JPH07115148B2 - 成形機のシリンダ速度制御装置 - Google Patents

成形機のシリンダ速度制御装置

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JPH07115148B2
JPH07115148B2 JP1117488A JP11748889A JPH07115148B2 JP H07115148 B2 JPH07115148 B2 JP H07115148B2 JP 1117488 A JP1117488 A JP 1117488A JP 11748889 A JP11748889 A JP 11748889A JP H07115148 B2 JPH07115148 B2 JP H07115148B2
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毅史 三原
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ダイカストマシンや射出成形機等の成形機に
おけるシリンダ速度制御装置に関するものであり、主と
して、低速射出速度から高速射出速度への切替えを極め
て短時間の間に正確に行うことが要求される射出シリン
ダの速度制御装置を対象としたものである。
[従来の技術] 第2図は標準的なダイカストマシンの射出シリンダ並び
にシリンダ速度の制御機構の概略図である。
第2図において、1は射出シリンダであり、射出シリン
ダ1のピストンロッド1aにはカップリング4を介して溶
融金属を金型内(図示せず)に鋳込むための射出プラン
シャ5が連結されている。ピストンロッド1aもしくはカ
ップリング4には一体的にストライカ6が連結され、リ
ミットスイッチ7(7a〜7eとして示す)のオン・オフを
行っている。リミットスイッチ7の信号はリミットスイ
ッチ信号検出器8に入力される。以上のストライカ6,リ
ミットスイッチ7,リミットスイッチ信号検出器8でシリ
ンダの位置検出装置が構成されている。また、図示例と
は別に、磁気スケールと磁気ヘッドの組合せでリミット
スイッチ7およびストライカ6を置き換える場合もあ
る。
このリミットスイッチ信号検出器8からの信号は制御指
令発生装置9に入力され、射出プランジャ5が所定の位
置に達っした時、速度設定器10によって該装置内にあら
かじめ設定されている設定値に応じた開度まで流量制御
弁2Aを開閉する。2aは液圧源であり、流量制御弁2はシ
リンダ前進後退用の電磁切替弁2bを備えた液圧回路3で
射出シリンダ1と結ばれており、流量制御弁2Aの開き量
で、射出シリンダ1に導入する液量を調整し、射出シリ
ンダ1の速度制御を行っている。
第3図は、第2図に示した射出シリンダ1の速度制御機
構により射出シリンダの速度を変化させた例で、横軸に
射出シリンダのストロークSt、縦軸に射出速度Vをとっ
ている。また、第3図中のa〜eの信号は、第2図に示
したリミットスイッチ7の各位置7a〜7eと対応してい
る。
第4図は第3図に示したキャビティ充填領域の詳細図で
あり、ストロークSの時点で、例えば、第2図に示した
リミットスイッチ7の7dが作動し、射出シリンダ速度を
V1からV2に変更させる状態をあらわしている。ところ
が、ストロークSの時点で流量制御弁2Aが作動を開始し
ても、所定の開度まで開くまでに時間を要すため、第4
図中で一点鎖線で示したように、瞬間的に速度V1からV2
に到達するのではなく、実線で示したように、ΔS2のス
トロークを変位した後、速度V2に達するとも考えられ
た。しかしながら、射出シリンダ1の速度の推移の状態
に実測してみると、第4図中で点線で示すように、スト
ロークSの時点で流量制御弁2Aが作動開始しても、速度
V1を保ったままΔS1変位した後に、速度が立上っている
ことが認められる。このΔS1のストローク変位は、制御
媒体である作動油およびピストン系がそれ自体の有する
慣性並びに圧縮性のために、流量制御弁2Aが急速的に開
くのに対して追従できない遅れの領域をあらわしてい
る。
なお、従来より、リミットスイッチ7が作動して流量制
御弁2Aのスプール等の可動部が作動し始めるまで、時間
的遅れがあることはわかっていたが、それは、従来は、
リミットスイッチ7の作動に基づいて、制御盤内の継電
