JPH0651424A - 感光性組成物 - Google Patents

感光性組成物

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JPH0651424A
JPH0651424A JP22063992A JP22063992A JPH0651424A JP H0651424 A JPH0651424 A JP H0651424A JP 22063992 A JP22063992 A JP 22063992A JP 22063992 A JP22063992 A JP 22063992A JP H0651424 A JPH0651424 A JP H0651424A
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JP
Japan
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acid
absorption
compound
photosensitive composition
absorbance
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Application number
JP22063992A
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English (en)
Inventor
Toshitsugu Suzuki
利継 鈴木
Tomoyuki Matsumura
智之 松村
Masahisa Murata
昌久 村田
Shigeo Tsuji
成夫 辻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Kasei Corp
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Mitsubishi Kasei Corp
Konica Minolta Inc
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Publication date
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  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 感度低下をひきおこすことなく、フィルム原
版に対する網点面積の増加、いわゆる点太りを抑制しう
る。 【構成】 (A)ジアゾ化合物、(B)アルカリ可溶性
樹脂、及び(C)10mg/リットルの濃度のメチルセロソ
ルブ溶液としたとき、吸収波長420nm〜520nmの間に、そ
の吸光度が0.01以上の吸収極大が存在し、かつ上記吸収
極大の吸光度の最大値が、吸収波長375nmにおける吸光
度の値の3倍以上である化合物、を含有することを特徴
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は感光性組成物に関し、詳
しくはジアゾ化合物を感光体とする感光性組成物に関す
る。
【0002】
【発明の背景】従来、ジアゾ化合物を感光体とするネガ
型の感光性平版印刷版(以下、PS版と称す)において
は、いわゆる「点太り」といわれるフィルム原版に対す
る網点面積の増加が見られ、これを防止するためジアゾ
基の吸収波長である375nm付近に大きな吸収を有するハ
レーション(イラジエーション)防止剤を感光層に添加
する方法がとられる。
【0003】しかしながら、このようなハレーション防
止剤の添加はPS版においては感度の低下をひきおこす
という欠点があり、実用化の点で問題があった。
【0004】
【発明の目的】従って本発明の目的は、感度低下をひき
おこすことなくフィルム原版に対する網点面積の増加、
いわゆる点太りを抑制しうる感光性組成物を提供するこ
とにある。
【0005】
【発明の構成】本発明者等は前記課題に鑑みて、本発明
の上記目的は、(A)ジアゾ化合物、(B)アルカリ可
溶性樹脂、及び(C)10mg/リットルの濃度のメチルセ
ロソルブ溶液としたとき、吸収波長420nm〜520nmの間
に、その吸光度が0.1以上の吸収極大が存在し、かつ上
記吸収極大の吸光度の最大値が、吸収波長375nmにおけ
る吸光度の値の3倍以上である化合物、を含有すること
を特徴とする感光性組成物(1)、上記化合物(C)
が、更に、メチルセロソルブに溶解して10mg/リットル
の濃度としたとき、吸収波長420nm〜520nmの間に存在す
る吸収極大の吸光度の最大値の3分の2以上の吸光度の
値を有する吸収波長域が400nm〜550nmの間に連続して75
nm以上の幅を有するものであることを特徴とする前記感
光性組成物(1)、前記感光性組成物(1)における化
合物(C)が、更に、メチルセロソルブに溶解して10mg
/リットルの濃度としたとき、吸収波長340nm〜360nmの
間の吸光度の値が、吸収波長375nmにおける吸光度の値
の1.5倍以上であるものであることを特徴とする前記感
光性組成物(1)、上記ジアゾ化合物(A)が下記一般
式(I)で表わされることを特徴とする前記感光性組成
物(1)、又は、上記アルカリ可溶性樹脂(B)が、そ
の分子構造中に、アルコール性水酸基を有する構造単位
とフェノール性水酸基を有する構造単位の両方を有する
ことを特徴とする前記感光性組成物(1)、を提供する
ことにより達成されることを見出した。
【0006】
【化2】 [但しRは、水素原子、アルキル基又はフェニル基を表
し、R1,R2及びR3は、それぞれ水素原子、アルコキ
シ基、またはアルキル基を表し、Xは対アニオンを示
