JPH0678552A - 電圧形インバータの制御回路 - Google Patents

電圧形インバータの制御回路

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JPH0678552A
JPH0678552A JP4226307A JP22630792A JPH0678552A JP H0678552 A JPH0678552 A JP H0678552A JP 4226307 A JP4226307 A JP 4226307A JP 22630792 A JP22630792 A JP 22630792A JP H0678552 A JPH0678552 A JP H0678552A
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inverter
voltage
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JP4226307A
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Inventor
Koichi Ishida
紘一 石田
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Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】インバータに接続した負荷の過電流に対する保
護機能を有し、試験・調整が容易で且つ非線形特性負荷
の場合でも波形歪み率を抑制出来るようにすることにあ
る。 【構成】電圧制御ループの内側に電流制御ループを設
け、電圧制御ループから電流制御ループへ与える電流指
令値を制限することで、過電流に対する保護が容易に行
える。又、電圧・電流信号を所謂回転座標系であるd−
q軸成分に分解し、且つ電圧・電流両制御ループにそれ
ぞれ別個の非干渉回路網を設け、2軸成分を独立してス
カラ量で制御出来る構成にして、試験・調整作業を容易
にしている。更に電圧調整手段は可変構造形にして所謂
滑り状態制御を行わせるので、整流器のような非線形特
性負荷を接続した場合でも出力電圧は常に目標値に向か
って瞬時に制御され、出力電圧波形の歪み率を小さな値
に抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、出力側にリアクトル
とコンデンサとで構成したフィルタを備えて、瞬時電圧
制御により直流を交流に変換する電圧形インバータの制
御回路に関する。
【0002】
【従来の技術】図10は出力側にリアクトルとコンデン
サとで構成したフィルタを備えて瞬時電圧制御を行って
いる電圧形インバータの制御回路の従来例を示した回路
図であるが、この図10に示している従来例回路の動作
は以下の通りである。即ち直流電源2からの直流電力は
インバータ3で交流電力に変換され、この交流電力はイ
ンバータ3の出力側に設けたLCフィルタ4(フィルタ
リアクトル5とフィルタコンデンサ6とで構成)を介し
て負荷7へ供給される。ここでLCフィルタ4の出力電
圧vO を出力電圧検出器11で検出し、整流器12を介
して平均値電圧vM に変換する。電圧設定器13が設定
している平均値電圧指令値vMSとこの平均値電圧vM
の偏差を平均値電圧調節器14へ入力することで、この
平均値電圧調節器14はその入力偏差を零に制御する信
号を出力する。一方、電圧信号をこれに対応した周波数
信号に変換するV/F変換器15とメモリー16とによ
り所望周波数の正弦波信号が得られる。乗算器17はこ
の正弦波信号と、前述した平均値電圧調節器14の出力
信号との積を演算して、正弦波形で振幅と周波数とが所
望値の出力電圧指令値vOSを出力する。
【0003】電圧調節器18はこの出力電圧指令値vOS
と出力電圧検出器11が検出する出力電圧vO との偏差
を入力し、瞬時値制御によりこの入力偏差を零にする制
御信号を出力する。インバータ3はこの電圧調節器18
の出力信号で制御されて所定の電圧と周波数の交流を負
荷7へ供給する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら図10に
示しているインバータ3を制御する従来例回路では、負
荷7が起動する際の突入電流が過大になった場合の保護
や、負荷短絡事故時の短絡電流に対する保護などの保護
機能を付加するのが簡単には出来ない不都合がある。更
に、整流器のように非線形特性を有する負荷を接続した
場合には、LCフィルタ4を介して出力される電圧波形
の歪み率が大きくなってしまう不都合も発生する。
【0005】そこでこの発明の目的は、正弦波形の交流
を出力する瞬時値制御の電圧形インバータが、負荷側の
