JP3018617B2 - 画像形成装置における多重転写装置 - Google Patents
画像形成装置における多重転写装置Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、カラー電子写真装置に
おける複写用紙等の転写材を吸着して搬送する転写ドラ
ム等の多重転写装置に関し、特に、転写材担持体の吸着
面とは反対の面に転写帯電してトナー像を転写する多重
転写装置において、転写帯電器印加電圧が多重転写の際
に過大に上昇するのを防止するようにした多重転写装置
に関する。
おける複写用紙等の転写材を吸着して搬送する転写ドラ
ム等の多重転写装置に関し、特に、転写材担持体の吸着
面とは反対の面に転写帯電してトナー像を転写する多重
転写装置において、転写帯電器印加電圧が多重転写の際
に過大に上昇するのを防止するようにした多重転写装置
に関する。
【０００２】
【従来の技術】カラー電子写真装置の従来の転写ドラム
の作用を、図４を参照にして簡単に説明する。感光ドラ
ム１の周囲には、図示していない主帯電器、露光装置、
ブラク、マゼンタ、シアン、イエローの４色のトナー現
像装置、クリーニング装置等が配置され、色分解された
像の静電潜像が順次形成され、対応する色のトナーで現
像されたトナー像は、転写ドラム２の周面に吸着された
複写用紙Ｐ上に順に転写される。転写ドラム２はアクリ
ル樹脂等の絶縁フィルムからなるドラム形状のもので、
その周り及び内側に、図示のように、デフレクターロー
ル３、吸着コロトロン４、転写コロトロン５、剥離爪
６、除電コロトロン７、クリーニング手段８等が配置さ
れている。デフレクターロール３は、導電材料からなっ
ていてアースされており、転写ドラム２に離接するよう
に構成されている。クリーニング手段８はファーブラシ
等からなり、転写ドラム２に離接するように構成されて
いる。また、剥離爪６も転写ドラム２に離接するように
構成されている。吸着コロトロン４は転写ドラム２の内
面に転写されるトナーの極性（図示の場合−）とは逆極
性（図示の場合＋）の電荷を帯電して、送られてくる転
写用紙Ｐを転写ドラム２に吸着させるもので、その際、
デフレクターロール３は転写ドラム２に接触させられ、
用紙Ｐを押さえると共に、吸着コロトロン４による帯電
電荷とは逆極性（図示の場合−）の電荷を用紙Ｐ表面に
注入する。用紙Ｐを吸着した転写ドラム２は、感光ドラ
ム１からの転写位置で転写コロトロン５によりその内面
がトナーの極性とは逆極性（図示の場合＋）の電荷でさ
らに帯電され、感光ドラム１表面のトナー像が転写ドラ
ム２に吸着されている用紙Ｐ上に転写される。そして、
次の色のトナー像が同様に転写される。ただし、この
間、吸着コロトロン４は動作せず、デフレクターロール
３、剥離爪６、クリーニング手段８は転写ドラム２から
離れている。最後の色のトナー像が転写されると、剥離
爪６が転写ドラム２に接触して転写ドラム２に吸着され
ている用紙Ｐを剥離し、剥離された用紙Ｐは、用紙除電
コロトロン９により除電されて、図示していない定着器
に送られる。用紙Ｐが剥離した転写ドラム２は、交流が
印加された対向する２つの除電コロトロン７によりその
内外の面が除電される。その後、クリーニング手段８が
転写ドラム２に接触し、その表面にのっているトナー、
紙粉等が清掃される。
の作用を、図４を参照にして簡単に説明する。感光ドラ
ム１の周囲には、図示していない主帯電器、露光装置、
ブラク、マゼンタ、シアン、イエローの４色のトナー現
像装置、クリーニング装置等が配置され、色分解された
像の静電潜像が順次形成され、対応する色のトナーで現
像されたトナー像は、転写ドラム２の周面に吸着された
複写用紙Ｐ上に順に転写される。転写ドラム２はアクリ
ル樹脂等の絶縁フィルムからなるドラム形状のもので、
その周り及び内側に、図示のように、デフレクターロー
ル３、吸着コロトロン４、転写コロトロン５、剥離爪
６、除電コロトロン７、クリーニング手段８等が配置さ
れている。デフレクターロール３は、導電材料からなっ
ていてアースされており、転写ドラム２に離接するよう
に構成されている。クリーニング手段８はファーブラシ
等からなり、転写ドラム２に離接するように構成されて
いる。また、剥離爪６も転写ドラム２に離接するように
