JPH07113172A - 薄膜加工用コリメーター、薄膜加工装置、薄膜加工方法並びに半導体装置の配線形成方法 - Google Patents

薄膜加工用コリメーター、薄膜加工装置、薄膜加工方法並びに半導体装置の配線形成方法

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JPH07113172A
JPH07113172A JP28047393A JP28047393A JPH07113172A JP H07113172 A JPH07113172 A JP H07113172A JP 28047393 A JP28047393 A JP 28047393A JP 28047393 A JP28047393 A JP 28047393A JP H07113172 A JPH07113172 A JP H07113172A
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Mitsuru Taguchi
充 田口
Hirobumi Sumi
博文 角
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】蒸着材料、スパッタ粒子、CVD原料ガス分
離、励起活性種等、薄膜加工に用いられる各種材料(以
下、単に薄膜加工原材料ともいう)の流れを制御するた
めの治具を提供し、あるいは又、アルミニウム系合金か
ら成る配線層の表面荒れを効果的に防止し得る配線形成
方法を提供する。 【構成】コリメーター10は、真空又は減圧下で薄膜加
工を行う薄膜加工装置20内に配設されるものであり、
薄膜加工用原材料を通過させるための、規則的に配列さ
れた複数のスリット12を有する。半導体装置の配線形
成方法は、基板上に形成された絶縁層上にスパッタ法に
てTiN層を形成した後、TiN層上にアルミニウム層
を形成する半導体装置の配線形成方法であって、基板に
対して斜め方向からスパッタリングを行うことによって
絶縁層上にTiN層を形成することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薄膜加工のために使用
されるコリメーター、及びコリメーターを備えた薄膜加
工装置、並びにかかる薄膜加工装置を使用した薄膜加工
方法に関する。本発明は、更に、かかる薄膜加工装置を
使用した半導体装置の配線形成方法、より詳しくは、ア
ルミニウム系合金から成る配線層の表面荒れを効果的に
防止し得る配線形成方法に関する。ここで、コリメータ
ーとは、真空又は減圧下で薄膜加工を行う薄膜加工装置
内で使用され、薄膜加工用の各種原材料を通過させるた
めのスリットを有する板状の治具を指す。
【0002】
【従来の技術】薄膜の加工技術は、一般に、金属を含有
する材料を各種の基材に成膜するところの、蒸着法、ス
パッタ法、気相成長法(CVD法)等の薄膜成膜技術
と、基材に成膜された金属を含む材料をドライエッチン
グする各種のドライエッチング技術とに分類することが
できる。
【0003】半導体装置の高集積化に伴い、半導体装置
の製造プロセスにおける寸法ルールが微細化されつつあ
る。そのため、半導体装置の内部配線形成プロセスにお
いては、径が小さく且つ深さの深い、即ちアスペクト比
の大きいコンタクトホール、スルーホールあるいはビヤ
ホール(以下、総称して接続孔と呼ぶ)を形成する必要
がある。接続孔は、通常、半導体基板や下層配線層の上
に形成された絶縁層に開口部を設け、かかる開口部内を
配線材料で埋め込むことによって形成される。
【0004】開口部内を配線材料で埋め込むための薄膜
加工技術の1つにスパッタ法がある。しかしながら、通
常のスパッタ法は一般にステップカバレッジが良くない
ため、開口部のアスペクト比が大きくなるに従い、開口
部の底部における配線材料の厚さの薄い部分で断線不良
が発生し易い。このカバレッジ不良は、配線材料から成
るスパッタ粒子が開口部の側壁あるいは底部に形成され
る光学的に影の部分には多く堆積しないという、所謂シ
ャドウイング効果に起因する。そのため、開口部の内部
を配線材料でカバレッジ良く埋め込むプロセス技術が必
要不可欠になってきている。このようなプロセス技術の
中で、より量産レベルでの実用化に近い技術として、高
温アルミニウムスパッタ法及びアルミニウムリフロー法
を挙げることができる。
【0005】高温アルミニウムスパッタ法は、半導体基
板を高温に加熱しながらスパッタ法によってアルミニウ
ムあるいはアルミニウム合金(以下、単にアルミニウム
系合金ともいう)から成る配線材料で開口部を埋め込む
技術である。この高温アルミニウムスパッタ法において
は、半導体基板が高温に加熱されているため、絶縁層上
及び開口部内に堆積した配線材料も約400°C以上配
線材料の融点以下まで加熱される。その結果、軟化した
配線材料が流動状態となり開口部内を流れることが可能
となり、開口部は配線材料で埋め込まれる。
【0006】アルミニウムリフロー法においては、開口
部が形成された絶縁層上に通常のスパッタ法にてアルミ
ニウム系合金を堆積させた後、250゜C以上配線材料
の融点以下に半導体基板を加熱する。これによって、絶
縁層上に堆積した配線材料が流動状態となり開口部内を
流れ、開口部が配線材料で埋め込まれる。
【0007】高温アルミニウムスパッタ法やアルミニウ
ムリフロー法においては、下地と配線材料との間の濡れ
性の良否が、配線材料の開口部への埋め込み特性に大き
く影響を与える。即ち、濡れ性が良い場合には、配線材
料は開口部の側壁に沿って開口部内に拡がる。一方、濡
れ性が悪い場合には、開口部の上部で配線材料は丸まっ
てしまい、開口部の内部に拡がらない。実際、同一形
状、同一アスペクト比の開口部を形成し、同一条件で、
例えば、Al−1%Siから成る配線材料を高温アルミ
ニウムスパッタ法にて成膜しても、Tiのような濡れ性
の良い材料から下地が構成されている場合には開口部の
内部は配線材料によって良好に埋め込まれるが、SiO
2のような濡れ性の悪い材料から下地が構成されている
場合には良好には埋め込まれない。
【0008】高温アルミニウムスパッタ法やアルミニウ
ムリフロー法においては、開口部内に形成されたアルミ
ニウム系合金が半導体基板に突き抜けることを防止する