過電流に対処出来る保護機能を備え、又負荷が非線形特
性の場合でも波形の歪み率を小さい値に抑制出来るよう
にすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めにこの発明の電圧形インバータの制御回路は、直流を
交流に変換するインバータの交流出力側にリアクトルと
コンデンサとでなるフィルタを設け、このフィルタ出力
側で検出する出力電圧検出値と別途に設定する出力電圧
指令値との偏差を入力して、この入力偏差を零にする制
御信号を出力する電圧調節手段を備え、この電圧調節手
段の出力信号で前記インバータを制御する電圧形インバ
ータの制御回路において、前記電圧調節手段が出力する
制御信号と前記インバータ出力側で検出するインバータ
電流検出値との偏差を入力して、この入力偏差を零にす
る制御信号を出力する電流調節手段を備え、この電流調
節手段の出力信号で前記インバータを制御するが、この
とき前記出力電圧指令値と出力電圧検出値及び前記イン
バータ出力側で検出するインバータ電流検出値をそれぞ
れd軸とq軸による同期回転座標系の2つの成分に変換
し、各軸毎の出力電圧指令値と出力電圧検出値との偏差
を零にする制御信号とを別個に出力する電圧調節手段
と、前記電圧調節手段が出力する各軸毎の制御信号と前
記インバータ出力側で検出する各軸毎のインバータ電流
検出値との偏差を零にする制御信号を別個に出力する電
流調節手段と、これら電流調節手段のd軸出力信号とq
軸出力信号を入力して前記インバータを制御する制御率
と位相角とに変換する制御信号変換手段とを備えるが、
これら電圧調節手段と電流調節手段の出力側には非干渉
回路網を別個に設ける。或いは前記電圧調節手段は、前
記出力電圧検出値と別途に設定する出力電圧指令値との
偏差値に比例する量を演算する第1ゲインと、前記フィ
ルタ出力側で検出する出力電圧検出値の微分値を演算す
る電圧微分値演算手段と、この電圧微分値に比例する量
を演算する第2ゲインと、これら第1ゲインの出力と第
2ゲインの出力とを加算する加算手段と、この加算演算
結果を比例積分する比例積分演算手段とで構成するもの
とする。
【0007】
【作用】インバータを制御するべく電流調節器を設ける
が、この電流調節器への電流指令値は電圧調節器が出力
するので、この電流指令値を制限することによりインバ
ータ出力電流が過大になるのを抑制するし、このときの
電流信号と電圧信号とをそれぞれ回転座標系であるd軸
成分とq軸成分とに分解し、電流調節回路に非干渉回路
を設置することにより、これらd軸成分とq軸成分を独
立したスカラ量により制御することで試験調整を容易な
らしめている。更に電流調節器への電流指令値は電流制
御ループの外側に設けた電圧制御ループの電圧調節器が
与えるので、試験調整を容易にするべくこの電圧調節回
路にも非干渉回路を設置する。又電圧調整手段は可変構
造形にして所謂滑り状態制御を行わせることで目標値へ
の追従を高速で行わせる。
【0008】
【実施例】図1は本発明の第1実施例を表した回路図で
あるが、この第1実施例回路に図示の直流電源2、イン
バータ3、LCフィルタ4、負荷7、出力電圧検出器1
1、整流器12、電圧設定器13、平均値電圧調節器1
4、V/F変換器15、メモリー16、乗算器17、及
び電圧調節器18の名称・用途・機能は図10で既述の
従来例回路の場合と同じであるから、これらの説明は省
略する。
【0009】この第1実施例回路では、電圧調節器18
を構成要素にしている電圧制御ループの内側に電流調節
ループを設けている。即ちインバータ3の出力側にイン
バータ電流検出器21を設け、このインバータ電流検出
器21が検出するインバータ電流iI と、前述した電圧
調節器18が出力するインバータ電流指令値iISとの偏
差をインバータ電流検出器21へ入力させることで、こ
のインバータ電流検出器21はその入力偏差を零に制御
する信号を出力する。インバータ3はこのインバータ電
流検出器21の出力信号で制御される。従って前述した
インバータ電流指令値iISを制限することでインバータ
3の過電流保護を容易に行うことが出来る。
【0010】図2は本発明の第2実施例を表した回路図
であるが、この第2実施例回路に図示の直流電源2、イ
ンバータ3、LCフィルタ4、負荷7、出力電圧検出器
11、整流器12、電圧設定器13、平均値電圧調節器
14、V/F変換器15、メモリー16、及び乗算器1
7の名称・用途・機能は図10で既述の従来例回路の場
合と同じであり、インバータ電流検出器21と電流調節
器22の名称・用途・機能は図1で前述した第1実施例
回路の場合と同じであるから、これらの説明は省略す
る。
【0011】この第2実施例回路ではLCフィルタ4の
