JPH0713757B2 - 電子写真用トナ− - Google Patents

電子写真用トナ−

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JPH0713757B2
JPH0713757B2 JP59275759A JP27575984A JPH0713757B2 JP H0713757 B2 JPH0713757 B2 JP H0713757B2 JP 59275759 A JP59275759 A JP 59275759A JP 27575984 A JP27575984 A JP 27575984A JP H0713757 B2 JPH0713757 B2 JP H0713757B2
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toner
acid
polyester resin
fixing
resin
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は電子写真法或いは静電印刷法などにおいて電気
的潜像または磁気的潜像を現像するのに用いられるトナ
ーに関する。さらに詳しくはヒートロール定着法におい
てより低温で充分定着し、オフセツト性が良好で、かつ
現像器中もしくは貯蔵中にケーキングまたはブロツキイ
ング等の生じることのない、定着特性にすぐれた熱定着
性乾式トナーに関する。
従来、電子写真法としては米国特許第2,297,691号明細
書、特公昭42-23,910号公報及び特公昭43-24,748号公報
に記載されている如く多数の方法が知られているが、一
般には光導電性物質を利用し、種々の手段により感光体
上に電気的潜像を形成し、次いで該潜像をトナーを用い
て現像し、必要に応じて紙等の転写材にトナー画像を転
写した後、加熱あるいは圧力などにより定着し複写物を
得るものである。
また、電気的潜像をトナーを用いて可視化する現像方法
も種々知られている。
例えば米国特許第2,874,063号明細書に記載されている
磁気ブラシ法、同2,618,552号明細書に記載されている
カスケード現像法及び同2,221,776号明細書に記載され
ている粉末雲法及びフアーブラシ現像法、液体現像法等
多数の現像法が知られている。これらの現像法などに用
いられるトナーとしては、従来、天然或いは合成樹脂中
に染料,顔料を分散させた微粉末が使用されている。更
に、第3物質を種々の目的で添加した現像微粉末を使用
することも知られている。
現像されたトナー画像は、必要に応じて紙などの転写材
に転写され定着される。
トナー画像の定着方法としては、トナーをヒーター或い
は熱ローラーなどにより加熱熔融して支持体に融着固化
される方法、有機溶媒によりトナーのバインダー樹脂を
軟化或いは溶解し支持体に定着する方法、加圧によりト
ナーを支持体に定着する方法などが知られている。
トナーは夫々の定着法に適するように材料を選択され、
特定の定着法に使用されるトナーは他の定着法に使用で
きないのが一般的である。特に、従来広く行なわれてい
るヒータによる熱融着定着法に用いるトナーを熱ローラ
ー定着法、溶剤定着法、圧力定着法などに転用すること
はほとんど不可能である。従って、夫々の定着法に適し
たトナーが研究開発されている。
また、磁気潜像を形成し、磁性トナーで現像する磁気記
録法も種々知られている。
トナー像を紙などに定着する工程に関しては種々の方法
や装置が開発されているが、現在最も一般的な方法は熱
と圧力を同時に適用するいわゆる熱ロール定着方式であ
り、これはトナー像を担持している受像シートを加熱さ
れたローラーと接触させてトナー像を受像シートに定着
させる方法である。しかしながら、この様な定着方式を
利用すると従来のトナーではいわゆるオフセツト等のト
ラブルを生じた。オフセツトとは受像シートに担持され
たトナーの一部がローラー表面に転移するという好まし
くない現象である。
特公昭51-23,354号公報に記載されているように、この
ようなオフセツト現象特にホツトオフセツトは低分子量
