JPH0673985B2

JPH0673985B2 - 熱転写式プリンタ

Info

Publication number: JPH0673985B2
Application number: JP10268587A
Authority: JP
Inventors: 宏明福岡
Original assignee: 神鋼電機株式会社
Priority date: 1987-04-25
Filing date: 1987-04-25
Publication date: 1994-09-21
Anticipated expiration: 2009-09-21
Also published as: JPS63267588A

Description

【発明の詳細な説明】［産業上の利用分野］この発明は、画像等を印刷する熱転写式プリンタに関す
る。

［従来技術］従来、プリンタの方式として、印刷用紙にインクを帯電
させて印刷する静電式のプリンタ、インクを印刷用紙に
噴射して印刷するインクジェット式のプリンタがある
が、これらのプリンタは保守・手入れを頻繁に行わなけ
ればならず手間がかかっていた。これらの方式に対し、
インクリボンに塗布されたインクを印刷用紙に熱転写し
て印刷する熱転写式のプリンタは保守の必要性がほとん
どなく、手入れが簡単である。このような熱転写式プリ
ンタとして、第３図および第４図に示す構造のものが知
られている。

第３図および第４図において、１は被転写用紙、２、２
…は用紙１の両側部に設けられているフィードホールを
示すものであり、プラテンロール３のスプロケットピン
４、４…および案内用ロール５のスプロケットピン６、
６…に係合する。また、７はインクリボンであり、プラ
テンロール３の下方を通過して巻き取りロール８に巻き
取られる。上記案内用ロール５は用紙１の搬送を補助す
る役目を果たすものであり、5aはその軸を示すものであ
る。この軸5aの両端（図では手前側のみ示す）には、プ
ーリ5bが設けられ、このプーリ5bにプラテンロール３の
回転力が伝達ベルト９によって伝達され、これにより案
内用ロール５が回転するようになっている。なお、この
場合プラテンロール３と案内用ロール５との周速度が等
しくなるように構成されている。上記用紙１は、図に示
すように、案内用ロール５のスプロケットピン６、６…
と係合した後、プラテンロール３の下面を通って上方に
送出され、インクリボン７は案内用ロール５の軸5a上を
通過した後、プラテンロール３にその下方において用紙
１と接した状態で掛け回され、その後巻き取りロール８
によって巻き取られる。また、10は発熱印刷を行うサー
マルヘッドであり、印刷時にはプラテンロール３の方向
に付勢されてインクリボン７を用紙１に圧接する。

上記のプリンタによる印刷は、次のように行われる。ま
ず、用紙１の印刷開始位置をサーマルヘッド10の印字位
置まで搬送し、次にサーマルヘッド10をプラテンロール
３の方向に付勢してインクリボン７と用紙１とを圧接状
態にする。そして、プラテンロール３と案内用ロール５
とが図に示す矢印Y1方向にステップ状に回転して用紙１
とインクリボン７とを重ねたまま送出側（図面上方）に
１ラインずつ搬送し、サーマルヘッド10によってインク
リボン７のインクが用紙１に熱転写されて印刷が行われ
る。

［発明が解決しようとする問題点］ところで、従来の熱転写式プリンタは、A3,A4用のもの
が主であり、A2以上のものは次の点で問題があり実用化
が困難であった。

（１）サーマルヘッドがA2用紙の幅以上の長さになる
と、製作が難しく、製造コストが高くなるという問題が
あった。

（２）A2用紙の幅以上の幅を有するインクリボンになる
と、幅が広いためにリボン巻き取り時または印刷時にし
わの発生はまぬがれなかった。

（３）（２）の点を考慮して、インクリボンを用いずに
印刷用紙に感熱用紙を用いることが考えられるが、感熱
用紙は保存の点で問題があり、また現在、カラー印刷の
できる感熱用紙がないという問題があった。

この発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目
的とするところは、A3用紙の幅以下の長さのサーマルヘ
ッドおよびA3用紙の幅以下の幅のインクリボンを用いて
A2以上の大きさの印刷用紙に印刷を行うことができる熱
転写式プリンタを提供することにある。

