JPH0678346U - 板材ストックコンベヤ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 構成が簡単で、板材を整然と積載できるもの
とする。 【構成】 複数本の回転自在なコンベヤローラ３を、２
本の無端チェーン７間にわたり一部の長さ区間に設けて
すだれ状のローラテーブル２を構成する。無端チェーン
７の軌道のうち、ローラテーブル２に板材Ｗを載せる経
路部Ｈａは傾斜させる。この傾斜経路部Ｈａの下端近傍
に、ローラテーブル２上の板材Ｗを当接させるストッパ
４を設ける。ストッパ４は、台車１２またはコンベヤフ
レーム５に設ける。前段のコンベヤ１５からローラテー
ブル２上に送り込まれた板材Ｗは、ストッパ４に当接す
る位置まで自重で滑り落ちる。この後、傾斜経路部Ｈａ
からローラテーブル２を退避させることにより、板材Ｗ
は落下して下方に待機した製品台車９上に積載される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、コンベヤによって送られて来た板材を取り込んで、下方に待機さ せた製品台車などに積載する板材ストックコンベヤに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

コンベヤによって送られて来た板材を製品台車に積載回収する場合、従来は図 ６のような構成の板材ストックコンベヤ３０を使用していた。 この板材ストックコンベヤ３０は、フレーム３１の前後のスプロケット３２に 左右一対の無端チェーン３３を装掛し、これら無端チェーン３３の長さ方向の一 部の区間に可動ローラテーブル３５を設けたものである。このローラテーブル３ ５は、複数本の回転自在なコンベヤローラ３４ですだれ状に構成される。無端チ ェーン３３はチェーン駆動モータ３６によって正逆に回動駆動される。可動ロー ラテーブル３５の下方には、その無端チェーン３３の下側経路に来たコンベヤロ ーラ３４を回転駆動させる駆動ベルト３７が配置され、モータ３８で回動駆動さ れる。この駆動ベルト３７の上側経路部分には、駆動ベルト３７をコンベヤロー ラ３４に押付けるテンションローラ３９が設けられ、シリンダ４０による上下移 動で押付け状態と離間状態とに切り換えられる。フレーム３１の前部には、可動 ローラテーブル３５によって送られて来る板材Ｗの前端を把持するグリッパ４１ が設けられている。

【０００３】 図６（Ａ）のように、板材搬入時においては、無端チェーン３３の下側経路に 可動ローラテーブル３５が位置し、各コンベヤローラ３４が駆動ベルト３８で回 動駆動される。これにより、前段の駆動コンベヤ４２から送られて来る板材Ｗは 、可動ローラテーブル３５に載せられて前方に送られる。前端に達した板材Ｗは グリッパ４１で把持される。

【０００４】 ついで、無端チェーン３３が回動して可動ローラテーブル３５が上側経路に退 避し、この後にグリッパ４１による板材Ｗの把持が解かれる。これにより、板材 Ｗは、図６（Ｂ）のように下方に待機する製品台車４３上に落下して積載される 。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、このような従来の板材ストックコンベヤ３０では、可動ローラテーブ ル３５を移動させるモータ３６の他に、コンベヤローラ３４の回転駆動のために 駆動ベルト３７，モータ３８，およびシリンダ４０を必要とし、しかも可動ロー ラテーブル３５の逆回動で板材Ｗを落下させるときの板材Ｗの移動防止にグリッ パ４１が必要となる。そのため構成が複雑になり、コストが大幅に増大する。ま た、板材Ｗが可動ローラテーブル３５から落下して製品台車４３上に積載される ときに、その落下位置にばらつきが生じて整然と積載回収できないという問題点 もある。 なお、グリッパ４１やコンベヤローラ３４の回転駆動手段を省略した機種もあ るが、その場合は架設レールに沿ってストックコンベヤ３０の上方を走行するア ンローダ（図示せず）を設置し、アンローダにより可動ローラテーブル３５上へ の板材Ｗの引き込み、および板材Ｗの落下時の一端把持を行わせる必要があり、 ライン全体の構成が複雑となる。

【０００６】 この考案の目的は、構成が簡単で、かつ板材を整然と積載できる板材ストック コンベヤを提供することである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

この考案は、無端チェーンの一部の長さ区間にすだれ状のローラテーブルを設 けた板材ストックコンベヤにおいて、前記チェーンの軌道のうち、ローラテーブ ルに板材を載せる経路部を傾斜させたものである。この傾斜経路部の下端近傍に はローラテーブル上の板材を当接させるストッパを設ける。すだれ状のローラテ ーブルは、複数本の回転自在なコンベヤローラを２本の無端チェーン間にわたっ て取付けて構成される。

【０００８】

【作用】

チェーン軌道の傾斜経路部にローラテーブルを進出させた状態で、板材をロー ラテーブル上に送り込む。これにより、板材は自重でローラテーブル上をその下 端のストッパに当接する位置まで滑り落ちる。ついで、無端チェーンの逆回動駆 動により、傾斜経路部からローラテーブルを退避させると、板材は落下して下方 に待機した製品台車などへ積載される。

【０００９】

【実施例】

この考案の一実施例を図１ないし図３に基づいて説明する。この板材ストック コンベヤ１は、その前段に配置された駆動コンベヤ１５から搬送されて来る板材 Ｗを載せるローラテーブル２と、このローラテーブル２上を滑り落ちる板材Ｗの 先端に当接して板材Ｗを位置決めするストッパ４とを有する。

