JPH0699281B2 - メ−クアツプ化粧料 - Google Patents

メ−クアツプ化粧料

Info

Publication number
JPH0699281B2
JPH0699281B2 JP17215386A JP17215386A JPH0699281B2 JP H0699281 B2 JPH0699281 B2 JP H0699281B2 JP 17215386 A JP17215386 A JP 17215386A JP 17215386 A JP17215386 A JP 17215386A JP H0699281 B2 JPH0699281 B2 JP H0699281B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aluminum
powder
colored
makeup cosmetic
pigment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP17215386A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6327419A (ja
Inventor
政章 堀野
忠光 浦本
隆雄 丹下
東一 関
充夫 河合
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pola Chemical Industries Inc
Original Assignee
Pola Chemical Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Pola Chemical Industries Inc filed Critical Pola Chemical Industries Inc
Priority to JP17215386A priority Critical patent/JPH0699281B2/ja
Publication of JPS6327419A publication Critical patent/JPS6327419A/ja
Publication of JPH0699281B2 publication Critical patent/JPH0699281B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61QSPECIFIC USE OF COSMETICS OR SIMILAR TOILETRY PREPARATIONS
    • A61Q17/00Barrier preparations; Preparations brought into direct contact with the skin for affording protection against external influences, e.g. sunlight, X-rays or other harmful rays, corrosive materials, bacteria or insect stings
    • A61Q17/04Topical preparations for affording protection against sunlight or other radiation; Topical sun tanning preparations
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/02Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by special physical form
    • A61K8/11Encapsulated compositions
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/18Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
    • A61K8/19Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing inorganic ingredients
    • A61K8/26Aluminium; Compounds thereof
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61QSPECIFIC USE OF COSMETICS OR SIMILAR TOILETRY PREPARATIONS