出力側に出力電流iO を検出するための出力電流検出器
23を設け、且つ電圧調節器18の代わりに可変構造形
の電圧調節器30を備える。この電圧調節器30は出力
電圧vO とこの出力電圧vOの微分値に比例する量との
和による切り換え直線上に制御応答を拘束する、所謂滑
り状態制御とすることで、非線形負荷のような負荷パラ
メータ変化を抑制するので、負荷電圧の波形歪みの改善
に大きな効果が得られるが、この可変構造形の電圧調節
器30の詳細については後述する。
【0012】図3は図2の第2実施例回路に図示のLC
フィルタの各部の電圧・電流を記載した回路図であっ
て、フィルタリアクトル5,フィルタコンデンサ6,及
び負荷7をU,V,Wなる3相回路で表している。フィ
ルタリアクトル5のインダクタンスをL、フィルタコン
デンサ6のキャパシタンスをCとすると下記に示す数1
と数2が成立する。
【0013】
【数1】
【0014】
【数2】
【0015】但し、数1と数2に記載のインダクタンス
LとキャパシタンスCは数3で、インバータ電圧(相電
圧)vI と出力電圧(相電圧)vO 及びインバータ中性
点電圧に対する電位vN は数4で、更にインバータ電流
I と出力電流iO 及びコンデンサ電流iC は数5でそ
れぞれ表される。
【0016】
【数3】
【0017】
【数4】
【0018】
【数5】
【0019】尚、vIU=vUN+vN , IV=vVN+v
N , IW=vWN+vN である。且つ3相が平衡している
ならば、vUN+vVN+vWN=0であることから、数2に
示しているインバータ中性点電圧に対する電位vN は下
記に示す如くになる。 vN =(vIU+vIV+vWN)/3 従って前述の数2は下記の数6となる。但し数6に記載
のGは数7に示す如くになる。
【0020】
【数6】
【0021】
【数7】
【0022】3相/2相変換行列C0 は下記の数8に示
される。この変換行列C0 を用いることで電圧V、電流
Iは下記の数9と数10に示すようにd−q軸座標系に
変換される。
【0023】
【数8】
【0024】
【数9】
【0025】
【数10】
【0026】ここで数9と数10とにより、前述した数
6は下記の数11となる。従って数12が得られる。
【0027】
【数11】
【0028】
【数12】
【0029】但し下記の数13と数14とから数15が
成立する。その結果、前述の数12は下記の数16とな
る。
【0030】
【数13】
【0031】
【数14】
【0032】
【数15】
【0033】
【数16】
【0034】これと同様に前述の数1は数17となるの
で、その結果数18が得られる。
【0035】
【数17】
【0036】
【数18】
【0037】但し下記の数19であることから、数17
は数20となる。
【0038】
【数19】
【0039】
【数20】
【0040】これら数16,数20から下記の数21,
数22が得られる。
【0041】
【数21】
【0042】
【数22】
【0043】出力電圧の2軸変換は下記の数23,数2
4である。
【0044】
【数23】
【0045】
【数24】
【0046】尚、VC =VO であることから下記の数2
5が得られる。従ってIC は数26に示す如くになる。
【0047】
【数25】
【0048】
【数26】
【0049】それ故d−q座標系における電圧設定値v
S は下記に示す如くになる。 vS =〔vSd,vSq〕=〔√3/2・E,0〕 前述の数21から下記の数27、従って数28が得られ
る。
【0050】
【数27】
【0051】
【数28】
【0052】図11はLCフィルタの2軸変換の従来例
を説明する説明図であって、前述の数27または数28
がこの説明図で表現される。これら数27,数28は干
渉系であって、vC =〔vCd,vCqT は外乱となる。
ここで2軸成分を非干渉となるようにするためには、数
29に示すFなる伝達特性を有する回路網を図11に挿
入すればよく、その結果、数30が得られる。
【0053】
【数29】
【0054】
【数30】
【0055】この結果、2軸成分は独立となる。これは
電流制御ループを構成している電流調節器22の出力信
号u=〔ud ,uq T に対して数31に示す演算を施
すことを意味しており、この数31は数32に変形する
ことが出来る。
【0056】
【数31】
【0057】
【数32】
【0058】図4は本発明の第3実施例を表したLCフ
ィルタの2軸変換の説明図である。ここで、d(ud
/dt=udA、d(uq )/dt=uqAとすると、この
図4に示すように電流調節器22の出力にF1 なる伝達
特性(数32参照)を有する第2非干渉回路網50を設
置すれば、電流調節器22の出力はudA,uqAとなる。
但し図4においてf=1,g=ωである。電流調節器2