ために、例えばTiNから成るバリアメタル層を少なく
とも開口部の底部に形成する必要がある。
【0009】薄膜成膜技術の1つである蒸着法は、蒸着
材料を乗せたヒーターあるいは蒸着材料を入れたボー
ト、るつぼ等を抵抗加熱、高周波加熱、電子ビーム加熱
等によって加熱し、蒸着材料を蒸発させ、基材にかかる
蒸着材料を被着させる。この蒸着法においても、蒸着材
料の良好なるステップカバレッジを得ること、あるいは
シャドウイング効果を無くすことは重要な課題である。
【0010】カバレッジ良く開口部内を配線材料で埋め
込む別の技術にCVD法がある。所謂、ブランケットタ
ングステンCVD法を例にとり、このブランケットタン
グステンCVD方法に適した減圧CVD装置の概要を図
10に示す。このCVD装置は、原料ガスを導入する原
料ガス導入口102が設けられたCVD反応室100を
有する。このCVD反応室100内には、支持台として
のサセプタ104上に載置された半導体基板130の表
面にCVD原料ガスを分配するためのシャワーヘッド1
06が設けられている。シャワーヘッド106は、直径
2mm程度の貫通孔をランダムに設けた厚さ1〜2mm
のセラミック板から成る。
【0011】ブランケットタングステンCVD法におい
ては、図11に示すように、半導体基板130上に形成
された例えばSiO2から成る絶縁層140にフォトリ
ソグラフィ法及びリアクティブ・イオン・エッチング法
で開口部142を形成する。次いで、絶縁層140及び
開口部142内にバリアメタル層144を形成し、この
バリアメタル層144上にCVD法でタングステン層1
46を形成する。その後、絶縁層140上のタングステ
ン層146をエッチバックすることによって、開口部1
42にタングステンから成る配線材料が埋め込まれた接
続孔が完成する。
【0012】基材に成膜された金属を含む材料をドライ
エッチングするドライエッチング法には、化学反応及び
/又は物理反応を利用したプラズマエッチング法、スパ
ッタエッチング法、イオンビームエッチング法等の技術
がある。ドライエッチング法においては、基材に成膜さ
れた材料を精度良く所望の形状に加工することが重要な
課題である。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上述のようにスパッタ
法あるいは蒸着法においては、 (A)シャドウイング効果 (B)カバレッジ といった問題がある。また、高温アルミニウムスパッタ
法やアルミニウムリフロー法においては、 (C)成膜されたアルミニウム系合金の表面荒れ が大きな問題となっている。更には、CVD法において
は、 (D)原料ガスのガス分子の方向性の制御 が問題であり、ドライエッチング法においては、 (E)基材に対する励起活性種の流れの制御 が問題とされている。
【0014】スパッタ法あるいは蒸着法による成膜にお
けるシャドウイング効果は、スパッタ粒子あるいは蒸着
材料の基材に対する入射角度が大きな範囲に亙ることに
起因する。入射角度を小さな範囲内に納めることによっ
て、シャドウイング効果を防止することができ、スパッ
タ粒子あるいは蒸着材料のステップカバレッジが向上
し、例えば、スパッタ粒子はより多く開口部内に入り込
むことができる。
【0015】高温アルミニウムスパッタ法やアルミニウ
ムリフロー法にて開口部内を配線材料で埋め込む場合、
配線材料のカバレッジだけでなく、スパッタ粒子を堆積
させる下地層のカバレッジも重要である。下地層は、例
えばTiあるいはTiNから成る。下地層のカバレッジ
が悪い場合、図12に示すように、例えばアルミニウム
系合金から成る配線材料152の下地層150に対する
濡れ性が悪くなるので、配線材料152の埋め込み性が
悪くなり、ボイド154が発生するからである。尚図1
2中、130は半導体基板、140は絶縁層である。
【0016】また、バリアメタル層が開口部内に厚くし
かも均一に形成されない場合、アルミニウム系合金の半
導体基板への突き抜けを効果的に防止することができな
い。
【0017】通常のスパッタ法にて形成されたアルミニ
ウム系合金から成る配線層においては、アルミニウム系
合金の結晶粒子は、最稠密面が基材に平行な(111)
配向を有する。その結果、形成された配線層の表面の荒
れが少なくなる。一方、高温アルミニウムスパッタ法や
アルミニウムリフロー法にて形成されたアルミニウム系
合金から成る配線層においては、アルミニウム系合金の
各結晶の成長方向が乱れ、(111)配向が弱くなる。
その結果、形成された配線層の表面には大きな荒れが生
じる(図12参照)。このような配線層の表面荒れが生
じると、配線層から配線を形成する際、フォトリソグラ
フィ法でのパターニングにおいてハレーションが発生し
たり、形成された配線の耐マイグレーション特性が低下
し配線に断線が生じるといった問題が生じる。
【0018】配線層表面の荒れは、下地層の結晶配向性
に依存することも知られている。高温アルミニウムスパ
ッタ法やアルミニウムリフロー法においても、下地層が
Ti単層の場合、配線層の表面荒れが少なくなる。絶縁
層の上に形成されるTiは通常(002)配向を有し、
Ti(002)面とAl(111)面の格子定数の整合
性がよいので、Ti(002)面上に形成されたアルミ
ニウム系合金結晶は(111)配向し、配線層の表面荒
れが少なくなる。
【0019】一方、下地層がTiNから成る場合、Ti
N層上に形成されたアルミニウム系合金から成る配線層
の表面には荒れが発生する。通常、TiN粒子が基材に
対して垂直入射成分を多く有するようなスパッタ法にて
TiN層を成膜するが、このような条件では、成膜され
たTiN結晶は主に(200)配向を有する。TiN
(200)面とAl(111)面の格子定数の整合性は
余り良くない。それ故、TiN(200)面上に形成さ
れたアルミニウム系合金から成る配線層の表面には荒れ
が発生する。
【0020】然るに、TiN粒子が基材に対して斜め入
射成分を多く有する場合、成膜されたTiN結晶は主に
(111)配向を有する。TiN(111)面とAl
(111)面の格子定数の整合性は良い。それ故、Ti
N(111)面上に形成されたアルミニウム系合金から
成る配線層の表面には荒れが少ない。
【0021】このように、高温アルミニウムスパッタ法
