JPH07157546A - 新規な共縮合樹脂、該共縮合樹脂をエポキシ化したエポキシ樹脂及び該エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

新規な共縮合樹脂、該共縮合樹脂をエポキシ化したエポキシ樹脂及び該エポキシ樹脂組成物

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JPH07157546A
JPH07157546A JP30804893A JP30804893A JPH07157546A JP H07157546 A JPH07157546 A JP H07157546A JP 30804893 A JP30804893 A JP 30804893A JP 30804893 A JP30804893 A JP 30804893A JP H07157546 A JPH07157546 A JP H07157546A
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成剛 宅和
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は主として電気、電子産業用に好適な新
規フェノ−ル樹脂と、該フェノ−ル樹脂をエポキシ化し
た新規エポキシ樹脂、及び該エポキシ樹脂組成物に関す
るものである。 【構成】2,6−キシレノ−ル、ジシクロペンタジエン
及びビスフェノ−ルFを共縮合して得られた一般式
(I)で表わされる共縮合フェノ−ル樹脂。 【化5】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は主として電気、電子産業
用に好適な新規フェノ−ル樹脂と、該フェノ−ル樹脂を
エポキシ化した新規エポキシ樹脂、及び該エポキシ樹脂
組成物に関するものである。さらに詳しくは、新規樹脂
である2,6キシレノ−ル、ジシクロペンタジエン、ビ
スフェノ−ルFの3者を共縮合したフェノ−ル樹脂、該
フェノ−ル樹脂をエポキシ化したエポキシ樹脂及びこれ
らを含有したエポキシ樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、エポキシ化合物はその優れた特性
から、多くの分野に於いて幅広く用いられて居り、又、
近年、電子・電気産業の急激な発展に伴い、LSI、積
層板等に代表される電子機器或は電子部品を構成する基
材に使用される様になった。特に、技術革新の激しいエ
レクトニクス分野に於けるIC用封止材料に使用されて
いる。一般に、これらのエポキシ樹脂成型材料に使用さ
れるエポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂、硬化剤、硬
化促進剤、充填剤、難燃剤、着色剤を配合して製造する
ものであり、これらを混練して組成物となし、成型材料
として使用されている。従来、これらの成型材料用エポ
キシ樹脂としてオルソクレゾ−ルノボラック型エポキシ
樹脂が、その耐熱性、成型性、電気特性等にバランス良
く優れている所から多く用いられてきた。しかし、近
年、半導体素子の高集積化、パッケ−ジの小型薄肉化、
積層板に於ける多層化が進んでおり、これらの用途向け
エポキシ樹脂においては、より一層の高耐熱化、低吸水
率化、低応力化が要求されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記の
要求に答えるべく鋭意研究した結果、一般式(II)で表
される、2,6キシレノ−ル、ジシクロペンタジエン、
ビスフェノ−ルF共縮合型エポキシ樹脂を少なくとも1
0重量%以上含有するエポキシ樹脂成分を必須構成成分
とするエポキシ樹脂組成物は、高耐熱化、低吸水率化、
低応力化に優れたエポキシ樹脂組成物であることを見出
し、本発明を完成したもので本発明の目的は電気、電子
分野において、従来技術では達成できなかった、高耐熱
化、低吸水率化、低応力化に優れたエポキシ樹脂組成物
を提供する事にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、2,6
−キシレノ−ル、ジシクロペンタジエン及びビスフェノ
−ルFを共縮合して得られた一般式(I)で表わされる
共縮合フェノ−ル樹脂
【化3】 式中、n≧0、m≧0の整数を表す。であり、また、一
般式(II)で表されるエポキシ樹脂である。
【化4】
【0005】式中、n≧0、m≧0の整数を表す。一般
式(I)、(II)で表される化合物は新規であり、これ
ら新規化合物の分子中に、ジシクロペンタジエン骨格を
導入することは低吸水率化、低応力化に有効であり、ビ
スフェノ−ルF骨格を導入することは可撓性付与、多官
能化による高耐熱化に有効である。又、2,6キシレノ
−ル骨格を導入することは、樹脂の耐熱性、耐水性をさ
らに向上させる事になる。又、これらの新規化合物は3
成分の共縮合物であり、しかも2,6キシレノ−ルは1
官能成分である為、2,6キシレノ−ル/ジシクロペン
タジエン/ビスフェノ−ルFの仕込モル比を調整するこ
とにより、低粘度から高粘度まで幅広く合成できるので
ある。一般式(I)で表される、2,6キシレノ−ル、
ジシクロペンタジエン、ビスフェノ−ルF共縮合型フェ
ノ−ル化合物は、ルイス酸触媒の存在下に2,6キシレ
ノ−ルとジシクロペンタジエン及びビスフェノ−ルFを
共縮合させたものであり、一般式(II)の化合物は一般
式(I)の化合物を、公知の方法によりエピクロルヒド
リンと反応させて合成したエポキシ樹脂である。
【0006】次に本発明について詳細に述べる。 (1)共縮合フェノ−ルの合成 一般式(I)で表される2,6キシレノ−ル、ジシクロ
ペンタジエン、ビスフェノ−ルF共縮合は2,6キシレ
ノ−ルとジシクロペンタジエン及びビスフェノ−ルFと
をルイス酸触媒の存在下で共縮合させることによって得
られた。この共縮合フェノ−ル樹脂合成時の各成分のモ
ル比は、特に限定されるものではないが、好ましくはジ
シクロペンタジエン1モルに対してビスフェノ−ルFが
0.2〜3モル、2,6キシレノ−ルが0.5〜10モ
ルである。触媒としてはルイス酸が好ましく、具体的に
は三フッ化ホウ素及びその錯塩、塩化アルミニュ−ム、
塩化錫、塩化鉄、硫酸、リン酸、等が挙げられる。これ
らの触媒量はジシクロペンタジエン1モルに対して0.
