JP3672565B2 - 小断面脈管超音波像形成トランスジューサ - Google Patents
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Description
発明の背景
1.発明の分野
本発明は、一般に超音波トランスジューサの設計、特に血管内の狭窄領域の像形成を行うための血管カテーテルで使用する超音波トランスジューサの設計に関する。
2.関連技術の説明
360°にわたってリアルタイムの像を提供することができる像形成カテーテルは多くの場合、軸方向の装着される、例えば、超音波パルスが主としてカテーテルの軸に沿って、発信され、カテーテルの軸に垂直な方向に超音波パルスを反射させる音響ミラーを使用する超音波トランスジューサを備えている。また、側方監視トランスジューサ、例えば、カテーテル軸に垂直な方向に超音波パルスが発信されるように設けられたトランスジューサの場合は、ミラーなしで使用することができる。幾つかのトランスジューサの形態の例は、本発明と同一の譲受人に譲渡された米国特許第5,000,185に開示されている。
超音波トランスジューサが起動されると、僅かの時間共振周波数で『鳴る』。この音は、その後機械的に十分に小さく減衰される。このように、マイクロ秒単位で定義される特性時間と、ミクロン単位で定義される長さを有する超音波パルスがトランスジューサから発信される。通常、トランスジューサは反対側に配置された第1、第2主表面を有したトランスジューサエレメントを有しており、この場合、バッキング材が第2主表面に結合されている。このトランスジューサエレメントで発生した超音波エネルギーのほとんどは上記の主表面に垂直な方向に伝播するパルスとして放出される。バッキング材は、該バッキング材に放出された超音波パルスの反射を減衰させ、多数のパルスが第1主表面に垂直な方向に放出されるのを防止する。減衰の主なメカニズムは、パルスが通る距離による減衰の量を伴う伝播損失、および上記バッキング材の境界におけるインピダンスの不整合によって決定される減衰量を伴う、反射損失である。このバッキング材はトランスジューサの機械的減衰にも影響を与えるとともに、カテーテルへのトランスジューサの取り付け構造の一部をなすものである。
高品質の脈管像を形成するために、トランスジューサエレメントが電気パルスによって起動されたときに単一の超音波パルスだけが発信され、かつトランスジューサエレメントが超音波パルスによって起動されたときは、単一の電気パルスのみが放出されることが必要である。したがって、多重パルスの発生を防止するためには、バッキング材を音響減衰材料で作るとともに、バッキング材のインターフェースおよび支持充填材料から反射する反響が伝播損失によって問題のないレベルまで減衰されるように十分に厚くする。
一般に、カテーテルの直径は、径の小さい血管にも挿入することができるように、最小にすることが望ましい。支持部材の厚さは、この支持部材の厚さがカテーテルの直径に影響を与えるものではないので、軸方向に装着されたトランスジューサについては、通常は、重大ではない。しかし、側方監視トランスジューサについては、カテーテルの最小直径は、トランスジューサと支持部材の厚さによって決まることがよくある。
幾つかの用途では、軸方向装置のミラーストラットはアーチファクトを引き起こする原因となるとともに、カテーテルのフラッシング液とトランスジューサとの間の音響結合が改良されているので、側方監視トランスジューサを使用することが望ましい。しかし、多重パルスの発生を防止できるような反響減衰に十分な厚さを有するバッキング材を備えた側方監視トランスジューサを使用することには、カテーテルの直径を低く抑える必要があり、したがって、その活用を制限する可能性がある。
発明の概要
本発明は支持部材中の反響によって多重パルスが発生することを防止する薄い断面を有する改良された超音波トランスジューサにかかる。
本発明の1つの特徴によれば、受信された超音波パルスによって起動されたときには、tマイクロ秒の短い寿命の電気パルスを発生し、トランスジューサエレメントが電子パルスで起動された場合には、tマイクロ秒の短い寿命とLミクロンの空間的な長さを有する超音波パルスを発信する。長さLはまた、誘導超音波パルスの中心周波数の波長NWに等しい。バッキング材はトランスジューサエレメントに接続されており、中心周波数で約NW/2より小さいか、これと等しい厚さを有する。
本発明の他の特徴によれば、トランスジューサは、充填材料から作られたベッドを使用したハウジングの中に設けられている。
本発明の別の特徴によれば、そのベッドにおけるトランスジューサの設置は、充填材料のピークマウンドを形成し、そのピークのポイントがほぼトランスジューサの主表面の中央に位置するようにトランスジューサを位置決めし、トランスジューサを連続的に低下させてトランスジューサの主表面に対するピークマウンドを平滑化して、気泡の実質的に生じない結合を形成するステップを有する。
本発明の他の利点および特徴は以下の詳細な説明および添付の図面を照らして明確となる。
