JPH06502570A - 注射装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 注　射　装　置 技術分野 本発明は、注射液を収容するためのハウジングと、注射過程において注射液を押 し出すために第１位置（以下、作動位置という）と第２位置（以下、非作動位置 という）との間で変位可能で長さ調整自在のプランジャと、同プランジャの有効 長さを変化させて注射液の注射量を計量するための調整装置とを有する注射装置 に関する。

背景技術 この種の注射装置は、ドイツ国特許第３６３８９８４号から公知である。この特 許は、スプリング装置を備えた全自動式注射装置に関する。

従来装置では、全ての作動位置においてプランジャ長さを変化可能で、また、こ の装置を遊び半分で用いることを禁止できないから、プランジャを回転させるこ とによりプランジャ長さを変えてしまうおそれがある。この場合、計量が不正確 になる。

発明の開示 そこで、本発明は、この点を改良することを目的とする。

上述の注射装置において、本発明によれば、非作動位置における制御部材による プランジャ長さ調整を無効にすることにより、上記目的が達成される。

換言すれば、本発明の教示によれば、非作動位置において、本装置は、注射後、 設定計量を変化させることなしに、装置部品を任意に回転できる。現在の余り好 適でない態様では、この非作動位置において、長さ調整を阻止できるようになっ ている。

長さ調整自在のプランジャとハウジングとの間に阻止手段を設け、長さ調整自在 のプランジャの非作動位置から作動位置へのハウジングに対する変位を、阻止手 段により、プランジャの成る回転位置または成る回転位置領域内でのみ可能とす るように設けるのが特に有用である。従って、長さ調整自在のプランジャの所定 回転位置においてのみ、注射装置を作動位置に配することができる。計量設定を この作動位置でのみ行えるので、計量を常に同一零位置から開始するようにする ことができる。零位置は、典型的には、ハウジングに好適記号によりマークされ る。そして、制御部材を所望計量値まで作動させることにより、計量の調整が行 われる。同所望計量値は、スケールから読み取られ、或いは、クリック音から通 常の方法でカウントされる。

好ましくは、長さ調整自在のプランジャが作動位置から非作動位置へ運動してい る間は、阻止手段が非作動化されるように、注射装置を構成する。この場合、阻 止手段を、一方向のみに作動可能で、かつ、計量設定と無関係に注射過程を阻害 しないようなタイプに設ける。

特に、この阻止手段を使用するときは、作動位置において作動可能でかつ調整自 在の計量に関して上限を与えるストップを、制御部材に対して非常に有用な方法 で割り当てることが可能である。ストップは、調整可能であっても良く、これに より、調整可能な最大計量を個々に校正して患者の要件に適したものにすること ができる。従って、最大計量に関する上限を非常に有用な方法で設定可能で、こ の結果、例えば、医者は、所定の最大計量を有する注射装置を処方することがで き、患者側での誤りを可能な限り防止できる。この最大計量を下回って、より小 さい計量設定を行うことも当然可能である。

本発明の非常に簡易であるとの特徴は、長さ調整可能なプランジャが、ネジ付き 部材のネジ内でガイドされるネジ付きスピンドルを有する点にあり、同スピンド ルを長手方向にガイドするように設けられたガイド部材は、ネジ付き部材に回転 自在に結合され、又、ハウジング内で軸方向変位自在に配される。これにより、 プランジャの長さの調整を非常に簡単に行え、また、部品費用を低減可能である 。

本発明の特に有用な特徴は、ネジ付き部材とガイド部材との間に移動止め構成を 設けたことにある。この移動止め構成は、長さ調整自在のプランジャの、ユーザ が設定した長さを、注射の間、確実に保持できるという効果を奏する。計量設定 を除き、移動止め構成が、ガイド部材とネジ付き部材との相対回転を防止し、こ の結果、設定位置からのネジ付きスピンドルの変位を防止するからである。一方 、移動止め構成は、本装置が作動位置にあれば、プランジャの有効長さの調整を 、不連続な増分たとえば一注射単位の増分で可能とする。調整において、移動止 め構成は、ユーザがカウント可能なりリック音を発生する。