［発明が解決しようとする手段］この発明は、A2以上の印刷用紙の幅より長い軸長を有す
るプラテンと、前記プラテンの軸長を数分割した長さを
有する複数個のサーマルヘッドであって、前記プラテン
の周囲に近接して複数列配置され、かつ各列で相互に他
の列を補完するように配置された複数個のサーマルヘッ
ドと、前記サーマルヘッドと同数の複数本のインクリボ
ンであって、前記各サーマルヘッドと前記プラテンとの
間に各々配置された複数本のインクリボンとを具備する
ことを特徴とする。

［作用］この発明によれば、プラテンの軸長を数分割した小型の
複数個のサーマルヘッドを使用し、プラテンの軸長に相
当する幅の用紙の印刷を行うことができ、またインクリ
ボンもサーマルヘッドと同様に幅の狭いものを複数本使
用するので、印刷時またはリボン巻き取り時にインクリ
ボンにしわがよることがなく、プラテンの長さに相当す
るA2以上の印刷用紙に印刷を行うことができる。また、
熱転写式であるので、保守・手入れの必要性がほとんど
ない。

［実施例］第１図（イ）、（ロ）はこの発明の一実施例の構成を示
す側面図および正面図である。これらの図において、40
はプラテンであり、軸長がA2用紙の横幅より長く形成さ
れている。このプラテン40の上方および側方に、５個の
ライン形のサーマルヘッド11〜15が近接して配置されて
いる。これらサーマルヘッド11〜15はプラテン40の軸長
の５分の１の長さの発熱部を先端面に有している。これ
らサーマルヘッド11〜15において、サーマルヘッド11、
13、15は第１図におけるプラテン40の上方に各先端面が
プラテン40の上面に各々近接するように配置され、サー
マルヘッド11が第１図（ロ）におけるプラテン40の左端
に、サーマルヘッド13が中央に、サーマルヘッド15が右
端に配置され、プラテン40の軸方向に等間隔をおいて一
直線状になるように並べられている。また、サーマルヘ
ッド12、14はプラテン40の側方に各先端面がプラテン40
の側面に各々近接するように配置され、サーマルヘッド
12が前記サーマルヘッド11、13の間隔を補完するように
第１図（ロ）に示すようにプラテン40の左部中央の位置
に、サーマルヘッド14がサーマルヘッド13、15の間隔を
補完するようにプラテン40の右部中央の位置に各々配置
されている。これらサーマルヘッド11〜15はプラテン40
に接近および離間可能となっている。また、これらサー
マルヘッド11〜15には、リボンロール21〜25から各々引
き出されたインクリボン16〜20が各々先端面に掛け回さ
れている。これらインクリボン16〜20は、図示しないリ
ボン巻き取り機構によって回転駆動される巻き取りロー
ル26〜30に各々巻き取られるようになっている。また、
31a,31b,32a,32bは用紙41を案内するガイドローラであ
り、近接対向してガイドローラ31a,31bがプラテン40の
下方に、同様に近接対向したガイドローラ32a,32bが第
１図（イ）におけるプラテン40の左方に配置されてい
る。またガイドローラ31a,32aの軸A,Bの両端にはプーリ
（図示略）が設けられ、プラテン40の回転力が伝達ベル
ト（図示略）によって各々伝達され、ガイドロール31a,
32aが回転する。これにより、用紙41はガイドローラ31
a,31bに挾持されて、プラテン40の下方からサーマルヘ
ッド12、14とプラテン40との間を通って、さらにサーマ
ルヘッド11、13、15とプラテン40との間を通り、ガイド
ローラ32a,32bに挾持されてプラテン40の左方に搬送さ
れるようになっている。この印刷用紙41はA2用紙であ
る。