図面の説明
図1Aおよび図1Bは、トランスジューサの概略ダイヤグラムであり、
図2は、ハウジング内に設けられたトランスジューサの概略ダイヤグラムであり、
図3は、コントローシステムのブロックダイヤグラム、
図4は、バッキング材内の誘導パルスと、反射された超音波パルスを示すダイヤグラム、
図5は、厚いバッキング材を使用するシステムにおいて、1次および2次電気パルスを示すグラフ、
図6は、本発明の好ましい実施例についての1次および2次電気パルスを示すグラフ、
図7は、ハウジングの孔における充填材のピークマウンドをを示す概略図である。
実施例の説明
図1Aおよび1Bは超音波エネルギーのパルスを放出し、検出するための超音波トランスジューサシステムを示す概略ダイヤグラムである。図2は、カテーテルの末端ハウジングに設けられたトランスジューサの概略ダイヤグラムである。そして、図3は、トランスジューサを起動して超音波パルスを放出し、受信された超音波パルスを検出するための代表的なシステムの概略ダイヤグラムである。
図1Aおよび図1Bを参照すると、超音波トランスジューサ10は、組立体の一部である単一のトランスジューサエレメント12を備えている。トランスジューサエレメントの機能は超音波パルスを電気パルスに変換し、電気パルスを超音波パルスに変換することであり、該トランスジューサエレメントはPZTセラミック材料から作られている。このトランスジューサエレメント12は、ブロックのような形状を有しており、クロムあるいは金のような適当な材料から形成された金属導電フィルム14および16によって覆われた対面する表面および裏面12Fおよび12Bを備えている。上記フィルムの材料はホイルから形成することも、トランスジューサエレメント12の対向表面の上に蒸発あるいはスパッタリングするフィルムの形態とすることもできる。フィルム14および16は、電極として作用し、表面電極14は、ワイヤに接続されるその上に配置された銀エポキシドット18を有している。このトランスジューサエレメント12は、図示されていない表面上の1/4波インピーダンスマッチング層を備えていても良い。
適当な支持材料からなるバッキング材22はトランスジューサエレメント12の裏面に接合されており、トランスジューサエレメント12の裏面12Bによって放出された超音波エネルギーを減衰するようになっている。バッキング材22はトランスジューサエレメント12の裏面12Bに接合された表面22Fを備えている。
バッキング材22の特定の構造について以下に説明する。
図2は、末端ハウジング24に配設されたトランスジューサ10を示す。トランスジューサ12は、例えば、銀エポキシのような充填材料のベッド26に取り付けられており、バッキング材22の裏面22Bはベッド26に接している。好ましい実施例では、バッキング材22とベッド26は、電気導電材料から製造されており、裏面電極16に電気接触させる導電通路として働く。
図3を参照すると、トランスジューサ10を起動して超音波パルスを発生し、受信されたパルスを検出するための代表的なシステムが図示されている。このシステムは、本発明の一部ではないので簡単に説明する。タイミングおよびコントロールブロック30は、発信器32を制御して所定間隔で所定の長さの一連の電圧パルスを発生させる。このスイッチ34は、パルスが発生したときトランスジューサ10に発信器32を結合し、パルスのインターバルの間受信器36をトランスジューサに結合する。
受信されたパルスは本発明の一部ではないが像発生システム38によって処理される。像を発生するのに用いられるおもな情報は、超音波パルスの送信と受信パルスの受信との間の遅れ時間である。受信パルスの大きさ、位相といった他の情報も同様に処理される。
周知のように、電圧パルスが電極14および16に印加されるとトランスジューサエレメント12は、発振してトランスジューサ10の機械的および圧電特性によって決定された共振周波数を中心とするパルスを発生する。したがって、所定間隔で分離した一連の超音波パルスが送信される。
これと反対に、超音波パルスがトランスジューサ10によって受信された場合には、電圧パルスは、電極14および16上に発生して、このパルスは受信器36によって増幅され、像発生装置38に送信される。
図5および図6は反射した超音波パルスが受信されたとき電気パルスを発生し、電気パルスが受信されたとき超音波パルスを発信するトランスジューサの応答を示している。図5は、トランスジューサエレメント12、バッキング材22、およびベッド26の簡略化したブロックダイヤグラムであり、図5は、超音波パルスが受信されたときのトランスジューサエレメント12の電圧応答のグラフである。
受信された超音波パルスを検出するためのトランスジューサ10の動作を以下に説明する。超音波パルスがトランスジューサ10に衝突したとき、トランスジューサ12は電極14および16を横切って1次電圧パルス40を発生する。同じトランスジューサが発信および受信に使用されるとき、トランスジューサ10によって受信される超音波パルスのバンド幅はトランスジューサ12の共振周波数にほぼ等しい中心周波数frに中心が合わせられており、バッキング材22を介して伝播する誘導超音波パルス42の幅となる。誘導超音波パルス42はバッキング材22の裏面22Bのインターフェースおよび充填材料26で反射して第1の反射超音波パルス44を形成し、このパルスは支持材料の厚さと、支持材料におけるパルスの音速とによって決まる時間の後トランスジューサエレメント12に衝突する。