構成されている。吸着コロトロン４は転写ドラム２の内
面に転写されるトナーの極性（図示の場合−）とは逆極
性（図示の場合＋）の電荷を帯電して、送られてくる転
写用紙Ｐを転写ドラム２に吸着させるもので、その際、
デフレクターロール３は転写ドラム２に接触させられ、
用紙Ｐを押さえると共に、吸着コロトロン４による帯電
電荷とは逆極性（図示の場合−）の電荷を用紙Ｐ表面に
注入する。用紙Ｐを吸着した転写ドラム２は、感光ドラ
ム１からの転写位置で転写コロトロン５によりその内面
がトナーの極性とは逆極性（図示の場合＋）の電荷でさ
らに帯電され、感光ドラム１表面のトナー像が転写ドラ
ム２に吸着されている用紙Ｐ上に転写される。そして、
次の色のトナー像が同様に転写される。ただし、この
間、吸着コロトロン４は動作せず、デフレクターロール
３、剥離爪６、クリーニング手段８は転写ドラム２から
離れている。最後の色のトナー像が転写されると、剥離
爪６が転写ドラム２に接触して転写ドラム２に吸着され
ている用紙Ｐを剥離し、剥離された用紙Ｐは、用紙除電
コロトロン９により除電されて、図示していない定着器
に送られる。用紙Ｐが剥離した転写ドラム２は、交流が
印加された対向する２つの除電コロトロン７によりその
内外の面が除電される。その後、クリーニング手段８が
転写ドラム２に接触し、その表面にのっているトナー、
紙粉等が清掃される。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】ところで、多重転写の
場合、転写回数が２色目、３色目、４色目と進むにつれ
て、その前の転写トナー像上に重ねて効率よく転写する
ために、転写コロトロン５により帯電する電位は上昇さ
せなければならない。特に、ＯＨＰ用のフィルムへの転
写、低湿環境下での転写、また、高速のプロセススピー
ドでの複写の際には、用紙のリーク電流が少なくなるの
で、転写ドラム２内側の２色目以降の残留電位の上昇は
大きく、転写コロトロン５に印加すべき電圧は過大に上
昇してしまう。転写コロトロン５に印加すべき電圧が一
定レベルを超えて上昇すると、この転写コロトロン５で
のリーク電流が大きくなり、効率的な転写帯電が困難に
なり、また、所望の転写特性も得難くなる。
場合、転写回数が２色目、３色目、４色目と進むにつれ
て、その前の転写トナー像上に重ねて効率よく転写する
ために、転写コロトロン５により帯電する電位は上昇さ
せなければならない。特に、ＯＨＰ用のフィルムへの転
写、低湿環境下での転写、また、高速のプロセススピー
ドでの複写の際には、用紙のリーク電流が少なくなるの
で、転写ドラム２内側の２色目以降の残留電位の上昇は
大きく、転写コロトロン５に印加すべき電圧は過大に上
昇してしまう。転写コロトロン５に印加すべき電圧が一
定レベルを超えて上昇すると、この転写コロトロン５で
のリーク電流が大きくなり、効率的な転写帯電が困難に
なり、また、所望の転写特性も得難くなる。
【０００４】従来は、このような転写コロトロンによる
帯電電圧の上昇を避けるために、転写毎に転写面及び転
写ドラム内側を除電していたが（特開昭６１−１３３９
６０号、特開平１−２５７８８５号）、余分に除電コロ
トロンが必要になり、また、制御が複雑になる問題点も
あった。
帯電電圧の上昇を避けるために、転写毎に転写面及び転
写ドラム内側を除電していたが（特開昭６１−１３３９
６０号、特開平１−２５７８８５号）、余分に除電コロ
トロンが必要になり、また、制御が複雑になる問題点も
あった。
【０００５】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、カラー電子写真装置等の転写
材担持体の吸着面とは反対の面に転写帯電してトナー像
を多重に転写する多重転写装置において、転写帯電器印
加電圧が多重転写の際に過大に上昇するのを簡単な構成
により防止するようにすることである。
ものであり、その目的は、カラー電子写真装置等の転写
材担持体の吸着面とは反対の面に転写帯電してトナー像
を多重に転写する多重転写装置において、転写帯電器印
加電圧が多重転写の際に過大に上昇するのを簡単な構成
により防止するようにすることである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の画像形成装置における多重転写装置は、少なくと