本発明の別の有用な特徴は、非作動位置においてハウジングに対してガイド部材 が回転自在である一方で、作動位置ではハウジングに対して相対回転不能である ことにある。ガイド部材が非作動位置にあり、結果として回転自在である限り、 プランジャの有効長さは変化せず、従って、計量設定不能である。しかしながら 、ガイド部材が作動位置にあれば、ガイド部材はハウジングに対して回転不能で あり、計量設定可能となる。作動位置において相対回転不能に固定されるような 結合は、好適に達成可能であって、好適方法では、ガイド部材は、作動位置にお いて、ハウジングに形状嵌合的あるいは強制ロック式に結合される。特定の態様 では、ガイド部材には窪みあるいは突起が設けられる。作動位置において、この 窪みあるいは突起には、これに適合するハウジング側の突起または窪みが係合す る一方、非作動位置では係合しない。

本発明の非常に有用な特徴は、ネジ付き部材とガイド部材との回転が、プランジ ャの有効長さを増大するような一回転方向に制限される点にある。これにより、 プランジャの有効長さが減少して患者が薬を受けられなくなるような誤った方向 に計量が誤って行われることが防止される。従って、患者は、正しい方向におい てのみ計量設定可能となり、誤った方向では本装置は非作動化される。所望でな い回転方向への回転を阻止するように移動止め構成を設けることは可能である。

その場合、移動止め構成により、プランジャの有効長さを増大させるような単一 方向のみに回転可能になる。

本発明の更なる詳細な説明および利点は、後述の、かつ添付図面に示す例示的で あって本発明を何ら制限するものではない実施例と、従属形式で記載した請求の 範囲とから明らかとなろう。

図面の簡単な説明 図１は、本発明の注射装置の側面図である。

図２は、図１の注射装置を、非作動位置すなわち注射完了後の状態で示す長手方 向断面図である。

図３は、図１及び図２の注射装置を、作動位置における注射計量設定前の状態で 示す長手方向断面図である。

図４は、注射計量設定後の状態で示す、図３に類似の長手方向断面図である。

図５は、注射過程完了後の状態で示す図４の装置の長手方向断面図である。

図６は、計量設定に用いる装置部品の斜視図である。

図６Ａは、図６ｃ）の変形例である。

図７は、計量設定に用いる装置部品を組立状態においてかつ図２と類似の位置に おいて示す斜視図である。

図８は、図４に類似の位置において、即ち、注射計量を設定中の状態で示す、図 ７に類似の斜視図である。

図９は、計量設定に用いる装置部品を尺度を拡大して示す長手方向断面図である 。

図１Ｏないし図１４は、図９の線Ｘ−Ｘないし線ＸＩＶ−ＸＩＶに沿う断面図で ある。

発明を実施するための最良の形態 以下の説明において、上下左右などの用語を添付図面について引用することとす る。基端および末端なる用語は医療において通常の方法で用いる。即ち、基端と は患者に向かうことを指し、また、末端とは患者から離れることをいう。

図１は、本発明の注射装置１０を約１対１の尺度で示す側面図である。左側ハウ ジング部１１は、透明材からなり、内部にカートリッジ１２を含む。このカート リッジは、典型的にはガラスからなり、パバベリンまたはインシュリンなどの注 射液１３が充填されている。図１において右側で、この注射液は、ゴムなどの好 適な弾性材からなるピストン１４により規制され、該ピストンは軸方向に変位可 能である。このピストン１４が左側に変位すると、注射液はカートリッジＩ２か ら押し出されて、注射針（中空針ともいう）１５を通って出て行く。注射におけ る左側へのピストン１４の変位距離は、注射液の注射量を決める。ユーザは、ハ ウジング部１１を介してピストン１４の位置を視認でき、従って、更に使用可能 な残存注射液を知ることができる。

図２に示すように、カートリッジ１２は、左端にテーパがつけられ、同テーパに おいてカートリッジには、薄いゴム膜６を保持する金属キャップ１７が設けられ ている。注射針１５は、ねじ付きキャップ１８内に保持され、ハウジング部１１ の基端側の雄ネジに同キャップをネジ込むと、針１５の先端がゴム膜１６に穴を あけて注射液１３内に進入する。従って、ネジ付きキャップＩ５をネジ戻すこと により、針１５を容易に交換可能であって、注射毎に無菌の針を使用可能となる 。

