JPH07119697A - 多翼送風機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 多翼送風機において、ケース内の上方の空間
で生じやすい逆流を防止することによって、ファン効率
の向上および騒音の低減をはかる。 【構成】 空気取入口３６を形成するスクロール状のケ
ース７の内部に遠心多翼ファン２０が収納される。遠心
多翼ファン２０は、円周方向に配設された複数のブレー
ド１、ブレード１の空気吸込側端部に環状に形成される
シュラウド４、及び前記複数のブレード１の反空気吸込
側端部に形成された底プレート２を有する。シュラウド
４の下方で隣り合うブレード１間の上部を通ってブレー
ド１の径外側から径内側に向かう逆流が発生しやすい角
度βの範囲において、シュラウド４と上ケース７ｂの下
面との間の隙間δ₁ を、他の部分の角度αの範囲におけ
る同様の隙間よりも相対的に大きくする。このため、角
度βの範囲におけるシュラウド部の逆流の発生が低減さ
れるので、この逆流に起因する騒音の発生が低減され
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、遠心式多翼送風機に関
するもので、詳細には、車両に搭載される空調装置に使
用して好適な遠心多翼送風機に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来より、ベルマウスをもつケース内に
多数の翼をもつファンが収納される多翼送風機が知られ
ている。このような多翼送風機においては、ベルマウス
により形成される空気吸込口付近での逆流が発生するこ
とが問題となる。例えば特開平３−２５３７９８号公報
に開示されるものは、ベルマウス付近での逆流を防止す
る技術を開示している。この技術は、空気吸込口を形成
するケースのベルマウスの先端をファンの径外方向へ延
びる曲折部を有することにより、空気吸込口とファンと
の隙間から吸込側へ戻る逆流空気を減少するようにして
いる。

【０００３】この種の多翼送風機によると、モータによ
り多翼ファンを駆動することによって例えば図１６に示
すように空気の流れ１００が生じ、空気取入口３６から
ブレード１の間を通してケース７の空間７ａに取入れた
空気をスクロール形状に沿って流し、図示しない吐出口
から流出する。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の多翼送風機においては、本発明者の実験検討
によると、例えば図１６に示すように、ベルマウス６か
らケース７内に空気が吸込まれた後、ケース７の空間７
ａの上部で渦流１０１が発生すると共に、保持リング２
４とケース７の間に逆流１０２が発生することが判明し
た。この渦流１０１または逆流１０２の発生は、送風機
の風量とは無関係に生ずるもので、多翼ファンの仕事を
無駄に消費することになり、また吸込流や吐出流を乱す
影響が大きく、送風機の効率を低下させかつ送風機の騒
音を高める原因になっている。

【０００５】そこで本発明者は種々の実験を行った結
果、図１６に示す多翼送風機において、ケース７の下面
と保持リング２４との間の隙間を小さくすることで逆流
１０２を低減しようとすると、今度は逆に保持リング２
４の下方における隣接するブレート１と１との間の上部
に逆流１０３が発生することが判明した。この逆流１０
３は、スクロール状のケース７内において空気取入口３
６とブレード１外側のケース７の空間７ａとの圧力差が
翼の仕事量より大きくなると、円周方向の一部分もしく
はほぼ全周にて発生する。

【０００６】さらに、実験中、このような逆流１０３
は、スクロール状のケース７の全周において均一に発生
するものではなく、ファンの回転方向に対しスクロール
ノーズ部を起点とした一定の角度範囲において顕著に発
生するという重要な知見が得られた。また、このような
逆流１０３の発生状況は送風機の回転数、送風機の仕様
等によっても異なるが、逆流が発生する一例としては、
図３に示すように、スクロールノーズ部２１からファン
回転方向の部分的な範囲内において発生しやすいことが
判明した。