も、静電潜像を顕像化したトナー像を重ね合わせて多重
に転写するための転写材を吸着して転写位置へ搬送する
シート状の誘電体からなる転写材担持体と、転写位置に
おいて転写材担持体の吸着面と反対側の面に転写電位を
付与する転写電位付与手段とからなる画像形成装置にお
ける多重転写装置において、転写材を前記転写材担持体
に吸着させるための吸着電位付与手段の上流に少なくと
も転写前の転写材担持体の吸着面と反対側の面に転写電
位と逆極性の電位を付与するプリ電位付与手段を設けた
ことを特徴とするものである。本発明のもう１つの画像
形成装置における多重転写装置は、少なくとも、静電潜
像を顕像化したトナー像を重ね合わせて多重に転写する
ための転写材を吸着して転写位置へ搬送するシート状の
誘電体からなる転写材担持体と、転写位置において転写
材担持体の吸着面と反対側の面に転写電位を付与する転
写電位付与手段とからなる画像形成装置における多重転
写装置において、転写位置の上流に少なくとも転写前の
転写材担持体の吸着面と反対側の面に転写電位と逆極性
の電位を付与するプリ電位付与手段を設け、前記プリ電
位付与手段が転写材担持体除電手段を兼ねるように構成
されていることを特徴とするものである。
明の画像形成装置における多重転写装置は、少なくと
も、静電潜像を顕像化したトナー像を重ね合わせて多重
に転写するための転写材を吸着して転写位置へ搬送する
シート状の誘電体からなる転写材担持体と、転写位置に
おいて転写材担持体の吸着面と反対側の面に転写電位を
付与する転写電位付与手段とからなる画像形成装置にお
ける多重転写装置において、転写材を前記転写材担持体
に吸着させるための吸着電位付与手段の上流に少なくと
も転写前の転写材担持体の吸着面と反対側の面に転写電
位と逆極性の電位を付与するプリ電位付与手段を設けた
ことを特徴とするものである。本発明のもう１つの画像
形成装置における多重転写装置は、少なくとも、静電潜
像を顕像化したトナー像を重ね合わせて多重に転写する
ための転写材を吸着して転写位置へ搬送するシート状の
誘電体からなる転写材担持体と、転写位置において転写
材担持体の吸着面と反対側の面に転写電位を付与する転
写電位付与手段とからなる画像形成装置における多重転
写装置において、転写位置の上流に少なくとも転写前の
転写材担持体の吸着面と反対側の面に転写電位と逆極性
の電位を付与するプリ電位付与手段を設け、前記プリ電
位付与手段が転写材担持体除電手段を兼ねるように構成
されていることを特徴とするものである。
【０００７】これらの場合、プリ電位付与手段は付与す
る電位を調節できるものが好ましい。なお、転写材担持
体としては、転写ドラムが典型的なものである。
る電位を調節できるものが好ましい。なお、転写材担持
体としては、転写ドラムが典型的なものである。
【０００８】
【作用】本発明においては、転写材を転写材担持体に吸
着させるための吸着電位付与手段の上流に少なくとも転
写前の転写材担持体の吸着面と反対側の面に転写電位と
逆極性の電位を付与するプリ電位付与手段、あるいは、
転写位置の上流に少なくとも転写前の転写材担持体の吸
着面と反対側の面に転写電位と逆極性の電位を付与する
プリ電位付与手段であって、転写材担持体除電手段を兼
ねるように構成されているプリ電位付与手段が設けられ
ているので、転写材担持体の転写後の電位はその分上昇
が押さえられ、多重転写の際に転写電位付与手段に印加
する電圧が過大に上昇するのが防止され、その結果、転
写電位付与手段でのリーク電流が少なくなり、効率的な
転写帯電ができ、所望の転写特性も得られる。さらに、
転写電位付与手段が小型なものですむ。
着させるための吸着電位付与手段の上流に少なくとも転
写前の転写材担持体の吸着面と反対側の面に転写電位と
逆極性の電位を付与するプリ電位付与手段、あるいは、
転写位置の上流に少なくとも転写前の転写材担持体の吸
着面と反対側の面に転写電位と逆極性の電位を付与する
プリ電位付与手段であって、転写材担持体除電手段を兼
ねるように構成されているプリ電位付与手段が設けられ
ているので、転写材担持体の転写後の電位はその分上昇
が押さえられ、多重転写の際に転写電位付与手段に印加
する電圧が過大に上昇するのが防止され、その結果、転
