JPH0687967B2 - 複合材粒子の分散物の製造法 - Google Patents

複合材粒子の分散物の製造法

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JPH0687967B2
JPH0687967B2 JP1019382A JP1938289A JPH0687967B2 JP H0687967 B2 JPH0687967 B2 JP H0687967B2 JP 1019382 A JP1019382 A JP 1019382A JP 1938289 A JP1938289 A JP 1938289A JP H0687967 B2 JPH0687967 B2 JP H0687967B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、第1の成分物質の粒子を第2の成分物質で部
分的に又は完全に包み込み(engulf)、こうして得られ
る複合材粒子がコロイドの大きさの粒子である型の複合
材粒子の分散物に関する。一般に、コロイドの大きさの
粒子は10μmより小さい粒径をもつ。
第1の成分物質で作られた単一の粒子が第2の成分物質
で完全に包み込まれている場合には、その得られた複合
材粒子は有芯−外被(core-shell)型の粒子と呼ばれ
る。別の型の複合材粒子も知られており、例えば第1の
成分の粒子の多数を第2の成分の単一な粒子の1個の内
部に包被(encapsulated)した型の粒子もまた先行技術
で知られている。これらの型の複合材粒子は種々様々な
分野で用途があり、その1つの例は塗料又は他の液状被
覆用組成物の分野における用途である。これらの分野で
の該組成物においては、芯をなすコアー粒子、すなわち
包み込まれている方の第1成分は該組成物にとって充填
剤又は増量剤の形をとる。特別な一様式では、本発明は
直前に示したような複合材粒子の分散物の製造法に関
し、また複合材粒子型の粒子の構造を改変する(modif
y)方法及び複合材粒子の構造の改変(modification)
を調節する方法に関し、更に複合材粒子それ自体に関
し、特に複合材粒子の水性分散液に関する。
従来、有芯−外被型の複合材粒子(以下、コアー・シェ
ル粒子という)は、予め製造しておいた粒子の存在下で
単量体を重合させることによって製造されている。この
場合、予め製造しておいた粒子は芯(core)を構成し、
そして上記の重合工程によって重合体が生成され、該重
合体は芯の粒子、即ちコアー粒子を究極的には包被する
目的で、コアー粒子の周囲に存在するようになる。
この上記の従来方法は化学反応を伴ない、そして該コア
ー・シェル粒子の正確な物理的構造又は形態(morpholo
dy)を得ることを確実に保証するのが難しいことが認め
られている。その理由の一つとしては、コアー粒子が重
合工程の化学反応(chemstry)の影響を受け、このこと
がコアー粒子の種々な特性に影響を及ぼすことがあり、
その結果、ある種のコアー粒子は上記の製造方式で取扱
いできないからである。この従来方法は特定の反応条件
下に各成分の特定の組み合わせを用いる場合にしか成功
裡に作動しない。特にこのように粒子表面で重合する方
法は、コアー粒子が親水性/親液性である場合には普通
は作動しない。
複合材粒子の製造については、上記の粒子表面重合法の
他に、凝集(agglomeration)方法が知られている。凝
集法の1つの例は、米国特許第4,133,774号明細書に開
示されており、該明細書は1個の磁性(magnetic)コア
ーとこのコアーの周りに存在させた第2の成分とを有す
る型の複合材粒子を製造する方法が記載されている。上
記の磁性コアーの周囲を取り巻く方の第2の成分は、第
2の成分の個々別々の(discrete)粒子の複数個を該コ
アーの周りに凝集させる凝集法によって、該コアー上に
堆積する。この凝集方法は、複合材粒子が凝析や凝集
(flocculation and agglomeration)をしないように安
定であるような複合材粒子の分散物を生成しない。
本発明者らは今般、新規な機構の方法、すなわち複合材
粒子分散物の構造を可能とする積極的で且つ熱力学的に
働くルートを提供することができ且つ多様な成分から複
合材粒子という構造物を形成させることができる新規な
機構の方法を見出した。
第1の本発明の要旨によれば、複合材粒子の分散物の製
造法において、粒子−粒子同志の集合による凝析や凝集
をしないように分散が安定である複数個の重合体粒子を
含む分散液と複数個の第1の粒子とを混合させることか
らなり、その際の混合は該重合体粒子の実効ガラス転移
温度より高い温度で行ない、しかも該混合を行なう時の
条件は次式 (式中、γ1-3は第1の粒子の表面と液体との間の界面
の界面エネルギーであり、γ1-2は第1の粒子の表面と
重合体粒子との間の界面の界面エネルギーであり、γ
2-3は重合体粒子の表面と液体との間の界面の界面エネ
ルギーであり、vp及びvcは、vp+vc=1であるとして、
Vpが平均的な重合体粒子の相対的容積を表わし且つvcが
平均的な第1の粒子の相対的容積を表わすような値であ
る)を満足させる条件であり、そして、第1の粒子と重
合体粒子の間で接触が生じた時に、両方の粒子群から形
成された複合材粒子が液相中に分散物として生成され、
しかもそれら複合材粒子が粒子−粒子同志の集合による
凝析や凝集をしないような安定性をもつようになるよう
に、前記の第1の粒子が重合体粒子の表面と接触できる
ものであるとする条件を満足させて、前記の混合を行な
うことを特徴とする複合材粒子の分散物の製造法が提供
される。
本方法では、前記の第1の粒子と前記の重合体粒子は夫
々別々に製造されるので、これら2種の粒子自体を製造
するための反応条件は所望のそれぞれの特別な粒子の製
造に最適であるように選択することができる。凝析や凝
集をしないような安定性を有する粒子同志は凝結、凝固
(coagulate)しないし、また恒久性のある粒子凝結体
(aggremerates)を形成しない。しかしながら、そのよ
うな安定な粒子も、ある若干の用途においては、例えば
ある若干の塗料組成物中の構造体(structure)を生成
させるのに使用する場合には、恒久性のない弱い凝析
(flocculation)を示してもよい。但し、複合材粒子の
密度及び/又は粒径が十分に大きい場合には、液状媒体
中で複合材粒子が沈降(settlement)することは差支え
ないし、また生起してよい。
本発明の方法は、部分的に又は完全に包み込まれた(en
gulfed)又は包被(encapsulated)された型の複合材粒
子を形成でき、また好適な条件を用いると、第1の粒子
(本明細書ではコアー粒子ともいう)が重合体の層で完
全に包被された形のいわゆるコアー・シェル粒子を生成
できる。
従って、本法では、第1の粒子、重合体粒子、液状媒体
及び方法の実施条件は、次のようになるように選択され
る。すなわち液状媒体中のコアー・シェル粒子について
種々の界面エネルギーの合計値が液状媒体中に存在して
夫々別々に分散させた第1の粒子と重合体粒子とについ
ての種々の界面エネルギーの合計値よりも小さくなるよ
うに選択される。
重合体粒子が第1の粒子の表面の上を展延して覆うと言
う場合は、該重合体粒子が第1の粒子を完全に包被する
場合、及び該重合体粒子が第1の粒子を僅か部分的にの
み覆う場合を包含して意味する。
前記の水性媒体は水又は水性媒体が好ましい。本明細書
では「水性媒体」とは、水、又は水混和性の液体(それ
は水と他の液体の混合物であってもよい)を意味する。
本発明の方法に関連しては、第1の粒子と重合体粒子の
夫々の粒子表面が疎水性/親水性の個性を示すか(本発
明の方法を水性媒体中で実施する場合)、あるいは疎液
性/親液性の個性を示すか(本発明の方法を非水性媒体
中で実施する場合)かどうかを考慮することが大切であ
る。過度の冗長さを避けるために、本明細書では用語
「疎水性」及び「親水性」を使用するが、全体の説明状
況(context)によって容認できない場合を除いては、
疎水性とは、疎液性を包含して意味するものと理解すべ
きであり、また親水性とは、親液性を包含して意味する
ものと理解すべきである。
方法の実施中は、前記の重合体粒子の粒子表面が前記の
第1の粒子の粒子表面よりも大きい親水性/親液性を保
有したままであることが好ましい。
本発明に従う多くの工業的に重要な製造法においては前
記の式中の次式 の値が0.5よりも大きい値であり、また1よりも大きい
値であってもよい。
前記の重合体粒子が非水性の液状媒体に分散しており、
また前記の第1の粒子が該液状媒体中で疎液性の粒子表
面を有し、しかも前記の重合体粒子は、該重合体粒子に
親液性の粒子表面を付与するのに十分な程度に前記の液
相に対して可溶性をもつオリゴマー又は重合体又は重合
体形成用成分を含有する粒子表面層の組成を有してい
る。
前記の第1の粒子を前記の重合体粒子の分散液と混合す
る前に一つの液状媒体中に分散させてもよい。この場合
前記の第1の粒子を液状媒体に分散させてなる分散液の
液状媒体が前記の重合体粒子の分散液の液状媒体と混和
性であることが好ましい。
同様に重合体粒子が水性媒体に分散している場合には、
前記の第1の粒子が疎水性の粒子表面を有すべきであ
り、また前記の重合体粒子は該重合体粒子に親水性の粒
子表面を付与するのに十分な程度に前記の液相に対して
高い可溶性をもつオリゴマー又は重合体又は重合体形成
用成分を含有する粒子表面層の組成を有すべきである。
本発明の方法の上記の説明から明らかなように、重合体
粒子の安定な分散物が入手できるか又は製造できるなら
ば、上記の重合体粒子を提供するためにいかなる重合体
も使用できること及びそれの実効(operative)ガラス
転移温度が本発明の方法の操作されるべき温度よりも低
いかあるいは低くなるように改変(modify)されること
が認められる。上記の重合体は以下の化合物を包含する
かあるいは以下の化合物から成るが、それら化合物に限
定されない。このような化合物としては次のものが挙げ
られる。アクリル酸又はそのエステル例えばアクリル酸
メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アク
リル酸ブチル、アクリル酸2-エチルヘキシル、アクリル
酸グリシジル;メタクリル酸又はそのエステル例えばメ
タクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸
プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ラウリ
ル、メタクリル酸セチル、メタクリル酸ステアリル、エ
チレングリコールジメタクリレート、テトラエチレング
リコールジメタクリレート、メタクリル酸ジグリシジ
ル、N,N-(メタクリルオキシヒドロキシプロピル)−