    • A61Q1/00Make-up preparations; Body powders; Preparations for removing make-up
    • A61Q1/02Preparations containing skin colorants, e.g. pigments
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K2800/00Properties of cosmetic compositions or active ingredients thereof or formulation aids used therein and process related aspects
    • A61K2800/40Chemical, physico-chemical or functional or structural properties of particular ingredients
    • A61K2800/41Particular ingredients further characterized by their size
    • A61K2800/412Microsized, i.e. having sizes between 0.1 and 100 microns

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、改良されたメークアップ化粧料に関するもの
であり、更に詳しくは赤外線カット効果を有し、顔料自
体の沈降、偏析、色分れ、色むら等がなく外観色と塗布
色が一致し、またマイルドな皮膚感のあるつやがあり、
且つ色調の変化がなく耐光性に優れ、安全性面でも良好
なメークアップ化粧料を提供せんとするものである。
従来、化粧料に使用されたことのある赤外線カット効果
を有する着色顔料としては、樹脂フィルムにアルミニウ
ム蒸着を行なった後これを細断したもの、いわゆるラメ
剤などがあったが、これをメークアップ化粧料に用いた
場合、樹脂自体の安全性の問題や、他成分との比重差に
よる分散性の問題、更にメタリック調の光沢が強く、特
殊なポイントメーク料例えばネイルカラー,アイカラー
などはともかくとして、特にベースメーク料では顔面塗
布時にギラギラ感が出現して不向きであるなど、自から
製造上及び剤型上で制限を受ける問題があった。
これに対して、赤外線カット効果をもつ未着色のアルミ
ニウム粉末は灰色〜灰黒色を呈していて、メークアップ
化粧料に配合した場合、外観色、塗布色ともにくすみを
生じやすく、高彩度を有する良質なものが得られなかっ
た。同様に、アルミニウム粉末は粉塵爆発の危険性から
微粉末化が難しく、平均粒子径が13〜50μと大きいのが
通常であり、従ってメタリックな光沢を有し、赤外線カ
ット効果を明確に感じて温感を過じない濃度でメークア
ップ化粧料に配合した場合、顔面上におけるメーク色味
の発色性が悪く、異様な光沢が出てしまい、メークアッ
プ効果を大きく損うものとなり必然的に使用し得る濃度
は0.1〜0.5%程度の低い配合濃度に留まり、赤外線カッ
ト効果に寄与し得ないものであった。
一方、このアルミニウム粉末の欠点を改善するため、ア
ルミニウムを着色顔料化する技術も存在していた。例え
ば特公昭53−4004号や特公昭55−5780号には、好ましく
はベーマイト処理をしたアルミニウム粉末を弱アルカリ
性の処理液で処理して着色アルミニウム顔料を得る方法
が既に開示されている。
然しながら、斯る方法によるアルミニウムの着色顔料化
は、アルミニウムが両性物質でしかも反応性の非常に高
に物質であるため、アルカリ処理液中で急激な溶解、突
沸が生じ、着色度(金属水酸化物の被覆率)のコントロ
ールが殆んで不可能であること、及び単位重量当りの表
面積は粒子径が小さくなる程大きくなる為、粒子径の小
さなもの(例えば13μ以下)のものを用いると上記の溶
解性の問題から着色化処理自体が困難となるなどの問題
があった。また、得られた着色アルミニウムについて
も、ベーマイト処理がアルミニウムの赤外線カット効果
の低下を招くこと、更にアルカリ条件下で金属酸化物処
理した着色アルミニウムは、黒変化し易く、きれいな高
彩度の色味がでにくいばかりか色調のコントロールも難
しいこと、且つ赤外線カット効果の一層の低下が著しい
ことなどの欠点があった。
そこで、本発明者らは、前記の問題点に鑑み、アルミニ
ウムの有する赤外線カット効果を生かした温感抑制効果
