JPH0693886A - 燃料噴射ポンプ用遠心力ガバナ - Google Patents

燃料噴射ポンプ用遠心力ガバナ

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JPH0693886A
JPH0693886A JP5185068A JP18506893A JPH0693886A JP H0693886 A JPH0693886 A JP H0693886A JP 5185068 A JP5185068 A JP 5185068A JP 18506893 A JP18506893 A JP 18506893A JP H0693886 A JPH0693886 A JP H0693886A
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JP
Japan
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lever
angleich
control
governor
fulcrum
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Application number
JP5185068A
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English (en)
Inventor
Shizuo Handa
静男 半田
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Filing date
Publication date
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Priority to US08/099,571 priority patent/US5325831A/en
Publication of JPH0693886A publication Critical patent/JPH0693886A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D31/00Use of speed-sensing governors to control combustion engines, not otherwise provided for
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D1/00Controlling fuel-injection pumps, e.g. of high pressure injection type
    • F02D1/02Controlling fuel-injection pumps, e.g. of high pressure injection type not restricted to adjustment of injection timing, e.g. varying amount of fuel delivered
    • F02D1/08Transmission of control impulse to pump control, e.g. with power drive or power assistance
    • F02D1/10Transmission of control impulse to pump control, e.g. with power drive or power assistance mechanical

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • High-Pressure Fuel Injection Pump Control (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】オールスピード特性のRSV型ガバナにおい
て、設計の自由度の大きな逆アングライヒ特性が得られ
る燃料噴射ポンプ用遠心力ガバナを提供する。 【構成】一端がフライウェイト3の動きに応じて軸方向
へ移動するコントロールブロック5に連結され、他端が
コントロールレバー18の中間部位に連結された逆アン
グライヒレバー9を設け、この逆アングライヒレバーの
途中にストッパピン25を設けるとともに、テンション
レバー12に上記ストッパピンが接離可能に当接する当
接部材26を設け、テンションレバーにはコントロール
ブロックに対向して、スプリング37、362により押
圧されるアングライヒアダプタ36を設置した。 【作用】高速回転になると、ストッパピンが当接部材に
当接して逆アングライヒレバーの回動を阻止し、逆アン
グライヒ特性を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関に燃料を供給
する燃料噴射ポンプに設置され、機関の運転状況に応じ
て噴射特性を自動的に調整する遠心力ガバナ(調速機)
に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関に燃料を供給する燃料噴射ポン
プにおいては、エンジンの運転状況に応じて燃料の噴射
量を変更する必要があり、このような噴射特性を自動的
に制御するため遠心力ガバナ(メカニカルガバナ=調速
機)が用いられている。この種のガバナとしては種々の
ものが知られているが、代表的なものとして、RSV型
ガバナが広く知られている。このRSV型ガバナは、フ
ライウエイトの遠心力を利用し(R)、スィーベリング
レバーを用いて(S)、オールスピードの範囲に適用可
能な(V)ガバナの略であり、後述する実施例によって
詳しく説明するが、エンジンの回転による遠心力でフラ
イウエイトを変位させ、この動きをコントロールブロッ
クの直線運動に変換し、これをガイドレバー、スィーベ
リングレバー、テンションレバーおよびコントロールレ
バー等で調整してコントロールラックに伝え、このコン
トロールラックにより燃料噴射ポンプの燃料噴射量を自
動的に制御するようになっている。
【0003】ところで、最近、排ガス規制が社会的な要
請として高まっており、このために噴射ポンプは高圧噴
射が要求されるようになってきた。燃料を高圧噴射する
