JPH0656861A - 生薬からの抗腫瘍性物質採取法 - Google Patents

生薬からの抗腫瘍性物質採取法

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JPH0656861A
JPH0656861A JP3161978A JP16197891A JPH0656861A JP H0656861 A JPH0656861 A JP H0656861A JP 3161978 A JP3161978 A JP 3161978A JP 16197891 A JP16197891 A JP 16197891A JP H0656861 A JPH0656861 A JP H0656861A
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JP
Japan
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substance
antitumor
ether
petroleum ether
extract
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JP3161978A
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English (en)
Inventor
Tetsuo Ikegawa
哲郎 池川
Nobuo Ikegawa
信夫 池川
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 該抽出エキスに水を加えてエーテルで抽出し、エーテル
可溶部を採取するか又は該採取物を更にクロマトグラフ
ィーにより精製して抗腫瘍性物質を採取する方法。 【効果】 えられた採取物は使用した生薬により特定の
紫外吸収を示すとともにマウス白血病由来の培養細胞L
−1210に強い殺細胞作用を示し、抗腫瘍剤として有
望である。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】 に関するものである。 【0002】 【従来の技術】我国においては保健薬として厚生省から
認可されていない数多くの生薬が、中国では漢方生薬と
して使用されている。それらの漢方生薬で抗腫瘍効果が
あると言われているものは100種を越え、その中から
数多くの抗腫瘍性物質が単離され、化学構造が解明され
ている。然しながら抗腫瘍効果があると考えられていな
い漢方生薬、或は抗腫瘍効果があるかも知れないと考え
られる漢方生薬などに対し、その抗腫瘍効果の確認がな
されていないのが現状と言える。 【0003】我々はそのような漢方生薬について、その
抗腫瘍効果を検定し、抗腫瘍性物質の採取、単離を試
み、従来抗腫瘍効果があるとされていなかった漢方生薬
に強い抗腫瘍効果を有するもののあることを確め、その
結果を特許出願してきた。これら漢方生薬の抗腫瘍効果
の確認及び抗腫瘍性物質の採取、単離は今後の抗腫瘍剤
の動向に重要な意義をもつものと考えられる。 【0004】 【本発明が解決しようとする課題】上記の如く、抗腫瘍
効果の確認されていない漢方生薬でも強い抗腫瘍効果を
示す漢方生薬が存在することは明らかである。本発明者
はそれら漢方生薬についてその抗腫瘍効果を検定した結
果、従来抗腫瘍効果があるとされていない漢方生薬 課題としている。 【0005】 下に抽出し、溶媒を留去して抽出エキスをえる。この抽
出エキスは相当に強い抗腫瘍効果を示すが、更にこの抽
出エキスに水又は希アルカリ水溶液を加え、水と混和し
ない有機溶媒、例えば石油エーテル、エーテル、n−ブ
タノールなど、で振盪したあと、有機溶媒層を採出し、
溶媒を留去してえられる物質は、更に強い抗腫瘍効果を
示す。 【0006】この物質を常法によりクロマトグラフィー
処理して、抗腫瘍性物質を精製することは容易である。
又低級アルコール抽出エキスを上記の如く有機溶媒抽出
することなく、直接クロマトグラフィー処理して抗腫瘍
性物質を精製することも可能である。抗腫瘍性物質は、
特異的な紫外吸収を有するので、その確認は容易に出 210nm及び270〜290nm付近に、枳実からえ
られるそれは、同じく、190〜210nm、260〜
280nm及び320〜340nm付近に強い吸収を示
す。代赭石からえられるそれは、同じく190〜210
nm、250〜270nm及び285〜305nm付近
に強大吸収を示す。本実施例ではクロマトグラフィー用
溶媒として、例えばクロロホルム,メタノールーヘキサ
ン(10:2:4)を使用した場合を示したが、展開溶
媒は適宜選択することが可能であり、前記吸収を示すフ
ラクションを採取することにより抗腫瘍性物質をえるこ
とは容易である。 【0007】更に上記3種の漢方生薬からの抗腫瘍性物
質の採取は、それら生薬を低沸点有機溶媒、例えば石油
エーテル、エーテルなど、で直接処理し、その抽出物か
ら水可溶性物質を除去することによっても可能であり、
えられた物質を前記の如く、クロマトグラフィー処理し
て、抗腫瘍性物質を精製することも出来る。 【0008】このようにえられる抗腫瘍性物質は、使用
する生薬の種類により特異な紫外吸収を示すので、その
吸収を基準にして採取可能である。その化学構造を特定
するに至っていないが、えられた物質が強い抗腫瘍活性
を有することが明らかであるので、腫瘍の治療に本願物
質が有益であろうことが推定される。 【0009】 【実施例】 〔実施例1〕 後、メタノール溶液を採取し、メタノールを留去してメ
タノールエキス(以下BMと記す)309gをえた。こ
のうち25gを水200mlに溶解し、エチルエーテル
にて抽出し、エーテル層を採取し、エーテルを留去して
2.9gの活性物質(以下BMEと記す)をえた。一方
水層を凍結乾燥して21.5gの物質(以下BMHと記
す)をえた。活性物質がBMEに濃縮されたことは表よ
り明らかである。 【0010】次にBMEをシリカゲルの薄層板を用い、
クロロホルム−メタノール−へキサン(10:2:4)
で展開し、Rf0.5〜0.6のバンドをかきとり、メ
タノールで抽出して、活性の強いBME−TLC−Cを
