JPH07128994A - 画像形成装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】簡単な構成で、それぞれの転写点における転写
効率が均一な画像形成装置を提供する。 【構成】複数個の静電潜像坦持体を備え、転写ドラムの
回動によって搬送する転写材に個々の静電潜像坦持体に
形成したトナー像を転写する画像形成装置において、転
写ドラムに転写材を吸着する吸着手段、個々の静電潜像
坦持体から転写材にトナー像を転写する個々の転写手段
を有し、隣り合う吸着手段と個々の転写手段の帯電極性
をそれぞれ逆極性にする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は電子写真方式を用いた複
写機やプリンタなどの画像形成装置に関し、特にカラー
画像形成装置における転写装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、転写ドラムに転写材である用紙を
保持し多重転写方式で画像形成を行う装置として、特開
平3−35255号公報が挙げられる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、潜像
坦持体である感光体ドラム上に形成したトナー像を転写
ドラムに保持した用紙に多重転写する場合、各色毎の転
写条件を同一にするため、転写手段の転写バイアスを順
次大きくしている。そのため、特に、ＯＨＰ用のフィル
ムへの転写，低湿環境下での転写、また、高速のプロセ
ススピードでの転写の場合には、用紙のリーク電流が少
なくなるので転写ドラム内側の残留電荷量及び用紙表面
の残留電荷量が上昇し、転写手段の転写バイアスが過大
に上昇するという問題があった。

【０００４】また、転写ドラムから用紙への転写点が一
個であるため、フルカラー画像を形成するためには転写
ドラムを使用するトナーの数だけ例えば４回転する必要
があり、高速にできないという問題があった。

【０００５】本発明の目的は高速記録ができる転写ドラ
ムを使用した多重転写方式、すなわち、感光体と転写ド
ラムとの転写点の数を複数個有する画像形成装置におい
て、それぞれの転写点における転写効率が均一な画像形
成装置を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は複数個の静電潜像坦持体を備え、転写ドラ
ムの回動によって搬送する転写材に前記個々の静電潜像
坦持体に形成したトナー像を転写する画像形成装置にお
いて、転写ドラムに転写材を吸着する吸着手段、個々の
静電潜像坦持体から転写材にトナー像を転写する個々の
転写手段を有し、隣り合う吸着手段と個々の転写手段の
少なくとも一組の帯電極性をそれぞれ逆極性にしたもの
である。

【０００７】

【作用】吸着手段に隣り合う第１番目の転写手段は吸着
手段の帯電極性と同極性のトナーを吸着手段と逆極性で
転写し、第（Ｎ−１）番目の転写手段に隣り合う第Ｎ番
目の転写手段は第（Ｎ−１）番目の転写極性と同極性の
トナーを第（Ｎ−１）番目の転写極性と逆極性で転写す
る。

【０００８】それによって、転写電圧を大きくしなくて
も転写効率が向上し、さらに各転写手段の転写効率が均
一になり画像品質が向上する。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の実施例を図１により説明す
る。

【００１０】図１は感光体を二個有する二色機の例であ
る。１は転写ドラム、２は静電潜像坦持体である感光
体、３は感光体、４は帯電器、５は露光器、６は現像
器、７は転写手段である転写器、８は除電器、９はクリ
ーナ、１０は帯電器、１１は露光器、１２は現像器、１
３は転写器、１４は除電器、１５はクリーナ、１６は吸
着器、１７は吸着ローラ、１８，１９は除電器、２０は
剥離爪、２１はクリーナ、２２は転写材である用紙であ
る。

【００１１】用紙２２は吸着器１６と吸着ローラ１７に
より転写ドラム１の表面に静電的に吸着され、転写ドラ
ム１の回転により感光体２と転写器７からなる転写部に
搬送される。転写ドラム１の回転に同期して矢印方向に
回転する感光体２に、帯電器４により均一な帯電を行
い、露光器５により画像情報に応じた露光を行い、感光
体２上に静電潜像が形成される。静電潜像は現像器６に
よりトナー像として可視化される。そのトナー像は、転
写部にて転写器７により、転写ドラム１の回転により搬
送されて来る用紙２２に転写される。その転写後に、感
光体２表面に残留したトナーは、除電器８とクリーナ９
によりクリーニングされ、次回のプロセスに備える。

【００１２】同様に、転写ドラム１の回転に同期して矢
印方向に回転する感光体３に、帯電器１０により均一な
帯電を行い、露光器１１により画像情報に応じた露光を
行い、感光体３上に静電潜像が形成される。静電潜像は
現像器１２によりトナー像として可視化される。そのト
ナー像は、転写部で第１色目のトナー像が形成されてい
る用紙２２に、転写部にて転写器１３により転写され、
二色の画像が形成される。その転写後、感光体３表面の
残留トナーは、除電器１４とクリーナ１５によりクリー
ニングされ、次回のプロセスに備える。