2は比例積分形であり、2軸変換された電流Id ,Iq
が電流指令値ISd,ISqに一致するように制御される。
図4に示す第2非干渉回路網50を介して、d−q軸で
の出力電圧指令値vSd,vSqを電流調節器22の出力u
dA,uqAから求めることが出来る。
【0059】図6はインバータのパルス幅変調制御用信
号の変換を説明する説明図であって、上述により求めた
d−q軸での出力電圧指令値vSd,vSqから、インバー
タをパルス幅変調制御するための制御率λと位相角θを
求める演算が、制御信号変換回路70で行われる。即ち
出力電圧の2軸成分を独立に制御することでインバータ
のパルス幅変調制御信号を得ている。
【0060】次にd−q軸での出力電流指令値iSd,i
Sqは下記により作成される。即ち前述の数20から下記
の数33、従って数34が得られる。
【0061】
【数33】
【0062】
【数34】
【0063】図12はLCフィルタの2軸変換の従来例
を説明する説明図であって、前述の数33または数34
がこの説明図で表現される。これら数33,数34は干
渉系であって、出力電流io =〔iod,ioqT は外乱
となる。ここで2軸成分を非干渉となるようにするため
には、前述の電流調節系と同様に数35に示すFなる伝
達特性を有する回路網を図12に挿入すればよく、その
結果、数36が得られる。
【0064】
【数35】
【0065】
【数36】
【0066】この結果、2軸成分は独立となる。これは
電圧制御ループを構成している電圧調節器30の出力信
号w=〔wd ,wq T に対して数37に示す演算を施
すことを意味しており、この数37は数38に変形する
ことが出来る。
【0067】
【数37】
【0068】
【数38】
【0069】図5は図4と同様に本発明の第3実施例を
表したLCフィルタの2軸変換の説明図である。ここ
で、wd の微分値をwdAとし、wq の微分値をwqAとす
ると、この図5に示すように電圧調節器30の出力にF
2 なる伝達特性(数38参照)を有する第1非干渉回路
網40を設置すれば、電圧調節器30の出力はそれぞれ
dA,wqAとなる。但し図5においてm=1,n=ωで
ある。
【0070】図7は本発明の第4実施例を表した回路図
であって電圧調節器30の構成を示している。d−q各
軸の電圧設定値vOSと各軸の成分電圧実際値vO との偏
差を増幅する第1ゲイン31(ゲインCV )を設け、前
記偏差とゲインとの演算結果であるCV (vS −v)を
得る。一方ではコンデンサ電流iC を第2ゲイン32
(ゲインKC )を介することでKC C が得られるの
で、これら両者の和をSLとすると、このSL は数39
で表される。
【0071】
【数39】
【0072】このSL を比例積分演算器33で比例積分
演算することで、数40で表されるインバータ電流指令
値iISが得られる。
【0073】
【数40】
【0074】この数40で演算したインバータ電流指令
値iISを各軸の電流指令値とする。更にコンデンサ電流
C は、iCd=iId−iOd,iCq=iIq−iOqから求め
られる。ここでコンデンサ電流iC は数41に示す如く
になる。
【0075】
【数41】
【0076】従って、vS −vO =Δvとするならば、
数39に示した値SL は、以下に記載の数42で表すこ
とが出来る。
【0077】
【数42】
【0078】即ち数40に示すようにSL は比例積分制
御され、常にSL →0となる。即ちSL =0に拘束制御
されることになる。3相/2相変換は下記の数43に示
す変換行列C1 により、α−β座標系に変換されるが、
α−β座標系における電圧v(a-b) ,電流i(a-b) は数
44に示す如くになる。
【0079】
【数43】
【0080】
【数44】
【0081】α−β座標系に変換されたこれら
(a-b) ,i(a-b) は角周波数ωで回転するベクトルと
なるので、これを数45に記載の変換行列C2 を使って
d−q軸回転座標系に変換することにより、電圧v
(d-q) ,電流i(d-q) は数46に示す如くになる。
【0082】
【数45】
【0083】
【数46】
【0084】このとき、C0 =C1 2 となるから、こ
の変換行列C0 は前述した数8で示されるものとなる。
前述の変換の結果、3相設定電圧vS はα−β座標系で
は数47、数48で表される。
【0085】
【数47】
【0086】
【数48】
【0087】又、d−q座標系では下記の数49とな
る。
【0088】
【数49】
【0089】図8は3相から2相への変換を実行するブ
ロック図であって、前述した数43、数45の演算を表
現している。この図8に図示の3相/2相変換回路は6
1,62,63なる3個の増幅器と、64,65,6