001〜0.5モルが好ましい。反応方法としては、
2,6キシレノ−ルとビスフェノ−ルFの熔融混合物に
触媒を添加した後、ジシクロペンタジエンを1〜10時
間かけて滴下してゆく方式がよい。反応温度は50〜2
00℃、好ましくは80〜160℃が良く、反応時間は
1〜15時間、好ましくは5〜10時間がよい。反応終
了後、水酸化ナトリュウム、水酸化カルシュウム等のア
ルカリ金属、アルカリ土類金属の水酸化物を加えて触媒
を失活させた後、未反応の2,6キシレノ−ルを減圧下
に回収した後、トルエン、キシレン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン等の溶媒を加えて反応生成
物を溶解する。その後、水洗浄を数回繰り返し、減圧下
に溶剤を回収し、目的とする共縮合フェノ−ル樹脂(一
般式(I)で代表される化合物)を得る。尚、反応に際
し必要に応じてベンゼン、トルエン、キシレン、クロル
ベンゼン、ジクロルベンゼン、エチレングリコ−ル、ジ
エチレングリコ−ル等の溶媒を用いてもよい。
【0007】(2)エポキシ樹脂の合成 一般式(I)で表される2,6キシレノ−ル、ビスフェ
ノ−ルF、ジシクロペンタジエン共縮合フェノ−ル樹脂
から一般式(II)で表わされるエポキシ樹脂は、上記方
法により得られた共縮合フェノ−ル樹脂にエピクロルヒ
ドリンを反応させることによって得られる。この反応
は、従来よりエポキシ化反応として知られている公知の
方法に従って行われる。例えば、共縮合フェノ−ル樹脂
をその水酸基当量に対して過剰量のエピクロルヒドリン
に溶解し、水酸化ナトリュウム等のアルカリ金属水酸化
物を固形または濃厚水溶液として加え、反応温度30〜
120℃、圧力50〜760mmHg、0.5〜10時
間反応させる方法が有る。
【0008】一方、共縮合フェノ−ル樹脂をその水酸基
当量に対して過剰量のエピクロルヒドリンに溶解し、テ
トラエチルアンモニュウムクロライド等の第4級アンモ
ニュウム塩を触媒として加え、反応温度50〜150
℃、圧力50〜760mmHg、0.5〜10時間反応
させることにより得る方法も有る。上記反応方法におい
て、エピクロルヒドリンの使用量は、共縮合フェノ−ル
樹脂の水酸基に対して3〜20倍モル、好ましくは4〜
8倍モルの範囲であり、また、アルカリ金属水酸化物の
使用量は共縮合フェノ−ル樹脂の水酸基に対して0.8
5〜1.1倍モルの範囲である。これらの反応で得られ
た共縮合フェノ−ルのエポキシ化物は、未反応のエピク
ロルヒドリンと反応副生成物であるアルカリ金属塩化物
を含有している。未反応のエピクロルヒドリンは蒸留除
去し、アルカリ金属塩化物は、水による抽出または濾別
処理して除去することにより目的とする共縮合フェノ−
ル樹脂のエポキシ化物を得ることが出来る。
【0009】以上のようにして合成された、2,6キシ
レノ−ル、ビスフェノ−ルF、ジシクロペンタジエン共
縮合フェノ−ル樹脂及びそのエポキシ樹脂を、組成物中
の硬化剤成分として、またはエポキシ成分として用いる
ことにより、本発明の目的とするエポキシ樹脂組成物を
得ることができる。本発明の新規エポキシ樹脂組成物で
一般式(I)で示される2,6キシレノ−ル、ビスフェ
ノ−ルF、ジシクロペンタジエン共縮合型フェノ−ル樹
脂は、エポキシ樹脂の硬化剤として使用できる。これに
使用できるエポキシ樹脂は特に限定は無く、ビスフェノ
−ルA型エポキシ樹脂、ビスフェノ−ルF型エポキシ樹
脂、オルソクレゾ−ルノボラック/フェノ−ルノボラッ
ク等ノボラック型エポキシ樹脂、テトラブロムビスフェ
ノ−ルA型エポキシ樹脂等が挙げられる。これらの中
で、封止用成型材料の用途では、オルソクレゾ−ルノボ
ラック型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビ
フェニル型エポキシ樹脂等の硬化剤として使用するのが
好ましく、本発明である共縮合フェノ−ル樹脂単独、或
はフェノ−ルノボラック樹脂と併用して用いるのが好ま
しい。
【0010】印刷回路用積層板の用途では、一般的に積
層板用途に使用されるエポキシ樹脂の硬化剤として用い
るのが好ましい。一方、本発明の新規エポキシ樹脂組成
物で、一般式(II)で示される2,6キシレノ−ル、ジ
シクロペンタジエン、ビスフェノ−ルF共縮合型フェノ
−ル樹脂のエポキシ樹脂を組成物中のエポキシ成分とし
て、従来公知のエポキシ硬化剤によって硬化できる。こ
れに使用できるエポキシ硬化剤はアミン類、酸無水物、
アミノポリアミド樹脂、ポリスルフィド樹脂、フェノ−
ルノボラック等のノボラック樹脂、三フッ化ホウ素アミ
ンコンプレックス、ジシアンジアミド等を挙げることが
できる。又、本発明である共縮合型フェノ−ル樹脂を併
用するのも良い。これらの中で、封止用成形材料の用途
では、ノボラック樹脂で硬化することが好ましく、中で
もフェノ−ルノボラック樹脂が好ましい。又、本発明で
ある共縮合型フェノ−ル樹脂を併用するのも好ましい。
【0011】印刷回路用積層板の用途では、ジシアンジ
アミドで硬化することが多い。本発明の新規エポキシ樹
脂組成物に用いられるこれらの硬化剤の使用量はアミン
類、ポリアミド樹脂、ポリスルフィド樹脂、三フッ化ホ
ウ素アミンコンプレックス、ノボラック樹脂の場合にお
いては、当該エポキシ樹脂成分中のエポキシ基量に対し
て、これらの硬化剤中の活性水素量が0.5〜0.9当
量になるように、また、ジシアンジアミドの場合におい
ては活性水素当量が、0.3〜0.7当量が好ましい。
【0012】本発明の新規エポキシ樹脂組成物において
は必要に応じて硬化促進剤を用いる事が出来る。硬化促
進剤としては、トリエチルアミン、ジエチルベンジルア
ミン等の第3級アミン類、テトラエチルアンモニュウム
クロライド、ベンジルトリメチルアンモニュウムクロラ
イド等の第4級アンモニュウム塩、トリエチルフォスフ
ィン、トリフェニルフォスフィン等のフォスフィン類、
n-ブチルトリフェニルホスフォニュウムブロマイド等
のホスフォニュウム塩、2−エチル−4−メチルイミダ
ゾ−ル等のイミダゾ−ル類、またはこれらの酢酸などの
有機塩類を挙げる事が出来る。これらの中で好ましい硬
化促進剤は、イミダゾ−ル類、フォスフィン類である。
【0013】本発明のエポキシ樹脂組成物はそれぞれ必
要に応じて硬化促進剤を加え、そのまま硬化できるが、
アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、ジオキサ
ン、テトラヒドロフラン等の環状エ−テル類、ジメチル
ホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類、ベ
ンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類等に
エポキシ樹脂、硬化剤を溶解させ、必要に応じて硬化促
進剤を加えて、均一に分散または溶解させてから溶媒を
除去して硬化する事も出来る。
【0014】また、本発明のそれぞれのエポキシ樹脂組
成物を封止樹脂として使用する場合は、エポキシ樹脂ま
たはエポキシ硬化剤と、必要に応じて硬化促進剤、他に
シリカ粉末、アルミナ、三酸化アンチモン、タルク、炭
酸カルシュウム、等の無機質充填剤、天然ワックス、パ
ラフィン類、直鎖脂肪酸の金属塩等の離型剤、塩化パラ
フィン、ヘキサブロムベンゼン等の難燃剤、チタンホワ
イト、カ−ボンブラック、ベンガラ、等の着色剤、シラ
ンカップリング剤等を適宜添加配合しても良い。
【0015】
【作用】本発明の新規エポキシ樹脂組成物の硬化物は吸
