JPH07102117A - 加硫可能なゴム組成物 - Google Patents

加硫可能なゴム組成物

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JPH07102117A
JPH07102117A JP26962293A JP26962293A JPH07102117A JP H07102117 A JPH07102117 A JP H07102117A JP 26962293 A JP26962293 A JP 26962293A JP 26962293 A JP26962293 A JP 26962293A JP H07102117 A JPH07102117 A JP H07102117A
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JP
Japan
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rubber
monomer
weight
meth
acrylate
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JP26962293A
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English (en)
Inventor
Yukio Takagishi
幸雄 高岸
Tooru Musashi
徹 八道
Minoru Fukunaga
実 福永
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Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 優れた反発弾性と耐摩耗性を有する乳化重合
ゴムを用いた硫黄加硫可能なゴム組成物を提供する。 【構成】 4−ビニルピリジン等の第3級アミノ基を有
する重合性単量体0.5〜20重量%、ブタジエン等の
脂肪族共役ジオレフィン単量体20〜99.5重量%お
よびスチレン等の芳香族ビニル単量体0〜60重量%と
からなる単量体混合物を乳化重合して得られるゴム状共
重合体に、硫黄、スルフェンアミド系の加硫促進剤およ
びカーボンブラックを配合した加硫可能なゴム組成物を
使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ゴム組成物に関し、さ
らに詳しくは、硫黄加硫系を用いて加硫した後に改善さ
れた反発弾性と耐摩耗性を有するタイヤトレッド用に好
適なゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】省資源、環境対策上、自動車の低燃費化
に対する要求はますます厳しくなり、タイヤ用ゴム材料
に対しても、転がり抵抗の指標である反発弾性と軽量化
の指標となる耐摩耗性の改良されたゴムが強く要望され
てきている。このような要求を満足すべく溶液重合法に
よる対応(例えば高ビニルSBR、特定化合物で末端を
変性した高ビニルSBR、ブタジエニル−Sn結合を分
子中に有する高ビニルSBRの使用等)が様々になされ
てきている。しかし、乳化重合法による検討はまだ充分
になされておらず、わずかに第3級アミノ基を有するモ
ノマーを共重合したジエン系ゴムの利用が提案されてい
るにすぎない(特開平2−55747号)。この方法に
よれば上記ジエン系ゴムにpH2〜6の範囲にあるカー
ボンブラックを配合して加硫することにより耐摩耗性や
ウエットスキッド抵抗の優れたゴム加硫物が得られると
報告されている。しかし、この方法ではファーネスブラ
ックのような汎用のカーボンを配合する系では充分な性
能を期待することができなかった。またチャンネルブラ
ックを用いる場合でも反発弾性の改良効果は得られてい
なかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、乳化
重合ゴム材料で反発弾性および耐摩耗性に優れたゴム組
成物を提供することにある。
【0004】
【発明が解決するための手段】かかる本発明の目的は、
第3級アミノ基を有する重合性単量体0.5〜20重量
%、脂肪族共役ジオレフィン単量体20〜99.5重量
%および芳香族ビニル単量体0〜60重量%とからなる
単量体混合物を乳化重合してなるゴム状共重合体に、硫
黄、スルフェンアミド系の加硫促進剤およびカーボンブ
ラックを配合してなる加硫可能なゴム組成物を用いるこ
とによって達成される。
【0005】本発明において用いられる第3級アミノ基
を有する重合性単量体としては、N−ジ置換アミノアル
キルアクリレート、N−ジ置換アミノアルキルアクリル