やアルミニウムリフロー法にて形成されたアルミニウム
系合金から成る配線層の表面荒れは、下地層の結晶配向
性に依存する。
【0022】図10に示した従来のCVD装置では、原
料ガスのガス分子の方向性の制御は行われていないの
で、図11に示すように、開口部142内に堆積した例
えばタングステン層146にはボイド148が発生する
という問題がある。ボイドの発生原因は、タングステン
層146が、開口部142の底部からも、側壁からもほ
ぼ同一速度で成長するため、タングステン層146の堆
積が進むにつれて、開口部142内のタングステン層で
埋め込むべき空所のアスペクト比が大きくなるからであ
る。このような問題を解決するためには、CVD法にお
ける原料ガス分子の流れが、成膜すべき基材に対して均
一に且つ出来るだけ所望の角度で衝突する必要がある。
【0023】ドライエッチング法において、基材に成膜
された材料を微細な所望形状にエッチング加工するため
には、基材に対する励起活性種の流れを正確に制御する
必要がある。従来のドライエッチング装置においては、
励起活性種の方向性の物理的制御は行われていない。
【0024】従って、本発明の第1の目的は、蒸着材
料、スパッタ粒子、CVD原料ガス分離、励起活性種
等、薄膜加工に用いられる各種材料(以下、単に薄膜加
工原材料ともいう)の流れを制御するための治具を提供
することにある。
【0025】更に、本発明の第2の目的は、長時間の操
業においても成膜速度等が低下することがなく、また、
目詰まりを生じ難く、保守を頻繁に行う必要のない、薄
膜加工原材料の流れを制御するための治具を提供するこ
とにある。
【0026】また、本発明の第3の目的は、薄膜加工に
用いられる各種薄膜加工原材料の流れを制御するための
治具を備えた薄膜加工装置、及び薄膜加工方法を提供す
ることにある。
【0027】更にまた、本発明の第4の目的は、アルミ
ニウム系合金から成る配線層の表面荒れを効果的に防止
し得る配線形成方法を提供することにある。
【0028】
【課題を解決するための手段】上記の第1の目的を達成
するための本発明の薄膜加工用のコリメーターは、真空
又は減圧下で薄膜加工を行う薄膜加工装置内に配設され
るものであり、薄膜加工用原材料を通過させるための、
規則的に配列された複数のスリットを有することを特徴
とする。上記の第2の目的を達成するための本発明の薄
膜加工用のコリメーターは、上記のコリメーターにRF
バイアスを印加する装置を備えることを特徴とする。こ
れらのコリメーターにおいては、コリメーターの厚さ方
向の軸線に対するスリットの角度を可変、例えば15〜
75度の範囲で可変とすることができる。コリメーター
あるいはスリットは、ステンレススチール、アルミニウ
ム、その他の金属材料や、セラミック、樹脂等の成型加
工可能な材料から作製することができる。コリメーター
を複数のコリメーターから構成し、複数のコリメーター
を薄膜加工用原材料の流れに対して交換可能に配置する
ことができる。
【0029】また、上記の第3の目的を達成するための
本発明の薄膜加工装置は、上記の特徴を有する本発明の
コリメーターを備えている。更に、本発明の薄膜加工方
法は、上記の特徴を有する本発明の薄膜加工装置を使用
して、薄膜加工することが特徴である。あるいは又、コ
リメーターにRFバイアスを印加する装置が備えられて
いる場合には、コリメーターにRFバイアスを印加しつ
つ、薄膜加工することが特徴である。
【0030】薄膜加工装置としては、各種の真空蒸着装
置、真空又は減圧下で操作される、スパッタ装置、CV
D装置あるいはドライエッチング装置を挙げることがで
きる。
【0031】スパッタ装置としては、本発明のコリメー
ターを備えた、二極スパッタ装置、三極又は四極スパッ
タ装置、マグネトロンスパッタ装置、高周波スパッタ装
置、リアクティブスパッタ装置、バイアススパッタ装
置、非対称交流スパッタ装置、ゲッタスパッタ装置等を
挙げることができる。真空蒸着装置は、本発明のコリメ
ーターの他に、蒸着材料を乗せるワイヤあるいは蒸着材
料を入れるボート並びにるつぼ、及び抵抗加熱手段、高
周波加熱手段あるいは電子ビーム加熱手段から成る。ま
た、CVD装置としては、本発明のコリメーターを備え
た、減圧CVD装置、プラズマCVD装置、光CVD装
置等を挙げることができる。更に、ドライエッチング装
置としては、本発明のコリメーターを備えた、円筒形、
平行平板形、イオンビーム形のドライエッチング装置等
を挙げることができる。
【0032】コリメーターが複数のコリメーターから成
る場合には、薄膜加工装置にはコリメーター交換部を備
え、このコリメーター交換部には、薄膜加工装置内部と
コリメーター交換部との間の連通を遮断可能なシール手
段を設けることができる。複数のコリメーターは、例え
ば、回転軸及び回転軸から放射状に延びるコリメーター
取付部から成るコリメーター取付装置に取り付けること
ができる。あるいは又、コリメーターが複数のコリメー
ターから成る場合には、かかる複数のコリメーターは、
1枚の円盤状のプレートの所定の位置に各々のコリメー
ターが配置されたものとすることができる。
【0033】薄膜成膜方法としては、上述した各種の薄
膜加工装置を使用した、真空蒸着法、スパッタ法、CV
D法、ドライエッチング法を挙げることができる。スパ
ッタ法としては、二極スパッタ方式、三極又は四極スパ
ッタ方式、マグネトロンスパッタ方式、高周波スパッタ
方式、リアクティブスパッタ方式、バイアススパッタ方
式、非対称交流スパッタ方式、ゲッタスパッタ方式等を
挙げることができる。また、CVD法としては、減圧C
VD法、プラズマCVD法、光CVD法等を挙げること
ができる。更に、ドライエッチング法としては、励起ガ
スエッチング法、プラズマエッチング法、リアクティブ
・イオン・エッチング法、スパッタエッチング法、リア
クティブ・イオンビーム・エッチング法、イオンビーム
・スパッタ・エッチング法等を挙げることができる。
【0034】更に、上記の第3の目的は、基体に対して
斜め方向からスパッタリングを行うことにより、基体上
にTiN層を形成することを特徴とする本発明の薄膜加
工方法によって達成することができる。
【0035】上記の第4の目的は、基板上に形成された
