JPH0665872B2 - 液圧液体の噴射率制御装置 - Google Patents

液圧液体の噴射率制御装置

Info

Publication number
JPH0665872B2
JPH0665872B2 JP19391885A JP19391885A JPH0665872B2 JP H0665872 B2 JPH0665872 B2 JP H0665872B2 JP 19391885 A JP19391885 A JP 19391885A JP 19391885 A JP19391885 A JP 19391885A JP H0665872 B2 JPH0665872 B2 JP H0665872B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit
pressure
switching element
injection rate
piezoelectric
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP19391885A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6255437A (ja
Inventor
融 吉永
猪頭  敏彦
康行 榊原
幸弘 夏山
重樹 大道
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Soken Inc
Original Assignee
Nippon Soken Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Soken Inc filed Critical Nippon Soken Inc
Priority to JP19391885A priority Critical patent/JPH0665872B2/ja
Priority to US06/813,463 priority patent/US4784102A/en
Priority to FR8612428A priority patent/FR2586758B1/fr
Publication of JPS6255437A publication Critical patent/JPS6255437A/ja
Publication of JPH0665872B2 publication Critical patent/JPH0665872B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 イ.産業上の利用分野 本発明は液圧液体の噴射率、例えば、内燃機関の燃料噴
射率を制御する装置に関する。
ロ.従来の技術、および発明が解決しようとする問題点 例えば内燃機関、特にディーゼルエンジンの燃料噴射に
おいては、燃費の向上、HC,CO,NOx等の排気ガスの制御
の向上、騒音低減化等のため、電子制御化が進んでい
る。
特に最近の傾向として、運転条件に応じた内燃機関の噴
射率制御が要望されており、かゝる噴射率制御として
は、低速低負荷領域においては低噴射率、高速高負荷領
域においては高噴射率であるような制御が必要である。
かゝる要望に沿ったものとして、燃料を一時的に保持す
る制御油圧室および蓄圧室が形成されるとともに、燃料
供給源から間欠的に圧送されてくる燃料をこれら制御油
圧室および蓄圧室に導くための通路が形成され、かつ、
該蓄圧室内の燃料を外部へ噴射するための噴口が穿設さ
れたハウジングと、このハウジング内に収容されるとと
もに上記制御油圧室を区画形成し、印加される電圧に応
じて伸縮してこの制御油圧室を拡縮するピエゾアクチュ
エータと、上記ハウジング内に往復動自在に設けられる
とともに上記制御油圧室および蓄圧室内の圧力を受け、
上記蓄圧室と噴口を連動もしくは遮断するニードル弁
と、上記通路、制御油圧室、および蓄圧室を通常遮断
し、上記通路および制御油圧室内の圧力に応じて開放す
る逆止弁と、上記ピエゾアクチュエータの電圧を制御す
る手段とを備えた燃料噴射弁が知られている(例えば、
特願昭59−271782号「燃料噴射弁」)。該燃料噴射弁に
あっては、上記燃料供給源から供給された燃料は、上記
通路を通り、上記逆止弁を介して制御油圧室および蓄圧
室へ圧送され、上記制御油圧室内の燃料圧が相対的に高
い時、上記ニードル弁は上記蓄圧室と噴口を遮断し、上
記制御油圧室内の燃料圧が相対的に低い時、上記ニード
ル弁は上記蓄圧室と噴口を連通させてこの噴口から燃料
を噴射し、燃料の噴射率を制御するものである。
しかしながら、上述の燃料噴射弁において、その構造お
よびピエゾアクチュエータの制御性に起因して、噴射率
のダイナミックレンジがまだ充分でない面があり、上記
燃費の向上、排気ガスの制御向上および騒音低下が充分
ではないという問題がある。
ハ.問題を解決するための手段、および作用 本発明は上述の問題点を解決し、広いダイナミックレン
ジを有する液圧液体の噴射率を制御する装置を提供する
ことを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明による液圧液体の噴射
率制御装置は、液圧液体を受け入れる一端および逆止弁
手段が設けられた他端を有し所定の液圧を有する液体が
印加された場合のみ上記逆止弁手段を介して液体を排出
する通路手段、および、基台、該基台の一端面と軸方向
において面着する一端を有する第1の中空筒状部材、お
よび該中空筒状部材の中空部に気密封鎖的且つ摺動的に
嵌入される小径部および上記中空筒状部材の中空部の内
径より大きな径を有し上記中空筒状部材の他端に当接す
る大径部を有する第1の摺動部材、により規定された液
圧制御室であって、前記通路手段からの吐出液体を収容
し得るもの、を具備する。また当該装置は、該液圧制御
室とほゞ同心状、且つ前記基台を介して対向的位置に、
前記基台の他端面、および一端が閉鎖され開口他端面が
前記基台の他端面と面着した第2の中空筒状部材の中空
空隙により規定された蓄圧室であって、前記通路手段か
らの液体を逆止弁手段を介して受け入れるもの、を具備
する。さらに当該装置は、軸方向に沿って前記基台に設
けられた穴内に摺動的に嵌入され前記蓄圧室内に設けら
れたバネ体により前記液圧制御室側に付勢される棒体、
および、該棒体と結合され、前記基台に設けられた穴と
ほゞ同軸上に、前記第2の中空筒状部材の閉鎖部に穿孔
され先端に噴口が形成された噴射穴手段内に挿入され前
記棒体の摺動に応答して前記噴口の開度を変化させる弁
部を有するニードル弁手段、一端が前記第1の摺動部材
の大径部の他面と面着し、他端が固定された、少くとも
軸方向に伸縮可能な圧電性駆動手段、および該圧電性駆
動手段に所定の電圧を印加する回路部および該圧電性駆
動手段に蓄積された電荷を放出する回路部を有する電気
回路を具備する。
上記制御装置においては、前記液圧制御室内の液体圧力