数学的には、『c』がバッキング材のパルスの音速であり、『LB』がバッキング材の厚さであり、『t』が通過時間であるとすると、
方程式(1)は
t=2LB/c
である。
図5に示すように、第1の反射超音波パルス44がトランスジューサエレメント12に衝突したとき第2の電気パルス46が発生する。血管壁から反射した超音波パルスがトランスジューサエレメント12に衝突したとき発生する第1次電気パルスは、血管の像を形成するのに必要な情報を与える。一方、第2次電気パルス46はバッキング材22からの反射によって生じ、何の情報ももたらさない。しかし、この第2電気パルスは、像形成システム38によって処理され、誤った情報を与えるか、あるいは真の情報を隠してしまう像における『アーティフアクト』を形成する可能性がある。
つぎに、発信器32によって与えられた電気パルスによって起動されたとき超音波パルスを発信するためのトランスジューサの動作を説明する。再び図4を参照すると、電圧パルスが電極14および16に与えられたとき、トランスジューサエレメント12が鳴って、表面12Fの外に向けて血管媒体の中に伝播する一次超音波パルス50と、裏面12Bから外にむけて、バッキング材22の中に伝播する誘導超音波パルス42とを発生する。誘導超音波パルス42の一部はバッキング材22と支持充填材料26との間のインターフェースから反射して、トランスジューサエレメント12を介して血管媒体に伝播する反射パルスを形成して、第2次超音波パルス51を形成する。従って、多重超音波パルスは反射パルスが減衰されない限り、発生する。もし、多重超音波パルスが発信されると、その後、一次および二次超音波パルス50および51は血管壁によって反射され、トランスジューサ12によって検出されるであろう。検出された2次超音波パルス51は像におけるアーティファクトの原因となる。
従来においては、図4に示すように、反射された超音波パルス44の大きさはこれがバッキング材を介して伝播するとき伝播損失によって減衰させられていた。しかし、側方監視トランスジューサについては、支持材料の厚さが制限されているとともに、認められる伝播損失による減衰が不可能であり、多重パルスが発生する結果となる。
図5を参照すると、トランスジューサ12は30メガヘルツの中心周波数において共振するように設計されており、波長の約4.5倍の長さを有するパルスを発生する。その空間的な長さLは数学的関係によって、持続時間dtと関連づけられる。
式(2) dt=L/c
そして、波長『w』は周波数『f』以下のように関係づけられる。
式(3) w=c/f
周知のように、媒体中の超音波パルスの速度は、その媒体の濃度および弾性特性に依存する。異なる材料についての速度と濃度との値は、科学文献、たとえばアレン・R・セルフリッジ著、vol.SU−32、No.3、1985年5月、音及び超音波に関するIEEE会報において出版された『等方性材料の近似的材料特性』から入手することができる。式(3)を使用すると、30メガヘルツの共振周波数についての波長は、約63ミクロンであり一次パルスの持続時間は約150ナノ秒である。
本発明の動作の原理は、図4−図6に示されている。バッキング材22の厚さは、第一反射超音波パルス44がトランスジューサ10のリングダウン期間中にトランスジューサエレメント12に到着し、かつ高い次数の反射超音波パルスが伝播損失および、バッキング材22の表面および裏面22Fと22Bからの多重反射による反射損失によって減衰されるように選択されている。
図6に示すように、トランスジューサ10に衝突する第1の反射超音波パルスの結果として、第2次電気パルス46が第1次電気パルス40のリングダウンと重なる。与えられる最も重要な情報は、電気パルス40の受信時間であるので、第1次電気パルス40の末端部に第2次電気パルスを加えても、この情報を減退させるものではなく、アーティファクトを生じさせることもない。
したがって、受信超音波パルスを検出したとき、誘導超音波パルス42とバッキング材を介しての反射超音波パルス44との合計通過時間は一次電気パルス40の持続時間すなわち150ナノ秒よりも小さくなければならない。
もし、LBがバッキング材22の厚さであるならば、誘導超音波パルス42はLBの距離だけ進み、第一反射超音波パルス44はLBの距離進み、バッキング材における超音波パルスによって進む全体合計の通過距離は、バッキング材22の厚さの2倍、すなわち2LBであり、つぎに、反射超音波パルス44はトランスジューサエレメント12に衝突する。式(2)を用いて、距離と時間を関連づけると、バッキング材22の厚さはLBに等しいか、これより小さくなければならない。
式(4) LB=(dt×c)/2