【００１３】二色の画像が形成された後、用紙２２は転
写ドラム１により搬送され、剥離爪２０により転写ドラ
ム１から剥離された後、図示していない定着器により定
着される。用紙２２が剥離された後、転写ドラム１はク
リーナ２１によりその表面がクリーニングされ、次回の
プロセスに備える。

【００１４】上記した二色画像形成プロセスを図２で詳
細に説明する。図２は図１に示した転写ドラム１上の用
紙２２の用紙吸着部（ａ），転写部（ｂ），転写部
（ｃ）、それぞれの場所における電荷分布状態を示す図
である。２４は用紙吸着器１６の電源、２５は転写器７
の電源、２６は転写器１３の電源、２７は現像器６によ
り現像されて感光体２に付着したトナー、２８は現像器
１２により現像されて感光体３に付着したトナーであ
る。

【００１５】用紙吸着部（ａ）は用紙吸着器１６と吸着
ローラ１７とを有し、吸着ローラ１７は接地され用紙吸
着器１６の対向電極になるとともに用紙２２に用紙吸着
器１６に印加する電圧とは逆極性の電荷を付与し、転写
ドラム１に用紙２２を静電吸着させる役目をする。すな
わち、転写ドラム１の下面（図１では転写ドラム１の内
面）が正帯電され、用紙２２の上面に負電荷が注入され
る。

【００１６】転写部（ｂ）では、感光体２に付着したト
ナー２７を用紙２２に転写するため、転写器７により転
写ドラム１の下面を負帯電すると、トナー２７が用紙吸
着部で用紙２２の上面に注入された電荷（負極性）と逆
極性の電荷を有し相互に吸引するので、転写器７の電源
２５の電圧を大きくしなくても用紙２２にスムーズに転
写される。

【００１７】転写部（ｃ）では、感光体３に付着したト
ナー２８を用紙２２に転写するために、転写器１３によ
り転写ドラム１の下面を正帯電すると、トナー２８が転
写部で用紙２２に転写されたトナーの電荷及び用紙２２
の上面に注入された電荷（正極性）と逆極性の電荷を有
し相互に吸引するので、転写器１３の電源２６の電圧を
大きくしなくても用紙２２にスムーズに転写される。

【００１８】実施例では、転写ドラムの周囲に感光体を
二個配置する構成にしたが、二個に限定する必要はな
く、感光体は三個でも四個でも良い。また、感光体の周
囲に現像機を一個有する構成に限定されることなく、二
個以上でも良い。また、用紙２２を転写ドラムの周囲に
巻きつける方式として静電吸着方式を用いたが、機械的
なチャックを用いる方式でも良い。また、転写方式とし
ては、コロナ転写方式だけでなくローラ転写方式でも良
い。

【００１９】本実施例によれば、複数個の静電潜像坦持
体を備え、転写ドラムの回動によって搬送する転写材に
個々の静電潜像坦持体に形成したトナー像を転写する画
像形成装置において、転写ドラムに転写材を吸着する吸
着手段，個々の静電潜像坦持体から転写材にトナー像を
転写する個々の転写手段を有し、隣り合う吸着手段と個
々の転写手段の帯電極性をそれぞれ逆極性にしているの
で、転写電圧を大きくしなくても転写効率が向上し、さ
らに各転写手段の転写効率が均一になり画像品質が向上
する。

【００２０】本発明の第２の実施例を図３により説明す
る。

【００２１】図３は図１と同じ構成の二色機の例におけ
る転写ドラム１上の用紙２２の用紙吸着部（ａ），転写
部（ｂ），転写部（ｃ）、それぞれの場所における電荷
分布状態を示す図である。２９は転写器７のＡＣ電源で
ある。図２と異なる点は転写器７の電源にそれぞれＡＣ
電源２９を設けた点である。ＡＣ電源２９を設けること
により、転写部を通過する前に用紙２２の表面に注入さ
れた電荷（負極性）を除電しながら感光体２に付着した
トナー２７を転写するので、転写器７の電源２５の電圧
を大きくしなくても用紙２２にスムーズに転写でき、さ
らに転写器７を通過した後の用紙２２上に発生する電荷
の極性反転がスムーズに行われるため、転写が容易にな
る。

【００２２】上記したように、本実施例によれば、転写
器７の転写電圧にＡＣ電圧を重畳させたので、転写電圧
を大きくしなくても転写効率が向上し、さらに各転写手
段の転写効率が均一になり画像品質が向上する。