水率が小さく、低応力化、高耐熱化に優れているところ
から、封止成型材料、印刷回路用積層材料に好適であ
る。以下、実施例にて本発明を具体的に説明するが、実
施例に限定されるものではない。
【0016】
【実施例及び比較例】
実施例1 2,6キシレノ−ル244重量部(以下、部と記してあ
るのは重量部をさす)ビスフェノ−ルF100部、BF
3エ−テルコンプレックス11部をガラス製セパラブル
フラスコに仕込、攪拌しながら115℃に加温し溶解し
た。110℃〜120℃の温度を保ちながらジシクロペ
ンタジエン132部を5時間で滴下した。さらに120
℃〜130℃の温度で5時間反応した後、水酸化カルシ
ュウムでPH7.0になるまで中和を行った。その後、
減圧下に200℃まで加温し未反応の2,6キシレノ−
ルを蒸発除去した。次に、メチルイソブチルケトン57
0部を加えて生成物を溶解し、80℃の温水300部を
加えて水洗浄を行い、下層の水層を分離除去した。その
後、減圧下に200℃に加温しメチルイソブチルケトン
を蒸発除去して目的とする共縮合型フェノ−ル樹脂40
2部を得た。このものは赤褐色の脆い固体であった。こ
の樹脂の軟化点、水酸基当量、熔融粘度、を表1に示し
た。この実験で得られた樹脂をフェノ−ル樹脂(I)と
した。
【0017】実施例2 ビスフェノ−ルFを200部用いた以外は、実施例1と
同様の操作を行い、共縮合型フェノ−ル樹脂を440部
を得た。この樹脂の軟化点、水酸基当量、熔融粘度を表
1に示した。この実験で得られた樹脂をフェノ−ル樹脂
(II)とした。
【0018】実施例3 2,6キシレノ−ルを366部、ビスフェノ−ルFを3
00部用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、共
縮合型フェノ−ル樹脂を478部を得た。この樹脂の軟
化点、水酸基当量、熔融粘度を表1に示した。この実験
で得られた樹脂をフェノ−ル樹脂(III)とした。
【0019】
【表1】
【0020】軟化点はJISの環球法、熔融粘度はIC
I粘度計で測定。尚、フェノ−ル樹脂IのGPCチャ−
トを図1に、FT−IRチャ−トを図2に示した。
【0021】実施例4 実施例1で合成したフェノ−ル樹脂(I)166.4
部、エピクロルヒドリン462.5部、ジエチレングリ
コ−ルジメチルエ−テル92.5部を、ガラス製セパラ
ブルフラスコに仕込、攪拌しながら60℃に加温し溶解
した。次に、110mmHgの減圧下で、温度を58〜
62℃に保ちながら49重量%の水酸化ナトリュウム水
溶液80部を4時間で滴下した。この間共沸して溜出し
てくるエピクロルヒドリンと水を静置分離し、水は系外
へ順次除去し、エピクロルヒドリンは順次系内に戻して
いった。反応終了後、減圧下、180℃の条件でエピク
ロルヒドリンを回収し、メチルイソブチルケトン560
部を加えて、80〜90℃の温度で2時間反応させ、2
30部の水を加えて副生した塩化ナトリュウムを溶解し
分液分離除去した。リン酸水溶液で中和した後、水洗浄
を数回繰り返し、濾過を行った。減圧下、180℃の条
件でメチルイソブチルケトンを蒸発除去し、目的とする
共縮合型フェノ−ル樹脂のエポキシ樹脂216部を得
た。この樹脂は赤褐色の脆い固体であった。この樹脂の
軟化点、エポキシ当量、熔融粘度、加水分解性塩素を表
2に示した。この実験で得られた樹脂をエポキシ樹脂
(I)とした。
【0022】実施例5 実施例2で合成したフェノ−ル樹脂(II)を160部用
いた以外は、実施例4と同様の操作を行いエポキシ樹脂
(II)210部を得た。この樹脂の軟化点、エポキシ当
量、熔融粘度、加水分解塩素を表2に示した。
【0023】実施例6 実施例3で合成したフェノ−ル樹脂(III)を155.
