JPH0714635U - プリント基板用コンデンサホルダ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 比較的容量が大きく重量のある円筒形状のコ
ンデンサをプリント基板上に取り付けた後、次段の半田
槽にコンベアなどで搬送するときの位置ずれ、耐久性低
下などを防止する。 【構成】 平板弾性材を打ち抜いて上部に逆Ｕ字状のコ
ンデンサホルダ部を形成すると共に、基部を局所的に延
長して折曲して逆Ｒ字状部を形成し、プリント基板の貫
通孔に挿通後にロックさせる。その後、逆Ｒ字状部は半
田固定する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案はプリント基板用コンデンサホルダに関し、より具体的には比較的大 型の円筒形コンデンサをプリント基板上に安定に固定する様にしたものに関する 。

【０００２】

【従来の技術】

近時、車両の運転はマイクロコンピュータなどを用いて制御されており、車両 内にはそのための電子制御ユニットが配置される。その電子制御ユニットの組み 立て工程において、電子部品をプリント基板へ実装する場合、電子部品をプリン ト基板上に取り付けた後、コンベアなどを介して半田槽に搬送し、半田槽を通し て半田付けして固定している。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、電子制御ユニットのプリント基板に実装される電子部品には、プリ ント基板上に半田付け固定するのが困難なものもある。例えば、比較的容量の大 きい円筒形状の電解コンデンサの場合、そのリード線を介してプリント基板上に 取り付けることはできるが、その本体部分が大きく、比較的重量があるので、取 り付けた後にコンベアで半田槽に搬送する間に振動で位置ずれを起こしたり、耐 久性を損なうことがある。

【０００４】 従って、従来は図７に示す如く、大型のコンデンサに代えて容量の比較的小さ いコンデンサを複数個使用していた。それらは比較的重量が少ないことから、図 示の如く、リード線のみで安定に固定することができる。あるいは、図８に示す 様に、大型のコンデンサを使用するときは、ダミー足を付け、３本リード足にし て固定させていた。

【０００５】 従って、この考案の目的は従来技術の上記した欠点を解消し、大型の円筒形状 コンデンサをプリント基板上に安定に固定できる様にしたプリント基板用コンデ ンサホルダを提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記した目的を達成するためにこの考案は、請求項１項に示す如く、円筒形状 コンデンサをプリント基板上に固定するコンデンサホルダであって、平板弾性材 を湾曲せしめて断面逆Ｕ字状とし、その半円部の径をコンデンサの径以下に形成 してそこにコンデンサを収容すると共に、その足部を延ばしてプリント基板に穿 設した貫通孔に挿通し、プリント基板裏面で半田付けする様に構成した。

【０００７】

【作用】

大型の円筒形状コンデンサをプリント基板上に安定に固定することができ、そ の後コンベアなどを介して半田槽に搬送するときも、位置ずれなどを生じること がない。

【０００８】

【実施例】

以下、添付図面に即してこの考案の実施例を説明する。

【０００９】 図１ないし図６はこの考案に係るプリント基板用コンデンサホルダ１を示して おり、うち図１はその上面図、図２はその前面図、３はその側面図、図４は使用 状態の斜視図である。

【００１０】 図１などにおいて、このコンデンサホルダは１枚の平板弾性材を打ち抜き、上 部を逆Ｕ字状に湾曲させてそこにコンデンサホルダ部１０を形成してなる。平板 弾性材としてはリン青銅板またはＳＫ材などのバネ材を使用する。そして基部１ ２においてその下部は２箇所において延長させられて逆Ｒ字状に折曲させられ、 足部１４が形成される。

【００１１】 ここで、図２に示す如く、上部の逆Ｕ字状のコンデンサホルダ部１０は、その 径Ａが、保持を予定する円筒形状コンデンサ２の径Ｂよりも小さく（ないしは同 等と）なる様に形成する。これにより、素材としてバネ材を使用していることか ら、図４に示す様にコンデンサ２を保持するときも強固に把持することができる 。