【０００７】本発明はこのような知見に基づいてなされ
たもので、ファンの吸込口側端部とケース下面との間の
隙間をファン回転方向の位置により可変にすることで、
上記逆流に基づく騒音を低減するようにした多翼送風機
を提供することを目的とする。また本発明は、ケース内
の上方の空間で生じやすい渦流および逆流を防止するこ
とによって、ファン効率の向上および騒音の低減をはか
るようにした多翼送風機を提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、請求項１に記載の本発明の多翼送風機は、空気取入
口を形成するベルマウスを有するケースと、前記ケース
に収納され、円周方向に配設された多数のブレード、前
記多数のブレードの空気吸込側端部に形成された環状の
シュラウドおよび前記多数のブレードの反空気吸込側端
部に形成された底プレートを有する遠心多翼ファンとを
備え、前記シュラウドは、前記空気取入口から前記ブレ
ード間にファン軸方向よりファン径外方向へ方向転換し
つつ流入する空気流れに沿った略円弧状の断面形状に形
成され、前記ケースの前記ベルマウス近傍の内壁断面形
状が前記シュラウドとの間に微小隙間を介して前記シュ
ラウドの断面形状に沿うよう形成されており、前記微小
隙間が円周方向の一部において他の部分よりも相対的に
大きく設定されていることを特徴とする。

【０００９】前記目的を達成するため、請求項２に記載
の本発明の多翼送風機は、空気取入口を形成するベルマ
ウスを有するケースと、前記ケースに収納され、円周方
向に配設された多数のブレード、前記多数のブレードの
空気吸込側端部に設けられた環状の保持リングおよび前
記多数のブレードの反空気吸込側端部に形成された底プ
レートを有する遠心多翼ファンとを備え、前記ケースの
下面と前記保持リングとの間に形成される微小隙間が、
円周方向の一部において他の部分よりも相対的に大きく
設定されていることを特徴とする。

【００１０】

【作用】本発明の多翼送風機によると、例えば図３に示
すように、ブレード間の上部を通ってブレードの径外側
から径内側に図１６に示すような逆流１０３が発生しや
すい角度βの範囲において、シュラウド頂部またはある
いは保持リング頂部とケース下面との間の隙間を、角度
αの範囲における同様の隙間よりも相対的に大きくする
構成としたため、角度βの範囲における上述のごとき逆
流１０３の発生が低減されるので、この逆流に起因する
騒音の発生が低減される。

【００１１】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。車両用空調装置の空気を取り込む送風機に本発明
を適用した第１実施例を図１〜図５に示す。通風系統
は、図５に示すように、車室外の空気を取り入れる外気
取入口４２、または車室内の空気を取り入れる内気取入
口４３から取り入れられた空気を送風機４６の空気取入
口３６からケース７内に取り込み、遠心多翼ファン２０
によりエバポレータ４７に導く。外気取入口４２と内気
取入口４３は回動自在な内外気切替ダンパ４５により開
閉される。エバポレータ４７の出口側にはエアミックス
ダンパ４８が設けられ、このエアミックスダンパ４８に
よって仕切られる第１流路１８と第２流路１９のうちの
片側の第２流路１９にヒータコア１７が取り付けられて
いる。エアミックスダンパ４８とヒータコア１７の出口
側に形成されるエアミックスチャンバ４９は、車室内の
上方に向けて吹き出す上方吹出口１３、車両乗員の上部
に向けて吹き出す上部吹出口１２ならびに車両乗員の足
元に向けて吹き出す足元吹出口１０に連通している。各
吹出口１０、１２、１３の入口側には、それぞれの吹出
口の開度を調節するダンパ１４、１５、１６が回動自在
に取り付けられている。

【００１２】前記送風機４６は、その具体的な構造が図
１に示され、遠心多翼ファン２０の斜視図が図４に示さ
れる。送風機４６は、遠心多翼ファン２０とケース７と
からなる。ケース７は、樹脂成形された上ケース７ｂと
下ケース７ｃとをクランプ、ビス等により一体に組み付
けられたものであって、周知のスクロール形状に形成さ
れており、径外方向に延びる図５に示す空気出口部３７
を有し、この空気出口部３７はエバポレータ４７の空気
入口側に接続されている。ケース７には、遠心多翼ファ
ン２０を回転駆動するファン駆動用モータ３３が支持固
定されている。