2部用いた以外は、実施例4と同様の操作を行いエポキ
シ樹脂(III)205部を得た。この樹脂の軟化点、エ
ポキシ当量、熔融粘度、加水分解塩素を表2に示した。
【0024】
【表2】
【0025】尚、エポキシ樹脂(I)のGPCチャ−ト
を図3に、FT−IRチャ−トを図4に示した。
【0026】封止用成型材料としての評価 実施例7〜9 実施例4〜6で得られたエポキシ樹脂I〜III、フェノ
−ルノボラック樹脂BRG−557(昭和高分子(株)
製、水酸基当量105g/eq、軟化点86℃)、臭素
化エポキシ樹脂YDB−400(東都化成(株)製、エ
ポキシ当量400g/eq、臭素含有量49.3重量
%、軟化点66℃)、トリフェニルホスフィン(キシダ
化学(株)、試薬特級)、熔融シリカ((株)龍森製、
ヒュ−レックスRD−8)、三酸化アンチモン(日本精
鉱(株)製、ATOX−S)、ステアリン酸カルシュウ
ム(正同化学(株)製)、カ−ボンブラック(三菱化成
(株)製、MA−100)及びシランカップリング剤
(日本ユニカ−(株)製、A−187)を表3に示す配
合割合で、2軸混練機SIKRCニ−ダ−(栗本鉄工
(株)製)を用いて80〜100℃で熔融混合し、急冷
後粉砕して成型材料を得た。次に金型を用い65Kg/
cm2、120℃、10分間の条件で圧縮成型し予備硬
化させた。その後、180℃、8時間なる条件で硬化さ
せ、物性測定用の試験片とした。物性測定の結果を表3
に示す。尚、物性値は以下の方法により測定した。 ガラス転移温度(Tg):熱機械測定装置(TMA)島
津製作所製TMC−30型にて測定。 曲げ強度、曲げ弾性率 :JIS K6911に準拠。 吸水率 :直径100mm厚み4mmの円盤状成型品を
恒温恒湿槽にて85℃85%RHの条件で72時間後の
重量変化。
【0027】比較例1〜2 比較例として、オルソクレゾ−ルノボラックエポキシ樹
脂YDCN−701P(東都化成(株)製、エポキシ当
量200g/eq、軟化点65℃)、YDCN−702P
(東都化成(株)製、エポキシ当量203g/eq、軟
化点75℃)、を使用した以外実施例7〜9と同様の操
作を行い、その結果を表3に示した。
【0028】
【表3】
【0029】実施例10〜11 実施例1で得られたフェノ−ル樹脂Iを単独、またはフ
ェノ−ルノボラック樹脂BRG−557(昭和高分子
(株)製、水酸基当量105g/eq、軟化点86℃)
と併用して硬化剤として用い、エポキシ樹脂としてはオ
ルソクレゾ−ルノボラック樹脂YDCN−701P(東
都化成(株)製、エポキシ当量200g/eq、軟化点
65℃)を用いた以外は、実施例7〜9と同様の操作を
行い、その結果を表4に示した。比較例1〜2も表4に
示した。
【0030】
【表4】
【0031】
【発明の効果】本発明によるエポキシ樹脂組成物は表
3、4に示すように封止用成型材料とした場合、吸水率
が低く、低応力化、高耐熱化、という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるフェノ−ル樹脂IのGPCチャ
−ト
【図2】本発明にかかるフェノ−ル樹脂IのFT−IR
チャ−ト
【図3】本発明にかかるエポキシ樹脂IのGPCチャ−
【図4】本発明にかかるエポキシ樹脂IのFT−IRチ
ャ−ト

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2,6−キシレノ−ル、ジシクロペンタ
    ジエン及びビスフェノ−ルFを共縮合して得られた一般
    式(I)で表わされる共縮合フェノ−ル樹脂。 【化1】 式中、n≧0、m≧0の整数を表す。
  2. 【請求項2】 エポキシ樹脂と一般式(I)で表わされ
    る共縮合フェノ−ル樹脂を硬化剤として含有するエポキ
    シ樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 2,6−キシレノ−ル、ジシクロペンタ
    ジエン及びビスフェノ−ルFを共縮合して得られた共縮
    合型フェノ−ル樹脂のヒドロキシル基をエポキシ化して
    得た一般式(II)で表わされるエポキシ樹脂。 【化2】
  4. 【請求項4】 一般式(II)で表わされるエポキシ樹脂
    を少なくとも10重量%以上含有するエポキシ樹脂組成
    物。
  5. 【請求項5】 一般式(II)で表わされるエポキシ樹脂
    と、該エポキシ樹脂の硬化剤成分として、一般式(I)
    で表わされる共縮合フェノ−ル樹脂を少なくとも10重
    量%以上含有するエポキシ樹脂組成物。
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