JPH0644400Y2 - 食品の成形配列装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、おはぎ、あんころもち、大福もちなどのよう
に内包材と外皮材より構成される製品の製造にあたり、
複数材料の連続生地を***切断成形の後、ただちに受け
皿の任意の位置に配列する装置に関する。

（従来の技術及び問題点） 従来の複合成形機は、特公昭63-29979号のような隣り合
う二つの辺を摺動面とする三つ以上の角形片を互いにそ
の摺動面を接して組み合わせてできる中央の囲みを連続
生地の通路とし、摺動面の接面を摺動させて囲みを開閉
させて行うものがある。

これらの装置により包被切断された製品は、包被切断の
後、搬送装置を経由し、その後に調理工程が必要としな
いものは次の工程で包装容器に箱詰めされるが、この箱
詰め作業は、箱の形状、寸法や製品の種類が変更される
と、箱詰めの手順が変更され、煩雑な作用となってい
た。

従来、これら多種の形状、寸法の箱詰めに対応できる箱
詰め装置は無く、手作業により製品の箱詰め作業が行わ
れているのが実情である。

（問題点を解決するための手段および目的） 本装置は従来装置に比べて簡便であって複合され包被切
断された製品を、搬送工程や移載工程などのつなぎの工
程を省略し、ただちに箱詰め工程を連続的に行うことが
でき、箱詰め作業においては箱の形状寸法や製品が変更
しても、その都度簡単な操作で各種のトレイに箱詰めす
ることができる装置を提供することを目的とする。

本考案の構成は、 隣り合う二つの辺を摺動面とする三つ以上の角形片を枠
体内で互いにその摺動面を接して組み合わせてできる中
央の囲みを棒状生地の通路とし、前記角形片を摺動させ
て囲みを開閉させる切断装置と、その切断装置の下方に
近接してトレイを有する製品配列装置を設け、この製品
配列装置は等間隔にフックを付設した無端ベルトと、こ
の無端ベルトを保持するフレームがベルトの横断方向に
往復移動可能に設けるとともに、無端ベルトの進行とフ
レームの移動を検知するための検知装置を設けて行うも
のである。

（実施例） 以下本考案を一実施例に基づき説明すると、構成は２種
類の材料を棒状の連続生地４で吐出する吐出装置１と、
連続生地４と製品に包被切断する切断装置２及び製品を
切断の直後に所定の位置に配列する配列装置３よりなっ
ている。

吐出装置１について説明すると、複数のホッパー101、1
02にそれぞれ材料103、104が投入されている。

これらの材料103、104は計量送り手段108によって送ら
れて複合され、ノズル105より外皮106と内包材107の二
重棒状の連続生地として吐出される。

切断装置２について説明すると、角形片201を摺動面20
2、203を外枠207内でそれぞれ隣合う角形片と当接する
ように輪形に組み合わせて枠組205を形成し、角形片201
を外枠に沿って摺動させた時にその中央部に囲み206が
開閉するものである。

角形片201の摺動面202と摺動面203は接点（または線）2
08で接している。

したがって摺動面202の形は接点（線）208に向かって三
角形や台形のようになっており、斜辺204を上下に有し
ており先が鋭突した形となっている。

囲み206の開閉は角形片201の一つの嵌入されているピン
210の駆動によって行われる。

ピン210が支持されているロッド211、ロッド211の一端
がアーム212の一端と軸支され、アーム212の他端はベー
ス214に軸着されている。

アーム212の任意の位置に付設されたカムフォロア215と
カム216が係合する。

駆動軸217の回動によりカム216が回転し、そのカム216
の溝の軌跡に沿ってカムフォロア215が作動し、アーム2
12ロット211を介してピン210が往復運動を行い、角形片
201が摺動し囲み206が開閉する。