す。Yは2価の結合手で、−O−,−S−または−NH
−を表す。Aは、縮合可能な芳香族性基を表す。]
【0007】
【発明の具体的構成】以下に本発明を更に詳細に説明す
る。
【0008】本発明の感光性組成物には、上述の如く、
10mg/リットルの濃度のメチルセロソルブ溶液としたと
き、吸収波長420nm〜520nmの間に、その吸光度が0.1以
上の吸収極大が存在し、かつ上記吸収極大の吸光度の最
大値が、吸収波長375nmにおける吸光度の値の3倍以上
である化合物(以下、「本発明の化合物」と称す)を含
有する。本発明の化合物としては、特に、上記溶液条件
下において、吸収波長420nm〜520nmの間に存在する吸収
極大の吸光度の最大値の3分の2以上の吸光度の値を有
する吸収波長域が400nm〜550nmの間に連続して75nm以上
の幅を有するものであることが好ましく、また、吸収波
長340nm〜360nmの間に吸収極大が存在し、かつ上記吸収
極大の吸光度の値が、吸収波長375nmにおける吸光度の
値の1.5倍以上であるものであることが好ましい。
【0009】このような化合物としては、以下のような
黄色又はオレンジ色の染料が一般的に挙げられる。 ダイアレジン・ブリリアント・イエロー6G ダイアレジン・イエロー3G ダイアレジン・イエローF ダイアレジン・レッドZ ダイアレジン・イエローH2G ダイアレジン・イエローHG ダイアレジン・イエローHC ダイアレジン・イエローHL ダイアレジン・オレンジHS ダイアレジン・オレンジG ダイアレジン・レッドGG ダイアレジン・イエローGR ダイアレジン・レッドS ダイアレジン・レッドHS ダイアレジン・レッドA ダイアレジン・レッドH 以上 三菱化
成(株)製
【0010】カヤセット・イエローK−RL カヤセット・イエローK−CL カヤセット・イエローE−G カヤセット・イエローE−AR カヤセット・イエローA−G カヤセット・イエローGN カヤセット・イエロー2G カヤセット・イエローSF−G カヤセット・オレンジK−RL カヤセット・オレンジG カヤセット・オレンジA−N カヤセット・オレンジSF−R カヤセット・フラビンFN カヤセット・フラビンFG カヤセット・レッドK−BL 以上 日本化
薬(株)製
【0011】上記本発明の化合物は、感光性組成物中に
0.1〜10重量%、更に0.5〜5重量%含有されることが好
ましい。また、上記範囲内であれば二種以上組合わせて
用いることもできる。
【0012】本発明の感光性組成物は、感光性ジアゾ化
合物を1〜15重量%、好ましくは、3〜10重量%含有す
る。
【0013】ジアゾ化合物は、感光性化合物として機能
するものであれば、任意のものを用いることができる。
【0014】本発明において用いるジアゾ化合物として
は、下記一般式[I]で表される構造を持つものが好ま
しい。
【0015】
【化3】 [但しRは、水素原子、アルキル基又はフェニル基を表
し、R1,R2及びR3は、それぞれ水素原子、アルコキ
シ基、またはアルキル基を表し、Xは対アニオンを示
す。Yは2価の結合手で、−O−,−S−または−NH
−を表す。Aは、縮合可能な芳香族性基を表す。]
【0016】上記一般式[I]において、Aで表される
芳香族性基を与えるために用いることができる芳香族化
合物の具体例としては、m−クロロ安息香酸、ジフェニ
ル酢酸、フェノキシ酢酸、p−メトキシフェニル酢酸、
p−メトキシ安息香酸、2,4−ジメトキシ安息香酸、
2,4−ジメチル安息香酸、p−フェノキシ安息香酸、
4−アニリノ安息香酸、4−(m−メトキシアニリノ)
安息香酸、4−(p−メチルベンゾイル)安息香酸、4
−(p−メチルアニリノ)安息香酸、フェノール、
(o,m,p)−クレゾール、キシレノール、レゾルシ
ン、2−メチルレゾルシン、(o,m,p)−メトキシ
フェノール、m−エトキシフェノール、カテコール、フ
ロログルシン、p−ヒドロキシエチルフェノール、ナフ
トール、ピロガロール、ヒドロキノン、p−ヒドロキシ
ベンジルアルコール、4−クロロレゾルシン、ビフェニ
ル−4,4′−ジオール、1,2,4−ベンゼントリオ
ール、ビスフェノールA、2,4−ジヒドロキシベンゾ
フェノン、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノ
ン、p−ヒドロキシアセトフェノン、4,4−ジヒドロ
キシジフェニルエーテル、4,4′−ジヒドロキシジフ
ェニルアミン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスル
フィド、クミルフェノール、(o,m,p)−クロロフ
ェノール、(o,m,p)−ブロモフェノール、サリチ
ル酸、p−ヒドロキシ安息香酸、2−メチル−4−ヒド
ロキシ安息香酸、6−メチル−4−ヒドロキシ安息香
酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、2,6−ジヒドロ
キシ安息香酸、2,6−ジヒドロキシ−4−安息香酸、
4−クロロ−2,6−ジヒドロキシ安息香酸、4−メト
キシ−2,6−ジオキシ安息香酸、没食子酸、フロログ
ルシンカルボン酸、p−ヒドロキシフェニル(メタ)ア
クリルアミド、桂皮酸、桂皮酸エチル、p−ヒドロキシ
桂皮酸、スチレン、(o,p)−ヒドロキシスチレン、
スチルベン、4−ヒドロキシスチルベン、4,4′−ジ
ヒドロキシスチルベン、4−カルボキシスチルベン、
4,4′−ジカルボキシスチルベン、ジフェニルエーテ
ル、ジフェニルアミン、ジフェニルチオエーテル、4−
メトキシジフェニルエーテル、4−メトキシジフェニル
アミン、4−メトキシジフェニルチオエーテル等を挙げ
ることができる。
