JPH0712133Y2

JPH0712133Y2 - 自動車のサンルーフ構造

Info

Publication number: JPH0712133Y2
Application number: JP1989021590U
Authority: JP
Inventors: 久雄一ノ瀬; 義光武田; 剛佐藤; 弘今井
Original assignee: Nissan Motor Co Ltd; Johnan Manufacturing Co Ltd
Current assignee: Nissan Motor Co Ltd; Johnan Manufacturing Co Ltd
Priority date: 1989-02-27
Filing date: 1989-02-27
Publication date: 1995-03-22
Anticipated expiration: 2004-02-27
Also published as: JPH02112519U

Description

【考案の詳細な説明】産業上の利用分野本考案は自動車のサンルーフ構造、とりわけ、サンルー
フリッドを作動する駆動リンク機構に関する。

従来の技術自動車のサンルーフリッドは、その閉塞位置とルーフ後
方の格納位置とに前後方向に摺動自在となっており、ル
ーフ開口部後縁下方にはサンルーフリッドと共に摺動可
能なリヤドレーンが設けられている。これは具体的に
は、例えば特開昭61-125919号公報に示されているよう
に、ガイドレール上に摺動自在に係合配置したガイド部
材とサンルーフリッドの背面に固着したブラケット端と
をリンクで接続すると共に、ブラケットとリヤドレーン
との間を牽引部材で連結し、サンルーフリッドの後退，
格納の際には、このガイド部材を後退移動することによ
り、サンルーフリッドを閉塞位置で一旦下降させ、爾
後、該ガイド部材の後退に連動してサンルーフリッドを
リヤドレーンと共に後退，格納し得るようになってい
る。

考案が解決しようとする課題リヤドレーンとブラケットとが、牽引部材を介して連結
配置されており、牽引部材がリヤガイドシューに対して
上下位置関係にあるため、これらリヤガイドシューと牽
引部材との組付け高さが嵩張ってしまい、延いてはサン
ルーフリッドからガイドレールに亘る所謂ユニット高さ
が大きくなって、その分、乗員のヘッドクリアランスが
狭められてしまう。またサンルーフリッドのチルトアッ
プ時、牽引部材が外部から見えてしまう。そこで、本考
案はユニット高さを可及的に低めることができて、乗員
のヘッドクリアランスを拡大することができる自動車の
サンルーフ構造を提供するものである。

課題を解決するための手段ルーフ開口部の両側縁部に沿ってガイドレールを配設す
ると共に、サンルーフリッドをこのガイドレールに駆動
リンク機構を介して摺動自在に配設した構造において、
前記駆動リンク機構を、ガイドレールに係合したリヤガ
イドシュー上に固設されたリヤガイド，フロントサブガ
イドと、該ガイドレールに係合したフロントガイドシュ
ー上に固設されたフロントガイドと、サンルーフリッド
とフロントガイドおよびフロントサブガイドとに連結さ
れ、フロントサブガイドの移動により起伏作動されるフ
ロントリンクと、サンルーフリッドとリヤガイドとに連
結され、リヤガイドの移動により起伏作動されるリヤリ
ンクとで構成すると共に、ガイドレールの前記リヤガイ
ドシュー後側に、リヤドレーンを摺動ガイドするドレー
ンシューを係合配置し、このドレーンシューと前記フロ
ントガイドシューとをリヤガイドシューの側部内に挿通
したロッドで連結してある。

作用リヤガイドシューの後退移動により、フロントリンク，
リヤリンクが倒伏されて、サンルーフリッドが閉塞位置
で一旦下降し、続いてこのリヤガイドシュート共にフロ
ントリンクを介してフロントガイドが後退移動すると共
に、ロッドを介してフロントガイドとリヤドレーンとが
一体的に後退移動し、サンルーフリッドとリヤドレーン
との位置関係を保ったまま格納部にスライド格納され
る。

