JPH0661966U - 洗浄装置 - Google Patents

洗浄装置

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JPH0661966U
JPH0661966U JP776493U JP776493U JPH0661966U JP H0661966 U JPH0661966 U JP H0661966U JP 776493 U JP776493 U JP 776493U JP 776493 U JP776493 U JP 776493U JP H0661966 U JPH0661966 U JP H0661966U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 プリント基板等のワークを洗浄するための洗
浄装置に関し、洗浄槽を少なくして、洗浄のためにワー
クを搬送する機構を省略でき、省スペースで廉価な洗浄
装置を提供する。 【構成】 単一の洗浄槽2を用いて、この洗浄槽2に独
立して洗浄液を供給、回収する洗浄系10と、すすぎ液
を供給、排出する粗すすぎ系30および仕上げすすぎ系
50を設置する。これにより、複数の洗浄槽は不要とな
り、ワークを搬送するような複雑な機構も省略できる。
さらに、独立した系統を採用することにより洗浄液およ
びすすぎ液の消費量を抑制することもできる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、プリント基板等のワークを洗浄するための洗浄装置に関し、特に洗 浄槽が少なく、洗浄のためにワークを搬送する機構を省略することが可能な洗浄 装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
プリント基板等からのフラックスの除去、あるいは金属部品の脱脂などのため にワークの製造工程には洗浄が必要であり、従来はフロンが用いられていた。し かし、オゾン破壊の問題から有機溶媒等の洗浄液と純水等のすすぎ液とで洗浄す る方法が近年採用されている。この洗浄液とすすぎ液の2種類の液体を用いて洗 浄を行う従来の洗浄装置は、少なくともそれぞれの液体が貯められた複数の洗浄 槽を備え、さらに、それらの洗浄槽から次の洗浄槽へワークを搬送する搬送機構 が必要である。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
これらの洗浄槽のそれぞれには、ワークの洗浄あるいはすすぎの効率を向上さ せるなどのため、スプレイあるいはシャワーといった機構が設置されている。こ のため洗浄槽のそれぞれの大きさは単にワークを設置する容量に加え、これらの 機構を収納できるスペース、またシャワーなどを設置できるスペース等を考慮し て決定される。
【0004】 また、従来の洗浄装置においては、複数の洗浄槽の間を、搬送機構によってワ ークを移動させるため、搬送機構によるワークを移動させるための移動スペース も必要である。さらに、すすぎ液の入った洗浄槽の汚染を出来るかぎり低くおさ えるためには、ワークを移動させる際に水切りを行うスペースも必要となる。 このように、従来の洗浄装置は、非常に大きな容積が必要となり、この装置を 設置するスペースも非常に大きくなる。また、搬送機構および水切り機構を設置 することから駆動系の機構も複雑となり、装置の重量は大きく、高価である。従 って、洗浄装置を工場に導入するためには、洗浄装置を購入する費用が高いと共 に、収納スペースを確保する費用も大きいという問題がある。
【0005】 本考案はこのような問題点に鑑みて、簡単な機構で、省スペースの洗浄装置で あり、従来と同等以上の洗浄力を有する洗浄装置を提供することを目的としてい る。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本考案においては、まず、従来2つ以上必要で あった洗浄槽を、洗浄液およびすすぎ液が供給される単一の洗浄槽とすることに より、洗浄装置の専有面積を縮小し、洗浄装置の構造を簡易なものとしている。 すなわち、本考案に係る洗浄液およびすすぎ液を用いてワークを洗浄する洗浄装 置においては、ワークが設定され、洗浄液およびすすぎ液がそれぞれ供給される 単一の洗浄槽を有することを特徴としている。このように従来2つ以上必要であ り、それぞれの容量が大きな洗浄槽を単一とすることにより、洗浄装置の大きさ は大幅に縮減される。さらに、複数の洗浄槽の間でワークを移動させる搬送機構 を省略することが可能となることから駆動部分の少ない簡単な機構の洗浄装置と することが可能となる。