と、霧化効率および空気との混合特性が良くなり、燃焼
効率も向上する。
【0004】しかしながら、燃料を高圧噴射する場合、
噴射ノズルにおいて噴射終了後に脈動圧が発生する等の
不具合があり、これを防止するため、特開昭60−11
9366号に示すように、ポンプの吐出側にコンスタン
トプレッシャバルブ(CPV=等噴射圧弁)を用いる等
の対策がなされている。また、高圧噴射のために、ホー
ルタイプの燃料噴射ノズルでは噴射孔の径を細くした
り、燃料噴射ポンプでシリンダ径を大きくしたり、ポン
プ駆動用カムのプロファイルの形状を変更する等の対策
もなされている。
【0005】通常の燃料噴射系は燃料噴射ポンプの回転
数が少ない場合は燃料噴射量が少なく、回転数が増加す
るに伴って噴射量は増大する特性をもっているが、CP
Vを用いた燃料噴射系は、上記CPVを用いない通常の
噴射系に比べ、逆の噴射特性を発生する。つまり燃料噴
射ポンプの回転数が少ない場合は燃料噴射量が増し、回
転数が増加するに伴って噴射量が減少する特性をもつ。
また、噴射孔を絞った噴射ノズルを用いた燃料噴射系で
も、燃料噴射ポンプの回転数が高くなるに従い、絞りに
より流路抵抗が影響してCPVを用いたと同様の噴射量
が減少する傾向が生じる。したがって、CPVを用いた
燃料噴射系や噴射孔を絞った噴射ノズルを用いた燃料噴
射系では、エンジン特性を満足する高圧噴射を実現し難
い不具合がある。
【0006】特に、建設機械用ディ−ゼルエンジンに適
用される従来のRSV型ガバナは、急激な負荷の変動に
よるエンジンの停止を防止するため、トルクスプリング
が付いており、ガバナとして、図4において実線(チ)
で示す正のアングライヒガバナ特性を有している。正の
アングライヒガバナ特性は、高速側でコントロールラッ
クを燃料減少側に調整する作用をもっている。
【0007】よって上記のようなCPVを用いた燃料噴
射系等に、正のアングライヒ特性を有するRSV型ガバ
ナを用いると、高速運転域で燃料噴射量が益々不足し、
排ガス規制(例えばNOx )から高圧噴射が不可能にな
る。つまり、CPV付燃料噴射ポンプを備える建設機械
用ディ−ゼルエンジンなどの燃料噴射系は、正のアング
ライヒ特性を有するRSV型ガバナではなく、図4の破
線で示すような逆アングライヒ特性を奏するガバナが必
要になってきた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来、RSV型ガバナ
以外のガバナで逆アングライヒ特性を奏する類似のガバ
ナがあり、例えば特公昭52−8449号等に示される
ガバナは逆アングライヒ特性を奏するものと認められ
る。しかし、この構成を従来のRSV型ガバナに適用す
ると、後で、図7を用いて本発明と比較して説明するよ
うに、レバー比(ki )を大きく設定できない不具合が
あり、逆アングライヒのレバー比(ki )を大きくしよ
うとすると、アダプタスクリュとアングライヒホルダが
干渉する。
【0009】また、自動車用ディ−ゼルエンジンに用い
る従来の逆アングライヒガバナでも、高速域でコントロ
ールラックを増速側に調整する量がきわめて小さく(逆
アングライヒ量H<2)、上記CPVを用いた燃料噴射
系で要求する逆アングライヒ量(例えばH>5.0)を
満足できず、大幅な設計変更による新規なガバナが望ま
れている。
【0010】本発明はこのような事情にもとづきなされ
たもので、その目的とするところは、RSV型ガバナな
どにおいて、図4の破線で示すような逆アングライヒ特
性を任意に得ることができ、しかも逆アングライヒ特性
のレバー比ki を大きく設定することができ、よって設
計の自由度を増大させることができる燃料噴射ポンプ用
遠心力ガバナを提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め請求項1に記載の発明は、燃料噴射ポンプの回転数に
応じて、遠心力により作動されるフライウェイト3と、
このフライウェイト3の動きに応じて軸方向へ移動され
るコントロールブロック6と、一端が支点Aを介して上
記コントロールブロック6に回動可能に連結されるとと
もに、他端が他の支点Bにより回動可能に支持されたガ
イドレバー8と、一端が上記他の支点Bにより回動可能
に支持されるとともに、他端がコントロールスプリング
33の力を受けて上記コントロールブロック6に向けて
付勢されたテンションレバー12と、一端が支点Dを介
して回動可能に支持されるとともに、他端が上記燃料噴
射ポンプの噴射量を制御するコントロールラック22に
連結されたコントロールレバー18と、一端が上記コン
トロールブロック6に回動可能に連結されるとともに、
他端が支点Cを介して上記コントロールレバー8の中間
位置に回動可能に連結された逆アングライヒレバー9
と、この逆アングライヒレバー9を上記ガイドレバー8
に引き寄せるスプリング16と、上記逆アングライヒレ
バー9の途中に設けたストッパピン25と、上記テンシ
ョンレバー12に設けられ、上記逆アングライヒレバー
9が所定量の変位をした場合に上記ストッパピン25が
接離可能に当接する当接部材26と、上記テンションレ
バー12に上記コントロールブロック6と対向して設け
られ、アングライヒスプリング37により上記コントロ
ールブロック6に向けて押圧されたアングライヒアダプ
タ36と、を備えたことを特徴とする。
【0012】また、請求項2に記載の発明は、上記遠心
力ガバナの逆アングライヒ量をH、逆アングライヒ作動
中のコントロールブロック6の移動量(逆アングライヒ
ストローク)をSt 、レバー比をki とした場合、 H=St ×ki (1) であり、上記レバー比ki は、 ki ={(Q+T)/T}×{(R−N)/N} にしたことを特徴とする。
【0013】さらに、請求項3に記載の発明は、上記ス
トッパピン25と当接部材26の間隔を調整可能にした
ことを特徴とする。
【0014】また、請求項4に記載の発明は、上記当接
部材26端面が、これに当接するストッパピンの当接面
より大きな面を有していることを特徴とする。
【0015】
【作用】請求項1の発明によれば、高速回転領域の状態
ではフライウェイト3の動きに応じて軸方向へ移動され
るコントロールブロック6の移動量に伴ってガイドレバ
ー8および逆アングライヒレバー9の下端の移動量も変
化する。このような移動により上記逆アングライヒレバ