囲み206の上下運動は、枠組み205が格納されている外枠
207がベース214に装着されているのでベース214の上下
運動によって行われるものである。

ベース214に設けられたアーム218にカムフォロア219が
付設され、カムフォロア219は二本の駆動軸217に装嵌さ
れているカム220とそれぞれ係合している。

カム220はそれぞれ駆動軸217の回転で同期して回転する
ことによってベース214が上下動を行う。

従って、囲み206の開閉動作と上下動作は駆動軸217の駆
動によって同期して作動する。

221はアルコールスプレーであり、囲み206一帯に任意の
タイミングにより噴霧するものである。

次に配列装置３について説明すると切断成形される製品
５を受けとるトレイ（受け皿）301をコンベア302の搬送
面に用意する。

トレイ301はコンベアベルト317の上に載せられるがその
両サイドをガイド303により規制される。

ガイド303はハンドル304によってその巾を自由にトレイ
の巾に調節することができる。

コンベアベルト317にはその外周に等間隔でフック315が
設けられており、トレイ301はモーター306の駆動によ
り、コンベアベルト317の搬送でフック305によりガイド
303に沿って所定の寸法だけ間欠的に搬送するようにし
ている。

307はエアシリンダーであり、コンベアベルト317の従動
ローラ308に支持するロッド309を出入りさせることで、
ローラ308がベルト317を張架する。

従って、エアシリンダ307の空気圧の調節でベルトの張
り具合を調節することができる。

コンベアベルト317の進行はサーボモータ306の駆動によ
り行われるがその間欠的に進行する距離は制御装置によ
り予め設定することで自由にプログラムできる。

近接スイッチ310はフック305の通過を確認し、トレイの
規準位置を算出するために設けている。

フレーム本体に取付けられているサーボモータ311はボ
ールスクリュー312が螺合しているスクリュー313を回転
させる。

コンベア302のフレーム314に付設されているボールスク
リュー312がスクリュー313と螺合しているから、スクリ
ュー313の軸回転によりボールスクリュー312が軸方向に
移動し、フレームを横方向に移動することができる。

この移動はサーボモータ311の駆動を制御装置316によっ
て、回転停止を間欠的に行い、その移動距離及びタイミ
ングが制御される。

315は近接スイッチでありフレーム314の横方向移動量に
関し、その原点位置を確認するためのものである。

222はアルコールスプレーであり圧縮空気によりトレイ3
01の表面にアルコールを任意に噴霧塗布する。

次に包被切断配列動作について説明するとコンベアベル
ト317の進行の間欠移動とフレーム314の横方向への間欠
移動の組み合わせによってトレイの所定の位置をきめる
ことができる。

従って、トレイの所定の位置への製品の配列は囲み206
の開閉動作と上下運動、及びコンベアベルト317の搬送
動作とフレーム314の横方向の運動が同調して行われる
ものである。

これらの同期制御は制御装置316に格納されたシークェ
ンサーによって自由にプログラムすることができる。

例えば第６図に配列動作の一例であるがトレイ301をＡ
〜Ｉの順に製品が配置できるように矢印のコースに沿っ
てフレーム314とコンベアベルト317を間欠的に駆動させ
ることを示す。

第６図のトレイ301のＡ点がトレイの最初に製品５が配
列される位置であり、基準点ＳからＡまでの距離x₁、y₁
を制御装置に記憶入力することにより、配置の初期位置
Ａを容易に得ることができる。

配置動作を手順に示す。

上記した順序により製品の配列が行われる。

第８図、第９図、第10図に示すようにトレイの形状が変
わっても制御装置にその数値（x_n、y_n）及び（x_p、y_p）を
記憶入力させておくことにより、上記（ロ）、（ハ）の
動作で容易にその位置にトレイを移動することができ
る。

このトレイの初期位置への移動はフック305の通過とフ
レーム314の通過を検出する近接スイッチ310、315によ
り基準点Ｓを得ることにより、初期位置Ａを算出するこ
とができる。

以上述べたような動作でトレイへの製品配列を連続的に
行うことができる。

又、切断装置２により包被切断され、連続生地から分割
され製品は、トレイの上に直接落下載置されるので、包
装容器への箱詰め作業が省略でき、製造工程が簡素化さ
れるばかりか、衛生的にも大きな向上が認められる。

特に、おはぎやあんころもちなど外皮が柔らかく粘着度
の高い製品は従来は、人手による容器詰めであったの
で、人手の指に粘着したり、容器へ配置された製品は形
状が各々バラバラであったりしたが、本考案においては
そのような不具合が解消され、一定形状の製品が均一に
配列されることになる。