器を作動させ、ソレノイリド,スプールと順次作動させ
ていくとき、それぞれの動作において、電気信号の遅れ
や流量制御弁2Aの作動遅れなどからなる電気的,機械的
な遅れや、時間的バラツキが生じていると考えられてい
た。事実、ソレノイドに通電しても、スプール等の可動
部が動き始めるまでには所定時間以上の時間がかかり、
その時間にはバラツキがあり、前記可動部のストローク
にもバラツキがあることがわかっている。そして、従来
の装置では、リミットスイッチ7が作動してから実際に
ピストンの速度が変わり始めるまでに、20〜100msec程
度の時間が必要であった。しかも、従来は、前記遅れ
は、ほとんど、前記したような電気的,機械的な遅れの
みによって生じると考えられていた。
しかし、本願発明の出願人の会社で、この遅れをなくし
うるようなパルスモータ駆動によって特殊な流量制御弁
2(実公昭60−40996号)を開発し、リミットスイッチ
が作動した後、マイクロプロセッサを通して、この特殊
な流量制御弁2のスプールが開き始めるまでの時間遅れ
を最大1msec以下におさえることができるようにした。
この装置を用いて実験を行ったら、流量制御弁2が作動
してピストン速度が変わり始めるまでに、やはり10〜50
msec程度の時間遅れが発生することがわかった。
その結果、この遅れは、加速に要する時間が必要なため
の機械部分と作動油の慣性、および、作動油の粘性や圧
縮性等に基づいて発生することがわかった。これら、機
械部分と作動油の慣性や作動油の圧縮性に基づく時間遅
れは、なくし得ないものである。したがって、射出速度
変更に際しては、これらの遅れを考慮して指令を与え、
速度制御する必要がある。
なお、前記したパルスモータ駆動による特殊な流量制御
弁2は、概略、第5図に示すように構成した。
第5図において、2は流量制御弁、11は軸線方向からの
作動油流入口12と軸線と直角方向への環状溝13aを有す
る作動油流出口13を有するバルブボディ、14は軸線方向
の貫通穴14aを有していてバルブボディ11中を軸線方向
へ移動する弁スプール、15は弁スプール14の後部に一体
に連結されているナット軸、16はナット軸15の内部軸心
部にボールねじ17によって螺合されているねじ軸、18は
ねじ軸16の後部歯車、19は後部歯車18に噛合わされてい
るピニオンギヤ、20は回転量を制御可能なパルスモー
タ、21はキーであり、パルスモータ20の回転に応じて弁
スプール14が軸線方向に前後進して、弁の開閉と開度の
調整を瞬時に行い、流量制御を行う。この流量制御弁2
は、前記したように、軸線方向端面部に作動油流入口12
を備え、側面に環状溝13aと作動油流出口13を備えたシ
リンダ状のバルブボディ11内で、貫通穴14aを有する弁
スプール14をパルスモータ20の作用によって軸線方向に
駆動して流量制御を行うもので、弁開開始時付近では、
作動油の作用により、弁スプール14に弁開軸縦方向の推
力を作用させて、弁スプール14がより早く開き始めるよ
うにし、一方、弁開停止時付近では、作動油による弁ス
プール14の軸線方向推力を弁スプール14の開き量および
移動速度の増加に応じて急激に低下させることにより流
量の高速切換えに必要な駆動力を軽減させ、さらには、
ブレーキ力を作用させて弁スプール14がより早く所定の
弁開位置に停止するようにし、流量制御弁による流量の
高速切換え性能の一層の向上および駆動力の軽減を行え
るようにしたものである。
なお、ナット軸15の表面の一部には永久磁石22を固定
し、この永久磁石22と対向してケーシング23の一部に
は、例えばゼロクロスセンサと呼ばれる磁気作用による
位置検出器24を取付けている。位置検出器24は永久磁石
22の移動に感応する近接スイッチで構成し、ナット軸15
や弁スプール14の軸線方向の移動距離をここで正確に検
知して、制御装置にフィードバックできるようにしてい
る。また、弁スプール14の零位置を永久磁石22と位置検
出器24の作用によって電気的に検知して、制御装置を介
して、パルスモータ20の作動部分をその位置に正確に止
めておくことができるようにしている。なお、位置検出
器24としては、精度が0.01mmのものを用いるようにし
た。
[本発明が解決しようとする問題点] 第4図からもわかるように、シリンダの速度がV1からV2