が、該液圧制御室内に前記通路手段を介して挿入される
液体および前記電気回路により印加された電圧に応答し
て伸縮する前記圧電性駆動手段により摺動される前記第
1の摺動部材により規定される。また上記制御装置にあ
っては、基本的に前記通路手段を介して挿入される液体
により規定される前記蓄圧室内の液体圧力と前記液圧制
御室内の液体圧力との圧力差が所定の関係にあるとき、
前記ニードル弁手段が、上記圧力差に応答して前記噴口
から前記蓄圧室内の液体を排出するように作動するが、
前記電気回路より前記圧電性駆動手段に印加する電圧又
は前記圧電性駆動手段に蓄積された電荷放出量を制御し
て前記液圧制御室内の圧力を制御することにより前記ニ
ードル弁手段のリフト量を制御し前記噴口から排出する
液体の量を制御する。
ニ.実施例 以下添付図面を参照して本発明の実施例について述べ
る。以下の実施例においては、本発明の液圧液体の噴射
率制御装置として、内燃機関の燃料噴射制御装置を例示
する。
第1図は本発明の一実施例に係る燃料噴射弁すなわちア
キュームレータノズル1の断面図を示す。このアキュー
ムレータノズル1はエンジンの燃焼室内に燃料を噴射す
るために用いられるものであって、各気筒に1個ずつ、
例えば4気筒の場合4個、装着される。図示しない公知
の列型噴射ポンプから圧送されてきた燃料は、後述する
ように、入口ポート11からほのアキュームレータノズル
1内のアキュームレータ(蓄圧)室40に流入し、ニード
ル弁12の開閉動作によって噴口13から噴射される。噴射
ポンプによる送油時期は、通常のように各々の気筒の圧
縮上死点(TDC)近辺ではなく、その充分前、例えば圧
縮上死点前(BTDC)60゜クランクアングルには既に終了
している。噴射ポンプによる1回の送油量は、従来公知
のように噴射ポンプのレバー開度で調量される。
アキュームレータノズル1のハウジングは、圧電性アク
チュエータとしてのピエゾアクチュエータ31を保持する
アクチュエータ保持体としてのピエゾホルダ20、後述す
るように液圧制御室としての制御油圧室34を規定する中
空円筒形の隔離基台(ディスタンスピース)21、制御油
圧室34の底部を規定しアキュームレータノズル1を保持
する保持基台(ノズルホルダ)22、および後述する蓄圧
室としてのアキュームレータ室を規定し下端部が閉鎖さ
れた中空円筒形のノズルボディー23によって形成され
る。ピエゾホルダ20はピエゾアクチュエータ31を固定す
るように一端が閉鎖され、他端の開口部側にはディスタ
ンスピース21が面着配設され、このディスタンスピース
21のピエゾホルダ20とは反対側には対向して同心状にノ
ズルホルダ22が設けられている。ノズルホルダ22はフラ
ンジ24をディスタンスピース21に密着されており、この
ノズルホルダ22とディスタンスピース21とピエゾホルダ
20は、ノズルボディー23により外周から相互に密着して
一体結合されている。例えば、ノズルボディー23内壁に
形成されたネジ穴にこれらノズルホルダ20が螺入される
ことにより、ノズルホリダ22、ディスタンスピース21お
よびノズルホルダ20がノズルボディー23と一体結合され
る。
ピエゾホルダ20の内部に形成されたボア30には、ピエゾ
アクチュエータ31とピストン32と皿ばね33が収容されて
いる。ピエゾアクチュエータ31の上端はボア30の底部す
なわち、ピエゾホルダ20の底部に固定され、またピエゾ
アクチュエータ31の下端がピストン32の上面が面着連結
されている。ピエゾアクチュエータ31の外径は、後述す
るようにピエゾアクチュエータ31の伸張収縮変位を考慮
してボア30の内径よりも小さくしてある。ピストン32は
ボア30の内径とほゞ同じ径を有する大径部321と、ボア3
0内径、例えば15mmφより径の小さい、例えば12mmφの
小径部322とから成る。すなわちピストン32は、大径部3
21がボア30内において摺動自在であり、且つ、小径部32
2がディスタンスピース21のボア211内に摺動自在である
ように形成され、これらボア30,31内に収容されてい
る。尚、上記の如く、小径部322の径をボア30の内径、
すなわちピエゾアクチュエータ31の径より小さくしてい
るのは、ピエゾアクチュエータ31に大きな応力を繰返し
印加した場合、アクチュエータ31にかゝる受圧力を緩和
し、ピエゾアクチュエータ31の劣化および破壊を防止す
るためである。
ディスタンスピース21の下部とノズルホルダ22とが密着
して結合されている。ピストン32の下面とノズルホルダ
22の上面との間、およびディスタンスピース21の内壁で
規定される空隙には、ピストン32の摺動によりその容積
が変化する、制御油圧室34が形成される。又、ピストン
32のOリング323は制御油圧室34の油密を一定に保つの
に用いられる。
ノズルホルダ22の軸中心に穿孔されたボア221には、ニ
ードル弁12の受圧棒121が気密性を保って摺動自在に収
容されている。ニードル弁12は上記受圧棒121と、弁体1
22に分割されこれらはピン123で結合されている。弁体1
22はノズルボディー23の中心軸に穿孔された小径ボア23
1内で摺動自在に収容されている。この様にニードル弁1
2を受圧棒121と弁体122の2つに分割したのは、ノズル
ホルダ22のボア221と、ノズルボディ23のボア231の軸が
若干ずれてもニードル弁12が両者の中で摺動自在となる
様にする為である。
ノズルボディー23はディスタンスピース21の内径と同等
の内径を有するボアがアキュームレータ室40を規定し、
該アキュームレータ室40内にはニードル弁12が昇降自在
に収容され、さらにニードル弁12を常に閉弁方向へ付勢
しているばね41が設けられている。
ディスタンスピース21には閉弁方向にばね50aにより付
勢された逆止弁(チェック弁)50が設けられ、所定の圧
力の燃料が印加された場合、入口ポート11と制御油圧室
34とを連通する。また、ノズルホルダ22にも閉弁方向に
ばね51aにより付勢された逆止弁51が設けられており、
入口ポート11及び油圧制御室34とアキュームレータ室40
とを連通する。
ピエゾホルダ20、ディスタンスピース21、ノズルホルダ
22は、ノックピン(図示せず)により位置ぎめされてい
る。従って入口ポート11に流入する燃料は、通路54、逆
止弁50、通路55を通り油圧制御室34に導かれる。さらに
通路56、逆止弁51を通りアキュームレータ室40に導かれ
る。
前述の制御油圧室34の容積は、ピエゾアクチュエータ31
が軸方向に膨張し、皿ばね33に抗してピストン32を押下
げたとき収縮する。一方、ピエゾアクチュエータ31が軸
方向に収縮したときあるいはピエゾアクチュエータ31を
収縮させるのに充分な高圧の燃料が油圧制御室34に供給
されたとき、ピストン32を押し上げてピエゾアクチュエ
ータ31を収縮させ、制御油圧室34の容積が膨張する。
ピエゾアクチュエータ31は、例えば、直径15mm、厚さ0.
