JPH0713682Y2 - 内視鏡カバーの係止構造 - Google Patents

内視鏡カバーの係止構造

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JPH0713682Y2
JPH0713682Y2 JP1990008122U JP812290U JPH0713682Y2 JP H0713682 Y2 JPH0713682 Y2 JP H0713682Y2 JP 1990008122 U JP1990008122 U JP 1990008122U JP 812290 U JP812290 U JP 812290U JP H0713682 Y2 JPH0713682 Y2 JP H0713682Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、内視鏡を使用する際に内視鏡外周を覆うカバ
ーの係止構造に関する。
〔従来の技術〕
内視鏡を患者の体腔内で使用した後、その内視鏡を洗浄
・消毒することが一般的となっているが、この洗浄・消
毒には非常な手間と時間がかかり、内視鏡の稼働効率が
悪いという問題があり、さらにこの洗浄・消毒は充分に
行わなければその効果が期待できないという問題があ
る。
そこで、近時、内視鏡を使用する際に内視鏡外周を覆っ
てしまうカバーの技術が考えられ、その例として特開昭
61−179128号がある。
この技術は、内視鏡の先端硬性部を覆うように嵌める硬
質カバーにゴムや合成樹脂製の柔軟な筒状の被覆材を取
り付けた内視鏡カバーに関する技術である。
この内視鏡カバーによると、硬質カバーを内視鏡の先端
硬性部に嵌め、続けて被覆材で内視鏡の可撓管を先端側
から順次被せて可撓管全体を覆い、その状態で内視鏡を
患者の体腔内に挿入して用い、使用後はその内視鏡カバ
ーを外して廃棄してしまい、次に使用するときには再び
その内視鏡に新しい内視鏡カバーを被せて使用するもの
で、内視鏡の洗浄・消毒の必要がなくなり、しかも非常
に衛生的であると共に内視鏡の連続使用が可能となるも
のである。
〔考案が解決しようとする課題〕
ところが、上記内視鏡カバーによると、使用に際して体
腔内に挿入したり、体腔内で屈曲させたりさらには挿入
方向に多少の抜き差しを繰り返したりすると、硬質カバ
ーが先端硬性部から外れたり被覆材がずれて抜けてきた
りする問題があり、その結果導中部が汚染されてしまう
ことになる。
〔課題を解決する為の手段〕
そこで本考案は、内視鏡の先端硬性部を覆うように嵌め
る弾性材製の筒状の硬性カバーを設け、その硬性カバー
の先端に設けた閉止面に少なくとも内視鏡先端の観察窓
および照明窓に対向するように透明窓を設けると共に後
部に少なくとも内視鏡の導中部を覆う長さの袋状の被覆
材を取り付けた内視鏡カバーの係止構造において、導中
部の所定個所の周囲に係止凹部を設け、先端硬性部の周
面に切欠面を形成すると共に円周面部に係止溝を形成
し、硬性カバーの内周面の相対向した位置に係止突起を
突設形成し、この係止突起を先端硬性部の係止溝に係止
して硬性カバーを先端硬性部に固着可能にし、被覆材を
上記導中部の係止凹部に係止して被覆材を導中部に一体
とすることができるようにしたことを特徴とする。
〔作用〕
以上の構成によると、硬性カバーを被覆材を先にして内
視鏡の先端硬性部を覆うようにして嵌めると、係止突起
が先端硬性部の係止溝に硬性カバーの弾性によってワン
タッチで係止し、透明窓は観察窓と照明窓に対向するよ
うに位置決めされて取り付けられる。
そこで、被覆材を後部から導中部に沿って延ばして導中
部全体を覆い、導中部の係止凹部に被覆材を係止するこ
とによって両者を一体とする。このような状態で体腔内
に導中部を挿入して被覆材がずれたり外れたりすること
なく観察に使用することができることになり、使用後は
導中部の係止凹部から被覆材を外し、係止突起からずれ
た個所を押すことにより係止突起が係止溝から外れて硬
性カバーは先端硬性部から外すことができ、導中部をそ
のまま引き抜くことにより、被覆材から導中部を汚染さ
せることなく抜き出すことができ、新しい内視鏡カバー
を嵌めることによって直ちに再使用することが可能とな
るものである。
〔実施例〕
以下に本考案の一実施例を図面を用いて説明する。
第１図は内視鏡に内視鏡カバーを付けた状態の側面図、
第２図は内視鏡の先端硬性部と硬質カバーの状態を示す
拡大斜視図、第３図は被覆材の可撓管部への係止状態を
示す説明的断面図、第５図は内視鏡カバーを内視鏡から
外す状態の説明図であり、図において、１は内視鏡であ
り、柄部２、可撓管による導中部３および光源に接続す
る案内管部４から構成されている。