【0017】このうち特に好ましいものは、p−ヒドロ
キシ安息香酸、p−メトキシ安息香酸、p−ヒドロキシ
桂皮酸、p−モドロキシフェニル(メタ)アクリルアミ
ド、ジフェニルエーテル、4−メトキシジフェニルエー
テル、ジフェニルアミンである。
【0018】上記一般式[I]で表されるジアゾ樹脂の
構成単位とする芳香族ジアゾニウム化合物には、例えば
特公昭49-48001号公報に挙げられるようなジアゾニウム
塩を用いることができるが、特に、ジフェニルアミン−
4−ジアゾニウム塩類が好ましい。ジフェニルアミン−
4−ジアゾニウム塩類は、4−アミノ−ジフェニルアミ
ン類から誘導されるが、このような4−アミノ−ジフェ
ニルアミン類としては、4−アミノ−ジフェニルアミ
ン、4−アミノ−3−メトキシ−ジフェニルアミン、4
−アミノ−2−メトキシ−ジフェニルアミン、4′−ア
ミノ−2−メトキシ−ジフェニルアミン、4′−アミノ
−4−メトキシジフェニルアミン、4−アミノ−3−メ
チルジフェニルアミン、4−アミノ−3−エトキシ−ジ
フェニルアミン、4−アミノ−3−β−ヒドロキシ−エ
トキシジフェニルアミン、4−アミノ−ジフェニルアミ
ン−2−スルホン酸、4−アミノ−ジフェニルアミン−
2−カルボン酸、4−アミノ−ジフェニルアミン−2′
−カルボン酸等を挙げることができる。特に好ましくは
3−メトキシ−4−アミノ−ジフェニルアミン、4−ア
ミノ−ジフェニルアミンを挙げることができる。
【0019】上記ジアゾ化合物は、公知の方法、例え
ば、フォトグラフィック・サイエンス・アンド・エンジ
ニアリング(Photo. Sci. Eng.)第17巻、第33頁(197
3)、米国特許第2,063,631号、同第2,679,498号各明細
書、特公昭49-48001号公報に記載の方法に従い、硫酸や
リン酸あるいは塩酸中で芳香族ジアゾニウム塩、Aで表
される芳香族性基を与える芳香族化合物及び活性カルボ
ニル化合物、例えばパラホルムアルデヒド、アセトアル
デヒド、ベンズアルデヒドあるいはアセトン、アセトフ
ェノンとを重縮合させることによって得られる。
【0020】また、一般式[I]においてAで表される
芳香族性基を与える芳香族化合物と芳香族ジアゾ化合物
及び活性カルボニル化合物等はその相互の組合わせは自
由であり、さらに各々2種以上を混ぜて縮合することも
可能である。
【0021】Aで表される芳香族性基を与える芳香族化
合物と芳香族ジアゾニウム化合物の仕込みモル比は、好
ましくは1:0.1〜0.1:1、より好ましくは1:0.5〜
0.2:1、更に好ましくは1:1〜0.2:1である。また
この場合Aで表される芳香族性基を与える芳香族化合物
及び芳香族ジアゾニウム化合物の合計とアルデヒド類ま
たはケトン類とをモル比で通常好ましくは1:0.6〜1.
2、より好ましくは1:0.7〜1.5で仕込み、低温で短時
間、例えば3時間程度反応させることにより、ジアゾ化
合物が得られる。
【0022】上記ジアゾ化合物の対アニオンは、該ジア
ゾ化合物と安定に塩を形成し、かつ該化合物を有機溶媒
に可溶となすアニオンを含む。このようなアニオンを形
成するものとしては、デカン酸及び安息香酸等の有機カ
ルボン酸、フェニルリン酸等の有機リン酸及びスルホン
酸を含み、典型的な例としては、メタンスルホン酸、ク
ロロエタンスルホン酸、ドデカンスルホン酸、ベンゼン
スルホン酸、トルエンスルホン酸、メシチレンスルホン
酸、及びアントラキノンスルホン酸、2−ヒドロキシ−
4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸、ヒドロ
キシスルホン酸、4−アセチルベンゼンスルホン酸、ジ
メチル−5−スルホイソフタレート等の脂肪族並びに芳
香族スルホン酸、2,2′,4,4′−テトラヒドロキ
シベンゾフェノン、1,2,3−トリヒドロキシベンゾ
フェノン、2,2′,4−トリヒドロキシベンゾフェノ
ン等の水酸基含有芳香族化合物、ヘキサフルオロリン
酸、テトラフルオロホウ酸等のハロゲン化ルイス酸、C
lO4、IO4等の過ハロゲン酸等を挙げることができ
る。但しこれに限られるものではない。これらの中で、
特に好ましいのは、ヘキサフルオロリン酸、テトラフル
オロホウ酸である。
【0023】本発明において、用いるジアゾ化合物の分
子量には特に限定はなく、例えば、上記の共縮合ジアゾ
樹脂は、各単量体のモル比及び縮合条件を種々変えるこ
とにより、その分子量は任意の値として得ることができ
るが、本発明においては一般に、好ましくは、分子量が
約400乃至10,000のものが有効に使用でき、より好まし
くは、約800乃至5,000のものが適当である。
【0024】本発明の感光性組成物にはアルカリ可溶性
樹脂が含有されている。好ましく用いられるアルカリ可
溶性樹脂は、付加重合性不飽和化合物を共重合させて得
られる共重合体であり、このような付加重合性不飽和化
合物としては下記一般式(II)又は(III)で表わされ
る化合物が好ましい。
【0025】一般式(II) CH2=C(R1)COO−(CH2n−OH (式中、R1は水素原子またはメチル基を表わし、nは
3〜10を表わす。) 一般式(III) CH2=C(R1)−X−Y−OH (R1は水素原子またはメチル基を表わし、Xは−CO
O−,−CONH−,−OCO−又は単結合を表わし、
Yはo−,m−又はp−フェニレン基(−C64−)を
表わす。)
【0026】上記付加重合性不飽和化合物としては一般
式(II)又は(III)で示される化合物の他に、例えば
(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリルアミド類、(メ
タ)アクリル酸エステル類、ビニルエーテル類、ビニル
