JPH0660395B2 - イオンビ−ムスパッタリング方法 - Google Patents

イオンビ−ムスパッタリング方法

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JPH0660395B2
JPH0660395B2 JP62117676A JP11767687A JPH0660395B2 JP H0660395 B2 JPH0660395 B2 JP H0660395B2 JP 62117676 A JP62117676 A JP 62117676A JP 11767687 A JP11767687 A JP 11767687A JP H0660395 B2 JPH0660395 B2 JP H0660395B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の目的 (産業上の利用分野) この発明は、成膜強度や結晶性、配向性に優れた薄膜特
性を有するイオンビームスパッタリング薄膜材料を得る
成膜方法において、その成膜効率を増加させる方法に関
する。
(従来技術) スパッタリング成膜方法は、高い薄膜形成エネルギーが
得られる為に、優れた薄膜を得る方法として知られてい
る。最近では、このスパッタリング成膜方法の一種であ
るイオンビームスパッタリング方法が、高真空に保たれ
た成膜試料室とスパッタ粒子発生装置とを別途に設置す
る特徴を持っているために、スパッタ粒子の制御し易さ
及び不純物の混入が少ないという利点を持ち、広く使用
されるようになってきている〔参照文献:日本学術振興
会第131委員会編、190-191 (1983),オーム社〕。そ
してさらに、このスパッタリング薄膜の特性を改良する
ため、新たな成膜条件としてイオンビーム照射効果を利
用した、いわゆる、DRM法〔参考文献:N・A・G・
AHME,J・S・COLL−IGON and A,
E・HILL,Thin solid Films,12
9(1985)255-262・〕とよばれている薄膜形成方法が開発
されている。この方法は、第2図の説明図に示す様に、
イオン発生源(1)からのイオンビーム(3)でスパッタされ
た成膜粒子(5)が基板(7)に付着する薄膜形成時におい
て、同時に基板上成膜面に別のイオン発生源(2)からの
イオンビーム(9)で照射する方法であり、結晶性、配向
性、均一性に優れた基板付着性のよい薄膜を得ることが
出来る。
このイオンビーム照射効果は、基板表面のクリーニング
作用、ビーム衝撃によるならし作用、イオンの存在によ
る成膜制御作用によるものと考えられており、光学材料
や磁性材料の分野での薄膜製造法として使用されるよう
になった。
しなしながら、この方法では、ターゲット材料のスパッ
タ粒子を発生するために必要なターゲット衝撃用ビーム
と基板を照射するに必要な成膜制御ビームが必要であ
る。このため、複数のイオンビームが必要になってくる
ために、装置が複雑となる欠点があり、また、入射角度
の異なる成膜粒子ビームと成膜制御ビーム2つのビーム
が影響し合って、ビーム混合状態の不均一性による成膜
ムラが発生し易いという欠点があった。従って本発明者
は、スリット形状やピンホール形状の微小孔を有する特
異なターゲットを用いることを特徴とした第1図に示す
スパッタリング方法を提案している(特願昭62−17
762号)。この成膜方法は、単一イオンビームで効果
があり有効なスパッタリング方法であるが、イオン発生
源(13)、微小孔ターゲット(16)および基板(17)直線的配
置となり、スパッタ用のイオンビーム(26)の微小孔ター
ゲット(16)を垂直方向から照射する構造となるためスパ
ッタ効率が低い特性を示すことが多い。このため特にス
パッタ効率の低い材料として知られるカーボン、アルミ
ナ、金、スズなどのターゲットを用いる場合、長時間の
成膜時間が必要であり、その成膜効率の増加が望まれて
いる。
(この発明が解決しようとする問題点) この発明は、微小孔を有したターゲットを用いて成膜粒
子ビームと成膜制御ビームとの同時照射方法を可能とす
るイオンビームスパッタリング成膜方法に於いて、入射
ビームのスパッタ効率に対する角度依存特性を生かした
ターゲット形状にすることにより、膜特性の優れた薄膜
を効率よく得得ようとするものである。
発明の構成 (問題点を解決するための手段) 本発明で用いるスパッタリング方法を第1図で説明す
る。イオン発生源(13)から発射された荷電粒子から成る
イオンビーム(26)は加速器(15)の電場で運動エネルギー
