JPH0650557U - 商品の吊り下げ展示器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】壁面の上下方向に商品の展示間隔をつめて配置
しても、商品の吊り下げや取り出しの妨げにならない商
品の吊り下げ展示器を提供することを目的としている。 【構成】固定基板に上下一対のバーを有し、上方のバー
に価格表示板が取り付けられ、下方のバーに商品が吊り
下げられる商品の吊り下げ展示器において、上方のバー
の先端に、価格表示板が自重により垂下しているときは
その下端が前記両バーの間にあり、価格表示板がはね上
げられたときはその下端が前記両バーの間隔以上の間隔
となる位置に価格表示板の裏面上側が枢着される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は量販店等において販売商品を吊り下げ展示する際に、商品の品名や価 格等を表示するのに用いられる商品の吊り下げ展示器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来この種の商品の吊り下げ展示器としては、図６に示されるようなものが使 用されている。すなわち、この商品の吊り下げ展示器では、固定基板８に上下一 対のバー６，７を有し、上方のバー６に価格表示板１が取り付けられ、下方のバ ー７に商品ａが吊り下げられる商品の吊り下げ展示器において、上方のバー６の 先端に、価格表示板１が着脱自在に取り付けられる。

【０００３】 そして、商品吊り下げバーとしての下方のバー７は、価格表示板取り付けバー としての上方のバー６より長く、かつその先端部は商品ａが容易に落下しないよ うに少しばかり上方へ折り曲げられたものが用いられ、上方のバー６の先端部は 、後述する価格表示板１のＬ字状の係合溝孔４ｂと係合し、価格表示板１を上方 のバー６に固定させるため、上方へ直角に折り曲げられたものが用いられている 。

【０００４】 価格表示板１としては、その裏面下方に固定部材４を一体に設け、価格表示板 １の表面には商品の品名と価格が表示されたカード（図示せず）が挿脱自在に挿 入されると共に、上記固定部材４には上方のバー６の先端部と係合する下面が開 放されたＬ字状の係合溝孔４ｂが穿設されたものが用いられている。

【０００５】 この商品の吊り下げ展示器の使用に際しては、固定基板８を被取付壁面に固定 し、価格表示板１に商品名と価格が表示されたカードを挿入し、固定部材４の係 合溝孔４ｂを上方のバー６の先端部に嵌合固定して価格表示を行うと共に、下方 のバー７に多数の商品ａの吊り下げ孔ａ１を挿通して吊り下げ展示する。 このような展示に際しては商品を吊り下げ壁面全面にわたり上下左右に多数配置 し、少しでも多種類の商品を展示販売できるようにしている。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

ところが上述の従来の商品の吊り下げ展示器では、壁面の上下方向に商品の展 示間隔をつめて、より多くの商品を展示しようとした場合、上方のバー６の上方 に突出した価格表示板１が邪魔になって、すぐ上に位置する商品を取るのに支障 をきたすという問題点があった。そして、かかる事態を防止すべく価格表示板の 裏面上方を固定部材４に取り付けるようにすると、上方のバー６と下方のバー７ との間隔が狭くなり、商品を吊り下げたり取り出すのに邪魔となるという問題点 があった。従って、従来の商品の吊り下げ展示器では、壁面の上下方向に商品の 展示間隔をつめて、より多くの商品を展示するには限度があった。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記問題点に鑑みてなされたもので、壁面の上下方向に商品の展示間 隔をつめて配列しても、商品の吊り下げや取り出しの妨げにならない商品の吊り 下げ展示器を提供することを目的としている。

【０００８】 この目的を達成するために、本考案の商品の吊り下げ展示器では、固定基板に 上下一対のバーを有し、上方のバーに価格表示板が取り付けられ、下方のバーに 商品が吊り下げられる商品の吊り下げ展示器において、上方のバーの先端に、価 格表示板が自重により垂下しているときはその下端が前記両バーの間にあり、価 格表示板がはね上げられたときはその下端が前記両バーの間隔以上の間隔となる 位置に価格表示板の裏面上側が枢着されたこと、 および上記の枢着部が軸と軸孔、または軸と軸受けブラケット、または突起と 凹溝等のヒンジ状枢着部であり、かつ軸孔、軸受けブラケット、凹溝等の軸受け 側が軸、突起等の軸側の移動が可能な長孔、ブラケット、長凹溝等からなる枢着 部であることをそれぞれ特徴としている。