に変化するのにストロークSの時点よりΔS1+ΔS2だけ
射出シリンダが変位する必要があり、実際に射出が完了
するまでに速度V2で移動するストローク区間はΔS4とな
っていしまう。これでは成形品の鋳込条件のうち、射出
シリンダの速度変化をシリンダの位置(ストローク)で
管理しようとする場合、不安定なものとなってしまう。
そして、第4図からもわかるように、速度V1からV2への
立上り位置をS位置にあわせようとすれば、流量制御弁
2に作動開始の指令を与える位置、例えばリミットスイ
ッチ7dの作動位置を、その分だけ前になるように調整し
ておく必要がある。
ところが、従来は、この調整代を決めるには、繁雑は測
定作業が伴うため、作業者の勘にたよって行っていた。
しかし、成形品の形状の複雑さ、品質の向上と均質化が
要求されるにしたがって、より微妙で、精度の良い調整
が必要とされてきた。
本発明は、以上の欠点を解消し、定められたシリンダス
トローク位置で、または所定の時間に、所定のシリンダ
ン速度を確実容易に得ることができうようにしたもので
ある。
[問題点を解決するための手段] これらの問題点を解決するために、本発明においては、 射出速度制御用のパルスモータ駆動の流量制御弁を射出
シリンダ駆動用の油圧回路中に設け、低速射出速度設定
器、高速射出速度設定器、低速射出速度から高速射出速
度への速度変更の時間又は位置を設定する設定器、およ
び、射出シリンダ用の速度検出装置を設け、射出速度を
時間又は射出ストローク位置によって制御する成形機の
シリンダ速度制御装置において、 低速射出中に高速射出指令が出されてから高速立上りが
始まるまでの作動油の慣性や圧縮性等に基づく時間又は
ストロークの遅れ分を、低速時の速度または流量に反比
例する関数として求める速度変更指令必要時間又はスト
ローク演算器を設け、 低速射出速度から高速射出速度への速度変更時間又は位
置を設定する設定器からの出力と、速度変更指令必要時
間又はストローク演算器からの出力とによって速度変更
指令発信時間又は位置を演算する速度変更指令発信時間
又は位置演算器を設け、 速度変更指令発信時間又は位置演算器からの出力に基づ
いて速度変更指令時間又は位置の信号を発信する速度変
更指令時間又は位置発信器を設け、かつ、 速度変更指令時間又は位置発信器と、設定した高速射出
速度に応じた弁開度信号を発する弁開度発信器からの出
力を受けて制御指令を流量制御弁のパルスモータに発信
する制御指令発信器を設けた。
[作用] 成形機のシリンダの速度制御を行うに際し、シリンダへ
の供給液量ないしはシリンダからの排出液量を流量制御
弁で調整し、流量制御弁に対して流量調整指令を発して
低速移動から高速移動へ切替える場合に、低速移動中に
高速移動指令が出されてから高速立上りが始めるまでの
作動油の慣性や圧縮性等に基づく時間または射出ストロ
ークの遅れ分を、低速時の速度または流量に反比例する
関数として求め、この求めた遅れ分だけ早く流量制御弁
に弁開き指令を与えて、自動制御を行い、きめ細かい射
出制御を行う。
[実施例] 次に、図面に示した実施例によって、本発明を説明す
る。
まず、モデル的に示した第6図により、ダイカストマシ
ンの射出工程における射出速度の切替状態を説明する。
第6図において、横軸は時間tまたは射出ストロークS
t、縦軸は射出速度Vまたは流量Qを示す。
低速速度V1または流量Q1で射出を行っているとき、時点
taまたは位置Staで高速への切替指令を発した場合、t1
時間またはストロークSt1経過後の時点tbまたは位置Stb
で実際に速度Vが上昇し始め、t2時間またはストローク
St2経過後の時点tcまたは位置Stcで高速速度V2または流
量Q2になり、その後、高速速度V2で射出が続けられ、射
出終了時点で減速され停止する。
この場合、高速切替指令を発した時点taから実際に速度
Vが切替り上昇し始める時点tbまでの時間t1は、本願発
明の出願人の会社で種々実験した結果、低速速度V1の関
数としてあらわれることを、すなわち、低速速度V1に反
比例して変わることを確かめている。
今、その実験結果を第7図(a)に示す。
第7図(a)に示すものは、ダイカストマシンのある一
つの金型について、例えば、低速速度V1を0.1〜1.5m/se
cの範囲ぐらいでいろいろ変えて射出してみて、その時
