JPH07135781A - 直列多重インバータ装置の制御方法 - Google Patents

直列多重インバータ装置の制御方法

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JPH07135781A
JPH07135781A JP5279650A JP27965093A JPH07135781A JP H07135781 A JPH07135781 A JP H07135781A JP 5279650 A JP5279650 A JP 5279650A JP 27965093 A JP27965093 A JP 27965093A JP H07135781 A JPH07135781 A JP H07135781A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 直列多重インバータにおいて過電圧など異常
発生時に一斉オフ動作を行ってインバータの動作を停止
するとき、スイッチング素子に過電圧が印加されること
を防止し、インバータ装置を安全に停止させる。 【構成】 直列多重インバータ装置の1相は、スイッチ
ング素子S1〜S4、フライホイルダイオードD1〜D
4、クランプダイオードDC1、DC2からなり、スイ
ッチング素子S1〜S4のスイッチング時に作用するス
ナバコンデンサCs1〜Cs4を含むスナバ回路を備え
て構成される。過電圧等によりインバータの動作を停止
させる場合、スイッチング素子S2またはS3のどちら
か一方のみをオン状態のままとして、残りの3つのスイ
ッチング素子をオフに制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体スイッチング素
子を用いた直列多重インバータ装置の制御方法に係り、
特に、過電圧等の異常発生時に、スイッチング素子を破
壊することなくスイッチング素子を一斉にオフとして、
インバータ装置を停止させることのできる直列多重イン
バータ装置の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図3は従来技術によるインバータの主回
路の構成を示す回路図である。図3において、1は直流
電源、2は平滑リアクトル、3は平滑コンデンサ、5a
はインバータ回路、6は3相誘導電動機、S1U〜S2
Wはスイッチング素子、D1U〜D2Wはフライホイル
ダイオードである。
【0003】従来技術によるインバータ回路は、図3に
示すように、3相の交流電力を出力する上下アームを有
するU、V、Wの3相を、フライホイルダイオードD1
U〜D2Wが接続された半導体素子であるスイッチング
素子S1U〜S2Wにより形成して構成されている。そ
して、このインバータ回路は、平滑リアクトル2、平滑
コンデンサ3を介して直流電源1から直流電力が供給さ
れ、図示しないスイッチング素子の制御装置により制御
されて、直流電力を3相交流電力に変換して、3相誘導
電動機6等の負荷に電力の供給を行っている。
【0004】このように構成されるインバータ回路に、
過電圧が印加される等の異常が発生した場合、何らかの
手段により過電圧の発生を検出し、インバータ回路を構
成する全スイッチング素子を一斉にオフとして、インバ
ータの動作を停止させる必要がある。
【0005】このようなインバータ回路の保護に関する
従来技術として、例えば、特開昭63−23501号公
報等に記載された技術が知られている。この従来技術
は、図3には示していないが、過電圧保護回路を設け、
この保護回路が過電圧の発生あるいは過電圧の印加を検
出した場合、保護回路を動作させると共に、インバータ
回路の全スイッチング素子を一斉にオフに制御し、イン
バータ回路の動作を停止させるというものである。
【0006】図4は従来技術による直列多重インバータ
の主回路の構成を示す回路図、図5はこの直列多重イン
バータの1相分の回路の詳細を示す回路図、図6は直列
多重インバータの1相分のスイッチング素子のオン状態
に対応する出力電圧を説明する図である。図4、図5に
おいて、5bは直列多重インバータ回路、S1U〜S4
Wはスイッチング素子、D1U〜D4Wはフライホイル
ダイオード、DC1U〜DC2Wはクランプダイオー
ド、7a〜7dはスナバ回路であり、他の符号は図3の
場合と同一である。
