JPH0670246B2 - 加工性良好な高強度鋼板の製造方法 - Google Patents

加工性良好な高強度鋼板の製造方法

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JPH0670246B2 JP24993988A JP24993988A JPH0670246B2 JP H0670246 B2 JPH0670246 B2 JP H0670246B2 JP 24993988 A JP24993988 A JP 24993988A JP 24993988 A JP24993988 A JP 24993988A JP H0670246 B2 JPH0670246 B2 JP H0670246B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は加工性良好な高強度鋼板の製造方法に関するも
のである。
(従来の技術) 乗用車の走行性や快適性、完全性は近年かってなかった
ほど著しい進歩を遂げた。これは搭載される電子制御部
品や安全保安部品の増加と車体投影面積の増加によると
ころが大であるが、その一方で車体総重量にほとんど変
化は見られない。これは主要な構成材料である自動車用
薄鋼板の高強度化によって重量増加が相殺されているた
めである。生活水準の向上を背景とした消費者の高級
化、高性能化指向は今後とも続くことと思われるが、同
時にオイルショックの経験に起因する鋭敏化したコスト
意識も根強く存在するためこの傾向は引き続き認められ
よう。したがって自動車用薄鋼板には60〜100kgf/mm2
超える引張強度を有しながら従来30〜40kgf/mm2級の強
度の鋼が有していたのと勝るとも劣らない優れたプレス
加工性を同時に持つことが要求されることとなろう。
このような高強度と加工性の両立を図った薄鋼板として
は特公昭56-11741号公報等で提案されているフェライト
・マルテンサイト二相鋼いわゆるDual phase鋼が著名
である。これは軟質なフェライトに伸びを、硬質なマル
テンサイトに強度を分担させ、その両立を図って強度延
性バランスを改善した鋼であるが、それでも一つの指標
値とされる引張強度と全伸びの積は2000kgf/mm2・%程
度にすぎず、従来の軟鋼板の場合と同様な形状にプレス
成形することは極めて困難となる。さらに改善を図った
鋼種としては変態誘起塑性(Transformation Induced P
lasticity)の活用を意図して残留オーステナイトを混
在させた鋼が特開昭60−43430号公報や特開昭61−15762
5号公報等で提案されている。軟鋼板用の連続焼鈍設備
を利用して製造でき、しかも比較的単純な化学組成なが
ら10〜15%もの残留オーステナイトを含むこれらの鋼は
たとえば100kgf/mm2の引張強度でも全伸びが30%内外に
達する他、曲げ性や穴拡げ性なども自動車用薄鋼板とし
て要求されるレベルを満足し今後広範な利用が期待され
ている。
しかし、これまでに見出された方法で高強度と加工性の
最善の組み合わせを得るために10〜15%程度からさらに
それ以上の残留オーステナイトをフェライトおよびベイ
ナイトと共存させようとすると特開昭62-188729号公報
のように種々の工夫がなされているものの0.20%程度以
上の従来薄鋼板の範疇では一般に考えられていなかった
程のCを含有させる必要がある。このようにCの含有量
が多いとパーライトの比率が大きく冷間圧延で望ましい
圧延率をとることが難しく、連続熱処理ラインでの操業
上種々の困難をまねく。のみならず自動車の車体を組み
立てる際に多用されているスポット溶接で接合部に所要
の強度を付与できないため、従来にない高強度で極めて
良好な加工性をもつにもかかわらずこの種の鋼板を大量
に使用することを妨げていた。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は前記したような従来技術の有する課題を解決