ー9に設けたストッパピン25がテンションレバー12
に設けた当接部材26に当接すると、逆アングライヒレ
バー9はそれ以上の回動が阻止される。この状態でさら
に回転数が大きくなると、逆アングライヒレバー9とコ
ントロールレバー18の連結支点Cがスプリング16に
抗してガイドレバー8から離れるようになり、コントロ
ールレバー18が支点Dを中心にして反時計回りに回動
する。このためコントロールラック22がポンプ1側に
押し込まれ、燃料を増加する位置に移動される。すなわ
ち、逆アングライヒレバー9に設けたストッパピン25
が当接部材26に当接するような高速回転域に達する
と、燃料噴射ポンプの噴射量を増加するように制御し、
図4の破線で示すような逆アングライヒ特性を生じるよ
うになる。この場合、逆アングライヒレバー9の一端は
コントロールブロック6に回動可能に連結されるととも
に、他端は支点Cを介してコントロールレバー8の中間
位置に回動可能に連結されるから、逆アングライヒレバ
ー9の作動の長さ比を大きくすることができ、逆アング
ライヒ特性のレバー比ki を大きく設定することができ
る。
【0016】請求項2の発明によれば、逆アングライヒ
特性のレバー比ki の設計の自由度が大きくなる。
【0017】また、請求項3の発明によれば、ストッパ
ピン25と当接部材26の間隔を調整可能にしたから、
逆アングライヒ特性が発生する回転数を任意の回転数に
選択することができる。
【0018】さらに、請求項4の発明によれば、上記当
接部材26の端面をストッパピン25の当接面より大き
くしたから、ストッパピン25と当接部材26の間隔を
調整した場合に相互の当接点がずれても、確実な当接が
可能になる。当接部材26の端面の大きさ分だけストッ
パピン25の位置が変更可能であり、したがって逆アン
グライヒ特性のレバー比ki の設計の自由度を大きくす
ることができる。
【0019】
【実施例】以下、本発明について、図1ないし図7に示
す第1の実施例にもとづき説明する。この実施例はRS
V型ガバナに適用した例を示し、図1において1は詳図
しない燃料噴射ポンプ、2はこの燃料噴射ポンプ1のプ
ランジャを往復駆動するためのカムシャフトである。カ
ムシャフト2はガバナハウジング101を貫通してこの
ガバナハウジング101とガバナカバー102とで構成
された空間に導入されている。カムシャフト2には、ガ
バナの回転部分である2個の遠心力式フライウェイト
3、3が組み付けられている。これらフライウェイト
3、3は、それぞれウェイトサポーティングシャフト3
aを中心にして回動可能であり、フライウェイト3が外
方に開くときは、そのアームの端部に設けられたローラ
4がガバナスリーブ5の端面に当たってこのガバナスリ
ーブ5を軸方向に押す。
【0020】ガバナスリーブ5は、図示しない軸受を介
してコントロールブロック6に連結されており、ガバナ
スリーブ5が回転してもコントロールブロック6は回転
しないようになっている。上記ローラ4によりガバナス
リーブ5が押された場合にはこのガバナスリーブ5とコ
ントロールブロック6が軸方向へ一体的に移動するよう
になっている。上記コントロールブロック6の他端は曲
面となっており、この曲面は後述するアングライヒアダ
プタ36の端面に当接する。
【0021】コントロールブロック6には、共有支持ピ
ン7(支点A)を介してガイドレバー8および本発明に
係る逆アングライヒレバー9が回動自在に連結されてい
る。ガイドレバー8の上端は、ガバナカバー102の上
部に設けたレバー支持軸11(支点B)に回動自在に連
結されている。このレバー支持軸11には、テンション
レバー12の上端がこのレバー支持軸11を共有して回
動自在に取着されている。テンションレバー12の下端
には突起13が設けられており、この突起13はフルロ
ードストッパ14に接離自在に当接するようになってい
る。このフルロードストッパ14はテンションレバー1
2の位置を時計回り側で規制する。なお、フルロードス
トッパ14はスティ15に対し、突出量を調整可能に螺
着されている。
【0022】上記コントロールブロック6には、上記し
た共有支持ピン7(支点A)を共有して上記逆アングラ
イヒレバー9の下端が回動自在に連結されている。逆ア
ングライヒレバー9の上端と上記ガイドレバー8の中間
部との間には、スプリング16が掛け渡されており、逆
アングライヒレバー9の上端はガイドレバー8の方向に
引かれている。上記コントロールレバー18の中間部分
に対し、逆アングライヒレバー9の中間部は共有の枢支
ピン17(支点C)を介して回動自在に連結されてい
る。
【0023】コントロールレバー18は、下端がガバナ
カバー102の下部に設けたレバー支持軸19(支点
D)に対し回動自在に取着されているとともに、上端は
支持ピン20(支点E)を介してシャックル21に連結
されている。シャックル21は、燃料噴射ポンプ1の噴
射燃料を増減するためのコントロールラック22に連結
されている。コントロールラック22は、図示の左側に
移動してポンプ1側に押された場合に燃料噴射量を増量
し、右側に移動してガバナカバー側に引き込まれる場合
に燃料噴射量を減少するようになっている。
【0024】上記コントロールレバー18の上端にはス
タートスプリング23の一端が引っ掛けられており、こ
のスタートスプリング23の他端はガバナハウジング1
01に連結されている。コントロールレバー18はこの
スタートスプリング23によって反時計回り、つまりコ
ントロールラック22を燃料増量側に押すように付勢し
ている。なお、上記逆アングライヒレバー9の上端とガ
イドレバー8の中間部との間に掛け渡したスプリング1
6の力は、上記スタートスプリング23の力より数倍大
きくなるように設定されている。
【0025】上記逆アングライヒレバー9には、共有支
持ピン7(支点A)と枢支ピン17(支点C)との間に
位置して、円形断面をなし熱処理された本発明のストッ
パピン25が設けられている。このストッパピン25に
対向して前記テンションレバー12の中間位置には、本
発明の当接部材に該当するアダプタスクリュ26が取り
付けられている。このアダプタスクリュ26は、図5に
示す通り、上記ストッパピン25に対向する一端面に大
きな平坦面をなす鍔部26aが形成されており、この平
坦面はきれいに切削加工され、熱処理されている。アダ
