JPH0642579A - 車両の振動低減装置 - Google Patents

車両の振動低減装置

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JPH0642579A
JPH0642579A JP19235792A JP19235792A JPH0642579A JP H0642579 A JPH0642579 A JP H0642579A JP 19235792 A JP19235792 A JP 19235792A JP 19235792 A JP19235792 A JP 19235792A JP H0642579 A JPH0642579 A JP H0642579A
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vibration
control
state
amplitude
drive signal
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JP19235792A
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English (en)
Inventor
Shin Takehara
伸 竹原
Naoki Ikeda
直樹 池田
Hiroshi Seni
浩史 仙井
Norihiko Nakao
憲彦 中尾
Chiaki Mitsufuji
千明 三藤
Yutaka Tsukahara
裕 塚原
Shingo Harada
真悟 原田
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 最適化手法を用いた車両の振動低減装置にお
いて、振動低減効果をあまり損なわずに制御振動発生手
段の電力消費量を低減させる。 【構成】 最適化手法による制御状態を検出する制御状
態検出手段38と、該制御状態検出手段が制御の定常状態
を検出したときに駆動信号yの振幅のみを低減変更する
調整手段42とを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジンの振動に起因
して車両の所定部位において発生する制御対象振動に対
して、振動発生手段により新たな制御振動を発生させて
これを制御対象振動に重ねることにより積極的に振動を
低減するように構成された車両の振動低減装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】車両におけるエンジンの振動は、エンジ
ンの車体への取付部を介して車体に伝播して車室内にお
いて不快な振動を発生させたり、あるいは空気を介して
伝播して乗員にとって耳障りな騒音を発生させたりす
る。
【0003】従来、例えば特表平1-501344号公報に開示
されているように、低減させたい振動に対してこれと逆
位相の関係となる振動を最適化手法により発生させ、こ
れを低減させたい振動と重ねることによって振動低減を
図る振動低減装置が知られている。この種の振動低減装
置は、一般に次のような構成となっている。図7は従来
の車両の振動低減装置の概略構成を示す図である。
【0004】図7に示すように上記従来の車両の振動低
減装置は、車両の所定位置に配置されて該所定位置にお
ける振動を検出するm個の振動検出手段(騒音を検出す
る場合には、一般にマイクロホンを用いる。)2と、車
両の所定位置に配置されて上記振動検出位置における振
動を低減させるための制御振動を発生させるi個の制御
振動発生手段(音を発生させる場合には、一般にスピー
カを用いる。)4と、該制御振動発生手段4を駆動させ
るための駆動信号y1 〜yi を生成する駆動信号生成手
段6とを備えている。
【0005】上記振動検出手段2は、上記制御振動発生
手段4から発せられた制御振動と、エンジンEの振動に
起因して発生する制御対象振動とを併せて検出し、この
検出した振動をエラー信号e1 〜em として出力する。
また上記駆動信号y1 〜yiはリファレンス信号生成手
段8から出力されるリファレンス信号xを適応フィルタ
1 〜Fi に通過させることで得られる。
【0006】上記駆動信号生成手段6は、適応アルゴリ
ズム部10により、上記振動検出手段2より入力された上
記エラー信号e1 〜em が最小となるように、上記テジ
タルフィルタF1 〜Fi のパラメータを時々刻々と調整