導中部３内には一般的にはイメージガイド、ライトガイ
ドおよびアングル操作ワイヤ等が内蔵されている。
さらにこの導中部３の先部は屈曲自在なアングル部3aで
あり、このアングル部3aの基部付近の周囲に所定間隔の
凹部や切り溝等による係止凹部3bが形成してある。ま
た、アングル部3aの先端に先端硬性部５が構成されてい
る。
この先端硬性部５の先端にはイメージガイドに接続する
観察窓およびライトガイドに接続する照明窓が設けてあ
る。さらに先端硬性部５には相対向させて円周の一部を
切り取って平面にした切欠面5a、5bを形成し、円周面部
には係止溝5cが形成してある。5dは導中部３の接続部で
ある。なお、上記切欠面5a、5bの一方は、導中部３から
先端硬性部５に連続して形成した鉗子案内管もしくは空
気・水送給管等の両端開放管6gを嵌める嵌合溝を兼ねて
もよく、本実施例ではこの嵌合溝を用いることとする。
６は硬性カバーであり、上記先端硬性部５を覆う内径を
有する筒状体であり、先端の閉止面6aには上記観察窓お
よび照明窓に対向するように透明窓6b、6cが設けてあ
り、後端内周面の相対向した位置に２個の係止突起6d、
6eが突設形成してある。6fは必要に応じて先端外周に延
長して形成したフードである。上記閉止面6aには必要に
応じて上記嵌合溝に対応する孔部を形成し、この孔部に
鉗子案内管等の両端開放管6gの端部を取り付けておいて
もよく、鉗子等を用いない内視鏡においては無論必要無
く上記嵌合溝および両端開放管を設けなくてもよい。
上記硬性カバー６の外周にはゴムや合成樹脂製の柔軟な
袋状の被覆材７が取り付けてあり、この筒径は導中部３
の外径とほぼ同じで導中部３を密着するように被覆する
かもしくは、導中部３の外径より大径で導中部３を緩や
かに覆うようになっており、その後部は上記どちらの被
覆材７にしても、柄部２の付根の部分で導中部３に密着
係止するか柄部２全体まで覆うようにしてある。さら
に、この後部には空気注入口7aがあり、この空気注入口
7aから被覆材７内に空気を注入できるようにしてある。
さらに、この被覆材７の先端から上記アングル部3aの基
部付近に該当する個所の内側に上記係止凹部3bに係止す
る係止凸部7bが係止凹部3bと同間隔に取り付けてある。
なお、上記では二つの切欠面や嵌合溝と切欠面を設けた
が、硬性カバーが変形して係止突起が係止溝から外れる
ならば一つの切欠面でもよい。
以上の構成の実施例によると、硬性カバー６を被覆材７
を先にして内視鏡の先端硬性部５を覆うようにして嵌め
ると、係止突起6d、6eが先端硬性部５の係止溝5cに硬性
カバー６の弾性によってワンタッチで係止し、これによ
って通孔6b、6cは観察窓と照明窓に対向するように位置
決めされて取り付けられる。
そこで、被覆材７を後部から導中部３に沿って延ばして
導中部３全体を覆い、柄部２まで覆うものにおいては柄
部２まで覆うもので、この際、導中部３の係止凹部3bに
被覆材７の係止凸部7bを係止して導中部３に被覆材７を
一体にする。このような状態で体腔内に導中部３を挿入
して観察に使用するものである。
観察に使用した後は、この内視鏡カバーを内視鏡から外
すことになるが、まず、硬性カバー６を外側から係止突
起6d、6eの位置とほぼ90°ずれた位置（その個所に印を
付けておくとよい。）つまり先端硬性部５の切欠部5a、
5bの位置を第４図に示す如く押すと、硬性カバー６は変
形して広がり、係止突起6d、6eは係止溝5cから外れ、そ
の状態のまま抜くことにより硬性カバー６を先端硬性部
５から外すことができるもので以下に順を追って説明す
る。
まず、第５図に示す如く内視鏡の全長が入るか少なくと
も導中部３全体が入る長さの透明な袋８の中に内視鏡を
入れて、その袋８の上から内視鏡を握って作業ができる
ようにする。
そこで、空気注入口7aから被覆材７内に空気を注入して
内視鏡カバーが内視鏡から離れた状態にし、つぎに、導
中部３の係止凹部3bから被覆材７の係止凸部7bを外して
導中部３から被覆材７を分離させる。そこで、上記の如
く硬性カバー６を外側から係止突起6d、6eの位置のほぼ
90°ずれた位置を押すことにより、硬性カバー６が変形
して係止突起6d、6eが係止溝5cから外れて硬性カバー６
を先端硬性部５から外すことができ、そのまま袋８ごと
引き抜くことによって導中部３を内視鏡カバーから抜き
取ることができ、内視鏡カバーはその袋８ごと廃棄する
ものであり、内視鏡は汚染されることがない。
したがって、内視鏡はつぎの内視鏡カバーを付けること
により、直ちに次の使用に対応することができるもので
ある。
なお、上記実施例では係止凹部3bは所定間隔の凹部や切