6,67成る4個の乗算器とで構成していて、これらに
より3相電圧・電流をd−q軸へ変換するのであるが、
数45に記載の cosωt, sinωt は外部信号であって、
2相正弦波発振器60がその周波数を制御している。外
部信号が固定の場合は内部同期となるので、2相正弦波
発振器60を例えばフェイズロックドループ回路を使っ
て商用電源の周波数に追従させるようにすれば、商用同
期となる。
【0090】ここで3相電圧ER ,ES ,ET と2相正
弦波発振器60の出力との間にθなる位相差があるなら
ば、商用電源周波数で回転する座標軸、即ちd−q軸で
のこれら3相電圧ER ,ES ,ET の成分であるEd
q の値は、 Ed =E1 ・E2 cosωt Eq =E1 ・E2 sinωt となり、d−q座標軸での信号となる。
【0091】
【発明の効果】この発明によれば、電圧形インバータを
制御するにあたって、電圧制御ループの内側に電流制御
ループを設け、電圧制御ループから電流制御ループへ与
える電流指令値を制限する構成にしているので、負荷側
で発生する過電流状態、例えば短絡事故や負荷が起動す
る際の大きな突入電流に対して保護すること、即ち電流
保護が容易になる効果が得られる。
【0092】これら電圧・電流信号を所謂回転座標系で
あるd−q軸成分に分解し、電圧制御ループを構成して
いる電圧調節器の出力側と電流制御ループを構成してい
る電流調節器の出力側とに、それぞれ非干渉回路網を別
個に設けることにより、d軸成分とq軸成分とを独立し
てスカラ量で制御することが出来るので、これら制御ル
ープの試験・調整が容易に行える効果が得られる。
【0093】更に電圧調整手段は可変構造形にして所謂
滑り状態制御を行わせる。図9は可変構造形電圧調整器
の応答を表したグラフであるが、この図9のグラフに示
すように、滑り制御により動作点がP点にあっても、動
作を切り換え直線SL =0の上に拘束し、更にその原点
へ向かって制御するようにしている。このSL =0の直
線上では前述した数42に示している微分方程式に従う
ので、負荷のパラメータとは無関係になる。それ故、整
流器などのように非線形特性の負荷が接続されている場
合でも出力電圧は常に目標値に向かって瞬時に制御され
るので、出力電圧波形の歪み率を小さな値に抑制するこ
とが出来るし、SL =0なる直線上で原点へ向かって制
御すると、電圧偏差Δvは制御の行き過ぎを生じること
なく原点へ収束する。即ち出力電圧は時間遅れを生じる
ことなく高速で目標値に追従することとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を表した回路図
【図2】本発明の第2実施例を表した回路図
【図3】図2の第2実施例回路に図示のLCフィルタの
各部の電圧,電流を記載した回路図
【図4】本発明の第3実施例を表したLCフィルタの2
軸変換の説明図
【図5】本発明の第3実施例を表したLCフィルタの2
軸変換の説明図
【図6】インバータのパルス幅変調制御用信号の変換を
説明する説明図
【図7】本発明の第4実施例を表した回路図
【図8】3相から2相への変換を実行するブロック図
【図9】可変構造形電圧調整器の応答を表したグラフ
【図10】出力側にリアクトルとコンデンサとで構成し
たフィルタを備えて瞬時電圧制御を行っている電圧形イ
ンバータの制御回路の従来例を示した回路図
【図11】LCフィルタの2軸変換の従来例を説明する
説明図
【図12】LCフィルタの2軸変換の従来例を説明する
説明図
【符号の説明】
2 直流電源 3 インバータ 4 LCフィルタ 5 フィルタリアクトル 6 フィルタコンデンサ 7 負荷 11 出力電圧検出器 12 整流器 13 電圧設定器 14 平均値電圧調節器 15 V/F変換器 16 メモリー 17 乗算器 18 電圧調節器 21 インバータ電流検出器 22 電流調節器 23 出力電流検出器 30 電圧調節器 31 第1ゲイン 32 第2ゲイン 33 比例積分演算器 40 第1非干渉回路網 50 第2非干渉回路網 60 2相発振器 70 制御信号変換回路 iC コンデンサ電流 iI インバータ電流 iIS インバータ電流指令値 iO 出力電流 vC コンデンサ電圧 vI インバータ電圧 vM 平均値電圧 vMS 平均値電圧指令値 vO 出力電圧 vOS 出力電圧指令値

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】直流を交流に変換するインバータの交流出
    力側にリアクトルとコンデンサとでなるフィルタを設
    け、このフィルタ出力側で検出する出力電圧検出値と別
    途に設定する出力電圧指令値との偏差を入力して、この
    入力偏差を零にする制御信号を出力する電圧調節手段を