に優れ、また色調のコントロールが容易でマイルドな皮
膚感のあるつやがあり、且つ色調変化などの安定性や皮
膚に対する安全性でも良好な化粧料を得んと鋭意研究を
重ねた結果、アルミニウムを基質として、これを一定の
方法に従って処理して得られた着色顔料が上記条件を充
足し得ることを見出し、斯る知見に基づき本発見の完成
に至った。
すなわち、本発明は、金属アルミニウム単独のアルミニ
ウム粉末またはアルミニウム被覆無機粉末を金属塩とキ
レート能を有する有機化合物と分散剤とを含む弱酸性乃
至中性のPH領域を有する溶液中に浸漬処理し、アルミニ
ウム粉末またはアルミニウム被覆無機粉末表面上に金属
酸化物層を沈着せしめて得られる着色アルミニウム顔料
を配合することを特徴とするメークアップ化粧料に関す
るものである。尚、前記着色アルミニウム顔料は、アル
ミニウム粉末またはアルミニウム被覆無機粉末表面上に
金属酸化物層を沈着せしめた後、撥水剤による撥水性化
処理を行なって得られるものでも構わない。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に適用されるアルミニウム粉末としては、ミネラ
ルスピリットもしくは高級脂肪酸処理したもの、または
それらを除去した金属アルミニウム粉末であり、ベーマ
イト処理したものは前述の如く赤外線カット効果の低下
や色味が黒味を帯びてくるので余り好ましくない。同様
に、アルミニウム被覆無機粉末としては、アルミニウム
被覆タルク,アルミニウム被覆セリサイト,アルミニウ
ム被覆酸化物チタン,アルミニウム被覆白雲母,アルミ
ニウム被覆カオリン等であり、基質は一般に汎用される
無機粉末であれば良く、特にこれらに限定されるもので
はない。また、無機粉末基質に対するアルミニウムの被
覆方法自体は、真空蒸着法、スパッタリング法、イオン
ビーム法等の常法の中で目的とする膜厚等に応じて適宜
選択すれば良い。
また、アルミニウム粉末またはアルミニウム被覆無機粉
末(以下,アルミニウム粉末等という)の平均粒子径に
ついては特に制約はないが、着色アルミニウム顔料とし
てメークアップ化粧料に配合した時の皮膚上における異
和感・異物感及び着色アルミニウム顔料化における製造
処理上の容易さの点から、通常は凡そ5〜50μ、好まし
くは5〜40μ、特に好ましくは5〜20μの範囲のものが
用いられる。
次に、金属塩としてはコバルト,マンガン,鉄等の水溶
性塩例えば塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩など、具体的には塩
化コバルト,塩化マンガン,塩化鉄,硫酸コバルト,硫
酸マンガン,硫酸鉄,硝酸コバルト,硝酸マンガン,硝
酸鉄等が例示されるが、塩酸塩や硫酸塩を用いる場合は
副生する希塩酸や希硫酸とアルミニウムとがゆっくりと
反応するので硝酸塩が有利に使用される。硝酸塩を用い
る場合には、副生する硝酸とアルミニウムとが不動態を
形成し易く、塩酸塩や硫酸塩を用いた場合と比較してア
ルミニウムの溶解速度の抑制が見込まれるためである。
また、キレート能を有する有機化合物としては、一般に
金属イオンと錯体を形成し得る各種有機化合物であれば
良く、例えばシュウ酸,マロン酸,コハク酸,酒石酸,
タエン酸,フタル酸,グリセリン及びそれらの誘導体な
どを含むO−配位キレート化剤、メチルアミン,エチル
アミン,エチレンジアミン四酢酸(Fe−EDTA)などを含
むN−配位キレート化剤,モノエタノールアミン,ジエ
タノールアミン,トリエタノールアミン,グルタミン酸
及びそれらの誘導体などを含むO−配位基とN−配位基
を有するキレート化剤などが挙げられる。これらのキレ
ート能を有する有機化合物は1種または2種以上が選択
され、使用される金属塩の種類、濃度及び目的とするア
ルミニウム粉末等表面上への金属酸化物層の沈着量など
に応じて必要量が添加され、金属塩から金属酸化物層へ
の変換段階における金属イオンの安定化を図るものであ
る。
一方、分散剤については溶液中に浸漬処理されるアルミ
ニウム粉末等を溶液中に分散せしめ、アルミニウム粉末
等表面上に均一な金属酸化物層を形成させると共に、処
理時刻の短縮化を図り前述のアルミニウムの溶解の問題
を低減させるために用いられるものであり、通常の水溶
性界面活性剤であれば全て使用が可能であり、特に限定
されない。また、その他の分散剤としては、低級アルコ
ール類例えばメタノール,エタノール,イソプロパノー
ルなどを使用しても良い。
本発明に係る方法では、上記した金属塩、キレート能を
有する有機化合物ならびに分散剤を含む処理溶液を弱酸