左側ハウジング部１１は、図示のように、移動止め式の接続具２０により、右側 ハウジング部２１に接続されている。

左側ハウジング部１１と同様、右側ハウジング部は、好適なプラスチック材で構 成可能である。但し、この場合、プラスチック材が透明である必要はない。注射 液の量を設定しまた実際の注射過程（すなわち、患者の筋肉組織に針１５を進入 させた後に、患者の筋肉組織に注射液を注射する過程）を行うための機構１９は 、ハウジング部２１にある。

注射液の量を設定しかつ注射過程を実行するために、付勢ノブの形式の制御部材 ２３が用いられる。図２と図３とを比較すると、制御部材２３は軸方向に変位可 能である。図３に矢印２４で示すように、注射液の量を設定すべ（、作動位置に おいて、制御部材は回転自在である。

図６ないし図８は、機構１９およびその部品を示す斜視図で、理解に便宜になっ ている。機構Ｉ９は、少数の部品のみからなり、これらの部品は、好適なプラス チック材を射出成形したもので、通常は安価に製造される。

ネジ付きスピンドル２９（図６ａ）は、その基端２８がピストン１４に直接作用 するもので、同スピンドルは、２つの対向する長手方向溝３０．３１（図１０） を有し、また、スピンドルの外側に、ピッチの粗い矩形ネジ３２が形成されるの が好ましい。このネジ付きスピンドル２９は、プラスチック材を射出成形したも のである。そして、スピンドルを射出用の型から取り出した後にスピンドルに曲 げが生じてその機能が損なわれることを、２つの対向する長手方向溝３０，３１ によって防止するようにしている。

ネジ付きスピンドル２９は、ガイド部材３４の軸方向開口３３を介して挿入され 、同スピンドルは、ガイド部材に形成されかつスピンドルの長手方向溝３０また は３１の一方の中で延在するガイド突起３６により、軸方向開口３３内で長手方 向にガイドされる。

軸方向開口３３を介して挿入された後、ネジ付きスピンドル２９は、ネジ付き部 材３８の雌ネジ３５内にネジ込まれる。

ネジ付き部材は、ガイド部材３４の軸方向凹部４０（図９）に引っ張り込まれ、 ネジ付き部材の終端位置に一旦到達すると、ロック部材４３により、ガイド部材 ３４に対して軸方向変位不能なように固定される。このロック部材４３は、ガイ ド部材３４の開口４４（図６）を介して外側から導入され、その内方端において ネジ付き部材３８の基端側の環状溝４５に係合する。従って、この様な構成にお いて不可避の遊びを除いては、ネジ付き部材３８とガイド部材３４は互いに相対 回転可能であるが、相対変位不能になっている。

従って、図３に矢印２４で示すように、作動位置にあるときに計量設定の目的で ネジ付き部材３８が回転されると、ネジ付きスピンドル２９もこのネジ付き部材 と共に回転する。

しかしながら、作動位置においてガイド部材３４がハウジング部２１内で回転不 能なようにロックされていると、ネジ付きスピンドル２９はハウジング部２１に 対して回転不能となる一方で、強制的に軸方向運動される。

ネジ付き部材３８とガイド部材３４との回転も、特に、ガイド部材３４に移動止 め用の爪４８を有する移動止め構成により、規制される。この移動止め爪は、ネ ジ付き部材３８の移動止め用の歯部システム４９に係合する。組立てにあたって は、この移動止め構成４８．４９は、移動止め爪４８を上昇させることにより解 除される。好ましくは、同移動止め構成は、制御部材２３を先端側から見たとき 、制御部材２３の反時計方向回転のみを可能とし、時計方向回転を阻止する。

結局、ネジ付きスピンドル２９は、ネジ付き部材３８から離脱するようにのみ回 転可能で、同ネジ付き部材と協働して長さ調整可能なプランジャ２９．３８を形 成する。但し、スピンドルは、ネジ付き部材３８内に進入するような回転は不能 である。プランジャ２９．３８の長さ調整は可能であるが、但し、そのときにガ イド部材３４がハウジング部２１内で回転不能に固定されている場合に限られる 。