するように構成されている。この調整のための適応アル
ゴリズムとしてはLMS法(Least Mean Square Method
)、シンプレックス(Simplex)法、ポエル(Powell)法
などが知られているが、図7に示すのはこのうちLMS
法によるものである。上記調整により駆動信号生成手段
6は、リファレンス信号xに基づいて上記駆動信号y1
〜yi を生成する。なお、LMS法では上記リファレン
ス信号xは、デジタルフィルタH°IM(I=1,2,
…,i;M=1,2,…,m)を経由して適応アルゴリ
ズム部10に入力されるが、上記H°IMはI番目の制御振
動発生手段4とM番目の振動検出手段2との間の伝達特
性をモデル化したものであり、これにより制御振動生成
手段4と振動検出手段2との空間的距離をいわば補間す
るようにしている。
【0007】上記駆動信号生成手段6では、信号処理が
デジタル計算によって行なわれるので、リファレンス信
号xの入力段にはアンプ12およびA/D変換器14が、ま
たエラー信号e1 〜em の入力段にはアンプ16およびA
/D変換器18が、さらに駆動信号y1 〜yi の出力段に
はD/A変換器20およびアンプ22がそれぞれ設けられて
いる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、制御振動発
生手段を駆動させるためには多くの電力を必要とする。
特に制御振動発生手段が、加振用アクチュエータのよう
に車体に直接振動を与えるものである場合、その消費電
力量は多大となる。そこで、振動低減効果をあまり損な
うことなく、制御振動発生手段の消費電力量を少しでも
低減させたいという要請がある。
【0009】最適な振動低減が行なわれている状態すな
わち制御振動によって制御対象振動が完全に打ち消され
ている状態においては、制御対象振動と制御振動とが逆
位相で、両者の振幅が等しい状態にある。制御対象振動
と制御振動との位相差が両者が逆位相の関係にある状態
から変化すると、両者が互いに強め合って制御対象振動
が急激に大きくなってしまう。一方、制御対象振動と制
御振動とが逆位相の状態にあれば、制御振動の振幅が制
御対象振動の振幅より小さくなっても、小さい分だけの
打ち消せずに残った振動は発生することになるが、制御
対象振動が急激に高まるということはない。
【0010】そこで振動低減効果をあまり損なわずに制
御振動発生手段の電力消費量を低減させるためには、制
御対象振動と制御振動とが逆位相となる状態は保持しな
がら制御振動の振幅のみが小さくなるように制御振動発
生手段の駆動量を低減させればよいことになる。しか
し、上述した最適化手法を用いた車両の振動低減装置に
おいては、適合アルゴリズムにより制御振動の位相調整
と振幅調整とをいわば不可分に行なっているので、上記
のように制御対象振動と制御振動とが逆位相となる状態
は保持しながら制御振動の振幅のみを小さくすることは
困難であった。
【0011】本発明が解決しようとする課題は、最適化
手法を用いた車両の振動低減装置において、振動低減効
果をあまり損なうことなく制御振動発生手段の電力消費
量を低減させることができるようにすることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段として、本発明による請求項1記載の車両の振動
低減装置では、上述した構成の車両の振動低減装置にお
いて、最適化手法による制御状態を検出する制御状態検
出手段と、該制御状態検出手段が制御の定常状態を検出
したときに駆動信号の振幅のみを減少変更する調整手段
とを備えた。
【0013】また、上記課題を解決するための手段とし
て、本発明による請求項2記載の車両の振動低減装置で
は、上述した構成の車両の振動低減装置において、最適
化手法による制御状態を検出する制御状態検出手段と、
制御対象振動の振動状態を検出する振動状態検出手段
と、前記制御状態検出手段が制御の定常状態を検出した
ときに前記駆動信号の振幅を減少変更し、制御の定常状
態が検出された後に前記振動状態検出手段が前記制御対
象振動の非定常状態を検出したときに前記振幅の減少変
更を中止する調整手段とを備えた。
【0014】また、上記課題を解決するための具体的な
手段として、本発明による請求項3記載の車両の振動低
減装置では、請求項1または2記載の制御状態検出手段
を、前記制御対象振動の振動状態を検出して該制御対象
振動が定常状態となったことに基づいて前記制御の定常
状態を検出するものとした。
