ
    れたソース・ドレイン領域と、 ゲート電極の下方に位置する半導体基板の表面に形成さ
    れ、ソース・ドレイン領域の導電型と同じ導電型の埋め
    込みチャネル領域と、 上記埋め込みチャネル領域のジャンクション付近の深さ
    から、ソース・ドレイン領域のジャンクション深さ程度
    の深さで、ソース・ドレイン領域のゲート電極側部を覆
    うように形成され、ソース・ドレイン領域と反対の導電
    型のポケット領域とを有し、 上記埋め込みチャネル領域が、半導体基板の表面に突出
    して形成された凸部内に形成してある埋め込みチャネル
    型MOSトランジスタ。
  6. 【請求項6】 上記ソース・ドレイン領域がP型不純物
    拡散層であり、ポケット領域がN型不純物拡散層である
    請求項5に記載の埋め込みチャネル型MOSトランジス
    タ。
  7. 【請求項7】 上記ソース・ドレイン領域のゲート電極
    側端部には、ソース・ドレイン領域と同じ導電型で、低
    濃度のLDD用不純物拡散領域が形成してある請求項5
    または6に記載の埋め込みチャネル型MOSトランジス
    タ。
  8. 【請求項8】 半導体基板の表面に、埋め込みチャネル
    用拡散層を形成する工程と、 埋め込みチャネル用拡散層の表面に、ゲート絶縁層を形
    成する工程と、 ゲート絶縁層の上にゲート電極となる導電層を形成する
    工程と、 上記導電層を、ゲート電極のパターンでエッチング加工
    し、ゲート電極を形成し、同時に、半導体基板の表面を
    エッチング加工し、ゲート電極の下方に位置する半導体
    基板の表面に、埋め込みチャネル領域が形成された凸部
    を形成する工程と、 イオン注入角度が7度以上である斜めイオン注入法によ
    り、上記埋め込みチャネル領域と反対の導電型の不純物
    を、ゲート電極の両側部下方に入り込むように導入し、
    ポケット領域を形成する工程と、 上記埋め込みチャネル領域と同じ導電型の不純物をゲー
    ト電極の両側部に位置する半導体基板の表面にイオン注
    入し、ソース・ドレイン領域を形成する工程とを有する
    埋め込みチャネル型MOSトランジスタの製造方法。
  9. 【請求項9】 上記埋め込みチャネル用拡散層は、半導
    体基板の表面に絶縁膜を形成し、この絶縁膜中に不純物
    濃度のピークがくるように、不純物のイオン注入を行
    い、その後、上記絶縁膜の表面を高温短時間アニール処
    理することで、半導体基板の表面に、絶縁膜から不純物
    を拡散させることにより形成される請求項8に記載の埋
    め込みチャネル型MOSトランジスタの製造方法。
  10. 【請求項10】 上記ソース・ドレイン領域が、P型不
    純物拡散層で構成される請求項8または9に記載の埋め
    込みチャネル型MOSトランジスタの製造方法。
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