ケトン類、スチレン類、オレフィン類、等の付加重合性
不飽和結合を有する化合物から選ばれるものも好ましく
用いられる。
【0027】本発明に好適に用いられる共重合体の原料
となる重合性モノマーのうち一般式(II)で示されるも
のは、このモノマーから誘導される構造単位の、共重合
体中に含まれる割合が、1〜80%であり、好ましくは2
〜40%である。
【0028】一般式(II)で示されるモノマーは、式中
のnの数が増加するにしたがい、共重合体にしたときの
性質として、一般的にnが2以下(例えば、n=2、R
1;CH3では2−ヒドロキシエチルメタクリレート)の
ものに比べ耐摩耗性が向上し、弾性率が下がり、可撓性
が向上する。そのため、共重合体を感光性組成物に適用
するとnの数が増加するにしたがい、応力に対する緩和
力が向上し、支持体との接着力が向上する。
【0029】しかし、nの数があまり大きくなると、融
点が高くなり取扱いに不便になってしまう。また感光性
組成物に適用したときの他性能とのバランスにより、本
発明に好適に使用されるnの範囲は、3〜6の整数であ
り、更に好ましくは4である。これらのモノマーの具体
的な例としては、例えば、4−ヒドロキシブチル(メ
タ)アクリレート、5−ヒドロキシペンチル(メタ)ア
クリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレ
ートである。
【0030】上記モノマーは、公知の合成方法により容
易に得られ、例えば、西ドイツ特許1,518,572号、特開
昭50-083320号公報、特開昭63-37791号公報、西ドイツ
特許2,027,444号、英国特許832,497号に記載の方法等が
挙げられる。
【0031】本発明に好適に用いられる共重合体の原料
となる重合性モノマーのうち一般式(III)で示される
ものは、このモノマーから誘導される構造単位の、共重
合体中に含まれる割合が、1〜80%であり、好ましくは
2〜40%である。
【0032】一般式(III)で示されるモノマーから誘
導される構造単位を有する共重合体を感光性組成物中に
用いることによってネガ型感光性平版印刷版の感度、耐
刷力、耐薬品性、現像性等を向上させることができる。
これらのモノマーの具体例としては、o−、m−、p−
ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレート、o−、m
−、p−ヒドロキシフェニル(メタ)アクリルアミド、
o−、m−、p−ヒドロキシ安息香酸ビニル、o−、m
−、p−ヒドロキシ安息香酸イソプロペニル等が挙げら
れ、このましくはp−ヒドロキシフェニル基を有するも
のおよび(メタ)アクリルアミド類であり、更に好まし
くはp−ヒドロキシフェニルメタクリルアミドである。
【0033】そのほかの本発明に用いることができる付
加重合性不飽和結合を有する化合物の具体例としては、
例えば下記(1)〜(9)に示すものが挙げられる。 (1)(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メ
タ)アクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−
ヘキシルアクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリル
アミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−フ
ェニルアクリルアミド、N−ニトロフェニルアクリルア
ミド、N−エチル−N−フェニルアクリルアミド等の
(メタ)アクリルアミド類。 (2)(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸
エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリ
ル酸ブチル、(メタ)アクリル酸アミル、(メタ)アク
リル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、アクリ
ル酸−2−クロロエチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒ
ドロキシエチル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メ
タ)アクリル酸シクロヘキシル等の(置換)アルキル
(メタ)アクリル酸エステル類。 (3)エチルビニルエーテル、2−クロロエチルビニル
エーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、プロピル
ビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、オクチルビニ
ルエーテル、フェニルビニルエーテル等のビニルエーテ
ル類。 (4)ビニルアセテート、ビニルクロロアセテート、ビ
ニルブチレート、安息香酸ビニル等のビニルエステル
類。 (5)スチレン、α−メチルスチレン、メチルスチレ
ン、クロロメチルスチレン等のスチレン類。 (6)メチルビニルケトン、エチルビニルケトン、プロ
ピルビニルケトン、フェニルビニルケトン等のビニルケ
トン類。 (7)エチレン、プロピレン、イソブチレン、ブタジエ
ン、イソプレン等のオレフィン類。 (8)N−ビニルピロリドン、N−ビニルカルバゾー
ル、4−ビニルピリジン、(メタ)アクリロニトリル
等。 (9)(メタ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、
ケイ皮酸等の不飽和カルボン酸。
