JPH07113041B2 - ビニル系単量体のラジカル重合の反応抑制方法 - Google Patents

ビニル系単量体のラジカル重合の反応抑制方法

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JPH07113041B2
JPH07113041B2 JP22453487A JP22453487A JPH07113041B2 JP H07113041 B2 JPH07113041 B2 JP H07113041B2 JP 22453487 A JP22453487 A JP 22453487A JP 22453487 A JP22453487 A JP 22453487A JP H07113041 B2 JPH07113041 B2 JP H07113041B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ビニル系単量体のラジカル重合用反応抑制剤
およびそれを使用する反応抑制方法に関する。
〔従来の技術〕
従来、ビニル系単量体のラジカル重合反応において、フ
ェノール系化合物、イオウ化合物、N−オキシド化合物
などからなる反応抑制剤(反応禁止剤とも称される)を
重合系中へ添加することが行われており、これらの中で
フェノール系化合物としては、例えば、2,2−ジ−
(4′−ヒドロキシフェニル)プロパン、ハイドロキノ
ン、p−メトキシフェノール、ターシャリブチルヒドロ
キシアニソール、n−オクタデシル−3−(4−ヒドロ
キシ−3,5−ジ−ターシャリブチルフェニル)プロピオ
ネート、2,5−ジ−ターシャリブチルハイドロキノン、
4,4′−ブチリデンビス−(3−メチル−6−ターシャ
リブチルフェノール)、3,5−ジ−ターシャリブチル−
4−ヒドロキシトルエン、2,2′−メチレン−ビス−
(4−エチル−6−ターシャリブチルフェノール)、ト
リエチレングリコール、ビス〔3−(3−ターシャリブ
チル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート〕、ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,
5−ジ−ダーシャリブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート〕、ターシャリブチルカテコール、4,
4′−チオビス−(6−ターシャリブチル−m−クレゾ
ール)、トコフェロール等が知られている。
これらの反応抑制剤は、重合開始前に重合系中へ添加す
ることによって、生成重合体中のフィッシュアイを減少
させるため(特開昭48-89990号、特公昭60-50366号)、
また重合反応の途中で添加してヒートキックを抑制する
ため、あるいは重合反応の終了時に添加して後重合を防
止したり、熱履歴による初期着色性の悪化を防止するた
め(米国特許No.3642756明細書、特開昭57-185302号、
同62-503号)などの目的で使用される。また、異常反応
時における緊急反応停止剤としても用いられている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし、前記従来の反応抑制剤によっては、重合反応の
抑制または禁止を十分に行うことができないことがあ
る。そのため、得られる重合体のフィッシュアイ、初期
着色性、熱安定性等の品質が悪化し、あるいは重合器の
内壁へのポリマースケールの付着が助長されることがあ
る。
そこで、本発明の目的は、ビニル系単量体のラジカル重
合反応の抑制および停止を十分に行うことができ、得ら
れる重合体のフィッシュアイを減少させるとともに、初
期着色性および熱安定性に優れたビニル系重合体を製造
することができる反応抑制剤およびそれを使用する反応
抑制方法を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、上記問題点を解決するために、 下記一般式(I) 〔ここで、RはC3〜C5のアルキル基、例えば、n−プロ
ピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert
−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、tert−ペンチ
ル、ネオペンチル等であり、R1およびR2は同一でも異な
ってもよくC3以上のアルキル基、例えば、n−プロピ
ル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−
ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、tert−ペンチ
ル、ネオペンチル等である。〕 で表わされる化合物からなるビニル系単量体のラジカル
重合用反応抑制剤を提供するものである。
一般式(I)で表わされる反応抑制剤の中でも、R1およ
びR2がtert−ブチル基であるものが好ましく、特に、R1
およびR2がtert−ブチル基でRがsec−ブチル基である