別の方法で、LBは中心周波数における支持部材の超音波放射線に対する波長を使って表現することができる。NWが中心周波数frにおける波長についての一次パルスの長さであるとすると、バッキング材の幅は、
式(5) LB(波長における)=NW/2
より小さいか、等しくなければならない。
式(5)の変形によって、バッキング材材料の値cが既知であるならば、選択された共振周波数の対するバッキング材の厚さの計算を行うことが可能となる。
上記したように、バッキング材22は極めて薄いので、反射損失による減衰は重要である。超音波パルスがバッキング材22の表面と裏面との間をいったり来たりバウンドするとき、その表面において音響的インピーダンスが合っていないために、超音波パルスの一部のみが反射して帰ってくる。バッキング材の裏面における公称入射反射係数RBは数学的に、
式(6) RB=(ZF−ZB)/(ZF+ZB)
と表される。
ここでZBは支持材料の音響的インピーダンス、ZFは、バッキング材の後ろ側の充填材料の音響的インピーダンスである。たとえば、もしZ B が3、ZFが1.5MRayl、そしてRBが、−0.3333、すなわち、超音波パルスの約33パーセントは、反射係数のマイナスサインで示すように、その位相が反転して反射する。同様に、バッキング材の表面における反射係数RFは数学的に、
式(7) RF=(ZT−ZB)/(ZT+ZB)
と表すことができる。
ここで、ZTはトランスジューサエレメント12の音響的インピーダンスである。通常、ZTは約33であり、ZBが3MRaylであるとすると、RFは約8.333、すなわち、反射した2次パルスの83パーセントが再びバッキング材の中に反射する。
図4に示すように、二次反射64の大きさは、2LBのバッキング材を介して伝播したのちの単一の反射であって、おなじ4LBの長さの伝播を行う場合と比較して、超音波パルスがバッキング材の厚さLBの4倍すなわち、4LBを進んだ後の2つの追加的な反射のために、大きく減衰される。数学的には、式(6)および(7)によって2つの追加の反射による大きさの損失は、
式(8)
RB×RF= ((ZF−ZB)/(ZF+ZB))×((ZT−ZB)/(ZT+ZB))と表される。
たとえば、ZB=3、ZF=1.5、およびZT=33MRaylとすると、第2反射64の大きさは1つの反射で同じ距離を持つ伝播通路のものの28パーセントにまで低下する。
したがって、バッキング材22の選択された厚さは第1の反射が第一次パルスに吸収され、第2反射がバッキング材の境界における追加の反射で生じる反射損失のために大きく減衰される。図2を参照すると、トランスジューサ10のバッキング材22の裏面とベッド26の結合は、気泡のない良好な吸音結合を保証するものでなければならない。そのような結合を形成する方法を図2および図7を参照して説明する。
図7において、銀エポキシのような、導電性充填材量のピークマウンド70がハウジング24の開口部72に形成されている。トランスジューサ10はつぎにそのピークマウンド70の尖った頂部がトランスジューサの裏面中心に近い部分に触れるように位置決めされる。トランスジューサはつぎに、該トランスジューサ10の裏面に対してピークマウンド70の尖った頂部がフラットになるように連続的に低くさせられる。ピークマウンドを用い、裏返しにするような動きをさせないように連続的にトランスジューサ10を低くすることによって、トランスジューサ10の裏面とベッド26との間に空気がトラップされることがないということがわかった。
本発明を好ましい実施例を参照して説明した。代用品、および置換物が当業者には明らかであろう。たとえば、実施例で使用されているトランスジューサ12は、PZTセラミックエレメントであるが、他のトランスジューサエレメント、たとえば、PVDFのような圧電ポリマーあるいは圧電複合材料を使用することも可能である。さらに、本発明の原理は多重トランスジューサエレメントからなるトランスジューサアレーに適用することもできる。さらに、本発明の原理を非平面主表面を有するトランスジューサエレメント、たとえば、合焦されたあるいはテイパーを有するトランスジューサエレメントに適用することもできる。
したがって、本発明は添付の請求の範囲の範囲の記載を除いて限定されることを意図するものではない。
1.発明の分野
本発明は、一般に超音波トランスジューサの設計、特に血管内の狭窄領域の像形成を行うための血管カテーテルで使用する超音波トランスジューサの設計に関する。
2.関連技術の説明
360°にわたってリアルタイムの像を提供することができる像形成カテーテルは多くの場合、軸方向の装着される、例えば、超音波パルスが主としてカテーテルの軸に沿って、発信され、カテーテルの軸に垂直な方向に超音波パルスを反射させる音響ミラーを使用する超音波トランスジューサを備えている。また、側方監視トランスジューサ、例えば、カテーテル軸に垂直な方向に超音波パルスが発信されるように設けられたトランスジューサの場合は、ミラーなしで使用することができる。幾つかのトランスジューサの形態の例は、本発明と同一の譲受人に譲渡された米国特許第5,000,185に開示されている。