実施例以下、本考案の一実施例を図面と共に詳述する。

第１〜９図において、１はルーフ開口部２に形成したル
ーフパネルを示し、このルーフ開口部２の両側縁部に
は、下縁に後述するガイドレール６を結合する複数個の
ブラケット４を有するレインフォース３を接合して補強
してある。本実施例では、このブラケット４を内側に曲
折成形して、ルーフパネル１をルーフサイドレール５上
に落し込んで接合する際に、ブラケット４がルーフサイ
ドレール５と干渉しないようにしてあり、以って、ルー
フ開口部２の車幅方向寸法の拡大化、および、これに伴
ってガイドレール６を極力ルーフサイドレール５側に近
接配置して、乗員のヘッドクリアランスの拡大化を図っ
ている。ガイドレール６はその外側縁に取付シート部７
を形成してあると共に、この取付シート部７に続いて立
上り壁８を有段成形してあり、この立上り壁８をレイン
フォース３の外側に配置し、取付シート部７を前記ブラ
ケット４下面にビス10固定することによって、前記レイ
ンフォース３の外側で外部から露見されることのない部
位に前記立上り壁８との間にドリップチャンネル９を構
成して外観の向上を図っている。立上り壁８の下側部に
はブラケット11を突設してあり、このブラケット11にボ
ルト・ナット12結合したボデイ側ブラケット13を介して
ルーフサイドレール５にボルト・ナット14結合して、該
ガイドレール６を実質的に直接ルーフサイドレール５に
支持し、後述するサンルーフリッド15,駆動リンク機構2
0等を含むサンルーフユニットの荷重を該ルーフサイド
レール５に負担させて、取付剛性を高められるようにし
ている。

サンルーフリッド15は、本実施例にあっては透明又は半
透明の中央パネル16と、金属プレート等の金属薄板から
なる周縁パネル17とで構成している。周縁パネル17はそ
の裏面に、ガイドレール６と対応する部位に該ガイドレ
ール６と平行な水平部18aを有し、かつ、周縁パネル17
の内周縁よりも内側に延出したオーバーハング部18bを
形成したインナパネル18を接合してあり、周縁パネル17
の内周縁を中央パネル16の外周縁に固着したリテーナ19
に上方から嵌着すると共に、インナパネル18のオーバー
ハング部18bの端縁を中央パネル16の裏面に弾接させ、
これら中央パネル16と周縁パネル17とを一体的に連結し
てある。そして、前記周縁パネル17両側部の背部に形成
された空間部を有効利用して、この空間部に駆動リンク
機構20を装着して、サンルーフリッド15からガイドレー
ル６に亘る上下方向寸法を極力狭められるようにしてあ
る。