5mmの円板状の圧電トランスデューサ(PZT)素子と、直
径15mm、厚さ0.01mmの銅板とを交互に積層して円柱状に
したものであり、各々のPZT素子の厚み方向に並列に電
圧を印加できるように、第1図に図示の如く、リード線
35と上記銅板とが結合される。リード線35は絶縁索環
(グロメット)36を介してピエゾホルダ20の外部へ伸び
ており、後述する電気回路100に接続されている。PZT素
子は、例えばチタン酸ジルコン酸鉛を主成分として焼成
された強誘電体セラミックスが用いられる。該強誘電体
セラミックは、ピエゾ効果を有する代表的な素子であ
る。その物性は、上記の1個当り、厚み方向に500Vの電
圧を印加すると0.5μmだけ厚みが増し、逆に500Vの電
圧が発生している時その両端を短絡してその蓄積電荷を
放出させると0.5μm厚みが減少する。また厚み方向に2
00kg/cm2の圧力を印加すると、その収縮に伴って厚み
方向に200Vの電圧を発生する。本実施例においては、ピ
エゾアクチュエータ31は、PZT素子を100枚、電気的並列
に結合してあるので、500Vの電圧を印加すると合計で50
μmの伸長が得られる。かゝるピエゾアクチュエータ31
の軸方向伸張収縮によりピストン32が上下動することと
なる。またピストン32を介して収縮されることにより、
電荷が蓄積される。
第2図はピエゾアクチュエータ31に印加する電圧を制御
すると同時にピエゾアクチュエータ31に蓄積された電荷
を放出制御する電気回路100を示す。
第2図において、ピエゾアクチュエータ31がリード線35
により電気回路に接続されている。電気回路100は、ピ
エゾアクチュエータ31に電圧を印加するための回路系
統:電源101、コンデンサ120、サイリスタ103およびコ
イル121、およびピエゾアクチュエータ31に蓄積された
電荷を放出するための回路系統:コイル122、サイリス
タ104、コンデンサ105、npnトランジスタ106、抵抗器10
7から構成されている。
蓄積電荷放出回路系統は、ピエゾアクチュエータ31に蓄
えられた電荷の放出量を制御するものであり、ピエゾア
クチュエータ31の蓄積電荷は、コイル122およびサイリ
スタ104を介してコンデンサ105に移動する。その移動量
は、コンデンサ105と並列に接続されたnpnトランジスタ
106のオン動作を変化させることによりコンデンサ105の
両端の電圧を調整することにより調整できる。尚、かゝ
る制御については全体の動作説明時において詳述する。
電圧印加回路系統はサイリスタ103を導通させて、コン
デンサ120およびコイル121により規定される共振特性で
電源101からの電圧をピエゾアクチュエータ31に印加す
る。
以下、本実施例に基づく燃料噴射率制御装置の動作を述
べる。
エンジンのある気筒のピストンが圧縮上死点前90゜クラ
ンクアングルの位置にきた時、その気筒に取り付けられ
ているアキュームレータノズル1に対して列型噴射ポン
プ(図示せず)の対応するポンプユニット(図示せず)
から燃料が吐出され始める。この吐出された燃料は噴射
鋼管(図示せず)を経てアキュームレータノズル1の入
口ポート11に到り、通路54を経て逆止弁50を押し下げ
る。これにより印加された圧送燃料が、通路55を通り油
圧制御室34に流入すると共に、通路56を経て逆止弁56を
押し下げアキュームレータ室40にも流入する。
PZT素子で構成されたピエゾアクチュエータ31に450kg/
cm2以上の圧力(力に換算すると800kg以上)が繰り返し
加わった場合、ピエゾアクチュエータ31が劣化したり破
壊したりする恐れがあるが、前述の如く、ピストン32の
小径部322はピエゾアクチュエータ31の素子の外径に比
べ小さくしてあるので、ピエゾアクチュエータ31に加わ
る受圧力が緩和され、劣化ないし破壊が防止される。ま
た、ピストン32の大径部321の下面と、ディスタンスピ
ース21の間に皿ばね33が入れてあり、ピエゾアクチュエ
ータ31の収縮の際、ピストン32を皿ばね33のバネ力によ
り上昇させることができる。皿ばね33を制御油圧室34内
に装入することも可能であるが、制御油圧室34内の容積
は出来るだへ小さい方が、アキュームレータノズル121
の応答性が良好となる為、本実施例においては、皿ばね
33は制御油圧室34の外部に設けてある。
ここで、ニードル弁12に作用する燃料圧に関し、下向き
に作用する圧力についての受圧面積はニードル弁12の最
大断面積に等しいのに対し、上向きに作用する圧力につ
いての受圧面積は、最大断面積からニードル弁12の下端
部46がシート面47に密着する部分を差引いた分の断面積
である。したがってニードル弁12に作用する力は下向き
の成分の方が大きく、また、ばね41の力でニードル弁12
は着座状態を維持し、噴口13を閉塞している。しかして
アキュームレータノズル1に供給された燃料は、アキュ
ームレータ室40と制御油圧室34の中に圧縮されながら流
入し、蓄圧される。ポンプ(図示せる)からの燃料供給
量が少ない時、この圧力は100kg/cm2程度であるが、燃
料供給量が多い時の圧力は675kg/cm2程度になる。ポン
プからの送油は圧縮上死点前60゜には終了する。送油が
終了すると、逆止弁50はばね50aの弾発力によって閉弁
し、同様に逆止弁51もばね51aにより閉弁する。よって
入口ポート11からの通路54を閉じると共に、制御油圧室
34とアキュームレータ室40との導通も遮断される。アキ
ュームレータノズル1はこの状態を維持しつつ噴射まで
待機する。
第2図を参照して述べると、電気回路100は、圧縮上死
点90゜において、サイリスタ103を導通して電源101から
300VDCの電圧をコイル121を介してピエゾアクチュエー
タ31に印加し、ピエゾアクチュエータ31を伸長させてお
く。この場合、コンデンサ120とコイル121のLC共振によ
りピエゾアクチュエータ31の端子電圧は400V程度に上昇
する。その後コンデンサ103をオフにする。ポンププラ
ンジャ(図示せず)により燃料の圧送行程に入ると、油
圧制御室34、アキュームレータ室40の圧力が上昇する。
これによりピエゾアクチュエータ31には圧力に応じた電
荷がさらに発生蓄積され、1シリンダ1行程あたりの燃
料噴射量が少ない。例えば10mm3/st(ストローク)で