【0007】 このような単一の洗浄槽を採用した場合には、洗浄液およびすすぎ液の供給系 などに残留するすすぎ液により洗浄液が薄まり洗浄液の寿命が短くなること、ま た、残留する洗浄液によってすすぎ液が汚染され、すすぎ液の消費が多くなるい う問題が発生し易い。
【0008】 そこで、洗浄槽に洗浄液槽の洗浄液を供給および回収する洗浄系と、洗浄槽に すすぎ液を給排水するすすぎ系とを設けることが望ましい。このように洗浄系と すすぎ系を独立して設けることにより、同じ配管内を洗浄液とすすぎ液が流れる ことを極力少なくさせることが可能である。従って、配管系内に残留するすすぎ 液によって洗浄液の濃度が薄まることは防止され、また、残留する洗浄液によっ てすすぎ液が汚染されることも防止される。このため、洗浄液の洗浄力を高い状 態に保つことができ、洗浄液の消費は抑制される。また、すすぎ液の汚染が防止 されるので、すすぎ液の消費も抑制される。
【0009】 さらに、洗浄系が洗浄液の回収系統を遮断するための回収元弁を備えており、 すすぎ系がすすぎ液の排出系統を遮断するための排水元弁を備えている場合は、 これらの回収元弁および排水元弁を洗浄槽の近傍に設置することが望ましい。回 収元弁は、洗浄槽から洗浄液を回収した後、閉とすることにより、洗浄系へのす すぎ液の進入を防止するために設置される。この際、洗浄槽から回収元弁までの 距離を最小限とすることにより、洗浄槽から回収元弁までの配管系に残留し、洗 浄槽にすすぎ液が給水された場合にすすぎ液を汚染する可能性のある洗浄液を最 小に止められる。従って、すすぎ液の汚染を防止でき、すすぎ液の消費を抑制す ることが可能となる。同様に、排出元弁は閉とすることによりすすぎ系への洗浄 液の進入を防止するために設置される。そして、排出元弁を洗浄槽の近傍に設置 することにより、洗浄槽から排出元弁までの配管長さを最小とすることができ、 洗浄槽から排出元弁までの配管に残留し、洗浄液を薄める可能性のあるすすぎ液 が最小限に止められる。これにより、洗浄液の濃度を一定に保ったまま、洗浄液 槽から洗浄槽に供給・回収することができ、洗浄液の寿命を長く保ち、消費を抑 制することが可能となる。
【0010】 また、洗浄槽内、洗浄槽から回収元弁、および洗浄槽から排出元弁までの配管 に洗浄液、あるいはすすぎ液が残留することを防ぐ方法としては、洗浄槽内に供 給あるいは給水された量の液体を回収可能な、あるいは排出可能な所定の時間を 越えて一定の時間回収作業、あるいは排出作業を継続することも有効である。 すすぎ系が粗すすぎ系と仕上げすすぎ系とを備え、この仕上げすすぎ系からの 排水を貯め粗すすぎ系へ給水する中間水槽を設けることも有効である。これによ り、汚染度の低い仕上げすすぎ系の排水を、汚染度が高くなる粗すすぎ系の給水 として用いることができ、すすぎ液の消費を抑制することが可能となる。
【0011】
【実施例】
以下に図面を参照して、本考案の実施例を説明する。
【0012】 図1ないし図4に実施例に係る洗浄装置1の概略構成を示し、図5に本例の洗 浄装置1の系統を示してある。また、図2および3には、説明のため装置1内に 設置されたタンク等を一点鎖線等の破線によって示してある。本例の洗浄装置1 は、単一で略方形の洗浄槽2が台盤7のほぼ中心に配置されている。そして、こ の洗浄槽2の片側に、洗浄液が貯えられるアクアタンク12と後述する中間水が 貯えられる中間水タンク32が配置されている。さらに、これらのタンク12、 32と対峙するように洗浄槽2を挟んで純粋タンク52が配置されている。洗浄 槽2の上部には開閉パイプ3が付いたフード4が設けられており、フード4を開 放することによって、洗浄槽2の内部にワーク(不図示)を設定できる。設置さ れたワークには、後述する洗浄系とすすぎ系のそれぞれから洗浄液およびすすぎ 液が供給され、洗浄およびすすぎが行われる。ワークの洗浄中は、フード4を閉 めることにより、洗浄液あるいはすすぎ液が漏れだすことを防ぐことができる。 また、フード4には、洗浄中のワークが観察できるように透明な覗き窓6も設け られている。この覗き窓6の設けられた装置の前面には、さらに、圧力計16、 制御盤5も配置されている。また、装置1の裏面には、後述する洗浄系10等の ポンプ11、配管、弁等が配置され、これらのタンク、ポンプ、配管、弁等も台 盤7の上に設置されている。さらに、洗浄槽2の裏面には、洗浄後にワークを乾 燥させる乾燥機構8が取り付けられている。