超音波トランスジューサが起動されると、僅かの時間共振周波数で『鳴る』。この音は、その後機械的に十分に小さく減衰される。このように、マイクロ秒単位で定義される特性時間と、ミクロン単位で定義される長さを有する超音波パルスがトランスジューサから発信される。通常、トランスジューサは反対側に配置された第1、第2主表面を有したトランスジューサエレメントを有しており、この場合、バッキング材が第2主表面に結合されている。このトランスジューサエレメントで発生した超音波エネルギーのほとんどは上記の主表面に垂直な方向に伝播するパルスとして放出される。バッキング材は、該バッキング材に放出された超音波パルスの反射を減衰させ、多数のパルスが第1主表面に垂直な方向に放出されるのを防止する。減衰の主なメカニズムは、パルスが通る距離による減衰の量を伴う伝播損失、および上記バッキング材の境界におけるインピダンスの不整合によって決定される減衰量を伴う、反射損失である。このバッキング材はトランスジューサの機械的減衰にも影響を与えるとともに、カテーテルへのトランスジューサの取り付け構造の一部をなすものである。
高品質の脈管像を形成するために、トランスジューサエレメントが電気パルスによって起動されたときに単一の超音波パルスだけが発信され、かつトランスジューサエレメントが超音波パルスによって起動されたときは、単一の電気パルスのみが放出されることが必要である。したがって、多重パルスの発生を防止するためには、バッキング材を音響減衰材料で作るとともに、バッキング材のインターフェースおよび支持充填材料から反射する反響が伝播損失によって問題のないレベルまで減衰されるように十分に厚くする。
一般に、カテーテルの直径は、径の小さい血管にも挿入することができるように、最小にすることが望ましい。支持部材の厚さは、この支持部材の厚さがカテーテルの直径に影響を与えるものではないので、軸方向に装着されたトランスジューサについては、通常は、重大ではない。しかし、側方監視トランスジューサについては、カテーテルの最小直径は、トランスジューサと支持部材の厚さによって決まることがよくある。
幾つかの用途では、軸方向装置のミラーストラットはアーチファクトを引き起こする原因となるとともに、カテーテルのフラッシング液とトランスジューサとの間の音響結合が改良されているので、側方監視トランスジューサを使用することが望ましい。しかし、多重パルスの発生を防止できるような反響減衰に十分な厚さを有するバッキング材を備えた側方監視トランスジューサを使用することには、カテーテルの直径を低く抑える必要があり、したがって、その活用を制限する可能性がある。
発明の概要
本発明は支持部材中の反響によって多重パルスが発生することを防止する薄い断面を有する改良された超音波トランスジューサにかかる。
本発明の1つの特徴によれば、受信された超音波パルスによって起動されたときには、tマイクロ秒の短い寿命の電気パルスを発生し、トランスジューサエレメントが電子パルスで起動された場合には、tマイクロ秒の短い寿命とLミクロンの空間的な長さを有する超音波パルスを発信する。長さLはまた、誘導超音波パルスの中心周波数の波長NWに等しい。バッキング材はトランスジューサエレメントに接続されており、中心周波数で約NW/2より小さいか、これと等しい厚さを有する。
本発明の他の特徴によれば、トランスジューサは、充填材料から作られたベッドを使用したハウジングの中に設けられている。
本発明の別の特徴によれば、そのベッドにおけるトランスジューサの設置は、充填材料のピークマウンドを形成し、そのピークのポイントがほぼトランスジューサの主表面の中央に位置するようにトランスジューサを位置決めし、トランスジューサを連続的に低下させてトランスジューサの主表面に対するピークマウンドを平滑化して、気泡の実質的に生じない結合を形成するステップを有する。
本発明の他の利点および特徴は以下の詳細な説明および添付の図面を照らして明確となる。
図面の説明
図1Aおよび図1Bは、トランスジューサの概略ダイヤグラムであり、
図2は、ハウジング内に設けられたトランスジューサの概略ダイヤグラムであり、
図3は、コントローシステムのブロックダイヤグラム、
図4は、バッキング材内の誘導パルスと、反射された超音波パルスを示すダイヤグラム、
図5は、厚いバッキング材を使用するシステムにおいて、1次および2次電気パルスを示すグラフ、
図6は、本発明の好ましい実施例についての1次および2次電気パルスを示すグラフ、
図7は、ハウジングの孔における充填材のピークマウンドをを示す概略図である。
実施例の説明
図1Aおよび1Bは超音波エネルギーのパルスを放出し、検出するための超音波トランスジューサシステムを示す概略ダイヤグラムである。図2は、カテーテルの末端ハウジングに設けられたトランスジューサの概略ダイヤグラムである。そして、図3は、トランスジューサを起動して超音波パルスを放出し、受信された超音波パルスを検出するための代表的なシステムの概略ダイヤグラムである。