樹脂を用いた場合に生じ易い、それ故に同公報にも記載
されているように架橋された樹脂を用いることにより、
オフセツト現象をある程度防止できると考えられるが、
当然のことながら単に架橋された樹脂を利用するだけで
は、定着温度が上昇し、通常の定着条件では未定着部分
が生じて、未定着部分での低温オフセットの問題が発生
する。
トナー像と接触するローラーは通常、離型性の良いシリ
コンゴムもしくは、フツ素系樹脂によって少なくとも表
面層が形成されているが、その表面にオフセツト防止の
ため及びローラー表面の疲労を防止するために、シリコ
ンオイルのような離型性の油を塗布する方法もある。し
かしながら油を塗布する方式では油塗布系を設けること
により定着装置が複雑になること及び油の蒸発により使
用者に不快感を与えること等の問題がある。それ故、油
塗布によってオフセツトを防止せんとする方向は好まし
くなく、むしろ、定着温度領域の広い耐オフセツト性の
良好なトナーの開発が望まれているのが現状である。ま
た当然のことではあるが、トナーは定着特性以外にも耐
ブロツキング性、現像特性、転写性、クリーニング性等
において優れていることが必要であるが、従来のトナー
が下記の様な欠陥を一つ又はそれ以上有していた。すな
わち加熱によって容易に熔融するトナーの多くは貯蔵中
もしくは転写機内に於いてケーキ化するか凝集し易い。
多くのトナーは環境の湿度変化によって、その摩擦電気
的特性及び流動性が不良になる。また多くのトナーで
は、連続使用による繰り返しの現像によるトナー粒子と
キヤリアー粒子の衝突及びそれらと感光板表面との接触
によるトナー,キヤリアー粒子及び感光板の相互劣化に
よって、得られる画像濃度が変化し、或いは背景濃度が
増し、複写物の品質を低下させる。従って種々のトナー
特性が優れており、かつ、熱ローラー定着法に適してい
るトナーが望まれている。
更に最近になって、複写作業の効率化を計る為に高速定
着が指向されて来た。従来の熱定着方式で定着速度を上
げる目的で、トナーのバインダー樹脂の軟化点を下げる
ことにより容易に熱定着をする様な試みがなされている
が、樹脂の軟化点を下げると使用中にトナー粒子が凝集
したりブロツキングを起すというトラブルが生じる。こ
の様に、より高速の熱ローラーに定着に適し、しかもロ
ーラーオフセツトがなくかつ凝集・ブロツキング等トナ
ー特性の優れたトナーが強く望まれている。
我々は熱ロール高速定着性が良好でかつ耐オフセツト性
の優れた材料について種々検討した結果、ポリエステル
樹脂がこの様な要求をかなり満たすものであることを発
見した。さらにポリエステル樹脂のうちでも網目構造を
有する無定形のものが耐オフセツト性に好ましいことを
見出した。しかしこの様なポリエステルであっても現在
求められている高速定着性、耐オフセツト性、耐ブロツ
キング性、高湿画像特性等の点でまだまだ問題が多く、
これらの点について鋭意努力検討を行なった結果、前記
網目構造を有する特定のポリエステルと架橋効果を発揮
すつ有機金属化合物との組合せで上記特性を充分満たし
得るという事が判明した。
また、用いるトナーの主な結着樹脂であるポリエステル
樹脂の物性をコントロールすることで、上記特性をさら
に改善しうることもわかり、本発明に至ったものであ
る。
本発明の目的は上述の如き問題点を解決した熱定着性ト
ナーを提供することにある。
本発明の目的は、特に定着性が良好で耐オフセツト性の
良好な熱ローラー定着用トナーを提供することにある。
さらに本発明の目的は荷電性が良好でしかも使用中に常
に安定した荷電性を示し、鮮明でカブリのない画像の得
られる熱ローラー定着用トナーを提供することにある。
さらに本発明の目的は流動性に優れ、凝集を起さず、耐
衝撃性にも優れている熱ローラー定着用トナーを提供す
ることにある。さらに、本発明の目的は、トナー保持部
材或いは感光体表面への付着物の少ない熱ローラー定着
用トナーを提供することにある。また、本発明の目的
は、磁性現像剤とした場合に、良好で均一な磁性を示
し、熱ローラー定着が可能な磁性トナーを提供すること