2,6−ジ−tert−ブチル−4−sec−ブチルフェノールが
好ましい。
本発明の反応抑制剤は、ビニル系単量体のラジカル重合
反応において特に有効であり、そのビニル系単量体とし
ては、例えば塩化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデン
等のハロゲン化ビニルまたはハロゲン化ビニリデン;ア
クリル酸エステル、例えばメチルアクリレート、エチル
アクリレート、ブチルアクリレート、オクチルアクリレ
ート、シアノエチルアクリレート等のような少なくとも
1個の末端基CH2=C<を有する重合性オレフィン系モ
ノマー;ビニルアセテート;メチルメタアクリレート、
ブチルメタアクリレート等のようなメタアクリル酸のエ
ステル;α−メチルスチレン、ビニルトルエン、クロロ
スチレン等を含むスチレン及びスチレン誘導体;ビニル
ナフタレン;ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等
を含むジオレフィン;及びこれらの種類のモノマーと他
の共重合可能なオレフィンモノマーとの混合物;並びに
当業者に知られた種類の他の重合性オレフィンモノマー
があげられる。
本発明の反応抑制剤は、ビニル系単量体のラジカル重合
反応であれば、その重合形式によらず適用することがで
き、例えば溶液重合、乳化重合、懸濁重合、塊状重合な
どのいずれの重合形式の重合においても用いることがで
きる。
以下、本発明の反応抑制剤を用いるビニル系単量体のラ
ジカル重合の反応抑制方法を、水性媒体中における懸濁
重合に即して説明する。
反応抑制剤は、その使用目的に応じて、重合の開始前、
重合中および重合終了期のうち少なくとも1つの段階に
おいて重合系に添加される。
反応抑制剤の添加量は、一般に、ビニル系単量体100重
量部当り0.0005〜0.5重量部程度である。さらに具体的
には、生成重合体中のフィッシュアイを減少させる目的
で重合開始前に添加する場合には、ビニル系単量体100
重量部当り反応抑制剤0.0005〜0.005重量部が好まし
い。
この場合には水性媒体を予め加温して仕込む場合に有効
である。所定の重合転化率に達した時点で重合反応を終
了させ、その後の後重合を防止する目的で、重合終了期
に添加する場合は、仕込んだビニル系単量体100重量部
当り0.005〜0.05重量部が好ましい。さらにまた、緊急
時に懸濁重合反応を完全に停止させる目的で、本発明の
反応抑制剤を重合系中へ添加する場合は、その添加量は
仕込んだビニル系単量体100重量部当り0.2〜0.5重量部
が好ましい。
本発明の反応抑制剤を重合系中へ添加する方法は、重合
形式に応じて適宜選択することができるが、例えば本発
明の反応抑制剤を液状または粉末状のまま直接、重合系
へ投入してもよいし、あるいは、メタノール、トルエン
などの溶剤によって、溶解、希釈して投入してもよい。
また、乳化剤、懸濁剤などを用いて、反応抑制剤が水に
分散した懸濁液を調製し、これを重合系へ投入して、添
加することもできる。
水性媒体中における懸濁重合は、重合開始剤および分散
剤の存在下において、0〜100℃の温度で通常行なわれ
る。ここで用いられる分散剤および重合開始剤はよく知
られており、分散剤としては、例えばメチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピル
セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなど
の水溶性セルロースエーテル;部分けん化ポリビニルア
ルコール;アクリル酸重合体;ゼラチンなどの水溶性ポ
リマー;ソルビタンモノラウレート、ソルビタントリオ
レート、グリセリントリステアレート、エチレンオキシ
ドプロピレンオキシドブロックコポリマーなどの油溶性
乳化剤;ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレー
ト、ポリオキシエチレングリセリンオレート、ラウリン
酸ナトリウムなどの水溶性乳化剤などがあり、これらは
一種単独でまたは二種以上の組み合わせて使用しても差
し支えない。
また、重合開始剤としては、例えばジイソプロピルパー
オキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオ
キシジカーボネート、ジエトキシエチルパーオキシジカ
ーボネート、などのパーカーボネート化合物;t−ブチル
パーオキシピバレート、t−ヘキシルパーオキシピバレ
ート、t−ブチルパーオキシネオデカネート、α−クミ
ルパーオキシネオデカネートなどのパーエステル化合
物;アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキシド、
2,4,4−トリメチルペンチル−2−パーオキシフェノキ
シアセテート、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオ
キシドなどの過酸化物;アゾビス−2,4−ジメチルバレ
ロニトリル、アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチル
バレロニトリル)などのアゾ化合物;さらには過硫酸カ
リウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素などがあり、
これらは一種単独でまたは二種以上の組合わせで使用す
ることができる。これらの重合開始剤は、通常、仕込ま
れるビニル系単量体100重量部当り0.03〜0.3重量部添加
される。
水性媒体中における懸濁重合の他の条件、例えば重合器
への水性媒体、ビニル系単量体、場合によっては他のコ
モノマー、分散助剤、重合開始剤などの仕込み方法、こ
れらの仕込み割合等は、特に制約されず、通常行なわれ
る条件でよく、重合系には、必要に応じてビニル系単量
体の重合に適宜使用される重合度調整剤、連鎖移動剤、
pH調整剤、ゲル化改良剤、帯電防止剤、抗酸化剤、スケ
ール防止剤などを添加することも任意である。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明
はこれに限定されるものではない。
実施例1 内容積1.2m3のかくはん機付オートクレーブに、部分ケ
ン化ポリビニルアルコール150gおよびヒドロキシプロピ
ルメチルセルロース100gを溶解した加温(60℃)水600k
gを仕込んだ。次いで、2,6−ジ−tert−ブチル−4−se
c−ブチルフェノール6gを添加した後、塩化ビニル400kg
を仕込み、温度53℃で10分間攪拌して、塩化ビニルを重
合系中に充分に分散させた。そののち、重合開始剤とし
てジ−2−エチルヘキシルジカーボネート200gを添加
し、重合系の温度を57℃に昇温して、重合を開始させ
た。重合反応が終了に近づき内圧が6kg/cm2に降下した
時点で重合を終了させた。
生成重合体を含む反応混合物から未反応単量体を回収し
たのち、脱水、乾燥して重合体を得た。
比較例1 2,6−ジ−tert−ブチル−4−sec−ブチルフェノールの
代りに、2,5−ジ−tert−ブチルハイドロキノン6gを使
用した以外は、実施例1と同様にして重合体を得た。
比較例2 2,6−ジ−tert−ブチル−4−sec−ブチルフェノールの
代りに、tert−ブチル−ヒドロキシアニソール6gを使用
した以外は、実施例1と同様にして重合体を得た。
比較例3 2,6−ジ−tert−ブチル−4−sec−ブチルフェノールを
全く添加しない以外は実施例1と同様にして重合体を得
た。
以上の実施例1および比較例1〜3によって得られた重
合体について、下記に示す方法に従って、ロール成形に
よるフィッシュアイ(ロールフィッシュアイ)、および
押出成形によるフィッシュアイ(押出フィッシュアイ)
の発生状態、初期着色性、重合器内壁へのスケール付着
状態を調べたところ、第1表に示す結果が得られた。
ロールフィッシュアイ 生成重合体 100 重量部 DOP(フタル酸ジオクチル) 50 〃 三塩基性硫酸鉛 0.5 〃 ステアリン酸鉛 1.5 〃 酸化チタン 0.1 〃 カーボンブラック 0.05〃 上記配合処方に従って調製した配合物25gを、混練用
6″ロールによって、140℃で5分間混練し、幅10cm、
厚さ0.2mmのシートを成形した。得られたシートについ
て、100cm2当りの透明粒子数を計数し、これをロールフ
ィッシュアイの指標とした。
押出フィッシュアイ 生成重合体 100 重量部 DOP 50 〃 エポキシ化大豆油 3.0 〃 ジオクチルすずメルカプトアセテート 1.0 〃 着色剤(ブルー) 0.002〃 上記配合処方に従って調製した配合物を、ヘンシェルミ
キサーを用いて120℃で10分間混合し、得られた混合物
を押出機によって厚さ0.5mm、幅4cmのフィルムに成形し
た。このフィルムについてフィルム1kg当りの直径0.3mm
以上の透明粒子の個数を計数し、これを押出フィッシュ
アイの指標とした。
初期着色性 生成重合体 100 重量部 ジブチル錫ラウレート 1.0 〃 DOP 50 〃 上記配合処方に従って調製した配合物を、6″ロールを
用いて、160℃で5分間混練したのち、シート状に成形
した。得られたシート状物を160℃で5分間プレスし
て、5cm×5cm×1cm(厚さ)に成形し、成形品の着色の
程度が一般品並をBとして、それより良いものをA、悪
いものを順にC、Dとした。
重合器内壁のスケール付着状態 重合器内を純水で洗浄後、肉眼観察した。その状態を次
の基準で評価した。
A:重合器の内面にスケール付着がほとんどない。
B:重合器内面の気液界面部分にスケールが付着してい
た。
C:重合器の内面全体にスケールが付着していた。
実施例2 内容積1.2m3の攪拌機付オートクレーブに、部分ケン化
ポリビニルアルコール150gおよびヒドロキシプロピルメ
チルセルロース100gを溶解した水600kgに溶解させて得
られた懸濁液を仕込んだ。次いで、塩化ビニル400kg、
ジ−2−エチルヘキシルジカーボネート200gを仕込んで
充分に攪拌したのち、重合系内の温度を57℃に昇温し、
攪拌を継続しながら重合させた。重合反応が終了に近づ
き内圧が6kg/cm2に降下した時点で、2,6−ジ−tert−ブ