【００１３】遠心多翼ファン２０は、底プレート２と、
複数のブレード１と、ブレード１の頂部に環状に形成さ
れ保持リングの役目を兼ねるシュラウド４とから構成さ
れる。底プレート２は、図５に示すファン駆動用モータ
３３からの駆動力が伝達されるボス部３を有している。
また底プレート２の頂面２ａは中央部から径外方向に滑
らかに湾曲するような曲面に形成されている。ブレード
１は、底プレート２の外周端２ｂの近傍から立ち上がる
ように形成されるもので、底プレート２の外周端２ｂの
近傍に円周方向に沿って所定の円弧間隔をおいて複数配
置される。

【００１４】シュラウド４は、ブレード１の空気吸込側
端部と接合され、空気取入口３６から取り入れた空気流
れをファン軸方向よりファン径外方向へ方向転換するよ
うにほぼ円弧状の断面形状に形成される。シュラウド内
周端４ａと底プレート外周端２ｂとを結ぶ線は、型割り
ラインにほぼ一致している。このシュラウド内周端４ａ
には、上方に突き出す環状の突起４ｂが形成される。

【００１５】さらに、上ケース７ｂは、図１及び図２に
示すように、軸方向に空気取入口３６を形成するベルマ
ウス６を有し、このベルマウス６がシュラウド４の突起
４ｂを包み込むように概断面半円弧状に形成される。こ
のベルマウス内壁６ａと突起４ｂの間には微小な一定間
隔δ例えば約３ｍｍ程度を有する。そして、図３に示す
ように、スクロール形状のケース７のファン中心を円中
心とする一定の角度の範囲つまりシュラウド４の下部の
ブレード１間で逆流が起こりやすい範囲において、シュ
ラウド４の上面と上ケース７ｂの下面との間に形成され
る隙間δ₁ を他の部分の隙間δ₀ よりも相対的に大きく
する。このシュラウド４の上面と上ケース７ｂの下面と
の隙間が周上の一部分について大きくなる範囲は、図３
および図１５に示すようにファン中心とノーズ部２１を
結ぶ基準線ｍからファン回転方向を正方向とすると、こ
の基準線ｍより負方向に例えば７０°、正方向に例えば
８０°の範囲の逆流部で前記隙間を相対的に大きくす
る。

【００１６】すなわち、通常の角度αの範囲の一般部で
は、シュラウド４の上面と上ケース７ｂの下面との間に
隙間δ₀ が形成され、前記の逆流の発生しやすい角度β
の範囲の逆流部では、シュラウド４の上面と上ケース７
ｂの下面との間に隙間δ₁ が形成される。この隙間の比
δ₁ ／δ₀ は、例えば次式のように設定するのが望まし
い。

【００１７】１＜δ₁ ／δ₀ ≦５ このようにして図３に示すように逆流の起こりやすい範
囲においてケース７の形状を逆流の起こりにくいように
隙間を大きくする構成にしたため、シュラウド４の直下
の全周部分の一部分において起こりやすい逆流を効果的
に防止し、騒音を低減することができるという効果があ
る。

【００１８】本第１実施例によると、例えば図３に示す
ように、ブレード１間の上部を通ってブレードの径外側
から径内側に図１６に示すような逆流１０３が発生しや
すい角度βの範囲において、シュラウド４の頂部と上ケ
ース７ｂの下面との間の隙間を、角度αの範囲における
同様の隙間よりも相対的に大きくする構成としたため、
前述の逆流１０３の発生が低減されるので、この逆流に
起因する騒音の発生が低減される。

【００１９】また本実施例では、空気取入口３６からケ
ース７内に入ってくる空気をファン軸方向よりファン径
外方向へ方向転換するようにシュラウド４をほぼ円弧状
の断面形状に形成しているため、シュラウド４の下方を
通って内径側に逆流しようとする逆流の発生が防止され
るので、ファン効率の向上ならびに騒音の低減が図れ
る。

【００２０】以下、ファン中心とする円周方向の逆流の
生じやすい円周部分において他の部分よりも相対的に前
記シュラウドとケース下面との間の隙間を相対的に大き
くする変形例について図６および図７について説明す
る。本発明の第２実施例を図６に示す。図６は本発明の
第２実施例の遠心多翼送風機のケースを示している。ケ
ース５０は、前記角度αの一般部分においてシュラウド
４とケース５０とを点線で示すように湾曲部５１を形成
するように形成されている。そして角度βの逆流部分に
おいてシュラウド４とケース５０の下面との間の隙間を
大きくするように実線で示すようにベルマウス６から平
坦面状に平坦面部５２を形成している。