図６Ａは、図６ｃ）に示したネジ付き部材３８の変形例を示す。ここでは、雌ネ ジ３５が、より明瞭に示されている。

この変形例の移動止め用歯部システム４９゛　は、図９及び図１１のものと同様 に形成されている。このシステムは、両方向における計量設定を可能とする。即 ち、患者による薬の計量設定が過大であれば、患者は、計量設定を幾らか戻すこ とができる。これは、図６ｃ）の態様では実行不能である。

先端方向において歯部システム４９゛　に隣る円筒状セグメント５０は、好まし くは、図６Ａ及び図９に示すように、歯部システムよりも小径にされている。こ れにより、ネジ付き部材３８を射出成型品として製造することが容易になる。図 ６Ａの部品４５及び６０，６１．６２は、図６ｃ）と合致し、従って、再説明を 省略する。

本発明によれば、機構１９の幾つかの軸方向位置においてのみ、ガイド部材３４ をハウジング部２１に対して回転不能なように固定可能になっている。即ち、全 ての位置において長さ調整可能ではない。

このため、説明例において、外部歯部システム５５が、ガイド部材３４の外側か つ先端に設けられ、又、これに対応する内部歯部システム５６が、ハウジング部 ２１の内部において外部歯部システムに関連付けられている。

図９に明瞭に示すように、注射後の位置すなわち非作動位置において、（ガイド 部材５４上の）外部歯部システム５５は、（ハウジング部２１の内部にある）内 部歯部システム５６と係合していない。すなわち、図２にも示したこの位置にお いて、制御部材２３の回転により、ネジ付きスピンドルとその基端２８を含む機 構１９のみが回転するに過ぎず、ネジ付き部材３８に対してネジ付きスピンドル ２９のネジがゆるむことはない。人々が無意識にものをもて遊ぶことがあり、従 って、本装置およびその部品を回転させることがあることからして、これは重要 である。そして、非作動位置において危険なくこれを行え、結果として、本装置 の設定を変更不能とするものであるからして、重要である。プランジャ２９゜３ Ｂの全長の調整には、ネジ付き部材３８をガイド部材３４に対して回転させるこ とが実際に必要で、これは、ハウジング部２１によりガイド部材３４が拘束され ている場合にのみ可能である。非作動位置にあってはこれは当てはまらない。

即ち、非作動位置において、注射計量は設定できない。

ネジ付き部材３８の先端領域には、弾性的に変位可能な阻止部材６０が図示のよ うに設けられている。同阻止部材は、先端側６１にキャッチとして設けられ、基 端側６２には傾斜が設けられている。図９を特に参照のこと。

ハウジング部２Ｉの先端の内部にある阻止ベルト６５は、阻止部材６０に関連づ けられている。同阻止ベルト６５は、半径方向内方に突出する環状ビードの形に 設けられ、同ビードは、一つの部位のみに長手方向溝６６の形の開口を有してい る。この溝の断面形状は、阻止部材６５のものに適合するようにされている。即 ち、ネジ付き部材３８を非作動位置（図２）から作動位置（図３及び図４）へ変 位させるべき場合に、長手方向溝６６の部位のみにおいて、阻止部材６０が阻止 ベルト６５を克服可能になっている。

従って、機構１９がハウジング部２１に対して特定の回転位置にある場合のみに 、機構１９は、非作動位置から作動位置へ変位可能である。

長手方向溝６６はその他の機能をも有している。即ち、制御部材２３が作動位置 に到達するまでは、制御部材２３をガイドし、その後においてのみ計量設定を可 能とする。即ち、阻止部材６０が長手方向溝６６内に位置する限り、この溝によ って、制御部材２３の回転が阻止される。結果として、患者は、作動位置への途 中で、制御部材２３を変位させざるを得ない。その後においてのみ計量設定が可 能となるからである。

作動位置への到達時に、阻止部材６０が長手方向溝６６から現れて、阻止ベルト ６５の先端の円錐台状凹部７０へ進入することが、図３に特に明瞭に示されてい る。凹部の円錐角度は、傾斜部６２の傾斜に適合しており、凹部７０内で傾斜部 が回転自在にされ、作動位置に到達した後で、患者などは、制御部材２３を回転 させることにより計量を設定可能である。

