JPH07102654B2 - 多層フイルムおよびスキンパツク - Google Patents

多層フイルムおよびスキンパツク

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JPH07102654B2
JPH07102654B2 JP3697390A JP3697390A JPH07102654B2 JP H07102654 B2 JPH07102654 B2 JP H07102654B2 JP 3697390 A JP3697390 A JP 3697390A JP 3697390 A JP3697390 A JP 3697390A JP H07102654 B2 JPH07102654 B2 JP H07102654B2
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Description

【発明の詳細な説明】 A.産業上の利用分野 本発明は、食品包装分野において包装時の成形適性、包
装後の外観品位を著しく向上させた、高ガスバリヤー性
を有する多層フイルム、およびそれを用いたスキンパツ
クに関する。
B.従来の技術 従来、スキンパツク包装体は台材となるフイルムやシー
ト状物(以降、フタ材と略記する。)の上に内容物を置
き、その上より内容物の形状を変化させることなく内容
物の表面に密着させたスキン層でおおい、このスキン層
とフタ材の接合面で接着させることによつて得られる包
装形態であり、その包装外観の点で商品価値の向上に一
役を担つている。スキンパツク包装用積層体は該包装体
のスキン層として用いられる。
このスキンパツク包装体にガスバリヤー性を付与するこ
とにより、内容物である、生肉、加工肉、生菓子等の食
品の長期保存性を向上させることができる。
エチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物(EVOH)は、酸
素ガスバリヤー性が熱可塑性プラスチツクの中では最高
の性能を有しており広く食品包装分野で内容物の長期保
存性が高いことより多量に使用されている。このEVOH樹
脂をスキンパツク包装体に用いようという研究は盛んに
行われている。
しかしながら、包装外観上の問題によりこのEVOH樹脂が
ガスバリヤー層に用いたスキンパツク用積層体は今だ十
分な性能のものが得られていない、すなわち包装後スキ
ンフイルムの型添い性が悪く、内容物につぶれが生じた
り、しわがよりやすいため良好な包装状態の得られてい
ないのが現状である。
一方熱可塑性ポリウレタン(TPU)とEVOHとを積層した
多層構造体に関しては特開昭58−221636に記載がある
が、本発明のEVOHとエチレン−酢酸ビニル共重合体ある
いはその部分けん化物からなる組成物の使用、あるいは
/または、I〜IIに記載のような積層体の引張−回復特
性の記載もない。
本発明者らの追試の結果によるとこれらに記載の積層体
をスキンパツク包装にもちいるとガスバリヤー性は良好
であつたが、包装後内容物のつぶれや、しわの発生が観
察されスキンパツク包装体として要求される。内容物へ
の型添い性やしわが無いことなどの包装外観が悪いとい
う欠点があつた。
またEVOHとエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる樹脂
組成物のスキンパツク使用については、特開平1−2799
49号公報に記載があるが、本発明に記載のTPU層を使用
すること、および引張−回復特性の記載もない。さらに
本発明者らの追試の結果、該公報に記載の直鎖状低密度
ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリア
ミド等を用いた積層体でスキンパツク包装をした場合、
包装中フイルムに破れが生じたりまた破れなかつた場合
でも内容物につぶれが生じたり、しわが多発してしまう
ため、スキンパツクとして包装外観の悪いものしか得ら
れなかつた。
またEVOHを用いたスキンパツク包装用積層体に関して
は、特公昭64−2513号公報に記載があるが、TPU層の使
用の記載がないばかりか、同公報に記載の発明はガスバ
リヤー層の主体としてPVDCを使用しているため本発明と
は積層体の層構成が異なつており、また本発明の積層体
に比ベスキンパツクとして必要なガスバリヤー性も劣つ
ている。