アミド、N−ジ置換アミノ芳香族化合物およびピリジル
基を有する重合性単量体から選択される少なくとも1種
の単量体が挙げられる。
【0006】N−ジ置換アミノアルキルアクリレートと
しては、次の一般式で表される化合物が用いられる。
【化1】 (式中、R1およびR2は炭素数1〜10のアルキル基、
アラルキル基またはアリール基、R3は水素原子または
炭素数1〜4の低級アルキル基、nは1〜6の整数であ
る。)
【0007】具体的には、ジメチルアミノメチルアクリ
レート、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチル
アミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプ
ロピル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノブチル
(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレ
ート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジ
エチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジエチル
アミノブチル(メタ)アクリレート、メチルエチルアミ
ノエチル(メタ)アクリレート、ジプロピルアミノエチ
ル(メタ)アクリレート、ジブチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、ジブチルアミノプロピル(メタ)ア
クリレート、ジブチルアミノブチル(メタ)アクリレー
ト、ジヘキシルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジ
オクチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどの化合
物が挙げられ、これらのうち好ましいものとしてはジメ
チルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミ
ノエチル(メタ)アクリレート、ジプロピルアミノエチ
ル(メタ)アクリレート、ジオクチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、メチルエチルアミノエチル(メタ)
アクリレートなどが挙げられる。
【0008】N−ジ置換アミノアルキルアクリルアミド
としては、次の一般式で表せる化合物が用いられる。
【化2】 (式中、R1およびR2は炭素数1〜10のアルキル基、
アラルキル基またはアリール基、R3は水素原子または
炭素数1〜4のアルキル基、nは1〜6の整数であ
る。)
【0009】具体的な化合物としては、ジメチルアミノ
メチルアクリルアミド、ジメチルアミノエチルアクリル
アミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミ
ド、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、ジメチル
アミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミ
ノブチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノエチ
ルアクリルアミド、ジエチルアミノエチル(メタ)アク
リルアミド、ジエチルアミノプロピルアクリルアミド、
ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジエ
チルアミノブチル(メタ)アクリルアミド、メチルエチ
ルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジプロピルア
ミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジブチルアミノエ
チル(メタ)アクリルアミド、ジブチルアミノプロピル
アクリルアミド、ジブチルアミノプロピル(メタ)アク
リルアミド、ジブチルアミノブチル(メタ)アクリルア
ミド、ジヘキシルアミノエチルメタアクリルアミド、ジ
ヘキシルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジオ
クチルアミノプロピルアクリルアミド、ジオクチルアミ
ノプロピル(メタ)アクリアミドなどが挙げられ、好ま
しくはジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミ
ド、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、
ジオクチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドなど
である。
【0010】N−ジ置換アミノ芳香族化合物としては、
例えばジメチルアミノエチルスチレン、ジエチルアミノ
エチルスチレン、ジプロピルアミノエチルスチレン、ジ
オクチルアミノエチルスチレンなどのスチレン誘導体が
用いられる。また、本発明においては、ビニルピリジン
のようなピリジル基を有する化合物も第3級アミノ基を
有する重合性単量体として用いることができる。具体的
には、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、5−
メチル−2−ビニルピリジン、5−エチル−2−ビニル
ピリジンなどが挙げられ、好ましくは2−ビニルピリジ
ン、4−ビニルピリジンが用いられる。
【0011】これら第3級アミノ基を有する重合性単量
体の使用割合は、単量体混合物中0.5〜20重量%で
ある。0.5重量%未満では反発弾性、耐摩耗性に改良
効果がみられず、また20重量%を超えると改良効果は
飽和してしまい経済上好ましくないだけでなく、成形加
工性が低下する。好ましくは1〜15重量%の範囲であ
り、さらに好ましくは2〜10重量%の範囲である。
【0012】本発明に用いられる脂肪族共役ジオレフィ
ン単量体の例としては、例えば1,3−ブタジエン、2
−メチル−1,3−ブタジエンおよび2−クロロ−1,
3−ブタジエンなどが挙げられる。特に、1,3−ブタ
ジエンが好ましい。これらの単量体は共重合体に弾性を
与えるために用いられ、使用量は単量体混合物中10〜
99.5重量%であり、好ましくは30〜95重量%、
さらに好ましくは40〜90重量%の範囲である。
【0013】また、本発明に用いられる芳香族ビニル単
量体としては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、
2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチル
スチレン、2,4−ジイソプロピルスチレン、2,4−
ジメチルスチレン、4−t−ブチルスチレン、5−t−
ブチル−2−メチルスチレン、モノクロロスチレン、ジ
クロロスチレン、モノフルオロスチレン、ヒドロキシメ
チルスチレンなどが挙げられ、特にスチレンが好まし
い。芳香族ビニル単量体の使用割合は0〜60重量%
で、得られる共重合ゴムの強度特性上10〜40重量%
の範囲が好ましい。
【0014】本発明のゴム状共重合体は、前記の単量体
混合物を乳化重合することにより得られる。乳化重合は
通常の乳化重合の手法を用いればよく、特に制限されな
い。例えば、所定量の単量体を乳化剤の存在下、水媒体
中に乳化分散し、ラジカル開始剤の存在下、乳化重合す
ることで得られる。
【0015】乳化剤としては、通常、炭素数10以上の
長鎖脂肪酸塩および/またはロジン酸塩等が用いられ
る。例えば、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、
パルミチン酸、オレイン酸、ステアリン酸等およびこれ
らのカリウム塩またはナトリウム塩などが挙げられる。
【0016】ラジカル重合開始剤としては、例えば、過
硫酸アンモニウムや過硫酸カリウムのような過硫酸塩
や、レドックス系開始剤として過硫酸アンモニウムと硫
酸第二鉄との組合せ、有機過酸化物と硫酸第二鉄との組
合せ、および過酸化水素と硫酸第二鉄との組合せなどが
用いられる。
【0017】重合体の分子量を調節するために連鎖移動
剤を添加することもできる。連鎖移動剤としては、例え
ばt−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタ
ンの如きメルカプタン類、四塩化炭素、チオグリコール
酸、ジテルペン、タービノーレン、γ−テルピネン類な
どを用いることができる。
【0018】重合温度は用いられるラジカル開始剤の種
類によって適宜選択することができるが、通常−5℃〜
100℃で、好ましくは0℃〜60℃である。重合様式
は、連続重合、回分式重合等のいずれの様式でも構わな
い。乳化重合の転化率が大きくなると、ゲル化する傾向
にある。そのため、ゲル量の少ない重合体を得るために
重合転化率を80%以下に抑えるのが好ましく、特に4
0〜70%の範囲で重合を停止させることが好ましい。
通常、所定の転化率に達した時点で、重合停止剤を重合
系に添加することによって停止される。重合停止剤とし
ては、例えば、エチルヒドロキシルアミン、ヒドロキシ