本装置は、この位置に零位置を有している。即ち、阻止部材６０が長手方向溝６ ６を一旦脱すると、この位置において、制御部材２３に設けられた記号７１（図 １）を、例えば、スケール（図示路）の零位置に対向して配置可能となる。スケ ールは、ハウジング部２１の先端領域７２の外側に設けられる。非作動位置にお いて、先端領域７２は、制御部材２３により覆われ、従って、視認不能である。

図１において、マーキング７２゛　を、ハウジング部２１に追加して設けても良 い。

作動位置において、図３及び図４に示すように、図４の場合と同様、制御部材２ ３を回転矢印２４の方向に回転させることにより、ネジ付きスピンドル２９の基 端２８を矢印７４の方向、即ち、基端方向に調整可能である。回転矢印２４の方 向における制御部材２３の回転は、ある限度までにおいてのみ優先的に可能であ る。このため、最大注射計量が設定されているときを含めて、ネジ付きスピンド ル２９の基端２８は、安全のために、ピストン１４から十分な距離に維持される 。

図１４に示すように、阻止部材６０用のストップ７６を、（ハウジング部２１の ）セグメント７の内側に設けても良く、同ストップ７６は、計量を、最大で制御 部材２３の一回転に、あるいは、必要ならば、より小さい角度分たとえば２分の １回転に制限する。これにより、過大計量が確実に防止される。

この点で留意すべきは、純音響的な計量設定の場合、すなわち、クリックノイズ をカウントする場合は、阻止部材６０及び長平方向溝６６を除去可能であるので 、構成が簡易になる。但し、過大計量防止用のストップは除去できない。その場 合、ピストン１４からの安全距離が不十分になるおそれが生じるところまで、ネ ジ付きスピンドル２９の基端２８を調整可能となるが、これは好ましいとはいえ ない。

作動位置において、図３及び図４に示すように、ガイド部材３４の外部歯部シス テム５５は、ハウジング部２１の内部歯部システム５６に噛み合っている。従っ て、この位置において、ガイド部材３４は、ハウジング部２１に対して相対回転 不能に固定されるように結合されている。ここで指摘すべきは、これが、ガイド 部材３４の先端にあるスプルー歯部システムによるのと同様に可能なことである 。同システムは、作動位置において、ハウジング部２１の対応するスプルー歯部 システムと噛み合い、或いは、好適な内部突起と単に噛み合う。この様な態様に よれば、ユーザは作動位置でのみ計量を再設定可能である。ガイド部材３４とハ ウジング部２１との純強制的ロック結合も十分であって、同結合は、両要素が作 動位置にある状態においてのみ、両要素が作動位！にあるときに両該部品間に生 じる好適かつ強固な摩擦によって、達成されるべきものである。同一機能を奏す る種々の変形が可能であることは明らかである。

制御部材２３は、スナップ結合によりネジ付き部材３８の先端に固定されている 。ネジ付き部材３８は、この目的で半径方向凹部８０を有しており（図９）、制 御部材２３の弾性軸方向延長部８２の半径方向突起８１が同凹部内へ内側から突 出している。また、制御部材２３は、内側に環状軸方向延長部８３を有しており 、組立状態において同延長部はネジ付き部材３８の先端を形状嵌合的に囲繞して いる。組立作業において、従って、制御部材２３をネジ付き部材２８の先端に単 に押圧すべきで、次に、半径方向突起８１を凹部８０ヘス力ツプ結合して両該部 材同士を堅固に結合するようにする。

ハウジング部２１へのハウジング部１１の固定は、両ハウジング部１１．２１を 結合するときに自動的に生じるスナップ結合により同様に行われる。これにより 、非常に簡単でかつ安価に組立を行える。

作」 図１の注射装置は、製造業者により使用準備状態で製造される。即ち、注射装置 は、充填カートリッジ１２を既に装填した状態でユーザに提供される。ユーザは 、上述のようにハウジング部１１に無菌針１５を固定し、２つのマーク７１゜７ ２（図１）を互いに対向させ、次いで、図３に示すように、作動部材２３を先端 方向に引く。次に、既に述べたように、阻止部材６０は、長手方向溝６６を滑動 する。