上記の構成において、まず、プラテン40を矢印Y2方向に
回転させ、ガイドローラ31a,31b、32a,32bに案内されて
用紙41の印刷開始位置をサーマルヘッド12、14のライン
に合わせる。次にサーマルヘッド12、14をプラテンロー
ル40側に付勢してインクリボン19、20と用紙41とをプラ
テン40との間で圧接状態にする。次に、サーマルヘッド
12、14を駆動し、用紙41の中間部41a,41bの１行目の印
刷が行なわれる。そして、用紙41を１ライン送り、再
び、サーマルヘッド12、14を駆動して、用紙41の中間部
41a,41bの２行目の印刷が行なわれる。上記動作が繰り
返され、用紙41の中間部41a,41bの印刷が行なわれ、用
紙41が矢印Y3方向に搬送されて用紙41の先端がサーマル
ヘッド11、13、15のラインに達すると、サーマルヘッド
11、13、15がプラテン40側に付勢され、インクリボン1
6、17、18と用紙41とをプラテン40との間で圧接状態に
する。そして、さらに用紙41が矢印Y3方向に搬送されて
用紙41の印刷開始位置がサーマルヘッド11、13、15のラ
インに達すると、サーマルヘッド11、13、15が駆動さ
れ、上記と同様に、印刷用紙41の１行目からサーマルヘ
ッド12、14によって印刷された中間部分41a,41bの残り
の部分41c,41d,41eの印刷が行なわれる。さらに上記動
作が繰り返され、用紙41の１頁目の中間部41a,41bの最
終行がサーマルヘッド12、14によって印刷されると、サ
ーマルヘッド12、14はプラテン40から離間される。次に
用紙41の１頁目の最終行までサーマルヘッド11、13、15
によって印刷が行なわれると、サーマルヘッド11、13、
15がプラテン40から離間される。次に用紙41を所定の量
だけ搬送して、１頁の印刷が終了する。

しかして、上記の実施例によれば、A3以下の５個のサー
マルヘッド11〜15を２列に、各々の列で他の列を補完す
るように配置したので、A2用の印刷用紙41にA2用のサー
マルヘッドを用いずに印刷を行うことができ、かつリボ
ンインク16〜20もA3用紙の幅以下のものを使用し、印刷
時、巻き取り時に各々のインクリボン16〜20にしわがよ
ることがほとんどない。また、使用済みのインクリボン
を交換するだけで保守・手入れの必要がほとんどない。

なお、上記実施例においては、インクリボン16〜20は単
色のインクが塗布されていたが、複数色のインクが順次
塗布されたカラーインクリボンを使用して、用紙送り方
向を可逆にすることによりカラー印刷を行うようにして
もよい。

［発明の効果］以上説明したように、この発明によれば、A2以上の印刷
用紙の幅より長い軸長を有するプラテンと、前記プラテ
ンの軸長を数分割した長さを有する複数個のサーマルヘ
ッドであって、前記プラテンの周囲に近接して複数列配
置され、かつ各列で相互に他の列を補完するように配置
された複数個のサーマルヘッドと、前記サーマルヘッド
と同数の複数本のインクリボンであって、前記各サーマ
ルヘッドと前記プラテンとの間に各々配置された複数本
のインクリボンとを設けたので、A3以下の安価なサーマ
ルヘッドでA2以上の用紙に印刷を行うことができ、また
インクリボンもA3以下の幅のリボンを使用することがで
き、印刷時またはリボン巻き取り時にインクリボンにし
わがよることなく、印刷を行うことができる。また、熱
転写式であるのでほとんど保守・手入れの必要がないと
いう効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図（イ）、（ロ）はこの発明の一実施例の構成を示
す側面図および正面図、第２図および第３図は従来の熱
転写式プリンタの構成を示す斜視図および側面図であ
る。 11〜15……サーマルヘッド、16〜20……インクリボン、
40……プラテン、41……印刷用紙。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】（イ）A2以上の印刷用紙の幅より長い軸長
を有するプラテンと、（ロ）前記プラテンの軸長を数分割した長さを有する複
数個のサーマルヘッドであって、前記プラテンの周囲に
近接して複数列配置され、かつ各列で相互に他の列を補
完するように配置された複数個のサーマルヘッドと、（ハ）前記サーマルヘッドと同数の複数本のインクリボ
ンであって、前記各サーマルヘッドと前記プラテンとの
間に各々配置された複数本のインクリボンとを具備して
なる熱転写式プリンタ。