写電位付与手段でのリーク電流が少なくなり、効率的な
転写帯電ができ、所望の転写特性も得られる。さらに、
転写電位付与手段が小型なものですむ。
【０００９】
【実施例】本発明の多重転写装置を転写ドラムを用いる
カラー電子写真装置に適用した場合の実施例について、
図面を参照にして説明する。
カラー電子写真装置に適用した場合の実施例について、
図面を参照にして説明する。
【００１０】本発明においては、最も簡単には、図１に
示すように、従来の多重転写装置の配置は何ら変更せ
ず、除電コロトロンに印加する電圧の極性のみに工夫を
している。
示すように、従来の多重転写装置の配置は何ら変更せ
ず、除電コロトロンに印加する電圧の極性のみに工夫を
している。
【００１１】すなわち、図４の従来の場合と同様、多重
転写装置は、感光ドラム１に形成されたブラク、マゼン
タ、シアン、イエローの各色のトナー像は、転写ドラム
２の周面に吸着された複写用紙Ｐ上に順に転写される。
転写ドラム２はアクリル樹脂等の絶縁フィルムからなる
ドラム形状のもので、その周り及び内側に、図示のよう
に、デフレクターロール３、吸着コロトロン４、転写コ
ロトロン５、剥離爪６、除電コロトロン７、クリーニン
グ手段８等が配置されている。吸着コロトロン４は転写
ドラム２の内面に転写されるトナーの極性（図示の場合
−）とは逆極性（図示の場合＋）の電荷を帯電して、送
られてくる転写用紙Ｐを転写ドラム２に吸着させる。そ
の際、デフレクターロール３は転写ドラム２に接触させ
られ、用紙Ｐを押さえると共に、吸着コロトロン４によ
る帯電電荷とは逆極性（図示の場合−）の電荷を用紙Ｐ
表面に注入する。用紙Ｐを吸着した転写ドラム２は、感
光ドラム１からの転写位置で転写コロトロン５によりそ
の内面がトナーの極性とは逆極性（図示の場合＋）の電
荷でさらに帯電され、感光ドラム１表面のトナー像が転
写ドラム２に吸着されている用紙Ｐ上に転写される。そ
して、次の色のトナー像が同様に転写されるが、転写コ
ロトロン５に印加する電圧はその前の印加電圧より高く
設定される。また、この間、吸着コロトロン４は動作せ
ず、デフレクターロール３、剥離爪６、クリーニング手
段８は転写ドラム２から離れている。最後の色のトナー
像が転写されると、剥離爪６が転写ドラム２に接触して
転写ドラム２に吸着されている用紙Ｐを剥離し、剥離さ
れた用紙Ｐ上は、用紙除電コロトロン９により除電され
て、図示していない定着器に送られる。
転写装置は、感光ドラム１に形成されたブラク、マゼン
タ、シアン、イエローの各色のトナー像は、転写ドラム
２の周面に吸着された複写用紙Ｐ上に順に転写される。
転写ドラム２はアクリル樹脂等の絶縁フィルムからなる
ドラム形状のもので、その周り及び内側に、図示のよう
に、デフレクターロール３、吸着コロトロン４、転写コ
ロトロン５、剥離爪６、除電コロトロン７、クリーニン
グ手段８等が配置されている。吸着コロトロン４は転写
ドラム２の内面に転写されるトナーの極性（図示の場合
−）とは逆極性（図示の場合＋）の電荷を帯電して、送
られてくる転写用紙Ｐを転写ドラム２に吸着させる。そ
の際、デフレクターロール３は転写ドラム２に接触させ
られ、用紙Ｐを押さえると共に、吸着コロトロン４によ
る帯電電荷とは逆極性（図示の場合−）の電荷を用紙Ｐ
表面に注入する。用紙Ｐを吸着した転写ドラム２は、感
光ドラム１からの転写位置で転写コロトロン５によりそ
の内面がトナーの極性とは逆極性（図示の場合＋）の電
荷でさらに帯電され、感光ドラム１表面のトナー像が転
写ドラム２に吸着されている用紙Ｐ上に転写される。そ
して、次の色のトナー像が同様に転写されるが、転写コ
ロトロン５に印加する電圧はその前の印加電圧より高く
設定される。また、この間、吸着コロトロン４は動作せ
ず、デフレクターロール３、剥離爪６、クリーニング手
段８は転写ドラム２から離れている。最後の色のトナー
像が転写されると、剥離爪６が転写ドラム２に接触して
転写ドラム２に吸着されている用紙Ｐを剥離し、剥離さ
れた用紙Ｐ上は、用紙除電コロトロン９により除電され
て、図示していない定着器に送られる。
【００１２】ところで、本発明の場合、用紙Ｐが剥離し
た転写ドラム２は、従来のように除電コロトロン７によ
りその内外の面を単に除電するだけではなく、除電と同