ある場合、ピエゾアクチュエータ31の端子電圧は500V程
度まで上昇する。また燃料噴射量が多い、例えば60mm3
/stである場合、ピエゾアクチュエータ31の端子電圧は
800V程度まで上昇する。この状態で噴射時期まで待機す
る。
噴射時期、例えば圧縮上死点前10゜になった時、サイリ
スタ104を導通にすると、ピエゾアクチュエータ31の蓄
積電荷がコンデンサ105に移動し、ピエゾアクチュエー
タ31の電圧は低下する。すなわち、電圧が低下した分だ
けピエゾアクチュエータ31の電圧は低下する。それによ
り電圧が低下した分だけピエゾアクチュエータ31の電荷
が放出される。その電荷の放出量に応じピエゾアクチュ
エータ31の容積は収縮するから、皿ばね33の復元力によ
りピストン32が押し上げられ油圧制御室34の容積が増
し、油圧制御室34内の圧力が低下する。従って油圧制御
室34とアキュームレータ室40との間に急激かつ大きな圧
力差が生じニードル弁12はその圧力差に応じたリフト量
だけ開弁する。これにより噴口13からアキュームレータ
室40内の燃料が噴射し、かゝる噴射に伴いアキュームレ
ータ室40の圧力が低下し、油圧制御室34との圧力とアキ
ュームレータ室40の圧力との差が或る程度の範囲内にな
った時、ニードル弁12は閉弁となり、噴口13からの燃料
噴射は停止する。
従って、固定的に適宜設定された皿ばね33、ばね40,50
a,51aのばね力の下で、ニードル弁12が開弁する際のリ
フト量はピエゾアクチュエータ31の収縮量を変化させる
ことにより制御できる。このピエゾアクチュエータ31の
収縮量は、前述の如く、トランジスタ106を適宜オン/
オフさせることによりコンデンサ105の両端の電圧を制
御することで決定できるのである。
ピエゾアクチュエータ31の電圧変化(横軸V)に対する
変位量(縦軸:ΔP)を荷重L1〜L7(単位kg)をパラメ
ータとして第3図に示す。尚、荷重L1〜L7はピエゾアク
チュエータ31の外径15mmに対するものであり、かっこ内
に等価圧力(単位kg/cm2)を示している。第3図より
電圧変化が大きい程、変位量が増加することが判る。ま
たピエゾアクチュエータ31に加わる荷重(又は圧力)が
大きい程、その圧縮力によりピエゾアクチュエータ31の
変位量ΔPが小さくなる。噴射量が少ない10mm3/stの
時、ピエゾアクチュエータ31に加わる荷重は約200kg
(圧力では約110kg/cm2)、ピエゾアクチュエータ31の
端子間電圧は約500Vとなる為、この時ピエゾアクチュエ
ータ31の両端を短絡させると、ピエゾアクチュエータ31
の収縮する変位量は第3図のb点で示され、約32μmで
ある。同様に噴射量の多い60mm3/stの場合、ピエゾア
クチュエータ31に加わる荷重は800kg(圧力では約450kg
/cm2)、電圧は800Vとなる。従って変位量はa点で示
される約31μmとなる。この様な制御では、ニードル弁
12が、少量の燃料噴射の際にも、大量の燃料噴射の際に
もほぼ同じ程度のリフトの変位が瞬時に行なわれる。従
ってそのまゝでは、低流量程噴射圧力が低い為、大流量
時より噴射率は低くはなるが、瞬時に最大リフト量まで
達してしまうため、少量時に噴射率が高く、噴射期間も
短かく、騒音が高くなってしまう。
望ましい噴射率は、回転数、負荷に応じて噴射率が可変
になることであり、低速低負荷時には噴射率が低く、高
速高負荷時には噴射率が高くなることである。
本発明においてはニードル弁12のリフト量を可変にして
これを可能とする。すなわち、前述の様に、トランジス
タ106によりコンデンサ105の両端の電圧を制御し、最大
燃料噴射(60mm3/st)時にはピエゾアクチュエータ31
の収縮量を最大となる様に、一方、それよりも燃料噴射
量が少なくピエゾアクチュエータ31に加わる荷重が減る
につれ、ピエゾアクチュエータ31の収縮量が減るように
制御する。低速時には第3図のc点がd点に変化する様
に、トランジスタ106でピエゾアクチュエータ31の電荷
の放出量を制御する。また、高速時には第3図のa点が
e点に変化する様に電荷の放出量を制御する。さらに、
中速時には、第3図のc−dとa−eの線の間をとるよ
うに制御すると理想的な噴射率が得られ、燃料噴射率の
ダイナミックレンジが広がることになる。
以上のトランジスタ106による電圧制御は、通常、各エ
ンジン条件、例えば回転数、レバー開度等での適正値を
求めコンピュータで上記に適合するようマップ制御をす
ることにより行うことができる。または、より簡単な方
法としては、少なくとも回転数、レバー開度に比例する
様にアナログ制御を行なっても良い。
第2図の抵抗器107は次の噴射までにコンデンサ105に蓄
積された電荷を放出させるために用いる。
第4図(a)〜(e)および第5図(a)〜(e)にそ
れぞれ、横軸を時間とし、プランジャー位置PL-L、ピエ
ゾアクチュエータ31の電圧V31、制御油圧室34の圧力
P34、アキュームレータ室40の圧力P40、および噴射率ER
を示す。第4図(a)〜(e)に噴射量の少ない(10mm
3/st)場合を第5図(a)〜(e)に噴射量の多い(6
0mm3/st)場合を示す。
燃料噴射量の少ない第4図(a)〜(e)についてまず
述べる。
時点t1以前において、第2図のトランジスタ106を作動
させ、ピエゾアクチュエータ31の端子電圧V31を200Vに
する(第4図(b))。この場合、制御油圧室34の圧力
P34およびアキュームレータ室40の圧力P40はそれぞれ70
kg/cm2、100kg/cm2であり、この圧力差によってはニ
ードル弁12は作動せず、噴口13からの噴射は生じない
(第4図(c)〜(e))。次いで圧縮上死点前(BTD
C)90゜において、すなわち時点t1において、第2図に
図示のサイリスタ103を導通させ、ピエゾアクチュエー
タ31の端子電圧を約400Vまで上げる(第4図(b))。
その後サイリスタ103をオフにする。燃料の圧送行程に
入ると、油圧制御室34内の圧力P34およびアキュームレ
ータ室40内の圧力P40がそれぞれ、70kg/cm2→100kg/c
m2、100kg/cm2→150kg/cm2に向って上昇する(第4図
(c),(d)。これによりアクチュエータ31には、以
前の圧力差(70kg/cm2〜100kg/cm2)により大きな圧