図３に示す位置においてのみ、所望の注射計量の設定が可能で、これは、制御部 材２３を所望計量（図４の矢印２４）の点まで回転させることによって行われる 。そして、ネジ付きスピンドル２９の基端２８が矢印７４（図４）の方向すなわ ちピストン１４へ向かう方向へ変位される。上述のように、図３及び図４の作動 位置においてガイド部材３４はハウジング部２１に対して回転不能であるので、 計量設定が可能である。図８は、この位置においてガイド部材３４の外部歯部シ ステム５５を介して同ガイド部材がハウジング部２１の内側歯部システム５６に どのように係合して、ハウジング部２１に対して回転不能になるのかを概略的に 示す。

所望の注射計量設定が一旦完了すると、患者は、針１５を挿入し、次いで、制御 部材２３を基端方向（図５の矢印８８）へ押圧し、これにより、ピストン１４を 基端方向へ変位させると共に注射液１３を針１５を介して患者に注射する。図５ 　−中、液滴８９によってこれを象徴的に示す。そして、注射が完了する。注射 過程において、阻止部材６０は、阻止ベルト６５の先端の円錐台状セグメント７ ０により、弾性的に半径方向内方へ変位され、阻止ベルト６５に沿って阻害され ることなしに離反方向に滑動する。これは、反対方向へは行われない。阻止ベル ト６５の基端において、阻止部材６０と相補的である急峻な肩部６５′　に阻止 部材のフック状側６１が置かれているからである。肩部は、阻止ベルト６５が長 手方向溝６６を通って滑動自在である回転位置を除いては、軸方向変位を阻止す る。

患者は、２つの記号７１．７２Ｃ図１）を再度互いに対向させる。これは、長手 方向溝６６の基端側において図示しないストップにより簡単に実行可能である。

そして、全過程が繰り返し実行可能となる。従って、注射毎に、異なる計量を設 定可能である。

図１の位置では、制御部材２３を回転させても注射計量には影響が及ばない。こ の位置すなわち非作動位置では、ガイド部材３４は、ハウジング２１に対して回 転自在で、制御部材２３の回転によってプランジャ２９．３８の長さが長（なる ことがないからである。プランジャは、制御部材２３と共に回転するに過ぎない 。

図４の位置において、ストップ７６（図１４）は、制御部材２３が一回転以上に わたって回転するのを防止し、これにより、調整可能な計量に対する上限を設定 する。ストップ７６は、必要に応じて、同ストップが制御部材２３を半回転だけ 回転可能なように選択可能である。

添付図面に関して注釈をつけると、図６ないし図８の斜視図は、本発明を簡易か つ理解容易な仕方で説明するもので、全ての点において図１ないし図５及び図９ ないし図１４と整合してはいない。図２ないし図５および図９ないし図１４の断 面図は、機能的な装置を同装置の寸法および寸法比率と共に示している。

種々の点について詳述したように、本発明の範囲内において種々の変形が可能で ある。（容器１２内）の注射液１３を使用した後に廃棄される使い捨て装置とし て、本発明装置を設けることが実用的である。しかしながら、一つのカートリッ ジ１２を使用した後に、新たなカートリッジを挿入し、次いで、ネジ付きスピン ドル２９をネジ付き部材２８内へ再度ネジ込むものでも良い。その場合、図１１ の移動止め構成の形式が推奨される。この構成によれば双方向に回転自在である 一方、図６に示した移動止め歯部４９の形式によれば一方向にのみ回転可能であ る。