にある。
本発明の特徴とするところは、ポリエステル樹脂、着色
剤および有機金属化合物を少なくとも含有し、該ポリエ
ステル樹脂がカルボン酸類とアルコール成分とから合成
されたポリエステル樹脂であり、該カルボン酸類として
3価以上の芳香族ポリカルボン酸が少なくとも使用さ
れ、該アルコール成分としてエーテル化ビスフェノール
が少なくとも使用されており、且つ、該ポリエステル樹
脂が下記式 式 30,000≦Mw≦110,000 および 〔式中、Mwはポリエステル樹脂の重量平均分子量を示
し、mpはポリエステル樹脂の融点を示す〕を満足してい
る重量平均分子量および融点を有し、トナー粒子におい
て該ポリエステル樹脂が該有機金属化合物により少なく
とも部分的に架橋されている電子写真用トナーにある。
本発明にかける結着樹脂の融点、重量平均分子量は、下
記の測定方法によって得ることができる。
樹脂の融点はメトラーFP61型全自動融点測定装置により
測定した。この装置の原理は、物質が固体状態では入射
光を反射し、融解もしくは軟化状態では入射光を透過さ
せるという性質に基づいている。試料となる樹脂はキヤ
ピラリ中につめ全自動融点測定装置にとりつけ、スター
ト温度80℃、昇温速度1〜2℃/minで測定した。なお、
本発明における融点とは入射光の透過率が48%となった
点を融点と定めた。一方、重量平均分子量は、ウオータ
ーズALC/GPC244を用い、検出器〔RI〕401、カラムGMH−
6(東洋ソーダ製)で測定した。試料となるトナーは20
mg/4mlTHFとし、流速1.2ml/min温度20〜25℃、試料注入
量200μlなる条件下で測定し、重量平均分子量を得
た。
本発明では、一方においてトナーに用いるポリエステル
樹脂を融点と、重量平均分子量の面から規定することに
より低温定着性、耐オフセツト性を供に満足しうる樹脂
を得ることを目的とし、また、他方では、さらに有機金
属化合物との架橋により、ブロツキングを満足すること
を目的としたものであり、図−1に本発明における条件
範囲を示した。図−1において、上記直線よりも上部の
範囲にはいるポリエステル樹脂では、定着性が悪く、高
速複写機用トナーとしては、高い温度設定と広いニツプ
巾をもった定着器が要求されるため実用上問題となる。
また下部直線よりも下部の範囲にはいるポリエステル樹
脂では、低温で熱変形をうけやすい軟質成分が多く、耐
オフセツト性が悪くなる。
また重量平均分子量において本発明の範囲外の高分子量
体では、定着性が悪くかつ粉砕性に実用上問題が生じ
る。一方、本発明のものよりも分子量の低い低分子量体
では、混練時に操いにくく、オフセツトもおこしやすい
ため問題である。
以上より、本発明における条件範囲は 30,000≦Mw≦110,000かつ より好ましくは、 40,000≦Mw≦100,000かつ 本発明において、ポリエステル樹脂の有機金属化合物に
よる架橋の程度は、メルトインデツクス測定装置を用い
MI値を測定することにより得ることができる。
該ポリエステル樹脂のMI値は6〜20の範囲にあるが有機
金属化合物との架橋によりMI値は0.1〜5.5まで低下す
る。このMI値は、0.1未満では低温定着性に問題があ
り、5.5を越える場合はブロツキングが発生しやすくな
る。該ポリエステル樹脂のMI値と、有機金属化合物によ
り架橋されたトナーのMI値の差が大きければ大きいほど
架橋の程度は増していると考えることができる。MI値
は、ポリエステル樹脂においては試料を5g精秤し、125
℃の温度で、2Kgの荷重をかけ、7分予熱し、その後1
分間の流出量を正確に計り、その値を10倍することによ
り測定することができる。また有機金属化合物と架橋し
たトナーについては、20分間の流出量の1/2の値をMI値
とする以外は上記と同様にする。
ここでのメルトインデツクスは日本工業規格の熱可塑性
プラスチツクの流れ試験方法JISK7210記載の装置を用い
て手動切り取り法で測定を行なう。
本発明をより好ましく達成するための結着樹脂としては
種々の樹脂を検討した結果、ポリエステル樹脂、特にポ