力差(P34〜P40)に応じた圧力が印加され、この大きな
圧力の分だけアクチュエータ31に電荷が蓄積され、端子
電圧は500V程度まで上昇する(第4図(b))。上記の
燃料の圧送行程は、圧縮上死点前60゜程度まで行なわ
れ、その後は燃料噴射時まで、この状態を維持する。噴
射時期、例えば圧縮上死点前(BTDC)10゜になったと
き、すなわち時点t2になったとき、第2図に図示のサイ
リスタ104を導通にする。これによりピエゾアクチュエ
ータ31の蓄積電荷がコンデンサ105に移動し、ピエゾア
クチュエータ31の端子電圧31は低下する。ピエゾアクチ
ュエータ31の端子電圧V31の低下に応じてピエゾアクチ
ュエータ31の容積は収縮する。ピエゾアクチュエータ31
の端子電圧31はトランジスタ106の制御により、時点t1
以前と同じ値、すなわち200Vにする。これにより、皿ば
ね34によりピストン32が押し上げられ、制御油圧室34の
容積が増加し、その圧力P34は70kg/cm2程度となる(第
4図(b))。かゝる圧力降下はピエゾアクチュエータ
31の収縮および制御油圧室34の容積増加に応じて迅速に
行なわれる。一方、アキュームレータ室40の圧力P
40は、150kg/cm2であるから、その圧力差(150〜70kg
/cm2)に応じたリフト量だけニードル弁12が開弁す
る。これにより噴口13からアキュームレータ室40内の燃
料が噴射する(第4図(e))。かゝる燃料噴射によ
り、アキュームレータ室40内の圧力P40は100kg/cm2
度に低下する(第4図(d))。
次いで燃料噴射量の少ない第5図(a)〜(e)につい
て述べる。
第5図(b)において、時点t1′,t2′はそれぞれ第4
図(b)に図示の、サイリスタ103を導通させてピエゾ
アクチュエータ31の端子電圧V31を上昇させる時点t1
サイリスタ104を導通させてピエゾアクチュエータ31の
端子電圧を低下させる時点t2に対応する時点である。
時点t1′以前において、ピエゾアクチュエータ31の端子
電圧V31を0Vにする(第5図(b))。この場合制御油
圧室34の圧力P34、アキュームレータ室40の圧力P40はそ
れぞれ120kg/cm2、180kg/cm2である(第5図(c),
(d))。この圧力差によってはニードル弁12は作動し
ない。次いで圧縮上死点前(BTDC)90゜、すなわち時点
t1′においてサイリスタ103を導通させ、ピエゾアクチ
ュエータ31の端子電圧を第4図(b)と同様約400Vまで
上昇させる。その後サイリスタ103をオフにする。燃料
の圧送行程に入ると、第4図に図示の場合と同様、圧力
P34およびP40がそれぞれ、120kg/cm2→450kg/cm2、18
0kg/cm2→675kg/cm2に向って上昇する。かゝる圧力上
昇によりピエゾアクチュエータ31の端子電圧は800V程度
まで上昇する。噴射時期、すなわち時点t2′において、
サイリスタ104を導通し、ピエゾアクチュエータ31の端
子電圧V31が零になるようにトランジスタ106を作動させ
る。これにより制御油圧室34の圧力P34は時点t1′以前
の圧力120kg/cm2に向って急速に低下する。かゝる圧力
P34の低下により、制御油圧室34の圧力P34とアキューム
レータ室40の圧力P40との圧力差(675kg/cm2〜120kg/
cm2)は、燃料噴射量の少ない第4図の場合に比して大
きい。従ってニードル弁12のリフト量も第4図に比して
大きくなり、その結果として、噴口13から噴射する燃料
の量も多くなり、この噴射率ER(第5図(e))は、第
4図(e)の場合に比して大きくなる。
このように燃料噴射量に応じて噴射率を制御することが
できる。これにより、第1図に図示の制御装置のダイナ
ミックレンジが大となり、燃費の向上、エミッションの
向上、騒音の低下を図ることができる。
第6図(a)〜(e)にパイロット噴射を行なう場合の
プランジャー位置PL-L、ピエゾアクチュエータ31の電圧
V31、制御油圧室34の圧力P34、アキュームレータ室40内
圧力P40および噴射率ERの特性図を示す。第4図(a)
〜(e)と同様、圧縮上死点前(BTDC)90゜、すなわち
時点t1″でサイリスタ103を導通し、ピエゾアクチュエ
ータ31の電圧を400V程度まで上昇させて、ピエゾアクチ
ュエータ31を伸長させる。圧縮上死点前(BTDC)10゜で
サイリスタ104を導通させピエゾアクチュエータ31の端
子電圧を400Vに制御する。燃料の圧送行程に入ると、圧
力P34,P40はそれぞれ70kg/cm2→100kg/cm2、100kg/c
m2→150kg/cm2と昇圧され、ピエゾアクチュエータ31の
端子電圧V31は500V程度まで上昇する。圧縮上死点前(B
TDC)10゜、すなわち時点t2″で、アクチュエータ31の
端子電圧V31が400V程度となるようにサイリスタ104およ
びトランジスタ106を作動させ、次に、上死点(TDC)、
すなわち時点t3でピエゾアクチュエータ31の端子電圧を
200V程度に階段状に下げると第6図(e)に図示の如く
パイロット噴射が可能となる。
以上の制御により、噴射率の低いパイロット噴射とメイ
ン噴射を行なうことが出来、アイドル時の騒音を低減出
来る。
電気回路についての第2の実施例を第7図に示す。第2
図と異なるのはサイリスタ108がおよびコイル123の直列
回路がピエゾアクチュエータ31と並列に設けられた点で
ある。
第7図に図示の電気回路100′を用いてパイロット噴射
を行なう場合を第8図に示す。第8図(a)〜(e)は
第6図(a)〜(e)に対応している。上死点前(BTD
C)10゜、時点t2で、サイリスタ104を導通し、ピエゾ
アクチュエータ31の電荷をトランジスタ106で一部放出
し、パイロット噴射を行なう。次にサイリスタ103を導
通し再びピエゾアクチュエータ31に端子電圧V31が500V
程度になるように電荷を蓄える。その後サイリスタ108
を導通しピエゾアクチュエータ31に残った電荷をすべて
放出し、メイン噴射を行なわせる。
電気回路についての第3の実施例を第9図に示す。
第9図の電気回路100bからは、第2図に図示のトランジ
スタ106を除去しており、ピエゾアクチュエータ31の電
荷をサイリスタ109で固定容量のコンデンサ110に放出