【0007】図4に示す直列多重インバータは、図3に
示すインバータの各相、各アームを直列接続された2個
のスイッチング素子により構成し、これらのスイッチン
グ素子の接続点と、直列接続された平滑コンデンサ3、
4の接続点との間にクランプダイオードDC1U〜DC
2Wを接続して構成されている。そして、このインバー
タ回路は、2つの平滑コンデンサ3、4の相互接続点を
電源中性点として利用し、クランプダイオードDC1U
〜DC2Wが負荷に接続される出力端子を中性点電位に
クランプするように動作している。
【0008】このように構成される直列多重インバータ
は、図3に示すインバータに比べスイッチング素子の数
が増加するが、3つのレベルの電圧を出力することがで
きるため、負荷としての3相誘導電動機に対する電流リ
ップルを小さくすることができるという特徴を有するも
のである。そして、このインバータのスイッチング素子
S1U〜S4Wとしては、GTO、トランジスタ、IG
BT等を使用することができる。
【0009】この直列多重インバータの1相分の回路が
図5に示されており、図5において、前述した主回路半
導体素子による主回路スイッチング素子をS1〜S4と
して示し、これらのスイッチング素子のスイッチング時
に発生するサージを吸収するためのスナバ回路7a〜7
dが示されている。各スナバ回路7a〜7dは、スナバ
コンデンサCs1〜Cs4、スナバダイオードDs1〜
Ds4、スナバ抵抗Rs1〜Rs4により構成されてお
り、それぞれ、スイッチング素子S1、クランプダイオ
ードDC1、DC2、スイッチング素子S4に並列に接
続されている。
【0010】この直列多重インバータの各相を構成する
スイッチング素子S1〜S4は、図示しないゲート論理
回路から与えられるゲート信号によってオン、オフ制御
される。そして、これらのスイッチング素子の動作は、
素子S1とS3及び素子S2とS4のそれぞれが一組の
インバータとして互いに共役な関係で、オン、オフする
ように制御される。
【0011】その結果、各スイッチング素子がオンする
条件と出力端の電圧との関係は図6に示すようなものと
なる。例えば、スイッチング素子S1とS2とがオンと
なると(S3、S4はオフ)、出力端子は+Eの電位と
なる(この状態をスイッチングモード1という)。ま
た、逆に、スイッチング素子S3とS4とがオンとなる
と(S1、S2はオフ)、出力端子は−Eの電位となる
(この状態をスイッチングモード3という)。さらに、
スイッチング素子S2とS3とがオンとなると(S1、
S4はオフ)、出力端子は、素子S2、S3及びクラン
プダイオードDC1、DC2を介して平滑コンデンサ
3、4の接続点に接続され、電源中性点の0電位に固定
される(この状態をスイッチングモード2という)。そ
して、スイッチング素子S1とS4との同時オンは禁止
されている。図5に示すインバータ回路は、このような
動作の結果、その出力端子の電位を、+E、0、−Eの
間で変化させることになる。
【0012】図7は前述した各スイッチングモードにお
ける主回路電流の流れを説明する図、図8はスイッチン
グ素子S1をオフとしたときのスナバ回路の動作を説明
する図、図9はスイッチング素子S2をオフとしたとき
のスナバ回路の動作を説明する図、図10は全スイッチ
ング素子を一斉にオフとしたときの動作を説明する図で
あり、次に、これらの図を参照してスナバ回路の動作を
説明する。
【0013】図7に示す各スイッチングモードにおける
主回路電流の流れは、インバータ側から負荷側に流れる
向きを正とし、負荷側からインバータ側に流れる向きを
負として示されている。
【0014】いま、図7に示すスイッチングモード1で
電流が正の方向に流れている状態からスイッチング素子
S1をオフにして、インバータをスイッチングモード2
に移行させるものとする。この場合、図8(1)に示す
ような経路で負荷に流れ込んでいる正の電流は、スイッ
チング素子S1のオフと同時に、図8(2)に示すよう
に、スナバ回路7aに流れ込みスナバコンデンサCs1
を充電する。これと同時に、スナバコンデンサCs2の
電荷が放電される。その後、主回路電流は、図8(3)
に示すように、電源の中性点からクランプダイオードD
C1、スイッチング素子S1を介して負荷側に流れるよ
うになり、インバータは、スイッチングモード2に移
る。
【0015】また、スイッチングモード2で電流が正の
