JPH0672230A - 車輛用荷役装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 荷物を昇降台に載せて車輛の荷台の床高さま
で上昇させた後、積載位置まで水平方向に移動させて荷
物を搬送できるようにすることで、重い荷物でも誰でも
が容易に車輛に対して積み下ろしできるようして荷役労
働の軽減及び安全性の向上を図り、労働力不足を解消す
る。 【構成】 ガイドレールにより案内されて水平方向に移
動自在に構成された移動フレームに上下方向に移動自在
に構成された昇降台を配設し、該昇降台に荷物を積載し
て車輛の荷台高さまで上昇させ、続いて積載位置まで水
平方向に移動させるようにした構成を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、車輛用荷役装置に係
り、特に車輛に積載する荷物を昇降台に載せて車輛の荷
台の床高さまで上昇させた後、水平方向に移動させて荷
台の積載位置まで搬送するようにして重量物を１人で容
易に積み下ろしすることができ、宅配便用車輛等に好適
な車輛用荷役装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、車輛の荷扱い、特に人力で持てる
限度に近い重量物の荷扱いは重労働であり、例えば荷物
を車輛に積み込むときには人力により道路から車輛の荷
台高さまで持ち上げた後、該荷物を同じく人力により積
載位置まで水平移動させて整然と積み上げて積み込んで
いた。また車輛から下ろす場合には上記と逆の動作によ
り荷下ろし作業を行っていた。

【０００３】しかし、荷物の車輛の荷台に対する上げ下
ろし作業と水平移動作業は相当な力と耐久力を要する作
業であり、従来、女子や高齢の労働者には無理な作業と
され、また若い男子労働者からも嫌われる作業で、労働
力不足の時代においては、特に早期の解決が望まれてい
た。

【０００４】このような作業を一部軽減するために従来
の車輛用荷役装置としては、車輛の後部又は側部に配設
され、荷物を積載して上下方向に移動自在に構成された
ものが提案されて一部で採用され、それなりの効果をあ
げているが、該車輛用荷役装置は、単に上下方向に移動
するだけのものであり、荷物の上げ下ろしには有効では
あるが、該荷物を積載位置まで水平方向に搬送すること
はできず、荷物の水平移動は相変わらず人力に頼るしか
なく、女子や高齢の労働者には無理な作業であった。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明は，上記した従
来技術の欠点を除くためになされたものであって、その
目的とするところは、ガイドレールにより案内されて水
平方向に移動自在に構成された移動フレームに上下方向
に移動自在に構成された昇降台を配設することにより、
荷物を昇降台に積載したままの状態で車輛の荷台高さま
で上昇させ、更に水平方向に移動させて積載位置に搬送
できるようにすることであり、またこれによって重い荷
物であっても誰でも容易に車輛に対する荷物の積み下ろ
しができるようにして労働の軽減を図って作業者の疲労
を軽減させると共に作業の安全性と能率の向上を図るこ
とである。

【０００６】また他の目的は、上記構成により女子や高
齢の労働者であっても宅配便等の車輛の荷役作業を行う
ことができるようにし、労働力の不足を解消することで
ある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】要するに本発明は、車輛
の荷台の内側に水平方向に固定されたガイドレールと、
該ガイドレールによりに案内されて水平方向に移動自在
に構成された移動フレームと、上下方向に移動自在に構
成され該移動フレームに装着された昇降台と、前記移動
フレームを水平方向に移動させる水平駆動装置と、前記
移動フレームに配設されて前記昇降台を上下方向に移動
させる上下駆動装置とを備えたことを特徴とするもので
ある。

【０００８】

【実施例】以下本発明を図面に示す実施例に基いて説明
する。図１から図４において、本発明に係る車輛用荷役
装置１は、ガイドレール２と、移動フレーム３と、昇降
台４と、水平駆動装置５と、上下駆動装置６とを備えて
いる。

【０００９】ガイドレール２は、荷物８を水平方向に移
動させるためのものであって、車輛９の荷台１０の内側
の上方及び下方に一対平行に水平に固定されており、該
ガイドレール２には夫々左右端においてストッパ２ｂが
設けられた案内溝２ａが形成されている。