し、より低いC含有量で残留オーステナイトがもたらす
従来発明と同等以上の良好な加工性を有する高強度鋼板
の製造方法を提供するものである。
(課題を解決するための手段) 本発明による高強度鋼板はフェライト、ベイナイト、残
留オーステナイトの混合組織からなることを特徴とし、
目的とする強度を確保するために所要量の残留オーステ
ナイトとベイナイトを、また良好な加工性を得るために
所要量の残留オーステナイトをフェライトと共存させる
必要がある。平衡状態図上でオーステナイト域を広げA1
変態点を下げる元素の量を増せば一般に残留オーステナ
イトは生成しやすくなり、その安定性を調節して変態誘
起塑性による伸びの向上を図ることができる。この種の
元素の代表的なものにNiがありSUS304をはじめとした準
安定オーステナイト系ステンレス鋼に添加されている。
また特公昭44-738号公報や特公昭46-13498号公報のよう
に4〜10%内外のNiを添加して極微細な残留オーステナ
イト粒をマトリクッス中に混在させ低温での靱性を改善
させた鋼がある。このように極めて有用な元素ながらク
ラーク数が0.008と小さいNiは高価であり、多量生産さ
れ安価なことが必須である自動車用薄鋼板にこれほどの
多量添加することはできない。経済性を著しくは損なわ
ない2〜4%のNiを添加した鋼の例にASTM規格のA203鋼
があるが、組織的には何ら特徴のないものであり低温で
の靱性は優れるとしても室温近傍での強度延性バランス
は陳腐である。しかし本発明者らはSiやMnの添加量を適
正化し、軟鋼板の連続焼鈍類似のヒートサイクルからな
る一連の熱処理を施すと相当量の残留オーステナイトが
混在した組織が得られることを見出した。しかもNiのみ
でオーステナイトの安定化を図ったものと異なりCやMn
等の元素による安定化も図られているためMs点とMd点と
の開きが大きく変態誘起塑性の活用が容易であることに
着目し本発明をなしたものである。
すなわち、本発明は重量%でC:0.07〜0.30%、Si:0.30
〜1.50%、Mn:0.20〜2.00%、Ni:1.00〜6.00%、sol.A
l:0.005〜0.100%及び必要に応じてCu,Co,Crのうちの1
種または2種以上を合計1%以下を含み、残部Feおよび
不可避的不純物からなる鋼を熱間圧延し酸洗と圧延率35
〜80%の冷延を行ってから、600〜800℃の二相共存温度
域に加熱し15秒〜5分保持後、1〜200℃/secの速度で2
50〜500℃に冷却し、この温度域内で5秒〜10分保定
し、その後30秒以内に150℃以下まで冷却することを特
徴とする加工性良好な高強度鋼板の製造方法を要旨とす
るものである。
(作用) 最初に本発明の対象とする鋼の成分範囲の限定理由につ
いて述べる。
まず、Cは最も低コストなオーステナイト安定化元素で
あり、二相共存温度域およびベイナイト変態温度域でフ
ェライト中からオーステナイト中に短時間で移動し、そ
の安定度を増す。その結果元素が鋼中で均一分布してい
る時にその化学組成で決まるMs点が室温よりかなり高い
温度であったとしてもMnやNiの分配がもたらす効果と相
乗し室温以下に冷却しても相当量のオーステナイトが残
存する。その結果、従来にない高強度と良好な加工性が
得られる。その添加量は溶接性や衝撃特性を優れたもの
とするには低い方が好ましいが0.07%未満では伸びの向
上が明らかとなるほどの残留オーステナイト量を確保す
ることはできない。一方0.30%を超すようになると残留
オーステナイトは多量に得られるものの加工誘発変態に
よりプレス成形後に存在することとなるマルテンサイト
の量も相当なものとなり諸特性の劣化が著しいし、スポ
ット溶接部で所要の強度を得ることができないため実用
に耐えない。
Siはセメンタイト中に固溶しないためその析出を抑制す
る作用を有し、250〜500℃で暫時保持する間に未変態オ
ーステナイト中に固溶限をはるかに越えるCを濃化さ
せ、その安定度を増す。しかし、本発明のC量の範囲で
はSiが0.30%未満ではこのような効果は明らかではな