図1Aおよび図1Bを参照すると、超音波トランスジューサ10は、組立体の一部である単一のトランスジューサエレメント12を備えている。トランスジューサエレメントの機能は超音波パルスを電気パルスに変換し、電気パルスを超音波パルスに変換することであり、該トランスジューサエレメントはPZTセラミック材料から作られている。このトランスジューサエレメント12は、ブロックのような形状を有しており、クロムあるいは金のような適当な材料から形成された金属導電フィルム14および16によって覆われた対面する表面および裏面12Fおよび12Bを備えている。上記フィルムの材料はホイルから形成することも、トランスジューサエレメント12の対向表面の上に蒸発あるいはスパッタリングするフィルムの形態とすることもできる。フィルム14および16は、電極として作用し、表面電極14は、ワイヤに接続されるその上に配置された銀エポキシドット18を有している。このトランスジューサエレメント12は、図示されていない表面上の1/4波インピーダンスマッチング層を備えていても良い。
適当な支持材料からなるバッキング材22はトランスジューサエレメント12の裏面に接合されており、トランスジューサエレメント12の裏面12Bによって放出された超音波エネルギーを減衰するようになっている。バッキング材22はトランスジューサエレメント12の裏面12Bに接合された表面22Fを備えている。
バッキング材22の特定の構造について以下に説明する。
図2は、末端ハウジング24に配設されたトランスジューサ10を示す。トランスジューサ12は、例えば、銀エポキシのような充填材料のベッド26に取り付けられており、バッキング材22の裏面22Bはベッド26に接している。好ましい実施例では、バッキング材22とベッド26は、電気導電材料から製造されており、裏面電極16に電気接触させる導電通路として働く。
図3を参照すると、トランスジューサ10を起動して超音波パルスを発生し、受信されたパルスを検出するための代表的なシステムが図示されている。このシステムは、本発明の一部ではないので簡単に説明する。タイミングおよびコントロールブロック30は、発信器32を制御して所定間隔で所定の長さの一連の電圧パルスを発生させる。このスイッチ34は、パルスが発生したときトランスジューサ10に発信器32を結合し、パルスのインターバルの間受信器36をトランスジューサに結合する。
受信されたパルスは本発明の一部ではないが像発生システム38によって処理される。像を発生するのに用いられるおもな情報は、超音波パルスの送信と受信パルスの受信との間の遅れ時間である。受信パルスの大きさ、位相といった他の情報も同様に処理される。
周知のように、電圧パルスが電極14および16に印加されるとトランスジューサエレメント12は、発振してトランスジューサ10の機械的および圧電特性によって決定された共振周波数を中心とするパルスを発生する。したがって、所定間隔で分離した一連の超音波パルスが送信される。
これと反対に、超音波パルスがトランスジューサ10によって受信された場合には、電圧パルスは、電極14および16上に発生して、このパルスは受信器36によって増幅され、像発生装置38に送信される。
図5および図6は反射した超音波パルスが受信されたとき電気パルスを発生し、電気パルスが受信されたとき超音波パルスを発信するトランスジューサの応答を示している。図5は、トランスジューサエレメント12、バッキング材22、およびベッド26の簡略化したブロックダイヤグラムであり、図5は、超音波パルスが受信されたときのトランスジューサエレメント12の電圧応答のグラフである。
受信された超音波パルスを検出するためのトランスジューサ10の動作を以下に説明する。超音波パルスがトランスジューサ10に衝突したとき、トランスジューサ12は電極14および16を横切って1次電圧パルス40を発生する。同じトランスジューサが発信および受信に使用されるとき、トランスジューサ10によって受信される超音波パルスのバンド幅はトランスジューサ12の共振周波数にほぼ等しい中心周波数frに中心が合わせられており、バッキング材22を介して伝播する誘導超音波パルス42の幅となる。誘導超音波パルス42はバッキング材22の裏面22Bのインターフェースおよび充填材料26で反射して第1の反射超音波パルス44を形成し、このパルスは支持材料の厚さと、支持材料におけるパルスの音速とによって決まる時間の後トランスジューサエレメント12に衝突する。
数学的には、『c』がバッキング材のパルスの音速であり、『LB』がバッキング材の厚さであり、『t』が通過時間であるとすると、
方程式(1)は
t=2LB/c
である。
図5に示すように、第1の反射超音波パルス44がトランスジューサエレメント12に衝突したとき第2の電気パルス46が発生する。血管壁から反射した超音波パルスがトランスジューサエレメント12に衝突したとき発生する第1次電気パルスは、血管の像を形成するのに必要な情報を与える。一方、第2次電気パルス46はバッキング材22からの反射によって生じ、何の情報ももたらさない。しかし、この第2電気パルスは、像形成システム38によって処理され、誤った情報を与えるか、あるいは真の情報を隠してしまう像における『アーティフアクト』を形成する可能性がある。