の高速切換指令時ta、すなわち、高速切替用リミットス
イッチの作動時(=ta)や高速切替用指令パルスの発信
時ta′から、実際に射出速度が低速から高速へ立上り始
める時tbまでの間の時間t1(またはt1′)を測定してお
き、その測定結果を記入したものである。
第7図(b)は、第7図(a)の見方を説明するため
に、モデル的に示したものであり、低速速度V1(m/se
c)で射出している途中にリミットスイッチ7dが作動し
て高速速度V2(m/sec)への高速立上り指令を与えた場
合、リミットスイッチ信号が入力した後のパルス信号出
力時(時間t=0として示す)からt1′(msec)後に高
速立上りを開始し、その後、t2(msec)経過して高速速
度V2(m/sec)に到達することを示している。
第7図(a)にも示したように、低速速度V1での射出中
に、リミットスイッチが作動してLS信号が入力して(ta
時点)、速度切替用のパルスが発生し始める時点ta′ま
で、約1msecを要する。この時間は、電気的な遅れであ
り、常に一定であった。
t1′はパルスが発生し始めて(ta′時点)、高速速度V2
への立上りが始める時点tbまでの油圧的な遅れを示す時
間(msec)である。なお、これらの図においては、この
パルス発生時点ta′を、時間t=0とした。
t2は、油圧が作動して、実際に、低速速度V1から高速速
度V2になるまでの時間を示す。
第7図(b)に対応して示した第7図(a)が、前記し
たように、低速速度V1および高速速度V2をいろいろ変え
て実際に実験した結果のグラフである。
第7図(a)から容易に理解できるように、低速速度V1
の大小に応じて、LS信号入力(ta時点)から実際に速度
が立上り始めるまで(時点tb)の時間t1=t1′+1(単
位はmsec)は、低速速度V1(単位はm/sec)とほぼ反比
例的に変わることがわかる。第7図(a)において2点
鎖線で示した線がV1とt1ないしはt1′との関係を示す線
である。
なお、この場合、 として表される。
このように、作動遅れt1を関数化しておくと、次にその
金型を使って射出するとき、選択する低速速度V1の大き
さに応じて、遅れ時間t1をすぐに知ることができ、その
遅れ時間t1に応じて低速射出から高速射出への切替指令
時を適宜変えるように制御することができる。
なお、第7図(a)においては、高速切替指令をリミッ
トスイッチ7dの作動によって発する場合を例にとって説
明したが、これは、勿論、リミットスイッチ7dの代りに
電磁スケールや電磁ヘッドを用いて、初めからパルス信
号を用いて行うこともできる。
第1図は、本発明を実施するための装置の1実施例を示
すもので、低速射出速度から高速射出速度に切替える場
合の制御装置を示す。
第1図において、第2図に示したものと同じものは同じ
番号で示す。なお、2は第5図に示したような高制御性
の流量制御弁、25は射出スリーブ、6は磁気スケール26
を取付けたストライカ、27は磁気ヘッドである。磁気ス
ケール26と磁気ヘッド27を含む位置検出器28によって、
射出ストローク位置を検出する。一方、制御装置内には
経過時間検出器29が設けられており、位置検出器28と経
過時間検出器29からのアウトプットにより、速度演算器
30によって、射出速度Vを求めることができるようにな
っている。
一方、31は低速射出速度設定器で、低速速度V1の設定値
を、速度変更指令必要時間演算器32に入力し、前記した
ような速度変更指令必要時間演算式t1=f(V1)をあら
かじめインプットしておいた速度変更指令必要時間演算
器32により、速度変更指令発信時taから実速度変更時tb
までの間の速度変更指令必要時間t1を演算する。33は速
度変更時間設定器、34は速度変更指令発信演算器、35は
速度変更指令時間発信器であり、速度変更時間tbと演算
された速度変更指令必要時間t1を速度変更指令発信時間
演算器34にインプットして、ここで速度変更指令発信時
間ta=tb−t1を演算し、発信する。この発信された時間
taは、経過時間検出器29からの時間信号と時間一致判別
器36で刻々比較され、ここで時間が一致したらta時点に
なったことになるので、制御指令発信装置37に速度変更
指令信号が送られる。制御指令発信装置37には、高速速