えた。 【0011】〔実施例2〕枳実1kgに1.5リットル
のメタノールを加え、5時間加熱還流してメタノール溶
液を採取し、メタノールを留去してメタノールエキス
(以下ZMと記す)45gをえた。このうち2gを水2
00mlに溶解するとpHは約4であった。そのままエ
チルエーテルを抽出して273mgの活性物質(以下Z
ME−4と記す)をえた。水層を希アルカリ水溶液でp
H7に調整したあとエーテルで抽出して、エーテル抽出
物として活性物質(以下ZME−7と記す)48mgを
えた。水層を更にn−ブタノールで抽出したのち、n−
ブタノール層を採取し、溶媒を留去して物質(以下ZM
Bと記す)520mgをえた。 【0012】〔実施例3〕代赭石500gを1リットル
のメタノールで5時間加熱還流して抽出し、メタノール
溶液を採取し、メタノールを留去して活性物質(以下D
Mと記す)330mgをえた。これを水に溶解し、エチ
ルエーテルで抽出して、エーテル可溶部として活性物質
(以下DMEと記す)110mgをえた。 【0013】〔実施例4〕 5時間抽出した後、抽出したエーテルに10mlの水を
加えて振盪して水層を除き、エーテルの抽出物(以下B
Eと記す)591mgを分離した 【0014】〔実施例5〕枳実50gに石油エーテル1
00mlを加えて、加熱還流して、4時間抽出して、こ
れに水10mlを加えて振盪して水層を除いて、溶媒を
留去して、石油エーテル抽出物(以下ZPと記す)34
4mgをえた。 【0015】〔実施例6〕マウス白血病由来の培養細胞
(L−1210)に対する試験管内での殺細胞作用 本発明により採取された活性物質を生理食塩水に溶解
し、10%牛胎児血清を含むRPMI−1640培地中
で継代培養されている白血病細胞L−1210、1.0
×10個/mlに添加して、37℃で48時間5%炭
酸ガス、インキュベーター中で培養した後、対照群と試
料添加群についてその生細胞数をトリパンブルー染色法
によって検鏡してそれぞれの活性物質について、50%
阻止濃度(IC50)を求めた。その結果を表1に示
す。 【0016】 【表1】【0017】〔実施例7〕 動物実験腫瘍P−388を用いる抗腫瘍試験 雌のBDFマウスの腹腔内に、1週間1回継代されて
いるP−388の腹水癌細胞1.0×10個/マウス
を腹腔内に移植し、24時間より本発明によってえられ
た活性物質を腹腔内に投与した。投与回数は1日1回5
日間とし、その生存日数を無処置群のそれと比較して、
延命率を算出した。その結果は表2に示す。 【0018】 【表2】 【0019】 【発明の効果】 抗腫瘍作用のあることが認められ、それら生薬中の抗腫
瘍性物質が簡単な方法で採取でき、えられた物質の抗腫
瘍効果が比較的強いことは、抗腫瘍剤としての使用に有
用であることを示唆している。
【図面の簡単な説明】 【図1】実施例1によりえられたBMEのメタノール溶
液の紫外線吸収スペクトルを示した図である。 【図2】実施例1によりえられたBME−TLC−Cの
メタノール溶液の紫外線吸収スペクトルを示した図であ
る。 【図3】実施例2によりえられたZME−4のメタノー
ル溶液の紫外線吸収スペクトルを示した図である。 【図4】実施例2によりえられたZME−7のメタノー
ル溶液の紫外線吸収スペクトルを示した図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 し、該抽出物に水を添加した後石油エーテル又はエーテ
    ル処理し、石油エーテル 赭石からの抗腫瘍性物質採取法。 テルで抽出し、該抽出物を水で処理し、水層を除去後、
    石油エーテル又はエーテ 【請求項3】 請求項1又は2の採取法によりえられた
    物質をクロマトグラフィー処理し、200〜210n
    m、及び270〜290nmに吸収極大を有す 【請求項4】 請求項1又は2の採取法によりえられた
    物質をクロマトグラフィー処理し、190〜200n
    m、260〜280nm、及び320〜330nmに吸
    収極大を有する物質を採取する生薬枳実からの抗腫瘍性
    物質採取法。 【請求項5】 請求項1又は2の採取法によりえられた
    物質をクロマトグラフィー処理し、190〜210n
    m、250〜270nm、及び285〜305nmに吸
    収極大を有する物質を採取する生薬代赭石からの抗腫瘍
    性物質採取法。
JP3161978A 1991-04-09 1991-04-09 生薬からの抗腫瘍性物質採取法 Pending JPH0656861A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998024457A1 (en) * 1996-12-03 1998-06-11 Eastwood Biomedical Research Inc. SPECIFIC INHIBITION OF TUMOR CELL GROWTH BY $i(PORTULACA OLERACEA)
KR100778107B1 (ko) * 2006-07-14 2007-11-29 한국식품연구원 마치현으로부터 아라비노갈락탄을 포함하는 고분자다당체의 제조방법
JP2014001248A (ja) * 2013-10-10 2014-01-09 Kao Corp Igfbp−5発現抑制剤
JP2014028852A (ja) * 2013-10-10 2014-02-13 Kao Corp Igfbp−5発現抑制剤

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KR100778107B1 (ko) * 2006-07-14 2007-11-29 한국식품연구원 마치현으로부터 아라비노갈락탄을 포함하는 고분자다당체의 제조방법
JP2014001248A (ja) * 2013-10-10 2014-01-09 Kao Corp Igfbp−5発現抑制剤
JP2014028852A (ja) * 2013-10-10 2014-02-13 Kao Corp Igfbp−5発現抑制剤

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