JPH0651050U - 折畳み棚枠付の台車 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】平行に並べた多数段の棚枠付の台車で、使用時
には棚枠を拡げ、不使用時には棚枠を折畳みうるもので
ある。 【構成】 下部にキャスタを具えたＮ形に配した剛性ベ
ースの平行レールの長さ方向の各一端の固定柱と、この
レール上を摺動して固定柱に近接しうる各可動柱との間
に両端を内側になるよう向合せにして枢着した一対のコ
次状の棚枠をその両方の腹部で各レール上で両方の柱に
枢着した構造である。片側のレールに取付けた棚枠の内
側で中央の枢着部分には共通の縦棒が枢着してあり、こ
の縦棒を昇降することで棚枠を拡げたり畳んだりする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は折畳み棚枠付の台車に関し、多段の棚枠を折畳むとき棚枠支持の一方 の支持柱が固定柱に向け移動する上記台車に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来から多段に棚板を備えた台車は周知である。棚板は固着式のもの着脱自在 のものとがあるが、棚板を載せてある棚枠は一般的に固定のものが多い。

【０００３】 多段の棚枠では棚枠間の間隔を拡げたり狭めたりするため、取外しうるものも あって、これによって台車の内側の突出部をなくして、拡がった内側に台車を並 べてコンパクトに多数保管するものもある。 然しながら取外して別の場所に保管した棚枠はその取扱いが雑になり、紛失した りすること等もあって次回に取付けるのに煩らわしさが残る。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

従来のこの種の棚枠付の台車は棚枠が台車のベースを剛性安定にした状態で棚 枠を折畳むことができないので、台車の外周で囲む容積を小さくすることができ ない。それで台車を所定の場所に多数収容することが不可である。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記諸問題を解決するためなされ、使用時には棚枠を拡げ、不使用時 には棚枠を折畳むことのできる台車であって、その間台車のベースは常に剛性安 定を保ちつつベース上で棚枠を取囲む容積を使用状態の拡大姿から、不使用状態 の縮少姿に変化しうる台車である。

【０００６】 その要点を述べれば長方形状平行に配され長さ方向両端にキャスター付の一対 の基礎レールと、該レールを対角線的に結ぶ一本の剛性梁と、該基礎レールの同 方向一端に夫々固定した一対の固定柱と、該基礎レール上を固定柱に向け直立し て移動し固定柱と組となる一対の可動柱と、各段向合った内端が夫々相互に枢支 され、腹部が組となる固定柱と可動柱に夫々枢支されたコ字状外形のある一対の 単位枠の棚枠からなる複数段の棚枠を具えていて、前記一方の基礎レール側の複 数段の棚枠の相互に枢支された各内端は前記レールに垂直な一本の縦棒で枢支さ れた構造の台車が供される。この台車では縦棒の上下動で複数段の棚枠が相互連 動して展開並びに垂直折畳みうるようになっている。

【０００７】

【実施例】

次に図面を参照して本考案の実施例を詳記する。図１は本考案台車の使用状態 を示す斜視図、図２は折畳みの途中の斜視図、図３は折畳んだ状態を示す斜視図 、図４は２台の台車を収容状態で並べた側面図、図５は並べた台車のベース部分 を示す平面図、図６は台車を重ねる場合の下台車の支柱上部と上台車の支柱受部 を示す斜視図である。

【０００８】 本考案のベースは長方形状平行に配した一対の基礎レール１と２と、このレー ルを対角線的に結ぶ剛性梁３からなっている。各レールにはその両端近くにキャ スター４，５が回転可能に取付けてある。レール１の図面上右端には固定柱６が 立設され、左側には可動柱７が設けられている。可動柱はレール１に図示しない 凹設せる摺接レール上を柱の底が摺動して固定柱に向け移動できるようになって いる。レール２においても固定柱８と可動柱９とがレール１のものと同一構造で 設けられている。

【０００９】 固定柱６，８間と可動柱７，９間は上部に梁１０，１１が固定されている。固 定柱と可動柱の間には棚枠１３，１４，１５，１６が設けられている。棚枠の構 造は何れも実質的同じであるので、その一例を棚枠１３について述べる。棚枠は コ字状の２個の枠１７，１８からなり、その内端１９，２０は互に突当って枢支 されている。両コ字状枠の腹部２１，２２は角部２３，２４，２５，２６で固定 柱と可動柱に夫々枢支される。棚枠１３乃至１６のレール１にある両方のリンク の１９で代表される枢着した片側４個の内端のみは一本の縦棒３０で枢支されて いる。図面上３１，３２は夫々レールの端に設けられた下向の受碗で可動柱と固 定柱の先端３３，３４を受入れるようになっている。