(ヒドロキシアルキル)アミノエチルアミダゾリジノ
ン;アリルエステル類例えばメタクリル酸アリル;イタ
コン酸、クロトン酸又はそれらのエステル類;マレイン
酸又はそのエステル類例えばマレイン酸ジブチル、マレ
イン酸ジオクチル、マレイン酸ジエチル;スチレン又は
その置換された誘導体類例えばエチルスチレン、ブチル
スチレン、ジビニルベンゼン;アミン官能基を含む単量
体単位例えばジメチルアミノエチルメタクリレート、ブ
チルアミノエチルメタクリレート;アミド官能基を含む
単量体単位例えばアクリルアミド又はメタクリルアミ
ド;ビニルエーテル類、ビニルチオエーテル類、ビニル
アルコール、ビニルケトン類、ハロゲン化ビニル類例え
ば塩化ビニル、弗化ビニル、塩化ビニリデン、弗化ビニ
リデン、テトラフルオロエチレン;ビニルエステル類例
えば酢酸ビニル、ビニルバーサテート(vinyl versatat
e);ビニルニトリル類例えばアクリロニトリル、メタ
クリロニトリル;ジエン単量体単位例えばブタジエン、
イソプレン;アリルエーテル類例えばアリルグリシジル
エーテルが挙げられる。また、重合体はポリオキシド例
えばポリ(エチレンオキシド)、ポリ(プロピレンオキ
シド);ポリエステル例えばポリ(エチレンテレフタレ
ート)、アルキド樹脂;ポリウレタン;ポリスルホネー
ト;ポリシロキサン例えばポリ(ジメチルシロキサ
ン);ポリスルフィド;ポリ(アセチレン);ポリスル
ホン;ポリスルホンアミド;ポリアミド例えばポリ(カ
プロラクタム)、ポリ(ヘキサメチレンアジポアミ
ド);ポリアミン;ポリ尿素;複素環式重合体例えばポ
リビニルピリジン、ポリビニルピロリジノン;天然物重
合体例えば天然ゴム;ゼラチン;炭水化物例えばセルロ
ース、アルキルセルロース;ポリカーボネート;ポリ酸
無水物;ポリアルケン例えばエチレン−プロピレン共重
合体であってもよい。
本発明における前記の第1の粒子は無機又は有機又は高
分子の物質からなってもよいし又は含んでいてもよい。
これら物質としては、前記に挙げた重合体類及び重合体
成分類並びに顔料、充填剤及び増量剤例えば二酸化チタ
ン、酸化鉄、シリカ、アルミナ、酸化鉛、クロム酸鉛、
酸化亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バ
リウム、硫酸カルシウム、酸化マグネシウム、アルミニ
ウムシリケート、ドロマイト、タルク、白土、ベントナ
イト又はマイカが挙げられるが、決してこれらに限定さ
れない。
本発明の方法では、液相中に分散させた重合体粒子の分
散液を使用するが、重合体粒子が液相に溶解しないで安
定に分散したままで保持される限り、上記液体は種々様
々な範囲のものから選択することができる。特に適当な
液体としては、以下のものが挙げられるが、それらに何
ら限定されるものではない。すなわち、適当な液体とし
て水、メタノール、エタノール、プロパノール、エチレ
ングリコール、プロピレングリコール、グリセロール、
エトキシプロパノール、プロピレングリコールメチルエ
ーテル、エトキシエタノール、ブトキシエタノール、ペ
ンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカ
ン、ドデカン、テトラデカン、シクロヘキサン、デカリ
ン及び高沸点パラフィン混合物が挙げられる。
重合体粒子の分散液はラテックスが好ましく、ラテック
スは合成物又は天然物であってもよい。重合体粒子は、
オリゴマー類、あるいは単量体を包含しての重合体前駆
体を含むか又はそれらからなっていてもよい。また、重
合体粒子は重合体粒子の内部の少なくとも一部分に残在
する有機液体を含有していてもよい。この有機液体は水
混和性であってもよく、水混和性でなくてもよく、また
例えば重合体の実効ガラス転移温度を変化させるのに役
立ち得るものであるか又は被膜(film)形成を促進する
のに役立ち得るものであるか、又は複合材粒子を製造あ
るいは使用する時の若干の他の有用な作用を及ぼし得る
ものでもよい。
重合体粒子にとって必要な粒子−粒子同志の分散安定性
を得るためには、何らかの適当な安定化機構の方法を使
用することができる。例えば、重合体粒子分散液が合成
ラテックスである場合には、陰イオン系、陽イオン系、
非イオン系又は高分子状の界面活性剤を使用することが
できる。特に適切な安定化機構の方法では、液状媒体に
可溶性であるオリゴマー又は重合体鎖を、重合体粒子表
面に共有結合で付着させる。適当な合成ラテックス類
は、本発明の方法に先立ち、何れかの公知の既成の技術
で予じめ形成でき、その形成は例えば通常の又は上昇さ
せた温度及び圧力で行なう分散重合法又は乳化重合法に
より、あるいは種々多様な液体(これらは水で希釈可能
である必要はない)中で行なう重合により、あるいは乳
化、ミセル化又はミクロ乳化法により実施できる。
天然ラテックスを使用する場合には、天然ラテックスは
自然に安定化されているであろう。
コアー粒子は界面活性剤を含んでいてもよいし、含んで
いなくてもよい。コアー粒子は比較的疎水性の物質から
なる表面層を有していてもよく、この疎水性の物質はコ
アー粒子表面に化学的に結合されていてもよいし、ある
いはコアー粒子表面に物理的に吸着されていてもよい。
疎水性物質が物理的に吸着されている場合には、複合材
粒子を生成する間中に疎水性物質が容易に脱着されない
ことが保証されねばならない。
ほとんどの場合、重合体粒子は、必要な粒子−粒子同志
の分散安定性を付与するために表面に界面活性剤を有す
ることがあろう。界面活性剤が本発明の方法を実施する
間は重合体粒子表面に結合したままであるならば通常は
有利である。その理由は、界面活性剤が得られる複合材
粒子に対して凝析や凝集しないようにする安定性を付与
することができ、また重合体粒子の表面の親水性を増大
するからであり、このことは本発明の方法に有利であ
る。界面活性剤の主な機能は最終的に得られる複合材粒
子の前記の分散安定性を維持することにある。第1の粒
子の表面上に界面活性剤が吸着されるのを避けるため
に、本発明方法を実施している間は過剰の界面活性剤の
存在を避けることを留意すべきである。
コアー粒子がその表面に界面活性剤を含み、また界面活
性剤がコアー粒子表面に結合したままである場合には、
この界面活性剤がコアー粒子表面の疎水性を低減する場
合があり、またこのことは、重合体粒子に対してコアー
物質よりも大きな親水性表面をもたせることを意図する
系を選択する場合には許容されるはずである。
本発明の方法を実施するためには、重合体粒子がコアー
粒子の表面に接触できる能力を示すことが必要である。
上記の接触を達成するためには、次の条件、すなわちコ
アー粒子が重合体粒子と共に凝析しない分散安定性を有
しないか又は低減されて有する条件であって、しかも重
合体粒子がそれ自体と同じ型の粒子と共に凝析しない十
分な分散安定性を保持し続けるような条件を良く認識し
て置くべきである。重合体粒子の分散液にコアー粒子を
ゆっくり加えることが最もよい。コアー粒子自体が分散
液の形である場合が都合がよく、その場合、コアー粒子
分散液を重合体粒子分散液に加えることができる。
第1の粒子及び重合体粒子の相対的な分散安定性を調節
するために及び/又は関与する界面エネルギーを調節制
御するためには、合併された分散液(又は分散物)の中
の状態を何らかの方式で変化させることができ、そのよ
うな方式には、安定な分散を示す重合体粒子の存在下で
コアー粒子の分散安定状態を破るようにする(destabil
isation)方法がある。上記の合併された分散液中の状
態はその分散液に電解質あるいはメタノール又はエタノ
ールの如き水混和性の液体を添加することによって変化
させ得るが、但し重合体粒子がそのような溶液中で重合
体粒子の分散安定性を保持し続け、他方、コアー粒子は
分散安定性を減少させるか又は失なうことを基本前提と
する。
別の場合には、上記の必要な状態を別の機構によって発
生でき、すなわち別の液体による希釈を受けると分散が
不安定になるコアー粒子の分散液を用いて、次いで該コ
アー粒子の分散液を、他の液体中に分散させた重合体粒
子の分散液にゆっくり加えるという別の機構によって、
上記の必要な状態を発生させることができる。上記の状
態を制御する別の機構の方法は、粒子の安定性を変える
ように温度又は圧力を上げる(又は下げる)手段を採る
ことを含んでもよく、あるいは分散液中で撹拌法又は剪
断法を実施する手段を含んでもよい。
しかもまた、別の場合には、上記の必要な状態を発生さ
せるためには、イオン的な作用のみで(solely ionical
ly)安定化されたコアー粒子と、或る立体的な配位によ
る安定化(steric stabilisation)を受けている重合体
粒子とを用いて且つ使用したイオン的な安定剤に反対の
電荷をもつ化合物(例えば界面活性剤分子又は重合体)
を加えることができる。この方法は、反対の電荷を有す
る化合物を極めて少量必要とするのみであり、また本発
明の方法に有利であるコアー粒子の疎水性を増大させる
ように前記化合物を選択してもよい点で利点がある。
第1の粒子及び重合体粒子という2つの型の粒子につい
て、相異なる機構の安定化方法を採ることが望ましく、
例えば重合体粒子については立体的な配位による安定化
(sterically stabilized)をさせてもよく、他方、コ
アー粒子についてはイオン的な作用による安定化(ioni
cally stabilized)をさせるか、若しくは重合体粒子に
ついては陽イオン的に安定化し、コアー粒子については
陰イオン的に安定化することができる。上記のような場
合には、特別な添加剤又は特別な撹拌条件は必要としな
い。
本発明においては、第1の粒子と重合体粒子との夫々の
相対的な粒径(relative size)及び相対的な容積(rel
ative volume)を配慮しなければならない。重合体粒子
と第1粒子の比率が約1:1である場合に本発明の方法は
満足に作動又は機能する。しかしながら、上記の比は別
の値の比率も使用でき、そして重合体粒子よりも第1の
粒子の方が多量であることが好ましい。多くの場合は、
重合体粒子の方が第1の粒子よりも大きいであろう。重
合体粒子の若干量がそのまゝ単一な粒子として残って複
合材粒子を形成させない意図の下で、重合体粒子を第1
の粒子よりも多量に使用してもよい場合もある。
第2の本発明の要旨によれば、粒子同志の集合による凝
析や凝集をしないように分散が安定である複合材粒子を
液相中に分散してなる分散物の製造法において、凝析や
凝集をしないように分散が安定である重合体粒子を含む
分散液に対して、方法の実施中では凝析や凝集をしない
ように分散安定性であることのない第1の粒子を混合さ
せることからなり、その際の混合は該重合体粒子の実効
ガラス転移温度より高い温度で行ない、しかも該混合を
行なう時の条件は、次式 (式中、vp及びvcは、vp+vc=1であるとして、vpが平