絶縁層上にスパッタ法にてTiN層を形成した後、Ti
N層上にアルミニウム層を形成する半導体装置の配線形
成方法であって、基板に対して斜め方向からスパッタリ
ングを行うことによって絶縁層上にTiN層を形成する
ことを特徴とする本発明の半導体装置の配線形成方法に
よって達成することができる。この場合、基板に対して
入射角を15乃至75度としてスパッタリングを行うこ
とによって絶縁層上にTiN層を形成することができ
る。入射角が15度未満では、絶縁層上に堆積するTi
N粒子中に垂直入射成分を有するTiN粒子が多くな
る。また、入射角が75度を越えると、成膜効率が低下
する。アルミニウム層の形成は、高温アルミニウムスパ
ッタ法又はアルミニウムリフロー法とすることができ
る。
【0036】また、TiN層を形成する前に、基板に対
して概ね垂直方向からスパッタリングを行うことによっ
て絶縁層上にTiから成るコンタクト層を形成する工程
を更に含むことができる。更には、TiN層を形成した
後、アルミニウム層を形成する前に、基板に対して概ね
垂直方向からスパッタリングを行うことによってTiN
上層にTiから成る濡れ性改善層を形成する工程を更に
含むことができる。
【0037】
【作用】本発明のコリメーターは、薄膜加工原材料の流
れを正確に制御し得るので、 (A) スパッタ法あるいは蒸着法による成膜におけ
る、シャドウイング効果の防止、優れたステップカバレ
ッジ (B) 各種CVD法における優れた成膜性 (C) ドライエッチング法における優れた微細加工性 を得ることができる。
【0038】コリメーターにRFバイアスを印加するこ
とによって、スリットへの薄膜加工用原材料の付着等を
発生し難くすることができる。スパッタ粒子あるいは蒸
着材料(以下、スパッタ粒子等ともいう)自体は大きな
エネルギーでコリメーターに入射するわけではないの
で、スリットを通過するスパッタ粒子等は、スリットの
表面に付着したスパッタ粒子等を弾き飛ばすことができ
ない。然るに、コリメーターにRFバイアスを印加する
と、スパッタ粒子等は加速されてエネルギーを有する状
態でスリットを通過し、スリットの表面に付着したスパ
ッタ粒子等を弾き飛ばすことができる。それ故、スリッ
ト表面への薄膜加工用原材料の付着を発生し難くするこ
とができる。
【0039】本発明の薄膜加工方法あるいは半導体装置
の配線形成方法においては、基体(絶縁層)に対して斜
め方向からスパッタリングを行うことにより、基体(絶
縁層)上にTiN層を形成する。その結果、成膜された
TiN結晶は主に(111)配向を有する。TiN(1
11)面とAl(111)面の格子定数の整合性は良い
ので、TiN(111)面上に形成されたアルミニウム
系合金から成る配線層の表面には荒れが少ない。もし
も、TiN粒子が基体(絶縁層)に対して垂直入射成分
を多く有するようなスパッタ法にてTiN層を成膜した
場合、成膜されたTiN結晶は主に(200)配向を有
する。TiN(200)面とAl(111)面の格子定
数の整合性は余り良くないので、TiN(200)面上
に形成されたアルミニウム系合金から成る配線層の表面
には荒れが発生する。
【0040】また、本発明の半導体装置の配線形成方法
において、Tiから成るコンタクト層あるいは濡れ性改
善層を、基板に対して概ね垂直方向からスパッタリング
を行うことによって絶縁層上に形成すれば、Ti結晶は
主に(002)配向を有し、その結果、アルミニウム層
も主に(111)配向を有する。従って、形成されたア
ルミニウム層の表面荒れを少なくすることができる。
【0041】
【実施例】以下、図面を参照して、実施例に基づき本発
明を説明する。実施例1〜実施例4においては、本発明
の薄膜加工用コリメーター及び薄膜加工装置を説明し、
実施例5〜実施例6においては、薄膜加工方法及び半導
体装置の配線形成方法を説明する。
【0042】(実施例1)図1の(A)に本発明のコリ
メーターの平面図を示す。本発明のコリメーター10
は、規則的に平行に配列された複数のスリット12を有
する。各スリット12はフレーム14に固定されてい
る。図1の(A)の線B−Bに沿ったスリット12の断
面図を、図1の(B)に示す。コリメーター10の厚さ
(t)、スリット12の間隔(L)、コリメーターの厚
さ方向の軸線10Aに対するスリット12の角度(α)
は、成膜条件等に依存して適宜設計すればよい。
【0043】本発明のコリメーターの変形を、図2に模
式的な平面図及び断面図で示す。図1に示したコリメー
ターと相違する点は、コリメーターの厚さ方向の軸線1
0Aに対してスリット12の角度(α)が可変である点
にある。図2に示したコリメーターの各スリット12の
上部は移動しないようにフレーム(図示せず)に回動可
能に取り付けられている。また、各スリット12の下部
はリンク機構(図示せず)を介して棒16に取り付けら
れている。棒16を移動させると、リンク機構を介して
各スリット12の下部も移動する。各スリット12の上
部はフレームに回動可能に取り付けられているので、コ
リメーターの厚さ方向の軸線10Aに対する各スリット
12の角度(α)が変化する。尚、スリット12の角度
変更機構は、図2に示した例に限定されず、如何なる機
構とすることもできる。
【0044】図1に示したコリメーターを使用したスパ
ッタ装置20の概要を図3の(A)に示す。図3の
(A)において、10はコリメーター、22はターゲッ
ト、30は薄膜を成膜すべき基材、24は基材を加熱す
るためのヒーターブロックである。また、スリット12
の一部分の拡大図を図3の(B)に示す。
【0045】スリット12の長さ方向の軸線12A(図
3の(B)に黒丸で示し、紙面に垂直に延びる)と垂直
な面においては、角度γ1より小さい角度あるいは角度
γ2大きい角度でスリット12に入射するスパッタ粒子
(薄膜加工原材料)は、コリメーター10によって遮蔽
され、基材30に到達しない。これによって、スパッタ
粒子の基材30に対する入射角度は、スリット12の長
さ方向の軸線12Aと垂直な面においては、基材30の
法線(言い換えれば、コリメーター10の厚さ方向の軸
線10A)を中心に或る角度範囲、即ちγ1乃至γ2度に
制限される。その結果、カバレッジの向上を図ることが
できる。合わせて、スパッタ粒子の基材30への入射角