プタスクリュ26は途中にねじ部26bが設けられてお
り、このねじ部26bは上記テンションレバー12に螺
挿されていて、他端にはねじ込み操作のためにドライバ
ーと係合する溝26cが形成されている。したがって、
アダプタスクリュ26はテンションレバー12からの突
出量が調整可能となっており、これによりアダプタスク
リュ26の鍔部26aとストッパピン25との距離を調
整可能となっている。そして、逆アングライヒレバー9
が回動してテンションレバー12に接近した場合、にス
トッパピン25がアダプタスクリュ26の鍔部26aに
当接し、これによりそれ以上逆アングライヒレバー9が
回動してもこれらの距離を一定に保つようになってい
る。そしてアダプタスクリュ26のテンションレバー1
2からの突出量を調整すると、ストッパピン25とアダ
プタスクリュ26との当接タイミングが変更される。ガ
イドレバー8の途中には、上記枢支ピン17(支点C)
が受容される凹部27が形成されている。
【0026】さらに、ガバナカバー102には、支持ピ
ン30を介してスィーベリングレバー31が回動自在に
取り付けられている。上記支持ピン30はガバナカバー
102を貫通されており、この支持ピン30における上
記ガバナカバー102の外側に位置する端部には、アジ
ャスティングレバー32が連結されている。このアジャ
スティングレバー32とスィーベリングレバー31は上
記支持ピン30を共有して一体に連結されており、よっ
て、アジャスティングレバー32を回動するとスィーベ
リングレバー31も一体に回動する。
【0027】スィーベリングレバー31の先端とテンシ
ョンレバー12の中間部との間にはコントロールスプリ
ング33が掛け渡されている。このコントロールスプリ
ング33はテンションレバー12を時計回りに回動付勢
している。そして、上記アジャスティングレバー32を
回動操作してスィーベリングレバー31を支持ピン30
と一緒に反時計回りに回動すると、スィーベリングレバ
ー31の先端がテンションレバー12から離れるのでコ
ントロールスプリング33の張力が大きくなり、このた
めテンションレバー12を時計回りに付勢する力が増加
される。これによりテンションレバー12の下端は、前
述した突起13によりフルロードストッパ14に当た
る。なお、アジャスティングレバー32をフルロード側
に倒す場合、ガバナカバー102に設けたマキシマムス
ピードストッパ34により回動位置を制限する。
【0028】テンションレバー12の下部にはアングラ
イヒホルダー部35が形成されており、このアングライ
ヒホルダー部35にはアングライヒアダプタ36が取付
けられている。アングライヒアダプタ36はアングライ
ヒホルダー部35によりコントロールブロック6の軸方
向へ移動自在に支持されている。このアングライヒアダ
プタ36と連結されたロッド部分には、ロッドカラー3
8の内径が摺動自在に嵌合されている。上記アングライ
ヒアダプタ36およびロッドカラー38はアングライヒ
スプリング37によりコントロールブロック6の方向に
押圧されている。
【0029】また、アングライヒホルダー部35には、
上記アングライヒアダプタ36のロッド部先端にばね受
け板361が取り付けられており、このばね受け板36
1はアダプタスプリング362によりアングライヒアダ
プタ36の軸方向に押されている。そして、上記アング
ライヒアダプタ36はアングライヒスプリング37およ
びアダプタスプリング362によりコントロールブロッ
ク6の方向へ押されるようになっており、ロッドカラー
38がアングライヒホルダー部35の開口端に当たって
停止しても、アングライヒアダプタ36はアダプタスプ
リング362の押圧力を受けるからさらに上記ロッドカ
ラー38を摺動してコントロールブロック6の方向へ突
出するようになっている。なお、図において39はアイ
ドルスプリングを示し、テンションレバー12を時計回
り方向に押圧する。
【0030】このような構成による本実施例の逆アング
ライヒガバナについて、その作用を運転状態ごとに分け
て説明する。 [エンジンの始動時](図2)◎ エンジンの始動時は図2に示す状態となっており、アジ
ャスティングンレバー32がマキシマムスピードストッ
パ34に当たるスタート位置まで動かされており、この
ためスィーベリングレバー31がコントロールスプリン
グ33を引張り、テンションレバー12を時計回りに回
動する。このためテンションレバー12の下端の突起1
3がフルロードストッパ14に当接される。
【0031】この時に、フライウェイト3、3は未だ静
止しているから、スタートスプリング23がコントロー
ルレバー18を反時計回りに付勢しているとともに、ア
ダプタスプリング362の押圧力を受けたアングライヒ
アダプタ36がコントロールブロック6を押しているの
で、このコントロールブロック6は左方に押され、よっ
てテンションレバー12から離れている。また、コント
ロールブロック6が左側に位置していることから、共有
支持ピン7(支点A)も左側に移動しており、ガイドレ
バー8の下端も左側に位置している。そして、ガイドレ
バー8に形成した凹部27が枢支ピン17(支点C)を
左側に押しており、よってコントロールレバー18はレ
バー支持軸19(支点D)を中心として反時計回りに回
動されている。加えてこのコントロールレバー18は弱
い張力を有するスタートスプリング23によって引張ら
れているので、上端部が左側に引かれ、コントロールラ
ック22をポンプ1側に押している。この位置はコント
ロールラック22がフルロードの位置、つまり図4の始
動に必要な多量の燃料を噴射する位置、すなわち図4の
(ニ)の位置まで押し出しており、よってスタータによ
りエンジンを回せば、エンジンが容易に始動する。
【0032】[アイドリングの制御](図3)◎ エンジンが始動すると、アジャスティングンレバー32
を図3のアイドル位置200に回動する。この場合は、
カムシャフト2の回転に伴いフライウェイト3、3が回
転し、この時に遠心力を生じるのでフライウェイト3、
3は外側に広がり、よってコントロールブロック6を軸
方向に沿って動かす。コントロールブロック6が右側に
移動すると、アングライヒアダプタ36およびアダプタ
スプリング362を図3の右方向に押す。また、コント
ロールブロック6の右側への移動に伴い、共有支持ピン