均的な重合体粒子の相対的容積を表わし且つvcが平均的
な第1の粒子の相対的容積を表わすような値であり、ま
たθpは、接触角度、すなわち第1の粒子の表面層組成
と同じ組成を有する一つの表面の所で、周囲環境として
の液相の中に置かれた重合体粒子の構成物質が前記の表
面に対して成す接触角である)の条件を満足させて前記
の混合を行なうことを特徴とする液相中に複合材粒子を
分散させた複合材粒子の分散物の製造法が提供される。
別の実施態様においては、前記の重合体粒子は第2の連
続マトリックス相を形成し得る。
本発明は水性媒体中又は非水性媒体中のいずれかで前述
した方法のいずれかの方法で製造した複合材粒子に及
ぶ。
図 面 本発明及び本明細書の種々の要旨は添付図面を参照して
理解することが必要であり、これらの図面は以下に示
す。図面は実施例として示し、また本発明の範囲を限定
するものではない。図面において、 第1図は複合材粒子を形成する前の複数個の第1の粒子
と複数個の重合体粒子を表わす; 第2図は本発明による液状媒体中の複合材粒子分散物を
表わす; 第3図は部分的に包み込まれた第1の粒子を表わす; 第4図は単一な1個の重合体粒子内に複数個の第1の粒
子が包み込まれた複合材粒子を表わす; 第5a図は標準的な複合材粒子を表わす; 第5b図は第1の粒子と重合体粒子とが標準的な複合材粒
子と、芯と外被の物質が逆転された複合材粒子を表わ
す; 第6図は液状媒体を除いた後に得られた構造を表わす; 第7a図及び第7b図は試験方法で使用した装置を表わす; 第8図及び第9図は予備試験で起る様子を表わす; 第10図,第11図及び第12図は試験方法で起る別の可能な
様子を表わす;また 第13図は実施例を実施するのに使用した装置を表わす。
第1図は液状媒体3中に分散した複数個の第1の粒子1
及び複数個の重合体粒子2を表わす。この図において第
1の粒子と重合体粒子は1:1の比率の個数で存在してい
るが、このことは本発明に必須ではない。第1の粒子と
重合体粒子との粒子の個数の比率と粒子体積の比率は本
明細書で以下に述べる。
実際には、複数個の重合体粒子2は最初は液状媒体3中
でその粒子自体について安定な分散物の形である。
次いで、複数個の第1の粒子を粒状の形状か又は第1の
粒子の第2の安定分散液の部分としてかいずれかで重合
体粒子の分散液に加えることができる。
第1の粒子が重合体粒子と共に分散液中に一旦入って存
在する場合には第1の粒子と重合体粒子との間に接触を
妨げる障害がないことが必要である。複数個の第1の粒
子が粒状形状で加えられた第1の場合には、それら第1
の粒子は液相に入るとすぐに不安定になってもよい。第
1の粒子が当初にはそれら粒子自体が安定な分散液とし
て加えられる第2の場合には、それら第1の粒子は2種
類の液状媒体、すなわち第1の粒子が分散している液状
媒体と重合体粒子が分散している液状媒体、の間の相互
作用によって安定性が破られるようになり得る。第3の
場合の別方式においては、複数個の第1の粒子と複数個
の重合体粒子とが分散している分散物は、該分散物に第
1の粒子の安定状態を破るという効果をもつ1つの追加
成分が加えられる迄は、第1図に示されるように安定な
状態を保有したままであることができる。
いったん第1の粒子の安定状態が破られてしまえば、そ
して本発明の複合材粒子の製造についての条件が維持さ
れる限りは、重合体粒子が第1の粒子の周りを包み込
み、第2図に示す複合材粒子4が直ちに生成するであろ
う。この方法は熱力学的に行なわれる。しかしながら、
第1の粒子が複合材粒子の中心にある場合の複合材粒子
(4aで示す)と1次粒子が中心からはずれている場合の
複合材粒子(4bで示す)との間には熱力学的条件におい
て有意な程の違いはない。
第1の粒子と重合体粒子の粒径と特性に左右されて、複
合材粒子は第2図に示すような4a又は4bのいずれかの形
状であり得るか又は第3図に示すような部分的な包囲
(engulfment)が生起し得るか又は第4図に示すように
多数の第1の粒子が1個の重合体粒子の中に包み込まれ
得る。
特定の第1の粒子、特定の重合体粒子及び特定の液状媒
体が与えられた場合に、複合材粒子が製造できるかどう
かは本明細書で後述する試験方法を用いることによって
確認することができる。しかし上記試験方法でかんばし
くない結果が得られた場合には、そのときは更に a) 1つの添加成分を用いて第1の粒子と重合体粒子
の一方又は他方の粒子表面を改変するか又は b) 第1の粒子の安定状態を破ることを促進するため
に又は系内の界面エネルギーを変化させるために液相を
改変すること によって複合材粒子の生成を達成することができる。
前記の添加成分又は前記の液状媒体変性剤を選択する際
に考慮すべき因子は以下に記載する一般原理についての
検討(discussion)から当業者には明らかであろう。
一般原理についての検討 重合体粒子がコアー粒子の表面に接触した時には、重合
体粒子がコアー粒子の表面の上を展延して覆うことがで
きること及び重合体粒子がコアー粒子を少なくとも部分
的に包被することができることが必要である。上記の夫
々の粒子は液状媒体中で、包被(encapsulation)が界
面エネルギー全体の減少を生起するような界面エネルギ
ーを提示している夫々の表面をもたなければならない。
この詳細については以下の標題「理論」の欄で論議し、
またこの理論は個々の粒子構造が得られる条件について
の説明を与える。
本発明の方法の重要な実施態様において、液状媒体は水
又は水性溶液であり、またこの液状媒体を用いることに
よって重合体粒子がコアー粒子の表面よりも親水性であ
る表面を有することが好ましい。このことは重合体粒子
表面と水又は水性溶液との間の界面の界面エネルギーが
コアー粒子表面と水又は水性溶液との間の界面の界面エ
ネルギーよりも小さいことを意味する。逆に言えば、こ
のことはコアー粒子が重合体粒子の表面よりも強く疎水
性である粒子表面を有することが好ましいと言うことが
できる。表面張力データを考慮することによって、また
コアー粒子の表面張力に比べて重合体粒子が水又は水性
溶液の表面張力により近い表面張力を有することを確実
に保証することによって、上記の条件に合った粒子表面
をもった第1の粒子と重合体粒子とを選択することがで
きる。水溶性の重合体、オリゴマー又は重合体形成用成
分が重合体粒子表面に存在すると重合体粒子表面の親水
性を増大するであろう。界面活性剤は通常は粒子表面の
親水性を増大するので夫々の粒子の粒子表面に界面活性
剤が存在することは許容されねばならない。このこと
は、重合体粒子が第1の粒子(コアー粒子)と接触し、
包被する間中は界面活性剤を保有したままである場合に
も、またコアー粒子が界面活性剤を有して次後にこれが
除かれるか又は効果がなくなるようにされるか又はその
ようなコアー粒子が重合体粒子との接触部面で疎水性に
される場合にも包被に有利である傾向がある。
上記2種類の粒子表面の相対的な親水性/疎水性に関す
る上記の好ましい条件下では、重合体粒子はコアー粒子
よりも小さくなり得て、また若干の場合にはコアー粒子
に比べて極めて小さくなり得る。
本発明の方法を満足に実施するためには、重合体粒子の
重合体成分がコアー粒子の表面の上を展延して覆うこと
ができることが必要である。本発明者らは、この展延は
転移温度(本明細書ではこれを重合体の実効ガラス転移
温度という)より高い温度で達成できることを見出し
た。この実効ガラス転移温度は重合体粒子の粉末体(bu
lk)について通常みられるガラス転移温度と同じであり
得る。又、重合体構造を改変することによるかあるいは
重合体粒子中にガラス転移温度を低下させる1種又は2
種以上の液体又は別の化合物を含有させることによって
上記の実効ガラス転移温度はガラス転移温度(Tg)より
も低くなり得る。
実効ガラス転移温度を判定する適切な指針(guide)は
最低皮膜形成温度(MFTともいう)を測定することによ
って得られる。MFTの測定は当業者には周知の方法であ
り、またこの方法の1つの例は「Journal of Oil Colou
r Chemists Association」第67巻第7号第197頁(1984
年)に記載されている。
本発明者らは、本発明による複合材粒子の製造法は、重
合体粒子の内部粘度が未だ極めて高いと予想されていた
処の実効ガラス転移温度よりほんのわずかに高い温度で
実施することができることを意外にも見出した。
この重合体粒子はゲル粒子ではなく、また実質的な内部
架橋を含まないことが好ましい。
化学反応又は重合を伴なわないで複合材粒子を製造でき
ることが本発明の方法の重要な特徴であるが、化学反応
は、所望ならば複合材粒子を変化させるのに利用しても
よい。例えば前記の2種類の粒子の成分は複合材粒子を
形成する間に又はその後に互に結合するようになること
が望ましいことがある。また複合材粒子が生成した後に
重合体成分が複合材粒子の内部で架橋結合されることが
望ましいことがあり、また1つの追加成分例えば1種の
単量体を加えるか又は重合させることによって複合材粒
子の内部に追加成分を含有させることが好ましい。
複合材粒子が有意な含量の液体成分を含有するように製
造された場合には、液体成分を次後に除いた時の複合材
粒子の内部的な再転移又は再配転(re-arrangement)を
防止するように重合体成分を架橋結合させるか又は2成
分を適当な化学結合によって結合させることが望ましい
こともある。別法として、1種又は2種以上の重合体成
分の内部的な再転位を防止するか又は減少させるために
ガラス質を付与することもできる。
しかしながら、多くの場合は内部的な再転移又は再配転
をできる可能性があることが好ましいであろう。
前記の第1の粒子と重合体粒子のそれぞれの粒子表面の
相対的な親水性/疎水性の好ましい条件下では、上記2
種類の成分を広い範囲の種類で有する複合材粒子が製造
できる。vp及びvcがそれぞれ平均的な重合体粒子の相対
的容積及び平均的な第1の粒子の相対的容積を表わし、
但しvp+vc=1とする場合には、次式(I) (式中、γは界面エネルギーであり、1−3は第1の粒
子の表面と水又は水性溶液の間の界面を示し、1−2は
第1の粒子の表面と重合体粒子(表面ではない)の間の
界面を示し、2−3は重合体粒子表面と水又は水性溶液
の間の界面を示す)の関係が成り立てば、重合体粒子に
よる第1の粒子の包囲(engulfment)が進行し得ると思
われる。
この好ましい条件すなわち次式 γ1-3>γ2-3 の条件下では、前記の条件式(I)中の界面エネルギー
に関する式(すなわち条件式中の左辺の式)は1迄の範
囲及び1を越える範囲にある値をもつことが予測でき
る。例えばγ1-2が比較的小さく及び/又はγ2-3が極め
て小さい場合には上記の界面エネルギーに関する式は1
より大きい値を持ち、そしてvpが極めて小さい場合でさ
えも包被が進行できることが条件式(I)から理解でき
る。γ1-2が有意の値であり且つ上記の界面エネルギー