【0034】そのほか、長鎖アルキル基を有する(メ
タ)アクリル酸エステルと共重合し得るものならば本発
明の好適な付加重合性不飽和化合物として使用すること
ができ、付加重合性不飽和化合物は上記の具体例に示す
ものに限定されるものではない。
【0035】これらのうち、長鎖アルキル鎖を有する
(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体を構成する付
加重合性不飽和化合物として好ましいものは、一般式
(II)および(III)を有する化合物の他に、(メタ)
アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、アクリ
ル酸ブチル、アクリロニトリル、メタアクリル酸等が挙
げられる。
【0036】本発明の感光性組成物は、酸及び/または
酸無水物を含有することができる。この場合、含有され
る酸は任意の有機酸、無機酸の中から任意に選択でき
る。有機酸としては、モノカルボン酸、ポリカルボン酸
のカルボキシル基を少なくとも1個有する酸が好まし
い。クエン酸、シュウ酸、リンゴ酸、酒石酸や、ポリア
クリル酸(商品名ジュリマーとして市販されているもの
等)を好ましく用いることができる。無機酸としては、
リン酸などを用いることができる。
【0037】酸無水物を用いる場合の、酸無水物の種類
も任意であり、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水安息
香酸など、脂肪族・芳香族モノカルボン酸から誘導され
るもの、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水グルタル
酸、無水フタル酸など、脂肪族・芳香族ジカルボン酸か
ら誘導されるもの等を挙げることができる。
【0038】本発明の感光材料組成物には、色素、特に
処理により有色から無色になる、または変色する色素を
含有させることができる。好ましくは、有色から無色に
なる色素を含有させる。
【0039】本発明の実施に際し、好ましく用いること
ができる色素として、次のものを挙げることができる。
【0040】即ち、例えば、ビクトリアピュアブルーB
OH(保土谷化学社製)、オイルブルー#603 (オリエ
ント化学工業社製)、パテントピュアブルー(住友三国
化学社製)、クリスタルバイオレット、ブリリアントグ
リーン、エチルバイオレット、メチルバイオレット、メ
チルグリーン、エリスロシンB、ベイシックフクシン、
マラカイトグリーン、オイルレッド、m−クレゾールパ
ープル、ローダミンB、オーラミン、4−p−ジメチル
アミノフェニルイミノナフトキノン、シアノ−p−ジエ
チルアミノフェニルアセトアニリド等に代表されるトリ
フェニルメタン系、ジフェニルメタン系、オキサジン
系、キサンテン系、イミノナフトキノン系、アゾメチン
系またはアントラキノン系の色素が、有色から無色ある
いは異なる有色へと変色する色素の例として挙げること
ができる。
【0041】特に好ましくはトリフェニルメタン系、ジ
フェニルメタン系色素が有効に用いられ、更に好ましく
はトリフェニルメタン系色素であり、特にビクトリアピ
ュアブルーBOHが好ましい。
【0042】上記変色剤は、感光性組成物中に通常約0.
5〜約10重量%含有させることが好ましく、より好まし
くは約1〜5重量%含有させる。
【0043】本発明の感光性組成物には、更に種々の添
加物を加えることができる。
【0044】添加物としては例えば、塗布性を改良する
ためのアルキルエーテル類(例えばエチルセルロース、
メチルセルロース)、フッ素界面活性剤類や、ノニオン
系界面活性剤[例えば、ブルロニックL−64(旭電化株
式会社製)]、塗膜の柔軟性、耐摩耗性を付与するため
の可塑剤(例えばブチルフタリル、ポリエチレングリコ
ール、クエン酸トリブチル、フタル酸ジエチル、フタル
酸ジブチル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジオクチ
ル、リン酸トリクレジル、リン酸トリブチル、リン酸ト
リオクチル、オレイン酸テトラヒドロフルフリル、アク
リル酸またはメタクリル酸のオリゴマー及びポリマ
ー)、画像部の感脂性を更に向上させるための感脂化剤
(例えば、特開昭55-527号公報記載のスチレン−無水マ
レイン酸共重合体のアルコールによるハーフエステル化
物等)等があり、これらの添加剤の添加量は、その使用
対象・目的によって異なるが、一般に好ましくは全固形
分に対して、0.01〜30重量%である。
【0045】本発明の感光性組成物を用いてPS版を得
るには、例えば、ジアゾ化合物と、バインダーとしての
化合物、並びに必要に応じ種々の添加剤の所定量を、適
当な溶媒(メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、メチ
ルセロソルブアセテート、アセトン、メチルエチルケト
ン、メタノール、ジメチルホルムアミド、ジメチルスル
ホキシド、水またはこれらの混合物等)中に溶解させ感
光性組成物の塗布液を調節し、これを支持体上に塗布、
乾燥して、印刷版として得ることができる。塗布する際
の感光性組成物の濃度は1〜50重量%の範囲とすること
が望ましい。この場合、感光性組成物の塗布量は、好ま
しくはおおむね0.2〜10g/m2程度とすればよい。
【0046】本発明の実施に際して、PS版は、色素や
その他結合剤等から成る着色層と、ジアゾ樹脂を含有す
る感光層とを別々に塗布する構成とするのでもよい。各
塗布層は、どちらの層が支持体側に配置されるのでもよ
い。
【0047】PS版に用いられる、支持体としては、種
々のものが使用できる。例えば、アルミニウム板(砂目