C.本発明が解決しようとする課題 本発明は、包装後内容物のつぶれやしわの発生を大幅に
押さえた、高ガスバリヤー性多層フイルムおよびスキン
バツクを提供することにある。
D.課題を解決するための手段 本発明者らは、EVOHあるいはEVOHに種々の熱可塑性樹脂
をブレンドしたEVOH組成物と、基材となる熱可塑性樹
脂、および場合によつては両者を接着させる接着性樹脂
を用いて、共押出し方法による多層フイルムを作成し、
得られた多層フイルムをスキン層として用い、スキンパ
ツクの包装テストを種々の運転条件にて行つた。
まず、EVOHに柔軟性の高い、エチレン−酢酸ビニル共重
合体、ポリアミドエラストマーなどを積層して、上記評
価を行つた。その結果、包装条件においてその包装体は
内容物の潰れ、しわ、フイルムの破れ、デラミ、白化な
どの包装外観上問題のある欠点が生じた。なかでも内容
物のつぶれ、しわに関して問題があつた。
そこで本発明者らは、さらに種々検討した結果、おどろ
くべきことにA層としてエチレン含有量20〜60モル%、
けん化度90%以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体けん
化物(EVOH)60〜95重量%とエチレン含有量80〜94モル
%のエチレン−酢酸ビニル共重合体あるいはその部分け
ん化物5〜40重量%からなる樹脂組成物層およびB層と
して熱可塑性ポリウレタン(TPU)層の二層を有し、温
度60〜230℃におけるかつ引張−回復試験において式
(I)〜(II)を満足する多層フイルムをスキン層に用
いることにより、内容物のつぶれが少なく、しわの無
い、包装外観の良好なスキンパツクが得られることが分
つた。
0.001t≦F≦0.01t …I 0≦R≦0.25t …II t:ひずみ(%)(5≦t≦50) F:ひずみtを与えたとき発生する応力(kg/mm2) R:応力F、ひずみtをあたえた後、ただちに応力F=0
としたときの残留ひずみ(%) 本発明においてガスバリヤー層であるA層として使用さ
れる樹脂組成物の第一成分であるEVOHは、エチレン含有
量20〜60モル%、好適には25〜60モル%、酢酸ビニル成
分のけん化度は90%以上、好適には96%以上のエチレン
−酢酸ビニル共重合体けん化物である。エチレン含有量
が20モル%以下になると、成形温度が分解温度に近くな
り、成形が困難になる。一方、エチレン含有量が60モル
%以上になると、ガスバリヤー性が低下し好ましくな
い。また酢酸ビニル成分のけん化度が、96%未満、特に
90%未満のEVOHはゲル状物が発生しやすく、またガスバ
リヤー性が低いため好ましくない。また該EVOHは本発明
の効果が阻害されない範囲でプロピレン、ブチレン、ビ
ニルシラン系化合物、ビニルピロリドン系化合物を共重
合したり、可塑剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止
剤、着色剤、フイラーなどをブレンドすることは自由で
ある。
また第二成分であるエチレン−酢酸ビニル共重合体およ
び/またはその部分けん化物はエチレン含有量が80〜94
モル%、好ましくはエチレン含有量が84〜92モル%であ
る。
エチレン含有量が80モル%未満では、しわの改善効果が
十分でなく、一方、94モル%を越えると、しわ及びつぶ
れの改善効果が十分で無いだけでなく透明性の観点から
外観上好ましくない。
またけん化度に関しては、とくに限定されるものではな
いが、一般的にけん化度が高いほど、しわの改善効果が
増し、また、透明性も改善する。従つて、好適には40%
以上、より好適には70%以上である。
EVOHとエチレン−酢酸ビニル共重合体および/またはそ
の部分けん化物ブレンドのブレンド率はEVOHが60〜95重
量%であり、エチレン−酢酸ビニル共重合体および/ま
たはその部分けん化物は5〜40重量%であり、好ましく
は前者が70〜90重量%、後者が10〜30重量%である。こ
のようなブレンドにより、後述する実施例からも明らか
なように、型ぞいの良好な、またシワの少ないスキンパ
ツクを得ることができる。
該樹脂組成物を得るための各成分の配合手段としては、
リボンブレンダー、高速ミキサーコニーダー、ミキシン
グロール、押出機、インテンシブミキサー等が用いられ
る。
つぎに本発明にB層として用いられるTPUは、溶解可能
であり、通常高分子ジオールおよび有機シイソシアネー