に関する式が1より小さい値をもつ場合には、包被が進
行できるためにはvpに下限があるであろう(そしてvcに
は上限があるであろう)。また上記の界面エネルギーに
関する式の値が小さくなる場合にはvpについての上限が
大きくなるであろう。
前記の液状媒体が水又は水性溶液である場合であり、し
かも重合体粒子の表面がコアー粒子の表面よりも強く疎
水性である場合(γ2-3>γ1-3ノニルフェノールの場
合)にはvp≫vcであることが好ましい。前述のように、
このような場合においてもまた、前記の条件式(I)に
従って、包被が進行できると考えられる。しかし、この
場合には条件式(I)中の界面エネルギーの項の式は1
よりも小さい値をもつであろう。このことは、包被が進
行するためには、条件式(I)中の夫々の粒子の相対的
容積(fractional volume)に関する式(すなわち条件
式中の右辺の式)が小さい数値をもたねばならないこと
を指し、すなわちvp>vcであることが多分、必要である
と思う。しかし、γ1-2>γ1-3である場合には界面エネ
ルギーの項の式は0より小さい値をもつであろうし、そ
してvp≫vcである場合でも包被が進行しないであろう。
液状媒体が水又は水性溶液である場合には、重合体粒子
の表面と液状媒体との間の界面の界面エネルギー(γ
2-3)はコアー粒子の表面と液状媒体との間の界面の界
面エネルギー(γ1-3)より小さいことが好ましい。す
なわち、重合体粒子の表面が相対的に親液性であり、コ
アー粒子の表面が相対的に疎水性であることが好まし
い。
この好ましい条件γ1-2>γ2-3の下では前述したような
包被が進行することができるので、第1の粒子と重合体
粒子の相対的な量割合を極めて広い範囲の中を変えるこ
とができると考えられる。
γ2-3>γ1-3である場合にはvp≫vcであることが好まし
く、そして前述したように包被が進行するためにはvp>
vcであることが多分、必要であると思われる。また、前
記の界面エネルギーの項の式が0より小さい場合(γ
1-2>γ1-3の場合)には、コアー粒子が相対的に極めて
小さい場合であっても包被は進行しないであろうと思わ
れる。
1個の重合体粒子が1個のコアー粒子を包被することが
できるように重合体粒子の個数とコアー粒子の個数がほ
ぼ等しい数に極めて近い数(very approximatelyequal
numbers)で本発明の方法を実施することが都合が良い
ことが多い。この場合は得られる複合材粒子は重合体粒
子の平均的な容積とコアー粒子の平均的な容積との合計
にほぼ等しい平均的な合計の容積をもつ。上記の各種類
の粒子に関しては粒度分布が存在することは認識される
であろう。極めて1:1にほぼ近い比率の粒子数を用いる
ことにより、複合材粒子中の第1の粒子及び重合体粒子
それぞれの平均的な容量的含量(volume content)は本
発明の方法に用いた上記2種類の相異なる粒子の平均粒
径に直接に関連ずけられるであろう。上記2種類の相異
なる粒子が1:1である以外の別の比率も使用することが
できる。例えば過剰量の重合体粒子を用いて本発明の方
法を実施することが都合がよい場合もある。若干量の重
合体粒子が複合材粒子を形成しないで残ったままである
場合には、これは容認でき、あるいはこの複合材粒子の
意図した最終用途には好ましい場合もある。複合材粒子
は包含されるコアー粒子を1個以上の個数でもつ複合材
粒子が望ましいこともある。複合材粒子の中に包含され
た複数個のコアー粒子はより大きな内部領域(interna
l)domain)を形成するために重合体粒子内で互いに合
着(coalesce)してもよいし合着しなくてもよい。
次のような複合材粒子が所望される場合もある。すなわ
ち、複数のコアー粒子の占める全容積(totalvolume)
が複数の重合体粒子の占める全容積よりも大きいような
複合材粒子であって液相がなくされるか又は除去される
時には、複合材粒子中のコアー粒子物質同志が合着して
マトリックス又は連続相10(第6図参照)を形成し得る
ように再転移又は再配転できるような複合材粒子が望ま
れる場合もある。このような場合には、コアー物質及び
外被物質は使用される条件下で強情(intractable)で
非融合性の(non-fusible)固体であるべきでもなく、
またガラス質の重合体でもあるべきではない。
上記のようなコアー粒子の合計容積が重合体粒子のそれ
より大きい若干の系では重合体粒子形成成分が1つの連
続相すなわちマトリックス相も形成し得、他方、上記の
ようなコアー粒子の合計容積がより大きいが別の系にお
いては重合体粒子形成成分12は第6図に示されるように
分散相すなわち非連続相を形成し得る。
次式 は本発明の方法を実施する条件を限定する。しかしなが
ら、γ(すなわち個々の特定の界面についての界面エネ
ルギー)について定量的な個々の値を得ることは実際に
はかなり難しい。
幸いにも、3成分系における各界面の夫々の界面エネル
ギーとその系における3成分物質間の接触角との間には
既に知られている関係がある。この関係はヤング−ジュ
プレの式によって表わされる。
ヤング−ジュプレの式は第10図に示すような3成分系に
関する。第10図において、コアー粒子表面38がAであ
り、重合体34がBであり、液状媒体36がCであるとする
と、ヤング−ジュプレ式は次式 の通りである。θが0゜〜90゜の範囲にある場合には、
cosθは1から0迄変化する。θが90゜より大きい場合
(第12図に示すような場合)には、その時にはcosθ<
0である。
従って、ヤング−ジュプレの式は前記の条件式(I)の
左辺の式の項の全体について定量的な値を得るのに有効
な手段である。条件式(I)の右辺の項についての値は
置換法(substitation)によってえられる。この式を使
用して計算を行ない、そして前記の条件式(I)が満足
されるかどうかを評価する方法は以下の標題「試験方
法」の項で論議する。
理 論 本明細書に記載した方法で複合材粒子がいつ、どのよう
にして形成されるかを予測し且つ説明することができる
ようにするために、本発明者らは以下に粒子形成の理論
分析を行なった。
この理論は界面エネルギーの考案を必要とする。
液状媒体7中で1個のある種の粒子5を別の種類の粒子
6と混合した場合及びそれら3成分間での界面エネルギ
ーが次式 γ7-6<γ7-5 であるような場合の条件を考察する(第5a図及び第5b図
参照)。
この条件は、例えば液状媒体が水であり且つ粒子6が粒
子5よりも強く親水性である場合に起こるであろう。
液状媒体7中で外被(シェル)6で包被された1つの芯
(コアー)5を有する複合材粒子4(第5a図)は便利
上、標準的なコアー・シェル粒子と定義することができ
よう。
第5b図に示すような、液状媒体7中で前記のコアー成分
5で包被された前記のシェル成分6を有する複合材粒子
は標準的なコア・シェル粒子の各成分が外被と芯で逆に
なった逆転(inverted)型のコアー・シェル粒子として
定義することができる。
前記の標準的なコア・シェル粒子は次式 ECS=4π[rx2γ5-6+ry2γ6-7] (III) で示される界面エネルギーを有する。
前記の逆転型のコアー・シェル粒子については、界面エ
ネルギーは次式 Einv=4π[rz2γ5-6+ry2γ5-7] で示される。
r2=(ry3−rx31/3 Einv=4π[ry3−rx32/3γ5-6+ry2γ5-7] (IV) であることが理解される。
複合材粒子を未だ形成しないコアー成分とシェル成分と
が個々別々(separate)の粒子をなす場合については、
その界面エネルギーは次式 Esep=4π[rx2γ5-7+(ry3−rx32/3γ6-7](V) で示される。
コアー成分の割合(濃度)を定常的に増やして行く(且
つシェル成分の割合を減らす)場合の標準的なコアーと
シェルとの配置(arrangement)を考えると、そのよう
な3成分系の組成について見ると、コアー成分の割合を
或る臨界値以上に更に増やした時に標準的なコアー・シ
ェル粒子よりも界面エネルギーの合計値が小さい前記の
逆転型のコアー・シェル粒子の形成を(熱力学的な働き
の下で)もたらすような一つの過渡的組成に到達し得る
であろう。この組成に達した時の過渡期では ECS=Einv となる(第5a及び第5b図参照)。
前記の式(III)及び式(IV)からこの過渡期(transit
ion) であることがわかる。
前記のコアー・シェル粒子の容積がVであり、且つ前記
の成分5の画分の相対的容積がv1であり、成分6の画分
の相対的容積がv2であるとすれば、その場合は であり、そして である。
Ecs=Einvである場合には前記の式(VII)及び(VIII)
から となる。
定義上では、v1+v2=1すなわち1−v1=v2 (IX) である。従って、Ecs=Einvである場合には となる。
ECS=ESEP である場合の過渡期では、前記の式(III)と式(V)
から となり、この式と前記の式(VII)から(VIII)から となり、この式と前記の式(IX)からは、 ECS=ESEPの場合には となる。
同様に、Ein=ESEPである場合の過渡期では であることがわかる。
1つの液状溶媒体L中でコアー成分物質がCであり、シ
ェル成分物質がPであるとする場合には、式(XI)〔及
び式(XII)から〕から判るように、コアー・シェル型
の粒子の形成から、コアー成分物質粒子とシェル成分物
質粒子とのそれぞれ個々別々の粒子の形成へと移る過渡
期では であることがわかる。
ECS=ESEP である過渡期が存在する系については、この過渡期での
前記のコアー・シェル粒子の相対的容積vpを越えて相対
的容積vpを増大(また相対的容積vcを減少)させると、
コアー・シェル粒子のもつ界面エネルギーの合計値の減
少をもたらし、この減少の量は均等的であるコアー成分
物質とシェル成分物質とのそれぞれ個々別々の粒子のも
つ界面エネルギーの減少の量を上回るであろう。もし、
次式 であればコアー・シェル粒子はそのコアー成分とシェル
成分とがそれぞれ個々別々の粒子をなす場合の界面エネ
ルギーよりも小さい界面エネルギーをもつであろうとい
うことがわかる。
vc→1(及びvp→0)になるに従って となる理由から、その時に であれば、vP(及びvc)のすべての如何なる値について
も、コアー・シェル粒子はコアー成分とシェル成分とが
それぞれ個々別々の粒子をなした場合よりも小さい界面
エネルギーの合計値を有するであろうから、過渡期に相
当する組成が有り得なくなるであろう。
またvc→0(及びvp→1)になるに従って となる理由から、その時に であれば、vp(及びVc)のすべての如何なる値について
もコアー・シェル粒子はコアー成分とシェル成分とが個
々別々の粒子をなした場合よりも大きい界面エネルギー
の合計値を有するであろう。
次式 である場合で過渡期が存在するであろう。
コアー・シェル粒子に使用できる組成(vc:vpの比)の