7(支点A)も右側に移動するから、ガイドレバー8も
レバー支持軸11(支点B)の回りに反時計回りに回動
される。この時、ガイドレバー8の回動により、このガ
イドレバー8に対してスプリング16により引かれてい
る逆アングライヒレバー9もガイドレバー8と一体的に
移動し、枢支ピン17(支点C)がガイドレバー8に形
成した凹部27に当接した状態で右側に移動する。枢支
ピン17はコントロールレバー18の中間位置に係合し
ているので、この枢支ピン17(支点C)が右側に動く
と、コントロールレバー18はレバー支持軸19(支点
D)を中心として時計回りに回動する。よって、コント
ロールレバー18の上端が右方向に移動し、シャックル
21を介してコントロールラック22をガバナカバー1
02側に引き出し、アイドリング位置まで移動させる。
【0033】この状態は、ウェイト3、3の遠心力によ
り生じた推力と、弱い張力のスタートスプリング23
と、アイドルスプリング39およびアダプタスプリング
362の合成力とが釣り合って円滑なアイドリング回転
が保たれる。なお、スプリング16の力はスタートスプ
リング23の力よりも数倍大きく設定されているので、
逆アングライヒレバー9はガイドレバー8と一体的に移
動し、このためコントロールレバー18がスタートスプ
リング23の力に抗して回動するものである。
【0034】ここで、エンジンの回転数が低くなるとフ
ライウェイト3の遠心力が小さくなり、ウェイト3が内
側へ閉じるので、コントロールブロック6は左方向へ移
動する。するとガイドレバー8の下端も左側に移動し、
枢支ピン17(支点C)が左側に動き、これによりコン
トロールレバー18の上端は左方に移動し、よってコン
トロールラック22を左側、つまり燃料増の方向へ動か
す。
【0035】逆に、エンジンの回転数が高くなると、フ
ライウェイト3の遠心力が大きくなり、コントロールブ
ロック6がアングライヒアダプタ36をアダプタスプリ
ング362の力に抗して押し、右方へ移動する。する
と、ガイドレバー8の下端も右側に移動し、枢支ピン1
7(支点C)も右側に動き、コントロールレバー18の
上端が右方に移動し、よってコントロールラック22を
燃料減の方向へ移動させる。このように、ガバナは自動
的に作動し、図4の(A)に示すように、一定のアイド
リング回転を保つ。
【0036】[常用速度制御] (図3)◎ 上記アイドリング運転状態からエンジンの回転数を高く
した場合は、遠心力が大きくなるのでコントロールブロ
ック6がさらにアングライヒアダプタ36をアダプタス
プリング362の力に抗して押し、上記コントロールブ
ロック6は前述したアイドリング運転の時よりもさらに
右方へ移動する。
【0037】このため、上記アイドリングの場合に説明
したと同様に、共有支持ピン7(支点A)が右側に移動
するので、ガイドレバー8もレバー支持軸11(支点
B)の回りに反時計回りに回動する。またこの時、逆ア
ングライヒレバー9も一体的に移動し、枢支ピン17
(支点C)がガイドレバー8に形成した凹部27に当接
した状態で右側に移動する。枢支ピン17(支点C)が
右側に動くとコントロールレバー18はレバー支持軸1
9(支点D)を中心として時計回りに動き、よって、コ
ントロールレバー18の上端は右方に移動する。このた
めシャックル21を介してコントロールラック22がガ
バナカバー102側に引き出され、さらに燃料を減じる
位置に移動させる。
【0038】次に、アジャスティングンレバー32をア
イドル位置(図4)よりフル側にしたときの常用速度の
運転状態においては、図4の(ホ)で示すように、コン
トロールラック22を燃料減の方向に作動させ、所謂正
アングライヒ特性の作動をなす。
【0039】そして、この状態でエンジンの回転数が低
くなると、フライウェイト3の遠心力が小さくなり、コ
ントロールブロック6は左方に移動する。よって、ガイ
ドレバー8の下端が左側に移動し、枢支ピン17(支点
C)も左側に動き、コントロールレバー18の上端が左
方に移動する。よってコントロールラック22を左側、
つまり燃料増の方へ移動させ、エンジンの回転数を高め
る作用をする。
【0040】逆に、エンジンの回転が高くなると、フラ
イウェイト3の遠心力が大きくなり、コントロールブロ
ック6がアングライヒアダプタ36をアダプタスプリン
グ362の力に抗して押して右方へ移動する。すると、
ガイドレバー8の下端も右側に移動し、枢支ピン17
(支点C)も右側に動き、コントロールレバー18の上
端が右方に移動し、コントロールラック22を燃料減の
方向へ移動させる。よって、エンジンの回転数を低くす
る。このように、ガバナは自動的に作動し、図4の
(ホ)に示す通り、一定の常用回転を保つ。
【0041】[高速度制御] (図1)◎ ガバナのアジャスティングレバー32はフルロード位
置、つまりマキシマムスピードストッパ34に当たる位
置に設定されており、テンションレバー12の突起13
はフルロードストッパ14に当たっている。この状態で
エンジンが規定回転数より高くなり、高速回転領域に達
すると、上記常用運転時よりもフライウェイト3の遠心
力が大きくなり、コントロールブロック6がアングライ
ヒアダプタ36をアダプタスプリング362の力に抗し
て押し、コントロールブロック6がさらに右方へ移動す
る。
【0042】コントロールブロック6の右側への移動
は、前述の常用運転の場合に説明した通り、ガイドレバ
ー8の下端を右側に移動させ、このガイドレバー8に対
してスプリング16により吸引付勢されている逆アング
ライヒレバー9も一体的に移動し、枢支ピン17(支点
C)をガイドレバー8に形成した凹部27に当接した状
態で右側に移動させる。
【0043】しかし、このような枢支ピン17(支点
C)の右方向への移動量が所定の距離に達すると(高速
回転)、逆アングライヒレバー9に形成したストッパピ
ン25がテンションレバー12に取り付けたアダプタス
クリュ26に当接する。この当接によって、逆アングラ
イヒレバー9の時計回り方向の回動が阻止され、つまり
枢支ピン17(支点C)の右側への移動が阻止される。
そして、ストッパピン25とアダプタスクリュ26との
当接点(支点F、図6参照)が、枢支ピン17(支点
C)よりもレバー支持軸19(支点D)側に偏位してい
るため、これ以上コントロールブロック6がさらに右方
へ移動した場合は、すなわち回転数が更に上昇するとア