成分が制御されるので、所望の薄膜結晶配向性を得るこ
とができる。
【0046】(実施例2)図4の(A)に、複数のコリ
メーター10を備えたコリメーター板210の平面図を
示す。また、図4の(B)に、かかるコリメーター板2
10を備えたスパッタ装置200の一部断面図を示す。
このコリメーター板210は、ステンレススチールの円
盤から構成され、所定の領域に3つのコリメーター10
が設けられている。各々のコリメーター10にはスリッ
ト12が設けられている。スリット12は平行に規則的
に配置されておりフレーム14に取り付けられている。
コリメーター10の厚さ方向の軸線に対してスリット1
2の角度を可変とする構造としてもよい。コリメーター
の数に制限はない。コリメーター板210の中心部には
回転軸220が取り付けられており、回転軸220には
モータ224が取り付けられている。コリメーター板2
10はモータ224によって回転可能であり、従って、
コリメーター10は薄膜加工用原材料の流れに対して交
換可能である。尚、202はスパッタチャンバ、226
はスパッタカソード、228は排気ポートである。
【0047】(実施例3)図4の(A)とは別の複数の
コリメーターから成るコリメーター装置310の平面図
を図5の(A)に示す。また、図5の(B)に、かかる
コリメーター装置310を備えたスパッタ装置300の
一部断面図を示す。2つのコリメーター10はステンレ
ススチール製であり、各々のコリメーター10には、平
行に規則的に配置されたスリット12が設けられてい
る。スリット12はフレーム14に取り付けられてい
る。コリメーター10の厚さ方向の軸線に対してスリッ
ト12の角度を可変とする構造にしてもよい。コリメー
ターは3つ以上であってもよい。コリメーター装置31
0の中心部は回転軸320に取り付けられ、回転軸32
0にはモータ324が取り付けられている。コリメータ
ー10は回転軸320から放射状に延びるコリメーター
取付部から成るコリメーター取付装置322に取り付け
られている。
【0048】図5の(B)に示したスパッタ装置300
には、コリメーター交換部330が更に設けられてい
る。コリメーター交換部330は、スパッタチャンバ3
02とコリメーター交換部330との間の連通を遮断可
能なシール手段332,334を備えている。シール手
段332,334は、例えばコリメーター10が図5の
(B)に示す位置に来たとき、図示していない移動機構
により上昇及び下降させられ、コリメーター10を真空
シールできる構造を有する。こうして、コリメーター1
0をシール手段332,334によって真空シールして
コリメーター交換部330とスパッタチャンバ302と
の連通を遮断した後、コリメーター交換部330のみを
大気に解放し、図示していない交換ドアを開けて目詰ま
りしたコリメーターを交換する。この後、コリメーター
交換部330を真空引きし、シール手段332,334
を下降及び上昇させる。これによりスパッタチャンバ3
02を大気に解放することなく、目詰まりしたコリメー
ターを交換できるので、遮蔽板交換後の真空引き時間を
大幅に短縮することができる。
【0049】(実施例4)実施例4のコリメーター10
には、図6に示すように、13.56MHzのRFバイ
アスを印加できる装置26が備えられている。スパッタ
装置20Aの構成は、図3に示したスパッタ装置20と
同様である。コリメーター10にRFバイアスを印加す
ることによって、スリット12へのパーティクルの付着
やスリット12の目詰まりを少なくすることができ、コ
リメーターのメンテナンス頻度を低減することができ
る。尚、RFバイアスを印加できる装置26を実施例2
又は実施例3にて説明したスパッタ装置のコリメーター
に取り付けることができる。
【0050】(実施例5)実施例5は、薄膜加工方法あ
るいは半導体装置の配線形成方法に関する。即ち、実施
例5は、図7に示すように、基体44に対して斜め方向
からスパッタリングを行うことにより基体44上にTi
N層50を形成する薄膜加工方法に関する。若しくは、
実施例5は、絶縁層44上にスパッタ法にてTiN層5
0を形成した後、TiN層50上にアルミニウム層54
を形成する半導体装置の配線形成方法に関し、基板40
に対して斜め方向からスパッタリングを行うことによっ
て絶縁層44上にTiN層50を形成する。尚、実施例
5においては、TiN層50の形成の際、TiN粒子の
基板40に対する入射角を45度とする。以下、実施例
5の半導体装置の配線形成方法を、半導体素子の模式的
な一部断面図である図7を参照して説明する。尚、Ti
N層50、必要に応じてコンタクト層48及び濡れ性改
善層52の成膜は、マルチチャンバー方式の枚葉式スパ
ッタ装置を使用して行うことができる。
【0051】先ず、不純物拡散領域42が形成された半
導体基板から成る基板40上に、従来の方法に基づき、
例えばSiO2から成る絶縁層(基体)44をCVD法
で堆積させ、絶縁層44にフォトリソグラフィ法及びリ
アクティブ・イオン・エッチング法で開口部46を形成
する(図7の(A)参照)。
【0052】次いで、開口部46内を含む絶縁層44の
全面に、Tiから成るコンタクト層48をスパッタ法に
て形成することが望ましい。このTiから成るコンタク
ト層48は、後に形成されるアルミニウム層と不純物拡
散領域42との間のコンタクト抵抗の低減を目的として
形成される。コンタクト層48の成膜条件を、例えば以
下のとおりとする。尚、スパッタ法は、コリメーターを
使用しない通常のスパッタ法とした。 膜厚 30nm 成膜パワー 4kW スパッタ圧力 0.4Pa 基板加熱温度 150°C プロセスガス Ar=100sccm
【0053】その後、基体44に対して斜め方向からス
パッタリングを行うことにより、基体44上にTiN層
50を形成する。言い換えれば、基板40に対して斜め
方向からスパッタリングを行うことによって絶縁層44
上にTiN層50を形成する。即ち、図3に示すよう
に、TiNから成るスパッタターゲット22と基板との
間に図1に示したコリメーター10を設置して、開口部
46内を含む絶縁層44の全面に(コンタクト層48が
形成されている場合にはコンタクト層48上に)、以下
の条件でTiN層50を成膜する(図7の(B)参