性乃至中性のPH領域、具体的にはPH5以上〜8未満好ま
しくはPH6以上〜8未満の範囲に維持させておくことが
重要である。処理溶液を上記範囲に維持させておくこと
により、彩度の高い顔料が得られるようになり、且つ着
色度の制御管理が可能になり、アルミニウム粉末等の平
均粒子径が小さいもの(例えば13μ以下)も用いること
が可能になった。このため、PH調整剤が必要とあれば、
水酸化アルカリ、アンモニア,アミン,炭酸アルカリ,
及びアルミン酸のアルカリ塩などを加えても良い。上記
範囲よりPHが大、すなわちアルカリ性領域になると、ア
ルミニウム粉末等の溶解性が著しく進行し、時として突
沸等を生じるなど作業性も悪化し、また得られた着色ア
ルミニウム顔料は黒色味を帯びて彩やかな色彩を呈さ
ず、且つ赤外線カット効果の低下も著しく、とても本発
明のメークアップ化粧料に適するものとは成り難い。反
対に、PHが小、すなわち酸性領域になると、処理溶液中
における金属酸化物の溶解性が増し、アルミニウム粉末
等への着色度が低く、特に高度な着色性(金属酸化物の
沈着度大)は望み難くなる。
次に、アルミニウム粉末等の処理溶液への浸漬条件等に
ついては、、金属塩の種類、濃度や目的とする金属酸化
物の沈着度合などに応じて変動させることは可能である
が、通常は金属塩から金属酸化物に至る反応性などを踏
まえて、溶液温度60〜100℃、浸漬時刻5〜60分の範囲
下で適宜選択される。尚、5分より短い浸漬時刻では、
一部に未着色のアルミニウム粉末等が残存するので避け
た方が良い。
ここで、本発明に係る着色アルミニウム顔料中には、沈
着する金属酸化物層の含有率として着色アルミニウム顔
料全体に対して10〜80重量%の範囲を維持することが望
ましい。その理由としては、下限の10重量%より少ない
含有率ではアルミニウム粉末等の金属光沢が消失せず、
灰黒色味が残り、化粧料に用いた場合にメークアップ効
果を損う様になり、反対に80重量%を越えると金属酸化
物顔料化され、色味は強調されるもののアルミニウム粉
末等のもつ赤外線カット効果が著しく低下してしまうわ
けである。
また、着色アルミニウム顔料の平均粒子径としては、前
記した理由及び赤外線カット効果から5〜50μ、好まし
くは5〜30μの範囲が選択される。すなわち、アルミニ
ウム粉末等に対する着色化処理自体の困難さ及び粒子径
の減少に供なう赤外線カット効果の低下の問題から5μ
より小さいものは不利であり、反対に50μを超えるもの
は皮膚上における異物感・異和感を感じさせる様になる
ので避けた方が良い。
更に、分散剤に係る着色アルミニウム顔料においては、
撥水剤による撥水性化処理を行なうことにより、メーク
アップ化粧料配合時の撥水性と肌への付着性の向上を図
ることができる。
斯る場合に用いられる撥水剤としては、高級脂肪酸類例
えばラウリン酸,ミリスチン酸,ステアリン酸,ベヘニ
ン酸,オレイン酸,12−ヒドロキシステアリン酸,ウン
デシレン酸,ラノリン酸,トール油,イソステアリン
酸,ダイマー酸などや、シリコンオイル例えばメチルハ
イドロジエンポリシロキサン,ジメチルポリシロキサ
ン,メチルフェニルポリシロキサン及びこれらの構造類
似物などが挙げられ、一種または二種以上の混合物とし
て用いられる。
また具体的な撥水性化処理の方法としては、撥水剤を揮
発性有機溶媒例えばアセトン,酢酸エチル,イソプロパ
ノール,エタノール等の中に0.1〜20重量%程度溶解し
た溶液に着色アルミニウム顔料5〜40重量%程度撹拌し
ながら徐々に添加して5分〜2時間撹拌後、溶媒を撹拌
下、必要ならば加温して揮散させ、着色アルミニウム顔
料の表面に1〜10μ程度の撥水剤を被覆するか、また別
法として撥水剤が高級脂肪酸類のみの時は、着色アルミ
ニウム顔料に対して高級脂肪酸類0.1〜20重量%を均一
に混合した後、真空状態に減圧し、60〜120℃で撹拌処
理すると上述と同様の撥水剤による被覆を行なうことが
できる。
以上、本発明に係る着色アルミニウム顔料及びその製造
方法について述べてきたが、ここで更に詳細に説明する
ため、本発明に係る着色アルミニウム顔料の製造例を以
下に示しておく。
製造例1. 硝酸第2鉄14.4g,シュウ酸2.4gを精製水500mlに溶解(P
H1.22)し、この溶液にトリエタノールアミン18.25gを
注入してPH5.09とした。この溶液中にミネラルスピリッ
ト,オレイン酸で表面処理したアルミニウム被覆酸化チ
タン2gとエタノール43.3gを加え、80〜83℃で13分間、
加温処理すると、この時点でPH7.15であり、これに精製
水500mlを加え、ロ過、水洗、乾燥してゴールドを呈し