駆動リンク機構20は、前記周縁パネル17両側部で、イン
ナパネル18の水平部18aにボルト・ナット21固定した
前，後リンクブラケット22,23に装着してある。この駆
動リンク機構20は、ガイドレール６に係合したリヤガイ
ドシュー25上に固設されたリヤガイド26とフロントサブ
ガイド27,ガイドレール６に係合したフロントガイドシ
ュー28上に固設したフロントガイド29と、フロントリン
ク30,リヤリンク31等で大略構成してある。前，後リン
クブラケット22,23は本実施例ではブリッジ部24により
一体に形成してある。フロントリンク30はその中間部を
フロントガイド29にピン32連結し、後端に設けたガイド
ピン33をフロントサブガイド27に形成したスライドスリ
ット27aに係合すると共に、前端を前部リンクブラケッ
ト22にピン34連結して、これら前部リンクブラケット22
とフロントガイド29,フロントサブガイド27とを前後方
向にオフセットして連結，配置してある。リヤリンク31
はその前端を後部リンクブラケット23にピン35連結する
と共に、後端部をリヤガイド26に形成したスライドスリ
ット26aにガイドピン37を介して係合し、これら後部リ
ンクブラケット23とリヤガイド26とを前後方向にオフセ
ットして連結，配置してある。このリヤリンク31は前記
ガイドピン37の他に、更に２つのガイドピン36,38を備
え、ガイドピン36をリヤガイド26のカム溝26bに、およ
びガイドピン38を同カム面26cにそれぞれ摺接，係合し
てある。また、前部リンクブラケット22の前端にはアー
ム部39を延設してあり、このアーム部39端に設けたガイ
ドピン40を、ガイドレール６の一方のレール溝6aに係合
してある。レール溝6aの前端には立上り溝6a₁を形成し
てあり、この立上り溝6a₁の上止端部とガイドピン40と
の係合点がサンルーフリッド15のチルト作動支点となる
ようにしてある。前記リヤガイドシュー25の後側には、
ガイドレール６に係合されてリヤドレーン42を摺動ガイ
ドするドレーンシュー43を配置してある。このドレーン
シュー43は、リヤガイドシュー25の両側縁部に形成した
ガイド孔25aに挿通したロッド44を介してフロントガイ
ドシュー28に連結してあり、フロントガイド29とリヤド
レーン42とが一体的にスライド移動するようにしてあ
る。リヤガイドシュー25には図外のモータ，減速機によ
り駆動されるゴレデワイヤ41を連結してあって、該ゴル
デワイヤ41の押動，牽引により、リヤガイド26,フロン
トサブガイド27が一体に前後方向に摺動するようになっ
ている。第４図中45,46は左右のガイドレール６の前後
端部にコーナーピース47を介して接続された前，後トラ
バーサ、48は後部トラバーサ46寄りで左右のガイドレー
ル６間に跨設した補強用トラバーサ、49は下縁をヒンジ
部材50により前部トラバーサ45に連結し、かつ、両側端
縁を左右ガイドレール６の前端部上に固設したリンク機
構51により支持したデフレクタで、サンルーフリッド15
の前縁でリンク51aが押圧，押圧解除されることによ
り、該サンルーフリッド15の開，閉動に伴ってルーフ開
口部２より出没するようになっている。52はサンルーフ
リッド15の下方で左右のガイドレール６に沿って前後方
向に摺動するシエードを示す。

以上の実施例構造によれば、サンルーフリッド15を第１
図に示すように閉じている状態から、ゴルデワイヤ41に
よりリヤガイドシュー25を前方に押動すると、このリヤ
ガイドシュー25はガイドレール６およびロッド44に沿っ
て前方移動し、フロントリンク30のガイドピン33がフロ
ントサブガイド27のスライドスリット27aの後止端部側
に移動する一方、リヤリンク31のガイドピン36,37,38が
リヤガイド26のカム溝26b,スライドスリット26a,カム面
26cの後方に移動し、ガイドピン36がカム溝26bから離脱
すると共に、ガイドピン38がカム面26cの後縁段部に落
ち込み係合し、サンルーフリッド15は第２図に示すよう
に前部リンクブラケット22前端のアーム部39のガイドピ
ン40を支点としてチルトアップする。

前述とは逆に、第１図に示すサンルーフリッド15の閉塞
状態から、ゴルデワイヤ41を牽引すると、リヤガイドシ
ュー25はガイドレール６およびロッド44に沿って後退移
動し、この後退移動に伴って、フロントリンク30のガイ
ドピン33がフロントサブガイド27のスライドスリット27
aの前止端側に移動する一方、リヤリンク31のガイドピ
ン36,37,38がそれぞれカム溝26b,スライドスリット26a,
カム面26cの前側に移動し、これらスライドスリット27
a,カム溝26b,スライドスリット26aおよびカム面26cのガ
イド作用により第３図に示すようにサンルーフリッド15
が前記閉塞位置から一旦下降する。このサンルーフリッ
ド15の下降によりアーム部39のガイドピン40が立上り溝
6a₁の底部に移動すると共に、周縁パネル17の後縁フラ
ンジがリヤドレーン42内に入り込んでラップ（第８図参
照）し、ウェザーストリップ53,54で前後方向に２重に
シールする。そして、このようなサンルーフリッド15の
下降作動を経由した後、リヤガイドシュー25と一体的に
サンルーフリッド15,フロントガイド29,リヤドレーン42
がガイドレール６に沿って格納部55内に後退移動し、ル
ーフ開口部２が開放される。