【００２３】本発明の第３の実施例を図４により説明す
る。

【００２４】図４は図１と同じ感光体を二個有する二色
機の例である。３１と３２は除電器、３３は転写器であ
る。図４において、図１と異なる点は転写器７と転写器
３３の間に除電器３１，３２を設けた点である。図４の
主要部分の動作を図５により説明する。

【００２５】図５は図４に示した転写ドラム１上の用紙
２２の用紙吸着部（ａ），転写部（ｂ），転写部
（ｃ）、それぞれの場所における電荷分布状態を示す図
である。３４は除電器３１のＡＣ電源、３５は除電器３
２のＡＣ電源、３６は除電器３３の電源、３７は現像器
１２により現像されて感光体３に付着したトナーであ
る。転写部（ｂ）において、転写器７により転写ドラム
１の下面を負帯電すると、用紙吸着部（ａ）で用紙２２
の上面に注入された負電荷と逆極性（正極性）を有する
トナーが感光体２から用紙２２に転写される。

【００２６】除電部（ｃ）では、転写部（ｂ）で用紙２
２の上面に注入された正電荷と転写ドラム１の下面に帯
電した負電荷を、除電器３１に接続されたＡＣ電源３４
から印加されるＡＣ電圧と除電器３２に接続されたＡＣ
電源３５から印加されるＡＣ電圧により除電する。

【００２７】転写部（ｄ）では、感光体３に付着したト
ナー３７を用紙２２に転写するために、転写器３３によ
り転写ドラム１の下面を負帯電する。用紙２２の上面の
正電荷は、除電部（ｃ）で除電されているのでトナー３
７はスムーズに用紙２２に転写される。

【００２８】本実施例によれば、転写部と転写部の間に
除電部を設け、用紙吸着部の帯電極性と、転写部の帯電
極性と転写部の帯電極性を逆極性にしているので、転写
電圧を大きくしなくても転写効率が向上し、さらに各転
写手段の転写効率が均一になり画像品質が向上するとと
もに、トナーとトナーの帯電極性が同一になり取り扱い
やすくなる。

【００２９】

【発明の効果】複数個の静電潜像坦持体を備え、転写ド
ラムの回動によって搬送する転写材に前記した個々の静
電潜像坦持体に形成したトナー像を転写する画像形成装
置において、転写ドラムに転写材を吸着する吸着手段、
個々の静電潜像坦持体から転写材にトナー像を転写する
個々の転写手段を有し、隣り合う吸着手段と個々の転写
手段の少なくとも一組の帯電極性をそれぞれ逆極性にし
ているので、転写電圧を大きくしなくても転写効率が向
上し、さらに各転写手段の転写効率が均一になり画像品
質が向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の画像形成装置の一実施例を示す要部の
説明図。

【図２】図１の画像形成装置の中の用紙吸着部，二つの
転写部における用紙２２上の電荷分布状態を示す説明
図。

【図３】本発明の第二の実施例の用紙吸着部，二つの転
写部における用紙２２上の電荷分布状態を示す説明図。

【図４】本発明の画像形成装置の第三の実施例を示す要
部の説明図。

【図５】図４の画像形成装置の中の用紙吸着部，二つの
転写部における用紙上の電荷分布状態を示す説明図。

【符号の説明】

１…転写ドラム、２，３…感光体、４，１０…帯電器、
５，１１…露光器、６，１２…現像器、７，１３，３３
…転写器、８，１４，１８，１９，３１，３２…除電
器、９，１５，２１…クリーナ、１６…吸着器、１７…
吸着ローラ、２０…剥離爪、２２…用紙、２４，２５，
２６，２９，３４，３５，３６…電源、２７，２８，３
７…トナー。

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】複数個の静電潜像坦持体を備え、転写ドラ
   ムの回動によって搬送する転写材に前記個々の静電潜像
   坦持体に形成したトナー像を転写する画像形成装置にお
   いて、前記転写ドラムに転写材を吸着する吸着手段、個
   々の静電潜像坦持体から転写材にトナー像を転写する個
   々の転写手段を有し、隣り合う吸着手段と個々の転写手
   段の少なくとも一組の帯電極性をそれぞれ逆極性にする
   ことを特徴とする画像形成装置。
2. 【請求項２】請求項１において、前記転写手段の転写方
   式がコロナ転写方式である画像形成装置。
3. 【請求項３】請求項１において、前記転写手段の転写方
   式がローラ転写方式である画像形成装置。
4. 【請求項４】請求項１において、転写材搬送方向に配置
   された隣り合う前記転写手段の帯電極性が逆極性である
   画像形成装置。
5. 【請求項５】請求項１において、転写材搬送方向に配置
   された隣り合う前記転写手段によって転写されるトナー
   像の帯電極性が逆極性である画像形成装置。