範囲が増巾されて、そして次式 の値が増大される場合には、包被を行なうための熱力学
的に働らく力が大きくなり、直前の式の値を増大するの
はγC-Lを大きくし及び/又はγC-pを小さくし及び/又
はγP-Lを小さくすることによって達成することができ
る。
試験方法 以下に述べる試験方法は1つの特定の3成分系について
前記の条件式(I)から次式 の項の値を測定する方法である。
この試験方法では添付図面第7図〜第13図が参照されて
説明される。
ヤング−ジュプレの式は として表わされる。従って、角度θpを測定することが
必要となる。
θpを測定するためには、本発明に言う第1の粒子を代
表して表わす表面をまず調製しなければならない。該表
面は適当な液体媒体中に入れられ、その表面上に重合体
の1滴が置かれる。この試験は第1の粒子を代表して表
わす表面と重合体試料との間の接触が肉眼で観察でき、
この接触角度を測定できるような規模であることが必要
である。この試験方法はまた、重合体試料が適度の時間
間隔内に前記の表面上で平衡した位置をとることに達す
ることを必要とする。
この試験では、重合体粒子は前記の表面に付着した又は
前記の表面で吸着された界面活性成分と一緒に使用され
る。しかしながら、前記の平衡状態が適度の時間間隔内
で達成されることを確実に保証するために、十分に低い
粘度をもつ液状状態で重合体を使用して試験に供するこ
とが必要である。
液状状態の重合体を調製するためには、重合体粒子は界
面活性剤あるいは共有的に結合した液状溶媒に可溶性の
重合体又はオリゴマー鎖と一緒に取出して使用される。
この段階で重合体が粉末又は固体又は粘稠液体(これの
粘度は気泡管粘度計を使用して測定した場合10ストーク
スより大きいもの)の形である場合には、重合体の溶液
が調製される。重合体自体が適当な液状の形態で得られ
ない場合にはオリゴマー又は低分子量重合体を調製し、
使用することによって液体溶媒の使用を避けるか又は減
らすことが可能である。
前記した理由で溶媒を必要とする場合には、重合体本体
(bulk)と同じ表面エネルギーをもつ必要が溶媒を見分
けるために予備試験が行われるであろう。そのような溶
媒の要件は、下記の a) 前記重合体の良好な溶媒であること、 b) 本発明による方法の液相に対して低いか又は極め
て低い溶解度をもつこと、 c) 第1の粒子の表面と特異の相互作用をもたないこ
と、及び d) 後記の2段階予備試験を満足することであるべき
である。
予備試験と本試験の両方は水又は他の液状媒体22を入
れ、液体媒体に受かべた浮き試料ホルダー24を備えたビ
ーカー20を用いて行なわれる。試料ホルダーは試料表面
26を一方の端で固定し、試料ホルダーの一方の端あるい
は他方の端のいずれかは、試料表面が下方向(第7a図)
又は上方向(第7b図)に表面を向けるかしながら試料ホ
ルダーが液に浮くように錘りを(例えば鉛玉28)をつけ
られる。
予備試験 薄い平板(plaque)又はフィルムの形状であって、重合
体粒子の本体すなわち重合体粒子の内部と同じ組成を有
する2つの表面26を調製した。この場合はいかわる界面
活性剤、他の界面活性成分又は液相可溶化性成分も存在
しないようにする。試料の調製は重合体の溶液又は分散
液を展延し溶媒又は希釈剤を揮発減少させることによっ
てフィルムを得るかあるいは重合体を乾燥し、圧力成型
することによって(適当ならば上昇させた温度で)薄い
平板を得ることができる。
第1段階では、1つの試料表面26を25℃の水22の中に保
ち、次いで溶媒1滴30を前記表面26上に置く。溶媒が水
よりも低密度である場合には、上記の溶媒の小滴浮上が
らずに前記の表面26と接触したままであるように前記の
表面26を逆さ下向きにする(第7a図)。前記の表面26上
の溶媒の小滴の挙動はこの小滴が前記の表面26と接触角
を形成するかどうか又は前記の表面26の上を完全に展延
し覆うかどうかをみるために時間を置かずに直ちに観察
する。これを第8図に示した。そこで接触角φが示され
る。
第2段階では、上記の試験が反復されるが、今度は水中
に置くよりもむしろ空気32中で行なう(第9図)。溶媒
の小滴の挙動を再び観察し、しかも接触角φを測定す
る。
次の本試験(main test)で使用するのに適当であるた
めには、溶媒30が上記の水媒体及び空気媒体の両方の中
で試料表面26を完全に展延して覆うか、あるいは極めて
小さい接触角(10゜よりも小さい)を作りながらほぼ完
全に展延して覆わなければならない。このような仕方で
溶媒が展延する場合には溶媒の表面エネルギーは試料表
面26の表面エネルギーと同じか又は実質的に同じである
とみなすことができる。
本試験(main test) 本試験(main test)では、第1の粒子(これは1個の
複合材粒子のコアー粒子を形成させようと意図される方
のものである)と、重合体粒子(これは複合材粒子の外
被を形成させるようと意図される方のものである)と、
その液状媒体中で複合材粒子を生成させるように意図さ
れる液状媒体とを含有する3成分系を取扱う。この試験
は重合体34(場合によっては前記の予備試験で説明した
ようにして選択した溶媒に溶解されることもある)、液
状媒体36及び第1の粒子の構成物質の薄い平板又はフィ
ルム38を用いて行なう。
上記のフィルム又は薄い平板は第1の粒子の表面と同様
の表面組成をもたなければならない。第1の粒子の表面
組成を模擬すなわちシミュレートする(simulate)ため
には、(a)第1の粒子の表面に存在する任意の成分の
溶液中に及び(b)粒子の製造工程で使用した任意の添
加成分の溶液中にフィルム又は薄い平板を浸漬すること
によって「状態調る整す(condition)」ことが必要で
あるかもしれない。
この試験は選択した液相中に、特定の温度(例えば25℃
であってもよい)で、第1の粒子の構成物質のフィルム
又は薄い平板を浸漬することによって行なわれる。試験
片上での気泡の生成を避けるように注意しなければなら
ない。液状の重合体又は重合体溶液34を液相36の下で上
記のフィルム又は薄い平板の表面38に接触させる。重合
体溶液又は液状の重合体を使用し、それが上記の液相の
比重よりも小さい比重をもつ場合には、第7a図に示すよ
うに上記のフィルム又は薄い平板を逆さにする必要があ
る。
重合体の小滴を30分後と1時間後にゴニオメーター(測
角器ともいう)で観察する。上記の時間での2つのゴニ
オターターの読み取り測定値(reading)が異なる場合
には、他の1つの測定は更に時間が経過した後に行な
う。接触角は上記の小滴の両側で測定し、その平均値を
接触角θpとして採用する。上記の1滴が展延してしま
い、接触角が識別できない場合(第11図に示すような場
合)には、接触角は0とみなす。
本発明によれば、複合材粒子の製造条件は次式 であり、これをヤング−ジュプレ式中に入れて置換して
次式 として表わすことができる。
(1−vP 2/3)/vc2/3の値は重合体粒子の平均粒径(
p)と第1と粒子の平均粒径(c)を用いて算出され
る。平均粒径はコールター ナノサイザー(Coulter N
anosizer)の如き粒度測定装置を用いて測定できる。コ
ールター ナノサイザーは多量の粒子を測定し、平均粒
径を求めることができる。この場合vpとvcの値は以下の
通り算出される。すなわち であり、そしてvc=1−vpである。
(1−vP 2/3/vc2/3の値は常に0から1の範囲にあるこ
とが理解される。
θp=0ならば、cosθ=1でありしかも複合材粒子の
生成は生起する。このことは、第11図に示すような完全
な展延が試験において認められた場合に起こる事であ
る。
他方、第12図に示すようにθp>90゜である場合には、
その時にはcosθは0より小さく、しかも複合材粒子は
生成しない。
(1−vP 2/3)/vc2/3とcosθが互いに同様の値をもつ場
合は、重合体粒子の少なくとも3種の他の溶液を用い、
しかも夫々の溶液の重合体粒子の濃度がそれぞれ異な
り、しかもそれぞれ10ストークスより小さい粘度をもつ
重合体粒子の溶液の少なくとも3種を用いてθpの測定
を反復するのが推奨される。この場合に得られた複数の
接触角測定値を濃度の逆数に対してプロットし、最もフ
ィットする適当な直線を100%濃度に至るまで外挿法で
引いてθp値を得る。
実施例1 水に分散させた重合体粒子の分散物を調製した。重合体
粒子はメタクリル酸メチル−メタクリル酸ブチル共重合
体(47−53w/w)と界面活性剤を構成するための分子量
約2000のメトキシポリ(エトキシレート)メタクリレー
トとから成っていた。重合体粒子は重合開始剤として過
硫酸アンモニウムを用いて水中で上記の2種類の単量体
の混合物を重合させることにより調製した。得られた重
合体粒子は立体的な配位の作用による安定性を示し、し
かもそれらは凝析や凝集に対して分散安定性であった。
重合体粒子はブルックハーベン(Brookhaven)円板遠心
機を用いて測定した670nm(ナノメーター)(平均値)
の平均粒径()をもっていた。重合体粒子の最低皮
膜形成温度(MFT)は53℃であった。
コアー粒子は水中に分散させた分散液として用い、しか
もポリ(アクリル酸ブチル)から成っていた。コアー粒
子は(陰イオン性)界面活性剤としてスルホコハク酸ジ
オクチルナトリウムを用い、重合開始剤として過硫酸ア
ンモニウムを用いて乳化重合により調製した。コアー粒
子はブルックハーベン円板遠心機を用いて測定した95nm
(平均値の平均粒径(c)を有していた。
複合材粒子の製造は、第13図に示した装置を用いて次の
方法で行なった。水を一部満たしたペトリ皿42にビーカ
ー40を入れ、これを電磁撹拌機付きの熱板44の上に置い
た。ビーカーは可塑化させたPVCフィルム46で覆った。
ビーカーの内容物に複数の成分をナイロン管52,54を通
し、PVCフィルムを押し分けて通して送り出すために2
つのシリンジ(syringe)ポンプ48,50を用いた。ビーカ
ーの内容物は磁製従動棒(fallower)56を用いて撹拌し
た。温度は温度深知針(probe)58を用いて監視した。
原料成分Aを前記のビーカーに入れ、PVCフィルムで覆
った。温度を上げ、約65℃に保ち、ビーカーの内容物を
この方法を実施する間中撹拌した。別々の供給ラインを
用いて原料成分Bと原料成分Cとをビーカーに1.5時間
にわたって一定速度で供給した。流動性の分散液が生成
され、その中で凝析と凝集をしないように分散安定性の
粒子を生成した。
上記の分散液をブルックハーベン円板遠心機を用いて調
べた。粒子の凝析物は発見されなかった。ブルックハー
ベン円板遠心機解析データは原のコアー粒子の残存を示
すに対応するピークを含んでいなかった。上記の解析デ
ータは最終的な平均粒径が780nmであることを示した。
比較実験では原料成分Cを省略した以外は上記のような
操作を行なった。結果として安定な分散液が得られた。