ここで、フロントリンク30のサンルーフリッド15側の連
結部、即ち、前部リンクブラケット22と、フロントガイ
ド29,フロントサブガイド27は前後方向にオフセット
し、また、リヤリンク31とサンルーフリッド15側の連結
部、即ち、後部リンクブラケット23と、リヤガイド26は
前後方向にオフセットしているため、サンルーフリッド
15の閉塞位置からの下降時に、前，後リンクブラケット
22,23がこれらガイド28,27,26配設位置近傍にまで前後
方向にオフセットして入り込んでサンルーフリッド15の
下降ストロークを確保でき、従って、その分サンルーフ
リッド15からガイドレール６に亘るユニット高さを可及
的に狭めることができる。特に、本実施例のようにサン
ルーフリッド15の周縁パネル17下側の空間部を有効利用
して、この空間部に駆動リンク機構20を配設すれば、こ
の駆動リンク機構20が前記空間部に入り込んだ分高さ寸
法を狭められるので、前記ユニット高さを低められるこ
とと併せて、より一層乗員のヘッドクリアランスを拡大
することができる。また、フロントガイドシュー28とド
レーンシュー43とを連結するロッド44は、リヤガイドシ
ュー25をガイドおよび補強部材として有効利用し、その
両側縁部に形成したガイド孔25aに挿通，配設してある
ため、座屈防止を確実に行えるばかりでなく、スペース
的に有利に、かつ、見栄え上有利にレイアウトすること
ができる。

考案の効果以上のように本考案によれば、フロントガイドシューと
ドレーンシューとを連結するロッドを、リヤガイドシュ
ーをガイド部材および補強部材として有効利用し、その
両側縁部に挿通配置してあるため、リヤガイドシューと
ロッドとが共にガイドレール内に収納され、サンルーフ
リッドからガイドレールに亘るユニットの高さ寸法を可
及的に狭めて、乗員のヘッドクリアランスを拡大するこ
とができる。またロッドの座屈防止を確実に行えるばか
りでなく、チルトアップ時にロッドが外部から見られな
いので見栄え上有利にレイアウトすることができるとい
う実用上多大な効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す第９図I-I線に沿う断
面図、第2,3図は同実施例の作動説明図、第４図は同実
施例の分解斜視図、第５図は駆動リンク機構とガイドレ
ールの分解斜視図、第６図は第５図のVI-VI線に沿う断
面図、第7,8図は第９図のVII-VII線,VIII-VIII線に沿う
断面図、第９図はサンルーフリッドの配置状態を示す自
動車の平面図である。１……ルーフパネル、２……ルーフ開口部、６……ガイ
ドレール、15……サンルーフリッド、20……駆動リンク
機構、25……リヤガイドシュー、26……リヤガイド、27
……フロントサブガイド、28……フロントガイドシュ
ー、29……フロントガイド、30……フロントリンク、31
……リヤリンク、42……リヤドレーン、43……ドレーン
シュー、44……ロッド。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者佐藤剛東京都大田区大森南２―15―６株式会社城南製作所東京事務所内 (72)考案者今井弘東京都大田区大森南２―15―６株式会社城南製作所東京事務所内

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】ルーフ開口部の両側縁部に沿ってガイドレ
ールを配設すると共に、サンルーフリッドをこのガイド
レールに駆動リンク機構を介して摺動自在に配設した構
造において、前記駆動リンク機構を、ガイドレールに係
合したリヤガイドシュー上に固設されたリヤガイド，フ
ロントサブガイドと、該ガイドレールに係合したフロン
トガイドシュー上に固設されたフロントガイドと、サン
ルーフリッドとフロントガイドおよびフロントサブガイ
ドとに連結され、フロントサブガイドの移動により起伏
作動されるフロントリンクと、サンルーフリッドとリヤ
ガイドとに連結され、リヤガイドの移動により起伏作動
されるリヤリンクとで構成すると共に、ガイドレールの
前記リヤガイドシュー後側に、リヤドレーンを摺動ガイ
ドするドレーンシューを係合配置し、このドレーンシュ
ーと前記フロントガイドシューとをリヤガイドシューの
側部内に挿通したロッドで連結したことを特徴とする自
動車のサンルーフ構造。