度V2を設定する高速射出速度設定器38と弁開度発信器39
が連結されており、また、高速立上りの緩急度である高
速立上りパターンi=(V2−V1)/t2を入力した高速立
上りパターン設定器40が連結されているので、制御指令
発信装置37から流量制御弁2のパルスモータ20に、弁開
条件である弁開指令,高速速度V2ないしはそれに対応す
る弁開度、高速立上り時間t2を発信し、流量制御弁2を
制御し、所定の射出速度切替状態を得る。
なお、速度変更指令必要時間演算器32で演算する場合
は、あらかじめ低速射出速度設定器31で設定しておいた
低速速度V1を用いることもできるし、速度演算器30で演
算して求めた実際の低速速度V1を用いることもできる。
これらのうち、どちらの低速速度V1を用いるかは、切替
スイッチ装置41の切替選択によって行うことができる。
また、切替スイッチ装置41では、以上のような時間tに
よる制御と後記するストロークStによる制御との切替も
行うことができるようになっている。
以上は、時間tで制御するようにしたが、これは射出ス
トロークStによっても同様に制御することができる。
42は速度変更指令発信位置Staから実速度変更時Stbまで
の間の速度変更指令必要ストロークSt1=f(V1)を低
速速度V1を基にして演算する速度変更指令必要ストロー
ク演算器、43は速度変更位置Stbを設定する速度変更位
置設定器、44は入力された速度変更位置Stbと速度変更
指令必要ストロークSt1=f(V1)から速度変更指令発
信位置Sta=Stb−St1を演算する速度変更指令発信位置
演算器、45は速度変更指令位置発信器、46は発信位置と
位置検出器28によって刻々検出する位置が一致したとき
に制御指令発信装置37に弁開の制御指令を発する位置一
致判別器である。
なお、低速射出速度設定器31,高速射出速度設定器38,速
度変更時間設定器33,速度変更位置設定器43,高速立上り
パターン設定器40などの設定器は操作盤に、その他の検
出器28,29、演算器32,34,42,44、発信器35,39,45、判別
器36,46、制御指令発信装置37などは、コンピュータの
中に組込んだ。
また、流量制御弁2の弁開度を制御する場合はパルスモ
ータ20へのパルス入力によって行うが、その場合、弁開
度の大きさ、すなわち、流量Qや射出速度Vの大きさは
パルスモータ20の回転量の制御による弁スプール14の軸
線方向への移動量の制御によって行い、高速立上りパタ
ーンi、すなわち、高速立上りに要する時間t2の制御は
パルスモータ20の回転速度の制御による弁スプール14の
軸線方向への移動速度の制御によって行う。そのため
に、パルス発信数および時間当りのパルス発信密度を適
宜制御する。
このようにして、ダイカストマシンの射出作動中に、流
量制御弁に対して流量制御指令を発して低速速度から高
速速度に切替える場合に、低速射出中に高速切替指令が
出されてから実際に高速立上りが始まるまでの時間また
は射出ストロークを、従来考えられていた電気的,機械
的な遅れのみを考慮するのではなく、従来ほとんど考え
られていなかった作動油の慣性や作動油の粘性や圧縮生
等の油圧回路系固有の流量増減特性に基づく時間または
射出ストロークの遅れ分をも考慮してコンピュータで求
め、しかも、それを実験結果に基づいて低速速度V1に反
比例する関数として求め、その分だけ早く流量制御弁2
のパルスモータ20に弁開き指令を与えて、本当に所望す
る時に所望の高速立上り開始を行わせるので、その結果
として、きめ細かい射出制御を行い、良品質の射出製品
を得やすくなる。
なお、流量制御弁2は、第1図に示したように、射出シ
リンダ1へ作動油を供給する液圧回路3中に設けて、射
出シリンダ1への供給液量を制御する場合に限ることな
く、射出シリンダ1からタンクへの排液ライン中に設け
て、射出シリンダ1からの排出液量を制御する場合にも
用いることができる。いずれの場合も、流量制御弁2に
よって、射出シリンダ1の速度を所望の値に変化させ
る。
[発明の効果] このように、本発明においては、特許請求の範囲に記載
したような構成にしたので、成形機のシリンダの速度制
御を行うに際し、シリンダへの供給液量ないしはシリン
ダからの排出液量を流量制御弁で調整し、流量制御弁に
対して流量調整指令を発して低速移動から高速移動へ切