時に転写コロトロン５の帯電極性とは逆の極性に帯電を
行う。そのために、図１に示すように、除電コロトロン
７の外側コロトロン７１には転写コロトロン５と同極性
（図示の場合＋）のバイアスが掛かった交流電圧を印加
するようにし、除電コロトロン７の内側コロトロン７２
には転写コロトロン５と逆極性（図示の場合−）のバイ
アスが掛かった交流電圧を印加するよにする。このよう
に、転写ドラム２の内側の面を、吸着コロトロン４によ
る帯電前に予め転写コロトロン５による帯電電位と逆極
性に帯電しておくと、多重転写しても、最後の色のトナ
ー像の転写のための転写帯電電位をその分だけ下げるこ
とができるので、転写コロトロン５に印加すべき電圧が
低くなり、そのため、転写コロトロン５でのリーク電流
がなくなるか少なくなり、また、容易に所望の転写特性
が得られる。
た転写ドラム２は、従来のように除電コロトロン７によ
りその内外の面を単に除電するだけではなく、除電と同
時に転写コロトロン５の帯電極性とは逆の極性に帯電を
行う。そのために、図１に示すように、除電コロトロン
７の外側コロトロン７１には転写コロトロン５と同極性
（図示の場合＋）のバイアスが掛かった交流電圧を印加
するようにし、除電コロトロン７の内側コロトロン７２
には転写コロトロン５と逆極性（図示の場合−）のバイ
アスが掛かった交流電圧を印加するよにする。このよう
に、転写ドラム２の内側の面を、吸着コロトロン４によ
る帯電前に予め転写コロトロン５による帯電電位と逆極
性に帯電しておくと、多重転写しても、最後の色のトナ
ー像の転写のための転写帯電電位をその分だけ下げるこ
とができるので、転写コロトロン５に印加すべき電圧が
低くなり、そのため、転写コロトロン５でのリーク電流
がなくなるか少なくなり、また、容易に所望の転写特性
が得られる。
【００１３】具体例を示すと、普通紙の吸着前、吸着
後、第１回転写後、第２回転写後、第３回転写後、第４
回転写後、吸着前のサイクルにおける転写ドラム２内面
の電位を調べると、図２に示したようになる。図の点線
は従来例の場合で、用紙Ｐ剥離後、除電コロトロン７に
よりゼロ電位へ除電してから吸着コロトロン４、転写コ
ロトロン５により帯電するが、転写の回数が増えるに従
って転写ドラム２内面の電位は上昇し、４回目の転写後
は＋２１００Ｖまで上昇する。これに対し、図の実線
は、本発明により除電コロトロン７により除電すると共
に−１５００Ｖへ帯電する場合である。このようにする
と、４回目の転写後は＋７００Ｖまでしか電位が上昇し
ない。また、図３はＯＨＰ用のフィルムへの転写の場合
の同様な図で、点線の従来例の場合は、４回目の転写後
は＋５４００Ｖまで上昇してしまうが、図の実線の本発
明による場合は、４回目の転写後は＋４４００Ｖまでし
か上昇しない。特に、後者の例から明らかなように、本
発明によると、除電コロトロン７でのリーク電流が減少
し、効率的な転写が可能になり、転写コロトロン５を小
型にすることもできる。以上の実施例においては、除電
コロトロン７により除電と同時に転写コロトロン５の帯
電極性とは逆の極性の帯電を行っていたが、除電と帯電
を別の手段により行わせるようにすることもできる。そ
の場合は、図４の従来例における除電コロトロン７の下
流に転写ドラム内側及び外側に直流帯電コロトロンを配
置し、内側帯電コロトロンによりマイナスの、外側帯電
コロトロンによりプラスの帯電を行わせるようにすれば
よい。また、複写モードとして単色複写、２色複写が選
択できる複写機の場合には、吸着前の帯電電圧をモード
切り換えに応じて調節可能にすることもできる。この場
合は、重ね合わせする色の数が少なければ少ないほど事
前帯電電位の絶対値を小さくするようにする。なお、転
写材担持体として、転写ドラムに限らず、複数の感光ド
ラムをタンデムに配置して、転写ベルトに吸着された複
写用紙に順にカラートナー像を転写して行くタイプのカ
ラー電子写真装置の転写ベルトにも適用できる。
後、第１回転写後、第２回転写後、第３回転写後、第４
回転写後、吸着前のサイクルにおける転写ドラム２内面
の電位を調べると、図２に示したようになる。図の点線
は従来例の場合で、用紙Ｐ剥離後、除電コロトロン７に
よりゼロ電位へ除電してから吸着コロトロン４、転写コ
ロトロン５により帯電するが、転写の回数が増えるに従