ルアミン等のアミン系化合物、ヒドロキノンおよびベン
ゾキノンなどのキノン系化合物、亜硝酸ナトリウム、ソ
ジウムジチオカーバメートなどの化合物が用いられる。
【0019】重合停止後、得られた重合体ラテックスか
ら必要に応じて未反応モノマーを除去し、それに必要に
応じて硝酸、硫酸等の酸を添加混合してラテックスのp
Hを所定の値に調整し、塩化ナトリウム、塩化カルシウ
ム、塩化カリウムなどの塩を凝固剤として添加混合し、
合成重合体をクラムとして凝固させる。クラムは洗浄、
脱水後、バンドドライヤーなどで乾燥して、目的とする
ゴム状共重合体を得ることができる。
【0020】また、凝固前に、ラテックスに必要に応じ
てカチオン化剤を添加し生成共重合体をイオン化するこ
とも可能である。このようなカチオン化剤としては、例
えばデシルスルホン酸メチル、ジメチル硫酸、フルオロ
酢酸、過塩素酸、ソジウムテトラフルオロボレイト等が
使用できる。
【0021】本発明のゴム状共重合体のムーニー粘度
(ML1+4,100℃)は、特に限定されないが、通常は、
機械的強度、加工性などの点から20〜150の範囲で
ある。共重合体を油展ゴムとして使用する場合には15
0を超える場合もありうる。
【0022】本発明のゴム組成物は、上記のゴム状共重
合体と硫黄加硫系でカーボンブラックを混合することに
より得られる。本発明の目的が達成されるには硫黄加硫
系を用いるが、加硫促進剤としてスルフェンアミド系の
促進剤を使用することが必要である。スルフェンアミド
系の促進剤は、特に限定されないが、好ましくはN−置
換−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド系化合物が挙
げられる。具体的にはN−シクロヘキシル−2−ベンソ
チアジルスルフェンアミド、N,N−ジエチル−2−ベ
ンソチアジルスルフェンアミド、N−t−ブチル−2−
ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−t−オクチル−
2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−オキシジエ
チレン−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、2−
(2,6−ジメチル−4−モルホリノチア)ベンゾチア
ゾール、N,N−ジエソプロピル−2−ベンゾチアジル
スルフェンアミド,N,N−ジシクロヘキシル−2−ベ
ンゾチアジルスルフェンアミドなどが挙げられる。
【0023】本発明で使用する硫黄加硫系は、加硫剤と
しての硫黄、加硫助剤および上記の加硫促進剤を用いる
ことができる。硫黄としては、元素状の硫黄および/ま
たは硫黄供与性化合物が用いられる。硫黄供与性化合物
としては、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラ
エチルチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラ
ムテトラスルフィドなどが含まれるチウルム系化合物、
モルフォリンジスルフィド、2−(4−モルフォリノジ
チオ)ベンゾチアゾールなどが含まれるモノフォリン系
化合物、ジメチルジチオカルバミン酸セレン、アルキル
フェノールジスルフィド、脂肪族多硫化ポリマーなどが
含まれる熱により活性硫黄を放出する硫黄供与化合物な
どが挙げられる。加硫助剤としては、ステアリン酸、亜
鉛華などを用いることができる。硫黄加硫系の各成分の
使用量は、特に限定されないが、通常使用される範囲で
用いればよい。例えば、硫黄および加硫促進剤の使用量
は、ゴム状重合体100重量部に対してそれぞれ0.1
〜3重量部、0.01〜2重量部であり、組成物に要求
される特性にあわせて適宜選択される。
【0024】本発明で使用されるカーボンブラックとし
ては特に限定されるものではなく、ファーネスブラッ
ク、アセチレンブラック、サーマルブラック、チャンネ
ルブラックなど一般に使用されているものを用いること
ができる。前記特開平2−55747号によればpH2
〜6の範囲にある特定なカーボンブラックしか使用でき
なかったが、本発明のスルフェンアミド系加硫黄促進剤
を使用する場合はpHの範囲に限定されることなく一般
に使用されるカーボンブラックを用いることができる。
特に好ましいカーボンブラックとしては、タイヤ用ゴム
組成物で汎用されているファーネスブラックであり、具
体的にはSAF、ISAF、ISAF−HS、ISAF
−LS、IISAF−HS、HAF、HAF−HS、H
AF−LSなどのカーボンブラック等である。カーボン
ブラックの使用量は、使用目的あるいは要求特性におい