【０００９】

【作用】

上記構成からなる本考案に係る商品の吊り下げ展示器では、価格表示板の上端 縁を上方のバーの上端と同じ高さに設置することができるため、それだけ上方の 商品との干渉が防止される。さらに、価格表示板を手前にはね上げ自在となるよ うに枢着されていることにより、商品を吊り下げる場合には価格表示板を手では ね上げて商品を吊り下げ、商品を取り出す場合には商品の上端部分にて価格表示 板をはね上げて取り出すことになる。そして、はね上げられた価格表示板は商品 取り出し後に枢着部を軸として自重により落下し、元の垂直位置に復帰する。

【００１０】

【実施例】

以下、添付図面を参照して本考案に係る商品の吊り下げ展示器の実施例を説明 する。なお、図面の説明において従来例と同一の要素には同一符号を付し、重複 する説明を省略する。

【００１１】 実施例１． 図１は商品の吊り下げ展示器における価格表示板部分を示す上面図（ａ）、正面 図（ｂ）、側面図（ｃ）であり、図２は図１の価格表示板部分を背面上方より見 た分解斜視図である。 図示の通り、この商品の吊り下げ展示器における価格表示板部分の構成は、価格 表示板１の裏面に取付片２を形成し、前記取付片２に係合孔３を設け、この係合 孔３と固定部材４に穿設した貫通孔４ａとに亘ってピン５を挿入し、価格表示板 １と固定部材４とを枢着させた構造になっている。

【００１２】 価格表示板１と取付片２は合成樹脂により一体成形されたものであり、価格表 示板１の裏面上側中央には２枚の板状の取付片２が所定間隔をおいて平行に形成 されている。価格表示板１の表面には商品の品名や価格、あるいは商品番号など を表示する。具体的には商品名や価格を印刷したカードｂを価格表示板１の前面 の透明板１ａと背面の不透明板１ｂ間に形成された間隙１ｃ内に挿入するように してもよい。また、価格表示板１の形状は長方形に限らず、円形や星形など自由 にデザインしてもよいことは当然である。

【００１３】 取付片２の上側の対向する位置にはそれぞれ１箇所ずつの係合孔３が設けられ ている。この係合孔３の孔径は、ピン５の直径より若干大きく設定されている。 一方、固定部材４にはピン５の直径よりも若干小さな孔径の貫通孔４ａが設けら れ、ピン５を圧入固定するようになっている。ここで、ピン５の取付位置いいか えれば係合孔３の位置および貫通孔４ａの位置は、ピン５を中心軸として価格表 示板１が上方にはね上げ可能であり、且つ、はね上げた価格表示板１が自重によ り元の位置に落下するように設定する。

【００１４】 固定部材４にはＬ字状の係合溝孔４ｂが形成されており、この係合溝孔４ｂの 垂直部分に上方のバー６の折り曲げ部を嵌入し、水平部分の溝内に上方のバー６ の水平部分を挟入して価格表示板１を上方のバー６に取り付ける。

【００１５】 このように構成された実施例の商品の吊り下げ展示器の使用に際しては、図３ に示されるように、固定基板８を所定の壁面等に固定させた後、価格表示板１の 間隙１ｃ内に商品名と価格が印刷されたカードｂを挿入し、この価格表示板１を 手で破線で示される位置まで持上げ、価格表示板１に表示された多数の商品ａの 吊り下げ孔ａ１を下方のバー７に挿通して商品ａを下方のバー７に吊り下げ、価 格表示板１から手を離せば価格表示板１は実線で示されるように、自重により垂 直に垂下される。