た着色アルミニウム顔料2.66gを得た。
製造例2. 製造例1の方法により得られた着色アルミニウム顔料10
0gを、ステアリン酸5g、メチルハイドロジエンポリシロ
キサン(信越化学KF99)5gを溶解したイソプロパノール
100g中に加え、15分間撹拌した後、取り出し、イソプロ
パノールを揮散させた後、100℃で5時間処理して撥水
性を有する着色アルミニウム顔料108.5gを得た。
製造例3. 硝酸第2鉄3.6g、酒石酸0.6gならびにP.O,Eソルビタン
モノラウレート1.5gを精製水150ml中に溶解(PH1.34)
し、これに鉄−EDTAキレート6.21gを加え撹拌した後、1
N炭酸ナトリウム31.9mlを加えてPH7.20とした。次にこ
の溶液中にエタノール処理したアルミニウム粉末2gを入
れ、73〜75℃で6分間、加温処理すると、この時点でPH
7.70であり、これは精製水500mlを加え、ロ過、水洗、
乾燥してゴールドを呈した着色アルミニウム顔料3.0gを
得た。
製造例4. 製造例3の方法により得られた着色アルミニウム顔料48
gにミリスチン酸1gを均一に混合した後、エバポレータ
ーを用い真空状態にした後、100℃で2時刻撹拌した
後、常温に戻し、取り出して撥水性を有する着色アルミ
ニウム顔料48.8gを得た。
製造例5. 硝酸コバルト4.22g、シュウ酸2.44gならびに鉄−EDTAキ
レート3.57gを精製水100mlに溶解し、トリエタノールア
ミン7.86gを入れPH7.08とした。次に1N水酸化ナトリウ
ムを添加してPH7.30した後、この溶液中にアルミニウム
粉末2gとエタノール50mlを加え、85〜87℃で10分間、加
温撹拌すると、この時点でPH7.89であり、これに精製水
500mlを加え、ロ過、水洗、乾燥して緑色を呈した着色
アルミニウム顔料3.54gを得た。
上記の如くして得られた本発明に係る着色アルミニウム
顔料は、アルミニウム粉末等の表面に金属酸化物が均一
且つ強固に固着したもので、アルミニウム粉末等と金属
酸化物とが一体的に挙動して偏析、色分れ、色むら等を
生ぜず、一方では脆弱で容易に微粉砕化され、他の化粧
成分と混練することにより解砕でき分散性に優れ、粉砕
工程を必要としないものである。従って、これを配合し
たメークアップ化粧料でも製品の外観色と塗布色が一致
し、また強制振動試験、耐熱性又はエージング試験等の
各種促進テスト例えば40〜−10℃で6ケ月間放置の条件
下でも一切顔料の沈降、偏析、色分れ、色むら、色調、
光沢の変化がない安定性に優れたものとなっている。
同様に、着色アルミニウム顔料は微粉末アルミニウム固
有の付着性の良さを残し、また金属アルミニウムのメタ
リックな光沢を抑え、且つ金属塩特に金属イオンの種類
と濃度に応じて幅広い色調と着色度を持ち得るため、メ
ークアップ化粧料としてマイルドな皮膚感のあるつやを
付与し得る。
更に、着色アルミニウム顔料は金属アルミニウム固有の
赤外線カット効果を維持しており、これはメークアップ
化粧料の皮膚塗布時の温感抑制として寄与し得、一方、
安全性上も皮膚刺激性、毒性などは全くなく、例えば健
康肌の女性80名の前腕部における貼布試験で24時刻及び
72時間後の判定でも何ら異常は認められないものであっ
た。
そして、上述の如き着色アルミニウム顔料の特性を生か
すために本発明のメークアップ化粧料では、着色アルミ
ニウム顔料が従来の無機顔料と同様な方法で、メークア
ップ化粧料全体に対し凡そ1〜80重量%の範囲で配合さ
れる。但し、1重量%より少ない配合量では着色アルミ
ニウム顔料のもつ赤外線カット効果が充分に発揮されず
温感抑制効果も余り期待できないが、上限配合量につい
ては必ずしも制限的ではない。
ここで、本発明に係る着色アルミニウム顔料を評価する
ため、前記製造例1〜5で得られた着色アルミニウム顔
料と比較品として従来の化粧品用粉末(タルク,セリサ
イト,カオリン,セルロースパウダー,酸化チタン),
未着色アルミニウム粉末,ならびに特公昭53−4004号の
方法で処理した着色アルミニウム粉末とを用いて、本発
明の狙いとする特徴である赤外線カット効果の比較及び
着色性の比較を行なった。
評価方法としては、カストルオイル4部に対し各試験粉
末1部の割合で調整した試料をフーバーマーラで100回
処理し、これをガラス板上に0.5ミルのドクターブレー
ドで塗布した標品とした。この標品に対し40cmの高さか
ら5分間赤外線ランプを照射し、赤外部積算照度計(ス
ガ試験機株式会社製)を用いて赤外線カット効果を測定
した。同様に、この標品を用いてマンセル色票に従って