照)。コリメーターの厚さ方向の軸線10Aに対するス
リット12の角度(α)を45度とした。成膜条件は、
絶縁層44上に70nmのTiN層50が形成される条
件とした。このTiN層50はバリアメタル層として機
能する。 成膜パワー 8kW スパッタ圧力 0.4Pa 基板加熱温度 150°C プロセスガス N2/Ar=20/40sccm
【0054】スリット12の長さ方向の軸線12Aに垂
直な面においては、TiN粒子が半導体基板から成る基
板40に対して概ね45度の入射角で入射し、絶縁層4
4上に堆積する。同時にTiN粒子は開口部46内にも
堆積する。絶縁層44に対して垂直若しくは垂直に近い
入射角度を有するTiN粒子の相当の量は、スリット1
2によって遮断され、絶縁層44に到達しない。このよ
うに絶縁層44に対して斜めの入射角度をTiN粒子に
持たせることによって、主に(111)配向を有するT
iN結晶から成るTiN層50を絶縁層44上に形成す
ることができる。
【0055】次に、TiN層50の上にTiから成る濡
れ性改善層52をスパッタ法にて形成することが望まし
い。このTiから成る濡れ性改善層52は、次の工程で
成膜されるアルミニウム層の濡れ性改善を目的として形
成される。濡れ性改善層52の成膜条件を、例えば以下
のとおりとすることができる。尚、スパッタ法は、コリ
メーターを使用しない通常のスパッタ法とした。 膜厚 100nm 成膜パワー 4kW スパッタ圧力 0.4Pa 基板加熱温度 150°C プロセスガス Ar=100sccm
【0056】その後、真空を破らずに連続して他のチャ
ンバでAl−1%Siから成るアルミニウム層54を、
TiN層50上(濡れ性改善層52が形成されている場
合には、濡れ性改善層52上)に、以下の条件の高温ス
パッタ法に従って成膜する(図7の(C)参照)。尚、
このアルミニウム系合金のスパッタリングに際しては、
チャンバ内にコリメーターを設けても、設けなくともよ
い。尚、コリメーターを設ける場合、コリメーターの厚
さ方向の軸線に対するスリットの角度は基板の法線と平
行とすることが望ましい。成膜時、RF450V程度の
基板バイアスを印加してもよい。 成膜パワー 10kW スパッタ圧力 0.4Pa 基板加熱温度 500°C プロセスガス Ar=100sccm 成膜速度 0.6μm/分 膜厚 600nm
【0057】下地であるTiN層50は主に(111)
配向を有している。その結果、その上に形成されるアル
ミニウム層54も主に(111)配向を有する。従っ
て、形成されたアルミニウム層54の表面荒れを少なく
することができる。
【0058】TiN層50上にTiから成る濡れ性改善
層52を形成する場合、下地であるTiN層50は主に
(111)配向を有している。そのため、その上に形成
された濡れ性改善層52も主に(002)配向を有し、
その結果、アルミニウム層54も主に(111)配向を
有する。従って、形成されたアルミニウム層54の表面
荒れを少なくすることができる。
【0059】尚、高温アルミニウムスパッタ法の代わり
にアルミニウムリフロー法を採用することもできる。こ
の場合には、先ず、半導体基板から成る基板40を35
0゜C以上に加熱することなく、TiN層50上(Ti
から成る濡れ性改善層52が形成されている場合には、
濡れ性改善層52上)に、アルミニウム系合金を例えば
以下の条件の通常のスパッタ法にて形成する。 成膜パワー 20kW スパッタ圧力 0.4Pa 基板温度 室温 プロセスガス Ar=100sccm 成膜速度 1.2μm/分 膜厚 600nm
【0060】その後、好ましくは真空を破ることなく、
例えば以下の条件で基板40を加熱する。これによっ
て、成膜されたアルミニウム層は流動状態となり開口部
46内に流れ込み、開口部46はアルミニウム層54に
よって埋め込まれる。基板40の加熱条件を、例えば以
下のとおりとすることができる。 加熱方式 基板裏面ガス加熱 基板加熱温度 500゜C 加熱時間 3分 プロセスガス Ar=100sccm プロセスガス圧力 1.1×103Pa ここで、基板裏面ガス加熱方式とは、基板裏面に配置し
たヒーターブロックを所定の温度(加熱温度)に加熱
し、ヒーターブロックと基板裏面の間にプロセスガスを
導入することによって基板を加熱する方式である。加熱
方式としては、この方式以外にもランプ加熱方式等を用
いることができる。
【0061】尚、アルミニウム層54の形成は、高温ア
ルミニウムスパッタ法あるいはアルミニウムリフロー法
に依らず、通常のスパッタ法にて形成してもよい。この
場合においても、下地であるTiN層50あるいは濡れ
性改善層52の結晶配向性が最適化されているので、高
い信頼性を有する配線を形成することができる。
【0062】(実施例6)実施例6においては、TiN
層50を形成する前に、基板40に対して概ね垂直方向
からスパッタリングを行うことにより、絶縁層44上に
Tiから成るコンタクト層48を形成する。また、Ti
N層50を形成した後に、基板40に対して概ね垂直方
向からスパッタリングを行うことにより、TiN層50
上にTiから成る濡れ性改善層52を形成する。図2に
示したような、コリメーターの厚さ方向の軸線10Aに
対するスリット12の角度(α)が可変であるコリメー
ター10を使用した。尚、実施例6においては、TiN
層50の形成の際、TiN粒子の基板40に対する入射
角を45度とする。以下、実施例6の半導体装置の配線
形成方法を、半導体素子の模式的な一部断面図である図
8を参照して説明する。尚、コンタクト層48、TiN
層50及び濡れ性改善層52の成膜は、マルチチャンバ
ー方式の枚葉式スパッタ装置を使用して行うことができ
る。
【0063】先ず、不純物拡散領域42が形成された半
導体基板40上に、従来の方法に基づき、例えばSiO
2から成る絶縁層44をCVD法で堆積させ、絶縁層4
4にフォトリソグラフィ法及びリアクティブ・イオン・
エッチング法で開口部46を形成する(図8の(A)参
照)。
【0064】次いで、開口部46内を含む絶縁層44の
全面に、Tiから成るコンタクト層48をスパッタ法に
て形成する。コンタクト層48の成膜条件を、実施例5
と同様とした。尚、スパッタ法は、コリメーターを使用
するスパッタ法であり、コリメーターの厚さ方向の軸線