しかしながら、これを円板遠心機で調べると個々の複数
のコアー粒子が残存していることが容易に検出された。
このことから、コアー粒子は凝析や凝集に対する分散安
定性を保有したままであったこと及び複合材粒子が生成
していなかったことを結論として得られた。
本例における次式 の関係を評価するために以下の試験方法を用いた。
予備試験 界面活性剤前駆体〔メトキシポリ(エトキシレート)メ
タクリレート〕を除いた以外は重合体粒子と同じ組成を
もった共重合体を製造した。重合は溶媒として酢酸ブチ
ルを用いて行なった。
小さなガラス板上で上昇させた温度で溶媒を蒸発させる
ことによって共重合体のフィルムを生成させた。次の試
験に適する溶媒溶液を確認するために、勧められるよう
に、多数の液体を調べた。トルエンが空気中で完全な展
延を与え、しかも水のもとで小さな接触角(7゜)を作
った。トルエンが他の基準のもとでも適当であり、液状
溶媒として選択した。
試験方法 ポリ(アクリル酸ブチル)の裏付きフィルムを1%スル
ホコハク酸ジオクチルナトリウム溶液に浸漬し、次いで
0.1%DOTAB溶液に15分間浸漬することにより状態調整し
た。
乾燥した重合体粒子の10%トルエン溶液を調製した(気
泡管粘度計で測定すると粘度=1.9ストークスであっ
た)。この試験法で用いた液相は予めトルエンで飽和さ
せておいた水であった。
状態調整した試験片を上記の液相中に逆にして固定し、
この試験片の表面に重合体粒子溶液の1滴を導びき入
れ、次いで接触角を観察した。
重合体粒子溶液 θp 反復試料のθp を入れた時点 120゜ 120゜ 〃 入れて30分後 25゜ 28゜ 〃 〃 1時間後 16゜ 20゜ 〃 〃 2時間後 11゜ 8゜ 〃 〃 3時間後 11゜ 8゜ θpの値は約10゜であるとみなした。
このことは請求項1に記載の関係式が容易に満たされた
ことを示す。その理由は であり且つ であるからである。
実施例2 水に分散させた重合体粒子の分散液を用いた。重合体粒
子はメタクリル酸メチル−アクリル酸ブチル共重合体
(72/28w/w)から成っていた。また、分子量約2000のメ
トキシポリ(エトキシレート)メタクリレート(以下、
MeOPEG2000Maと表わす)を含有する界面活性剤前駆体と
非イオン系界面活性剤(ノニルフェノール+エチレンオ
キシド20単位)を含有していた。重合体粒子は重合開始
剤として過硫酸アンモニウムを用いて前記の界面活性剤
の希薄溶液中で上記の単量体メタクリル酸メチルとアク
りル酸ブチルの混合物を重合させることにより調製し
た。得られた重合体粒子は立体的な配位の作用による安
定性を示し、しかも凝析や凝集をしないように分散が安
定であった。重合体粒子は粒度測定機コールター(coul
ter)“ナノサイザー(Nanosizer)”で測定すると125n
mの平均粒径()を有していた。
重合体粒子のMFTは40℃であった。
コアー粒子はポリスチレンから成っていた。コアー粒子
は実施例1のコアー粒子の製造法と同じ方法で調製し、
陰イオン系界面活性剤によりイオン的な作用で安定化さ
せた。コールター“ナノサイザー”を用いて粒径を測定
すると平均粒径(c)は100nmであった。
複合材粒子を製造するために実施例1を記載した装置を
用いた。使用した配合は次の通りであった。 原 料 成 分 重量部 固形分含量 A:重量体粒子の分散液 46.5 24.2 B:コアー粒子の分散液 10.0 4.2 C:DOTAB溶液 16.0 0.49 (コアー粒子:重合体粒子の個数の混合比率1:1) 本実施例では、原料成分Cの全量を原料成分Aに加え、
次いで温度を上げ、65℃に保った。次いでこれに成分B
を1.5時間にわたって加えた。得られた生成物は低粘度
の流動性の分酸液であったが、若干量の凝集した粒子又
は粗粒子を含んでいた。得られた生成物を円板遠心分離
機を用いて調べると複合材粒子、若干量の凝析物及び若
干量の残存コアー粒子の存在を示した。
比較実験では、温度を重合体粒子の実効ガラス転移温度
よりも低い25℃に終始保った以外は上記の方法及び配合
を行なった。得られた生成物は低粘度分散液であった
が、円板遠心分離機で調べると凝析した粒子、重合体粒
子及びコアー粒子の存在を明確に示した。
別の比較実験ではDOTAB溶液を用いる代わりに固体DOTAB
を用いて原料成分Aに加えることによりより高い濃度で
上記の方法を実施した。温度は25℃に保った。得られた
生成物はクリーム状の外観をもち極めて粘稠であった。
円板遠心分離機で調べると大部分が凝析した粒子であっ
た。
実施例3 重合体粒子の分散液は実施例1に記載した重合体粒子の
分散液を用いた。重合体粒子の平均粒径()は670n
mであった。
コアー粒子は実施例2で用いたコアー粒子を用いた。コ
アー粒子の平均粒径(c)は100nmであった。 原料成分 重量部 固形分含量 A:重合体粒子の分散液 110 10.7 B:コアー粒子の分散液 0.4 0.18 C:DOTAB溶液 0.6 0.018 (コアー粒子:重合体粒子の個数の混合比率5:1) 実施例1と同様にして製造を行なった。温度は65℃に維
持した。
得られた生成物は流動性の分散物であり、その中で粒子
は凝析や凝集しないように分散が安定であり、円板遠心
分離機を用いて調べるとコアー粒子と粒子の凝析物は有
意な程の数では検出されなかった。次式 の関係式を評価するために前記の試験方法を用いた。
ポリスチレンのエタノール溶液とスチルン単量体の混合
物を小さなガラス板上に流延し(casting)次いで上昇
させた温度で乾燥することにより複数の試験片を調製し
た。試験片は実施例1と同様にして状態調整した。実施
例1に記載のようにして、液相と重合体粒子の溶液とを
調製し、用いた。接触角を観察すると、1時間後に約11
゜で一定になった。その結果、 であり、 であるので、上記の関係式が満たされていた。
実施例4 水に分散させた重合体粒子の分散液を用いた。重合体粒
子はメタクリル酸メチル−アクリル酸エチルヘキシル−
メタクリル酸(54.6/43.4/2.0w/w)から成り、カルボキ
シメチルセルロースナトリウム、非イオン系界面活性剤
及び陰イオン系界面活性剤の混合物を、重合開始剤とし
ての過硫酸アンモニウムと共に重合体粒子の調製に用い
た。この種のラテックス粒子には通常である内部ゲル含
有物を避けるか又は減らすために重合体粒子を調製する
間はオクチルメルカプタンを含有させておいた。得られ
た重合体粒子は凝析や凝集をしないように分散が安定で
あった。重合体粒子は300nmの平均粒径()を有し
ていた。重合体粒子のMFTは17℃であった。重合体粒子
は1N−KCl溶液で希釈した場合でも分散が安定なままで
あった。
コアー粒子は平均粒径(c)が137nmであった以外は
実施例2のコアー粒子と同様であった。これらのコアー
粒子は1H−KCl溶液で希釈した場合凝析した。 原 料 成 分 重量部 固形分含量 A:重量体粒子の分散液 100 51 B:コアー粒子の分散液 2011 4.8 1N−KCl溶液 500 37 (コアー粒子:重合体粒子の個数の混合比率1:1) 原料成分Aをビーカーに入れ、これに原料成分Cを加
え、次いで温度を上げ50℃に保った。これに原料成分B
を1時間にわたって一定の速度で加えた。得られた生成
物は有意な程の凝集や沈降を示さない分散が安定な分散
物であった。
最終的に得られた分散物を円板遠心分離機を用いて調べ
た。有意な程の数のコアー粒子は検出されなかった。こ
の分散物を電子鏡検法で調べると最終的に得られた粒子
は球状であること、コアー粒子が存在しないのは明らか
であること及び凝析したコアー粒子の密集群(cluste
r)がないことが明らかであった。
前記の試験方法を用いた。メタクリル酸メチル−アクリ
ル酸エチルヘキシル(54.6/43.4w/w)からなる重合体を
含有する溶液を製造し、この溶液を小さなガラス板上に
流延し、次いで溶媒を蒸発させることによってフィルム
を調製した。前記の予備試験を行ない試験に適する液状
溶媒として酢酸エチルを選択した。酢酸エチル空気中
で、また水中で重合体フィルムを完全に展延することを
示し、しかも他の判定基準を満足させた。この実施例の
方法で使用したものと同様の乾燥した重合体を酢酸エチ
ルに30%の濃度で溶解した。粘度は2ストークスより低
かった。
実施例3に記載のようにして複数の試験片を調製した。
得られた試験片をスルホコハク酸ジオクチルナトリウム
溶液の1%溶液に15分間浸漬することにより状態調節し
た。液相は酢酸エチルで飽和させた0.2N−KClであっ
た。
上記の重合体粒子溶液の1滴を液相中の上記の試験片の
表面に導びき、接触角を観察した。1時間後に、接触角
は約21゜で一定になった。この場合; であり、 であった。
比較実験では、上記と同じ重合体粒子とコアー粒子を上
記と同じ混合比率で使用したが、粒子を希釈するために
KCl溶液は使用しなかった。最終的に得られた分散物を
調べると、コアー粒子が安定な分散物中に残っており、
円板遠心分離機及び電子鏡検法の両方で容易に検出され
た。
実施例5 本実施例では、重合体粒子、コアー粒子及び最終的に得
られる複合材粒子を更に希釈しないで電子鏡検法で調べ
ることができるように水中に重合体粒子とコアー粒子を
分散させた極めて希薄な分散液を用いた。
重合体粒子の分散液は、重合体粒子を調製する間に第3
級アミノメタクリレート単量体を含有させた以外は実施
例2で用いたものと同様であった。得られた重合体粒子
の分散液は有意な量のt−アミンを含んだ若干の重合体
溶液を含有していた。この分散液のpHは6.0であった。
コアー粒子は粒度が大きい(以下の表に示すように)以
外は実施例2に記載したようなポリスチレンから成って
いた。このコアー粒子は上記の重合体粒子の分散液と混
合すると大きな凝析を生じた。この凝析は、混合する前
に分散液を希釈することによって避けることができた。
得られた分散物は更に希釈することなく、電子鏡検法で
調べるのに適する約10,000倍に希釈されていた。 原 料 成 分 固形分含量 A:重量体粒子の分散液 2.93 B:コアー粒子の分散液 4.20 原料成分Aと原料成分Bを混合し、21℃で簡単に振盪し
た。得られた生成物は分散が安定な分散物であった。
重合体粒子、コアー粒子及び最終的に得られた粒子を含
んだ希薄分散物を電子鏡検法で調べた。顕微鏡写真で数
百個の粒子の直径を測ることにより、粒子の大きさを求
めた。粒径はまた、コールターナノサイザーを用いて測
定した。
また、最終的に得られた粒子が球状であること、もとの
ガラス状の重合体コアー粒子と同じ単分散であること及
び柔かくて非ガラス状の表面組成をもっていることが認
められた。
実施例6 重合体粒子の分散液は平均粒径()が754nmである
以外は実施例1に記載したような重合体粒子の分散液を
用いた。
コアー粒子は、顔料を疎水性にするために製造業者によ
ってシラン化合物で処理されている二酸化チタン顔料か