【００１０】 前記ローラテーブル２は、一対の無端チェーン７，７の一部の長さ区間におい て、両無端チェーン７，７間に複数本の回転自在なコンベヤローラ３を連結して 構成されるすだれ状のものである。各無端チェーン７，７は、フレーム５の前後 に配置した複数のスプロケット６に掛装され、一部のスプロケット６に連結した モータ８で正逆に回動駆動される。無端チェーン７の軌道のうち、下側の経路部 Ｈａは、駆動コンベヤ１５側から前部側へ向けて下降する傾斜経路に形成されて いる。

【００１１】 フレーム５の中間部下方には、ローラテーブル２から板材Ｗを積載回収する製 品台車９が出入り自在に進入して待機する。製品台車９は、レール１０上に載せ られる車輪１１を有する車体１２上に、昇降機構１３を介して積載台１４を設け たものである。積載台１４上には、無端チェーン７の傾斜経路部Ｈａの下端近傍 位置に対応してポール状のストッパ４が設けられ、また板材載置用のパレットＰ が載せられている。ストッパ４には板材Ｗの当接を検出する検出器（図示せず） が設けてある。この当接検出器には、静電容量の変化で当接を検出するいわゆる フロート無しスイッチ等が使用される。

【００１２】 上記構成の動作を説明する。ローラテーブル２は、無端チェーン７の傾斜経路 部Ｈａに位置させて、駆動コンベヤ１５からの板材Ｗの搬入を待つ。フレーム５ の下方には製品台車９を待機させる。製品台車９のフレーム５への進入時には、 ストッパ４がフレーム５と干渉しないように積載台１４を低姿勢にして進入させ 、進入後に積載台１４をその上面がローラテーブル２の下端に近接する所定高さ となるように上昇させる。

【００１３】 この状態で、駆動コンベヤ１５から送られて来た板材Ｗは、図３（Ａ）のよう に傾斜したローラテーブル２上を自重で滑り落ち、その先端がストッパ４に当接 する位置で停止する。この当接がストッパ４に設けられた前記検出器で検出され ると、その検出信号でモータ８が始動して無端チェーン７が逆方向に回動し、こ れによりローラテーブル２が図３（Ｂ）のように傾斜経路部Ｈａから上側経路部 Ｈｂへと退避する。その結果、板材Ｗは製品台車９上に落下する。この後、ロー ラテーブル２は再び傾斜経路部Ｈａへ移動する。このような動作を繰り返すこと により、製品台車９の積載台１４のパレットＰ上に板材Ｗが積載回収される。

【００１４】 この場合に、製品台車１４上の各板材Ｗは、いずれもストッパ４に当てて位置 決めされるので、乱れることなく整然と積載される。なお、積載台１４は、板材 Ｗの落下高さを低くするため、板材Ｗが１枚あるいは所定枚数積載される毎に昇 降機構１３で下降させる。 また、この板材ストックコンベヤ１によると、ローラテーブル２を傾斜させて 板材Ｗを自重で滑落させ、かつストッパ４で止めるので、従来必要とされたグリ ッパやアンローダが不要となり、またコンベヤローラ３の回転駆動も不要となり 、駆動手段が無端チェーン７の回動用モータ８のみで済む。そのため、構成が簡 単でコスト低下が図れる。

【００１５】 図４はおよび図５は、この考案の他の実施例を示す破断正面図および平面図で ある。この実施例では、ローラテーブル２上の滑落板材Ｗを止めるストッパ４′ をフレーム５に設けてある。この場合、ストッパ４はガイド１６で昇降自在に支 持し、かつ下方へ抜け止め状態としてある。その他の構成は前記実施例と同様で ある。

【１０１６】 この実施例の場合、ストッパ４′は自然状態では下降端にあり、製品台車９を フレーム５の下に進入させるときは、その下降位置のストッパ４′と干渉しない ように積載台１４を低姿勢にした状態で製品台車９を進入させる。この後、昇降 機構１３の駆動で積載台１４を上昇させることにより、積載台１４の上面がスト ッパ４′の下端に当たってストッパ４′を自由に持ち上げることができる。また 、板材Ｗの積載毎に積載台１４を降下させると、ストッパ４′も降下し、常に積 載台１４の上にストッパ４′が立ち上がった状態を保つことができる。このよう にストッパ４′をフレーム５側に設置した場合は、ストッパ４′に設けた板材当 接検出器（図示せず）の配線が容易となる。

【００１７】

【考案の効果】

この考案の板材ストックコンベヤは、無端チェーンの一部の長さ区間にすだれ 状のローラテーブルを設け、前記チェーンの軌道のうち、ローラテーブルに板材 を載せる経路部を傾斜させ、その傾斜経路部の下端近傍に、ローラテーブル上の 板材を当接させるストッパを設けたものであるため、ローダやグリッパが不要で 、またローラテーブルのコンベヤローラの回転駆動手段が不要で構成が簡単にな る。しかも、落下する板材がストッパで位置決めされ、整然と積載することがで きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例を示す破断正面図である。

【図２】その平面図である。

【図３】その実施例の動作を示す説明図である。

【図４】この考案の他の実施例を示す破断正面図であ
る。

【図５】その平面図である。

【図６】従来例の動作を示す説明図である。

【符号の説明】

１…板材ストックコンベヤ、２…ローラテーブル、３…
コンベヤローラ、４，４′…ストッパ、５…フレーム、
７…無端チェーン、８…モータ、９…製品台車、Ｗ…板
材

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数本の回転自在なコンベヤローラを２
   本の無端チェーン間にわたり一部の長さ区間に設けてな
   るすだれ状のローラテーブルを設け、前記チェーンの軌
   道のうち、前記ローラテーブルに板材を載せる経路部を
   傾斜させ、この傾斜経路部の下端近傍に前記ローラテー
   ブル上の板材を当接させるストッパを設けた板材ストッ
   クコンベヤ。