JPH0714621U - コンバータトランス - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 各種の映像機器、産業機器などに使用するコ
ンバータトランスに関し、スリットを有する基板に基板
固定片を有する端子を取付け、端子の寸法精度と強度の
向上を図ることを目的とする。 【構成】 スリット１２ａを有する基板１２にスリット
１２ａに挿入されて保持される基板固定片１５ｃと第１
のリード保持片１５ａおよび第２のリード保持片１５ｂ
をもち、外部接続端子１５ｄと接続された端子１５に前
記第１、第２のリード保持片１５ａ，１５ｂでコイル１
３の引出し部１４を保持することにより、端子１５の寸
法精度と強度が向上するコンバータトランスとした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は各種の映像機器、産業機器などに使用するコンバータトランスに関す るものである。

【０００２】

【従来の技術】

近年、コンバータトランスは小型化を目指した高周波化が進み、特に薄型にす るためにスパイラル巻線やプリントコイルを用いることで薄型化を図っている。 スパイラル巻線を用いる際は、引出しリード線を端子ピンに巻き付けることによ り、接続を行っている。

【０００３】 以下に従来のコンバータトランスについて説明する。図１８は従来のコンバー タトランスの斜視図を示すものである。図１８において１はＥＥ型またはＥＩ型 のフェライトよりなる磁芯、２はコイル、３はコイル２を形成した基板、４はコ イル２から引き出された引出し部、５は端子ピンを示す。

【０００４】 以上のように構成されたコンバータトランスについて、以下その組立について 説明する。

【０００５】 まず、印刷によりコイル６を形成した基板３上に絶縁皮膜を形成した導線を巻 回したコイル２を取付け、基板３に埋設された端子ピン５にコイル２より引き出 された引出し部４を巻付け、最後にコイル２に磁芯１を組み込んで構成している 。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら上記従来の構成では、コンバータトランスをプリント基板に実装 する際、端子ピン５に寸法精度の安定性が得られないという問題点を有していた 。

【０００７】 本考案は上記従来の問題点を解決するもので、プリント基板に実装する際の寸 法精度と強度の向上を図ったコンバータトランスを提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

この課題を解決するために本考案のコンバータトランスは、スリットを有する 基板に基板固定片を有する端子を備え、基板上に設置されたコイルの引出し部を リード線保持片に接続することにより端子の寸法精度と強度の向上を図る構成と したものである。

【０００９】

【作用】

この構成により、厚みの薄い基板を用いていることにより不安定であった端子 の寸法精度と強度が向上することと、引出し部が容易に接続できる。

【００１０】

【実施例】

（実施例１） 以下本考案の一実施例について図面を参照しながら説明する。図１は本考案に おけるコンバータトランスの斜視図を示すものであり、図２はスリットを有する 基板の正面図であり、図３〜図１０は同端子部の組立図を示すものである。

【００１１】 図１〜図１０において１１はフェライトなどからなるＥＥ型またはＥＩ型の磁 芯、１２は端縁部に複数個のスリット１２ａと、スパイラル状の印刷コイル１２ ｂを有する基板、１３は１層または多層の絶縁皮膜を有する導線をスパイラル巻 線したコイル、１４はコイル１３の引出し部、１５は端子、１５ａは第１のリー ド保持片、１５ｂは第２のリード保持片、１５ｃは基板固定片、１５ｄは外部接 続端子を示す。

【００１２】 以上のように構成されたコンバータトランスについて以下に説明をする。まず この実施例によれば、スリット１２ａを有する基板１２と、先端を折り返して設 けられた第１のリード保持片１５ａと後端に第２のリード保持片１５ｂおよび外 部接続端子１５ｄを有する端子１５との間に前記基板１２のスリット１２ａに挿 入されて保持される基板固定片１５ｃを備え、前記第１、第２のリード保持片１ ５ａ，１５ｂで引出し部１４を保持する。これにより、基板１２の両面に配置結 合されたスパイラル巻線からなるコイル１３からの引出し部１４もそれぞれの面 で容易に接続でき、また同一端子に接続すれば電気的接続もでき、不安定であっ た端子１５の寸法精度が向上する。

【００１３】 （実施例２） 以下本考案の第２の実施例について説明する。図１１〜図１７は第２の実施例 を示す端子部の組立図である。図１１〜図１７において１５ａは第１のリード保 持片、１５ｂは第２のリード保持片、１５ｃは基板固定片、１５ｄは外部接続端 子で、以上は上記実施例１と同様なものである。実施例１の構成と異なるのは、 スリット１２ａを有する基板１２に開口部１６を設け、前記基板１２のスリット １２ａに挿入されて保持される基板固定片１５ｃを先端に有し、第１のリード保 持片１５ａとともに折り返して後端に第２のリード保持片１５ｂおよび外部接続 端子１５ｄを有している点である。

【００１４】 以上のように基板１２のスリット１２ａに挿入される基板固定片１５ｃを先端 に有し、第１のリード保持片１５ａとともに折り返して開口部１６を通し、後端 に第２のリード保持片１５ｂおよび外部接続端子１５ｄを備え、前記基板固定片 １５ｃで保持し、前記第１、第２のリード保持片１５ａ，１５ｂで引出し部１４ を保持することにより、端子１５の寸法精度がより向上し、強度が増す。

【００１５】

【考案の効果】

以上のように本考案は、厚みの薄い基板を用いることにより不安定であった端 子の寸法精度と強度が向上することと、引出し部を容易に接続できるため工数の 低減できるコンバータトランスを実現できるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のコンバータトランスの一実施例を示す
斜視図

【図２】同実施例におけるコイルを形成した基板の正面
図

【図３】同実施例における端子の展開図

【図４】同実施例における端子の正面図

【図５】同実施例の折曲げ後の端子の正面図

【図６】同実施例における基板のスリット部の平面図

【図７】同実施例における基板と端子の組合せを示す斜
視図

【図８】同正面図

【図９】同引出し線を接続した状態の正面図

【図１０】同斜視図

【図１１】他の実施例の端子の展開図

【図１２】同端子の折曲げた状態の正面図

【図１３】同実施例に用いる基板の平面図

【図１４】同端子と基板を組合せた状態の斜視図

【図１５】同正面図

【図１６】同引出し線を接続した状態の正面図

【図１７】同斜視図

【図１８】従来のコンバータトランスの斜視図

【符号の説明】

１１ 磁芯 １２ 基板 １２ａ スリット １２ｂ 印刷コイル １３ 巻線 １４ 引出し線 １５ 端子 １５ａ 第１のリード保持片 １５ｂ 第２のリード保持片 １５ｃ 基板固定片 １５ｄ 外部接続端子 １６ 開口部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 スリットと印刷コイルを有する基板と、
   先端を折り返して設けられた第１のリード保持片と後端
   に第２のリード保持片および外部接続端子を有する端子
   との間に前記基板のスリットに挿入されて保持される基
   板固定片を備え、前記第１、第２のリード保持片に基板
   上に配置された巻線からなるコイルの引出し線を保持さ
   せる端子を設け、この基板に磁芯を組込んでなるコンバ
   ータトランス。
2. 【請求項２】 スリットと開口部を有する基板と、先端
   に前記基板のスリットに挿入され保持される基板固定片
   を備え、第１のリード保持片とともに開口部を介して折
   り返して、後端に第２のリード保持片および外部接続端
   子を有し、前記第１、第２のリード保持片に巻線からな
   るコイルの引出し線を保持させる端子を持つ請求項１記
   載のコンバータトランス。