を得て微小孔ターゲット(16)の方へ送られ、前記イオン
ビームのうちの一部は微小孔ターゲット(16)に衝突す
る。微小孔ターゲット(16)はスパッタされターゲット表
面の粒子がスパッタ粒子(5)となって真空内に飛び出
す。さらにこのスパッタ粒子(5)は、入射ビームをなす
荷電粒子と衝突して基板(17)に向かっての運動エネルギ
ーを得ることになる。この微小孔ターゲット(16)は微小
孔を有する構造であることから、スパッタ粒子(5)はこ
の微小孔を通過し、成膜用の粒子すなわち成膜粒子(8)
となって成膜粒子ビームを形成して基板(17)に到達し、
薄膜を形成する。そして同時に、この微小孔を通過して
きたイオンビーム(27)が成膜品質を制御するビームすな
わち成膜制御ビームとなって前記成膜粒子ビームと混合
し、これにより成膜制御ビームと成膜粒子ビームとは同
一方向から同時の照射作用を被成膜基板に対して与え、
膜特性の優れた薄膜形成を可能とする成膜方法である。
第3図と第4図は、本発明に使用するターゲットの断面
形状を示す説明図である。第3図はピンホールの微小孔
(22)を有するターゲットで、矢印(20)の入射イオンビー
ムに面する側には角度θの傾斜面(24)を設けたものであ
る。また、第4図の微小孔(23)の貫通角度にθの傾斜を
設けたものである。そして、この傾斜角度θの値は30
度以上が適している。本発明に係わるターゲットは、照
射されてくるイオンビームの一部がこのターゲットに衝
突することなく通過できる微小孔を有し、且つイオンビ
ームの照射方向に対して角度θをなす斜面で衝撃を受け
る照射面を有すべくしたことを特徴とするものであり、
この第3図と第4図に示した2つの構造に限定するもの
ではない。また微小孔の口径や傾斜角も一様一定に限定
されず、入射イオンビームの強度分布などの特性に合わ
せて、部分的な変化を持たせる構造も考えられる。
(作 用) スパッタ効率は入射ビーム量に対するターゲット材料の
スパッタ粒子の発生量で表わされ、成膜速度の主たる要
因である。カーボンターゲットに関するスパッタ効率に
ついて、本発明者が測定した結果、第5図に示すよう
に、入射ビームのターゲットに対する強い角度依存性を
見出すことができた。なお、測定法は、膜厚モニター
〔日本真空(株)製〕を用いてセンサーに付着する粒子量
の時間変化を測定することにより求めた。
このスパッタ効率の角度依存特性はカーボに限らずその
他の材料についても同様で、本発明を利用することがで
きる。(第5図参照のこと。)即ち、例えば照射させる
イオンビームをターゲットの垂直方向に対して10度か
ら30度傾けることにより、傾けない場合の5倍から1
0倍ものスパッタ効率の大幅な向上が得られる。従っ
て、特にスパッタ効率の低い材料として知られるカーボ
ン、アルミナ、金、スズなどの薄膜形成には、とりわけ
有効となる。
上記の構成を有する本発明に係わるイオンビームスパッ
タリング方法に基づくイオンビームスパッタリング装置
によって作られる薄膜の特性を下記に述べる。この発明
により得られる薄膜は、成膜粒子が基板に到達して薄膜
形成する時、荷電粒子のイオンビームによる同時照射に
よって、成膜粒子以外の不純物を飛ばして基板をクリー
ニングする作用や、ビーム衝撃により成膜粒子にエネル
ギーを与えて結合性を助ける作用や、不安定な位置に結
合した成膜粒子を飛ばす作用により、膜強度の強い、結
晶性の優れた薄膜が、そしてまた成膜粒子ビームと成膜
制御ビームの2つのビームが同じ一つの粒子群となって
基板へ到達するために、ビームの混合ムラによる粒子特
性のムラがない薄膜が得られる。
また、この発明のイオンビームスパッタ方法は、イオン
ビームのイオン発生源が1個のみで実行出来る特徴を持
っている為、装置の簡略化や、運転上の経済性、保守管
理の作業性に有効な方法である。
(実施例) 以下この発明の実施例を比較例を混じえて示す。
比較例1 第2図の説明図に示すイオンビームスパッタリング装置
を用いてカーボン薄膜を作製した。イオン発生源として
高周波プラズマイオンソース「ワールドエンジンニアリ
ング(株)製」を用い、ボンベから導入したアルゴンガス
をイオン化し、加速器により電場1キロボルトで加速し
た運動エネルギーを与えて、ビーム径1cm幅の100μ
A/cm2のイオンビームをスパッタ用の荷電粒子とし
た。
ターゲットは厚さ0.2mmのグラファイト板〔フルウチ
化学(株)製〕に放電加工器〔松下技研(株)製〕で50μ
m径の貫通孔を150μmのピッチで一様に加工したも
のを用いた。そして厚さ0.3mmのサファイアの基板を
このターゲットから10cm離し、ターゲット、基板とも