方向に流れている状態からスイッチング素子S2をオフ
にして、インバータをスイッチングモード3に移行させ
るものとする。この場合、図9(1)に示すよな経路で
流れている電流は、スイッチング素子S2のオフと同時
に、図9(2)に示すように、スナバ回路7cに流れ込
みスナバコンデンサCs3を充電する。これと同時に。
スナバコンデンサCs4の電荷が放電される。その後、
主回路電流は、図9(3)に示すように、電源の負側か
らスイッチング素子S4、S3を介して負荷側に流れる
ようになり、インバータは、スイッチングモード3に移
る。
【0016】すなわち、図5に示す回路は、電流正の場
合に、スイッチング素子S1をオフしたとき、スナバ回
路7aが、また、スイッチング素子S2をオフしたと
き、スナバ回路7cが、それぞれスナバ回路として作用
する。同様に、この回路は、電流負の場合に、スイッチ
ング素子S3をオフしたとき、スナバ回路7bが、スイ
ッチング素子S4をオフしたとき、スナバ回路7dが、
それぞれスナバ回路として作用する。
【0017】図7には、各スイッチングモードにおいて
どのスナバコンデンサに電荷が蓄えられているかが示さ
れており、図の中に+−と書かれたスナバコンデンサに
電圧Eが印加されていることを表している。
【0018】例えば、スイッチングモード1で電流正の
場合、その電流は、電源の正側からスイッチング素子S
1、S2を介して負荷側に流れている。そして、オン状
態にあり短絡されているスイッチング素子S1に並列に
接続されたスナバ回路7aのスナバコンデンサCs1
は、スナバコンデンサCs1−スナバ抵抗Rs1−スイ
ッチング素子S1−スナバコンデンサCs1の経路で短
絡され、その電圧は0である。
【0019】一方、クランプダイオードDC1に並列に
接続されるスナバ回路7bのスナバコンデンサCs2
は、上側が、スイッチング素子S1、スナバダイオード
DS2、スナバ抵抗RS1との並列回路を介して電位+
Eに接続され、下側が直流電源の中性点の電位0に接続
されるので、その印加電圧はEとなる。
【0020】また、スナバ回路7cのスナバコンデンサ
Cs3は、インバータがスイッチングモード1になる前
のスイッチングモード2のときに、スナバコンデンサC
s3−スナバ抵抗Rs3−クランプダイオードDC1−
スイッチング素子S2−S3−スナバコンデンサCs3
の経路で短絡されており、スイッチングモード1に移行
したときも、そのまま電圧0に保持されている。
【0021】さらに、スナバ回路7dのスナバダイオー
ドCs4は、インバータがスイッチングモード1になる
前のスイッチングモード2のときに、上側が、スイッチ
ング素子S3、スナバ抵抗RS4とスナバダイオードD
S3との並列回路を介して負荷の電位0に接続され、下
側が電位−Eに接続されて電圧Eとなっていたのが、ス
イッチングモード1に移行したときも、そのまま保持さ
れて電圧Eとなっている。
【0022】従って、図5に示す回路は、スイッチング
モード1のとき、スナバコンデンサCs1、Cs3が電
圧0、スナバコンデンサCs2、Cs4が電圧Eの電圧
を有することになり、同様に、スイッチングモード2の
場合、スナバコンデンサCs2、Cs3が電圧0、スナ
バコンデンサCs1、Cs4が電圧Eの電圧を有するこ
とになる。また、スイッチングモード3の場合、スナバ
コンデンサCs2、Cs4は電圧0、スナバコンデンサ
Cs1、Cs3は電圧Eの電圧を有することになる。
【0023】また、図5に示す回路は、図7にスイッチ
ング素子の相互接続点の電位を示しているように、通常
動作時、過渡時を除きスイッチング素子には、電圧Eま
でしか加わらないものである。そして、従来、この種の
直列多重インバータにおいても、過電圧など異常発生時
に、インバータの全スイッチング素子を一斉にオフする
一斉オフ動作を行い、インバータの動作を停止させてい
る。
【0024】いま、図5に示す直列多重インバータが、
スイッチングモード2で電流正の状態にあるときに、全
てのスイッチング素子が一斉オフに制御されるものとし
て、その場合の動作を図10を参照して説明する。
【0025】直列多重インバータが、図10(1)に示
すように、スイッチングモード2で電流正の状態にある
場合、図7で説明したように、スナバ回路7a、7dの
スナバコンデンサCS1、CS4が電圧Eに充電された