    備え、この電圧調節手段の出力信号で前記インバータを
    制御する電圧形インバータの制御回路において、 前記電圧調節手段が出力する制御信号と前記インバータ
    出力側で検出するインバータ電流検出値との偏差を入力
    して、この入力偏差を零にする制御信号を出力する電流
    調節手段を備え、この電流調節手段の出力信号で前記イ
    ンバータを制御することを特徴とする電圧形インバータ
    の制御回路。
  2. 【請求項2】直流を交流に変換するインバータの交流出
    力側にリアクトルとコンデンサとでなるフィルタを設
    け、このフィルタ出力側で検出する出力電圧検出値と別
    途に設定する出力電圧指令値との偏差を入力して、この
    入力偏差を零にする制御信号を出力する電圧調節手段を
    備え、この電圧調節手段の出力信号で前記インバータを
    制御する電圧形インバータの制御回路において、 前記出力電圧指令値と出力電圧検出値及び前記インバー
    タ出力側で検出するインバータ電流検出値をそれぞれd
    軸とq軸による同期回転座標系の2つの成分に変換し、
    各軸毎の出力電圧指令値と出力電圧検出値との偏差を零
    にする制御信号を別個に出力する電圧調節手段と、前記
    電圧調節手段が出力する各軸毎の制御信号と前記インバ
    ータ出力側で検出する各軸毎のインバータ電流検出値と
    の偏差を零にする制御信号を別個に出力する電流調節手
    段と、これら電流調節手段のd軸出力信号とq軸出力信
    号を入力して、前記インバータを制御する制御率と位相
    角とに変換する制御信号変換手段とを備えていることを
    特徴とする電圧形インバータの制御回路。
  3. 【請求項3】直流を交流に変換するインバータの交流出
    力側にリアクトルとコンデンサとでなるフィルタを設
    け、このフィルタ出力側で検出する出力電圧検出値と別
    途に設定する出力電圧指令値との偏差を入力して、この
    入力偏差を零にする制御信号を出力する電圧調節手段を
    備え、この電圧調節手段の出力信号で前記インバータを
    制御する電圧形インバータの制御回路において、 前記出力電圧指令値と出力電圧検出値及び前記インバー
    タ出力側で検出するインバータ電流検出値をそれぞれd
    軸とq軸による同期回転座標系の2つの成分に変換し、
    各軸毎の出力電圧指令値と出力電圧検出値との偏差を零
    にする制御信号を別個に出力する電圧調節手段と、これ
    ら電圧調節手段の出力側に設けた第1非干渉回路網と、
    この第1非干渉回路網が出力する各軸毎の制御信号と前
    記インバータ出力側で検出する各軸毎のインバータ電流
    検出値との偏差を零にする制御信号を別個に出力する電
    流調節手段と、これら電流調節手段の出力側に設けた第
    2非干渉回路網と、この第2非干渉回路網のd軸出力信
    号とq軸出力信号を入力して前記インバータを制御する
    制御率と位相角とに変換するの制御信号変換手段とを備
    えていることを特徴とする電圧形インバータの制御回
    路。
  4. 【請求項4】請求項1又は請求項2又は請求項3の何れ
    かに記載の電圧形インバータの制御回路において、前記
    電圧調節手段は、前記出力電圧検出値と別途に設定する
    出力電圧指令値との偏差値に比例する量を演算する第1
    ゲインと、前記フィルタ出力側で検出する出力電圧検出
    値の微分値を演算する電圧微分値演算手段と、この電圧
    微分値に比例する量を演算する第2ゲインと、これら第
    1ゲインの出力と第2ゲインの出力とを加算する加算手
    段と、この加算演算結果を比例積分する比例積分演算手
    段とで構成していることを特徴とする電圧形インバータ
    の制御回路。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の電圧形インバータの制御
    回路において、前記フィルタ出力側で検出する出力電圧
    検出値の微分値を演算する電圧微分値演算手段は、前記
    フィルタへ入力するインバータ出力電流と前記フィルタ
    の出力電流との差分から得ることを特徴とする電圧形イ
    ンバータの制御回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008067497A (ja) * 2006-09-07 2008-03-21 Toshiba Corp 車両用電源装置
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