測定を行ない、着色性を評価した。その結果を表−1に
示す。
表−1の結果に示される如く、本発明に係る着色アルミ
ニウム顔料は、アルミニウム粉末の有する赤外線カット
効果を殆ど損うことなく、且つ明度と彩度が高く、彩や
かに優れた色味を呈することが明らかとなった。これに
対し、未着色アルミニウムは彩度が著しく低く、明度も
低く、灰色を呈しており、また特公昭53−4004号に示さ
れた方法により得られた着色アルミニウム粉末は赤外線
カット効果が著しく低下し、且つ明度、彩度とも低く、
くすんだ・汚れた色味になることが明らかとなった。
更に、本発明に係る着色アルミニウムを配合した化粧料
が本発明の目的である温感抑制効果を有しているか否か
を評価するため、後記実施例1に示した本発明のパウダ
ーファンデーションと比較品として後記実施例1中の着
色アルミニウム顔料(10部)を酸化チタン(7.5部)、
酸化鉄(2.5部)に代替したパウダーファンデーション
とを用いて、塗布時の温感に関する官能評価比較を行な
った。
評価方法としては、晴天下(赤外部照度計測定値2100カ
ウント/時)でも、女性パネラー10名を用い、それぞれ
半顔づつに本発明品及び比較品のパウダーファンデーシ
ョンを塗布(盲検法)後、10分間、陽に当ってもらい、
自分の感じる温感が何れが少ないかを評価してもらっ
た。
その結果、パネラー10名は何れも本発明品(実施例1)
のパウダーファンデーションの方が温感が少ないと感じ
ていることが明らかとなった。
以上のように、本発明のメークアップ化粧料は赤外線カ
ット効果に優れ、温感抑制効果を有し、安全性にも優れ
ている。その上、メタリックな光沢の抑えられた、マイ
ルドな皮膚感のあるつやを与えるものであり、且つ偏
析、色分れ、色むらを起こさず外観と塗布色が一致す
る。更には安定性にも優れたものである。
以下に実施例を示す。尚、配合割合は重量部である。
実施例1.パウダーファンデーション (A)疎水性化処理タルク 17.3 疎水性化セリサイト 30 ナイロンパウダー 10 着色アルミニウム顔料(製造例1) 10 酸化チタン 10 酸化鉄 2 防腐剤 0.2 (B)シリコンオイル 8 グリセリントリ2−エチルヘキシレート 4 固型パラフィン 0.5 カルナウバワックス 1.5 イソプロピルミリステート 4 スクワラン 2 (C)調合香料 0.5 (方法) (A)をリボンミキサーで15分間混合した後、粉砕機で
粉砕する。この粉砕物をヘンシェルミキサーに移し、別
に溶解しておいた(B)を加えて8分間撹拌する。40℃
になった時点で(C)を加え、取り出し、ブロワーシフ
ターを通してプレスする。
実施例2.アイカラー (A)タルク 5.6 セリサイト 10 ステアリン酸アルミニウム 2 炭酸マグネシウム 2 酸化鉄 2 タール色素 0.2 着色アルミニウム顔料(製造例2) 70 (B)流動パラフィン 4 オレイン酸オクチルドデシル 2 イソプロピルミリステート 2 調合香料 0.2 (方法) (A)をリボンミキサーで15分間混合した後、粉砕機で
粉砕する。この粉砕物をヘンシェルミキサーに移し、
(B)を加え8分間撹拌する。その後、取り出し粉砕機
で粉砕しプレスする。
実施例3.リキッドファンデーション (A)スクワラン 10 ワセリン 5 ステアリルアルコール 3 イソプロピルミリステート 1 ステアリン酸 2 グリセリンモノオレート 0.5 POE(25)モノステアレート 1.5 (B)ベンガラ 2 黒酸化鉄 0.2 酸化チタン 15 セリサイト 2 着色アルミニウム顔料(製造例3) 1 (C)プロピレングリコール 5 グリセリン 5 水酸化カリウム 0.2 防腐剤 0.2 精製水 4.16 (D)調合香料 0.3 (方法) (B)を粉砕機で粉砕したものを、80℃に加温してある
(A)の中に均一に分散させ、この分散液に80℃に加温
してある(C)を加えて乳化した後、30℃まで冷却し、
(D)を加え、容器に充填する。
実施例4.油性スティックファンデーション (A)着色アルミニウム顔料(製造例4) 18 タルク 10 パルミチル−2−エチルヘキサネート 4 シリコンオイル 16 スクワラン 9 マイクロクリスタリンワックス 4.5 固型パラフィン 7 オゾケライト 2 活性剤 2 着色顔料ペースト 27 (B)調合香料 0.5 (方法) (A)を80℃に加温し、着色顔料ペーストが均一に分散
し溶解した状態にしておく。この均一分散液を真空にし
て脱泡した後、ゆっくり撹拌しながら(B)を加えて均
一になった時点で容器に直接充填し、固化させる。