【0015】また、上記課題を解決するための好適な手
段として、本発明による請求項4記載の車両の振動低減
装置では、請求項1、2または3記載の調整手段による
前記駆動信号の振幅の減少変更を、該振幅を徐々に減少
変更する逓減変更とした。
【0016】なお、上記最適化手法による制御の定常状
態とは、具体的には、適応フィルタのパラメータの調整
が定常状態となった状態すなわち適合フィルタのパラメ
ータが略一定の状態に落ちついた状態をいう。
【0017】
【作用および発明の効果】本発明による車両の振動低減
装置では、制御状態検出手段が最適化手法による制御の
定常状態を検出したときに、調整手段が駆動信号の振幅
のみを低減変更する。
【0018】最適化手法による制御が定常状態にあると
いうことは、適応フィルタのパラメータが一定の状態に
固定されたのと同様の状態にあり、かつ制御対象振動の
低減は最大に図られている状態にあることを示してい
る。したがって上記制御の定常状態にあるときには最適
化手法による制御を中断して適応フィルタのパラメータ
を一定状態に固定しても振動低減は十分に図られている
ことになる。このように最適化手法による制御が非定常
状態すなわち適応フィルタのパラメータの調整が時々刻
々と行なわれている状態では、駆動信号の振幅のみを低
減させることは困難であるが、最適化手法による制御が
定常状態にあるときには、上記したように最適化手法に
よる制御を中断して適応フィルタのパラメータの調整が
行なわれない状態としてから駆動信号の振幅を低減させ
るなど、駆動信号の振幅のみを低減させることが可能と
なる。
【0019】駆動信号の振幅のみを低減変更すれば、制
御振動発生手段の駆動量を低減でき、しかも制御対象振
動と制御振動とが逆位相となる状態は保持しながら制御
振動の振幅のみを低減させることが可能となるので、振
動低減効果をあまり損なわずに制御振動発生手段の電力
消費量を低減させることができる。
【0020】なお、駆動信号の振幅の低減変更は、制御
の定常状態になる前の状態すなわち適応フィルタのパラ
メータを時々刻々と調整しなければ十分な振動低減効果
が得られない状態に戻ったら中止すればよいが、本発明
による車両の振動低減装置で制御対象振動の振動状態を
検出する振動状態検出手段を備えたものにおいては、該
振動状態検出手段が、制御の定常状態が検出された後に
制御対象振動の非定常状態を検出したときに前記振幅の
減少変更を中止することとした。
【0021】上述のように本発明による車両の振動低減
装置によれば、制御状態検出手段と調整手段とを備えた
ことにより、振動低減効果をあまり損なうことなく制御
振動発生手段の電力消費量を低減させることが可能とな
る。
【0022】なお、調整手段による駆動信号の振幅の減
少変更を、該振幅を徐々に減少変更する逓減変更とした
ものによれば、振幅の減少変更による制御対象振動の高
まりを乗員に意識させずに電力消費量の低減を図ること
が可能となる。
【0023】
【実施例】以下、添付図面に基づいて本発明による車両
の振動低減装置の実施例を説明する。
【0024】図1は本発明の一実施例による車両の振動
低減装置の概略構成を示す図、および図2はその取付位
置を示す概略図である。なお、本実施例による車両の振
動低減装置において、図7に示した従来の車両の振動低
減装置と同様の要素に関しては、同一の符号を付しその
詳細な説明は省略する。
【0025】本実施例による車両の振動低減装置は、エ
ンジンEの駆動に起因して車体に発生する制御対象振動
の低減を図るものであり、図示のように、車体の所定位
置に設けられたm個(簡単のため図1および図2では1
個のみ示す。)の振動検出手段としての加速度センサ32
と、上記エンジンEの車体への取付部において該エンジ
ンEと車体との間に介設され、上記制御対象振動を低減
させるための制御振動を発生させるi個(簡単のため図
1および図2では1個のみ示す。)の制御振動発生手段
としての加振用アクチュエータ34と、該各アクチュエー
タ34を駆動させるコントローラCとを備えている。
【0026】図1に示すように上記コントローラCは、
エンジンEの振動に基づいてリファレンス信号xを生成
するリファレンス信号生成手段36と、該リファレンス信
号xに基づいて上記各アクチュエータ34を駆動させるた
めの駆動信号yを生成する駆動信号生成手段6とを備え
ている。この駆動信号生成手段6は、上記リファレンス
信号xを通過させることにより上記各アクチュエータ34