リカルボン酸とエーテル化ジフェノールとを反応させて
得られるポリエステル樹脂を見い出すことにより、完成
するに到った。
本発明のポリエステルに用いるカルボン酸類として2価
の芳香族カルボン酸としてはフタル酸、イソフタル酸、
無水フタル酸、テレフタル酸、及びそのエステル類等の
誘導体があり、3価以上の芳香族ポリカルボン酸の例と
しては、1,2,4ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼ
ントリカルボン酸、1,2,4ナフタレントリカルボン酸、
2,5,7ナフタレントリカルボン酸、1,2,4,5ベンゼンテト
ラカルボン酸あるいはこれらの無水物やエステル化物が
ある。3価以上の芳香族ポリカルボン酸の量は酸成分の
うち40モル%を超えないことが好ましい。
また2価の脂肪酸カルボン酸としては、例えばマレイン
酸、フマル酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、イ
タコン酸などがある。その他、本発明の目的を害しない
範囲で酸成分が使用可能である。
本発明に用いるエーテル化ビスフェノールは主としてビ
スフエノールをエーテル化したエーテル化ビスフエノー
ルであり、特にプロポキシ化したものおよび/あるいは
エトキシ化したものである。これらはビスフエノール1
モル当り2ないし3モルのオキシプロピレンまたはオキ
シエチレンを有する。具体例としてはポリオキシプロピ
レン2・2−ビス(4−ヒドロキシフエニル)プロパ
ン、ポリオキシプロピレン2・2−ビス(4−ヒドロキ
シ−2・6−ジクロロフエニル)プロパン、ポリオキシ
エチレン(1・0−ポリオキシプロピレン(1・5)−
ビス(4ヒドロキシフエニル)プロパン等がある。
本発明で特に有用なものはプロポキシ化ビスフエノール
であり、エトキシ化ビスフエノールは含まないが、含ん
でもモル量でプロポキシ化ビスフエノールの量を超えな
い配合が好ましく、またプロキシ化とエトキシ化の両種
のアルコキシ化を施したビスフエノールの場合エトキシ
化量がプロキシ化量を超えないことが好ましい。すなわ
ちエトキシ化ビスフエノールが過半を占めるエーテル化
ビスフェノールを用いたポリエステルを利用したトナー
組成物の場合は、プロキシ化ビスフエノールを用いたも
のに比較して明らかに高湿下での特性が劣る。これは得
られるトナー組成物の親水性、吸湿性に於ける差を反映
しているものと推測される。すなわちエトキシ化ビスフ
エノール過剰のエーエル化ビスフエノールを用いたもの
はトナーの高湿下吸湿性が高く、従って摩擦帯電性が低
下する結果現像性能が劣り結果的に画像濃度が低下する
ことになる。
前記エーテル化ビスフェノールはジフエノールにエチレ
ノキシドまたはプロピレンオキシドを直接付加させるか
あるいはオレフインハロイドリンをビスフエノールと反
応させることによって得られる。
その他のアルコール成分として、必要に応じ全ポリオー
ル中の20mol%以内の範囲で、例えばエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5
−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセ
リン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパ
ン、ペンタエリスリトール等の脂肪族ポリオール、1,4
−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメ
タノール等の脂肪族ポリオールが使用できる。
本発明に用いるポリエステルはガラス転移温度50〜80℃
であることが望ましい。ガラス転移温度が80℃を越える
と熱定着時に過大の熱エネルギーが必要となり、高速熱
定着性が悪化する。そして、ガラス転移温度が50℃未満
の場合は定着時耐オフセツト性が不良になる。また、数
平均分子量が好ましくは2000〜2万、更に望ましくは30
00〜1万であり、分子量が2000未満では熱定着ローラー
への離型性が悪くなってオフセツト現象を生起し、逆に