10Aに対するスリット12の角度(α)を0度とし
た。即ち、コリメーターの厚さ方向の軸線10Aに対す
るスリット12の角度(α)は基板40の法線と平行と
した。これによって、基板40に対して斜めに入射する
Ti粒子成分が少なくなり、垂直若しくは垂直に近い入
射角成分を有するTi粒子が絶縁層44上に堆積する。
その結果、(002)配向したTi結晶から成るコンタ
クト層48が形成される。
【0065】その後、コリメーターの厚さ方向の軸線1
0Aに対するスリット12の角度(α)を45度に変更
して、実施例5と同様に、Tiから成るコンタクト層4
8上にTiN層50を形成する。下地であるコンタクト
層48が(002)配向しているので、TiN層50は
一層強く(111)配向する。
【0066】次に、コリメーターの厚さ方向の軸線10
Aに対するスリット12の角度(α)を0度に変更し
て、実施例5と同様に、TiN層50上にTiから成る
濡れ性改善層52を形成する。これによって、基板40
に対して斜めに入射するTi粒子成分が少なくなり、垂
直若しくは垂直に近い入射角成分を有するTi粒子がT
iN層50上に堆積する。また、下地であるTiN層5
0は主に(111)配向している。その結果、一層強く
(002)配向したTi結晶から成る濡れ性改善層52
が形成される。
【0067】その後、実施例5と同様に、Tiから成る
濡れ性改善層52上にAl−1%Siから成るアルミニ
ウム層54を、高温アルミニウムスパッタ法若しくはア
ルミニウムリフロー法で形成する。この場合、アルミニ
ウム層54は主に(002)配向したTi結晶から成る
濡れ性改善層52上に成膜されるので、アルミニウム層
54も一層強く(111)配向する。従って、一層効果
的にアルミニウム層54の表面荒れを効果的に防止する
ことができる。
【0068】尚、図4に示したコリメーターを備えたス
パッタ装置を用いて、成膜を行なえば、図1に示したコ
リメーターより、目詰まりが低減し、コリメーターのメ
ンテナンス頻度を下げることができる。
【0069】以上、本発明を好ましい実施例に基づき説
明したが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。コリメーターの大きさ、材質、厚さ、あるいは
スリットの間隔、角度等の各種のパラメーターは、使用
する装置及び方法に適したものに適宜変更することがで
きる。例えば、本発明の薄膜加工装置が真空蒸着装置か
ら成る場合、本発明のコリメーターを、蒸着材料源と、
蒸着材料を被着させる基材との間に設ければよい。本発
明の薄膜加工装置が各種のCVD装置あるいはドライエ
ッチング装置から成る場合、本発明のコリメーターを、
薄膜加工すべき基材の上方に設ければよい。例えば、図
10に示した減圧CVD装置においては、シャワーヘッ
ド106の代わりに本発明のコリメーターを使用すれば
よい。
【0070】各実施例における成膜条件や数値は例示で
あり、適宜変更することができる。
【0071】実施例5及び実施例6においては、不純物
拡散領域42が形成された半導体基板から成る基板40
上に絶縁層44を形成したが、代わりに、各種電極や下
層配線層上に絶縁層を形成した後、本発明の薄膜加工方
法あるいは半導体装置の配線形成方法を適用することが
できる。絶縁層44はSiO2に限定されず、BPS
G、PSG、BSG、AsSG、PbSG、SbSG、
SOG、SiONあるいはSiN等の公知の絶縁材料、
あるいはこれらの絶縁層を積層したものから構成するこ
とができる。アルミニウム層54は、純Al、あるいは
Al−Si−Cu、Al−Cu、Al−Ge等のAl合
金から構成することができる。
【0072】また、実施例5あるいは実施例6における
TiN層50の形成においては、本発明のコリメーター
の使用に限定されない。例えば、スリットの代わりに貫
通孔が形成されたコリメーターを使用することができ
る。この場合、コリメーターの厚さ方向の軸線に対して
貫通孔の軸線を適当な角度だけ傾ければよい。このよう
なコリメーターの模式的な平面図及び断面図を図9に示
す。あるいは又、スリット若しくは貫通孔を有するコリ
メーターを使用して、基板40を適当な角度傾けた状態
で回転させることによって、基板(絶縁層)に対して斜
め方向からスパッタリングを行うこともできる。
【0073】実施例6における各層の成膜においては、
コリメーターの厚さ方向の軸線10Aに対するスリット
12の角度が可変のコリメーターを使用する代わりに、
実施例2又は実施例3にて説明したスパッタ装置を使用
することができる。この場合には、或るコリメーターに
関しては、コリメーターの厚さ方向の軸線10Aに対す
るスリット12の角度を所定の角度(例えば15〜75
度)とし、他のコリメーターに関しては、コリメーター
の厚さ方向の軸線10Aに対するスリット12の角度を
0度とすればよい。スリットを有するコリメーターの代
わりに貫通孔を有するコリメーターを用いてもよい。
【0074】本発明の薄膜加工方法は半導体装置の製造
技術への応用に限られない。例えば、磁気記録媒体製造
プロセスの分野における蒸着テープの製造工程を挙げる
ことができる。この製造プロセスにおいては、例えばC
o−Ni磁性合金材料を抵抗加熱、高周波加熱又は電子
ビーム加熱等の加熱手段により加熱蒸発させる。そし
て、基材であるポリエチレンテレフタラートフィルム
(PETフィルム)等の長尺のベースフィルムを巻き出
し・巻き取りながら、かかるベースフィルム上に連続的
にCo−Ni磁性薄膜を成膜する。満足すべき蒸着テー
プの電磁変換特性を得るためには、磁性薄膜の一軸異方
性を長手方向に揃えることが必要である。このために
は、ベースフィルムに対して、例えば60〜75度の高
入射角に制御しつつCo−Ni磁性合金材料をベースフ
ィルム上に蒸着させる、所謂斜め蒸着が行われる。この
ような蒸着テープの製造技術にも本発明の薄膜加工方法
を適用することができる。
【0075】
【発明の効果】本発明のコリメーター、及び薄膜加工装
置並びに薄膜加工方法においては、薄膜加工原材料の流
れを正確に制御し得るので、(a)スパッタ法あるいは
蒸着法による成膜における、シャドウイング効果の防
止、優れたステップカバレッジ、(b)各種CVD法に
おける優れた成膜性、(c)ドライエッチング法におけ