つぎに、発信器32によって与えられた電気パルスによって起動されたとき超音波パルスを発信するためのトランスジューサの動作を説明する。再び図4を参照すると、電圧パルスが電極14および16に与えられたとき、トランスジューサエレメント12が鳴って、表面12Fの外に向けて血管媒体の中に伝播する一次超音波パルス50と、裏面12Bから外にむけて、バッキング材22の中に伝播する誘導超音波パルス42とを発生する。誘導超音波パルス42の一部はバッキング材22と支持充填材料26との間のインターフェースから反射して、トランスジューサエレメント12を介して血管媒体に伝播する反射パルスを形成して、第2次超音波パルス51を形成する。従って、多重超音波パルスは反射パルスが減衰されない限り、発生する。もし、多重超音波パルスが発信されると、その後、一次および二次超音波パルス50および51は血管壁によって反射され、トランスジューサ12によって検出されるであろう。検出された2次超音波パルス51は像におけるアーティファクトの原因となる。
従来においては、図4に示すように、反射された超音波パルス44の大きさはこれがバッキング材を介して伝播するとき伝播損失によって減衰させられていた。しかし、側方監視トランスジューサについては、支持材料の厚さが制限されているとともに、認められる伝播損失による減衰が不可能であり、多重パルスが発生する結果となる。
図5を参照すると、トランスジューサ12は30メガヘルツの中心周波数において共振するように設計されており、波長の約4.5倍の長さを有するパルスを発生する。その空間的な長さLは数学的関係によって、持続時間dtと関連づけられる。
式(2) dt=L/c
そして、波長『w』は周波数『f』以下のように関係づけられる。
式(3) w=c/f
周知のように、媒体中の超音波パルスの速度は、その媒体の濃度および弾性特性に依存する。異なる材料についての速度と濃度との値は、科学文献、たとえばアレン・R・セルフリッジ著、vol.SU−32、No.3、1985年5月、音及び超音波に関するIEEE会報において出版された『等方性材料の近似的材料特性』から入手することができる。式(3)を使用すると、30メガヘルツの共振周波数についての波長は、約63ミクロンであり一次パルスの持続時間は約150ナノ秒である。
本発明の動作の原理は、図4−図6に示されている。バッキング材22の厚さは、第一反射超音波パルス44がトランスジューサ10のリングダウン期間中にトランスジューサエレメント12に到着し、かつ高い次数の反射超音波パルスが伝播損失および、バッキング材22の表面および裏面22Fと22Bからの多重反射による反射損失によって減衰されるように選択されている。
図6に示すように、トランスジューサ10に衝突する第1の反射超音波パルスの結果として、第2次電気パルス46が第1次電気パルス40のリングダウンと重なる。与えられる最も重要な情報は、電気パルス40の受信時間であるので、第1次電気パルス40の末端部に第2次電気パルスを加えても、この情報を減退させるものではなく、アーティファクトを生じさせることもない。
したがって、受信超音波パルスを検出したとき、誘導超音波パルス42とバッキング材を介しての反射超音波パルス44との合計通過時間は一次電気パルス40の持続時間すなわち150ナノ秒よりも小さくなければならない。
もし、LBがバッキング材22の厚さであるならば、誘導超音波パルス42はLBの距離だけ進み、第一反射超音波パルス44はLBの距離進み、バッキング材における超音波パルスによって進む全体合計の通過距離は、バッキング材22の厚さの2倍、すなわち2LBであり、つぎに、反射超音波パルス44はトランスジューサエレメント12に衝突する。式(2)を用いて、距離と時間を関連づけると、バッキング材22の厚さはLBに等しいか、これより小さくなければならない。
式(4) LB=(dt×c)/2
別の方法で、LBは中心周波数における支持部材の超音波放射線に対する波長を使って表現することができる。NWが中心周波数frにおける波長についての一次パルスの長さであるとすると、バッキング材の幅は、
式(5) LB(波長における)=NW/2
より小さいか、等しくなければならない。
式(5)の変形によって、バッキング材材料の値cが既知であるならば、選択された共振周波数の対するバッキング材の厚さの計算を行うことが可能となる。
上記したように、バッキング材22は極めて薄いので、反射損失による減衰は重要である。超音波パルスがバッキング材22の表面と裏面との間をいったり来たりバウンドするとき、その表面において音響的インピーダンスが合っていないために、超音波パルスの一部のみが反射して帰ってくる。バッキング材の裏面における公称入射反射係数RBは数学的に、
式(6) RB=(ZF−ZB)/(ZF+ZB)
と表される。