り溝等であるが、第６図に示す如く連続した切り溝3cで
もよく、また、内視鏡カバーにも係止凸部を形成させ
ず、切り溝3c内に内視鏡カバーの一部を押し入れてめり
込ませるようにして係止してもよい。
さらにこの係止凹部3bや切り溝3cはアングル部3aの基部
付近に限るものではなく、さらに一個所でなく二個所以
上の複数個所でもよい。
また、第７図に示す如く切り溝3dを導中部３の長手方向
に沿って一本もしくは複数本形成して内視鏡カバーをそ
の切り溝3dに押し込めて係止するようにしてもよく、そ
のとき、係止リングのようなものによってその切り溝3d
に係止させてもよい。
〔考案の効果〕
以上詳細に説明した本考案によると、内視鏡の先端硬性
部を覆うように嵌める弾性材製の筒状の硬性カバーを設
け、その硬性カバーの先端に設けた閉止面に少なくとも
内視鏡先端の観察窓および照明窓に対向するように透明
窓を設けると共に後部に少なくとも内視鏡の導中部を覆
う長さの袋状の被覆材を取り付けた内視鏡カバーの係止
構造において、導中部の所定個所の周囲に係止凹部を設
け、先端硬性部の周面に切欠面を形成すると共に円周面
部に係止溝を形成し、硬性カバーの内周面の相対向した
位置に係止突起を突設形成し、この係止突起を先端硬性
部の係止溝に係止して硬性カバーを先端硬性部に固着可
能にし、被覆材を上記導中部の係止凹部に係止して被覆
材を導中部に一体とすることができるようにしたことに
より、内視鏡を例えば体腔内に使用してもその挿入部で
ある導中部は被覆材によって覆われているために汚染さ
れることがなく、しかも使用後に内視鏡カバーを取り替
えるだけで直ちに再使用することが可能となる効果を有
する。
また、硬性カバーを先端硬性部に固着することができる
ために使用中に硬性カバーが外れたりずれたりすること
がなく確実な被覆をすることができる効果を有する。
さらに、取り外しをワンタッチで行うことができるため
に使用後に内視鏡を汚すことなく内視鏡カバーを取り外
すことができる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第１図は内視鏡に内視鏡カバーを付けた状態の側面図、
第２図は内視鏡の先端硬性部と硬性カバーの状態を示す
拡大斜視図、第３図は被覆材の可撓管部への係止状態を
示す説明的断面図、第４図は硬質カバーを外す状態の断
面図、第５図は内視鏡カバーを内視鏡から外す状態の説
明図、第６図は第二実施例の説明図、第７図は第三実施
例の説明図。 １……内視鏡 ２……柄部 ３……導中部 3b……係止具 ４……案内管部 ５……先端硬性部 5a……溝 5b……切欠部 5c……係止溝 ６……硬性カバー 6a……閉止面 6b、6c……透明窓 6d、6e……係止突起 ７……被覆材 7b……係止具

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項１】内視鏡の先端硬性部を覆うように嵌める弾
    性材製の筒状の硬性カバーを設け、その硬性カバーの先
    端に設けた閉止面に少なくとも内視鏡先端の観察窓およ
    び照明窓に対向するように透明窓を設けると共に後部に
    少なくとも内視鏡の導中部を覆う長さの袋状の被覆材を
    取り付けた内視鏡カバーの係止構造において、 導中部の所定個所に係止凹部を設け、先端硬性部の周面
    に切欠面を形成すると共に円周面部に係止溝を形成し、 硬性カバーの内周面の相対向した位置に係止突起を突設
    形成し、この係止突起を先端硬性部の係止溝に係止して
    硬性カバーを先端硬性部に固着可能にし、 被覆材を上記導中部の係止凹部に係止して被覆材を導中
    部に一体とすることができるようにしたことを特徴とす
    る内視鏡カバーの係止構造。
  2. 【請求項２】請求項１において、係止凹部を導中部の円
    周方向に設けたことを特徴とする内視鏡カバーの係止構
    造。
  3. 【請求項３】請求項１において、係止凹部を導中部の長
    手方向に沿って設けたことを特徴とする内視鏡カバーの
    係止構造。
  4. 【請求項４】請求項１〜３において、係止凹部を切り溝
    としたことを特徴とする内視鏡カバーの係止構造。
  5. 【請求項５】請求項１において、被覆材の後端に空気注
    入口を設けたことを特徴とする内視鏡カバーの係止構
    造。
JP1990008122U 1990-02-01 1990-02-01 内視鏡カバーの係止構造 Expired - Lifetime JPH0713682Y2 (ja)

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