て適宜決めればよく特に制限されるものではないが、通
常はゴム状共重合体100重量部当り20〜150重量
部である。
【0025】本発明の組成物においては、ゴム状共重合
体と他の重合体ゴムをブレンドして用いることができ
る。ゴム状共重合体の使用量は、本発明の効果が損なわ
れない範囲であれば特に制限されないが、好ましくは1
0重量%以上、さらに好ましくは30重量%以上であ
る。他の重合体ゴムとしては、天然ゴム、ポリイソプレ
ンゴム、ポリブタジエンゴム、溶液重合スチレンーブタ
ジエンゴム、アクリルニトリルーブタジエンゴム、ブチ
ルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、エチレンープロピレン
ージエンゴム、エピクロルヒドリンゴムなどが挙げられ
る。
【0026】本発明で使用するゴム成分のすべて、ある
いは一部を油展ゴムとして使用することができる。
【0027】本発明のゴム組成物は目的、用途に応じて
ゴム工業で汎用される各種配合剤、例えば、シリカ等の
補強剤、炭酸カルシウム等の充填剤、プロセス油、加工
助剤、安定剤等を添加することができる。
【0028】本発明のゴム組成物は、ゴム成分と各種配
合剤とをロール、バンバリーミキサーなどの通常の混合
機を用いて混練混合することによって製造される。
【0029】
【実施例】以下に、実施例によって本発明の効果を説明
するが、これらは本発明を限定するものではない。な
お、実施例中の部および%は特に断わりのない限り重量
基準である。
【0030】実施例1 攪拌機付き重合反応器に水200部、ロジン酸石鹸3
部、単量体として1,3−ブタジエン71部、スチレン
26部および4−ビニルピリジン3部、および連鎖移動
剤としてt−ドデシルメルカプタン0.2部を仕込ん
だ。反応温度を5℃とし、ラジカル開始剤としてクメン
ハイドロパーオキサイド0.1部、ソジウム・ホルムア
ルデヒド・スルホキシレート0.2部および硫酸第二鉄
0.01部を添加して重合を開始した。
【0031】転化率が60%に達した時点でジエチルヒ
ドロキシルアミンを添加して反応を停止した。次いで、
未反応単量体を水蒸気蒸留により回収し、硫酸と食塩に
より共重合体を凝固させ、水洗後減圧乾燥してゴム状共
重合体を得た。
【0032】共重合体中の結合スチレン量は屈折率か
ら、結合4−ビニルピリジン量は示差屈折率検出器、紫
外線吸収検出器を備えたGPCの紫外線吸収検出器の波
長を該構造の吸収波長(250〜275nm)に設定
し、屈折率検出器、紫外線吸収器より得られたピーク面
積比より予め作成した検量線より求めた。それぞれ結合
スチレン量は20.4%、結合4−ビニルピリジン量は
3.7%であった。
【0033】次いで、得られたゴム状共重合体と表1記
載における配合例1の配合処方に従って各種配合剤とを
容量250mlのブラベンダータイプミキサー中で混練
して、各ゴム配合組成物を得た。これらのゴム配合組成
物を160℃で20分プレス加硫して、試験片を作成し
た。未加硫配合ゴム組成物のムーニー粘度(配合物ムー
ニー粘度)及び加硫物の強度特性をJIS K6301
に従って、また加硫物の60℃での反発弾性をリュプケ
式試験機を用いて測定した。ピコ摩耗指数は、ASTM
−D−2228に従って摩耗量を測定し、表1記載の比
較例1を100とする指数で表示した。以上の結果を表
2に示した。
【0034】
【表1】
【0035】実施例2〜4、比較例1〜2 表2記載の単量体の種類及び量を用いて実施例1と同様
に乳化重合によりゴム状共重合体を得た。表1記載の配
合処方に従い実施例1と同様にして加硫物性を測定し
た。それらの結果を表2に示した。尚、結合DEAM量
は、NMR測定により求めた。
【0036】
【表2】
【0037】第2表から明かなように、実施例1〜4は
比較例1(従来のスチレンーブタジエン共重合ゴム(S
BR))および比較例2(加硫促進剤が違う)に比べ、
強度特性を変えずに反発弾性および耐摩耗性が著しく改
良されている。
【0038】実施例5 実施例1で得られたゴム状共重合体50重量部とSBR
(日本ゼオン社製Nipol 1502;スチレン量2
3.5%、ML1+4,100℃=52)50重量部を原料ゴ
ムとして、第1表配合1の配合処方でゴム配合組成物を
得た。このゴム配合組成物を160℃で20分プレス加
硫して試験片を作成し、実施例1と同様にして加硫物性
を測定した。結果を表3に示した。
【0039】実施例6 実施例1で得られたゴム状共重合体50重量部とポリブ
タジエン(BR)(日本ゼオン社製Nipol 122
0;シス−1,4結合単位量98%、ML1+4,100℃=
43)50重量部を原料ゴムとして、第1表配合1の配