状態にある。この状態で、全てのスイッチング素子が一
斉オフに制御されると、スイッチング素子S2、S3が
オフとなるので、図10(2)に示すスナバ回路7cに
電流が流れ込み、かつ、スナバ回路7dのスナバコンデ
ンサが放電するモードを経て、フライホイルダイオード
D3、D4に電流が流れる図10(3)に示すような状
態に移る。この状態のとき、スナバコンデンサCs4に
印加されていた電圧Eは0になり、逆にスナバコンデン
サCs3が電圧Eに充電された状態になる。
【0026】この図10(3)の状態で、誘導電動機等
の負荷側から電流が供給され、電流の向きが反転する
と、スナバコンデンサCs1が放電し、Cs2が充電さ
れる図10(4)に示す状態を経てフライホイルダイオ
ードD1、D2に電流が流れる図10(5)の状態に移
行する。このときスナバコンデンサCs2、Cs3にそ
れぞれ電圧Eかかっている状態となり、スイッチング素
子S3とS4との接続点の電位は、−Eとなる。また、
出力端の電圧は、負荷側からの電圧により+Eとなる。
このため、スイッチング素子S3には通常の倍の2Eの
過電圧が印加される状態となる。
【0027】同様に、図5に示す直列多重インバータ
が、スイッチングモード2で電流負の状態にあるとき
に、全てのスイッチング素子が一斉オフに制御されて、
全てのスイッチング素子が一斉オフとされた後に負荷電
流が反転すると、スイッチング素子S2に電圧2Eの過
電圧が印加されることになる。
【0028】前述したようなスイッチング素子への過電
圧の印加は、スイッチング素子が全てオフ状態にあるた
め、スナバコンデンサの電荷が放電することができずに
スナバコンデンサCs2、Cs3に電荷が溜ったままに
なってしまうために生じるもので、このときの電圧2E
がスイッチング素子の耐圧を超える場合、スイッチング
素子が破壊されてしまうことになる。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来技術によ
る直列多重インバータの制御方法は、インバータがスイ
ッチングモード2の状態にあるときに、全てのスイッチ
ング素子が一斉オフに制御されて、全てのスイッチング
素子が一斉オフとされた後に負荷電流が反転すると、ス
イッチング素子に過電圧が印加されてスイッチング素子
が破壊される場合があるという問題点を有している。
【0030】本発明の目的は、直列多重インバータにお
いて、全てのスイッチング素子が一斉オフ動作させられ
た場合にも、スイッチング素子に過電圧が印加されない
ようにし、スイッチング素子を破壊させることのない直
列多重インバータ装置の制御方法を提供することにあ
る。
【0031】
【課題を解決するための手段】本発明によれば前記目的
は、直列多重インバータの一斉オフ動作時に、1つの相
を構成する4個のスイッチング素子のうち、出力端側に
接続されている2個のスイッチング素子の何れか一方の
みをオンのままに保持しておき、残りの3個のスイッチ
ング素子をオフに制御するようにすることにより達成さ
れる。
【0032】
【作用】直列多重インバータに過電圧等が印加され、イ
ンバータの保護のため、スイッチング素子を一斉にオフ
動作させる場合に、1つの相を構成する4個のスイッチ
ング素子のうち、出力端側に接続されている2個のスイ
ッチング素子の何れか一方のみをオンのままに保持して
おくことにより、直流電源の中性点側に接続されている
スナバ回路のスナバコンデンサに電荷が蓄積されること
がなくなり、このため、スイッチング素子を一斉にオフ
動作させた後、負荷電流の極性が反転してもスイッチン
グ素子に過電圧が印加されることがない。
【0033】本発明は、このような制御を行うことによ
り、スイッチング素子を一斉にオフに制御した場合に、
スイッチング素子に過電圧が印加されることを防止し
て、確実にインバータの保護を行うことができる。ま
た、出力端側に接続されている2個のスイッチング素子
の何れか一方のみをオンのままに保持しておいても、イ
ンバータの動作を停止させる機能は、何ら変わることな
く行うことができる。
【0034】
【実施例】以下、本発明による直列多重インバータ装置
の制御方法の一実施例を図面により詳細に説明する。
【0035】図1は本発明の一実施例によるスイッチン
グ素子の一斉オフの動作を説明する図である。なお、本