【００１０】移動フレーム３は、昇降台４を水平方向に
移動させるためのものであって、垂直方向の３本の支柱
３ａ，３ｂ，３ｃの上端及び下端に上桁３ｄ及び下桁３
ｅが溶接されて強固に製作されている。

【００１１】上桁３ｄ及び下桁３ｅの図３において右半
分の部分には、夫々複数のローラ１１が回動自在に設け
られ、案内溝２ａに嵌合して該案内溝２ａ中をローラ１
１が転動しながら水平方向（矢印Ａ又はＢ方向）に滑ら
かに移動できるようになっている。

【００１２】移動フレーム３が左端に達した時、ローラ
１１がストッパ２ｂに当接して該移動フレーム３の左半
分の部分がガイドレール２から左側に突出し、該突出部
は荷台１０からも突出した状態で停止するようになって
いる。

【００１３】支柱３ｂ，３ｃは、断面中空とされ前面に
は溝３ｆが形成されており、該中空部に昇降台４のガイ
ド支柱１２が収納されて該支柱３ｂ，３ｃ中を矢印Ｃ又
はＤ方向に摺動するようになっている。

【００１４】昇降台４は、荷物８を矢印Ｃ又はＤ方向に
昇降させるためのものであって、ガイド支柱１２の下端
に支持台１３がしっかりと固定されている。

【００１５】積載台１４は、ヒンジ１５によって支持台
１３の下端に回動自在（矢印Ｅ又はＦ方向）に装着さ
れ、更に該支持台１３の上端には２本の支持腕１６がピ
ン１８によって回動自在に設けられている。

【００１６】支持腕１６の他端には、積載台１４に形成
された溝１４ａに嵌合して摺動するスライダ１７が回動
自在に連結されている。

【００１７】水平駆動装置５は、昇降台４を移動フレー
ム３と共に矢印Ａ又はＢ方向に移動させるためのもので
あって、荷台１０にモータ１９及びプーリ２０が固定さ
れており、モータ１９の回転軸２１に固定された駆動プ
ーリ２２との間に駆動ベルト２３が巻き掛けられてい
る。

【００１８】駆動ベルト２３の一部は、支柱３ａに固定
されており、モータ１９を回転さて駆動ベルト２３を矢
印Ａ又はＢ方向に移動させると該駆動ベルト２３に牽引
されて移動フレーム３が矢印Ａ又はＢ方向に移動するよ
うに構成されている。

【００１９】上下駆動装置６は、昇降台４を矢印Ｃ又は
Ｄ方向に昇降させるためのものであって、移動フレーム
３にモータ２４が配設されており、回転軸２５に固定さ
れたドラム２６には、一端が支持台１３に固定されたワ
イヤロープ２８が巻き掛けられている。

【００２０】モータ２４を回転させてワイヤロープ２８
をドラム２６に巻き取ることによりガイド支柱１２を支
柱３ｂ，３ｃで案内しながら摺動させて積載台１４を矢
印Ｃ又はＤ方向に昇降させるように構成されている。

【００２１】モータ１９，２４に回転指令を送信する制
御装置は、無線により信号を送信する手持ち形のもの
（図示せず）であってもよく、また荷台１０の適所（例
えば荷台１０の外部及び奥に１つずつ）に固定された有
線方式のもの（図示せず）であってもよい。

【００２２】本発明は、上記のように構成されており、
以下その作用について説明する。図１から図４におい
て、まず車輛９に配設されている扉２９を開放する。

【００２３】次いで図示しない制御装置を操作してモー
タ１９を回転させて駆動ベルト２３を駆動し、移動フレ
ーム３を矢印Ａ方向に移動させる。このとき、積載台１
４は、図２に示すように、矢印Ｅ方向に回動して収納さ
れた状態となっているので荷台１０に積載された荷物８
と干渉することなく移動できる。

【００２４】移動フレーム３が左端に達すると、図示し
ないセンサがこれを検出してモータ１９の回転を停止さ
せ、このとき、図１を参照して、移動フレーム３の支柱
３ｂ，３ｃは、荷台１０から外方に突出した状態となっ
ている。