ングライヒスプリング37のセット荷重よりもウエイト
推力が大きくなり、枢支ピン17(支点C)がストッパ
ピン25とアダプタスクリュ26との当接点Fを中心と
して逆に左側に移動するようになる。
【0044】つまり、ストッパピン25とアダプタスク
リュ26が当接し、それ以上コントロールブロック6が
さらに右方へ移動した場合は、当接点(支点F:図6参
照)を支点として逆アングライヒレバー9の共有支持ピ
ン7(A点)は反時計回りに回動し、枢支ピン17(支
点C)はガイドレバー8に形成した凹部27から離れ、
この枢支ピン17(支点C)は共有支持ピン19(支点
D)を中心として反時計回りに回動することになる。
【0045】この結果、コントロールレバー18は、レ
バー支持軸19(支点D)を支点として反時計回りに回
動し、上端が左側に移動する。よってシャックル21を
介してコントロールラック22がポンプ1側に押し込ま
れ、燃料を増加する位置に移動する。
【0046】すなわち、ストッパピン25とアダプタス
クリュ26が当接するような高速回転になると、燃料噴
射ポンプ1の噴射量を増加するように制御し、図4の破
線で示すような逆アングライヒ特性(フル特性(B)の
軌跡)を奏するようになる。
【0047】そして、上記ストッパピン25とアダプタ
スクリュ26が当接した後さらに回転数が増加すると、
コントロールブロック6がアングライヒアダプタ36を
アダプタスプリング362の力に抗して押し、コントロ
ールブロック6がさらに右方へ移動する。コントロール
ブロック6がアングライヒアダプタ36を押すことによ
りこのアングライヒアダプタ36がロッドカラー38に
当たると、アングライヒアダプタ36にはアダプタスプ
リング362の力に加えてアングライヒスプリング37
の力も作用するようになる。
【0048】この状態でさらに回転数が増すと、コント
ロールブロック6はアダプタスプリング362およびア
ングライヒスプリング37の合成力に抗してアングライ
ヒアダプタ36を押す。さらにまた回転数が増すと、や
がてコントロールブロック6の先端が直接テンションレ
バー12に当たるようになる。
【0049】このように、上記ストッパピン25とアダ
プタスクリュ26が当接した後で、コントロールブロッ
ク6の先端が直接テンションレバー12に当たるまでの
間、逆アングライヒ作用がなされ、これを逆アングライ
ヒストローク(St )と称する。
【0050】そして、コントロールブロック6の先端が
テンションレバー12に当たった後、さらに回転数が増
すと、コントロールブロック6は右方に移動し、テンシ
ョンレバー12をコントロールスプリング33の強い付
勢力に抗して押し、テンションレバー12の突起13を
フルロードストッパ14から離すように、反時計回りに
回動させる。
【0051】このため、コントロールブロック6の右側
への移動に伴ってガイドレバー8が反時計回りに回動
し、これによって、テンションレバー12、ガイドレバ
ー8、逆アングライヒレバー9、枢支ピン17(支点
C)がレバー支持軸11(支点B)を中心として反時計
方向へ回動し、枢支ピン17(支点C)がレバー支持軸
19(支点D)を中心として相対的に右側に移動するか
ら、コントロールレバー18の上端が右側に移動する。
この結果、シャックル21を介してコントロールラック
22をガバナカバー102側に引き出され、燃料を減じ
るようになる。以後、回転数が増すにつれて燃料を減
じ、停止領域まで引き下げる。
【0052】上記図4に示す逆アングライヒの特性図
は、Hで示す逆アングライヒ量を得るように示されてお
り、この逆アングライヒ量Hは、上記逆アングライヒス
トローク(St )(=逆アングライヒ作動中のコントロ
ールブロック6の移動量)に、レバー比(ki )を乗じ
た値で代用計算される。 H=St ×ki (1) そして、レバー比(ki )は、図6に示す寸法により、
以下の計算式にもとづき得られる。つまり、図6におい
て、 L=支点AB間の高さ M=支点BF間の高さ N=支点AF間の高さ Q=支点EC間の高さ R=支点AC間の高さ S=支点AD間の高さ T=支点CD間の高さ 但し、 L=M+N T=R+S とすれば、逆アングライヒのレバー比(ki )は、 ki ={(Q+T)/T}×{(R−N)/N} (2) である。ちなみに、正アングライヒ特性の場合のレバー
比(ki2)は、 ki2={(Q+T)/T}×(L−R)/L である。よって、図4に示す逆アングライヒ量Hは、
(1)式に(2)式を代入すれば求めることができる。
そして、図4における逆アングライヒ作用の開始タイミ
ングP点は、アダプタスクリュ26の突出量を調整して
ストッパピン25との当接時期を変更することにより設
定することができる。この場合、アダプタスクリュ26
の突出量が変化するとストッパピン25との当接タイミ
ングが変わることから、図6に示す寸法Nが変化するこ
とになるが、アダプタスクリュ26の先端には、図5に
示す通り、広い面積をもつ鍔部26aを形成してあるか
ら、アダプタスクリュ26の突出量を変化してもストッ
パピン25は領域aの範囲でアダプタスクリュ26に確
実に当接するようになり、逆アングライヒレバー9の設
計の自由度が増す。
【0053】また、図4における逆アングライヒ特性の
右上がりの傾斜角は、アダプタスプリング37のばね特
性仕様を変えることにより変更が可能である。
【0054】このようなことから、上記実施例のガバナ
を用いれば、CPVを用いた燃料噴射系や、ノズルの噴
射孔を絞った燃料噴射系において、燃料噴射ポンプのポ
ンプ特性が高速回転領域で噴射量が減少するような場合
でも、このガバナにおける図4の破線で示す逆アングラ
イヒ特性により容易に補正することができる。
【0055】しかも、上記の逆アングライヒ量Hは、H
=St ×ki の式で得ることができる。本発明の場合、
この逆アングライヒ量Hの値を大きく設定することがで
きる。すなわち、図7には、先に述べた特公昭52−8
449号に記載されている技術思想を盛り込んだ逆アン
グライヒガバナの構成図を示す。このものは、本発明の
逆アングライヒレバー9に相当するリンクレバー90
が、一端を支持ピン91を介してガイドレバー8の途中
箇所に回動可能に連結されるとともに、他端は枢支ピン
17(支点C)を介してコントロールレバー18に回動