2万を越えると軟化点上昇とあいまって熱定着力が低下
する。また使用されるポリエステルの酸価は好ましくは
10〜100、更に望ましくは10〜60である。酸価は10未満
では得られたトナーは熱定着時オフセツトの点で不充分
であり、定着ローラーとの離型性が低下する。逆に100
を越えると得られたトナーは定着性が悪くなったり、あ
るいは湿度の影響を受け易くなり高湿下での画像が悪く
なる。
本発明のトナーのバインダーとして、本発明の性能を損
なわない範囲内で他の公知のバインダー樹脂を混合使用
することも出来る。例えば本発明外のポリエステル樹
脂、エポキシ樹脂、スチレンアクリル系樹脂、ブチラー
ル樹脂、スチレンブタジエン樹脂等がある。
またアルキル置換ジカルボン酸としては炭素数が6〜18
のアルキル基が置換されたコハク酸、マレイン酸、フマ
ル酸及びそれらの酸無水物等があげられる。
アルキル置換ジオールとしては炭素数が6〜18のアルキ
ル基が置換されたグリコール類が等しく使用可能であ
り、特にエチレングリコールが好ましい。アルキル置換
ジカルボン酸と同様の作用効果をもつ。
本発明トナーに使用する有機金属化合物としては2価以
上の金属を含む有機性の塩類ないしは錯体類があげられ
る。有効な金属種としてはAl,Ba,Ca,Cd,Co,Cr,Cu,Fe,H
g,Mg,Mn,Ni,Pb,Sn,Sr,Zn等の多価性のものがあげられ
る。有機金属化合物としては上記金属のカルボン酸塩、
アルコキシレート、有機金属錯体、キシレート化合物が
有効で、その例としては、酢酸亜鉛、酢酸マグネシウ
ム、酢酸カルシウム、酢酸アルミニウム、ステアリン酸
マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸
アルミニウム、アルミニウムイソプロポキシド、アルミ
ニウムアセチルアセテート、鉄(II)アセチルアセテー
ト、3,5ジタ−シヤリ−ブチルステアリン酸クロム等が
あり、特にアセチルアセトン金属錯体、サリチル酸系金
属塩が好ましい。その添加量は、バインダー樹脂に対し
て0.2〜10重量%が好ましい。
本発明のトナーには、必要に応じて着色剤、流動性改質
剤を添加しても良く、荷電制御剤、流動性改質剤はトナ
ーと混合(外添)して用いても良い。着色剤としては従
来より知られている染料・顔料が使用可能であり、流動
性改質剤としてはコロイダルシリカ、脂肪酸金属塩など
がある。
また、磁性トナーを得たい場合にはトナー中に磁性粒子
を添加すればよい。磁性物質としては磁性を示すか、磁
化可能な材料であればよく、例えば鉄、マンガン、ニツ
ケル、コバルト、クロムなどの金属微粉末、各種フエラ
イト、マンガンなどの合金や化合物、その他の強磁性合
金マグネタイトなど従来より磁性材料として知られてい
るものが使用できる。
更に熱定着ロールに対する離型性をより完全にする為に
低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン等のポ
リオレフイン類をトナーに添加することもできる。
以下、樹脂製造例、実施例、比較例をもって具体的に本
発明を説明するが、これらは本発明を何ら限定するもの
ではない。なお使用部数はすべて重量部である。
〔ポリエステルの製造例−1〕 ポリオキシプロピレン(2,5)−2,2−ビス(4−ヒドロ
キシフエニル)プロパン545部を四口フラスコに入れ撹
拌器、コンデンサー、温度計、ガス導入管をセツトし、
マントルヒーター内に置く。反応容器内を窒素ガス置換
した後、内容物を50〜60℃になる様にした時点で、テレ
フタル酸135部、C12のアルキル基を置換したコハク酸
(C12H30O4)88部、トリメリツト酸40部を加えてヒドロ
キシル基1当量に対しカルボキシル基0.9当量になる様
にする。この混合物系を210℃に加熱撹拌する。反応水
溶液を除去しつつ、約5時間経過したあと反応の終点を
見るべく1時間毎に酸価測定によって反応を追跡する。
得られた樹脂の融点107℃、酸価12.0重量平均分子量995
00であった。