【００２５】積載台１４を矢印Ｆ方向に回動させて展開
した後、図３を参照して、制御装置を操作してモータ２
４を図中右方向に回転させてドラム２６に巻き掛けられ
ているワイヤロープ２８を繰り出し、積載台１４を道路
の高さにまで下降させ、荷物８を積載台１４に積載する
（矢印Ｇ方向）。

【００２６】該荷物８の積載は積載台１４と道路の高さ
がほぼ同じ高さであるので、重い荷物８であっても極め
て容易に積載することができる。

【００２７】再び制御装置を操作してモータ２４を図中
左方向に回転させてワイヤロープ２８をドラム２６に巻
き取り、積載台１４を矢印Ｃ方向に上昇させる。

【００２８】積載台１４を荷台１０の床より高い位置ま
で上昇させた後、制御装置を操作してモータ１９を上記
と逆の方向に回転させ、荷物８を積載した状態で積載台
１４を移動フレーム３と共に矢印Ｂ方向に積載位置まで
移動させ、手動により積載台１４から荷物８を荷台１０
に下ろして（矢印Ｉ方向）整然と積み上げる。

【００２９】以下同様の作業を繰り返し行って、荷物８
の積み込み作業が終了する。また荷物８の荷下ろしは、
上記とは全く逆の操作により荷物８を矢印Ｊ方向に積載
台１４に積載し、該積載台１４を移動フレーム３と共に
矢印Ａ方向に左端まで移動させた後、積載台１４を下降
させて荷物８を矢印Ｈ方向に下ろすことにより重い荷物
８でもほとんど力を要することなく容易に荷下ろしする
ことができ、しかもこの作業は非常に安全である。

【００３０】荷物８の上げ下ろしの終了後は、積載台１
４を矢印Ｅ方向に回動させて収納できるので、荷台１０
のスペースを無駄にすることなく、広く使用することが
できる。

【００３１】なお、上記実施例においては、ガイドレー
ル２を荷台１０の側壁に設けて移動フレーム３を車輛９
の前後方向に移動させるものとして説明したが、ガイド
レール２は荷台１０の側壁に設けるものに限定されるも
のではなく、荷台の側方が開くタイプの車輛において
は、側壁に扉を設けてガイドレール２を荷台１０の前方
壁又は後方壁に配設して移動フレーム３を車輛９の左右
方向に移動させるようにしたものであってもよい。

【００３２】

【発明の効果】本発明は、上記のようにガイドレールに
より案内されて水平方向に移動自在に構成された移動フ
レームに上下方向に移動自在に構成された昇降台を配設
したので、荷物を昇降台に積載したままの状態で車輛の
荷台高さまで上昇させ、更に水平方向に移動させて積載
位置に搬送できる効果があり、またこの結果重い荷物で
あっても誰でも容易に車輛に対する荷物の積み下ろしが
できるようになり、労働の軽減を図って作業者の疲労を
軽減させることができると共に作業の安全性と能率の向
上を図ることができる効果がある。

【００３３】また上記構成により女子や高齢の労働者で
あっても宅配便等の車輛の荷役作業を行うことができる
ようになるから、労働力の不足を解消することができる
効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】車輛用荷役装置の全体斜視図である。

【図２】収納状態を示す車輛用荷役装置の要部斜視図で
ある。

【図３】荷物を昇降台に積載して昇降させる状態を示す
車輛用荷役装置の要部斜視図である。

【図４】荷物を車輛前方の積載位置に積み込む状態又は
該積載位置から取り出す状態を示す車輛用荷役装置の要
部斜視図である。

【符号の説明】 １ 車輛用荷役装置 ２ ガイドレール ３ 移動フレーム ４ 昇降台 ５ 水平駆動装置 ６ 上下駆動装置 ９ 車輛 １０ 荷台

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 車輛の荷台の内側に水平方向に固定され
   たガイドレールと、該ガイドレールによりに案内されて
   水平方向に移動自在に構成された移動フレームと、上下
   方向に移動自在に構成され該移動フレームに装着された
   昇降台と、前記移動フレームを水平方向に移動させる水
   平駆動装置と、前記移動フレームに配設されて前記昇降
   台を上下方向に移動させる上下駆動装置とを備えたこと
   を特徴とする車輛用荷役装置。