【００２１】前記第２実施例によると、シュラウド４の
下方のブレード１間で発生しやすい逆流を効果的に防止
するために逆流の発生しやすい部分においては平坦部５
２に示すようにシュラウド４と平坦部５２との間の隙間
を大きくすることにより、前記逆流の発生を防止してい
る。これにより騒音の低減が図られる。本発明の第３実
施例を図７に示す。

【００２２】本発明の第３実施例では、角度αの一般部
分の範囲においてはケース７の上面が平坦面５４とベル
マウス６に至る湾曲部５５とを形成し、隙間δ₀ に対し
逆流の発生しやすい角度βの逆流部の範囲においてはベ
ルマウス６に至る平坦な傾斜面５６を形成することによ
り隙間δ₁ を相対的に大きくするようにしている。前記
第３実施例によると、前記第１、第２実施例と同様に、
シュラウド４の下方で逆流の発生しやすい部分について
は他の部分よりも相対的にシュラウド４とケース７の下
面との間の隙間を大きくするように形成することで、前
記逆流を効果的に防止し騒音が抑制される。

【００２３】次に、前記第１、第２、第３実施例の遠心
多翼ファン２０のシュラウドに代えて、保持リングを採
用したファンに本発明を適用した例を図８〜図１４に示
す。本発明の第４実施例は、ブレード１の上部外周端を
保持リング６０で接合している。この保持リング６０の
下部において隣り合うブレード１とブレード１の間から
逆流が発生しやすい円周方向の一部分においてケース上
面を相対的に上方に上げて形成している。すなわち、角
度αの一般部においては一般形状のケース上面５８を形
成し、角度βにおいては隙間が大きくなるようにケース
上面５９を形成している。これにより、保持リング６０
とケース上面との隙間が角度αの一般部の範囲において
は隙間δ₀ であるのに対し、角度βの逆流部の範囲にお
いては隙間δ₁ に設定している。

【００２４】この第４実施例によると、前記同様に逆流
の起こりやすい箇所での逆流が効果的に防止される。本
発明の第５実施例を図９に示す。図９に示す第５実施例
では、ケース５０の逆流の発生しないところでは上ケー
ス６１のように形成し、逆流の発生しやすい箇所では上
ケース６２のように形成している。δ₀ ＜δ₁ に設定し
ている。

【００２５】次いで本発明の第６実施例を図１０に示
す。図１０に示す第６実施例では、上ケース６３を点線
で示すように形成し、角度βの範囲において上ケース６
４に示すように形成する。次に本発明の第７実施例を図
１１に示す。図１１に示す第７実施例は、角度αの範囲
において上ケース６３のごとく形成し、逆流の発生しや
すい箇所においては実線で示す符号６５の傾斜状の上ケ
ース６５に形成している。

【００２６】次いで本発明の第８実施例を図１２に示
す。図１２に示す第８実施例は、角度αの範囲において
突起７０を上ケース６２の下面から垂下した例である。
この突起部７０と保持リング６０との間の隙間がδ ₀ に
設定されている。そして角度βの範囲においてはこの突
起７０がない上ケース６２に形成されている。これによ
り隙間がδ₁ に形成されている。

【００２７】次に本発明の第９実施例を図１３に示す。
図１３に示す第９実施例では、前記突起７０を角度αの
範囲に形成し、短い突起７１を上ケース下面に角度βの
範囲に形成した例である。次に本発明の第１０実施例を
図１４に示す。図１４に示す第１０実施例は、突起７０
の位置を角度αの範囲においては点線で示すように保持
リング６０に近い位置に形成し、角度βの範囲において
は隙間が大きくなるように突起７２を保持リング６０か
ら遠ざけた上ケース７２の下面からの垂下位置に形成し
ている。