【００１２】 このコンデンサホルダはプリント基板３上に固定して使用するが、それについ て図５および図６を参照して説明すると、先ず足部１４の逆Ｒ字状の先端部の横 方向の最大幅Ｃは、プリント基板３の貫通孔３０の径Ｄ（図６に示す）よりも大 きく形成しておき、図６の上部に示す如く、その部位を窄めてプリント基板３の 貫通孔３０に挿入する。前述の如く、素材としてバネ材を使用していることから 、逆Ｒ字状先端部は貫通孔３０を通過した後で再び拡径し、図示位置にロックさ れる。次いで、最初に述べた如くコンベアで半田槽に搬送され、そこで足部１４ の逆Ｒ字状部をロック状態で半田４で固定することから、一層強固に固定させる ことができる。

【００１３】 上記の如く、このコンデンサホルダ１は上部の逆Ｕ字状のコンデンサホルダ部 １０でコンデンサ２を安定に保持すると共に、その逆Ｒ字状の足部１４はプリン ト基板３の貫通孔３０を通過した後で拡径して所定位置にロックされるので、円 筒状コンデンサ２が比較的大型で重量の大きいものであってもプリント基板３上 に安定に保持され、半田槽にコンベアなどで搬送される途中で振動を受けても位 置ずれを起こしたり、耐久性を損なうことがない。

【００１４】 更に、半田槽において逆Ｒ字状の足部１４はプリント基板表面の電子部品と共 にロック状態のまま半田付けされて強固に固定されるので、その結果、二重のロ ック構造となり、このプリント基板をケースに収納して車両に実装した後もコン デンサホルダを定位置に強固に保持することができる。

【００１５】 尚、上記において、コンデンサホルダ１の上部には２個の逆Ｕ字状のコンデン サホルダ部１０を形成したが、これに限られるものではなく、１個ないしは３個 以上であっても良い。

【００１６】

【考案の効果】

請求項１項にあっては、円筒形状のコンデンサを安定に保持することができ、 プリント基板上に取り付けた後、半田槽に搬送する間に位置ずれなどを起こすこ とがない。

【００１７】 請求項２項にあっては、コンデンサホルダをプリント基板裏面に強固にロック することができ、結果的にコンデンサを一層安定に保持することができる。

【００１８】 請求項３項にあっては、コンデンサを一層効果的に保持することができると共 に、プリント基板上に一層強固に固定することができ、結果的にコンデンサを一 層安定に保持することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案に係るプリント基板用コンデンサホル
ダの上面図である。

【図２】この考案に係るプリント基板用コンデンサホル
ダの前面図である。

【図３】この考案に係るプリント基板用コンデンサホル
ダの側面図である。

【図４】この考案に係るプリント基板用コンデンサホル
ダのプリント基板上の使用状態を示す説明斜視図であ
る。

【図５】この考案に係るプリント基板用コンデンサホル
ダの足部の説明図である。

【図６】この考案に係るプリント基板用コンデンサホル
ダのプリント基板への取り付けを示す説明図である。

【図７】従来技術におけるコンデンサの保持を示す説明
斜視図である。

【図８】従来技術におけるコンデンサの保持を示す説明
斜視図である。

【符号の説明】

１ コンデンサホルダ ２ コンデンサ ３ プリント基板 ４ 半田 １０ コンデンサホルダ部 １２ 基部 １４ 足部 ３０ 貫通孔

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 円筒形状コンデンサをプリント基板上に
   固定するコンデンサホルダであって、平板弾性材を湾曲
   せしめて断面逆Ｕ字状とし、その半円部の径をコンデン
   サの径以下に形成してそこにコンデンサを収容すると共
   に、その足部を延ばしてプリント基板に穿設した貫通孔
   に挿通し、プリント基板裏面で半田付けしたことを特徴
   とするプリント基板用コンデンサホルダ。
2. 【請求項２】 前記足部の端部を折曲せしめて断面逆Ｒ
   字状とすると共に、その折曲端部の横方向の最大幅を前
   記プリント基板の貫通孔の径よりも大きくしたことを特
   徴とする請求項１項記載のプリント基板用コンデンサホ
   ルダ。
3. 【請求項３】 前記平板弾性材は、リン青銅材またはＳ
   Ｋ材よりなることを特徴とする請求項１項または２項の
   いずれかに記載のプリント基板用コンデンサホルダ。