ト、および/または低分子ジオールなどの2または3成
分よりなる。以下に各成分の詳細を述べる。
高分子ジオールは、重縮合、付加重合(例えば、開環重
合)または重付加などによって得られる高分子化合物の
ジオールであり、代表的なものとしてはポリエステルジ
オール、ポリエーテルジオール、ポリカーボネートジオ
ールまたはこれらの共縮合物(例えば、ポリエステル、
エーテルジオール)が挙げられる。これらは単独で使用
してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
上記ポリエステルジオールとしてはエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5
−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオ
ール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、2−メチルプロパンジオールなどの炭素数2〜10の
アルカンのジオール、あるいはポリカプロラクトングリ
コール、ポリプロピオラクトングリコール、ポリバレロ
ラクトングリコールなどのポリラクトンジオールが好ま
しく使用される。
また上記ポリエーテルジオールとしてはポリエチレンエ
ーテルグリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコ
ール、ポリヘキサメチレンエーテルグリコールなどのポ
リアルキレンエーテルジオールが好ましく使用される。
さらに上記ポリカーボネートジオールとしては1,4−ブ
タンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサン
ジオール、1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオ
ールなどの炭素数2〜12の脂肪族ジオールまたはこれら
の混合物に炭素ジフエニルもしくはホスゲンを作用させ
て縮重合して得られるポリカーボネートジオールが好ま
しく使用される。
これらの高分子ジオールの平均分子量は500〜3000、好
ましくは、500〜2500の範囲内にあるのが好ましい。平
均分子量が小さすぎると有機ジイソシアネートとの相溶
性が良すぎて生成ポリウレタンの弾性が乏しくなり、一
方平均分子量が大きすぎると有機ジイソシアネートとの
相溶性が悪くなり重合過程での混合がうまくゆかず、ゲ
ル状物の塊が生じたり安定したポリウレタンが得られな
い。
第2の原料である低分子ジオールとしては、分子量が50
0未満の低分子ジオール、たとえば、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5
−ペンタンジオール、3−メチルペンタングリコール、
1,6−ヘキサンジオール、1,4−ビスヒドロキシエチルベ
ンゼンなどが脂肪族、脂環族または芳香族ジオールが挙
げられる。これらは単独で使用しても2種以上組み合わ
せて使用してもよい。
有機ジイソシアネートとしては4,4−ジフエニルメタン
ジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、1,3−
または1,4−ビス(イソシアネートメチル)ベンゼン、
1,3−または1,4−ビス(イソシアネートメチル)シクロ
ヘキサン、4,4′ジシクロヘキシルメタンジイソシアネ
ート、イソホロンジイソシアネートなどの芳−香族、脂
環族または脂肪族ジイソシアネートがあげられる。これ
らの有機ジイソシアネートは単独で用いても良いし、2
種以上を混合して用いてもよい。
本発明に使用するTPUの窒素含有量は、高分子ジオー
ル、低分子および有機ジイソシアネートの使用割合を適
宜選択することにより決定されるが、実用的には1〜7
%の範囲で好適に使用される。
またTPUを使用する場合、必要に応じて有機ジイソシア
ネートとジオールとの反応を促進する適当な触媒を用い
てもよい。また、目的に応じて着色剤、充填剤、酸化防
止剤、紫外線吸収剤などの各種添加剤または潤滑剤を加
えることもできる。
本発明において包装後、型添いの良好なしわの無い多層
フイルム、とくにスキンパツクを得るためには前記
(I)〜(II)式を満足することが重要である。
すなわち、測定温度(T)60〜230℃、より好適には80