【0013】 次に、図5に基づき、本装置1の系統を説明する。本洗浄装置1は、アクアポ ンプ11によってアクアタンク12の洗浄液を洗浄槽2に供給し、また回収する 洗浄系10が備えられている。また、洗浄液によって洗浄されたワークを洗浄槽 2においてすすぐためのすすぎ系としては、粗すすぎ系30と仕上げすすぎ系5 0が備えられている。粗すすぎ系30は、粗すすぎポンプ31によって中間水タ ンク32に貯えられた回収水を洗浄槽2に供給し、排出できる系統であり、仕上 げすすぎ系50は、純水タンク52に蓄えられた純水を仕上げポンプ51によっ て洗浄槽2に給水できる系統である。なお、仕上げすすぎ系50によって洗浄槽 2に供給された純水は、粗すすぎポンプ31によって排水、あるいは中間水タン ク32に回収されるようになっている。
【0014】 洗浄系10において、アクアポンプ11の吸入側11aにはアクアタンク12 からの供給元弁13の設置された洗浄液供給系統13Aと、洗浄槽2からの回収 元弁14の設置された洗浄液回収系統14Aと、さらに、アクア供給元弁15の 設置されたアクア供給系統15Aとが接続されている。また、アクアポンプ11 の放出側11bには、圧力メータ16を介して洗浄槽2に洗浄液を供給する洗浄 液供給弁17が設置された洗浄放出系統17Aと、アクアタンク12に回収され た洗浄液を供給する洗浄液回収弁18が設置された回収放出系統18Aとが接続 されている。また、回収放出系統18Aには、洗浄液回収弁18とアクアタンク 12との間に前後弁19a、bで遮断可能なように挿入されたフィルター18が 設置されている。洗浄液回収系統14Aには、回収元弁14とアクアポンプ11 との間にY型ストレーナ20が挿入されている。また、アクアポンプ11のデリ ベリー側11bには、手動弁21を介してアクアタンク12内の洗浄液を排出で きるようにアクア排出系統21Aも接続されている。
【0015】 さらに、洗浄槽2の内部は洗浄液などが内部に設置された基板に向かって噴射 される洗浄シャワー室2aと、シャワー室2aの下部で洗浄液などが回収される 洗浄タンク2bとに別れている。洗浄タンク2bには、洗浄ポンプ22が設置さ れており、このポンプ22によって、洗浄槽2内の洗浄液は吸引され、回転スプ レー23を介して洗浄シャワー室2a内に設定されたワーク(不図示)に万遍な く噴射・供給されるようになっている。また、洗浄ポンプ22はオートドレイン となっており、洗浄槽2の洗浄液が回収元弁14を介して回収される際に、巡回 ポンプ22内の洗浄液も回収されるようになっている。
【0016】 粗すすぎ系30においては、粗すすぎポンプ31の吸入側31aに、中間水タ ンク32から中間水供給元弁33の設置された中間水供給系33Aと、洗浄槽2 から排水元弁34の設置された排水系統34Aが接続されている。粗すすぎポン プ31の放出側31bには、中間水供給弁35の設置された中間水放出系統35 Aと、洗浄槽2(洗浄タンク2b)からの排水を中間水タンク31に回収する中 間水回収弁36の設置された中間水回収系統36Aと、さらに、洗浄槽2からの 排水を排出する排出弁37の設置された排出系統37Aが接続されている。また 、中間水放出系統35Aからは洗浄槽2の上部である洗浄シャワー室2aに設置 されたスプレーシャワー38によって中間水が洗浄槽2の内部に設定されたワー ク(不図示)にかかるようになっている。
【0017】 仕上げすすぎ系50においては、仕上げすすぎポンプ51の吸入側51aには 、純水タンク52からの純水供給系統53Aが接続され、放出側51bには、純 粋放水弁54の設置された純粋水を洗浄槽2に供給する純水放出系統54Aが接 続されている。この純水放出系統54Aからは、洗浄槽2に設置された回転スプ レー55を介して純水がワークにかかるようになっている。また、純水タンク5 2には、純水供給弁56の設置された純水補給系統56Aも接続されている。