【００１６】 一方顧客が下方のバー７に吊り下げられた商品を取り出す場合には、商品をそ のまま手前に移動すれば、想像線にて示したように商品の上端部分にて価格表示 板１がはね上げられ、価格表示板１に邪魔されることなく商品を下方のバー７か ら取り出すことができる。そして、はね上げられた価格表示板１は、商品取り出 し後に自重により落下して元の位置に復帰する。

【００１７】 実施例２． 図４は本考案に係る商品の吊り下げ展示器の他の実施例を示す側面図である。図 示の通りこの実施例では、実施例１．における取付片２の係合孔３を長孔３ｂと したもので、これにより、図５に示す如く、価格表示板１をより上方にまではね 上げることが可能となる。従って、商品取り出しは勿論、商品を下方のバー７に 吊り下げる際の作業性も向上し、より使い勝手の優れた商品の吊り下げ展示器を 提供することができる。

【００１８】 本実施例では上記のように構成され、使用されるものが示されているが、これ らに限定されるものでないことは勿論である。たとえば上記実施例では価格表示 板１は固定部材４を介して上方のバー６に着脱自在に取り付けられているが、固 定部材４を上方のバー６に固定して設けたり、上方のバー６自体に直接ピン又は 突起を形成させ、これに価格表示板１の裏面に形成した取付片２の係合孔３を遊 嵌するように構成する等、本考案の要旨を変更しない範囲で適宜設計の変更をな しうることは当然である。

【００１９】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案に係る商品の吊り下げ展示器によれば、価格等を 表示する価格表示板をはね上げ自在に取り付けたので、価格表示板の下端を商品 を吊り下げる下方のバーとすれすれの位置にまで上方のバーへの固定位置を下げ ることが可能となり、それだけ価格表示板上方の空間に余裕ができて、上下方向 により多くの商品の吊り下げ展示器を取り付けることができ、所定面積の範囲内 で可及的多数の商品を展示することが可能となる。さらに、価格表示板の枢着部 の係合孔を長孔にすれば、価格表示板をより上方にはね上げることが可能となり 、より使い勝手の優れた商品の吊り下げ展示器を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る商品の吊り下げ展示器における価
格表示板部分の実施例を示す上面図（ａ）、正面図
（ｂ）、側面図（ｃ）でる。

【図２】図１の価格表示板部分を背面上方より見た分解
斜視図である。

【図３】図１の価格表示板部分を用いた本考案に係る商
品の吊り下げ展示器の使用状態を説明する側面図であ
る。

【図４】本考案に係る商品の吊り下げ展示器における価
格表示板部分の他の実施例を示す側面図である。

【図５】図４の価格表示板部分を用いた本考案に係る商
品の吊り下げ展示器の使用状態を説明する側面図であ
る。

【図６】従来の商品の吊り下げ展示器の使用状態を説明
する側面図である。

【符号の説明】

１・・・価格表示板 ３・・・係合孔 ３ｂ・・長孔 ５・・・ピン（軸） ６・・・上方のバー ７・・・下方のバー ８・・・固定基板 ａ・・・商品 Ａ・・・商品の吊り下げ展示器

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】固定基板に上下一対のバーを有し、上方の
   バーに価格表示板が取り付けられ、下方のバーに商品が
   吊り下げられる商品の吊り下げ展示器において、上方の
   バーの先端に、価格表示板が自重により垂下していると
   きはその下端が前記両バーの間にあり、価格表示板がは
   ね上げられたときはその下端が前記両バーの間隔以上の
   間隔となる位置に価格表示板の裏面上側が枢着されたこ
   とを特徴とする商品の吊り下げ展示器。
2. 【請求項２】枢着部が軸と軸孔、または軸と軸受けブラ
   ケット、または突起と凹溝等のヒンジ状枢着部であり、
   かつ軸孔、軸受けブラケット、凹溝等の軸受け側が軸、
   突起等の軸側の移動が可能な長孔、ブラケット、長凹溝
   等からなる枢着部であることを特徴とする請求項１記載
   の商品の吊り下げ展示器。