【００２８】以上の実施例においても、シュラウドまた
は保持リングの下の部分において逆流が発生しやすい円
周部分の一部についてはその逆流をなくすようにシュラ
ウドあるいは保持リングの上と上ケース下面との間から
流れを作るようにして逆流を効果的に防止し、騒音を効
果的に低減することができる。

【００２９】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の多翼送風
機によれば、多数のブレードの頂部にシュラウドまたは
保持リングを形成し、このシュラウドまたは保持リング
の頂面に対し一定の隙間を介してケース内壁を形成し、
シュラウドおよび保持リングの下方においてブレード間
の逆流が発生しやすい箇所においては相対的に前記隙間
を大きくすることにより、逆流を防止し、ファン効率の
向上ならびに騒音の低減を図ることができるという効果
がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例による多翼送風機の右側半
分を示す断面図である。

【図２】本発明の第１実施例による多翼送風機の角度α
の一部分の右側半分を示す断面図である。

【図３】本発明の多翼送風機のシュラウドまたは保持リ
ングとケース内壁との隙間を可変にする範囲を説明する
説明図である。

【図４】本発明の第１実施例による遠心多翼ファンを示
す斜視図である。

【図５】本発明の遠心多翼送風機を適用した空調装置を
示す模式的断面図である。

【図６】本発明の第２実施例による多翼送風機の右側半
分を示す断面図である。

【図７】本発明の第３実施例による多翼送風機の右側半
分を示す断面図である。

【図８】本発明の第４実施例による多翼送風機の右側半
分を示す断面図である。

【図９】本発明の第５実施例による多翼送風機の右側半
分を示す断面図である。

【図１０】本発明の第６実施例による多翼送風機の右側
半分を示す断面図である。

【図１１】本発明の第７実施例による多翼送風機の右側
半分を示す断面図である。

【図１２】本発明の第８実施例による多翼送風機の右側
半分を示す断面図である。

【図１３】本発明の第９実施例による多翼送風機の右側
半分を示す断面図である。

【図１４】本発明の第１０実施例による多翼送風機の右
側半分を示す断面図である。

【図１５】ファン円周方向の角度と、シュラウドとケー
ス内壁との隙間との関係を示す展開図である。

【図１６】従来の多翼送風機の右側半分を示す断面図で
ある。

【符号の説明】

１ ブレード ２ 底プレート ４ シュラウド ６ ベルマウス ７ ケース ２０ 遠心多翼ファン ３６ 空気取入口 ３７ 空気出口部 ６０ 保持リング δ₀ 角度αの一般部における隙間（微小隙間） δ₁ 角度βの逆流部における隙間（微小隙間）

フロントページの続き (72)発明者 亀岡 輝彦 愛知県刈谷市昭和町１丁目１番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 渡辺 晃章 愛知県刈谷市昭和町１丁目１番地 日本電 装株式会社内

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 空気取入口を形成するベルマウスを有す
   るケースと、 前記ケースに収納され、円周方向に配設された多数のブ
   レード、前記多数のブレードの空気吸込側端部に形成さ
   れた環状のシュラウドおよび前記多数のブレードの反空
   気吸込側端部に形成された底プレートを有する遠心多翼
   ファンとを備え、 前記シュラウドは、前記空気取入口から前記ブレード間
   にファン軸方向よりファン径外方向へ方向転換しつつ流
   入する空気流れに沿った略円弧状の断面形状に形成さ
   れ、 前記ケースの前記ベルマウス近傍の内壁断面形状が前記
   シュラウドとの間に微小隙間を介して前記シュラウドの
   断面形状に沿うよう形成されており、 前記微小隙間が円周方向の一部において他の部分よりも
   相対的に大きく設定されていることを特徴とする多翼送
   風機。
2. 【請求項２】 空気取入口を形成するベルマウスを有す
   るケースと、 前記ケースに収納され、円周方向に配設された多数のブ
   レード、前記多数のブレードの空気吸込側端部に設けら
   れた環状の保持リングおよび前記多数のブレードの反空
   気吸込側端部に形成された底プレートを有する遠心多翼
   ファンとを備え、 前記ケースの下面と前記保持リングとの間に形成される
   微小隙間が、円周方向の一部において他の部分よりも相
   対的に大きく設定されていることを特徴とする多翼送風
   機。