く、目的を達成するためには0.70%以上が好ましい。一
方、過剰に添加すると酸洗性を著しく悪化させるほどの
スケールを熱延時に生じることとなるし、またCを黒鉛
として析出させることもある。このため1.50%超の過剰
な添加は避けなければならない。
Mnは二相域からベイナイト変態域への冷却の際にオース
テナイトがパーライトへ分解するのを抑制し、急冷を開
始した時点で存在するオーステナイトをそのままの状態
で500℃以下まで持ち来す上でその添加が極めて有効な
元素である。またNiとともにオーステナイト形成元素に
分類され、その安定に存在する温度域を広げ残留オース
テナイトの生成を容易にする。その量が0.20%未満だと
熱延時に熱間脆性を生じる可能性があり、また500℃ま
で冷却する途上でパーライトが大量に生じるので適当で
ない。しかし、2.00%を超すようになると先に述べたよ
うな目的は達せられるものの、Cの濃化によるオーステ
ナイトの安定化反応に極めて長時間を要することとな
り、連続ラインでの多量生産を事実上不可能なものとす
る。また、バンド組織の形成により特性を劣化させるこ
ともあるから避けなければならない。
また、Niはオーステナイト形成元素であり鉄中に置換型
元素として固溶し、そのMs点を下げる。このため特開昭
62-188729号公報に示されるような従来の発明例よりそ
のC濃度が低くとも、室温以下に冷却した時にオーステ
ナイトをマルテンサイトに変態することなく残存させう
る。またセメンタイトには固溶しないためSi同様に250
〜500℃での保定中にCが炭化物として析出するのを抑
制しながらオーステナイトへの濃化を促進する。しか
し、その量が1.00%未満では添加の効果が認められな
い。また、6.00%を超すと本発明のヒートサイクルによ
れば熱処理完了後に残留オーステナイトの量が30%を超
し、オーステナイトが連結して存在しやすくなるため塑
性誘起変態が一度に起こり、目的とするような大きな伸
びが得られない。
さらに、sol.Alは脱酸元素として、またAlNによる熱延
素材の細粒化、および一連の熱処理工程における結晶粒
の粗大化を抑制することで材質が改善されるため0.005
〜0.100%を添加する。その量が0.005%未満だと目的と
する効果が不十分であり、0.100%を超すと介在物によ
り靱性が劣化することがあるので避けなければならな
い。
本発明の鋼は以上を基本成分とするが、これらの元素お
よびFe以外にP、S、Nその他の一般に鋼に対して不可
避的に混入する元素を含むものである。またオーステナ
イト形成元素のCuやCo、焼入れ性を増す元素であるCr等
を添加し、残留オーステナイト量を増すことは本発明の
目的を達成する上で好ましいことである。しかし、過大
に添加すると複雑な組成の化合物を微細に析出し加工性
を著しく劣化することがあるのでその量は合計で1%以
下に限定する。
次に工程上の限定理由を詳述する。本発明では熱間圧延
した鋼板を酸洗し、圧延率35〜80%の冷延を行う。これ
は引き続いて行う一連のサイクルからなる熱処理後に微
細な残留オーステナイトがフェライトとベイナイトの中
に分散した組織を得ることを目的とする。この圧延率が
35%未満だと組織の微細化が不十分であるため、本発明
に規定した熱処理を施しても十分な量の残留オーステナ
イトが得られず、伸びをはじめとした特性の劣ったもの
しか得られない。その効果は圧延率が増すと飽和する傾
向にあり、80%を超えた冷延を行うことは圧延に要する
動力が莫大なものとなるだけで効果が小さいため適当で
ない。
本発明の一連のサイクルからなる熱処理ではまず最初に
600〜800℃の二相共存温度域に加熱し15秒〜5分保持す
る。本発明の成分系を有する鋼板にこの加熱を行うと固
溶限以上の炭化物はほとんど消滅し、オーステナイトが
40〜80%存在し、フェライトが残余をしめる組織状態が
現出される。拡散定数の大きいCはオーステナイト中に
濃化しフェライト中では希薄となる。このため引き続く