ここでZBは支持材料の音響的インピーダンス、ZFは、バッキング材の後ろ側の充填材料の音響的インピーダンスである。たとえば、もしZ B が3、ZFが1.5MRayl、そしてRBが、−0.3333、すなわち、超音波パルスの約33パーセントは、反射係数のマイナスサインで示すように、その位相が反転して反射する。同様に、バッキング材の表面における反射係数RFは数学的に、
式(7) RF=(ZT−ZB)/(ZT+ZB)
と表すことができる。
ここで、ZTはトランスジューサエレメント12の音響的インピーダンスである。通常、ZTは約33であり、ZBが3MRaylであるとすると、RFは約8.333、すなわち、反射した2次パルスの83パーセントが再びバッキング材の中に反射する。
図4に示すように、二次反射64の大きさは、2LBのバッキング材を介して伝播したのちの単一の反射であって、おなじ4LBの長さの伝播を行う場合と比較して、超音波パルスがバッキング材の厚さLBの4倍すなわち、4LBを進んだ後の2つの追加的な反射のために、大きく減衰される。数学的には、式(6)および(7)によって2つの追加の反射による大きさの損失は、
式(8)
RB×RF= ((ZF−ZB)/(ZF+ZB))×((ZT−ZB)/(ZT+ZB))と表される。
たとえば、ZB=3、ZF=1.5、およびZT=33MRaylとすると、第2反射64の大きさは1つの反射で同じ距離を持つ伝播通路のものの28パーセントにまで低下する。
したがって、バッキング材22の選択された厚さは第1の反射が第一次パルスに吸収され、第2反射がバッキング材の境界における追加の反射で生じる反射損失のために大きく減衰される。図2を参照すると、トランスジューサ10のバッキング材22の裏面とベッド26の結合は、気泡のない良好な吸音結合を保証するものでなければならない。そのような結合を形成する方法を図2および図7を参照して説明する。
図7において、銀エポキシのような、導電性充填材量のピークマウンド70がハウジング24の開口部72に形成されている。トランスジューサ10はつぎにそのピークマウンド70の尖った頂部がトランスジューサの裏面中心に近い部分に触れるように位置決めされる。トランスジューサはつぎに、該トランスジューサ10の裏面に対してピークマウンド70の尖った頂部がフラットになるように連続的に低くさせられる。ピークマウンドを用い、裏返しにするような動きをさせないように連続的にトランスジューサ10を低くすることによって、トランスジューサ10の裏面とベッド26との間に空気がトラップされることがないということがわかった。
本発明を好ましい実施例を参照して説明した。代用品、および置換物が当業者には明らかであろう。たとえば、実施例で使用されているトランスジューサ12は、PZTセラミックエレメントであるが、他のトランスジューサエレメント、たとえば、PVDFのような圧電ポリマーあるいは圧電複合材料を使用することも可能である。さらに、本発明の原理は多重トランスジューサエレメントからなるトランスジューサアレーに適用することもできる。さらに、本発明の原理を非平面主表面を有するトランスジューサエレメント、たとえば、合焦されたあるいはテイパーを有するトランスジューサエレメントに適用することもできる。
したがって、本発明は添付の請求の範囲の範囲の記載を除いて限定されることを意図するものではない。
Claims (2)
- 選択された共振中心周波数frにおいて発振するように選択された第1及び第2主表面と大きさを有する超音波トランスジューサエレメントと、
該トランスジューサエレメントに機械的に接続されており、前記トランスジューサエレメントが受信された超音波パルスによって起動されるとき、約tマイクロ秒の持続時間を有する電気パルスを発生し、前記トランスジューサエレメントにLミクロンの空間長さと、tマイクロ秒の一時的な寿命とを有する第一次超音波パルスを発信させる電気起動パルスを与える手段とを有し、この場合Lは前記第一次超音波パルスを形成する超音波の共振中心周波数frにおける波長の所定倍数にほぼ等しいものであり、
さらに、第1及び第2バッキング材主表面を有し、支持材料を横切る超音波パルスを減衰する高損失材料から形成されており、前記第1バッキング材主表面は前記トランスジューサエレメントの第2トランスジューサエレメント主表面に結合されており、前記バッキング材の第1および第2主表面との距離は、前記中心周波数frにおける波長の前記所定倍数の半分に等しく、この結果、第2バッキング材主表面から反射された超音波パルスが前記トランスジューサエレメントの起動からtマイクロ秒以内にトランスジューサエレメントの第2主表面に受信され、かつ前記第2バッキング材主表面から複数回反射された超音波パルスが、伝播及び反射損失によって、大きく減衰されるようなバッキング材とを備えた、超音波パルスを発信及び受信するためのシステム。 - 請求項1において、さらに、
ハウジングと、
充填材料に結合される前記第2バッキング材表面を有し、機械的に前記第2バッキング材を前記ハウジングに結合する充填材料のベッドとを有することを特徴とするシステム。
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