【0018】 このような本例の洗浄装置1において着目すべき点は、先ず、洗浄槽2が1つ であることである。従来洗浄液を用いてワークを洗浄する槽と、すすぎ液を用い てワークをすすぐ槽との少なくとも2つの槽が必要であったが、本装置1におい ては1つの洗浄槽2によって洗浄およびすすぎの両方を実効可能としている。従 って、複数の槽の間でワークを搬送する搬送機構を設置する必要はなく、従来の 洗浄装置と比較し、非常にコンパクトであり、機構も簡単で重量も少ない。次に 、洗浄液を供給する洗浄系10と、すすぎ液である純水を供給するすすぎ系、本 例の装置1においては粗すすぎ系30および仕上げすすぎ系50が別々に設置さ れていることである。これらの系はそれぞれ専用のポンプ、弁、配管等から構成 されており、効果の異なる洗浄液とすすぎ液とを別々に洗浄槽2に供給、排出あ るいは回収できるようになっている。従って、供給等の間に洗浄液とすすぎ液と が混在することを防止でき、洗浄時間の短縮、洗浄液およびすすぎ液の浪費など を防止することができる。さらに、本例の装置1においては、図3および図5に 示すように、洗浄系10の洗浄液を回収する回収元弁14と、粗すすぎ系30の すすぎ液を排出する排出元弁34とが洗浄槽2の下方で、弁が設定できる限り槽 2の近傍に設置されていることである。これによって、洗浄系10あるいは粗す すぎ系30から洗浄液あるいはすすぎ液が洗浄槽2に逆流等する可能性が最小限 に抑えられ、洗浄時間、洗浄液およびすすぎ液の浪費を一層抑制することができ る。なお、本例の装置1においては、洗浄系10と粗すすぎ系30とに共通の排 出ノズルが洗浄槽2に用意されているが、別々のノズルを洗浄槽2に設置してい も勿論良い。さらに、本例の装置1においては、仕上げすすぎ系50によって洗 浄する際の排水を中間水タンク32に回収し、粗すすぎ系30のすすぎ液として 用いることによりさらにすすぎ液、すなわち純水の消費を抑制することが可能と なっている。
【0019】 なお、純水は水道から純水装置61を介して純水タンク52に供給することが 可能であり、洗浄中は必要に応じて随時補給される。また、アクアタンク12内 の洗浄液は、濃度が薄まったとき、洗浄液を交換するときなど必要に応じて洗浄 液の原液が貯蔵されたアクア原液タンク62からアクア供給系統15Aを介して アクアタンク12に補給される。また、排水系統37Aからの排水は、排水処理 システム70を介して下水排水に排出することが可能である。排水処理システム 70は様々なものが採用可能であるが、本例においては、中和タンク72に貯蔵 された中和液を中和液ポンプ73を介して排水が貯蔵された排水タンク71に供 給し、まず排水の中和を図っている。この際、排水タンク71内の排水は、排水 ポンプ74によって再循環弁75を介して攪拌されるようになっている。所定の pHになった排水は、排水ポンプ74から排水弁76を介して放出され、さらに 、活性炭77、および金属イオン等を除去するイオン交換装置78などによって 排水許容範囲に制御され、下水排水に放出される。
【0020】 図6に示したフローチャートを用いて本例の装置1の動作を説明する。先ず、 ステップST1において、開閉パイプ3を用いて洗浄槽2のフード4が開放され 、洗浄槽2の内部にワークが搬入・設定される。
【0021】 次に、ステップST2において洗浄を開始する。これに先立って、初期処理と して、所定の濃度の洗浄液をアクアタンク12に用意しておく必要がある。本例 においては、ロジン系フラックスの洗浄に適した山栄化学株式会社製で本願出願 人が提供しているアクアクリーナー210SEPが用いられている。この洗浄液 は、アクア原液タンク62からアクア供給系統15Aを介してアクアタンク12 に供給される。洗浄液の濃度は、原液タンク62の内部、あるいはアクアタンク 12に供給された後、純水を用いて調整することができる。洗浄は、アクアタン ク12から洗浄液供給系統13A、アクアポンプ11、洗浄液放出系統17Aを 介して洗浄槽2に供給される。そして、洗浄ポンプ22を動作させることにより 、洗浄タンク2b内の洗浄液が回転スプレー23からシャワー室2a内のワーク に噴射され、洗浄が行われる。この工程中は、上述した以外の系統はそれぞれの 弁によって遮断されている。特に、洗浄タンク2bに接続するすすぎ系の元弁3 4は、洗浄タンク2bの近傍に設置されているので、すすぎ液が洗浄液側に逆流 することはなく、また、粗すすぎ系30の配管中のすすぎ液が洗浄液に溶けだし て洗浄液の濃度の低下を招くような事態も防止されている。