に入射イオンビームに対して垂直に設置した。成膜時間
1時間で厚さ40nmの一様な光沢を有する薄膜が形成さ
れた。この膜は粘着テープによる剥離試験やステンレス
ビンセットの引っかき試験に耐え、付着性の強い膜であ
った。
実施例1 比較例1と同じイオンビームスパッタリング装置を用
い、カーボン薄膜を作製した。ターゲットには、実施例
1に用いた放電加工したグラファイト板の各貫通孔をマ
イクロドリルを使用して60度のテーパ加工面をつけ、
第3図に示した形状のものを設置した。成膜時間1時間
で厚さ300nmの一様な光沢を有する薄膜が形成さ
れ、実施例1より約8倍の成膜速度が得られた。
実施例2 実施例1と同じイオンビームスパッタリング装置を用
い、クロム電極薄膜を作製した。ターゲットには、厚さ
0.5mmのクロム板を使用し、ピンホールを5mm間隔で
エッチング加工して、ビーム入射面直径2.0mm、放出
面側直径0.4mmの逆円錐台形型の貫通微小孔とした。
(θ=57゜)そして基板には厚さ1mmの石英ガラスを
使用した。
この結果、ターゲットの微小孔のパターンに一致した形
状を有したクロムの付着膜が得られた。この膜は電極ハ
ンダ適性に優れており、この石英基板上に設けた電子部
品の電極端子線を基板上にハンダで強く固定することが
出来た。
実施例3 実施例1のイオンビームスパッタリング装置を用いてカ
ーボンのスパッタ薄膜を作製した。ターゲットは、厚さ
100μmの高分子フィルムであるポリオキサジアゾー
ル〔古河電気工業(株)〕フィルムを、20ワット炭酸ガ
スレーザー〔日本化学エンジニアリング(株)〕の1ms
ecパルスを用いて角度70度から照射することにより
微小孔0.1mmの貫通孔を持つ第4図に示した形状のフ
ィルム加工を行なった後、さらに真空中で1000度、
1時間の加熱処理により炭素化して、カーボンターゲッ
トを作製した。基板は厚さ0.5mm石英ガラス板を使用
した。そして成膜加工時に、イオンビームに対して垂直
方向に設置したこの基板をその平面上で反復駆動操作を
行ない、ビーム照射面が一様になる工夫をした。レーザ
ーラマン分光器により得られた試料の解析をした結果、
ラマンシフト1580cm-1にピークを持つスペクトルが
得られ、グラファイト構造の発達した膜であることが分
った。
(発明の効果) 上記のように本発明は、従来にない極めて簡単な装置構
成によって、膜特性の優れたスパッタリング薄膜を効率
よく形成することを可能とするものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に使用するイオンビーム同時照射法によ
るイオンビームスパッタ成膜方法の一例を示す説明図、
第2図はイオンビームスパッタ成膜方法における従来の
イオンビーム照射方法の一例を示す説明図、第3図およ
び第4図は本発明に使用するターゲット形状の実施例を
それぞれ示す説明図、第5図は本発明に利用するスパッ
タ効率の角度依存特性を示すグラフ図である。 1,2……イオン発生源、3,9……イオンビーム 4……ターゲット、5……スパッタ粒子 6……微小孔、7……基板 8……成膜粒子、10……イオン源用ガスボンベ 11……イオン引き出し電源、12……イオン加速電源 13……イオン発生源、14……アルゴンガス 15……加速器、16……微小孔ターゲット 17……基板、18,19……真空排気装置 20,21……入射ビームの方向を示す矢印 22,23……ピンホール、24,25……傾斜面 26,27……イオンビーム

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】微小孔ターゲットは、照射されてくるイオ
    ンビームの一部が該微小孔ターゲットに衝突することな
    く通過できる微小孔を有しており、 さらに、前記微小孔ターゲットは、該イオンビームの照
    射方向に対して30度以上の傾きを有するイオンビーム
    照射面を持つべく、該イオンビームが被成膜基板に達す
    る照射路上の該被成膜基板よりも手前側に配置すべく設
    けてあること、 そして、前記微小孔ターゲットを使用し、前記イオンビ
    ーム照射面からスパッタリングされた成膜粒子からなる
    成膜粒子ビームと、前記微小孔を通過したイオンビーム
    からなる成膜制御ビームとを、共に同じ方向から同時に
    前記被成膜基板に照射することを特徴とするイオンビー
    ムスパッタリング方法。
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