を駆動させるための駆動信号yが得られるi個(簡単の
ため1個のみ示す。)の適応フィルタFと、上記各アク
チュエータ34が発生させる振動とエンジンEの駆動に起
因して発生する制御対象振動とを併せて検出した上記各
加速度センサ32から出力されたエラー信号eが最小とな
るように上記各適応フィルタFの調整をする適応アルゴ
リズム部10とを備えている。本実施例において、上記各
適応フィルタFの調整を行なうために用いる最適化手法
としての適応アルゴリズムはLMS法であり、このため
上記制御振動生成手段6は、上記各アクチュエータ34と
上記各加速度センサ32との間の伝達関数をモデル化した
デジタルフィルタH°を備えている。また上記コントロ
ーラCには、上記リファレンス信号xを増幅する振幅調
整器36および同信号xをデジタル変換するA/D変換器
14と、上記各駆動信号yをアナログ変換するD/A変換
器20および同信号yを増幅するアンプ22と、上記各エラ
ー信号eを増幅するアンプ16および同信号eをデジタル
変換するA/D変換器18とが内蔵されている。
【0027】本発明の特徴は、本実施例においては、最
適化手法による制御状態を検出する制御状態検出手段38
と、制御対象振動の振動状態を検出する振動状態検出手
段40と、制御状態検出手段38が制御の定常状態を検出し
たときに駆動信号yの振幅のみを減少変更し、その後振
動状態検出手段40が制御対象振動の非定常状態を検出し
たときに上記振幅の減少変更を中止する調整手段42とを
備えた点にあり、以下この点について詳述する。
【0028】図3は本実施例による制御の流れを示すフ
ローチャート、および図4は調整手段による調整タイミ
ングを示す図で、同図(a) はエンジン回転周期の変化
を、同図(b) は調整スイッチのON/OFFタイミング
を、同図(c) は振幅調整器の利得の変化をそれぞれ示し
ている。
【0029】図3および図4に示すように制御状態検出
手段38は、エンジン回転周期Tを検出することにより制
御対象振動の振動状態を検出し、エンジン回転周期Tが
所定時間略一定状態にあったことに基づいて制御の定常
状態を検出する。なお図3に示すKはK=τに初期設定
されたカウンタで、制御状態検出手段38は、サンプリン
グタイムごとにエンジン回転周期Tを検出してエンジン
回転周期Tの変化がサンプリングタイム間で所定値ΔT
以上変化していないときにはサンプリングタイムごとに
Kを1つずつ減じ、K=0となったことによりエンジン
回転周期Tが所定時間略一定状態にあったことを判別す
る。
【0030】制御状態検出手段38により制御の定常状態
が検出されると、調整手段42は、図1に示す調整スイッ
チ44のスイッチをOFFとして適応アルゴリズム部10に
よる適応フィルタFのパラメータの調整を中断し、該適
応フィルタFのパラメータを一定状態に固定すると共
に、振幅調整器36の利得Bを1から徐々に低減させてい
く。調整スイッチ44がOFFとなっているので振幅調整
器36の利得Bを下げれば、駆動信号yの振幅のみが低減
され、これにより振動低減効果をあまり損なうことなく
アクチュエータ34の駆動量を低減してその電力消費量を
低減することができる。すなわち、駆動信号yの振幅が
低減されれば、その分振動検出手段32から出力されるエ
ラー信号eは大きくなり、適応アルゴリズム部10はこの
大きくなったエラー信号eを再び小さくしようとする
が、調整スイッチ44がOFFなので適応フィルタFのパ
ラメータの調整は行なわれない。したがってリファレン
ス信号xの振幅を低減することにより駆動信号yの振幅
のみを低減できることになる。一方、制御の定常状態に
なったときは適応フィルタFのパラメータは略一定状態
であり、しかも振動低減は最大に図られている状態にあ
るので、調整スイッチ44をOFFにして適応フィルタF
のパラメータを一定の状態に固定しても制御振動が制御
対象振動と逆位相となっている状態は維持できる。した
がってこの状態からリファレンス信号の振幅を低減すれ
ば制御振動と制御対象振動とが逆位相となった状態は変
えずに、すなわち振動低減効果をあまり損なうことな
く、駆動信号の振幅のみすなわち制御振動の振幅のみを
低減することが可能となる。
【0031】なお図3に示すように、本実施例において
は調整手段42は、制御状態検出手段38により制御の定常
状態が検出された後、振動状態検出手段40により制御対
象振動の非定常状態が検出されるまで、振幅調整器36の