し、ニードル弁12と僅かにリフトさせて僅かに燃料噴射
を行なった後、サイリスタ108でピエゾアクチュエータ3
1の残りの電荷を放出することにより初期の噴射率の低
い噴射を可能とするためのものである。
この場合も、運転条件全域で行なっても良いしアイドル
時のみ騒音低減のため行なっても良い。
電気回路についての第4実施例を第10図に示す。
第10図は、多気筒エンジンにこのアキュームレータノズ
ル1を適用する場合、各気筒の初期噴射率、噴射量を補
正可能とする回路100cを示す。
第10図に図示の電気回路100cは、第9図に図示の電気回
路のコイル123、サイリスタ108の直列回路に代えて、抵
抗器124、コンデンサ125の並列回路と該並列回路と直列
に設けられたサイリスタ126とが、ピエゾアクチュエー
タ31に並列に接続されている。抵抗器107,124はそれぞ
れ、コンデンサ110,125に蓄積された電荷をその時定数
に従って放出するためのものである。
第1の放出回路系:サイリスタ126、コンデンサ125、抵
抗器124は、初期噴射率を非常に低くした噴射のために
作動する。
第2の放出回路系:コイル122、サイリスタ109、コンデ
ンサ110、抵抗器107は第9図の放出回路と同様である。
すなわち、この回路もニードル弁12を僅かにリフトさ
せ、僅かな燃料噴射を行うことができる。
一方第10図のコンデンサ110,125の容量を各気筒につい
て調整すると、噴射率、噴射量を各気筒で合わせること
が出来る。
さらに第10図の回路に第9図に図示の、サイリスタ108
およびコイル123の直列回路をピエゾアクチュエータ31
に並列に設けることもできる。これにより2度パイロッ
ト噴射した後、メイン噴射をすることが可能となる。
以上述べた様に、本発明によれば、アキュームレータノ
ズル1において、ピエゾアクチュエータ31の電荷の放出
量を任意に制御して、ニードル弁12のリフト量を任意に
制御し、噴射率のダイナミックレンジを拡大することが
可能となる。
かゝるダイナミックレンジの拡大により、内燃機関の燃
費の向上、排気ガスの排出制御向上および騒音の低下が
図られることとなる。
以上、内燃機関の燃料噴射制御装置に用いられるアキュ
ームレータノズルを例示して本発明を述べたが、本発明
はこれに限定されることなく、一般的な液圧液体の噴射
率制御装置に適用し得ることは云うまでもない。
ホ.発明の効果 本発明によれば、噴射率のダイナミックレンジを拡大し
得る液圧液体の噴射率制御装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例としての燃料噴射弁の断面
図、 第2図は第1図の燃料噴射弁の噴射率を制御するための
電気回路の一実施例を示す回路図、 第3図は第1図の燃料噴射弁のピエゾアクチュエータの
変位を示す特性図、 第4図(a)〜(e)〜第6図(a)〜(e)は、第1
図〜第3図にもとづく燃料噴射制御を示す特性図、 第7図は第2図の電気回路の第1の変形形態図、 第8図(a)〜(e)は第7図電気回路による燃料噴射
制御を示す特性図、 第9図〜第10図は第2図の電気回路の他の変形形態図、
である。 (符号の説明) 1……アキュームレータノズル、 11……入口ポート、 12……ニードル弁、 13……噴口、 20……ピエゾホルダ、 21……ディスタンスピース、 22……ノズルホルダ、 23……ノズルボディ、 24……フランジ、 30……ボア、 31……ピエゾアクチュエータ、 32……ピストン、 33……皿ばね、 34……制御油圧室、 35……リード線、 36……グロメット、 40……アキュームレータ室、 41……ばね、 46……ニードル弁下端部、 47……シート面、 50,51……チェック弁、 50a,51a……ばね、 54,55,56……通路、 100……電気回路、 121……受圧棒、 122……弁体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 夏山 幸弘 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式会 社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 大道 重樹 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式会 社日本自動車部品総合研究所内 (56)参考文献 特開 昭61−145329(JP,A) 特開 昭60−111043(JP,A) 特公 平4−67026(JP,B2)

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液圧液体を受け入れる一端および逆止弁手
    段(50,50a)が設けられた他端を有し所定の液圧を有す
    る液体が印加された場合のみ上記逆止弁手段を介して液
    体を排出する通路手段(54)、 基台(22)、該基台の一端面と軸方向において面着する
    一端を有する第1の中空筒上部材(21)、および該中空
    筒状部材の中空部に気密封鎖的且つ摺動的に嵌入される
    小径部(322)および上記中空筒状部材の中空部の内径
    より大きな径を有し上記中空筒状部材の他端に当接する
    大径部(321)を有する第1の摺動部材(32)、により
    規定された液圧制御室(34)であって、前記通路手段
    (54)からの吐出液体を収容し得るもの、 該液圧制御室とほゞ同心状、且つ前記基台(22)を介し
    て対向的位置に、前記基台(22)の他端面、および一端
    が閉鎖され開口他端面が前記基台の他端面と面着した第
    2の中空筒状部材(23)の中空空隙により規定された蓄
    圧室(40)であって、前記通路手段(54)からの液体を
    逆止弁手段(51,51a)を介して受け入れるもの、 軸方向に沿って前記基台(22)に設けられた穴(221)
    内に摺動的に嵌入され前記蓄圧室(40)内に設けられた
    バネ体(41)により前記液圧制御室(34)側に付勢され
    る棒体(121)、および、該棒体と結合され、前記基台
    (22)に設けられた穴(221)とほゞ同軸上に、前記第
    2の中空筒状部材(23)の閉鎖部に穿孔され先端に噴口