一連のサイクルを経た後では8〜30%の残留オーステナ
イトがフェライトとベイナイトの混在した中に微細に分
散した組織が得られ高強度にして加工性良好な鋼板とす
ることができる。
加熱温度が600℃未満の時、連続ラインで実現すること
のできる時間内では炭化物が溶解せずオーステナイトの
存在量もごく僅かであり、また再結晶も不十分な状態で
あるため後に続く処理が本発明に規定されるものであっ
たとしても高強度にして加工性良好な鋼板とすることは
できない。一方、800℃を超える温度域に加熱すること
は多大なエネルギーを要し不経済であるばかりか表面性
状が劣化する等種々の好ましくない現象を生む。この温
度域での保持時間が15秒未満では未溶解炭化物が存在す
る可能性が大であり、望まれるだけの量のオーステナイ
トが形成されず強度と加工性の両立が図れない。一方、
5分を超えた保持は連続ラインで経済的な多量生産をす
るには適さないし、行ったとしても結晶粒粗大化等によ
り材質が劣化する可能性がある。
本発明ではこの後1〜200℃/secの速度で250〜500℃に
冷却する。これは二相域に加熱して生成させたオーステ
ナイトをパーライトに変態することなくベイナイト変態
域に持ち来し、引き続く処理により室温では残留オース
テナイトとベイナイトとして所定の特性を得ることを目
的とする。この冷却速度が1℃/sec未満ということは臨
界冷却速度以下であることを意味し、オーステナイトの
ほとんどがパーライト変態するため熱処理後にはベイナ
イトも残留オーステナイトもごく僅かの量となり強度も
低く加工性も良好ではない。逆に200℃/secを超えるよ
うだと針状のフェライトが生成し強度延性バランスの劣
化をもたらす原因となる。また鋼板全体にわたって目標
とした温度で冷却を終了することが難しく、形状も工業
的な用途に耐えられないものとなることがある。この冷
却が500℃よりも高い温度で終了するとSiやNiを含んで
いてもその後の保持中に炭化物が急速に生成しオーステ
ナイト中のC濃度が急減するのでそれを室温まで残留す
ることが不可能となる。一方NiやMnのオーステナイト安
定化元素が添加されているとは言え、二相域で生成した
ままの状態ではMs点を250℃未満に下げるほどにオース
テナイト中にCが濃化していないため、そのまま250℃
未満に冷却すると多量のマルテンサイトを生じ、その後
に焼戻されたとしても強度は十分としても加工性は良好
と言える範囲にはなりえない。なお二相域での均熱終了
後550〜700℃までを1〜20℃/sec、それ以下を25〜200
℃/secで冷却し、上段での緩冷中にNiやMn等を残存する
オーステナイト中に濃化させながら清浄なフェライトを
成長させることは残留オーステナイト量の増加にもつな
がり加工性をさらに良好とする好ましい方法である。
この冷却終了後、本発明では250〜500℃に5秒〜10分保
定し、その後30秒以内に150以下まで冷却する。これは
本発明成分の鋼ではオーステナイトからベイナイトへの
変態が二段階に分離することを活用し、炭化物をほとん
ど含まないベイナイトとその部分から掃きだされたCが
濃化しNiやMn等による安定化と合わせてMs点が室温以下
に低下した残留オーステナイト、および二相域加熱中に
純化が進んだ残存フェライトや先の冷却中に成長した清
浄なフェライトの混在した組織を現出させ、高強度と良
好な加工性を両立させることにある。この保定温度が50
0℃よりも高いとその間に炭化物が急速に生成しオース
テナイト中のC濃度が急減するのでそれを残留すること
は不可能となる。一方保定温度が250℃未満だと実質的
にCの拡散が困難となるため未変態オーステナイト中に
Cが濃化せずMs点を室温以下に下げることができないた
め残留オーステナイトを得る上で有効なものとならな
い。この保定時間が5秒未満ではベイナイト変態の進行
が不十分なためCが十分に濃化していないオーステナイ
トは室温までの冷却中にマルテンサイト変態し、得られ
る鋼板は高強度ではあるものの加工性に乏しいものとな