ぐ−４、ノ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．注射液（１３）を収容するためのハウジング（１１，２１）と、 注射過程にあっては、前記注射液（１３）を押し出すために（８９）、以下にお いて作動位置と称する第１位置（図３）と以下において非作動位置と称する第２ 位置（図２）との間で変位可能である長さ調整自在のプランジャ（２９，３８） と、 前記プランジャ（２９，３８）の有効長さを変化させて、前記注射液（１３）の 注射量を計量設定するための制御部材（２３）とを有する注射装置において、前 記非作動位置（図２）において、前記制御部材（２３）による前記プランジャ（ ２９，３８）の長さ調節を無効にすることを特徴とする注射装置。 ２．前記長さ調節自在のプランジャ（２９，３８）と前記ハウジング（２１）と の間に阻止手段（６０，６６）を設け、前記阻止手段は、前記プランジャの或る 回転位置または或る回転位置領域においてのみ、前記長さ調節自在のプランジャ （２９，３８）の、前記ハウジング（２１）に対する、前記非作動位置（図２） から前記作動位置（図３）への軸方向変位を可能とすることを特徴とする請求の 範囲第１項に記載の注射装置。 ３．前記長さ調節自在のプランジャ（２９，３８）の前記作動位置（図３）から 前記非作動位置（図２）への運動中は、前記阻止手段（６０，６６）が非作動化 されることを特徴とする請求の範囲第２項に記載の注射装置。 ４．前記作動位置（図３）において作動自在のストップ（図１４の７６）は、前 記制御部材（２３）に関連付けられ、、また、設定可能な計量に対する上限を設 定することを特徴とする請求の範囲第２項または第３項に記載の注射装置。 ５．前記制御部材（２３）は、前記長さ調整自在のプランジャ（２９，３８）に 結合されて同プランジャを回転および／または軸方向変位させることを特徴とす る請求の範囲第１項ないし第４項のいずれかに記載の注射装置。 ６．前記長さ調整自在のプランジャ（２９，３８）は、ネジ付き部材（３８）の ネジ（３５）内でガイドされるネジ付きスピンドル（２９）を備え、前記ネジ付 きスピンドル（２９）を長手方向にガイドするようにされたガイド部材（３４） は、前記ネジ付き部材（３８）に回転自在に結合され、また、前記ハウジング（ ２１）内において軸方向変位自在に配されていることを特徴とする請求の範囲第 １項ないし第５項のいずれかに記載の注射装置。 ７．前記ネジ付き部材（８）と前記ガイド部材（３４）との間に移動止め構成（ ４８，４９）を設けたことを特徴とする請求の範囲第６項に記載の注射装置。 ８．前記ガイド部材（３４）が、前記非作動位置（図２）において前記ハウジン グ（２１）に対して回転自在である一方、前記作動位置（図３）では前記ハウジ ング（２１）に対して回転不能であることを特徴とする請求の範囲第６項または 第７項に記載の注射装置。 ９．前記ガイド部材（３４）が、前記作動位置（図３）において前記ハウジング （２１）に対して形状嵌合的あるいは強制ロック式に結合（５５，５６）してい ることを特徴とする請求の範囲第８項に記載の注射装置。 １０．前記ガイド部材に窪みあるいは突起（５５）を設け、この窪みあるいは突 起と、前記ハウジング（２１）の相補的な突起あるいは窪み（５６）とが前記作 動位置（図３）では係合する一方、前記非作動位置（図２）では係合しないこと を特徴とする請求の範囲第８項または第９項に記載の注射装置。 １１．前記ネジ付き部材（３８）と前記ガイド部材（３４）との回転は、前記プ ランジャ（２９，３８）の有効長さを増大させるように作用する一回転方向に制 約されていることを特徴とする請求の範囲第６項ないし第１０項のいずれかに記 載の注射装置。 １２．前記移動止め構成（４８，４９）は、所望でない回転方向での回転を阻止 するように設けられていることを特徴とする請求の範囲第７項または第１１項に 記載の注射装置。 １３．注射液（１３）を収容するためのハウジング（１１，２１）と、 注射過程にあっては、前記注射液（１３）を押し出すために（８９）、以下にお いて作動位置と称する第１位置（図３）と以下において非作動位置と称する第２ 位置（図２）との間で変位可能である長さ調整自在のプランジャ（２９，３８） と、 前記プランジャ（２９，３８）の有効長さを変化させて、前記注射液（１３）の 注射量を計量設定するための制御部材（２８）とを有する注射装置において、前 記長さ調整自在のプランジャ（２９，３８）はネジ付きスピンドル（２９）を有 し、また、突起（３６）を有するガイド部材（３４）は、前記ネジ付きスピンド ルと関連づけられ、前記突起（３６）は前記ネジ付きスピンドル（２９）の長手 方向溝（３０，３１）と係合し、更に、前記ネジ付きスピンドル（２９）はプラ スチック材からなると共に、１よりも大きい数の長手方向溝（３０，３１）を有 することを特徴とする注射装置。 １４．前記長手方向溝（３０，３１）は、前記ネジ付きスピンドル（１０）の周 面に均一に分布していることを特徴とする請求の範囲第１３項に記載の注射装置 。