〔ポリエステルの製造例−2〕 製造例1と同様の方式に従いポリオキシプロピレン(2,
5)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフエニル)プロパン56
0部をフラスコに入れ、窒素置換及び50℃加熱を行な
う。これにイソフタル酸140部、C12のアルキル基で置換
したコハク酸77部、トリメリト酸88部を添加しこれら混
合物を210℃に加熱攪拌し反応させ、反応終了後室温に
冷却する。得られた樹脂の融点106℃、酸価15.0、重量
平均分子量82800であった。
〔ポリエステルの製造例−3〕 製造例1と同様の方式に従い、ポリオキシプロピレン
(2,5)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフエニル)プロパ
ン545部をフラスコに入れ窒素置換及び50℃加熱を行な
う。これにテレフタル酸108部、アジピン酸24部、C12
アルキル基で置換したコハク酸60部、トリメリト酸40部
を添加し、これらの混合物を210℃に加熱攪拌し反応さ
せる。反応終了後室温に冷却する。得られた樹脂の融点
104℃、酸価16.0、重量平均分子量57700であた。
〔ポリエステルの製造例−4〕 ポリオキシプロピレン(2・2)−2・2−ビス(4−
ヒドロキシフエニル)プロパン226部及びソルビトール1
4部炭素数8のアルキル置換基を有するエチレングリコ
ール22部を丸底フラスコに入れる。次いで窒素ガスを流
入して攪拌を継続しながら加熱し50℃とし、テレフタル
酸104部・トリメツリト酸53部、炭素数8のアルキル置
換基を有するマロン酸54部を反応容器に添加し、210℃
で5時間反応後、徐々に減圧し約100mmHgで反応せしめ
樹脂の酸価が25.0になった時、反応を終了した。得られ
た樹脂の融点100℃、重量平均分子量74,800であった。
〔比較ポリエステルの製造例−1〕 製造例4において、炭素数8のアルキル置換基を有する
エチレングリコール、及びマロン酸は添加せず、他は同
様にしたが、反応時間、反応温度を種々代えても酸価が
低下せず、一応酸価75となった時反応を終了した。
得られた樹脂は融点142.5℃、重量平均分子量11,600で
あった。
〔比較ポリエステルの製造例−2〕 製造例4において、炭素数8のアルキル置換基を有する
マロン酸の添加量を81部、炭素数8のアルキル置換基を
有するエチレングリコールを67部にした以外は同様に
し、樹脂の酸価20になった時反応を終了した。得られた
樹脂は融点83℃、重量平均分子量49,400であった。
〔実施例1〜2〕 製造例1及び2のポリエステル樹脂は、以下の方法でト
ナー化した。
ポリエステル樹脂 100重量部 マグネタイト(Fe3O4) 65重量部 低分子量ポリプロピレン 5重量部 アセチルアセトン鉄2重量部 上記手法の混合物を150℃のロールで20〜30分加熱混練
し、粗粉砕,微粉砕,分級の過程を経て、平均粒度5〜
20μの一定の粒度分布からなる微粉砕物(すなわち、ト
ナー粉体)を得た。尚、加熱混練中に、混練物に粘度が
徐々に上昇するのが確認された。これにコロイダルシリ
カ(R−972)を0.3重量部添加しトナーとした。定着性
の評価はNP-400REに複写機の定着ユニツトを取り出し、
代わりに熱ローラー温度が100℃〜250℃に制御可能で線
速度が100〜500mm/secまで可変可能な別定着器によっ
た。ニツプ巾は8.5mmに設定し、また熱ローラーはその
表面がテフロンでコートされており、オフセツト性、定
着点の評価はオイル塗布を行わないで行なった。
ブロツキング性の評価は、トナー20gを50℃に設定した
恒温槽に24時間放置し、室温で放冷後塊状化の程度で判
定した。
その結果、本実施例のトナーでは定着点(定着が実用上
充分である最低温度)も充分低く、また広い温度範囲で
オフセツト現像も発生しなかった。さらに保存時のブロ
ツキング、凝集化もおこらなかった。またこのトナーを
NP-400REに用い、常温常湿下10,000枚の連続画出しを行
なったところ、最後までカブリのない鮮明な画像が得ら
れた。