発明が適用されるインバータ装置は、図4により説明し
た従来技術と同一の構成を有し、かつ、各相は図5によ
り説明したと同一に構成されているものとする。また、
図1には1相分のみが示されている。
【0036】図1に示す例は、スイッチング素子の一斉
オフ動作時にスイッチング素子S2のみをオンのままに
しておく場合の回路動作を示している。また、この例
は、スイッチングモード2で電流正のときに、スイッチ
ング素子に対して一斉オフの制御が行われるとしている
が、他のスイッチングモードのときに、スイッチング素
子の一斉オフの制御が行われる場合も、一旦スイッチン
グモード2に移行してからスイッチング素子の一斉オフ
動作が行われるものとする。
【0037】いま、図1(1)に示すように、スイッチ
ングモード2で正電流の状態からスイッチング素子が一
斉オフされるものとする。本発明の一実施例では、一斉
オフの制御時、スイッチング素子S2をオンのままとし
て、他のスイッチング素子S1、S3、S4を一斉にオ
フに制御している。このため、図1(1)に示すスイッ
チングモード2で正電流の状態からスイッチング素子が
一斉オフされても、スイッチング素子S2がオンのまま
なので、図1(2)に示すように、その電流は変化しな
い。従って、この時点で、スナバコンデンサCs4の電
荷が放電されることがなく、また、スナバコンデンサC
s3が充電されることもない。
【0038】この状態でその後、負荷電流が反転する
と、図1(3)に示すような、スナバ回路7a、7bに
電流が流れ、スナバコンデンサCs1の電荷が放電さ
れ、スナバコンデンサCs2が充電される状態を経由し
て、図1(4)に示すような、フライホイルダイオード
D1、D2に電流が流れる状態に移行する。
【0039】このとき、スナバコンデンサCs4は、+
Eの電圧を保持したままとなっているため、スイッチン
グ素子D3とD4との接続点の電位が0となり、スイッ
チング素子S3には、電圧Eしか印加されないことにな
り、スイッチング素子S3に過電圧が加わることがな
い。
【0040】前述したように、本発明の一実施例によれ
ば、直列多重インバータ装置に過電圧等が生じ、インバ
ータ回路を構成しているスイッチング素子を一斉にオフ
制御する場合に、スイッチング素子に過電圧が印加され
ることがなく、安全にインバータ装置を停止させること
ができる。
【0041】図2は本発明の他の実施例によるスイッチ
ング素子の一斉オフの動作を説明する図である。なお、
本発明が適用されるインバータ装置は、図4により説明
した従来技術と同一の構成を有し、かつ、各相は図5に
より説明したと同一に構成されているものとする。ま
た、図2には1相分のみが示されている。
【0042】図2に示す例は、スイッチング素子の一斉
オフ動作時にスイッチング素子S3のみをオンのままに
しておく場合の回路動作を示している。また、この例
は、スイッチングモード2で電流正のときに、スイッチ
ング素子に対して一斉オフの制御が行われるとしている
が、図1の場合と同様に、他のスイッチングモードのと
きに、スイッチング素子の一斉オフの制御が行われる場
合、一旦スイッチングモード2に移行してからスイッチ
ング素子の一斉オフ動作が行われるものとする。
【0043】いま、図2(1)に示すように、スイッチ
ングモード2で正電流の状態からスイッチング素子が一
斉オフされるものとする。本発明の他の実施例では、一
斉オフの制御時、スイッチング素子S3をオンのままと
して、他のスイッチング素子S1、S2、S4を一斉に
オフに制御している。このため、図2(1)に示すスイ
ッチングモード2で正電流の状態からスイッチング素子
が一斉オフされると、スイッチング素子S3がオンのま
まなので、図2(2)に示すような、その電流がスナバ
回路7c、7dに流れ、スナバコンデンサCs3を充電
し、スナバコンデンサCs4を放電する状態を経由し
て、図2(3)に示すような、フライホイルダイオード
D3、D4に電流が流れるモードに移る。
【0044】その後、負荷電流が反転すると、スイッチ
ング素子S3がオンとなっているので、図2(4)に示
すような、電流がスイッチングS3を通ってスナバ回路
7c、7dに流れ、スナバコンデンサCs3を放電し、
スナバコンデンサCs4を充電する状態を経由して、図
2(5)に示すようなスイッチングモード2で電流負の
状態になる。このとき、図1により説明したと同様に、