立てしたアルミニウム板等)、鉄板、アルミ箔を接着し
たポリエチレンテレフタレートベース紙などを用いるこ
とができる。
【0048】特にアルミニウム板が好ましい。
【0049】しかし、アルミニウム板を無処理のまま使
用すると、感光性組成物の接着性が悪く、また、感光性
組成物が分解するという問題がある。この問題をなくす
ために、従来、種々の提案がなされている。
【0050】例えば、アルミニウム板の表面を砂目立て
した後、ケイ酸塩で処理する方法(米国特許第2,714,06
6号)、有機酸塩で処理する方法(米国特許第2,714,066
号)、ホスホン酸及びそれらの誘導体で処理する方法
(米国特許第3,220,832号)、ヘキサフルオロジルコン
酸カリウムで処理する方法(米国特許第2,946,683
号)、陽極酸化する方法、及び陽極酸化後、アルカリ金
属ケイ酸塩の水溶液で処理する方法(米国特許第3,181,
461号)等がある。
【0051】本発明の好ましい実施の態様においては、
アルミニウム板(アルミナ積層板を含む。以下同じ)
は、表面を脱脂した後、ブラシ研磨法、ボール研磨法、
化学研磨法、電解エッチング法等による砂目立てが施さ
れ、好ましくは、深くて均質な砂目の得られる電解エッ
チング法で砂目立てされる。陽極酸化処理は例えばリン
酸、クロム酸、ホウ酸、硫酸等の無機塩もしくはシュウ
酸等の有機酸の単独、あるいはこれらの酸2種以上を混
合した水溶液中で、好ましくは硫酸水溶液中で、アルミ
ニウム板を陽極として電流を通じることによって行われ
る。陽極酸化被膜量は5〜60mg/dm2が好ましく、更に
好ましくは5〜30mg/dm2である。
【0052】また上記のように前処理された支持体の表
面に感光層を設ける前に、その表面を亜硝酸塩を含む水
溶液で処理しても良い。
【0053】これらの亜硝酸塩の例としては、周期律表
のIa,IIa,IIb,III b,IVa,IVb,VIa,VII
a及びVIII族の金属の亜硝酸塩またはアンモニウム塩、
すなわち亜硝酸アンモニウムが挙げられ、その金属塩と
しては、例えば、LiNO2,NaNO2 ,KNO2
Mg(NO22 ,Ca(NO22 ,Zn(NO22
,Al(NO23 ,Zr(NO24 ,Sn(NO2
4 ,Cr(NO23 ,Co(NO22 ,Mn(N
22 ,Ni(NO22 等が好ましく、特に、アル
カリ金属亜硝酸塩が好ましい。このような亜硝酸塩は、
勿論2組以上併用することができ、更に亜硝酸と併用す
ることもできる。本発明においては亜硝酸塩は、これら
を含む水溶液中に、一般に0.001〜2.0重量%含有される
ことが好ましい。
【0054】上記処理液で支持体表面を処理する場合の
処理条件としては、室温から約100℃の温度範囲で、前
処理された支持体を10〜300秒の間浸漬するか、または
その処理液を支持体に塗布することが好ましい。
【0055】本発明の実施に際し、封孔処理を行う場
合、好ましくは濃度0.1〜3%のケイ酸ナトリウム水溶
液に、温度80〜95℃で10秒〜2分間浸漬してこの処理を
行う。より好ましくはその後に40〜95℃の水に10秒〜2
分間浸漬して処理する。
【0056】PS版は、従来の常法により感光され現像
することができる。即ち、例えば、線画像、網点画像等
を有する透明原画を通して感光し、次いで、水性現像液
で現像することにより、原画に対してネガのリーフ像を
得ることができる。露光に好適な光源としては、カーボ
ンアーク灯、水銀灯、キセノンランプ、メタルハライド
ランプ、ストロボ等が挙げられる。
【0057】画像露光されたPS版を現像する方法は任
意であり、例えば従来公知の種々の方法を用いることが
可能である。
【0058】具体的には画像露光されたPS版を現像液
中に浸漬する方法、PS版の感光層に対して多数のノズ
ルから現像液を噴出する方法、現像液が湿潤されたスポ
ンジでPS版の感光層を拭う方法、PS版の感光層の表
面に現像液をローラー塗布する方法等、種々の方法を用
いることができる。またこのようにしてPS版の感光層
に現像液を与えた後、感光層の表面をブラシなどで軽く
擦ることもできる。
【0059】現像液は、これを現像し得るものであれ
ば、任意であるが、好ましくは、特定の有機溶媒と、ア
ルカリ剤と、水とを必須成分として含有する現像液を用
いることができる。ここに特定の有機溶媒とは、現像液
中に含有させたとき、感光層の非露光部(非画像部)を
溶解ないしは膨潤することができるものをいい、しかも
常温(20℃)において水に対する溶解度が10重量%以下
の有機溶媒が好ましい。このような有機溶媒としては、
上記のような特性を有するものでありさえすればよく、
以下のもののみに限定されるものではないが、これらを
例示するならば、例えば、酢酸エチル、酢酸プロピル、
酢酸ブチル、酢酸アミル、酢酸ベンジル、エチレングリ
コールモノブチルアセテート、酢酸ブチル、レブリン酸
ブチルのようなカルボン酸エステル;エチルブチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンのよう
なケトン類;エチレングリコールモノブチルエーテル、
エチレングリコールベンジルエーテル、エチレングリコ
ールモノフェニルエーテル、ベンジルアルコール、メチ
ルフェニルカルビノール、n−アミルアルコール、メチ
ルアミルアルコールのようなアルコール類;キシレンの
ようなアルキル置換芳香族炭化水素;メチレンジクロラ
イド、エチレンジクロライド、モノクロロベンゼンのよ
うなハロゲン化炭化水素などがある。
【0060】これら有機溶媒は1種用いるのでも2種以
上用いるのでもよい。これら有機溶媒の中では、エチレ
ングリコールモノフェニルエーテルとベンジルアルコー