ら成っていた。疎水性は水に二酸化チタン顔料の若干量
を加えることによって容易に確認され、水でぬれない
し、しかも表面に保持されたままである。水に分散させ
た二酸化チタン顔料の分散液は陰イオン系界面活性剤と
してスルホコハク酸ジオクチルナトリウム(DOSSS)を
用いてボールミル中で調製した。平均粒径(c)は22
3nm(密度=0.45)であった。
複合材粒子の製造には、実施例1に記載したような装置
を用いた。用いた配合は次の通りである。
実施例1に記載のようにして分散液の製造を行なった。
温度は終始70〜75℃に維持した。得られた生成物は凝析
や凝集に対して安定な粒子を有する流動性の分散物であ
った。
最終的に得られた分散物は円板遠心分離機を用いて調べ
た。若干量のコアー粒子又は粒子凝析物が存在していた
が、大部分の粒子はもとの重合体粒子よりも長く及び/
又は緻密であるようだった。
前記の包被についての関係式を評価するために前記の試
験方法を使用した。試験片は加圧成型機で二酸化チタン
顔料の小さな薄板を成型することによって調製した。試
験片の表面を水中で反対に保持することができるように
試験片を適当に取付けた。試験片はトリメチルクロロシ
ランの1%ヘプタン溶液中に15分間浸漬することにより
状態調整し、更に実施例1に記載のようにして状態調整
した。実施例1に記載のようにして液相と重合体粒子の
溶液を調製し、用い、また試験方法を実施した。接触角
を観察すると、接触角は2時間後に34℃で一定になっ
た。その結果、 であり、 であるので前記の包被についての関係式が満足されてい
た。
実施例7 重合体粒子の分散液は、平均粒径()が675nmであ
る以外は実施例1に記載したような重合体粒子の分散液
を用いた。
コアー粒子は二酸化チタン顔料から成り、該顔料の表面
は若干のシリカを含んでいた。該顔料は親水性であっ
た。水に分散させた二酸化チタン顔料の分散液は陰イオ
ン系界面活性材としてDOSSSを用いてボールミル中で調
製した。平均粒径(c)は248nm(密度=3.75)であ
った。
複合材粒子の製造には実施例1に記載の装置を用いた。
用いた配合は次の通りであった。
実施例1に記載のようにして分散物の製造を行なった。
温度は製造中は約65℃に維持した。得られた生成物は凝
析や凝集をしないように分散が安定な粒子を有する流動
性の分散物であった。
最終的に得られた分散物は円板遠心分離機で調べると、
若干量のコアー粒子又は凝析物が存在するが大部分の粒
子が単独の重合体粒子よりも大きい粒径及び/又は密度
に対応していることが判明した。
包被についての関係式を評価するために前記の試験方法
を用いた。試験片は実施例6に記載のようにして調製
し、実施例1に記載のようにして状態調整した。実施例
1に記載のようにして液相と重合体粒子の溶液を調製
し、使用し、そして前記の試験方法を実施した。
接触角を観察すると、1時間後に33゜で一定になった。
その結果、 であり、 であるので前記の包被についての関係式が満足されてい
た。
実施例8 本実施例は、前記の包囲についての関係式が満足されな
かった場合の比較実施例である。
重合体粒子の平均粒径が754nmである以外は実施例7で
使用したものと同様の重合体粒子と二酸化チタンから成
るコアー粒子を用いた。重合体粒子は、エタノールで希
釈した場合でも分散が安定なままであった。コアー粒子
はエタノールで希釈した場合には凝析した。
複合材粒子の製造を試みた。 原 料 成 分 重量部 固形分含量 A:重量体粒子の分散液 100 9.6 B:重量体粒子の分散液 25 1.14 C:エタノール 50 0 (コアー粒子:重合体粒子の個数の混合比率0.9:1) 原料成分Cを原料成分Aに加え、次いで温度を上げ約70
℃に保った。混合物はこの製造の実施の間中は撹拌し
た。この混合物に原料成分Bを1時間40分にわたって加
えた。
得られた生成物は若干の沈降物を与えた。この沈降物は
凝析したコアー粒子から成るようであった。得られた生
成物を円板遠心分離機で調べると、重合体粒子を若干の
コアー粒子との明確に異なるピークを示した。複合材粒
子の存在は示されなかった。
前記の包被についての関係式を評価するために前記の試
験方法を用いた。試験片は実施例6に記載のようにして
調製し、次いでDOSSS溶液(1%)に15分間浸漬し、更
に2:1の水:エタノールの混合物に15分間浸漬すること
によって状態調整した。実施例1に記載のようにして液
相と重合体粒子の溶液を調製し、使用し、前記の試験方
法を実施した。
接触角は約180゜であったが、正確に観察することがで
きなかった。その理由は重合体溶液が全く試験片のぬれ
を示さず、重合体溶液の小滴が試験片の表面上をころが
るのを防ぐことができなかったからである。
その結果、θp180゜ であり、 であるので前記の包被についての関係式が満足されなか
った。
実施例9 重合体粒子の分散液は実施例1に記載のものを使用し
た。但し、平均粒径(DP)は754nmであった。MFTは56℃
であった。
コアー粒子は、充填剤を疎水性にするために製造業者に
よってステアリン酸で表面処理されている炭酸カルシウ
ムから成っていた。水に分散させていた上記の充填剤炭
酸カルシウムの分散液は、陰イオン系界面活性剤として
DOSSSを用いてボールミル中で調製した。平均粒径(
c)は202nmであった(密度=2.6g/cm3)。
複合材粒子の製造には実施例1に記載の装置を用いた。
用いた配合は次の通りであった。
複合材粒子の製造は実施例1に記載のようにして行な
い、温度は製造の間中70〜75℃に維持した。得られた生
成物は凝析や凝集をしないように分散が安定な粒子を有
する流動性の分散物であった。
最終的に得られた分散物は円板遠心分離機を用いて調べ
た。得られたデータは、若干量の重合体粒子と若干量の
コアー粒子を伴なった複合材粒子に対応する幅広いピー
クを示した。有意な程の粒子凝析物の数はなかった。
前記の包被についての関係式を評価するために前記の試
験方法を用いた。試験片は、加圧成型機で炭酸カルシウ
ムの小さな薄板を成型することによって調製した。試験
片は表面を水中で反対に保つことができるように適当に
固定した。試験片はステアリン酸の1%ヘプタン溶液に
15分間浸漬することによって状態調整し、次いで更に実
施例1に記載のようにして状態調整した。実施例1に記
載のようにして液相及び重合体粒子の溶液を調製し、使
用し、前記の試験方法を実施した。接触角を観察する
と、20分以内で約35゜で一定になった。
その結果、 であるので前記の包被についての関係式が満足されてい
た。
実施例10 エタノールに分散させた重合体粒子の分散液を用いた。
重合体粒子はポリスチレンとスチレン単量体とから成
り、界面活性剤を構成するためのMeOPEG2000Maを有して
いた。重合体粒子は、重合開始剤としてアゾジイソブチ
ロニトリルを用いて上記の単量体の混合物を重合させる
ことによって調製した。単量体の重合体への転化は完全
ではなく、残存単量体の若干量が重合体粒子相に残り、
また希釈相にも残った。得られた粒子は凝析や凝集しな
いように分散が安定であった。得られた重合体粒子はほ
ぼ約410nmの平均粒径()を有していた。
重合体粒子の最低皮膜形成温度(MFT)は20℃よりも低
かった。粒子表面は界面活性剤からのポリエトキシレー
トを含んでおり、親水性であった。
コアー粒子はヘキサンとヘプタンとの混合物(沸点=80
℃)に分散させた分散液として用いた。コアー粒子はメ
タクリル酸メチル/アクリル酸エチル(50/50)共重合
体から成り、界面活性剤を構成するポリ(ヒドロキシス
テアリン酸)メタクリレートを用いて非水性分散重合に
より調製しておいた。コアー粒子はほぼ590nmの平均粒
径(c)を有していた。コアー粒子の粒子表面はポリ
(ヒドロキシステアリン酸)を含有し、疎水性であっ
た。
複合材粒子の製造には実施例1に記載の装置を使用し
た。用いた配合は次の通りであった。
原料成分Cを原料成分Aに加え、次いで温度を25℃に維
持した。これに原料成分Bを1.5時間にわたって加え、
製造中は終始分散液を撹拌した。凝析や凝集しないよう
に分散が安定な粒子を有する液状分散物が得られた。
実施例11 ヘキサンとヘプタンの混合物に分散させた重合体粒子の
分散液を用いた。重合体粒子は実施例10に記載のコアー
粒子と同様であり、メタクリル酸メチル/アクリル酸エ
チル(50/50)共重合体から成っていた。重合体粒子は
凝析や凝集しないように分散が安定であった。回転液
(spin−fluid)として高沸点パラフィンを用いて円板
遠心分離機を使用して測定すると平均粒径は590nm(平
均値)であった。MFTは5℃よりも低かった。重合体粒
子の粒子表面はポリ(ヒドロキシステアリン酸)を含有
し、親液性であった。
コアー粒子は実施例10に記載の重合体粒子と同じであ
り、ポリスチレンから成り、エタノールに分散させた分
散液でありスチレンも存在していた。コアー粒子はほぼ
410nmの平均粒径(Dc)を有していた。コアー粒子の粒
子表面はポリエトキシレートを含有し、疎液性であっ
た。
配合: 実施例10の装置と方法を使用した。
凝析や凝集しないように分散が安定な粒子を有する流動
性の分散物が得られた。
得られた分散物は、回転液として高沸点パラフィンを用
いて円板遠心分離機を使用して調べた。得られたデータ
は複合材粒子が生成していることを示していた。有意な
程の数の粒子凝析物は検出されなかった。
実施例12 重合体粒子の分散液は実施例1に記載した重合体粒子の
分散液を用いた。重合体粒子の平均粒径()は666n
mであった。
コアー粒子は水に分散させた分散液として用い、ポリウ
レタンから成っていた。コアー粒子は粒子に安定性を付
与するために陰イオン性基を用いて製造業者によって調
製されていた。コアー粒子は124nmの平均粒径(c)
を有していた。
配合: 原 料 成 分 重量部 固形分含量 A:重量体粒子の分散液 205.3 20.1 B:コアー粒子の分散液 2.5 1.0 C:DOTAB溶液 2.5 0.077 (コアー粒子:重合体粒子の個数の混合比率8:1) 装置と方法は実施例1に記載のものを用い、温度は65℃
に維持した。
得られた生成物は凝析や凝集しないように分散が安定な
粒子を有する流動性の分散物であった。
得られた分散物は円板遠心分離機を用いて調べた。小さ
なコアー粒子は全くみられなかった。粒子凝析物も検出
されなかった。粒度分布を与えるマルバーン(Malver
n)4700c粒度計を用いて、もとの重合体粒子コアー粒子
及び最終的に得られた粒子の特性を決定した。粒径に対
する頻度のヒストグラムを作図した。8個のコアー粒子
を1個の重合体粒子と係合させることによって複合粒子
が製造されたと仮定した場合の最終的に得られる粒子の
ヒストグラムを予測するのにコンピュータープログラム
を用いた。この予測と最終的に得られる粒子の粒度分布
の実測値との間にはかなり良いつり合い(good matc