また、トレイ寸法の変化に対応してフック305のピッチ
が変更され、コンベアベルトの長さの異なるものを使用
する場合であっても、エアシリンダー307によって、ロ
ッド309を後退させてベルトのとりだし、他のベルトと
容易に交換することができる。

（考案の効果） 以上説明したように、本考案は包装容器に箱詰めされる
製品で、複合されて包被切断された製品を、搬送工程や
移載工程などのつなぎの工程を省略し、直ちに箱詰め工
程とすることができるので雑菌による汚染もなく衛生上
の格段の向上が計れて、設備の簡略化が可能となった。

そして、箱詰め作業は箱の形状寸法や製品形状が変更し
ても、各種のトレイに箱詰めが連続的に行え、従来のよ
うな煩雑な作業は省略され、生産効率の大幅な向上が計
れる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施例・吐出装置と切断装置の正面図を
示す。 第２図は本考案実施例・切断装置と配列装置の正面図を
示す。 第３図は本考案実施例・角形片201の斜視図を示す。 第４図は本考案実施例・配列装置の平面図 第５図は本考案実施例・配列装置の側面図 第６図は本考案実施例・配列装置の平面図 第７図は角形片の斜視図 第８図、第９図、第10図はその他のトレイを示す。 １……吐出装置、101……ホッパー 102……ホッパー、103、104……材料 105……ノズル、106……外皮 107……内包材 ２……切断装置 201……角形片、202、203……摺動面 204……斜辺、205……枠組 206……囲み、207……外枠、210……ピン 211……ロッド、212……アーム 214……ベース、215……カムフオロア 216……カム、217……駆動軸 218……アーム、219……カムフオロア 220……カム、221……スプレー 222……スプレー ３……配列装置、301……トレイ 302……コンベア、303……ガイド 304……ハンドル、305……フック 306……サーボモータ、307……エアシリンダー 308……ローラー、309……ロッド 310……近接スイッチ、311……モーター 312……ボール、313……スクリュー 314……フレーム、315……近接スイッチ 316……制御盤、317……コンベアベルト ４……連続生地 ５……製品

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】隣り合う二つの辺を摺動面とする三つ以上
   の角形片を枠体内で互いにその摺動面を接して組み合わ
   せてできる中央の囲みを棒状生地の通路とし、前記角形
   片を摺動させて囲みを開閉させる切断装置と、その切断
   装置の下方に近接してトレイを有する製品配列装置を設
   け、この製品配列装置はトレイの両サイドをトレイの巾
   に応じて自由に調節規制することができるガイドを有
   し、また、等間隔にフックを付設したコンベアベルト
   と、このコンベアベルトを保持するフレームがベルトの
   横断方向に往復移動可能に設けるとともに、コンベアベ
   ルトの進行とフレームの移動を検知するための検知装置
   を設け、粘着性製品を包被切断と同時にトレイに配列す
   ることができるようにしたことを特徴とする食品の成形
   配列装置。
2. 【請求項２】隣り合う二つの辺を摺動面とする三つ以上
   の角形片を枠体内で互いにその摺動面を接して組み合わ
   せてできる中央の囲みを棒状生地の通路とし、前記角形
   片を摺動させて囲みを開閉させる切断装置と、その切断
   装置の下方に近接してトレイを有する製品配列装置を設
   け、この製品配列装置はトレイの両サイドをトレイの巾
   に応じて自由に調節規制することができるガイドを有
   し、また、等間隔にフックを付設したコンベアベルト
   と、このコンベアベルトを保持するフレームがベルトの
   横断方向に往復移動可能に設けるとともに、コンベアベ
   ルトの進行とフレームの移動を検知するための検知装置
   を設け、さらに前記コンベアベルトを保持するフレーム
   の従動ローラーが、これを支持するエアシリンダーのシ
   リンダーロッドの出入りにより、コンベアベルトの張架
   を調節するようにして、粘着製品を包被切断と同時にト
   レイに配列することができるようにしたことを特徴とす
   る食品の成形配列装置。