合処方でゴム配合組成物を得た。このゴム配合組成物を
160℃で20分プレス加硫して試験片を作成し、実施
例1と同様にして加硫物性を測定した。結果を表3に示
した。
【0040】実施例7 実施例1で得られたゴム状共重合体50重量部とアクリ
ロニトリルーブタジエン共重合ゴム(NBR)(日本ゼ
オン社製Nipol DN402;アクリロニトリル量
22%、ML1+4,100℃=55)50重量部を原料ゴム
として、第1表配合1の配合処方でゴム配合組成物を得
た。このゴム配合組成物を160℃で20分プレス加硫
して試験片を作成し、実施例1と同様にして加硫物性を
測定した。結果を表3に示した。
【0041】比較例3 日本ゼオン社製Nipol 1502(スチレン量2
3.5%、ML1+4,100℃=52)50重量部と日本ゼ
オン社製Nipol 1220(シス−1,4結合単位
量98%、ML1+4,100℃=43)50重量部を原料ゴ
ムとして、第1表配合1の配合処方でゴム配合組成物を
得た。このゴム配合組成物を160℃で20分プレス加
硫して試験片を作成し、実施例1と同様にして加硫物性
を測定した。結果を表3に示した。
【0042】比較例4 日本ゼオン社製Nipol 1502(スチレン量2
3.5%、ML1+4,100℃=52)50重量部と日本ゼ
オン社製Nipol DN402(アクリロニトリル量
22%、ML1+4,100℃=55)50重量部を原料ゴム
として、第1表配合1の配合処方でゴム配合組成物を得
た。このゴム配合組成物を160℃で20分プレス加硫
して試験片を作成し、実施例1と同様にして加硫物性を
測定した。結果を表3に示した。
【0043】
【表3】
【0044】第3表から、実施例5と比較例1(表2記
載)、実施例6と比較例3及び実施例7と比較例4との
対比から明かなように、従来のSBRの代わりに本発明
のゴム共重合体を他の汎用ゴムと配合した加硫物が、高
い反発弾性と高い耐摩耗性を示すことがわかる。
【0045】
【発明の効果】本発明のゴム組成物は、優れた反発弾性
と耐摩耗生を有しているから、特に自動車タイヤトレッ
ド用ゴム材料に適しているが、自転車タイヤ用、靴底
用、床材用などの用途にも使用することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第3級アミノ基を有する重合性単量体
    0.5〜20重量%、脂肪族共役ジオレフィン単量体2
    0〜99.5重量%および芳香族ビニル単量体0〜60
    重量%とからなる単量体混合物を乳化重合してなるゴム
    状共重合体に、硫黄、スルフェンアミド系の加硫促進剤
    およびカーボンブラックを配合してなる加硫可能なゴム
    組成物。
  2. 【請求項2】 第3級アミノ基を有する重合性単量体
    が、N−ジ置換アミノアルキルアクリレート、N−ジ置
    換アミノアルキルアクリルアミド、N−ジ置換アミノ芳
    香族化合物およびピリジル基を有する重合性単量体から
    選択される少なくとも1種の単量体である特許請求項1
    記載のゴム組成物。
JP26962293A 1993-09-30 1993-09-30 加硫可能なゴム組成物 Pending JPH07102117A (ja)

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JP26962293A JPH07102117A (ja) 1993-09-30 1993-09-30 加硫可能なゴム組成物

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003200682A (ja) * 2001-10-26 2003-07-15 Tokyo Magnetic Printing Co Ltd スクラッチカード
DE102011100589A1 (de) 2010-05-06 2011-12-29 Sumitomo Chemical Company, Limited Konjugiertes Dienpolymer, konjugierte Dienpolymerzusammensetzung und Verfahren zur Herstellung von konjugiertem Dienpolymer
JP2015086318A (ja) * 2013-10-31 2015-05-07 住友ゴム工業株式会社 タイヤ用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ

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