実施例5.リップスティック (A)スクワラン 4.6 キャンデリラワックス 6.8 液体ラノリン 28 リンゴ酸ジイソステアリル 10 着色アルミニウム顔料(製造例5) 12 イソプロピルミリステート 24 タール色素ペースト 14.4 (B)調合香料 0.2 (方法) 実施例4と同様にして行なった。
フロントページの続き (72)発明者 関 東一 静岡県静岡市弥生町648番地 ポーラ化成 工業株式会社内 (72)発明者 河合 充夫 静岡県静岡市弥生町648番地 ポーラ化成 工業株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミニウム粉末またはアルミニウム被覆
    無機粉末を金属塩とキレート能を有する有機化合物と分
    散剤とを含む弱酸性乃至中性のPH領域を有する溶液中に
    浸漬処理し、アルミニウム粉末またはアルミニウム被覆
    無機粉末表面上に金属酸化物層を沈着せしめて得られる
    着色アルミニウム顔料を配合することを特徴とするメー
    クアップ化粧料。
  2. 【請求項2】前記PH領域がPH5以上〜8未満の範囲であ
    る特許請求の範囲第1項記載のメークアップ化粧料。
  3. 【請求項3】前記金属酸化物層の含有率が着色アルミニ
    ウム顔料全体に対して10〜80重量%である特許請求の範
    囲第1項記載のメークアップ化粧料。
  4. 【請求項4】前記着色アルミニウム顔料の平均粒子径が
    5〜50μである特許請求の範囲第1項記載のメークアッ
    プ化粧料。
  5. 【請求項5】前記着色アルミニウム顔料の配合量が化粧
    料全体に対して1〜80重量%である特許請求の範囲第1
    項記載のメークアップ化粧料。
  6. 【請求項6】アルミニウム粉末またはアルミニウム被覆
    無機粉末を金属塩とキレート能を有する有機化合物と分
    散剤とを含む弱酸性乃至中性のPH領域を有する溶液中に
    浸漬処理し、アルミニウム粉末またはアルミニウム被覆
    無機粉末表面上に金属酸化物層を沈着せしめた後、撥水
    剤による撥水性化処理を行なって得られる着色アルミニ
    ウム顔料を配合することを特徴とするメークアップ化粧
    料。
  7. 【請求項7】前記PH領域がPH5以上〜8未満の範囲であ
    る特許請求の範囲第6項記載のメークアップ化粧料。
  8. 【請求項8】前記金属酸化物層の含有率を着色アルミニ
    ウム顔料全体に対して10〜80重量%である特許請求の範
    囲第6項記載のメークアップ化粧料。
  9. 【請求項9】前記着色アルミニウム顔料の平均粒子径が
    5〜50μである特許請求の範囲第6項記載のメークアッ
    プ化粧料。
  10. 【請求項10】前記撥水剤が高級脂肪酸、シリコンオイ
    ルより選択されるものである特許請求の範囲第6項記載
    のメークアップ化粧料。
  11. 【請求項11】前記着色アルミニウム顔料の配合量が化
    粧料全体に対して1〜80重量%である特許請求の範囲第
    6項記載のメークアップ化粧料。
JP17215386A 1986-07-22 1986-07-22 メ−クアツプ化粧料 Expired - Lifetime JPH0699281B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17215386A JPH0699281B2 (ja) 1986-07-22 1986-07-22 メ−クアツプ化粧料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17215386A JPH0699281B2 (ja) 1986-07-22 1986-07-22 メ−クアツプ化粧料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6327419A JPS6327419A (ja) 1988-02-05
JPH0699281B2 true JPH0699281B2 (ja) 1994-12-07

Family

ID=15936548

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17215386A Expired - Lifetime JPH0699281B2 (ja) 1986-07-22 1986-07-22 メ−クアツプ化粧料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0699281B2 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2842617B2 (ja) * 1989-05-17 1999-01-06 ポーラ化成工業株式会社 ファンデーション