って転写ドラム２内面の電位は上昇し、４回目の転写後
は＋２１００Ｖまで上昇する。これに対し、図の実線
は、本発明により除電コロトロン７により除電すると共
に−１５００Ｖへ帯電する場合である。このようにする
と、４回目の転写後は＋７００Ｖまでしか電位が上昇し
ない。また、図３はＯＨＰ用のフィルムへの転写の場合
の同様な図で、点線の従来例の場合は、４回目の転写後
は＋５４００Ｖまで上昇してしまうが、図の実線の本発
明による場合は、４回目の転写後は＋４４００Ｖまでし
か上昇しない。特に、後者の例から明らかなように、本
発明によると、除電コロトロン７でのリーク電流が減少
し、効率的な転写が可能になり、転写コロトロン５を小
型にすることもできる。以上の実施例においては、除電
コロトロン７により除電と同時に転写コロトロン５の帯
電極性とは逆の極性の帯電を行っていたが、除電と帯電
を別の手段により行わせるようにすることもできる。そ
の場合は、図４の従来例における除電コロトロン７の下
流に転写ドラム内側及び外側に直流帯電コロトロンを配
置し、内側帯電コロトロンによりマイナスの、外側帯電
コロトロンによりプラスの帯電を行わせるようにすれば
よい。また、複写モードとして単色複写、２色複写が選
択できる複写機の場合には、吸着前の帯電電圧をモード
切り換えに応じて調節可能にすることもできる。この場
合は、重ね合わせする色の数が少なければ少ないほど事
前帯電電位の絶対値を小さくするようにする。なお、転
写材担持体として、転写ドラムに限らず、複数の感光ド
ラムをタンデムに配置して、転写ベルトに吸着された複
写用紙に順にカラートナー像を転写して行くタイプのカ
ラー電子写真装置の転写ベルトにも適用できる。
【００１４】以上、本発明の多重転写装置を実施例に基
づいて説明してきたが、本発明は、上記実施例に限定さ
れず、種々の変形が可能である。
づいて説明してきたが、本発明は、上記実施例に限定さ
れず、種々の変形が可能である。
【００１５】
【発明の効果】以上説明した本発明の画像形成装置にお
ける多重転写装置によると、転写材を転写材担持体に吸
着させるための吸着電位付与手段の上流に少なくとも転
写前の転写材担持体の吸着面と反対側の面に転写電位と
逆極性の電位を付与するプリ電位付与手段、あるいは、
転写位置の上流に少なくとも転写前の転写材担持体の吸
着面と反対側の面に転写電位と逆極性の電位を付与する
プリ電位付与手段であって、転写材担持体除電手段を兼
ねるように構成されているプリ電位付与手段が設けられ
ているので、転写材担持体の転写後の電位はその分上昇
が押さえられ、多重転写の際に転写電位付与手段に印加
する電圧が過大に上昇するのが防止され、その結果、転
写電位付与手段でのリーク電流が少なくなり、効率的な
転写帯電ができ、所望の転写特性も得られる。さらに、
転写電位付与手段が小型なものですむ。
ける多重転写装置によると、転写材を転写材担持体に吸
着させるための吸着電位付与手段の上流に少なくとも転
写前の転写材担持体の吸着面と反対側の面に転写電位と
逆極性の電位を付与するプリ電位付与手段、あるいは、
転写位置の上流に少なくとも転写前の転写材担持体の吸
着面と反対側の面に転写電位と逆極性の電位を付与する
プリ電位付与手段であって、転写材担持体除電手段を兼
ねるように構成されているプリ電位付与手段が設けられ
ているので、転写材担持体の転写後の電位はその分上昇
が押さえられ、多重転写の際に転写電位付与手段に印加
する電圧が過大に上昇するのが防止され、その結果、転
写電位付与手段でのリーク電流が少なくなり、効率的な
転写帯電ができ、所望の転写特性も得られる。さらに、
転写電位付与手段が小型なものですむ。
【図１】 本発明の１実施例の多重転写装置の概略の構
成を説明するための図である。
成を説明するための図である。
【図２】 普通紙の吸着前、吸着後、各回転写後、吸着
前のサイクルにおける転写ドラム内面の電位を状態を示
す図である。
前のサイクルにおける転写ドラム内面の電位を状態を示
す図である。
【図３】 ＯＨＰ用のフィルムについての図２と同様な
図である。
図である。
【図４】 カラー電子写真装置の従来の多重転写装置の
作用を説明するための図１と同様な図である。
作用を説明するための図１と同様な図である。