    (13)が形成された噴射穴手段(123)内に挿入され前
    記棒体の摺動に応答して前記噴口の開度を変化させる弁
    部(122,46,47)を有するニードル弁手段、 一端が前記第1の摺動部材(32)の大径部(321)の他
    面と面着し、他端が固定された、少くとも軸方向に伸縮
    可能な圧電性駆動手段(31)、および、 該圧電性駆動手段に所定の電圧を印加する回路部および
    該圧電性駆動手段に蓄積された電荷を放出する回路部を
    有する電気回路(100)、 を具備し、 前記液圧制御室(34)内の液体圧力が、該液圧制御室内
    に前記通路手段(54)を介して挿入される液体および前
    記電気回路(100)により印加された電圧に応答して伸
    縮する前記圧電性駆動手段(31)、により摺動される前
    記第1の摺動部材(32)により規定され、 前記通路手段(54)を介して挿入される液体により規定
    される前記蓄圧室(40)内の液体圧力と前記液圧制御室
    (34)内の液体圧力との圧力差が所定の関係にあると
    き、前記ニードル弁手段が、上記圧力差に応答して前記
    噴口(13)から前記蓄圧室(40)内の液体を排出するよ
    うに作動するものであって、 前記電気回路(100)より前記圧電性駆動手段(31)に
    印加する電圧又は前記圧電性駆動手段に蓄積された電荷
    放出量を制御して前記液圧制御室(34)内の圧力を制御
    することにより前記ニードル弁手段のリフト量を制御し
    前記噴口(13)から排出する液体の量を制御することを
    特徴とする、液圧液体の噴射率制御装置。
  2. 【請求項2】前記電気回路(100)の電圧印加回路部
    が、直流電源(101)、該直流電源と前記圧電性駆動手
    段(31)とを断続するスイッチング素子(103)、およ
    び前記直流電源がLC共振特性に基いて前記圧電性駆動手
    段に印加させるようにしたLC回路(120,121)を有す
    る、特許請求の範囲第1項に記載の噴射率制御装置。
  3. 【請求項3】前記電気回路(100)の蓄積電荷放出回路
    が、前記圧電性駆動手段(31)と並列に接続されたコン
    デンサ(105)、抵抗器(107)および第1のスイッチン
    グ素子(106)および該並列回路素子と前記圧電性駆動
    手段との間に接続された第2のスイッチング素子(10
    4)を有し、 第2のスイッチング素子を作動させ、且つ第1のスイッ
    チング素子の制御によりおよび前記コンデンサおよび抵
    抗器により規定される特性に従って前記圧電性駆動手段
    の蓄積電荷量を調整する、特許請求の範囲第1項又は第
    2項に記載の噴射率制御装置。
  4. 【請求項4】前記電気回路(100)の蓄積電荷放出回路
    が、 前記圧電性駆動手段(31)と並列に接続されたコンデン
    サ(105)、抵抗器(107)および第1のスイッチング素
    子(106)、およびこれら並列回路素子と前記圧電性駆
    動手段との間に接続された第2のスイッチング素子(10
    4)を有する第1の蓄積電荷放出回路、および 該第1の蓄積電荷放出回路、および前記圧電性駆動手段
    (31)と並列に接続され、第3のスイッチング素子(10
    8)を有する第2の蓄積電荷放出回路、 を具備し、 前記第1の蓄積電荷放出回路の第2のスイッチング素子
    を作動させ且つ第1のスイッチング素子の制御によりお
    よび前記コンデンサおよび抵抗器により規定される特性
    に従って、前記圧電性駆動手段の第1の蓄積電荷放出制
    御を行ない、 前記第2の蓄積電荷放出回路の第3のスイッチング素子
    の作動により前記圧電性駆動手段の第2の蓄積電荷放出
    制御を行う、 特許請求の範囲第1項又は第2項に記載の噴射率制御装
    置。
  5. 【請求項5】前記電気回路(100)の蓄積電荷放出回路
    が、 前記圧電性駆動手段(31)と並列に接続されたコンデン
    サ(110)および抵抗器(107)およびこれら並列回路素
    子と前記圧電性駆動手段との間に接続された第1のスイ
    ッチング素子(109)を有する第1の蓄積電荷放出回
    路、および 該第1の蓄積電荷放出回路、および前記圧電性駆動手段
    (31)と並列に接続され、第2のスイッチング素子(10
    8)を有する第2の蓄積電荷放出回路、 を具備し、 前記第1の蓄積電荷放出回路の第1のスイッチング素子
    を作動させ前記コンデンサおよび抵抗器により規定され
    る特性で前記圧電性駆動手段の第1の蓄積電荷放出制御
    を行ない、 前記第2の蓄積電荷放出回路の第2のスイッチング素子
    の作動により前記圧電性駆動手段の第2の蓄積電荷放出
    制御を行う、 特許請求の範囲第1項又は第2項に記載の噴射率制御装
    置。
  6. 【請求項6】前記電気回路(100)の蓄積電荷放出回路
    が、抵抗器およびコンデンサが並列に接続された回路に
    直列に接続されたスイッチング素子を有する回路であっ
    て前記圧電性駆動手段(31)に並列に接続されたものを
    複数個有し、 前記複数の並列回路内のコンデンサおよび抵抗器は噴射
    率を規定するように設定され、 前記複数の並列回路内のスイッチング素子を所定の組合
    せにより作動させ、前記圧電性駆動手段(31)の蓄積電
    荷を放出する、 特許請求の範囲第1項又は第2項に記載の噴射率制御装
    置。
  7. 【請求項7】前記電気回路(100)の蓄積電荷放出回路
    が、さらに、前記複数の並列回路および前記圧電性駆動
    手段と並列に接続されスイッチング素子を有する電荷放
    出回路を具備し、前記複数の並列回路作動後、該電荷放
    出回路内のスイッチング素子を作動させる、 特許請求の範囲第6項に記載の噴射率制御装置。
  8. 【請求項8】前記圧電性駆動手段(31)の蓄積電荷放出
    制御が、前記圧電性駆動手段に蓄積された電圧および印
    加された荷重に基いて規定される圧電性駆動手段の変位
    量が最大となるように行なわれる、 特許請求の範囲第3項〜第7項に記載の噴射率制御装