〔実施例3〕 製造例3のポリエステル樹脂 100部 マグネタイト(Fe3O4) 60部 ポリエチレンワツクス 3部 アセチルアセトン鉄 5部 からなる混合物を160℃のロールで15〜30分加熱混練
し、放冷後、粉砕、分級を行なって5〜20μの微粉砕物
を得た。さらにコロイダルシリカを添加し、実施例1〜
2と同様の複写テストを行なった所、定着性にすぐれま
たオフセツト、ブロツキングをおこさない充分な性能が
確認できた。またNP-400REによる画出しでも、良好な結
果が得られた。
〔実施例4〕 実施例1においてアセチルアセトン鉄2重量部を用いる
代わりに、3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸クロム3部
を用いる以外、同様にしてトナー化し電子写真特性を評
価したところ定着点も充分低く広い温度範囲でオフセツ
ト現象も発生しなかった。さらに保存時のブロツキング
凝集化もおこらなった。またNP-400REを用いた常温、常
湿下の10,000枚の連続画出しでは最後までカブリのない
鮮明な画像が得られた。
〔比較実施例−1〕 ポリエステルフ樹脂として比較製造例−1の樹脂のみを
用いた以外は実施例1と同様にしてトナーを得た。この
トナーにコロイダルシリカを添加して実施例1と同様に
してテストを行なったところオフセツト性は良好で、ブ
ロツキングも凝集化もおこらなかったが、定着性が不充
分であり、NP-400REでの5℃、10%RHでの画出しでは10
数枚以降の画像は、手で軽く摺擦するだけでトナーが紙
からはがれ、実用上問題を有するものであった。またこ
のトナーを35℃85%RHの高湿雰囲気下に24時間放置後NP
-400REで画出しを行なった所、画像濃度が低く、かつ画
像流れが生じた。
〔比較実施例−2〕 ポリエステルフ樹脂として比較製造例−2の樹脂のみを
用い3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸クロムを用いない
ほかは実施例4と同様にしてトナーを得た。このトナー
にコロイダルシリカを添加して実施例1〜5と同様にし
てテストを行なったところ、定着点は充分低いが、オフ
セツトが現われ、さらに40℃の環境下、1日放置でブロ
ツキングをおこした。またNP-400REでの常温,常湿での
画出しでは、10枚以内で画像オフセツトが現われた。
実施例中のポリエステル樹脂、トナーのMI値および比較
例のポリエステル樹脂のMI値を下記表に示す。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に使用するポリエステル樹脂の融点
と、重量平均分子量との関係を説明するための説明図を
示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリエステル樹脂、着色剤および有機金属
    化合物を少なくとも含有している電子写真用トナーであ
    り、該ポリエステル樹脂がカルボン酸類とアルコール成
    分とから合成されたポリエステル樹脂であり、該カルボ
    ン酸類として3価以上の芳香族ポリカルボン酸が少なく
    とも使用され、該アルコール成分としてエーテル化ビス
    フェノールが少なくとも使用されており、且つ、該ポリ
    エステル樹脂が下記式 式 30,000≦Mw≦110,000 および 〔式中、Mwはポリエステル樹脂の重量平均分子量を示
    し、mpはポリエステル樹脂の融点を示す〕を満足してい
    る重量平均分子量および融点を有し、トナー粒子におい
    て該ポリエステル樹脂が該有機金属化合物により部分的
    に架橋されていることを特徴とする電子写真用トナー。
  2. 【請求項2】3価以上の芳香族ポリカルボン酸がトリメ
    リット酸であり、エーテル化ビスフェノールがプロポキ
    シ化ビスフェノールである特許請求の範囲第1項の電子
    写真用トナー。
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