〜200℃、さらに好適には100〜140℃において、全層厚
さ50〜500μ、好適には100〜200μ、幅15mm、チヤツク
間隔50mm、引つ張り及び回復スピード100mm/分に対して
5〜50%、好適には10〜40%のひずみ(t)を与えた
後、ただちに回復させる。ひずみ(t)の時発生した応
力をF(kg/mm2)、回復後の残留ひずみ{(測定前、応
力零時のサンプル長)−(測定後、応力零時のサンプル
長)}×100/(測定前、応力零時のサンプル長)}をR
(%)とした場合、測定温度(T)でのFが0.001t未満
であるとスキンパツク包装温度での包装時の破れ、包装
後のしわの発生が顕著である。また、0.01tをこえると
包装後、内容物の潰れが生じ包装外観上好ましくない。
好適には0.004t〜0.0065tである。一方、測定温度
(T)でのRが0.25tを越えると、しわの発生が激し
い。好適には0.05t〜0.22tである。
上記(I)〜(II)式を満足させる為には積層体を構成
する各層の樹脂の性質と各層の厚み構成の選定が重要な
課題となる。とりわけB層として用いるTPUの窒素含有
量とそれらの層厚みが重要である。
EVOH組成物(A)はF値、R値ともに大きな値を示す。
そのため積層する(B)層は可能な限りF値、R値とも
に小さい値を示す樹脂を選定する必要があるだけでな
く、引つ張り後、回復時の収縮応力が可能な限り大きい
という、一見矛盾する特性を持つた樹脂を選定する必要
がある。F値に関しては、フイルム全層厚みが一定の場
合、EVOHのF値が支配的であり、ガスバリヤー性の要求
限界レベルの範囲内で可能なかぎり薄くすることが望ま
しく、一般的にはフイルム全層厚みに対して2〜40%、
好適には3〜20%である。また樹脂(B)層/EVOH
(A)層は98/2〜50/50(厚み比)である。一方R値に
関しては、樹脂(B)の引つ張り後、回復時の収縮応力
がいかに大きいものを選ぶかであるが、収縮応力が大き
いものは一般的にF値が大きく、式(I)を満足するこ
とが難しい。ところが以外にもTPUである樹脂(B)の
中には一見矛盾するこれらの特性を満たすものがあるこ
とがわかった。すなわち、TPU中の窒素含有量を増して
ゆくと式(I)、(II)を満足する測定温度(T)が高
温側にかつ広く分布しはじめ、それをこえると急激に式
(I)(II)を満足する領域がなくなるという特異な現
象があり、所定のすなわち、窒素含有量にして1〜7重
量%好適には2.3〜5重量%の付近に良好な樹脂を持つ
た樹脂(B)が得られることがわかつた。
(A)層と(B)層の積層には共押出し法、ドライラミ
ネート法、押し出しラミネート法などが採用可能である
が、共押出し法が最も有利に使用できる。
このように本発明においてはA層およびB層を用い、さ
らにI〜II式を満足させることにより、目的とする積層
体、とくにスキンパツク包装用積層体を得ることができ
る。
また本発明においては、C層としてヒートシール層を設
けることがスキンパツク包装体を得る際、フタ材を容易
にシール出来るという点で好適である。
本発明の積層体、とくにフイルムの構成としてはEVOH系
樹脂組成物を(A)、TPUを(B)、ヒートシール層を
(C)、それ以外の熱可塑性樹脂層を(D)とすると
き、(A)/(B)/(C)、(B)/(A)/
(C)、(B)/(A)/(B)/(C)、(A)/
(B)/(A)/(C)、(B)/(C)/(A)/
(C)、(D)/(B)/(A)/(C)、(D)/
(A)/(B)/(C)、(D)/(A)/(B)/
(A)/(C)、(D)/(B)/(A)/(B)/
(C)、(D)/(B)/(A)/(B)/(D)/
(C)などがあげられる。またこれらの各層のあいだに
両層を接着する接着性樹脂層を設けることが望ましい。
ここでシーラント層(C)に使用できるものとしては、
低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、アイオノマー、
エチレン−酢酸ビニル共重合体あるいはその変性物など
があげられる。とりわけエチレン−酢酸ビニル共重合体
が好ましい。
また熱可塑性樹脂である(D)層としてはポリアミド系
樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、
ポリエーテル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、エチレン