h)があった。
実施例13 重合体粒子の分散液は実施例1に記載のものと同様のも
のを用いた。この場合の平均粒径()は754nmであ
った。
コアー粒子はポリ(塩化ビニル)から成っていた。この
コアー粒子はオートクレーブ中で、陰イオン系界面活性
材の希薄溶液中で塩化ビニルを重合させることによって
調製した。平均粒径(c)は470nm(密度=1.2g/c
m3)であった。
配合: 複合材粒子の分散液の製造は実施例1に記載のようにし
て行ない、温度は終始70〜75℃に維持した。得られた生
成物は凝析や凝集しないように分散が安定な粒子を有す
る流動性の分散物であった。
最終的に得られた分散物は円板遠心分離機を用いて調べ
た。得られたデータは単一のピークを示した。もとの重
合体粒子に対応するピークは存在しなかった。有意な程
の数の凝析した粒子は存在しなかった。
比較実験においては、原料成分Cを除いた以外は上記の
方法を反復した。得られた生成物は凝析や凝集しないよ
うに分散が安定な粒子を有する液状分散物であった。し
かしながら、円板遠心分離機で調べると2つのピークを
示すデータを得た。1つのピークはもとの重合体粒子に
対応しており、他の1つのピークはもとのコアー粒子に
対応していた。このことは複合材粒子が生成していなか
ったことを結論として示した。
実施例14 実施例4に記載のようにして製造した複合材粒子を用い
た。以下の方法により、追加の、しかも架橋した重合体
を配合した。
還流冷却器と電磁撹拌機を備えたガラス製の丸底フラス
コに原料成分Aを入れた。温度を50℃に上げた。この分
散物は分散が安定なままであった。これに原料成分Bを
加えた。これに30分後に原料成分Cを加え、次いで温度
を更に3時間保持した。上記の単量体が重合して複合材
粒子内で追加的な架橋をした重合体を生成した。
実施例15 実施例11に記載したような、ヘキサンとヘプタンの混合
液に分散させた重合体粒子の分散液を用いた。重合体粒
子の平均粒径()は590nmであった。重合体粒子の
粒子表面はポリ(ヒドロキシステアリン酸)を含有し、
しかも親液性であった。
コアー粒子は実施例7に記載のように二酸化チタンから
成っていた。エタノールに分散させたコアー粒子の分散
液は高分子分散剤としてのMeOPEG2000Ma/アクリル酸エ
チル(50/50)グラフト共重合体と一緒にエタノール中
で顔料をボールミル粉砕することによって調製した。コ
アー粒子の平均粒径(Dc)は240nmであった。コアー粒
子の粒子表はポリエトキシレートを含み、しかも親水性
であった。
配合: 複合材粒子を製造するために、原料成分Bを原料成分A
に25℃で1.5時間にわたって加えた。得られた生成物は
凝析や凝集しないように分散が安定な粒子を有する流動
性の分散物であった。
実施例16 平均粒径が980nmである以外は実施例1に記載した重合
体粒子の分散液を用いた。複合材粒子が生成した後に、
重合が誘導され複合材粒子内に第3の架橋した重合体が
生成できるように、3官能価の単量体を含む複数の液状
単量体を重合体粒子に配合した。
コアー粒子は実施例2に記載のものであり、ポリスチレ
ンからなっていた。平均粒径は113nmであった。
配合: 装置は実施例1に記載の装置を用いた。成分Aをビーカ
ーに入れ、一定に撹拌しながら温度を上げ、65℃に維持
した。成分Bを予め混合し、次いで1時間にわたってゆ
っくり加えた。これに成分Cと成分Dを異なる供給管を
通して同時に1.5時間にわたって加えた。この混合物に
窒素をゆっくり吹き込んで供給し、次いで成分Eを加え
た。混合物を約65℃で更に4時間保持した。次いでこの
混合物に高分子界面活性剤Fを加え、次いで得られた分
散物をそのまま冷却した。
得られた生成物は複合材粒子の流動性の分散物であり、
その中で複合材粒子は凝析や凝集しないように分散が安
定であった。
【図面の簡単な説明】
第1図は複合材粒子を形成する前の複数個の第1の粒子
と複数個の重合体粒子を表わす; 第2図は本発明による液状媒体中の複合材粒子分散物を
表わす; 第3図は部分的に包み込まれた第1の粒子を表わす; 第4図は単一な1個の重合体粒子内に複数個の第1の粒
子が包み込まれた複合材粒子を表わす; 第5a図は標準的な複合材粒子を表わす; 第5b図は第1の粒子と重合体粒子とが標準的な複合材粒
子と、芯と外被の物質が逆転された複合材粒子を表わ
す; 第6図は液状媒体を除いた後に得られた構造を表わす; 第7a図及び第7b図は試験方法で使用した装置を表わす; 第8図及び第9図は予備試験で起る様子表わす; 第10図、第11図及び第12図は試験方法で起る別の可能な
様子を表わす;また 第13図は実施例を実施するのに使用した装置を表わす。 図中、1は第1の粒子、2は重合体粒子、3、7、22及
び36は液状媒体、4aは第1の粒子が中心にある複合材粒
子、4bは第1の粒子が中心からはずれて存在している複
合材粒子、第5a図中の4は標準的な複合材粒子、5は標
準的な複合材粒子のコアー(芯)成分、6は標準的な複
合材粒子のシェル(外被)成分、第5b図中の4は標準的
な複合材粒子のコアー成分5がシェルに、シェル成分6
がコアーになった標準的な複合材粒子のコアー成分とシ
ェル成分が逆転された複合材粒子、10はマトリックス又
は連続相、12は重合体形成成分、20及び40はビーカー、
26は第1の粒子の表面及び第1の粒子から調製した試料
表面、28は鉛玉、30は溶媒、34は液状の重合体又は重合
体溶液、38は第1の粒子の表面及び第1の粒子から調製
した薄い平板又はフィルムの表面、42はペトリ皿、44は
電磁撹拌機・熱板、46−PVCフィルム、48及び50はシリ
ンジポンプ、52及び54はナイロン管、58は温度探知針、
φ及びθpは接触角を示す。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複合材粒子の分散物の製造法において、粒
    子−粒子同志の集合による凝析や凝集をしないように分
    散が安定である複数個の重合体粒子を含む分散液と複数
    個の第1の粒子とを混合させることからなり、その際の
    混合は該重合体粒子の実効ガラス転移温度より高い温度
    で行ない、しかも該混合を行なう時の条件は次式 (式中、γ1-3は第1の粒子の表面と液体との間の界面
    の界面エネルギーであり、γ1-2は第1の粒子の表面と
    重合体粒子との間の界面の界面エネルギーであり、γ
    2-3は重合体粒子の表面と液体との間の界面の界面エネ
    ルギーであり、Vp及びVcは、Vp+Vc=1であるとして、
    Vpが平均的な重合体粒子の相対的容積を表わし且つVcが
    平均的な第1の粒子の相対的容積を表わすような値であ
    る)を満足させる条件であり、そして、第1の粒子と重
    合体粒子の間で接触が生じた時に、両方の粒子群から形
    成された複合材粒子が液相中に分散物として生成され、
    しかもそれら複合材粒子が粒子−粒子同志の集合による
    凝析や凝集をしないような安定性をもつようになるよう
    に、前記の第1の粒子が重合体粒子の表面と接触できる
    ものであるとする条件を満足させて、前記の混合を行な
    うことを特徴とする複合材粒子の分散物の製造法。
  2. 【請求項2】前記の重合体粒子が非水性の液状媒体中に
    分散しており、また前記の第1の粒子が該液状媒体中で
    疎液性の粒子表面を有し、しかも前記の重合体粒子は、
    該重合体粒子に親液性の粒子表面を付与するのに十分な
    程度に前記の液相に対して高い可溶性をもつオリゴマー
    又は重合体又は重合体形成用成分を含有する粒子表面層
    の組成を有しているものである前記請求項に記載の方
    法。
  3. 【請求項3】前記の重合体粒子を水性の液状媒体に分散
    させる請求項1〜2のいずれか1項に記載の方法。
  4. 【請求項4】前記の重合体粒子は、該重合体粒子の内部
    の少なくとも一部分中に残存している有機液体を含有す
    るものである前記請求項のいずれかに記載の方法。
  5. 【請求項5】前記の第1の粒子を前記の重合体粒子の分
    散液にゆつくり加える前記請求項のいずれかに記載の方
    法。
  6. 【請求項6】前記の第1の粒子と重合体粒子との分散し
    ている混合物中で前記の第1の粒子は当初はイオン的な
    作用で安定化されており、且つ前記の重合体粒子は、少
    なくとも部分的には、立体的な配位の作用で安定化され
    ているものであり、そして第1の粒子の安定化を果すイ
    オン的な作用に対して反対の電荷を有する化合物を、前
    記混合物に加え、これにより該第1の粒子の安定状態を
    破る前記請求項のいずれかに記載の方法。
  7. 【請求項7】前記の第1の粒子と重合体粒子との分散し
    ている混合物中で第1の粒子は当初はイオンの作用で安
    定化されており且つ前記の重合体粒子は、少なくとも部
    分的には、立体的な配位の作用で安定化されているもの
    であり、そして電解質化合物を前記混合物に加え、これ
    により、前記の荷電している第1の粒子の安定状態を破
    る前記請求項のいずれかに記載の方法。
  8. 【請求項8】粒子同志の集合による凝析や凝集をしない
    ように分散が安定である複合材粒子を液相中に分散して
    なる分散物の製造法において、凝析や凝集をしないよう
    に分散が安定である重合体粒子を含む分散液に対して、
    方法の実施中では凝析や凝集をしないように分散安定性
    であることのない第1の粒子を混合させることからな
    り、その際の混合は該重合体粒子の実効ガラス転移温度
    より高い温度で行ない、しかも該混合を行なう時の条件
    は、次式 (式中、Vp及びVcは、Vp+Vc=1であるとして、Vpが平
    均的な重合体粒子の相対的容積を表わし且つVcが平均的
    な第1の粒子の相対的容積を表わすような値であり、ま
    たθpは、接触角度、すなわち第1の粒子の表面層組成
    と同じ組成を有する一つの表面の所で、周囲環境として
    の液相の中に置かれた重合体粒子の構成物質が前記の表
    面に対して成す接触角である)の条件を満足させて前記
    の混合を行なうことを特徴とする液相中に複合材粒子を
    分散させた複合材粒子の分散物の製造法。
  9. 【請求項9】請求項1〜8のいずれかに記載した方法で
    製造された複合材粒子の分散物。
  10. 【請求項10】水性の液状媒体中に分散させた請求項9
    記載の複合材粒子の分散物。
  11. 【請求項11】非水性の液状媒体中に分散させた請求項
    9記載の複合材粒子の分散物。
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