利得Bにサンプリング周期ごとにβ1 (0<β1 <1)
を乗じていくことにより駆動振動の振幅を徐々に低減さ
せていく。また振動状態検出手段40は、エンジン回転周
期Tを検出することにより制御対象振動の振動状態を検
出し、エンジン回転周期Tのサンプリング周期間の変化
が所定値ΔT以上であったら制御対象振動が非定常状態
にあることを判別する。そして、調整手段42は、制御状
態検出手段38により制御の定常状態が検出された後、振
動状態検出手段40により制御対象振動の非定常状態が検
出されたときに、調整スイッチ44をONにして駆動信号
yの振幅の減少変更を中止する。なお、本実施例におい
て調整スイッチ44をONにした時に、振幅調整器36の利
得Bをいきなり1に戻さずにサンプリング周期ごとにB
にβ2 (β2 >1)を乗じて利得Bが徐々に1に戻るよ
うにしているのは、利得Bを急激に1に戻すことによる
制御振動の急激な変化を防止して、振動低減制御がスム
ーズに行なえるように配慮したことによる。なお、図3
に示すPは調整スイッチ44のON/OFF信号で、P=
0はOFF状態、P=1はON状態を示す。
【0032】以上、本発明による車両の振動低減装置の
一実施例を説明したが、本発明による車両の振動低減装
置は、かかる態様に限定されるものではなく、種々の変
更を行なうことが可能である。
【0033】例えば、前記実施例では制御振動発生手段
としてアクチュエータを用いているが、特に騒音の低減
を図るために制御振動発生手段としてスピーカを用いて
もよい。
【0034】また前記実施例では、最適化手法としてL
MS法を用いているが、本発明は最適化手法としてシン
プレックス法やポエル法を用いた車両の振動低減装置に
対しても適用することができる。
【0035】なお、本発明とは直接関係するものではな
いが、車両の振動低減装置において制御振動発生手段の
電力消費量の低減を図るように構成したものとして、車
両の他の機器の電力消費状態に基づいて制御振動発生手
段の駆動量を低減させるものが考えられるので、以下簡
単にそのような車両の振動低減装置について説明する。
【0036】図5は他の車両の振動低減装置の概略構成
を示す図、および図6はその制御の流れを示すフローチ
ャートである。なお、図5に示す車両の振動低減装置に
おいて前記本発明による車両の振動低減装置と同様の要
素については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略
する。
【0037】図5に示すようにこの車両の振動低減装置
は、バッテリ46の電圧値Vと、エンストや回路のショー
トやオルタネータ48の故障の有無を示すオルタネータ48
からの故障信号Lと、バッテリ46からライト50や空調装
置52などへ流れる電流値Iと、駆動信号yの振幅Aとを
検出して、電流値Iが所定値I0 より大きくなったら駆
動信号yの振幅Aを低減してアクチュエータ34の電力消
費量を低減させる調整手段42′を備えている。
【0038】制御の流れに対する詳細な説明は省略する
が、図6に示すように調整手段42′は、電流値Iが所定
値I0 以下のときは通常の振動低減制御が行なわれるよ
うにし、電流値Iが所定値I0 より大きくなったときに
は、さらに故障信号LがL=0となっている(すなわち
エンストや回路のショートやオルタネータ48の故障が起
きている)か、あるいはバッテリ電圧値Vが所定値V0
より大きくなっているかを判定してどちらか一方でも起
きていれば、振幅調整器36の利得Bを0として振動低減
制御を中止する。また、電流値IがI>I0 であって
も、L≠0およびV≧V0 のときは駆動信号yの振幅A
の所定サンプリング時間内での平均値Sが、振幅の制限
値A0 を越えないように振幅調整器36の利得Bを時々刻
々と低減する。
【0039】なお、図6に示す符号の意味は以下の通り
である。
【0040】 A=[A(0),A(1),…,A(j)] =[|a(n)|,|a(n−1)|,…,|a(n−j)|] a(n):時刻n(現在)の出力信号 A0 :Aに対する制限値 B:振幅調整器の利得 S,j:変数
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による車両の振動低減装置の
概略構成を示す図
【図2】図1に示す装置の取付位置を示す概略図
【図3】図1に示す装置による制御の流れを示すフロー
チャート
【図4】図1に示す装置の調整手段による調整タイミン