ルが特に有効である。また、これら有機溶媒の現像液中
における含有量は、好ましくはおおむね1〜20重量%で
あり、特に2〜10重量%のときより好ましい結果を得
る。
【0061】他方、現像液中に含有される好ましいアル
カリ剤としては、(A)ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリ
ウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチ
ウム、第二または第三リン酸ナトリウムまたはアンモニ
ウム塩、メタケイ酸ナトリウム、炭酸ナトリウムまたは
アンモニウム等の無機アルカリ剤、(B)モノ,ジまた
はトリメチルアミン、モノ,ジまたはトリエチルアミ
ン、モノまたはジイソプロピルアミン、n−ブチルアミ
ン、モノ,ジまたはトリエタノールアミン、モノ,ジま
たはトリイソプロパノールアミン、エチレンイミン、エ
チレンジアミン等の有機アミン化合物等が挙げられる。
【0062】これらアルカリ剤の現像液中における含有
量は通常0.05〜4重量%であることが好ましく、より好
ましくは0.5〜2重量%である。
【0063】また、保存安定性、耐刷性等をより以上に
高めるためには、水溶性亜硫酸塩を現像液中に含有させ
ることが好ましい。このような水溶性亜硫酸塩として
は、亜硫酸のアルカリまたはアルカリ土類金属塩が好ま
しく、例えば亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫
酸リチウム、亜硫酸マグネシウム等がある。これらの亜
硫酸塩の現像液組成物における含有量は通常好ましくは
0.05〜4重量%で、より好ましくは0.1〜1重量%であ
る。
【0064】かかる現像液を、現像露光後のPS版と接
触させたり、あるいは現像液によりすったりすれば、お
おむね常温〜40℃にて10〜60秒後には、感光層の露光部
に悪影響を及ぼすことなく、感光層の非露光部が完全に
除去される。
【0065】現像条件については、現像方法に応じて適
宜選ぶことができる。一例を示すと、例えば浸漬による
現像方法では、約10〜40℃の現像液に約10〜80秒間浸漬
させる方法を用いることができる。
【0066】
【実施例】砂目立てし、陽極酸化処理を行なった後1重
量%の亜硝酸ナトリウム水溶液で、次いで1重量%のケ
イ酸ナトリウム水溶液でいずれも90℃で10秒間処理した
アルミニウム板を支持体とし、これに下記処方1又は2
の感光液をホエラーで塗布して、それぞれPS版試料1
−1及び2−1を作成した。塗布重量は1.7g/m2であっ
た。 感光液 処方1 ジアゾ化合物(1) 10 部 アルカリ可溶性樹脂(1) 100 部 ジュリマーAC−10L 6 部 ビクトリアピュアブルーBOH 2 部 色素(1) 1 部 処方2 ジアゾ化合物(1) 10 部 アルカリ可溶性樹脂(1) 100 部 ジュリマーAC−10L 4 部 酒石酸 2 部 ビクトリアピュアブルーBOH 2 部 色素(1) 1 部
【0067】更に上記処方1及び2の各々におけるジア
ゾ化合物、アルカリ可溶性樹脂又は色素を表1及び表2
に示すようにかえて、各々に対応する試料1−2〜1−
18及び試料2−2〜2−18を作成した。
【0068】得られた試料1−1〜1−18及び2−1〜
2−18の各々について下記条件で露光及び現像を行な
い、版上におけるFOGRA細線の再現性(評価A)及
び、50%網点の原稿を用いたときの版上の網点面積率再
現性をマクベス反射濃度計RD−918により測定(評価
B)し、評価した。結果を表1及び表2に示す。 露光量:コダックステップタブレット・ベタ4段相当 露光機:4kwメタルハライドランプ、距離60cm 現 像:PSU−820(自現機)/SD−32(現像液)
【0069】
【表1】
【0070】
【表2】
【0071】*1: ジアゾ化合物(1)の合成 p−ジアゾジフェニルアミン硫酸塩14.5g(50ミリモ
ル)を、氷冷下で40gの濃硫酸に溶解した。この反応液
に1.05g(35ミリモル)のパラホルムアルデヒドをゆっ
くり滴下した。この際、反応温度が10℃を超えないよう
に添加していった。その後、2時間氷冷下で攪拌を続け
た。この反応混合液を、氷冷下、500mlのエタノールに
滴下し、生じた沈澱をろ別した。エタノールで沈澱を洗
浄した後、100mlの純水に溶解し、この液に、6.8gの塩
化亜鉛を溶解した水溶液を加えた。生じた沈澱をろ別し
た後、エタノールで洗い、150mlの純水に溶解させた。
この液に、8gのヘキサフルオロリン酸アンモニウムを
溶解した水溶液を加え、生じた沈澱をろ別し、水、エタ
ノールで洗った後、25℃で3日間乾燥して、ジアゾ化合
物1を得た。
【0072】ジアゾ化合物(2)の合成(共縮合ジアゾ
樹脂) p−ヒドロキシ安息香酸3.5g(25ミリモル)、及びp−
ジアゾジフェニルアミン硫酸塩21.75g(75ミリモル)
を、氷冷下で90gの濃硫酸に溶解した。この溶液に、2.7
g(90ミリモル)のパラホルムアルデヒドをゆっくり添
加した。この際、反応温度が10℃を超えないように添加
した。2時間反応溶液を攪拌した後、1リットルのエタ
ノールに滴下し、生じた沈澱をろ別し、エタノールで洗
浄した。沈澱を200mlの純水に溶解し、10.5gの塩化亜鉛
を溶解した水溶液を加えた。生じた沈澱をろ過し、エタ
ノールで洗浄した後、300mlの純水に溶解した。この溶
液に、13.7gのヘキサフルオロリン酸アンモニウムを溶
解した水溶液を添加した。生じた沈澱をろ別し、水、エ
タノールで洗浄した後、25℃で、一日乾燥して、ジアゾ
化合物2を得た。
【0073】ジアゾ化合物(3)の合成(共縮合ジアゾ
樹脂) ジアゾ化合物2の合成において、p−ヒドロキシ安息香