替える場合に、低速移動中に高速移動指令が出されてか
ら高速立ち上りが始まるまでの作動油の慣性や圧縮性等
に基づく時間または射出ストロークの遅れ分を、低速時
の速度または流量に反比例する関係として求め、この求
めた遅れ分だけ早く流量制御弁に弁開き指令を与えて自
動制御を行うようにすることができ、その結果、流量調
整指令を行うのに、作動液の慣性による追従性や流量制
御弁の立ち上り等に起因する液圧回路系の立ち上り遅れ
をも補正することができ、設定した点で極めて正確に、
シリンダの速度を低速から高速へ確実容易に変更するこ
とができる。また、溶湯の流れパターンをより正確に制
御することができる。そして、きめ細かな射出制御を行
うことができるので、良質の鋳込製品を得やすくなる。
なお、流量制御弁に、パルス信号により作動するパルス
モータ等のアクチュエータと、このアクチュエータと直
結された弁開度調整部材である弁スプールを有する直接
駆動型の流量調整弁を使用すれば、バルブ作動遅れが必
要に小さくなるので、制御が非常に簡単となり、効果は
さらに増大する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の1実施例を示すブロック線図、第2図
は本発明装置に類した従来の装置の1例を示すブロック
線図、第3図は射出シリンダのストロークと射出速度の
関係の1例を示す線図、第4図は速度変更状態を示すス
トロークー速度線図、第5図は本発明に用いる流量制御
弁の1実施例を締す縦断面図、第6図は射出速度切替状
態を示す時間ないしはストローク−速度ないしは流量線
図、第7図(a)は射出速度切替時の低速速度の大きさ
に対応した速度変更指令必要時間を示す時間−射出速度
線図、第7図(b)は第7図(a)の見方を模式的に示
した線図である。 1……射出シリンダ、2,2A……流量制御弁、7……リミ
ットスイッチ、8……リミットスイッチ信号検出器、9
……制御指令発生装置、10……速度設定器、14……弁ス
プール、20……パルスモータ、26……磁気スケール、27
……検出ヘッド、28……位置検出器、29……経過時間検
出器、30……速度演算器、31……低速射出速度設定器、
32……速度変更指令必要時間演算器、33……速度変更時
間設定器、34……速度変更指令発信時間演算器、36……
時間一致判別器、37……制御指令発信装置、38……高速
射出速度設定器、42……速度変更指令必要ストローク演
算器、43……速度変更位置設定器、44……速度変更指令
発信位置演算器、46……位置一致判別器。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】射出速度制御用のパルスモータ駆動の流量
    制御弁を射出シリンダ駆動用の油圧回路中に設け、低速
    射出速度設定器、高速射出速度設定器、低速射出速度か
    ら高速射出速度への速度変更の時間又は位置を設定する
    設定器、および、射出シリンダ用の速度検出装置を設
    け、射出速度を時間又は射出ストローク位置によって制
    御する成形機のシリンダ速度制御装置において、 低速射出中に高速射出指令が出されてから高速立上りが
    始まるまでの作動油の慣性や圧縮性等に基づく時間又は
    ストロークの遅れ分を、低速時の速度または流量に反比
    例する関数として求める速度変更指令必要時間又はスト
    ローク演算器を設け、 低速射出速度から高速射出速度への速度変更時間又は位
    置を設定する設定器からの出力と、速度変更指令必要時
    間又はストローク演算器からの出力とによって速度変更
    指令発信時間又は位置を演算する速度変更指令発信時間
    又は位置演算器を設け、 速度変更指令発信時間又は位置演算器からの出力に基づ
    いて速度変更指令時間又は位置の信号を発信する速度変
    更指令時間又は位置発信器を設け、かつ、 速度変更指令時間又は位置発信器と、設定した高速射出
    速度に応じた弁開度信号を発する弁開度発信器からの出
    力を受けて制御指令を流量制御弁のパルスモータに発信
    する制御指令発信器を設けた成形機のシリンダ速度制御
    装置。
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