スイッチング素子S2に過電圧が印加されることがな
い。
【0045】図1、図2により説明した本発明の実施例
は、電流正の状態からスイッチング素子の一斉オフを行
うとして説明したが、本発明は、電流負の状態からスイ
ッチング素子を一斉にオフとしても、スイッチング素子
に過電圧が印加されることがなく、インバータ装置を安
全に停止させることができる。
【0046】また、図1、図2により説明した本発明の
実施例は、スイッチング素子の一斉オフ時にスイッチン
グ素子S2、S3のどちらかがオンとなっているが、残
りの3つの素子がオフとなっていることにより、インバ
ータの動作を確実に停止させることができる。
【0047】前述した本発明の一実施例の説明は、イン
バータ回路の1相分の動作として説明したが、本発明
は、単相インバータに対しても、また、多相のインバー
タに対しても適用することができる。そして、多相のイ
ンバータの場合、オンのままに保持するスイッチング素
子を、各相の同一アーム側のスイッチング素子として制
御を行えばよい。
【0048】
【発明の効果】以上説明のように本発明によれば、直列
多重インバータ装置に特別な装置を付加することなく、
スイッチング素子の一斉オフ動作時に、スイッチング素
子に過電圧が印加されてスイッチング素子を破壊するこ
となく、確実に直列多重インバータ装置を停止させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるスイッチング素子の一
斉オフの動作を説明する図である。
【図2】本発明の他の実施例によるスイッチング素子の
一斉オフの動作を説明する図である。
【図3】従来技術によるインバータの主回路の構成を示
す回路図である。
【図4】従来技術による直列多重インバータの主回路の
構成を示す回路図である。
【図5】直列多重インバータの1相分の回路の詳細を示
す回路図である。
【図6】直列多重インバータの1相分のスイッチング素
子のオン状態に対応する出力電圧を説明する図である。
【図7】各スイッチングモードにおける主回路電流の流
れを説明する図である。
【図8】スイッチング素子S1をオフとしたときのスナ
バ回路の動作を説明する図である。
【図9】スイッチング素子S2をオフとしたときのスナ
バ回路の動作を説明する図である。
【図10】全スイッチング素子を一斉にオフとしたとき
の動作を説明する図である。
【符号の説明】
1 直流電源 2 平滑リアクトル 3、4 平滑コンデンサ 5a、5b インバータ回路 6 3相誘導電動機 7a〜7d スナバ回路 S1〜S4 スイッチング素子 D1〜D4 フライホイルダイオード DC1、DC2 クランプダイオード

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中性点を備えた直流回路の両端間に直列
    接続された複数個のスイッチング素子と、クランプダイ
    オードと、スナバコンデンサを含むスナバ回路とを備
    え、前記複数個のスイッチング素子の半数が直列接続さ
    れて上下のアームを形成し、上下のアームの接続点がイ
    ンバータの出力端とされて構成される直列多重インバー
    タ装置の制御方法において、インバータ装置の動作を停
    止させる場合、前記上下アームのインバータ装置の出力
    端側に接続されているスイッチング素子の一方のみをオ
    ン状態のままとし、残りのスイッチング素子をオフに制
    御することを特徴とする直列多重インバータ装置の制御
    方法。
  2. 【請求項2】 前記直列多重インバータ装置が、前記4
    個のスイッチング素子と、2個のクランプダイオード
    と、スイッチング素子に対応したスナバ回路とを1組と
    し、これを複数組備えて多相に構成されることを特徴と
    する請求項1記載の直列多重インバータ装置の制御方
    法。
  3. 【請求項3】 前記オン状態のままとされるスイッチン
    グ素子は、前記複数相のそれぞれを形成するスイッチン
    グ素子の同一側のアームを形成するスイッチング素子で
    あることを特徴とする請求項2記載の直列多重インバー
    タ装置の制御方法。
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