−酢酸ビニル共重合体系樹脂、ポリアルキルアクリレー
ト系樹脂、ポリオレフイン系樹脂などが用いられる。上
記構成のうち2層以上の(B)層をもちいる場合、同じ
TPUを用いてもよいし、また異なつたTPUをそれぞれの層
に用いてもよい。
またこれらの各層のあいだに両層を接着する接着性樹脂
層を設けることが望ましい。ここで使用される接着性樹
脂としては、特に限定されるものではないが、不飽和カ
ルボン酸又はその無水物(無水マレイン酸など)をオレ
フイン系重合体または共重合体[ポリエチレン{低密度
ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LL
DPE)、超低密度ポリエチレン(SLDPE)}、エチレン−
酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エ
ステル(メチルエステル、またはエチルエステル)共重
合体]にグラフトしたものが、好適にもちいられる。
次にスキンパツク包装の方法について述べる。スキンパ
ツク包装に用いられる装置は基本的に予熱ヒーター部、
成形用金型部、減圧室、ヒートシーラー部より成り立つ
ている。
まずスキン層となるフイルムは予熱ヒーター部によつて
加熱される、予熱ヒーター部の温度はスキン層の材質に
よつて異なるが、一般的に40〜250℃、好適には60〜150
℃である。該予熱工程はなくてもよいがあつたほうが好
適である。
次にスキン層は成型用金型部において真空(あるいは圧
空)成形される。該成型用金型は40〜250℃、好適には6
0〜150℃に温度調節されている。ここで、さらに好適な
成型用金型温度としては、前述したフイルム引張り−回
復試験時、式(I)、(II)を満足する測定温度T付
近、すなわちT±20℃、最適にはT±15℃である。
つぎに内容物である蓄肉食品、生菓子類等は成形された
スキン層とフタ材となるフイルム、シート、トレー状物
の中間に配置され、減圧室内における減圧状態下におい
て内容物の周囲のスキン層とフタ材がヒートシーラーに
よつてヒートシールされる。この後、減圧室内は大気圧
へと戻され、スキン層は内容物表面へ密着賦型されるこ
とにより、スキンパツク包装体が得られる。この真空状
態から大気圧下へと戻すとき、スキン層の内容物へと密
着性を高めるために、減圧室内へ高温スチームを送り込
むことも効果的である。
以下実施例にてより詳細な説明を行うが、これにより本
発明が何ら限定されるものではない。
E.実施例 実施例1 第一層にTPUとして、1,4−ブタンジオールとアジピン酸
から得られたポリブチレンアジペート65重量部、1,4−
ブタンジオール5重量部及び4,4′−ジフエニルメタン
ジイソシアネート30重量部から得た、窒素含有量3.4重
量%のポリエステル系TPU10μ、第二層にEVOH系樹脂組
成物としてエチレン含有量44モル%、酢酸ビニル成分の
ケン化度99%のEVOH70重量部とエチレン含有量89モル
%、けん化度97%のエチレン酢酸ビニル共重合体部分け
ん化物30重量部よりなる樹脂組成物を5μ、第三層にシ
ーラント層としてエチレン−酢酸ビニル共重合体(三井
ポリケミカル製EVAFLEX EV−460)70重量部と無水マレ
イン酸変性エチレン−酢酸ビニル共重合体系接着性樹脂
(三井石油化学製ADMER VF−500)30重量部からなる樹
脂組成物層30μを用い、共押出し製膜により積層体を得
た。該積層体を幅15mm、長さ10cmに切り出し、恒温槽付
き引張試験機(島津製作所製 AG−500A)を用い、温度
T=80℃で引張速度100mm/minにて歪みt=20%を与え
た直後、回復速度100mm/minにて回復させる試験におい
て、歪みt=20%のとき発生した応力はF=0.08kg/mm
であり、回復後の残留歪みはR=2%であつた。このフ
イルムの20℃、65%R.H.における酸素透過係数をモコン
社製O2バリヤー測定機にかけ測定したところ、6.8cc/m2
・day・atmという値を示した。
つぎに該フイルムのスキンパツク包装適性を評価するた
めに、フタ材4として厚さ100μのポリエチレンテレフ
タレートフイルムに厚さ50μのエチレン−酢酸ビニル共
重合体フイルムを張り合わせた2層フイルムの上に内容