JP2875600B2 (ja) * 1990-07-06 1999-03-31 ポーラ化成工業株式会社 被覆力に優れた着色基剤を配合して成る化粧料
JPH056247U (ja) * 1991-07-05 1993-01-29 愛知機械工業株式会社 無段変速機の変速プーリー構造
JP2001238725A (ja) * 2000-03-01 2001-09-04 Nichiei:Kk 化粧容器
JP2004307409A (ja) * 2003-04-08 2004-11-04 Fuji Kasei Kk 化粧料用顔料及びそれを含有する化粧料
US20080299158A1 (en) * 2007-05-07 2008-12-04 Us Cosmetics Corporation Fully extended color bulk powder, bulk dispersion and method of use
DE102007028842A1 (de) * 2007-06-20 2008-12-24 Eckert Gmbh Dunkle, IR-Strahlung reflektierende Pigmente, Verfahren zu deren Herstellung und Verwendung derselben
CN103160147A (zh) * 2011-12-14 2013-06-19 吴江市冰心文教用品有限公司 一种磁性颜料
CN104685006B (zh) * 2012-09-27 2017-03-29 东洋铝株式会社 着色金属颜料和着色物

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6327419A (ja) 1988-02-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5093099A (en) Flaky powder of zinc oxide and its composition for external use
EP2954885B1 (en) Black iron oxide for use with cosmetics, production method thereof, and cosmetic materials comprising the same
EP2540670B1 (en) Process for preparing flaky particles coated with a fatty acid metal salt
JP4253346B2 (ja) 化粧料
JPH0699281B2 (ja) メ−クアツプ化粧料
JP2008115161A (ja) 多機能性複合粉体を配合してなる化粧料
JP4454171B2 (ja) 硫酸バリウム系粉体およびこれを含有する化粧料
JPH111411A (ja) シリカ/酸化亜鉛複合体、その製造方法及びそれを配合した化粧料
JPS6327418A (ja) 化粧料
JP3426025B2 (ja) 有機−無機複合顔料を配合してなる化粧料
JP2649448B2 (ja) 撥水性粉体及び該粉体を含有する化粧料
JP2001010928A (ja) ベニバナ色素を含有するn−アシル−l−リジン粉体及びその製造方法、並びに前記粉体を含有する化粧料
JPH06116119A (ja) 紫外線吸収効果の高い化粧料
JP4070356B2 (ja) 化粧料
JPS61257907A (ja) 化粧料
JPS61257910A (ja) 化粧料
JPS62153210A (ja) 化粧品組成物
JPH058168B2 (ja)
JP3494339B2 (ja) セリシン被覆粉体、及びこれを配合して成る化粧料
JP3582662B2 (ja) 雲母粉体及び該雲母粉体を配合した化粧料
KR0163942B1 (ko) 색조 화장료용 복합안료의 제조방법
JPH1129429A (ja) 化粧料
JPH11199441A (ja) 粉体化粧料
JPH09188611A (ja) 表面被覆薄片状粉体、その製造方法及びそれを配合した化粧料
JP2958536B2 (ja) 着色顔料及びこれを含有する化粧料

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term