る優れた微細加工性、を得ることができる。また、コリ
メーターにRFバイアスを印加する装置を備えることに
より、スリットへの薄膜加工用原材料の付着を低減させ
ることができ、コリメーターの保守頻度も一層少なくす
ることができる。
【0076】本発明の薄膜加工方法あるいは半導体装置
の配線形成方法においては、成膜された薄膜の結晶配向
性を制御することができる。従って、アルミニウム層の
表面荒れを防止することができる。その結果、アルミニ
ウム層のフォトリソグラフィ法でのパターニングにおい
てハレーションが発生することを防止でき、また、形成
された配線の耐マイグレーション特性が向上し、高い信
頼性を有する配線を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のコリメーターの平面図及び断面図で
ある。
【図2】実施例1の別の形式のコリメーターの平面図及
び断面図である。
【図3】実施例1の薄膜加工装置の概要図及びコリメー
ターの拡大図である。
【図4】実施例2のコリメーター及び薄膜加工装置の概
要を示す図である。
【図5】実施例3のコリメーター及び薄膜加工装置の概
要を示す図である。
【図6】コリメーターにRFバイアス装置を取り付けた
実施例4の薄膜加工装置の概要を示す図である。
【図7】実施例5の半導体装置の配線形成方法の各工程
を説明するための、半導体素子の模式的な一部断面図で
ある。
【図8】実施例6の半導体装置の配線形成方法の各工程
を説明するための、半導体素子の模式的な一部断面図で
ある。
【図9】貫通孔を有するコリメーターの平面図及び断面
図である。
【図10】従来の減圧CVD装置の概要を示す図であ
る。
【図11】従来のブランケットタングステンCVD法に
よる接続孔の形成方法を説明するための、半導体素子の
模式的な一部断面図である。
【図12】従来のスパッタ法における問題点を示す図で
ある。
【符号の説明】
10 コリメーター 12 スリット 20,20A スパッタ装置 22 ターゲット 24 ヒーターブロック 26 RFバイアス装置 30 薄膜を成膜すべき基材 40 基板 42 不純物拡散領域 44 絶縁層 46 開口部 48 コンタクト層 50 TiN層 52 濡れ性改善層 54 アルミニウム層 100 CVD反応室 102 原料ガス導入口 104 サセプタ 106 シャワーヘッド 130 半導体基板 140 絶縁層 142 開口部 144 バリアメタル層 146 タングステン層 148 ボイド 152 配線材料 150 下地 154 ボイド 200,300 スパッタ装置 202,302 スパッタチャンバ 210 コリメーター板 220,320 回転軸 224,324 モータ 310 コリメーター装置 322 コリメーター取付装置 330 コリメーター交換部 332,334 シール手段

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】真空又は減圧下で薄膜加工を行う薄膜加工
    装置内に配設される薄膜加工用のコリメーターであっ
    て、 薄膜加工用原材料を通過させるための、規則的に配列さ
    れた複数のスリットを有することを特徴とするコリメー
    ター。
  2. 【請求項2】コリメーターの厚さ方向の軸線に対するス
    リットの角度が可変であることを特徴とする請求項1に
    記載のコリメーター。
  3. 【請求項3】RFバイアスを印加する装置を具備してい
    ることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のコリ
    メーター。
  4. 【請求項4】請求項1又は請求項2に記載されたコリメ
    ーターを備えた薄膜加工装置。
  5. 【請求項5】請求項3に記載されたコリメーターを備え
    た薄膜加工装置。
  6. 【請求項6】薄膜加工装置はスパッタ装置であることを
    特徴とする請求項4又は請求項5に記載の薄膜加工装
    置。
  7. 【請求項7】請求項4に記載された薄膜加工装置を使用
    して、薄膜加工することを特徴とする薄膜加工方法。
  8. 【請求項8】請求項5に記載された薄膜加工装置を使用
    して、コリメーターにRFバイアスを印加しつつ薄膜加
    工することを特徴とする薄膜加工方法。
  9. 【請求項9】基体に対して斜め方向からスパッタリング
    を行うことにより、基体上にTiN層を形成することを
    特徴とする薄膜加工方法。
  10. 【請求項10】基板上に形成された絶縁層上にスパッタ
    法にてTiN層を形成した後、該TiN層上にアルミニ
    ウム層を形成する半導体装置の配線形成方法であって、
    基板に対して斜め方向からスパッタリングを行うことに
    よって絶縁層上にTiN層を形成することを特徴とする
    半導体装置の配線形成方法。
  11. 【請求項11】基板に対して入射角を15乃至75度と
    してスパッタリングを行うことによって絶縁層上にTi
    N層を形成することを特徴とする請求項10に記載の半
    導体装置の配線形成方法。
  12. 【請求項12】アルミニウム層の形成を高温アルミニウ
    ムスパッタ法又はアルミニウムリフロー法にて行うこと
    を特徴とする請求項10又は請求項11に記載の半導体
    装置の配線形成方法。
  13. 【請求項13】TiN層を形成する前に、基板に対して
    概ね垂直方向からスパッタリングを行うことによって絶
    縁層上にTiから成るコンタクト層を形成する工程を更
    に含むことを特徴とする請求項10乃至請求項12のい
    ずれか1項に記載の半導体装置の配線形成方法。
  14. 【請求項14】TiN層を形成した後、アルミニウム層
    を形成する前に、基板に対して概ね垂直方向からスパッ
    タリングを行うことによってTiN上層にTiから成る
    濡れ性改善層を形成する工程を更に含むことを特徴とす
    る請求項10乃至請求項13のいずれか1項に記載の半
    導体装置の配線形成方法。
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