【0022】 洗浄が終了するとステップST3において、液切りが行われる。この工程にお いては、洗浄槽2に供給されていた洗浄液がアクアタンク12に回収される。先 ず、洗浄ポンプ22が停止され、洗浄液は洗浄タンク2bに戻される。そして、 洗浄タンク2b内の洗浄液は、洗浄液回収系統14A、アクアポンプ11、回収 放出系統18Aを介してアクアタンク12に回収される。この工程の動作時間は 、主に洗浄槽2に供給された洗浄液の量によって決まるが、液切りの効率向上を 図るため、計算された時間に所定の時間を追加した時間、すなわち、空引きとな る時間を追加して決定される。また、このステップST3が終了した時は、洗浄 槽2の近傍に配置された回収元弁14を閉とすることにより、洗浄液が洗浄槽2 に逆流すること、および、次の工程においてすすぎ液に洗浄液が溶けだすことは 抑制されている。
【0023】 ステップST4において、粗すすぎが行われる。この工程において、中間水タ ンク32に貯蔵された中間水を用いて洗浄後の最初のすすぎが行われる。後述す るように中間水は、仕上げすすぎの排水が回収されたものであり、純度としては 純水がほぼ近いものである。従って、汚染度の大きな最初のすすぎ液としては中 間水で十分であり、また、これによって純水の消費量を低減することができる。 中間水タンク32に貯蔵された中間水は、中間水供給系統33A、粗すすぎポン プ31、中間水放出系統35Aを介して洗浄槽2に供給される。この際、中間水 は、中間水放出系統35Aからスプレーシャワー38を介してワークに噴射され 粗すすぎが効率良く行われるようになっている。
【0024】 粗すすぎが終了すると、ステップST5において、排水が行われる。洗浄槽2 の洗浄タンク2bに溜まった粗すすぎ後の排水は、排水系統34A、粗すすぎポ ンプ31、排出系統37Aを介して装置外の排水処理システム70に排出される 。
【0025】 粗すすぎが終了すると、ステップST6において、中すすぎが行われる。この 工程においては、仕上げすすぎ系50が用いられ、純水タンク52に蓄えられた 純水が純水供給系統53A、仕上げポンプ51、純水放出系統54A、さらに、 回転スプレー55を介してワークに向かって噴出され、すすぎが行われる。この 中すすぎが終了すると、ステップST7において、洗浄タンク2bのすすぎ液が ステップST5と同様に排出される。
【0026】 中すすぎのすすぎ液が排出されると、さらに、ステップST8において、仕上 げすすぎが行われる。この工程は、ステップST6と同様の系統で純水タンク5 2内の純水が回転スプレー55からワークに向かって噴出され、仕上げすすぎが 行われる。この仕上げすすぎ工程が終了すると、ステップST9において洗浄タ ンク2b内のすすぎ液が排出されるが、この際、排水は、排水系統34A、粗す すぎポンプ31、さらに中間水放出系統35Aを介して中間水タンク32に回収 される。仕上げすすぎ工程は、最終的なリンスのための工程であり、この排水の 汚染度は非常に低い。従って、排水を中間水タンク32に一時的にストックして 先に説明した粗すすぎ工程に用いることにより純水の消費量の削減が図られてい る。
【0027】 このように、洗浄・すすぎの工程が終了すると、ステップST10において乾 燥機構8によって乾燥された空気がワークに向かって供給され、粗乾燥が行われ る。乾燥された洗浄済のワークはステップST11において、洗浄槽2から搬出 される。
【0028】 以上のように、本例の装置1においては、1つの洗浄槽2を用いて洗浄、すす ぎが行われる。そして、洗浄系10と、すすぎ系30および50が別々に設置さ れているので、洗浄液とすすぎ液とが混じりあうことはなく、洗浄液およびすす ぎ液の浪費は少ない。さらに、回収元弁14および排出元弁34が洗浄槽2の極 めて近傍に設置されているので、それぞれの系統からの洗浄液あるいはすすぎ液 の干渉も抑制されており、効率的に洗浄を行うことが可能である。また、粗すす ぎに中間水を用いているため、すすぎ液の消費量はいっそう抑制されている。こ のように、本例の洗浄装置1は、1つの洗浄槽2にワークを設定したまま、洗浄 液およびすすぎ液の浪費を防止し、洗浄、すすぎを効率良く行うことができる装 置である。従って、多数の洗浄槽、搬送機構等の複雑で高価な装置を省きくこと が可能であり、廉価で省スペースな洗浄装置とすることができる。