グを示す図
【図5】他の車両の振動低減装置の概略構成を示す図
【図6】図5に示す装置による制御の流れを示す図
【図7】従来の車両の振動低減装置の概略構成を示す図
【符号の説明】
4 スピーカ 6 駆動信号生成手段 8,36 リファレンス信号生成手段 32 加速度センサ 34 アクチュエータ 38 制御状態検出手段 40 振動状態検出手段 42 調整手段 E エンジン F 適応フィルタ x リファレンス信号 y 駆動信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中尾 憲彦 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 三藤 千明 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 塚原 裕 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 原田 真悟 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの振動に起因して車両の所定部
    位において発生する制御対象振動を低減させるための制
    御振動を発生させる制御振動発生手段と、該制御振動発
    生手段を駆動させるための駆動信号を前記エンジンの駆
    動状態と関連したリファレンス信号に基づいて最適化手
    法により生成する駆動信号生成手段とを備えてなる車両
    の振動低減装置において、 前記最適化手法による制御状態を検出する制御状態検出
    手段と、該制御状態検出手段が制御の定常状態を検出し
    たときに前記駆動信号の振幅のみを減少変更する調整手
    段とを備えたことを特徴とする車両の振動低減装置。
  2. 【請求項2】 エンジンの振動に起因して車両の所定部
    位において発生する制御対象振動を低減させるための制
    御振動を発生させる制御振動発生手段と、該制御振動発
    生手段を駆動させるための駆動信号を前記エンジンの駆
    動状態と関連したリファレンス信号に基づいて最適化手
    法により生成する駆動信号生成手段とを備えてなる車両
    の振動低減装置において、 前記最適化手法による制御状態を検出する制御状態検出
    手段と、前記制御対象振動の振動状態を検出する振動状
    態検出手段と、前記制御状態検出手段が制御の定常状態
    を検出したときに前記駆動信号の振幅を減少変更し、制
    御の定常状態が検出された後に前記振動状態検出手段が
    前記制御対象振動の非定常状態を検出したときに前記振
    幅の減少変更を中止する調整手段とを備えたことを特徴
    とする車両の振動低減装置。
  3. 【請求項3】 前記制御状態検出手段は、前記制御対象
    振動の振動状態を検出して該制御対象振動が定常状態と
    なったことに基づいて前記制御の定常状態を検出するも
    のであることを特徴とする請求項1または2記載の車両
    の振動低減装置。
  4. 【請求項4】 前記調整手段による前記駆動信号の振幅
    の減少変更が、該振幅を徐々に減少変更する逓減変更で
    あることを特徴とする請求項1、2または3記載の車両
    の振動低減装置。
JP19235792A 1992-07-20 1992-07-20 車両の振動低減装置 Pending JPH0642579A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007333214A (ja) * 2007-07-30 2007-12-27 Honda Motor Co Ltd エンジンの防振支持装置
JP2008151155A (ja) * 2006-12-14 2008-07-03 Nippon Sharyo Seizo Kaisha Ltd 能動的振動・騒音制御方法
US7946561B2 (en) 2003-03-04 2011-05-24 Honda Motor Co., Ltd. Anti-vibration support system for engine
CN103197703A (zh) * 2011-10-04 2013-07-10 舍弗勒技术股份两合公司 用于减轻滑差振动的方法

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