【００１０】 本考案は以上のようになっていて図１のように固定柱に対して可動柱を離すと 棚枠のリンクは伸びる。この状態で棚枠１３…の夫々にわたって棚板を、又は長 尺物を渡すことができる。縦棒３０を上方に押上げると、１９で代表される各棚 枠の一方の枢支点と、柱に取付けられている２３，２４，２５，２６で代表され る各枢支点と、２０で代表される各棚枠の他方の枢支点は枢動しつつ、腹部２１ ，２２、コ字上枠１７，１８を含め図面上４個の棚枠１３，１４，１５，１６は 図２のように連動して内端１９，２０を頂点とした三角状になる。これに伴って 可動柱７，９はレール上を固定柱６，８に向け移動し始め、図３で示す位置まで 移動して止る。かくして棚枠が折畳まれる。

【００１１】 このように折畳まれた状態に対し折畳んだ第２の台車を近付けると第２台車の 一方の基礎レール１ａと剛性梁３ａは第１台車の一方の基礎レール１と剛性染３ で囲む角内に収まり、第２台車の他方の基礎レール２ａは第１台車の他方の基礎 レール２の外側に並ぶようにして収容することができる。従って棚枠を外さず折 畳んだ状態で限られた面積内に多数の台車を収容することができる。

【００１２】 次に各基礎レールの末端には下向の受碗３１，３２があるので、図１に示す使 用状態で下台車の柱６，７，８，９の頂３３，３４を碗３１，３２に受入れるこ とによって下の台車に上の台車を載せることができる。

【００１３】 更に本考案台車において固定柱と可動柱間に棚枠１３等を、例えば２３，２４ ，２５，２６の位置で枢着取付ける方法において、公知の方法で着脱自在に取付 けることもできる。この場合固定柱と可動柱の前記２３乃至２６の位置に棚枠の 腹部２１，２２の両端を支承するために上部に差込口のある支承用切欠を設け、 この切欠に前記腹部を差込んで棚枠１３等を枢支的に支承させることができる。 又継棒を枢支点１９で分離できるように複数の棒片からなるようにしておくとよ い。このようにすると棚枠の上下の間隔を拡げようとするときは一組の棚枠を取 外せばよく、又上下間隔が拡がっているときにはその間に他の棚枠を取付けるこ ともできる。

【００１４】

【考案の効果】

以上述べたように本考案の台車は軽く縦棒を上動するか、可動柱を固定柱に向 け押動することで棚枠が折畳まれる。折畳んだ状態は各単位の棚枠は枕屏風を畳 んだと同じく極めて薄くなり台車の要部は極めて専有容積が小さくなる。又ベー スがＮ形となっているので、他の台車のベースを深く並べて受入れるので小面積 で台車を収納できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案折畳み棚枠付台車の使用状態を示す斜視
図。

【図２】棚枠折畳み中の台車の斜視図。

【図３】棚枠折畳み後で一部を省略した台車の斜視図。

【図４】２台の台車を収容状態で並べた側面図。

【図５】並べた台車のベース部分を示す平面図。

【図６】台車を重ねる場合の上下台車の当接及び支承部
の斜視図。

【符号の説明】

１ 基礎レール ２ 基礎レール ３ 剛性梁 ４ キャスター ５ キャスター ６ 固定柱 ７ 可動柱 ８ 固定柱 ９ 可動柱 １３ 棚枠 １４ 棚枠 １５ 棚枠 １６ 棚枠 １７ 枠 １８ 枠 １９ 内端 ２０ 内端 ２１ 腹部 ２２ 腹部 ２３ 角部 ２４ 角部 ２５ 角部 ２６ 角部 ３０ 縦棒 ３１ 受碗 ３２ 受碗

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】長方形状平行に配され長さ方向両端にキャ
   スター付の一対の基礎レールと、該レールを対角線的に
   結ぶ一本の剛性梁と、該基礎レールの同方向一端に夫々
   固定した一対の固定柱と、該基礎レール上を固定柱に向
   け直立して移動し固定柱と組となる一対の可動柱と、各
   段向合った内端が夫々相互に枢支され、腹部が組となる
   固定柱と可動柱に夫々枢支されたコ字状外形のある一対
   の単位枠の棚枠からなる複数段の棚枠を具えてなり、前
   記一方の基礎レール側の複数段の棚枠の相互に枢支され
   た各内端は前記レールに垂直な一本の縦棒で枢支されて
   いることを特徴とした折畳み棚枠付の台車。