酸の代わりにp−メトキシ安息香酸4.2g(25ミリモル)
を用いた以外は同様に合成し、ジアゾ化合物3を得た。
【0074】*2; アルカリ可溶性樹脂1の合成 以下に示すモノマー組成比(モル%)のモノマー混合物
を、総モノマー量のモノマー濃度が7.15モル%となるよ
うなメタノール/アセトン=1:1の溶液を調整し、こ
の溶液に全モノマー比1.25モル%当量のアゾビスイソブ
チロニトリルを加え、攪拌しながら65℃にて窒素気流下
6時間還流を行った。反応終了後全モノマー比0.04重量
%のヒドロキノンを加え、反応液を水中に投じて、共重
合体を沈澱させた。これを濾取し、60℃にて3日間乾燥
させた後メチルセロソルブを用いて共重合体の20重量%
メチルセロソルブ溶液を調整した。
【0075】アルカリ可溶性樹脂2及びアルカリ可溶性
樹脂3の合成 以下に示すモノマー組成比(モル%)のモノマー混合物
を用いて、上記と同様の方法で合成した。
【0076】 モノマー組成比(モル%) アルカリ アルカリ アルカリ 可溶性樹脂1 可溶性樹脂2 可溶性樹脂3 HyPMA 10 8 8 EA 43 35 35 MA 15 12 12 MAA 8 10 10 AN 24 30 30 HEMA − − 5 4HBA − 5 − HyPMA:4ヒドロキシフェニルメタクリルアミド EA :アクリル酸エチル MA :アクリル酸メチル MAA :メタアクリル酸 AN :アクリロニトリル HEMA :メタアクリル酸−2−ヒドロキシエチル 4HBA :アクリル酸−4−ヒドロキシブチル
【0077】*3; 色素 (1)カヤセット・オレンジK−RL(日本化薬製)
本発明の化合物 (2)カヤセット・イエローK−RL(日本化薬製)
本発明の化合物 (3)ダイアレジン・イエローH2G(三菱化成製)
本発明の化合物 (4)ダイアレジン・イエローHC (三菱化成製)
本発明の化合物 (5)カヤセット・イエローK−CL(日本化薬製)
本発明の化合物 (6)ダイアレジン・イエロー3G (三菱化成製)
本発明の化合物 (7)ダイアレジン・イエローHS (三菱化成製)
本発明の化合物 (8)カヤセット・オレンジAN (日本化薬製)
本発明の化合物 (9)カヤセット・オレンジSF−R(日本化薬製)
本発明の化合物 (10)ダイアレジン・レッドH5B (三菱化成製)
比較例 (11)ダイアレジン・イエローL3G(三菱化成製)
比較例
【0078】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
り感度低下をひきおこすことなく、フィルム原版に対す
る網点面積の増加、いわゆる点太りを抑制しうる感光性
組成物を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村田 昌久 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三 菱化成株式会社総合研究所内 (72)発明者 辻 成夫 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三 菱化成株式会社総合研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ジアゾ化合物、(B)アルカリ可
    溶性樹脂、及び(C)10mg/リットルの濃度のメチルセ
    ロソルブ溶液としたとき、吸収波長420nm〜520nmの間
    に、その吸光度が0.1以上の吸収極大が存在し、かつ上
    記吸収極大の吸光度の最大値が、吸収波長375nmにおけ
    る吸光度の値の3倍以上である化合物、を含有すること
    を特徴とする感光性組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の化合物(C)が、更に、
    メチルセロソルブに溶解して10mg/リットルの濃度とし
    たとき、吸収波長420nm〜520nmの間に存在する吸収極大
    の吸光度の最大値の3分の2以上の吸光度の値を有する
    吸収波長域が400nm〜550nmの間に連続して75nm以上の幅
    を有するものであることを特徴とする請求項1記載の感
    光性組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の化合物(C)が、更に、
    メチルセロソルブに溶解して10mg/リットルの濃度とし
    たとき、吸収波長340nm〜360nmの間の吸光度の値が、吸
    収波長375nmにおける吸光度の値の1.5倍以上であるもの
    であることを特徴とする請求項1記載の感光性組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のジアゾ化合物(A)が下
    記一般式(I)で表わされることを特徴とする請求項1
    記載の感光性組成物。 【化1】 [但しRは、水素原子、アルキル基又はフェニル基を表
    し、R1,R2及びR3は、それぞれ水素原子、アルコキ
    シ基、またはアルキル基を表し、Xは対アニオンを示
    す。Yは2価の結合手で、−O−,−S−または−NH
    −を表す。Aは、縮合可能な芳香族性基を表す。]
  5. 【請求項5】 請求項1記載のアルカリ可溶性樹脂
    (B)が、その分子構造中に、アルコール性水酸基を有
    する構造単位とフェノール性水酸基を有する構造単位の
    両方を有することを特徴とする請求項1記載の感光性組
    成物。
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