    置。
  9. 【請求項9】前記圧電性駆動手段(31)が複数の圧電ト
    ランスデューサおよび導電体を軸方向に積層されて成
    る、特許請求の範囲第1項に記載の噴射率制御装置。
  10. 【請求項10】前記圧電トランスデューサが強誘電体セ
    ラミックで形成されて成る特許請求の範囲第9項に記載
    の噴射率制御装置。
  11. 【請求項11】前記液圧制御室(34)を規定する第1の
    摺動部材(32)の大径部(321)と該大径部と当接する
    第1の中空筒状部材(21)の他端との間にバネ体(33)
    が介設され、前記圧電性駆動手段(31)には該バネ体
    (33)の復元力が前記第1の摺動部材を介して印加され
    る、特許請求の範囲第1項に記載の噴射率制御装置。
  12. 【請求項12】前記液圧液体の噴射率制御装置が内燃機
    関の燃料噴射弁として用いられ、燃料の噴射率が、少く
    とも回転数、アクセル開度に応答して制御される、特許
    請求の範囲第1項〜第11項に記載の液圧液体の噴射率制
    御装置。
JP19391885A 1984-12-25 1985-09-04 液圧液体の噴射率制御装置 Expired - Fee Related JPH0665872B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19391885A JPH0665872B2 (ja) 1985-09-04 1985-09-04 液圧液体の噴射率制御装置
US06/813,463 US4784102A (en) 1984-12-25 1985-12-24 Fuel injector and fuel injection system
FR8612428A FR2586758B1 (fr) 1985-09-04 1986-09-04 Injecteur de carburant et installation d'injection de carburant

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19391885A JPH0665872B2 (ja) 1985-09-04 1985-09-04 液圧液体の噴射率制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6255437A JPS6255437A (ja) 1987-03-11
JPH0665872B2 true JPH0665872B2 (ja) 1994-08-24

Family

ID=16315905

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19391885A Expired - Fee Related JPH0665872B2 (ja) 1984-12-25 1985-09-04 液圧液体の噴射率制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0665872B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10016476A1 (de) * 2000-04-01 2001-12-06 Bosch Gmbh Robert Verfahren zur Diagnose der Spannungsansteuerung für einen piezoelektrischen Aktor eines Einspritzventils
DE10113560A1 (de) 2001-03-21 2002-09-26 Bosch Gmbh Robert Einspritzventil
CN103742323A (zh) * 2014-01-15 2014-04-23 苟仲武 自增压喷油嘴
CN103742324A (zh) * 2014-01-15 2014-04-23 苟仲武 热泡增压喷液嘴

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6255437A (ja) 1987-03-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4784102A (en) Fuel injector and fuel injection system
JPH0565696B2 (ja)
JPH0665872B2 (ja) 液圧液体の噴射率制御装置
JP3692669B2 (ja) 圧電式燃料噴射弁
JPH07107372B2 (ja) 燃料噴射ポンプ
JP3758312B2 (ja) エンジンの燃料噴射装置
JPS61149568A (ja) 燃料噴射弁
JP2002221117A (ja) 燃料噴射弁
JP3827003B2 (ja) 燃料噴射制御装置
JP3709662B2 (ja) エンジンの燃料噴射弁
RU2059862C1 (ru) Источник среднего регулируемого уровня давления топлива для аккумуляторной топливной системы
JPH1137049A (ja) 燃料ポンプ
JPS61200374A (ja) 内燃機関の燃料噴射弁
JPS6149164A (ja) 燃料噴射弁
JPH10103184A (ja) 蓄圧式燃料噴射弁
JP3821027B2 (ja) 燃料噴射装置
JPH0665868B2 (ja) 燃料圧力制御装置
JPH08277761A (ja) 蓄圧式燃料噴射装置
JPH10159673A (ja) 噴射弁
JPS635139A (ja) デイ−ゼル機関用燃料噴射装置の噴射率制御方法
JPS61237861A (ja) 燃料噴射弁の制御装置
JP3033095B2 (ja) 燃料噴射装置
JPS61138859A (ja) 機関の燃料噴射制御装置
JPH01138327A (ja) ピエゾアクチュエータ駆動装置
JPH0621598B2 (ja) 燃料噴射弁用電歪式アクチユエ−タの駆動回路

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees