JPH07151737A - 超音波プローブ - Google Patents

超音波プローブ

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JPH07151737A
JPH07151737A JP5323209A JP32320993A JPH07151737A JP H07151737 A JPH07151737 A JP H07151737A JP 5323209 A JP5323209 A JP 5323209A JP 32320993 A JP32320993 A JP 32320993A JP H07151737 A JPH07151737 A JP H07151737A
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JP
Japan
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lens
acoustic
matching layer
ultrasonic
acoustic lens
Prior art date
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Pending
Application number
JP5323209A
Other languages
English (en)
Inventor
Shoji Yamaguchi
祥司 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Construction Machinery Co Ltd filed Critical Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 音響レンズのレンズ面とマッチング層との間
に音響インピーダンスの境界をなくし、伝搬ロスを小さ
くして広い波長帯域で使用できるようにする。 【構成】 シリコン(Si )から形成された音響レンズ
21のレンズ面21Aに、外側から矢示C方向に酸素イ
オンを注入することにより、レンズ面21Aの表面部位
にマッチング層22を形成する。音響レンズ21の内部
からレンズ面21Aにかけて徐々に音響インピーダンス
を減少させることができ、音響レンズ21から伝搬媒質
に向けて、伝搬ロスを生じることなく、効率よく超音波
を伝搬させ、測定に使用する波長帯域を拡大することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば超音波顕微鏡や
超音波探傷装置等に用いて好適な超音波プローブに関す
る。
【0002】
【従来の技術】図4および図5に従来技術による超音波
プローブを使用した例として超音波顕微鏡を示す。
【0003】図中、1は超音波プローブを示し、該超音
波プローブ1は後述する音響レンズ2と圧電素子4とか
ら大略構成されている。
【0004】2は音響レンズを示し、該音響レンズ2は
例えばシリコン(Si )等から、下端側に凹球面からな
るレンズ面2Aを有する略円柱状に形成されている。そ
して、該音響レンズ2は上端面に付設された圧電素子4
から入射した超音波を軸方向に伝搬させ、レンズ面2A
から出射するときに該レンズ面2Aの曲率に応じて集束
させるもので、ここで、該音響レンズ2のレンズ面2A
上には、後述するマッチング層3が設けられている。
【0005】3は音響レンズ2のレンズ面2A上に形成
されたマッチング層を示し、該マッチング層3は音響レ
ンズ2の音響インピーダンスと伝搬媒質となる水Wの音
響インピーダンスとのマッチングを図り、超音波が音響
レンズ2から水Wに伝搬するとき(またはその逆のと
き)に超音波がレンズ面2Aで反射するのを防止して、
超音波を効率よく伝搬させるものである。なお、音響イ
ンピーダンスは、媒質の密度と媒質中の音速との積(密
度×音速)として表される。
【0006】ここで、該マッチング層3は、音響レンズ
2の音響インピーダンスをZ1 とし、伝搬媒質(ここで
は水W)の音響インピーダンスをZ2 とし、測定に使用
する超音波の波長をλとすると、これらの音響インピー
ダンスZ1 ,Z2 の中間の値、好ましくは、
【0007】
【数1】 なる音響インピーダンスZ3 を有する材料、例えば溶融
石英(Si O2 )等から構成されている。
【0008】そして、マッチング層3はこの溶融石英等
をスパッタリングしてレンズ面2A上に堆積させ、
【0009】
【数2】D=λ/4 なる厚み寸法Dをもって形成されている。
【0010】4は超音波振動子としての圧電素子を示
し、該圧電素子4は、前記音響レンズ2の上端面にクロ
ム(Cr )、金(Au )を順次真空蒸着して形成された
下部電極4Aと、該下部電極4A上にスパッタリングに
よって形成された酸化亜鉛(Zn O)薄膜からなる圧電
体4Bと、該圧電体4B上に前記下部電極4Aと同様の
方法により重ねて形成された上部電極4Cとから構成さ
れている。
【0011】そして、該圧電素子4は後述する発振器5
から高周波電圧が印加されると圧電体4Bが振動し、超
音波ビームが圧電体4Bから音響レンズ2内に放射され
る。一方、試料Sp から反射された超音波がレンズ面2
Aから音響レンズ2に入射し、圧電素子4を振動させる
ときには、該圧電素子4は上部電極4C,下部電極4A
間に受信信号(電圧)を発生させる。
【0012】5は圧電素子4に高周波電圧を印加して励
振する発振器、6は圧電素子4の受信信号を処理する受
信器、7は超音波プローブ1、発振器5、受信器6の中
間に接続されたサーキュレータである。
【0013】従来技術による超音波顕微鏡は以上の如く
構成され、試料Sp の表面形状や内部構造等を調べるに
は、超音波プローブ1のレンズ面2Aと試料Sp との間
に伝搬媒質としての水Wを介在させ、レンズ面2Aを試
料Sp に対向させる。そして、発振器5からパルス波状
またはバースト波状の高周波電圧を発生させ、この電圧
をサーキュレータ7から矢示A方向に導いて圧電素子4
を振動させ、音響レンズ2のレンズ面2Aから超音波を
水W中に出射させ、この超音波を試料Sp 上に集束させ
る。
【0014】すると、試料Sp の表面や内部のボイド
(空洞)やクラック等、音響インピーダンスの異なる部
分で反射された反射波がレンズ面2Aから再び音響レン
ズ2に入射し、圧電素子4を振動させることにより、試
料Sp の反射波による受信信号が圧電素子4からサーキ
ュレータ7を介して矢示B方向に出力され、受信器6で
この受信信号を解析することによって試料Sp に関する
種々の情報が得られるようになっている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術では、シリコン(Si )等からなる音響レンズ2
上に溶融石英(Si O2 )をスパッタリングしてマッチ
ング層3を形成しているため、レンズ面2Aとマッチン
グ層3との間に音響インピーダンスの境界ができてしま
い、この境界によって超音波の伝搬ロスが生じてしまう
という問題がある。
【0016】また、音響レンズ2は、特定の波長λでし
かマッチング層3によるマッチング作用が得られないた
め、この波長λの範囲外では圧電素子4から放射された
超音波の伝搬ロスが大きくなり、音響レンズ2を使用で
きる波長帯域が狭くなってしまうという問題がある。
【0017】さらに、音響レンズ2は、レンズ面2A上
に溶融石英(Si O2 )を堆積させてマッチング層3を
形成しているため、レンズ面2Aの曲率に狂いが生じ、
超音波を集束させるのに支障をきたすことがあり、ま
た、マッチング層3がレンズ面2Aから剥れ易いという
問題もある。
【0018】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明は音響レンズのレンズ面とマッチ
ング層との間に音響インピーダンスの境界をなくすこと
ができ、伝搬ロスを小さくできると共に、広い波長帯域
でも使用できるようにした超音波プローブを提供するこ
とを目的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、超音波を発信し、反射波を受信する超音
波振動子と、試料との間に超音波の伝搬媒質を介在さ
せ、前記超音波振動子からの超音波を前記試料に向けて
集束させるレンズ面を有した音響レンズとからなる超音
波プローブにおいて、前記音響レンズをシリコンによっ
て形成し、該音響レンズのレンズ面には、酸素イオンを
イオン注入することによりマッチング層を一体形成した
ことを特徴としてなる構成を採用している。
【0020】
【作用】上記構成により、シリコンからなる音響レンズ
のレンズ面には、酸素イオンのイオン注入によるシリコ
ンの酸化層がマッチング層として形成されるから、該マ
ッチング層によって音響レンズと伝搬媒質との間で音響
インピーダンスを徐々に変化させることができ、音響イ
ンピーダンスの境界をなくすことができる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1ないし図3に基
づき詳述する。なお、実施例では前述した従来技術と同
一の構成要素に同一符号を付し、その説明を省略する。
【0022】図中、21は本実施例で用いる音響レンズ
を示し、該音響レンズ21は従来技術で述べた音響レン
ズ2とほぼ同様に、シリコン単結晶から略円柱状に形成
されているものの、該音響レンズ21には、シリコン
(Si )からなるレンズ面21Aに外側から矢示C方向
に酸素イオンをイオン注入することにより、レンズ面2
1Aの表面から音響レンズ21の内部にかけてマッチン
グ層22が形成されている。
【0023】ここで、該マッチング層22は図3に示す
如く、レンズ面21Aの表面から音響レンズ21の内部
に向けて酸素イオン濃度が徐々に減少し、レンズ面21
Aの表面部位はシリコンの酸化層としてシリカ(Si O
2 )となり、表面から所定深さの部位h1 では完全なシ
リコン(Si )となっている。そして、該音響レンズ2
1は、前述した通り、レンズ面21Aを試料Sp に対向
させ、該レンズ面21Aと試料Sp との間に伝搬媒質と
しての水Wを介在させて使用される。
【0024】かくして、本実施例では、音響レンズ21
の内部からレンズ面21Aにかけて徐々に音響インピー
ダンスが減少する、境界のないマッチング層22を形成
することができ、音響レンズ21から水W中に向けて、
伝搬ロスを生じることなく、効率よく超音波を伝搬させ
ることができる。
【0025】また、音響レンズ21から水W(伝搬媒
質)に向けて徐々に音響インピーダンスを減少させ、伝
搬ロスを抑えるようにしたから、従来技術による音響レ
ンズ2に比較して測定に使用できる波長帯域を拡大する
ことができる。
【0026】さらに、本実施例によれば、レンズ面21
Aの表面から音響レンズ21の内部に酸素イオンを注入
し、レンズ面21Aから深さ方向に酸素イオン濃度の勾
配を生じさせているため、レンズ面21Aの曲率に狂い
が生じるのを防止でき、正確に超音波を集束させること
ができると共に、マッチング層22がレンズ面21Aか
ら剥れる等の問題を解消できる。
【0027】従って、本実施例によれば、伝搬ロスを抑
え、測定に使用可能な波長帯域を拡大でき、正確に超音
波を集束させることができると共に、マッチング層22
を丈夫に形成できる等、種々の効果を奏する。
【0028】なお、前記実施例では、超音波振動子とし
て圧電素子4を用いた場合を例に挙げて説明したが、こ
れに替えて、例えば磁歪式の超音波振動子等を用いるよ
うにしてもよい。
【0029】また、前記実施例では、超音波顕微鏡を例
に挙げて説明したが、本発明はこれに限るものではな
く、例えば超音波探傷装置等に用いてもよい。
【0030】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明によれば、音
響レンズをシリコンによって形成し、該音響レンズのレ
ンズ面には、酸素イオンをイオン注入することによりマ
ッチング層を一体形成し、音響レンズから伝搬媒質に向
けて音響インピーダンスを徐々に変化させるようにした
から、音響レンズのレンズ面では、音響レンズ側から伝
搬媒質側に向けて音響インピーダンスの境界をなくすこ
とができ、音響レンズから伝搬媒質側に向けて超音波の
伝搬ロスをなくし、効率よく超音波を伝搬させることが
できると共に、測定に使用する超音波の波長帯域を広帯
域化することができる。
【0031】さらに、本発明によれば、レンズ面の内部
に酸素イオンを注入し、レンズ面から深さ方向に酸素イ
オン濃度の勾配を生じさせることによりマッチング層を
形成したから、レンズ面の曲率に狂いが生じるのを防止
でき、正確に超音波を集束させることができると共に、
マッチング層がレンズ面から剥れる等の問題を解消でき
る。
【0032】従って、超音波の伝搬ロスを抑え、使用可
能な波長帯域を拡大でき、正確に超音波を集束させるこ
とができると共に、マッチング層を丈夫に形成でき、超
音波プローブとしての検出性能や信頼性を大幅に向上さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による超音波プローブを設けた
超音波顕微鏡を示す全体構成図である。
【図2】図1に示す音響レンズのレンズ面およびマッチ
ング層等の要部拡大断面図である。
【図3】音響レンズのレンズ面からの深さと酸素イオン
濃度との関係を示す特性線図である。
【図4】従来技術による超音波プローブを設けた超音波
顕微鏡を示す全体構成図である。
【図5】図4に示す音響レンズのレンズ面およびマッチ
ング層等の要部拡大断面図である。
【符号の説明】
4 圧電素子(超音波振動子) 4A 下部電極 4B 圧電体 4C 上部電極 21 音響レンズ 21A レンズ面 22 マッチング層 Sp 試料 W 水(伝搬媒質)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波を発信し、反射波を受信する超音
    波振動子と、試料との間に超音波の伝搬媒質を介在さ
    せ、前記超音波振動子からの超音波を前記試料に向けて
    集束させるレンズ面を有した音響レンズとからなる超音
    波プローブにおいて、前記音響レンズをシリコンによっ
    て形成し、該音響レンズのレンズ面には、酸素イオンを
    イオン注入することによりマッチング層を一体形成した
    ことを特徴とする超音波プローブ。
JP5323209A 1993-11-29 1993-11-29 超音波プローブ Pending JPH07151737A (ja)

Priority Applications (1)

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JP5323209A JPH07151737A (ja) 1993-11-29 1993-11-29 超音波プローブ

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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