物(スライスハム)5を載置し、(エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体層をスライスハム側にする)、第1図に示し
た、スキンパツク包装テスト機を用いて、評価対象フイ
ルムのスキンパツク包装を行つた。
100℃に設定された予熱ヒーター1を用いてフイルムを
予熱し、次いで100℃に保たれた上金型2(温調機材)
にて前記多層フイルム3を真空成形した。つづいて上金
型2および下金型7を接合させ、金型内部を真空状態に
する。金型内部が真空になつた後、ヒートシーラー6を
作動させ、スライスハムの周囲を円形にヒートシールす
る。この後、金型内部を大気圧に戻し、該評価対象フイ
ルムが内容物であるスライスハムの表面に密着賦型され
たスキンパツクを得た。
なお第1図中8,9は真空用管、10はヒートシーラーの置
台である。
該評価対象フイルムに最も適切であると思われる運転条
件によつて成形されたスキンパツク包装体について内容
物の型添い性(内容物の潰れの度合い)、としわの発生
状況の2点について包装外観の評価を行なつた。その結
果を表1に示す。実施例2〜5及び比較例1〜4 表1に示す条件以外は実施例1と同様の条件で多層フイ
ルムを得、評価した。その結果を第1表に示す。
ただし、 TPU:ポリエステル系TPU(窒素含有量3.4重量%) TPU:ポリエステル系TPU(窒素含有量1.5重量%) TPU**:ポリエステル系TPU(窒素含有量6.5重量%) EVOH:エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(エチレ
ン含有量44モル%、けん化度99%) EVOH:エチレン含有量44モル%、酢酸ビニル成分のケ
ン化度99%のEVOH70重量部とエチレン含有量89モル%、
けん化度97%のエチレン−酢酸ビニル共重合体部分けん
化物30重量部よりなる樹脂組成物。
EVA:エチレン−酢酸ビニル共重合体(エチレン含有量82
モル%) PVC:軟質可塑化塩化ビニル(可塑剤部数50PHR) PA:ポリアミド樹脂(EMS社製Gliron CR−9) LLDPE:直鎖状低密度ポリエチレン(三井石油化学工業社
製ウルトゼツクス2020L) F.発明の効果 本発明の積層体は、スキンパツク包装体のスキン層とし
て用いられ、包装後の外観品位、とくに型添い性が良
く、しわの少ない包装体の得られる高ガスバリヤー性ス
キンパツク包装用積層体である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、スキンパツク包装体の製造工程の概略図を示
す。 1……予熱ヒーター 2……上金型 3……多層フイルム 4……フタ材 5……内容物 6……ヒートシーラー 7……下金型 8,9……真空用管 10……ヒートシーラーの置台

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】A層としてエチレン含有量20〜60モル%、
    けん化度90%以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体けん
    化物60〜95重量%とエチレン含有量80〜94モル%のエチ
    レン−酢酸ビニル共重合体および/またはその部分けん
    化物5〜40重量%からなる樹脂組成物層およびB層とし
    て熱可塑性ポリウレタン層の二層を有し、かつ温度60〜
    230℃における引張−−回復試験において式(I)〜(I
    I)を満足する多層フイルム。 0.001t≦F≦0.01t …I 0≦R≦0.25t …II t:ひずみ(%)(5≦t≦50) F:ひずみtを与えたとき発生する応力(kg/mm2) R:応力F、ひずみtをあたえた後、ただちに応力F=0
    としたときの残留ひずみ(%)
  2. 【請求項2】ヒートシート層を有する請求項1記載の多
    層フイルム。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の多層フイルムか
    らなるスキンパツク。
JP3697390A 1990-02-16 1990-02-16 多層フイルムおよびスキンパツク Expired - Lifetime JPH07102654B2 (ja)

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