チル−4−sec−ブチルフェノール120gを添加し、重合
系の温度を80℃まで昇温して、未反応単量体を重合系よ
り回収した。重合系の温度を80℃で30分間保持した後、
冷却し、生成重合体を含む反応混合物を脱水、乾燥して
重合体を得た。
比較例4 2,6−ジ−tert−ブチル−4−sec−ブチルフェノールの
代りに2,5−ジ−tert−ブチルハイドロキノン120gを使
用した以外は実施例2と同様にして重合体を得た。
比較例5 2,6−ジ−tert−ブチル−4−sec−ブチルフェノールの
代りにtert−ブチル−ヒドロキシアニソール120gを使用
した以外は実施例2と同様にして重合体を得た。
比較例6 2,6−ジ−tert−ブチル−4−sec−ブチルフェノールを
全く添加しない以外は実施例2と同様にして重合体を得
た。
以上の実施例2および比較例4〜6によって得られた重
合体について、実施例1と同様の方法で初期着色性を、
そして下記に示す方法に従って可塑剤吸収性(ドライア
ップ)、熱安定性を測定した。結果を第2表に示す。
可塑剤吸収性 重合体400gを、プラベンダー社製プラスチ・コーダーの
プラネタリーミキサー(ジャケット温度:83℃)に投入
し、60r.p.mで混練しながら4分間加熱したのち、DOP20
0gを添加した。DOPの添加時から、プラネタリーミキサ
ーの混練トルクが最小になるまでの時間をドライアップ
時間とし、可塑剤吸収性の指標とした。
熱安定性 前記初期着色性の評価において調製されたロールシート
を、炉内温度185℃のオーブン中に入れ、ロールシート
が完全に黒化するまでの時間を測定した。
実施例3 内容積1.2cm3の攪拌機付オートクレーブに、部分ケン化
ポリビニルアルコール150gおよびヒドロキシプロピルメ
チルセルロース100gを溶解した水600kgを仕込んだ。次
いで、塩化ビニル400kg、重合開始剤ジ−2−エチルヘ
キシルジカーボネート200gを仕込んで充分に攪拌したの
ち重合系内の温度を57℃に昇温し、攪拌を継続しながら
重合させた。重合を開始してから2時間後に、2,6−ジ
−tert−ブチル−4−sec−ブチルフェノール1200gを添
加し、それによって重合反応が完全に停止したことを確
認した。
比較例8 2,6−ジ−tert−ブチル−4−sec−ブチルフェノールの
代りに2,2−ジ(4′−ヒドロキシフェニル)プロパン
〔ビスフェノールA〕1200gを使用した以外は実施例3
と同様にして、重合反応の停止を試みたところ、重合反
応が著しく抑制されたが完全に停止するには至らなかっ
た。
比較例9 2,6−ジ−tert−ブチル−4−sec−ブチルフェノールの
代りにジ−tert−ブチル−ヒドロキシトルエン1200gを
使用した以外は実施例3と同様に処理したところ、重合
反応は停止しなかった。
比較例10 2,6−ジ−tert−ブチル−4−sec−ブチルフェノールの
代わりにtert−ブチルヒドロキシアニソール1200gを使
用した以外は実施例3と同様に処理したところ、重合反
応は停止しなかった。
なお、上記において重合器のジャケット温度が反応混合
物の温度(57℃)を完全に上まわったときに、重合反応
が完全に停止したと判定した。
〔発明の効果〕
本発明のビニル系単量体重合用反応抑制剤あるいはそれ
を用いる反応抑制方法は、ビニル系単量体の重合反応の
抑制または停止を有効に行うことができる。特に、水性
媒体中における懸濁重合の反応抑制ないし停止に有用で
ある。
特に、本発明の反応抑制剤を重合開始前に重合系に添加
して重合することによって、得られる重合体のフィッシ
ュアイの減少および初期着色性の向上を得ることができ
るとともに、重合器内壁へのスケール付着を防止するこ
とができる。また、重合反応の途中で、重合系へ添加し
て重合することにより得られる重合体の可塑剤吸収性お
よび熱安定性を向上させることができる。さらに、本発
明の反応抑制剤は、重合終了期または緊急時の反応停止
剤として、従来のものよりも重合反応を完全に停止させ
ることができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水性媒体中におけるラジカル反応によるビ
    ニル系単量体の懸濁重合の反応抑制方法であって、 一般式: 〔式中、Rは炭素原子数3以上のアルキル基である〕で
    表わされる反応抑制剤を、前記重合の開始前、重合中お
    よび重合終了期の少なくともいずれか1つの段階で重合
    系に添加することからなる反応抑制方法。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項記載の方法であっ
    て、ビニル系単量体が塩化ビニルである方法。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第1又は2項記載の方法で
    あって、前記反応抑制剤が、2,6−ジ−tert−ブチル−
    4−sec−ブチルフェノールである方法。
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