る。また保定時間が10分を超すとベイナイト変態がさら
に進み、前段の反応でCの濃化したオーステナイトも炭
化物を析出してベイナイトに分解するため変態誘起塑性
により加工性を改善する残留オーステナイト量の不足を
もたらすこととなる。この後150℃以下まで冷却するの
に30秒を超える時間要した場合も同様であり、発明の目
的を達し得ない。
なお、以上に説明してきた工程における二相域での加熱
温度や二相域からの冷却が終了した後の保定温度、また
その間の冷却速度は規定の範囲内であれば一定である必
要はなく、その範囲内で変動したとしても最終製品の特
性をなんら劣化させはしないし向上する場合もある。
(実施例) 第1表に成分を示す鋼を熱間圧延し酸洗した後、第2表
に記載するような条件の冷間圧延と一連のサイクルから
なる熱処理を行った。その後0.8%の調質圧延を施して
からJIS5号引張試験片を調製し、ゲージ長さ50mm、引張
速度10mm/minで常温引張試験を行ったところ同表に記載
するような引張強度と全伸びを得た。
本発明試料である試料No.2、4、5、7、8、11、14、
17、18、20、22、23、26、27、30、34はいずれも2500kg
f/mm2・%を超える引張強度と全伸びの積を有すること
から判断できるように高強度であると同時に良好な加工
性を有している。これに対し本発明成分範囲外の鋼a、
c、g、h、i、kは最適と考え得る処理を施しても試
料No.1、3、31〜33、35にあるように、また本発明成分
鋼であっても処理条件に一つでも不適切なところが存在
すると試料No.6、9、10、12、13、15、16、19、21、2
4、25、28、29にあるように引張強度か全伸びのいずれ
か、あるいは両方が劣るため2500kgf/mm2・%未満の引
張強度と全伸びの積しか得られず、加工性良好な高強度
鋼板とはなし得ない。
(発明の効果) 以上の実施例から明らかなように本発明によれば5〜30
%の残留オーステナイトがフェライトおよびベイナイト
と共存することにより引張強度50〜140kgf/mm2の広い範
囲にわたり加工性良好な高強度鋼板を得ることができ
る。しかも従来発明よりもはるかに低いC含有量でこの
ような特性がえられるため、本発明の有する効果は産業
上極めて大きなものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は冷間圧延の後で鋼板に施す熱処理サイクルを示
す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C22C 38/00 302 Z 38/52

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量%でC:0.07〜0.30%、Si:0.30〜1.50
    %、Mn:0.20〜2.00%、Ni:1.00〜6.00%、sol.Al:0.005
    〜0.100%を含み、残部Feおよび不可避的不純物からな
    る鋼を熱間圧延し酸洗と圧延率35〜80%の冷延を行って
    から、600〜800℃の二相共存温度域に加熱し15秒〜5分
    保持後、1〜200℃/secの速度で250〜500℃に冷却し、
    この温度域内で5秒〜10分保定し、その後30秒以内に15
    0℃以下まで冷却することを特徴とする加工性良好な高
    強度鋼板の製造方法。
  2. 【請求項2】Cu、Co、Crのうちの1種または2種以上を
    重量%で合計1%以下添加することを特徴とする請求項
    1記載の加工性良好な高強度鋼板の製造方法。
  3. 【請求項3】二相共存温度域に加熱し15秒〜5分保持後
    の冷却を、550〜700℃までを1〜20℃/sec、それ以下を
    25〜200℃/secとすることを特徴とする請求項1または
    2記載の加工性良好な高強度鋼板の製造方法。
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