Ｐ…複写用紙、１…感光ドラム、２…転写ドラム、３…
デフレクターロール、４…吸着コロトロン、５…転写コ
ロトロン、６…剥離爪、７…除電コロトロン、８…クリ
ーニング手段、９…用紙除電コロトロン、７１…外側除
電コロトロン、７２…内側除電コロトロン
デフレクターロール、４…吸着コロトロン、５…転写コ
ロトロン、６…剥離爪、７…除電コロトロン、８…クリ
ーニング手段、９…用紙除電コロトロン、７１…外側除
電コロトロン、７２…内側除電コロトロン
Claims (4)
- 【請求項１】 少なくとも、静電潜像を顕像化したトナ
ー像を重ね合わせて多重に転写するための転写材を吸着
して転写位置へ搬送するシート状の誘電体からなる転写
材担持体と、転写位置において転写材担持体の吸着面と
反対側の面に転写電位を付与する転写電位付与手段とか
らなる画像形成装置における多重転写装置において、転
写材を前記転写材担持体に吸着させるための吸着電位付
与手段の上流に少なくとも転写前の転写材担持体の吸着
面と反対側の面に転写電位と逆極性の電位を付与するプ
リ電位付与手段を設けたことを特徴とする画像形成装置
における多重転写装置。 - 【請求項２】 少なくとも、静電潜像を顕像化したトナ
ー像を重ね合わせて多重に転写するための転写材を吸着
して転写位置へ搬送するシート状の誘電体からなる転写
材担持体と、転写位置において転写材担持体の吸着面と
反対側の面に転写電位を付与する転写電位付与手段とか
らなる画像形成装置における多重転写装置において、転
写位置の上流に少なくとも転写前の転写材担持体の吸着
面と反対側の面に転写電位と逆極性の電位を付与するプ
リ電位付与手段を設け、前記プリ電位付与手段が転写材
担持体除電手段を兼ねるように構成されていることを特
徴とする画像形成装置における多重転写装置。 - 【請求項３】 前記プリ電位付与手段は付与する電位が
調節可能になっていることを特徴とする請求項１又は２
記載の画像形成装置における多重転写装置。 - 【請求項４】 前記転写材担持体が転写ドラムからなる
ことを特徴とする請求項１から３の何れか１項記載の画
像形成装置における多重転写装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3209129A JP3018617B2 (ja) | 1991-08-21 | 1991-08-21 | 画像形成装置における多重転写装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3209129A JP3018617B2 (ja) | 1991-08-21 | 1991-08-21 | 画像形成装置における多重転写装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0546032A JPH0546032A (ja) | 1993-02-26 |
| JP3018617B2 true JP3018617B2 (ja) | 2000-03-13 |
Family
ID=16567769
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3209129A Expired - Fee Related JP3018617B2 (ja) | 1991-08-21 | 1991-08-21 | 画像形成装置における多重転写装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3018617B2 (ja) |
-
1991
- 1991-08-21 JP JP3209129A patent/JP3018617B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0546032A (ja) | 1993-02-26 |
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Legal Events
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|---|---|---|---|
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