【0029】 なお、本例の洗浄装置に洗浄液として用いられている山栄化学株式会社製で本 願出願人から購入可能なアクアクリーナー210SEPは、N−メチルピロリド ン(20%)、ブチルプロピレンジグリコール(23%)、モノエタノールアミ ン(14%)、トリエタノールアミン(6%)、界面活性剤(5%)などのロジ ンとの相性の非常に良い溶剤と界面活性剤とが用いられており、ポストフラック ス、クリーム半田などを問わず高い洗浄性と信頼性とを有し、実績も大きな洗浄 剤である。また、この洗浄剤は、消防法による危険物を含まず、有機溶剤中毒予 防規則、労働安全衛生法における特定化学物質および水質汚濁防止法における有 害物の適用も受けず、また、大気汚染防止法の適用をうける物質も含まれていな いことから、本例の洗浄装置のような高洗浄性能で、小型、また廉価な洗浄装置 に適した洗浄剤であると言える。もちろん、本例の洗浄装置は、この洗浄剤に限 らず他の有機系などの洗浄剤を用いることも可能である。
【0030】 また、すすぎ系を用いたすすぎの回数、あるいは洗浄剤を用いた洗浄の回数、 さらに、中間水を用いた粗すすぎの回数等は洗浄剤、ワークの種類、除去すべき 物質の種類などによって最適のものを選択することができる。
【0031】
【考案の効果】
以上に説明したように、本考案に係る洗浄装置は、単一の洗浄槽を用いること により、洗浄装置の専有面積を大幅に縮小することができ、また、洗浄装置の構 造を簡易なものすることにより搬送機構も省略することができることから廉価な 洗浄装置を実現できる。
【0032】 また、洗浄槽に洗浄液槽の洗浄液を供給および回収する洗浄系と、洗浄槽にす すぎ液を給排水するすすぎ系とを独立して設けることにより、洗浄液の洗浄力を 高い状態に保ち、また、すすぎ液の不要な汚染を防止できるので、洗浄性能を高 い状態に保ちながら洗浄液およびすすぎ液の消費量を抑えることができる。回収 元弁および排水元弁を洗浄槽の近傍に設置することにより、一層洗浄液およびす すぎ液の消費量を抑制することが可能であり、すすぎ液においては、中間水槽を 設けることによってさらに消費量を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本例の洗浄装置の概要を示す斜視図である。
【図2】図1に示す洗浄装置を上方から見た平面図であ
る。洗浄装置の内部を一部破線にて示す。
【図3】図1に示す洗浄装置を正面から一部装置の内部
を破線で示す正面図である。
【図4】図1に示す洗浄装置を側方から示す側面図であ
る。
【図5】図1に示す洗浄装置の系統を示す系統図であ
る。
【図6】図1に示す洗浄装置の動作を示すフローチャー
トである。
【符号の説明】
1・・洗浄装置 2・・洗浄槽 3・・開閉パイプ 4・・フード 5・・制御パネル 6・・覗き窓 7・・台盤 8・・乾燥機構 10・・洗浄系 11・・アクアポンプ 12・・アクアタンク 22・・洗浄ポンプ 30・・粗すすぎ系 31・・粗すすぎポンプ 32・・中間水タンク 50・・仕上げすすぎ系 51・・仕上げすすぎポンプ 52・・純水タンク 70・・排水処理システム

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 洗浄液とすすぎ液とを用いてワークを洗
    浄する洗浄装置において、前記ワークが設定され、前記
    洗浄液およびすすぎ液がそれぞれ供給される単一の洗浄
    槽を有することを特徴とする洗浄装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記洗浄槽に洗浄液
    槽の前記洗浄液を供給および回収する洗浄系と、前記洗
    浄槽に前記すすぎ液を給排水するすすぎ系とを有するこ
    とを特徴とする洗浄装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記洗浄系は前記洗
    浄液の回収系統を遮断するための回収元弁を備えてお
    り、前記すすぎ系は前記すすぎ液の排出系統を遮断する
    ための排水元弁を備えており、これらの回収元弁および
    排水元弁は前記洗浄槽の近傍に設置されていることを特
    徴とする洗浄装置。
  4. 【請求項4】 請求項2または3において、前記すすぎ
    系は粗すすぎ系と仕上げすすぎ系とを備えており、この
    仕上げすすぎ系からの排水を貯め前記粗すすぎ系へ給水
    可能な中間水槽を有することを特徴とする洗浄装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005087804A (ja) * 2003-09-12 2005-04-07 Nankai Kogyo Kk 容器及び管状体の洗浄方法

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