自在に連結されている。このため、リンクレバー90の
支持点(ピン91)とコントロールブロック6とガイド
レバー8の支持点(A点)との間の距離は図7に示すX
で表される。図7に示すガバナにおいては、逆アングラ
イヒのレバー比ki ´は、 ki ´={(Q+T)/T}{M/(M+N)}{(R−X)/(N−X)} (3) で表される。
【0056】前記(2)式と(3)式を比較すれば理解
できる通り、本発明のガバナは逆アングライヒのレバー
比が大きく、したがって、逆アングライヒ量Hの値を大
きく設定することができる。このため、従来の逆アング
ライヒガバナでは実現不可能であったコントロールラッ
クの移動を可能にし、CPVを用いた燃料噴射系や、ノ
ズルの噴射孔を絞った燃料噴射系で要求される大きな逆
アングライヒ量を満足することができる。
【0057】しかも、上記図7に示す構造によると、レ
バー比を大きくしようとすれば、上記(3)式から、ア
ダプタスクリュ26とアングライヒホルダ部35が接近
するようになり、このような場合は相互に干渉するの
で、レバー比を大きくできないという問題がある。
【0058】これに対し、本発明の構造によれば、逆ア
ングライヒレバー9をコントロールブロック6に連結し
てあるから、逆アングライヒレバー9の作動の長さ比を
大きく設定することができ、レバー比を大きくでき、か
つ大きくしてもアダプタスクリュ26とアングライヒホ
ルダ部35が相互に干渉する心配はない。
【0059】したがって、従来の自動車用の逆アングラ
イヒ量Hが1.5〜2.0mm程度であったものを、本発
明による逆アングライヒ量Hは5.0mm程度まで大きく
することができ高圧噴射の場合に有効である。しかも、
若干の改造のみで新規なガバナを新設する必要がない。
【0060】なお、アジャスティングンレバー32の位
置を変えてコントロールスプリング33の引張力を変更
すると、図4に示す特性イ、ロ、ハ…のような各適用範
囲のガバナ特性を得ることができる。
【0061】本発明は上記した図1ないし図7に示す第
1の実施例には制約されない。すなわち、図8ないし図
11は、本発明を他の形式のガバナに適用した場合の第
2の実施例を示す。第2の実施例で第1の実施例と異な
る構造は、コントロールレバー18の下端のレバー支持
軸19(支点D)がサポーティングレバー40に取り付
けられており、このサポーティングレバー40は支点4
1を介してテンションレバー12に回動自在に取付けら
れている。このサポーティングレバー40は途中箇所を
支点42によりロードアジャスティングレバー43の一
端に連結されており、このロードアジャスティングレバ
ー43は支点44によりガバナカバー102に回動自在
に取着されている。その他の構成は図1と同様であるか
ら、同一番号を付して説明を省略する。
【0062】エンジン始動時には図8に示す通り、ロー
ドアジャスティングレバー43がストッパ45に当接し
た位置にあり、サポーティングレバー40が支点41を
中心として反時計回りに回動されている。このためコン
トロールレバー18の下端が右側に振られ、よってコン
トロールレバー18は枢支ピン17(支点C)を中心と
して回動するため上端が左側に移動し、コントロールラ
ック22を燃料増の方向に押し込んでいる。
【0063】アイドリング運転時には、ロードアジャス
ティングレバー43がストッパ45から離れて時計回り
に位置され、サポーティングレバー40が支点41を中
心として時計回りに回動される。このためコントロール
レバー18の下端は左側に振られ、よってコントロール
レバー18は枢支ピン17(支点C)を中心として回動
するので上端が右側に移動し、コントロールラック22
を燃料減の方向に移動させる。
【0064】そして、この状態でポンプの回転数が増し
て常用運転領域になると、フライウェイト3の作用によ
りコントロールブロック6が右側に移動し、ガイドレバ
ー8の下端を右側に移動させ、このガイドレバー8に対
してスプリング16により吸引付勢されている逆アング
ライヒレバー9を右方向に移動させるから、枢支ピン1
7(支点C)が右側に移動する。よって、コントロール
レバー18の上端も右側に移動し、コントロールラック
22を燃料減の方向に移動させる。
【0065】さらに、ポンプの回転数が増して高速回転
領域に達すると、フライウェイト3の遠心力が大きくな
り、コントロールブロック6がアダプタ36をアイドル
スプリング39の力に抗してさらに押し、コントロール
ブロック6がさらに右方へ移動する。コントロールブロ
ック6の右側への移動により、枢支ピン17(支点C)
の右方向への移動量が所定の距離に達すると、逆アング
ライヒレバー9に形成したストッパピン25がテンショ
ンレバー12に取り付けたアダプタスクリュ26に当接
する。
【0066】この当接によって、枢支ピン17(支点
C)の右側への移動が阻止され、これ以上コントロール
ブロック6がさらに右方へ移動した場合は、枢支ピン1
7(支点C)がストッパピン25とアダプタスクリュ2
6との当接点Fを中心として逆に左側に移動するように
なる。つまり、ストッパピン25とアダプタスクリュ2
6が当接し、それ以上回転数が増した場合、コントロー
ルレバー18は、レバー支持軸19(支点D)を支点と
して反時計回りに回動し、上端が左側に移動する。この
ためシャックル21を介してコントロールラック22が
ポンプ側に押し込まれ、燃料を増加する位置に移動され
る。
【0067】すなわち、ストッパピン25とアダプタス
クリュ26が当接するような高速回転になると、燃料噴
射ポンプ1の噴射量を増加するように制御し、逆アング
ライヒ特性を奏するようになる。
【0068】なお、このような構成の場合、ロードアジ
ャスティングレバー43を車両のペタル等により回動操
作すると、コントロールレバー18の回動位置が変わる
ので、ガバナ特性は図11に示すイ、ロ、ハ…のように
なり、この特性は平行移動のMーM特性(最高ー最低速
制御特性)を示す。
【0069】
【発明の効果】以上説明した通り本発明によれば、オー
ルスピード特性のガバナにおいて高速回転領域に達する
と、フライウェイトの動きに応じてコントロールブロッ
クが移動され、これに伴ってガイドレバーおよび逆アン
グライヒレバーの下端が移動し、逆アングライヒレバー
に設けたストッパピンがテンションレバーに設けた当接
部材に当接し、このためコントロールレバーが回動さ
れ、コントロールラックをポンプ側に押し込むようにな
り、燃料を増加する位置に移動させる。このため、ガバ
ナは、燃料噴射ポンプの噴射量を増加するように制御
し、図4の破線で示すような逆アングライヒ特性を奏す
るようになる。よって、排ガス規制からのNOx 等の低
減に必要とされるCPVを用いた燃料噴射系やノズルの
噴射孔を絞った燃料噴射系において、燃料噴射ポンプの
回転数が増加するに伴って噴射量が減少する傾向の噴射
ポンプに上記ガバナを用いることにより補正することが
できる。しかも、このガバナの逆アングライヒレバーは
コントロールブロックに連結されているから逆アングラ
イヒ量を大きく設定することができ、逆アングライヒ特
性の設計の自由度が高くなり、噴射系で要求する逆アン
グライヒ特性に対し余裕をもって対応することができる
ようになるから、エンジン特性の馬力アップ、排ガス対
策が容易になる。しかも、従来のガバナに対し、大幅な
部品の変更を要することなく実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明をRSV型ガバナに適用した第1の実施
例を示し、高速回転時の作動状態を示す構成図。
【図2】同実施例における始動前の状態を示す構成図。
【図3】同実施例におけるアイドリング運転時の作動状
態を示す構成図。
【図4】同実施例におけるガバナ特性を示す図。
【図5】同実施例におけるアダブタスクリュの構成を示
す図。
【図6】同実施例における各支点間の寸法関係を示す
図。
【図7】特公昭52−8449号に記載されたガバナの
場合の各支点間の寸法関係を示す図。
【図8】本発明を他の型式のガバナに適用した第2の実
施例を示し、始動前の状態を示す構成図。
【図9】同実施例におけるアイドリング運転時の作動状
態を示す構成図。
【図10】同実施例における高速回転時の作動状態を示
す構成図。
【図11】同実施例におけるガバナ特性を示す図。
【符号の説明】
1…燃料噴射ポンプ 2…カムシャフ
ト 3…フライウェイト 4…ローラ 5…ガバナスリーブ 6…コントロー
ルブロック 7…共有支持ピン(A点) 8…ガイドレバ
ー 9…逆アングライヒレバー 101…ガバナハウジング 102…ガバナ
カバー 11…レバー支持軸(B点) 12…テンショ
ンレバー 13…突起 14…フルロー
ドストッパ 15…スティ 16…スプリン
グ 17…枢支ピン(C点) 18…コントロ
ールレバー 19…レバー支持軸(D点)、 20…支持ピン 21…シャックル 22…コントロ
ールラック 23…スタートスプリング 25…ストッパ
ピン、 26…アダプタスクリュ 27…凹部 30…支持ピン 31…スィーベ
リングレバー 32…アジャスティングレバー 33…コントロ
ールスプリング 34…マキシマムスピードストッパ 35…アングラ
イヒホルダ部 36…アングライヒアダプタ 37…アングラ
イヒスプリング 38…ロッドカラー 361…ばね受け 362…アダプ
タスプリング 39…アイドルスプリング。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料噴射ポンプの回転数に応じて、遠心
    力により作動されるフライウェイトと、 このフライウェイトの動きに応じて軸方向へ移動される
    コントロールブロックと、 一端が支点Aを介して上記コントロールブロックに回動
    可能に連結されるとともに、他端が他の支点Bにより回
    動可能に支持されたガイドレバーと、 一端が上記他の支点Bにより回動可能に支持されるとと
    もに、他端がコントロールスプリングの力を受けて上記
    コントロールブロックに向けて付勢されたテンションレ
    バーと、 一端が支点Dを介して回動可能に支持されるとともに、
    他端が上記燃料噴射ポンプの噴射量を制御するコントロ
    ールラックに連結されたコントロールレバーと、 一端が上記コントロールブロックに回動可能に連結され
    るとともに、他端が支点Cを介して上記コントロールレ
    バーの中間位置に回動可能に連結された逆アングライヒ
    レバーと、 この逆アングライヒレバーを上記ガイドレバーに引き寄
    せるスプリングと、 上記逆アングライヒレバーの途中に設けたストッパピン
    と、 上記テンションレバーに設けられ、上記逆アングライヒ
    レバーが所定量の変位をした場合に上記ストッパピンが
    接離可能に当接する当接部材と、 上記テンションレバーに上記コントロールブロックと対
    向して設けられ、アングライヒスプリングにより上記コ
    ントロールブロック側に向けて押圧されたアングライヒ
    アダプタと、 を備えたことを特徴とする燃料噴射ポンプ用遠心力ガバ
    ナ。
  2. 【請求項2】 上記遠心力ガバナの逆アングライヒ量を
    H、逆アングライヒ作動中のコントロールブロックの移
    動量(逆アングライヒストローク)をSt 、レバー比を
    i とした場合、 H=St ×ki (1) であり、上記レバー比ki は、 ki ={(Q+T)/T}×{(R−N)/N} 但し、コントロールラックとコントロールレバーとの連
    結点をE、逆アングライヒレバーに設けたストッパピン
    の位置をFとし、下記各寸法はコントロールブロックの
    半径方向に沿う寸法であり、 L=支点AB間の寸法 M=支点BF間の寸法 N=支点AF間の寸法 Q=支点EC間の寸法 R=支点AC間の寸法 S=支点AD間の寸法 T=支点CD間の寸法 L=M+N T=R+S であることを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射ポン
    プ用遠心力ガバナ。
  3. 【請求項3】 上記ストッパピンと当接部材の間隔を調
    整可能にしたことを特徴とする請求項1または請求項2
    に記載の燃料噴射ポンプ用遠心力ガバナ。
  4. 【請求項4】 上記当接部材の端面は、これに当接する
    ストッパピンの当接面より大きな面を有していることを
    特徴とする請求項3に記載の燃料噴射ポンプ用遠心力ガ
    バナ。
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